JPH04295797A - 焼結酸化物ペレット製造方法及び該方法によって得られる析出過酸化物 - Google Patents

焼結酸化物ペレット製造方法及び該方法によって得られる析出過酸化物

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JPH04295797A JP3337265A JP33726591A JPH04295797A JP H04295797 A JPH04295797 A JP H04295797A JP 3337265 A JP3337265 A JP 3337265A JP 33726591 A JP33726591 A JP 33726591A JP H04295797 A JPH04295797 A JP H04295797A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、(特に非常に大きい密
度を有する)非常に高品質のMxOy型焼結酸化物から
成る核燃料ペレットを、過酸化水素の作用で酸性媒質中
に析出する元素Mを含有する溶液から製造する方法に係
わる。
【0002】本明細書中でMは、特にU、Pu、Th等
のような核分裂元素及び核燃料親元素の総てとHf等の
ような中性子吸収元素の総てとを含めた、核燃料ペレッ
トの製造に通常用いられる元素や元素混合物のいずれを
も意味し得る。
【0003】
【従来の技術】通常、焼結酸化物MxOyから成る核燃
料ペレットは1種以上の元素Mの、例えば硝酸塩や硫酸
塩のような可溶塩の水溶液から出発して段階的に製造す
る。その際、1種以上の元素Mを固体形態とし、それに
よって最終的に、例えばUO2とPuO2との混合物と
いったUO2ベースの酸化物など、求める焼結酸化物を
得ることが必要である。
【0004】元素Mを固体形態とすることは、元素Mを
水溶液から析出させることによって可能である。この析
出は塩基(例えばソーダ、アンモニア等)を用いて実現
できるが、その場合アルカリ金属塩の形態の望ましくな
い廃液が生じ、この廃液の投棄は問題を引き起こす。
【0005】従って、元素Mを析出させる方法としては
、再利用可能な酸を副産物として得るべく過酸化水素を
用いる公知方法が好ましく、この方法では元素Mは過酸
化物の形態で析出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、過酸化水素を
用いた場合析出粒子の形態は、後続工程(乾燥、カ焼、
還元)において得られる中間酸化物粉末の流動性をしば
しば不十分とし、特別の粉砕及び/または状態調節処理
(篩分け、粒状化、助剤添加)を必要にし、その結果ペ
レットの焼結後密度を不十分とするようなものとなる。 従って、上記のような析出を特別設計の反応器内で、幾
分酸性を弱めた媒質中に生起させ、その際塩基の添加に
よってpHを1〜3.5に維持することが提案されてい
る(例えば米国特許第4,152,395号及び同第4
,271,127号並びにフランス特許第2,634,
048号参照)。この方法によって十分好ましい焼結ペ
レットが得られるが、酸の再利用は不可能となり、この
場合も酸の一部が投棄しにくいアルカリ金属塩廃液の形
態となる。
【0007】これらの課題に鑑み、本発明は、元素Mを
(全く酸性を弱めてない)酸性媒質中に過酸化物の形態
で析出させて濾別可能な中間(段階生成)粒子を得るこ
とによって、特別の状態調節処理を一切行なわずに圧縮
及び焼結後に、改善された特性、なかでも原子炉での最
適使用を可能にする適当な密度を有する焼結酸化物ペレ
ットを得ることを目的とする。この目的が達成されれば
、ペレットの焼結後密度は通常理論密度の96%を上回
り、特にペレットがUO2をベースとする場合にこのよ
うな密度が得られる。
【0008】本発明は、析出の際の副産物である酸を総
て再利用するペレット製造方法の提供も目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、焼結酸化物M
xOy〔式中Mは核燃料ペレット製造に用いられる1種
以上の金属もしくは元素である〕のペレットを製造する
方法であって、連続する五つのステップ、即ち(a) 
 1種以上の元素Mの可溶塩の溶液である出発溶液(反
応体と呼ぶ)を(やはり反応体と呼ぶ)過酸化水素の溶
液で処理するステップ、(b)  析出過酸化物を母液
中に懸濁した状態で得るステップ、(c)  析出物を
母液から分離するステップ、(d)  分離した析出物
を乾燥し、カ焼し、かつ場合によっては還元して中間酸
化物粉末とするステップ、及び(e)  酸化物粉末を
圧縮して焼結するステップを含み、理論密度の96%を
通常上回る非常に大きい密度と改善された特性とを有す
る焼結酸化物ペレットを、中間酸化物粉末に特別の状態
調節処理を施すことなく直接得ることを可能にする方法
を提供し、このペレット製造方法は、析出処理(a)に
おいて可能なかぎり狭い領域しか占めない連続液相中で
二つの反応体の一方を他方の中に瞬間的に分散させ、そ
