JPH04296503A - 木造建築材加工機のクランプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、在来建築工法におい
て用いられるも木材接合部の加工機に係るもので、特に
加工を順調に行うことができるクランプ装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】在来建築工法は、軸組工法とも呼ばれる
もので、各木材を接合するに当たっては種々のほぞ加工
（継手加工）を必要とする。この継手加工を行うための
加工機として、従来、特開昭６４−３８２０２号に開示
されるものがある。同公報に示される各種のほぞは、大
別して加工材の長手方向端部に形成されるものと、中間
側面部に形成されるものに分類されるもので、このため
従来の加工機においては、前者用の木口加工ユニットと
後者用の仕口加工ユニットを各別に備えている。なお、
この加工機の実施例では、上記２つの加工ユニットに加
えて中間側面部に角穴加工を行う専用の上下加工ユニッ
トも備えている。

【０００３】従来の加工機は、各加工ユニットを別個に
設け、これをライン結合して全加工に対応したものであ
る。従って、各加工に当たっては加工材をコンベヤ移送
して行わなければならず、停止位置精度からの加工誤差
がで易いという問題点があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の問題点を解決す
るためには、加工材側を定位置に固定し、加工ユニット
側を移動させる方策がとられる。切削加工を行うに当た
っては、加工材の長手方向を全体に亙ってしっかりとク
ランプ固定する必要があるが、長手方向側面部の複数箇
所へ切削工具を切り込まなければならない関係上、クラ
ンプ手段との干渉を避けえず、これを回避するためには
特別な工夫を要し、新規クランプ装置の開発が要求され
る。本発明は、上記した技術上の要請に基づいてなされ
たもので、工具とクランプ手段の干渉がなく、加工を順
調に行うことができるクランプ装置を提供しようとする
ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明に係るクランプ装置は次のように構成し
たものである。すなわち、その要旨とするところは、加
工材を水平のＸ軸方向に移送するコンベヤ手段と、この
コンベヤ手段の両側に上記Ｘ軸方向と直交する水平のＹ
軸方向に作動して加工材をクランプ固定するバイス手段
を設けると共に、上記コンベヤ手段の上側に、少なくと
もＸ軸方向、Ｙ軸方向及び両軸方向に直交する垂直のＺ
軸方向に制御駆動される回転切削工具を設けてなる木造
建築材加工機において、上記バイス手段を複数備えて、
これらをＸ軸方向に間隔的に配設し、かつその端部のバ
イス手段をＸ軸方向において固定して設け、その他のバ
イス手段をＸ軸方向において移動制御できるように設け
たことにある。

【０００６】

【作用】端部及びその他のバイス手段を一斉にＹ軸方向
に作動することによって、加工材を全体に亙ってクラン
プすることができ、加工に供することができる。また、
端部のバイス手段のみによって加工材をクランプした状
態において、他のバイス手段を解放し、この解放状態の
バイス手段をＹ軸方向すなわち加工材の長手方向に移動
することができる。これによって、加工材の切削位置か
らバイス手段を逃がすことができ、切削工具とバイス手
段の干渉をなくすることができる。そして、移動後にお
いて他のバイス手段を作動すれば、加工材を全体に亙っ
てクランプすることができる。上記において、加工材は
端部のバイス手段によって固定したままであるので、長
手方向の加工精度を保証することができる。

【０００７】

【実施例】以下、この発明に係る木造建築材加工機のバ
イス装置を一実施例について具体的に説明する。図１は
バイス装置を備えた建築材加工機の正面図　　図２は同
じく側面図であり、１は左右方向に長く伸びるベースフ
レーム　　２はベースフレーム１の上面部に水平に設け
たＸ軸ガイドレール　　３はＸ軸ガイドレール２にベア
リング４を介して配設したＸ軸移動ベース　　このＸ軸
移動ベース３は図示省略のねじ軸式の送り手段と、これ
に連係したサーボモータによってＸ軸方向に制御駆動さ
れる。　　５はＸ軸移動ベース３の上部に配設したベア
リング　　６はベアリング５に水平のＹ軸ガイドレール
７を介して配設したＹ軸移動ベース　　上記のＹ軸移動
ベース７はＸ軸ガイドレール２と直交して配設し、また
Ｙ軸移動ベース６は正面視門型状に構成する。このＹ軸
移動ベース６は図示省略のねじ軸式の送り手段と、これ
に連係したサーボモータによってＹ軸方向に制御駆動さ
れる。

