JPH08184690A - 核燃料用粉末の製造方法 - Google Patents

核燃料用粉末の製造方法

Info

Publication number
JPH08184690A
JPH08184690A JP6338403A JP33840394A JPH08184690A JP H08184690 A JPH08184690 A JP H08184690A JP 6338403 A JP6338403 A JP 6338403A JP 33840394 A JP33840394 A JP 33840394A JP H08184690 A JPH08184690 A JP H08184690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
nuclear fuel
solution
granular
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6338403A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiharu Takahashi
芳晴 高橋
Keiichi Kawase
啓一 川瀬
Akio Tsudokoro
昭雄 都所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Power Reactor and Nuclear Fuel Development Corp
Original Assignee
Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Power Reactor and Nuclear Fuel Development Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan, Power Reactor and Nuclear Fuel Development Corp filed Critical Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Priority to JP6338403A priority Critical patent/JPH08184690A/ja
Priority to DE19546961A priority patent/DE19546961C2/de
Priority to FR9515561A priority patent/FR2729002B1/fr
Publication of JPH08184690A publication Critical patent/JPH08184690A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/80Apparatus for specific applications
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C21/00Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of reactors or parts thereof
    • G21C21/02Manufacture of fuel elements or breeder elements contained in non-active casings
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C3/00Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
    • G21C3/42Selection of substances for use as reactor fuel
    • G21C3/58Solid reactor fuel Pellets made of fissile material
    • G21C3/62Ceramic fuel
    • G21C3/623Oxide fuels
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2206/00Aspects relating to heating by electric, magnetic, or electromagnetic fields covered by group H05B6/00