れによって均質な混合物を得、かつやはり瞬間的に析出
核を生じさせ、その際母液の急速な排出によって析出核
の成長を回避することを特徴とする。
【0010】生じた析出物と、未反応である一方または
両方の反応体との接触時間を制限することが重要である
。そこで、両反応体を連続的に、かつ同時に供給するこ
とによって生成懸濁液を急速に反応域から流出させ、そ
れによって生じた粒子と新たに供給する反応体、特に可
溶塩溶液との接触を回避する。
【0011】反応体混合物を微視的スケールで均質とす
るために、析出反応は通常、可能なかぎり狭いスペース
しか占めない連続液相中で生起させる。
【0012】可溶塩は硝酸塩、硫酸塩、塩化物、炭酸塩
等であり得、可溶塩溶液は1種以上の元素Mを含有する
。硝酸塩及び硫酸塩、特に硝酸塩を用いることが好まし
い。
【0013】本発明の方法は特に、任意の起源及び23
5U含量を有するウランを単独で、または例えばPu、
Th、Hf等である他の元素と共に含有する溶液に適用
し得る。上記のような溶液は通常酸性である。
【0014】本発明方法で用いる二つの反応体は少なく
とも一方が濃縮液状であることが好ましい。そこで、出
発溶液中の元素M、特にUの濃度を通常150g/lよ
り大きく、好ましくは300g/lより大きく設定し、
その際過酸化水素溶液のH2O2含量の方は30重量%
に留めることもできる。しかし、滴定H2O2含量が7
0%以上にも達する過酸化水素溶液を用いることも可能
である。
【0015】過酸化水素の用量は、65℃より低温で硝
酸ウラニルが析出する場合は式 UO2(NO3)2+4H2O+H2O2→UO4,4
H2O+2HNO3 で表され、また65℃より高温ではUO4,2H2Oが
生じる析出反応での化学量論量に比べて多すぎないこと
が非常に重要である。
【0016】過酸化水素の過剰分量は化学量論量の通常
5倍未満、好ましくは2倍未満であり、このような用量
は出発溶液の急速な消費に寄与する。
【0017】通常、出発塩溶液は酸性であり、該溶液を
用いて生成させる懸濁液のpHは0〜0.5となる。
【0018】母液中に懸濁状態に析出させた過酸化物は
(必要であれば例えばアニオンの形態の凝集剤の存在下
に)濾別する。その後乾燥及びカ焼して、過酸化物を酸
化物に転換させる。必要であれば、酸化の程度を核燃料
ペレットとしての使用に望ましいものとするべく、得ら
れた酸化物を例えば水素の存在下に高温で還元する。ウ
ラン酸化物の場合、カ焼を行なうと最終カ焼温度との関
連でUO3またはU3O8(生成)段階に至り、これら
の酸化物は窒素及び水素雰囲気下に約600〜700℃
で還元してUO2とする。
【0019】場合により還元した酸化物を公知方法で圧
縮成形及び焼結する。
【0020】従って本発明は、核燃料ペレット製造の際
に、通常の凝集剤の使用が時に有利であるにせよ十分に
、更には非常に良く濾別できる中間析出固体を得ること
を可能にする。この析出固体は、乾燥またはカ焼すれば
(粉砕、篩分け、粒状化等のような)特別の状態調節処
理を行なわなくとも、注ぎ込みやすく、取り扱いも容易
な粉末となる。得られた粉末で形成した焼結前の(粗製
)酸化物ペレットは、酸性媒質中への析出を従来技術に
よって実現して製造したペレットのものに優る良好な安
定性を有する。焼結後に得られるペレットも優れた特性
を有し、その密度は通常理論密度の96%を上回る。
【0021】本発明により得られる、過酸化物である析
出粒子は非常に限られた粒径範囲を有し、通常10〜1
5μmである均一寸法を有する凝集塊の形態で存在する
。凝集塊は、長さ対直径比が例えば約1〜2以下の回転
楕円体形とほぼ看做し得るコンパクトな形状を有する微
細な素粒子から成る。
【0022】比較のため、過酸化水素を用いて元素Mを
(全く酸性を弱めてない)酸性媒質中に析出させる作業
を従来技術によって行なうと、通常10より大きい長さ
対直径比を有する細長い針状素粒子が解けないほど複雑
に縺れ合ったものから成る粉末が得られる。このような
粉末を焼結しても良い結果は得にくく、析出元素がウラ
ンである場合、通常のように焼結したペレットの密度は
理論密度の93%を越えない。圧縮圧力を非常に大きく
したとしても、得られる密度は核燃料としての支障ない
使用には不十分である。
【0023】本発明による方法は比較的経済的であり、
なぜなら本発明方法では出発溶液として濃縮液を用い得
、また析出反応の際に生じる酸が総て(場合によっては
濃縮した後に)再利用でき、問題となる廃液の投棄を一
切行なわないからである。
【0024】反応器は、上記二つの反応体を可能なかぎ
り狭いスペース内で液相の中断を伴わずに瞬間的に、か
つ均質に混合し、しかも生じる反応生成物と新たに供給
される反応体との接触時間の制限を可能にするものであ
ればいかなる種類のものでもよいが、特に適当なのはジ
ェットリアクターである。
【0025】
【好ましい具体例の説明】図1及び図2に示した、本発
明による方法の析出ステップの二つの特定例では供給管
