JPH04296278A - ホース継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はホースを接続するための
ホース継手に関し、詳しくはパイプと、ニップルと、ス
リーブとから構成されたホース継手に関する。

【０００２】

【従来の技術】ホース継手として、ニップルと、ニップ
ルの外周側に間隔を隔てて同芯的に覆う有底筒状のスリ
ーブとからなるものが一般に用いられている。このホー
ス継手では、ニップルがホースの内部に挿入されるとと
もに、ホースがニップル外表面とスリーブ内表面の間に
挿入され、スリーブの外周表面から縮径する方向へ押圧
されることによりホースが締結される。そしてニップル
のホースに挿入された側と反対側に形成された係合部が
他部品と結合されることで、流路が形成される。

【０００３】ここでスリーブとニップルとは、少なくと
も軸方向の相対移動を阻止する必要がある。そこで、ニ
ップルの外周表面にリング状の溝あるいは鍔などの係止
部を設け、その係止部にスリーブの底部の中心孔周縁部
を係合させることで軸方向の相対移動を阻止している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記したよう
にニップルの外周表面に係止部を形成するには、切削な
どで行われている。そのため必然的に切削による材料ロ
スが生じるとともに、強度が必要とされるためニップル
の肉厚が厚くなり、軽量化の動きに反することとなる。

【０００５】また他部品と結合される係合部は、通常複
雑な形状であるため一般に切削加工により形成されてい
るが、上記と同様の問題がある。そこでパイプ材から係
合部とニップルとを一体的に形成することも行われてい
るが、切削により製造したのでは上記の問題は避けられ
ない。一方、ロウ付けにより接合して一体化することも
行われているが、シール性の信頼性を確保するための検
査工数が多大となる。

【０００６】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、ニップル及び係合部をパイプ材から形成す
るとともに、切削加工を極力少なくし軽量でシール性の
信頼性が高いホース継手とすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のホース継手は、厚さ方向に貫通する中心孔をもつ板
部と、板部の一表面側に形成され中心孔の軸方向に延び
る筒状のスリーブ部と、板部の他表面側に形成され中心
孔の軸方向に筒状に延び先端が断面略Ｌ字状に内径側へ
曲折されて板部の他表面に対向するリング状の締結部と
からなるスリーブ本体と、ニップル部と、ニップル部の
一端に形成された鍔状の第１フランジ部とからなり、ニ
ップル部が締結部側から中心孔に挿通され第１フランジ
部が板部と締結部との間の空間に配置されたニップルと
、パイプ部と、パイプ部の一端に形成された鍔状の第２
フランジ部とからなり、パイプ部はニップルと同軸的に
ニップル部と反対側へ延び第２フランジ部が第１フラン
ジ部と締結部との間の空間に配置されたパイプと、から
構成され、第１フランジ部と第２フランジ部とは締結部
と板部との間で挟持されて圧接しスリーブと一体的に固
定されていることを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明のホース継手を製造する場合、スリーブ
本体、ニップル及びパイプをそれぞれ形成する。ここで
締結前のスリーブ本体は、厚さ方向に貫通する中心孔を
もつ板部と、板部の一表面側に形成され中心孔の軸方向
に延びる筒状のスリーブ部と、板部の他表面側に形成さ
れ中心孔の軸方向に延びる筒状部とから構成される。筒
状部は後の工程を考慮して、変形し易いように先端に向
かうにつれて径が小さくなる円錐台形状とすることが好
ましい。

【０００９】また、ニップル及びパイプには、それぞれ
一端に鍔状の第１フランジ部及び第２フランジ部が形成
される。この第１フランジ部及び第２フランジ部は、板
状としてもよいが、少なくとも一方を片側断面Ｕ字状あ
るいはＶ字状の略算盤珠形状とすることが好ましい。こ
のようにすれば締結時に弾性反力が生じ、一層圧接の力
が増大するのでシール性が向上する。

【００１０】そしてニップルのニップル部を筒状部側か
ら板部の中心孔に挿通し、第１フランジ部を板部と当接
させる。次にニップルとパイプとを同軸に位置させ、第
２フランジ部を第１フランジ部と当接させた状態で、ス
リーブの筒状部を板部に向かって押圧する。これにより
筒状部は先端が縮径し、板部に対向するように塑性変形
して第２フランジ部を板部に向かうように押圧する。こ
の押圧力が第１フランジ部及び板部に伝わり、第１フラ
ンジ部及び第２フランジ部は筒状部が変形して形成され
た締結部と板部との間で挟持され、ニップル及びパイプ
はスリーブ本体と一体的に固定される。

【００１１】ここで第１フランジ部及び第２フランジ部
の少なくとも一方が略算盤珠形状に形成されている場合
には、その部分に押圧力により弾性反力が生じ、一層強
力に締結部及び板部と圧接されるので、結合強度及びシ
ール性を向上させることができる。

【００１２】

【発明の効果】したがって本発明のホース継手によれば
、ニップル及びパイプは切削加工が不要となるため、材
料ロスが無い。そして切削加工が不要となることにより
過剰な強度が不要となり薄肉とすることができる。した
がって軽量なホース継手とすることができる。また締結
部分は全周が塑性変形により締結されているので、従来
のロウ付けに比べてシール性の信頼性が高い。

【００１３】さらにパイプなどの各構成部品を種々のホ
ース継手の共通部品とすることができ、生産管理が容易
となる。

【００１４】

【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 （実施例１）図１〜図３に本発明の一実施例のホース継
手を示す。このホース継手は、スリーブ本体１と、ニッ
プル２と、パイプ３とから構成されている。