    • H05B2206/04Heating using microwaves
    • H05B2206/046Microwave drying of wood, ink, food, ceramic, sintering of ceramic, clothes, hair
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンドリング性の良い顆粒状の核燃料用粉末
及び燃料要素を製造するための方法を提供する。 【構成】 噴霧器11を用いて、高温炉13内に核燃料
用金属の硝酸溶液を噴霧する。噴霧され、液滴状となっ
た状態の硝酸溶液が瞬時に乾燥、熱分解(脱硝)される
ことにより、粒径が大きくかつ均一な大きさの顆粒状粉
末を得ることができる。この顆粒状粉末により、ペレッ
ト燃料製造工程を簡略化でき、かつ燃料要素の製造を容
易にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核燃料用粉末の製造方
法、特にプルトニウム、ウラン、アメリシウム、ネプツ
ニウム並びにキュリウムなどの硝酸塩を、核燃料製造用
原料粉末に適した顆粒状粉末にするための核燃料用粉末
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】使用済み核燃料を再処理して回収される
プルトニウムやウランなどの硝酸塩から核燃料製造用の
原料粉末を製造する転換プロセスとしては、従来より化
学沈殿法や直接脱硝法が知られている。主転換プロセス
として従来から使用されている化学沈殿法にはアンモニ
ア共沈殿法やシュウ酸沈殿法があり、直接脱硝法にはマ
イクロ波脱硝法や流動床法がある。しかしながら、核燃
料の製造においては核の不拡散や転換プロセスの容易性
などを考慮する必要があるため、混合転換プロセスにお
いてはこれらに有効なマイクロ波脱硝法が採択されてい
る。
【0003】ところが、これらの転換プロセスで製造さ
れる粉末(PuO2 ,UO2 )は、ガサガサした非常に
流動性の悪い微細粒子粉末であるため、歩留りの低下な
ど製造プロセスの非効率化を招くこととなっていた。具
体的には、ペレット燃料製造工程での粉末ハンドリング
時に容器やホッパーの中にブリッジを形成してそれを閉
塞してしまったりしていた。また、微粉末であるが故に
容器外に飛散してしまうため、それを防ぐための定期的
な飛散粉末の回収や補修作業が必須となっていた。
【0004】以上のように、従来の転換プロセスで製造
される核燃料粉末は微細粒子であり、ペレット製造にお
いて粉末物性値などコントロールし切れていない因子が
多いために取り扱い難く、また、飛散しやすいために外
部の放射線量の増加を阻止するための手段が他に必要と
なっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マイクロ波脱硝法で製
造される核燃料粉末をハンドリング性の良い粉末とする
ために、従来は、当該粉末の燃料仕様を調整した後に造
粒し、例えば粒径70μm前後の球状粉体としてからペ
レットの製造を行うようにしていた。ところが、このよ
うな造粒工程を経たとしても粉末の流動性は良好である
とは言えず、飛散粉末の増加などによる歩留りの低下を
もたらしていた。
【0006】本発明は以上のような課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は核燃料製造用粉末に適した顆粒
状粉末を効果的に製造できる方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明に係る核燃料用粉末の製造方法にお
いては、液滴発生装置を用いて液滴径のコントロールを
しつつ、加熱雰囲気下で核燃料の溶液もしくはスラリー
を噴霧し、該噴霧された状態で前記核燃料の溶液もしく
はスラリーの脱硝を行うことを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る核燃料用粉末の製造方
法においては、上記の核燃料用粉末の製造方法におい
て、前記液滴発生装置は単分散液滴発生器であることを
特徴とする。
【0009】更に、本発明に係る核燃料用粉末の製造方
法においては、上記の核燃料用粉末の製造方法におい
て、前記単分散液滴発生器は、核燃料の溶液もしくはス
ラリーを供給する液体供給器と、この液体供給器から供
給された溶液もしくはスラリーに対して所定の周波数で
外圧力を加える振動加圧器と、この振動加圧器により振
動加圧された溶液もしくはスラリーを吐出する細孔と、