1から一方の反応体、例えば過酸化水素溶液を導入し、
供給管2から他方の反応体、例えばMの可溶塩の水溶液
を導入する。副産物である酸と過剰な過酸化水素とから
成る母液中にMの過酸化物が分散した懸濁液は放出管3
を介して導出する。両方の反応体が到達し、かつ一方の
反応体が他方の反応体の中に瞬間的に分散して析出反応
が生起する狭いスペースを、参照符号4によって示す。
【0026】本発明によれば、可溶塩溶液は急速に消費
され、また生じた析出物は急速に排出される母液を利用
して反応域から直ちに放出され、上記狭いスペース4に
新たに反応体が到達する時、先に生じた析出核は既に該
スペース4内には存在しない。
【0027】
【実施例】実施例1(比較) この実施例で、過酸化水素を用いて元素Mを酸性媒質中
に析出させる作業を従来技術によって行なった場合は十
分な特性を具えた核燃料ペレットを得ることが困難であ
ることを示す。そのために、ウラン含量350g/lの
硝酸ウラニル溶液からウランを、30重量%の過酸化水
素を用いて析出させ、その際両反応体を同時に通常の撹
拌式3リットル反応器内に導入した。
【0028】得られた析出物を濾別し、洗浄し、650
℃でカ焼し、その後水素の存在下に600℃で還元した
。得られたUO2粉末のBET比表面積は1.27m2
/g、O/U比は2.02であった。
【0029】ペレットへの圧縮成形を様々な圧力で行な
い、その際最大圧力は装置使用上の限界圧力とした。得
られた粗ペレットを、N2+H2雰囲気中1750℃で
焼結した。
【0030】ペレットの焼結後密度を理論密度(dth
)に基づくパーセンテージとして測定し、またその熱安
定性を、1%を越えるべきでない1700℃での再焼結
サイクル後の密度変化によって評価した。結果を次表に
示す。
【0031】                          
                圧力(MPa; b
ar)                      
290; 2900    360; 3600   
 450; 4500    660; 6600 焼
結前密度               5.6   
       5.8          6.0  
        6.4焼結後密度 (dthに基づく%)         92.6  
       93.4         94.2 
        95.0熱安定性 (dth変化の%)                
        1.27             
     1.15                
  1.15                  1
.01この表からは、通常の圧縮圧力及び通常の焼結前
密度(crude  density)の下で得られる
焼結後密度はきわめて不十分であることが知見される。 この焼結後密度を高めるためには異常に大きい圧力を用
いなければならないが、そのような圧力を用いても焼結
後密度が必ず十分な値に達するとはかぎらない。熱安定
性も不十分である。
【0032】実施例2 この実施例では本発明を説明する。
【0033】370g/lのウランと0.5Nの遊離酸
とを含有する硝酸ウラニル溶液を用いた。図2に示した
反応器内で、21重量%のH2O2を含有する過酸化水
素溶液を用いてウランを析出させた。
【0034】反応域4のレベルにおいて、過酸化水素供
給管1の直径は1mm、硝酸ウラニル溶液供給管2の直
径は4mmであった。反応域4から端部3まで伸長する
放出管の長さは150mmであった。
【0035】硝酸塩溶液を速度400cm3/hで供給
し、過酸化水素の供給は速度200cm3/hで行なっ
た。温度35℃で反応を生起させ、UO4と4H2Oと
から成る懸濁液を約200g/hの速度で容器に回収し
た。
【0036】懸濁液を、僅かに稀釈し、かつFLOER
GER社の凝集剤AN  945  BPMを0.1%
の量添加してから濾過した。濾別した析出物を50℃で
乾燥し、かつ650℃で4時間カ焼して酸化物とし、こ
の酸化物を水素の存在下に700℃で還元した。
【0037】2.1m2/gの比表面積と、2.02の
O/U比とを有する粉末が得られた。
【0038】得られた粉末を圧力390MPaで圧縮成
形して、焼結前密度5.9の粗ペレットとした。このペ
レットをN2+H2雰囲気下で1750℃で焼結したと
ころ、焼結後密度が理論密度の96.6%に達するとい
う結果が得られ、この結果は粗ペレットを得るための条
件がさほど厳しくないことなどを勘案すれば優れたもの
である。
【0039】加えて、熱安定性は0.56%であったが
、この値は核燃料製造に通常のように酸化物UO2を用
いた場合に普通に得られる値である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法の析出ステップの特定例の説
明図である。
【図2】本発明による方法の析出ステップの別の特定例
の説明図である。
【符号の説明】
1,2  供給管 3  放出管 4  反応スペース