【０００８】８はＹ軸移動ベース６の前側コラム部に垂
直に配設したＺ軸ガイドレール　　９はベアリング１０
を介してＺ軸ガイドレール８に配設したＺ軸移動ベース
　　このＺ軸移動ベース９は図示省略のねじ軸式の送り
手段と、これに連係したサーボモータによってＺ軸方向
に制御駆動される。　　１１はＺ軸移動ベース９の中央
部に設けた旋回ベース　　この旋回ベース１１は図示省
略のギヤ式回動手段と、これに連係したサーボモータに
よって垂直軸線回りに制御駆動される。　　１２は旋回
ベース１１から下向きに突設したアーム状の支持フレー
ム　　１３は支持フレーム１２の下端部に設けた水平の
支軸１４によって揺動自在に設けた主軸ヘッド　　この
主軸ヘッド１３は主軸モータ１５と軸受筒１６を有し、
軸受筒１６のスピンドルに回転切削工具１７を取りつけ
る。上記の主軸ヘッド１３は図示省略のギヤ式回動手段
とこれに連係したサーボモータによって前記水平支軸回
りに制御駆動される。なお、上記主軸ヘッド１３にはＹ
軸移動ベース６に支持したＡＴＣ装置（自動工具交換装
置）Ａを関連するもので、工具マガジンに収納された多
数の工具の中から適切なものを選択して装着できるよう
に構成する。

【０００９】次に図３を参照して加工材Ｗのバイス手段
を説明する。１８はベースフレーム１の前側に設けたサ
ブベースフレーム　　１９はサブベースフレーム１８の
上面部に水平に配設した第２のＸ軸ガイドレール　　２
０はＸ軸ガイドレール１９にベアリングを介して移動可
能に配設した取付ベース　　上記の取付ベース２０は図
１のようにＸ軸ガイドレール１９方向において一定間隔
で多数（実施例では８基）を備える。　　２１は取付ベ
ース２０の上端部のに設けたＹ軸ガイド　　２２、２２
はＹ軸ガイド２１に移動自在に配設した前後一対のバイ
ス片　　２３は各バイス片２２、２２に螺合した開閉操
作ねじで、油圧モータ２４によって回転駆動され、各バ
イス片２２、２２を求心的に開閉作動する。　　２５は
取付ベース２０の上部に設けたステイ２６を介して各バ
イス片２２、２２の間に設けた搬送ローラ　　この搬送
ローラ２５は加工材Ｗの下面を支承してＸ軸方向に送り
作用を発揮する。上記において各搬送ローラ２５は、加
工材Ｗのコンベヤ手段を構成する。

【００１０】２７は中間に配列された取付ベース２０に
連係したＸ軸方向の送りねじ軸　　２８は送りねじ軸２
７を制御駆動するサーボモータ　　２９は各取付ベース
２０を一定の間隔で連結固定した連結板　　上記により
各取付ベース２０のバイス手段を一斉にＸ軸方向に移動
操作することができる。

【００１１】次に図４、図５を参照して端部のバイス手
段を説明する。３０はサブベースフレーム１８の一側（
図においては左端部）に設けた取付台　　３１はＹ軸方
向の支軸３２により起伏自在に設けたコラムベース　　
このコラムベース３１は油圧シリンダ３３の動作によっ
て直立状態と伏仰状態の二位置に設定される。３４はコ
ラムベース３１の上端に取りつけたＹ軸方向の横杆　　
３５は横杆３４に設けたガイドレール　　３６、３６は
ガイドレール３５に移動自在に配設した前後一対のバイ
ス片　　３７はスプロケット３８、３８を介して上記バ
イス片３６、３６に連係したチェン張り式の開閉操作手
段で、一端に牽引用の油圧シリンダ３９を連結する。 　　上記のバイス片３６、３６は油圧シリンダ３９のピ
ストンロッドの伸縮作動に伴って求心的に開閉作動する
。なお、前述した横杆２４の側面部は垂直のストッパー
面ａを形成する。このストッパー面ａは搬送ローラ２５
上を移送される加工材Ｗの端部に対応するものである。

【００１２】一実施例に係る木造建築材加工機の構成は
上記のとおりであり、次のようにしてほぞ加工を行うも
のである。すなわち、最初にコラムベース３１を直立状
態に設定し、図１の右方より加工材Ｗを送り込む。なお
各バイス片２２、２２及び３６、３６は解放状態に設定
しておく。 加工材Ｗは搬送ローラ２５の回転により左方へ移送され
、そして進行に伴って端部のストッパー面ａに当接する
。 この当接と共に端部のバイス手段のバイス片３６、３６
が求心的に作動し、図５のように加工材Ｗをクランプす
る。 このクランプ動作に引き続いて搬送ローラ２５が駆動を
停止し、他のバイス手段のバイス片２２、２２が求心的
に一斉に作動する。これによって加工材Ｗは長手方向の
全体に亙ってクランプされ、定位置に固定されることに
なる。