【００１５】スリーブ本体１の、ニップル２及びパイプ
３との締結前の状態を図２、図３に示す。このスリーブ
本体１は全体として筒状で、内部に仕切り板状の板部１
０が形成されている。板部１０には軸方向に貫通する中
心孔１１が形成されている。そして板部１０の一面側に
は筒状のスリーブ部１２が軸方向に延びて形成され、板
部１０の他面側には軸方向に延び先端ほど径が小さい筒
状部１３が形成されている。

【００１６】ニップル２はパイプ材から形成され、ホー
スに挿入されるニップル部２０と、ニップル部２０の一
端から鍔状に突出する第１フランジ部２１とから構成さ
れている。パイプ３もパイプ材から形成され、一端にバ
ルジ加工により形成された略算盤珠状の第２フランジ部
３０をもつ。また他端は図示しない他部品に結合されて
いる。

【００１７】そして図１に示すように、ニップル２はニ
ップル部２０が筒状部１３側から中心孔１１に挿通され
、第１フランジ部２１及び第２フランジ部３０は筒状部
１３が変形して形成されたリング状の締結部１４と板部
１０との間で挟持されて、ニップル２及びパイプ３はス
リーブ本体１と一体的に固定されている。このホース継
手を製造するには、先ずスリーブ本体１と、ニップル２
と、パイプ３とをそれぞれ形成する。ニップル２及びパ
イプ３は、パイプ材から容易に形成することができる。 次にニップル２のニップル部２０を、筒状部１３側から
板部１０の中心孔１１に挿入し、第１フランジ部２１が
板部１０に当接した状態で位置決めする。

【００１８】次にパイプ３の第２フランジ部３０を筒状
部１３内に配置して第１フランジ部２１と当接させ、ニ
ップル２とパイプ３とを同軸に保持する。これはニップ
ル２とパイプ３の中心孔内にマンドレル状の治具を挿通
することで容易に行うことができる。そして図３に示す
ように、筒状部１３をパイプ３の挿入側から軸方向（図
３の矢印方向）に押圧する。筒状部１３は円錐台形状で
あるため、軸方向の押圧により板部１０に近接する方向
へ塑性変形し、第２フランジ部３０を第１フランジ部２
１を介して板部１０に押圧する。これにより筒状部１３
はリング状の締結部１４となり、第１フランジ部２１及
び第２フランジ部３０は締結部１４と板部１０との間で
挟持される。

【００１９】また押圧により第２フランジ部３０は、膨
出部分がパイプ３の軸方向に縮むように変形する。この
変形には弾性変形も含まれるために、変形した第２フラ
ンジ部３０からは第１フランジ部２１を板部１０に押圧
するとともに、第２フランジ部３０は挟持部１４を押圧
する。したがって板部１０、第１フランジ部２１、第２
フランジ部３０及び締結部１４は強く圧接され、スリー
ブ本体１、ニップル２及びパイプ３は、大きな結合強度
及び高いシール力で一体化されている。

【００２０】したがって本実施例のホース継手によれば
、切削加工が不要となるので材料ロスを低減することが
できる。またニップル２及びパイプ３は薄肉でよいので
軽量化を図ることができる。さらに各結合部分は塑性ま
たは弾性変形により機械的に結合されているので、ロウ
付けによる接合に比べてシール性の信頼性が高く検査工
数を低減することができる。 （実施例２）図４に示す実施例２のホース継手は、パイ
プ３の第２フランジ部３１を実施例１の第１フランジ部
２１と同様に単に板状の鍔としたこと以外は実施例１と
同様である。本実施例のホース継手では、弾性反力によ
る効果は実施例１に比べて小さくなるが、用途によって
は充分使用に耐え得る。 （実施例３）図５に示す実施例３のホース継手は、ニッ
プル２の第１フランジ部２２を実施例１の第２フランジ
部３０と同様にバルジ加工により形成したこと以外は実
施例１と同様である。本実施例のホース継手では、実施
例１に比べて弾性反力による効果が倍増し、結合強度及
びシール力が一層増大する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のホース継手の断面図である
。

【図２】本発明の一実施例のホース継手の構成を説明す
る斜視図である。

【図３】本発明の一実施例のホース継手の結合方法を示
す説明図である。

【図４】本発明の第２の実施例のホース継手の断面図で
ある。

【図５】本発明の第３の実施例のホース継手の断面図で
ある。

【符号の説明】

１：スリーブ本体　　　　　　　　２：ニップル　　　
　　　　　３：パイプ １０：板部　　　　　　　　　　　　　　１１：中心孔
　　　　　　　　１２：スリーブ部 １３筒状部　　　　　　　　　　　　　　１４：締結部
　　　　　　　　２０：ニップル部 ２１、２２：第１フランジ部　　　　　　　　３０、３
１：第２フランジ部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　厚さ方向に貫通する中心孔をもつ板部
   と、該板部の一表面側に形成され該中心孔の軸方向に延
   びる筒状のスリーブ部と、該板部の他表面側に形成され
   該中心孔の軸方向に筒状に延び先端が断面略Ｌ字状に内
   径側へ曲折されて該板部の該他表面に対向するリング状
   の締結部とからなるスリーブ本体と、ニップル部と、該
   ニップル部の一端に形成された鍔状の第１フランジ部と
   からなり、該ニップル部が該締結部側から該中心孔に挿
   通され該第１フランジ部が該板部と該締結部との間の空
   間に配置されたニップルと、パイプ部と、該パイプ部の
   一端に形成された鍔状の第２フランジ部とからなり、該
   パイプ部は該ニップルと同軸的に該ニップル部と反対側
   へ延び該第２フランジ部が該第１フランジ部と該締結部
   との間の空間に配置されたパイプと、から構成され、該
   第１フランジ部と該第２フランジ部とは該締結部と該板
   部との間で挟持されて圧接し該スリーブと一体的に固定
   されていることを特徴とするホース継手。