を含み、前記液体供給器から供給された溶液もしくはス
ラリーに対して所定の周波数で外圧力を加えることによ
り、前記細孔から吐出される層流ジェットを均一な液滴
に破壊して単分散液滴を発生させることを特徴とする。
【0010】
【作用】以上のような構成を有する本発明に係る核燃料
用粉末の製造方法においては、液滴化された核燃料用の
溶液が加熱されて乾燥及び脱硝が行われる。生成する核
燃料用粉末の粒子の大きさは、噴霧された核燃料の溶液
の液滴の大きさに追従するため、コントロールされた液
滴径の核燃料溶液滴が乾燥及び脱硝されることにより、
顆粒状の粉末を製造することができるようになる。
【0011】この場合において、単分散液滴発生器を用
いて液滴を作り出すと、より良好な粉末を製造すること
ができるようになる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明に係る核燃料用粉末の製造方
法に好適な装置の概念図である。また、図2は本実施例
に係る核燃料用粉末の製造方法のフローチャートを示す
ものである。
【0013】図1に示される装置においては、噴霧器1
1により硝酸溶液が液滴化され、高温炉13により加熱
雰囲気が形成される。更に言えば、高温炉13は加熱部
13aを有しており、この部分で、液滴化された硝酸溶
液の乾燥及び脱硝を行う。本実施例に係る装置において
は、硝酸溶液が噴霧器11により噴霧され、当該硝酸溶
液を微粒化する(S101)。微粒化された硝酸溶液は
表面張力により球状化し(102)、液滴となる(液滴
化)。液滴化された硝酸溶液は、高温炉(加熱雰囲気
下)に導入され(S103)、そこで瞬間乾燥(S10
4)並びに熱分解(脱硝)がされ(S105)、脱硝体
を形成する(S106)。生じた脱硝体は顆粒状粉末で
あり、取出し口15から取り出される。
【0014】図3(A)は従来のマイクロ波を用いた直
接脱硝法により得られる粉末の顕微鏡写真であり、図3
(B)は本実施例に係る噴霧熱分解法により得られる粉
末の顕微鏡写真である。これらの図から明らかなよう
に、本実施例に係る方法を用いた場合には、顆粒状の粉
末を得ることができ、しかもこの顆粒状の粉末は比較的
粒径が均一であるということが分る。顆粒状の粉末は流
動性が良く、ブリッジなどを形成しないため、取扱いが
容易である。従って、本実施例に係る方法及び装置を使
用した場合には、非常にハンドリング性の良い核燃料用
粉末を製造することができる。また、噴霧される液滴径
をコントロールすることにより、得られる顆粒状粉末の
粒子の大きさを例えば5〜400μmの間で調整するこ
とができる。更には、得られる顆粒状粒子の物性をコン
トロールすることもでき、得られる顆粒状粉末を多孔性
のものとしたり、中空のものとしたり、中実のものとし
たりすることができる。なお、この点については実施例
で具体的に説明する。
【0015】[製造工程の短縮]本実施例に係る方法を
用いた場合には、良好な核燃料用粉末が得られるばかり
ではなく、製造工程が簡易になるという利点も有してい
る(図11)。例えば従来の沈殿法(M.H.Curtis,“Labo
ratry Studies of Mixed-Oxide Powder Preparation by
Continuous Ammonia Precipitation.”ARH-470)におい
ては(図11(a))、所望の沈殿を得るために原子価
や溶液の濃度を調整し(S101)、その後沈殿剤を添
加し(S102)、沈殿が生成した後は濾過し(S10
3)、洗浄し(S104)、乾燥し(S105)、それ
らを経た後に脱硝(熱分解)を行って(焙焼・還元;S
106)製品粉末を製造していた(S107)。
【0016】マイクロ波加熱脱硝法(特開昭54−12
1442号公報)によれば(図11(b))、溶液を調
整した後(S201)、脱硝(乾燥・熱分解)を行って
から(S202)、得られた脱硝体の粉砕を行い(S2
03)、焙焼・還元を経て(S204)、再び粉砕を行
い(S205)、製品粉末としている(S206)。S
203とS205において2回の粉砕を行うが、これ
は、マイクロ波加熱脱硝法によって得られる脱硝体のハ
ンドリング性が悪いため、製品にする直前に造粒を行う
必要があるからである。しかしながら、本発明に係る噴
霧熱分解法によれば(図11(c))、溶液調整を行っ
た後(S301)、加熱雰囲気下に噴霧を行うことによ
り瞬間乾燥・熱分解を行い(S302)、この過程にお
いて焙焼・還元が行われることにより、製品粉末が得ら