【００１３】加工材Ｗの固定後は、コンピュータプログ
ラムに従って主軸ヘッド１３を移動制御し、回転切削工
具１７により長手方向の中間側面部に所定のほぞ加工を
行う。ここで、バイス手段は間隔的に配設されていて、
各手段間にスペースがあるのでそこに位置する部分の加
工は切削工具１７の干渉がなく問題なく行うことができ
る。 しかし、所定のほぞ加工位置とバイス片２２、２２が一
致（図６のＥ部）しているときは、バイス片２２、２２
と切削工具１７が干渉して加工が不可能である。この場
合は、次のようにして加工を行う。

【００１４】すなわち、ほぞ加工位置とバイス片２２、
２２が一致するときは、まずバイス片２２、２２を動作
して一斉にクランプを解放し、次にサーボモータ２８を
駆動して各取付ベース２０をＸ軸方向に移動する。この
移動操作によって前記のスペース内にほぞ加工位置を対
応させる。なお、上記の移動中において搬送ローラ２５
は遊転状態にしておく。以上のようにしてバイス手段の
逃がし操作を行ったならば、各バイス片２２、２２を閉
じて加工材Ｗを全長に亙ってクランプ固定する。このよ
うに設定することにより、長手方向の全ほぞ加工を行う
ことができる。

【００１５】上記の加工において、加工すべきほぞの位
置はコンピュータに入力されて判っており、また各バイ
ス片２２、２２の位置はサーボモータ２８の回転位置か
ら判るので、干渉位置の確認はコンピュータの演算で容
易に求めることができる。また、バイス手段の一回の逃
がし操作で加工が終わらない場合は、複数回の逃がし操
作を行うようにすることは勿論である。また、本件の要
旨ではないが加工材Ｗの端部にほぞ加工を行う場合は、
端部のバイス片３６、３６を開放した後に、コラムベー
ス３１を伏仰させて行えば良い。

【００１６】以上のようにして所要部の全てにほぞ加工
を行った後は、バイス片２２、２２、３６、３６を開放
し、搬送ローラ２５を前記と反対方向へ駆動して加工材
Ｗを右方の供給位置へ返送する。なお、上記の一実施例
では全てのバイス片２２、２２を連動してＸ軸方向に移
動操作したが、個々にサーボモータを連係して干渉位置
のものだけ単独で逃がすようにすることもできる。この
場合のバイス片２２、２２の開閉作動は個々に制御する
ことは勿論である。 また、バイス手段は求心的に作動したが、一方のバイス
片を基準側として固定し、他方のバイス片を移動して加
工材Ｗのクランプする構成にしてもよい。さらに、加工
材Ｗの上面へ角穴加工を行う場合においては、Ｚ軸移動
ベースの一側に周知の角のみヘッドを取りつければ良い
。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明に係る木造建築材加
工機のクランプ装置は、端部のバイス手段を固定的に設
け、他の中間部のバイス手段を移動操作自在に設けたも
のである。従って、ほぞ加工位置とバイス手段の位置が
一致する場合は、バイス手段を逃がして切削工具との干
渉を防止することができるもので、高精度のほぞ加工を
定位置固定状態で順調に行うことができるという優れた
効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係るクランプ装置を備えた木造建築
材加工機の正面図である。

【図２】同じく側面図である。

【図３】加工材の長手方向中間部に対応するバイス手段
の縦断側面図である。

【図４】加工材の長手方向端部に対応するバイス手段の
正面図である。

【図５】同じく側面図である。

【図６】ほぞ加工状態の説明図である。

【符号の説明】

１３　　主軸ヘッド １７　　切削工具 ２０　　取付ベース ２２　　バイス片 ２３　　開閉操作ねじ ２５　　搬送ローラ ２７　　送りねじ軸 ２８　　サーボモータ ２９　　連結板 ３１　　コラムベース ３４　　横杆 ３６　　バイス片 ３７　　開閉操作手段 ３９　　油圧シリンダ ａ　　ストッパー面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　加工材を水平のＸ軸方向に移送するコ
   ンベヤ手段と、このコンベヤ手段の両側に上記Ｘ軸方向
   と直交する水平のＹ軸方向に作動して加工材をクランプ
   固定するバイス手段を設けると共に、上記コンベヤ手段
   の上側に、少なくともＸ軸方向、Ｙ軸方向及び両軸方向
   に直交する垂直のＺ軸方向に制御駆動される回転切削工
   具を設けてなる木造建築材加工機において、上記バイス
   手段を複数備えて、これらをＸ軸方向に間隔的に配設し
   、かつその端部のバイス手段をＸ軸方向において固定し
   て設け、その他のバイス手段をＸ軸方向において移動制
   御できるように設けたことを特徴とする木造建築材加工
   機のクランプ装置。
2. 【請求項２】　　加工材の長手方向端部に当接し、その
   取付位置を規制するストッパー手段を端部のバイス手段
   に配設してなる請求項１の木造建築材加工機のクランプ
   装置。