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  焼結酸化物MxOy〔式中Mは核燃料
    ペレット製造に用いられる1種以上の金属もしくは元素
    である〕のペレットを製造する方法であって、連続する
    五つのステップ、即ち (a)  1種以上の元素Mの可溶塩の溶液であり、反
    応体と呼称する出発溶液を、やはり反応体と呼称する過
    酸化水素の溶液で処理するステップ、(b)  析出過
    酸化物を母液中に懸濁した状態で得るステップ、(c)
      析出物を母液から分離するステップ、(d)  分
    離した析出物を乾燥し、カ焼し、かつ場合によっては還
    元して中間酸化物粉末とするステップ、及び(e)  
    酸化物粉末を圧縮して焼結するステップを含み、理論密
    度の96%を通常上回る非常に大きい密度と改善された
    特性とを有する焼結酸化物ペレットを、中間酸化物粉末
    に特別の状態調節処理を施すことなく直接得ることを可
    能にし、析出処理(a)において可能なかぎり狭い領域
    しか占めない連続液相中で二つの反応体の一方を他方の
    中に瞬間的に分散させ、それによって均質な混合物を得
    、かつやはり瞬間的に析出核を生じさせ、その際母液の
    急速な排出によって析出核の成長を回避することを特徴
    とする焼結酸化物ペレット製造方法。
  2. 【請求項2】  Mが核分裂元素または核燃料親元素の
    U、Pu及びTh、並びに中性子吸収元素のHfの中か
    ら選択された1種以上の核燃料用金属もしくは元素であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】  Mがウランであるか、またはウランを
    主成分とする混合物であることを特徴とする請求項2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】  可溶塩が硝酸塩または硫酸塩であるこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】  二つの反応体のうちの少なくとも一方
    が濃縮液状であることを特徴とする請求項1から4のい
    ずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】  可溶塩溶液である出発溶液の核燃料用
    元素濃度が150g/lを上回り、好ましくは300g
    /lを越えることを特徴とする請求項1から5のいずれ
    か1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】  過酸化水素を過剰に添加し、その際過
    剰分量は析出反応での化学量論量の5倍未満、好ましく
    は2倍未満とすることを特徴とする請求項1から6のい
    ずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】  生成した析出過酸化物と未反応の反応
    体との接触時間を制限することを特徴とする請求項1か
    ら7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】  析出反応をジェットリアクター内で生
    起させることを特徴とする請求項1から8のいずれか1
    項に記載の方法。
  10. 【請求項10】  長さ対直径の比が約2以下である概
    して回転楕円体の形状を有する素粒子の凝集塊から成る
    ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記
    載の方法によって得られる析出過酸化物。
  11. 【請求項11】  凝集塊の大きさが10〜15μmで
    あることを特徴とする請求項10に記載の析出物。
JP3337265A 1990-12-19 1991-12-19 焼結酸化物ペレット製造方法及び該方法によって得られる析出過酸化物 Expired - Lifetime JP3058499B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9016381A FR2670945B1 (fr) 1990-12-19 1990-12-19 Procede de fabrication de pastilles combustibles nucleaires frittees a partir de solutions et comportant une precipitation a l'aide de peroxyde d'hydrogene en milieu acide.
FR9016381 1990-12-19

Publications (2)

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