れる(S303)。
【0017】本実施例に係る方法(図11(c))で
は、原子価の調整や沈殿剤の添加、沈殿生成やその濾過
及び洗浄の工程を行うことなく、そのまま瞬間乾燥熱分
解を行えるため、その分だけ製造工程が簡易になるので
ある。また、マイクロ波加熱脱硝法(図11(b))と
比較しても、マイクロ波加熱脱硝法は、得られる粉末が
微粉末であるがゆえにハンドリング性が悪く、これを造
粒するための工程が必要であったが、本実施例の方法に
よればこのような造粒工程が不要となり、同様にして製
造工程を簡便化することができる。更には、マイクロ波
脱硝法固有の問題である部分加熱も生ぜず、この点にお
いても本実施例に係る方法の方が優れているということ
が分る。また、得られる粒子が顆粒状であるため、飛散
せず、放射能の管理という点からも優れているというこ
とになる。
【0018】図12は、燃料要素の一つである核燃料用
ペレットの製造工程を示すフローシートである。ペレッ
トの製造工程は、大きく分けて、粉末製造工程と、その
後に続く燃料製造工程とからなる。ここで、粉末製造工
程は既に図11で説明した通りであり、本実施例に係る
熱分解法を用いれば、当該工程の簡略化を図ることがで
きる。ここで、マイクロ波脱硝法(従来法)の燃料製造
工程によれば(図12(a))、粉末製造工程で得られ
た脱硝体の粉末を秤量し(S210)、秤量したものを
混合し(S211)、結合剤を添加して(S212)、
造粒を行う(S213)。造粒された粒子を分級し(S
214)、潤滑剤を添加して(S215)、成形し(S
216)、焼結(S217)を行うとペレット燃料が製
造される。このように、従来のマイクロは加熱脱硝法に
おいては、造粒(S213)を行う前段階(S210か
らS212)が必要であり、かつ造粒された粒子を分級
する必要があった(S214)。しかしながら、本実施
例に係る噴霧熱分解法によれば、燃料製造工程において
造粒も分級も行う必要がなく、直ちに潤滑剤の添加(S
310)、成形(S311)、焼結(S312)を経て
ペレット燃料を製造することができる。これは、本実施
例に係る噴霧熱分解法により得られた原料粉末が、顆粒
状であるため造粒を行う必要がなく、しかもその顆粒の
大きさは均一であるため、分級も行う必要がなくなるか
らである。このように、本実施例に係る噴霧熱分解法を
用いた場合には、造粒や分級を行わない分だけ従来のマ
イクロ波加熱脱硝法の燃料製造工程の簡略化を図ること
ができる。なお、ペレット燃料以外の燃料要素としてバ
イパック燃料があるが、これは本実施例に係る噴霧熱分
解法の粉末製造工程で得られた原料粉末をそのまま振動
充填させることにより得ることができる(S313)。
以上のように、本実施例に係る噴霧熱分解法を採用した
場合には、粉末製造工程のみならず、燃料製造工程をも
簡略化することができる。
【0019】[液滴の生成]本実施例において特徴的な
事項である液滴の生成は、例えば2流体ノズルにより達
成することができる。図4に示されるように、2流体ノ
ズル17を用いた場合には、原液と噴霧用の窒素ガスを
同時にノズル17に導き、ここから原液を噴霧する。原
液はポンプ18により原液容器19から2流体ノズル1
7にまで導かれる。2流体ノズル17から噴霧される液
滴径は、噴霧用窒素ガスの圧力や量及びポンプ18の出
力等を調整することにより容易に行うことができる。
【0020】ノズル17から噴霧された核燃料溶液は、
ヒータ21を通過し、この過程で顆粒状粉末に変換され
る。顆粒状粉末は、噴霧用窒素ガスと共に粉末捕集機2
3へと導かれ、ここで捕集され、粉末回収容器25に回
収される。噴霧用窒素ガスは、粉末捕集機23を通過
し、冷却機26を介して排気されるが、一部の排気ガス
は再び2流体ノズル17に送られ、再利用される。
【0021】図5は、このような2流体ノズルを用いて
得られる顆粒状粒子の粒子径の分布を示すヒストグラム
である。
【0022】この結果から明らかなように、本実施例に
係る方法を採用した場合には、粒径の揃った良好な核燃
料用粉末を製造することができることが分かる。
【0023】<単一液滴発生装置>2流体ノズルを用い
て噴霧を行う他にも、単一液滴発生装置(単分散液滴発
生装置)を用いても顆粒状の粉末を得ることができる。
単一液滴発生装置を用いて粒子を製造した場合には、後
述するように、2流体ノズルを使用した場合よりも良好
な顆粒を製造することができる。図6に示されるよう
に、実施例において、単一液滴発生装置は、噴霧ノズル
31と、この噴霧ノズル31に所定の周波数でクロック
信号を送る電気信号発生器33と、溶液を供給する供給
装置35と、を含む。単一液滴発生装置は、現在多用さ
れてきているインクジェットプリンタと同様の原理によ
るものであり、噴霧ノズル31には、ピエゾ電気結晶体
が両面に付いた液体タンクと、溶液を吐出する穴と、ホ
ルダーと、を備え、電気信号発生器33から電気信号が
送られる度にピエゾ電気結晶体が収縮し、液体タンクか
ら溶液を押し出し、それを穴から吐出させる。なお、本
実施例において、供給装置35は、シリンジポンプで構
成している。
【0024】このような単一液滴発生装置によれば、供
給装置35から供給される溶液は、信号発生器33から
送られる信号に応じて、所定の大きさの単一液滴が噴出
される。即ち、ノズル31からヒーターに対して吐出さ
れる液滴は、2流体ノズルの場合とは異なり、所定の大
きさの単一液滴なのである。
【0025】図7は、このような単一液滴発生装置を用
いて得られる顆粒状粒子の粒子径の分布を示すヒストグ
ラムである。
【0026】これらの結果に示されるように、単一液滴
発生装置を用いた場合には、2流体ノズルを用いて製造
した場合よりも、粒子径の分布が狭く、より均一な粒子
径のものは得られることが分る。また、2流体ノズルを
用いた場合よりも粒子径が大きいため、単一液滴発生装
置を用いたほうがハンドリング性の良好な粒子粉末が得
られる。
【0027】実際に、単一液滴発生装置を用いて得た粉
末の写真が図8に示されている。図8のうち、図8
(A)は10×10の倍率であり、同(B)は10×2
0の倍率で撮影したものである。この写真からも、製造
された核燃料粉末は、球状の粒子(即ち顆粒状)であ
り、しかも粒径が揃っているということが分かる。この
ような顆粒状粒子は、ハンドリング性が良好である。
【0028】本発明に係る核燃料用粉末の製造方法は、
例えばプルトニウム(Pu)、ウラン(U)、トリウム
(Th)、ネプツニウム(Np)、アメリシウム(A
m)、キュリウム(Cm)等のあらゆる核燃料元素を対
象にすることができる。
【0029】本発明に係る核燃料用粉末の製造方法にお
いて噴霧されるものは、Pu(NO3 4 ,UO2 (N
3 3 ・6H2 O,Np(NO3 4 ,Th(N
3 4,Am(NO3 3 等のような核燃料元素の硝
酸塩の水溶液は勿論のこと、Pu(OH)4 ,(N
4 2 2 7 ,Np(OH)4 ,Am(OH)4
の沈殿スラリーも使用することができる。
【0030】核燃料元素の硝酸溶液からの生成物質は、
一般に、PuO2 ,UO2 ,UO3,ThO2 ,NpO
2 ,Np2 5 ,CmO2 ,AmO3 などの酸化物であ
るが、酸化物以外に反応温度、ガス、圧力などの条件を
整備することにより、硝酸溶液から得られる生成物質と
して窒化物(PuN,AmNなど)や炭化物(UC,P
uC,AmCなど)の顆粒状粉末を生成することができ
る。
【0031】[実験例]以下に、硝酸セリウム(模擬核
燃料元素)及び硝酸ウラニルで顆粒状粒子を製造した場
合の実験例を示す。
【0032】<実験例1>硝酸セリウム溶液(ランタニ
ド系)の硝酸濃度(0.1N〜3N)を、セリウム濃度
(10g/l〜400g/l)および熱分解温度(60
0℃〜900℃)をパラメータとして、噴霧条件を噴霧
供給速度:20cc/min、噴霧ガス流量:20l/
minで電気炉内に噴霧した結果、いずれの場合も5μ
m〜10μmの中空または中実で脱硝された顆粒粉末が
得られた。
【0033】なお、図9及び図10にいくつかの顕微鏡
写真を示す。
【0034】以上のような結果から、本発明に係る核燃
料用粉末の製造方法を適用した場合には、常に顆粒状の
粒子が得られるということがわかる。また、金属濃度や
熱分解温度、噴霧条件等の諸パラメータを調整すること
により、得られる顆粒状粒子の大きさや物性をコントロ
ールすることができ、所定の大きさの多孔性、中空状も
しくは中実の顆粒状粉末を、必要に応じて製造できると
いうことがわかる。
【0035】以下、同様の実験例を示していく。
【0036】<実験例2>硝酸セリウム溶液(ランタニ
ド系)の硝酸濃度(0.1N〜3N)を、セリウム濃度
(50g/l〜200g/l)および熱分解温度(80
0℃〜1000℃)をパラメータとして、噴霧条件を供
給速度:60cc/hr、振動周波数:50Hz,オリ
フィス径:50μmで電気炉内に噴霧した結果、いずれ
の場合も80μmをピークとする中空または中実の大き
な粒径で、しかも分布の狭い脱硝された顆粒粉末が得ら
れた。
【0037】<実験例3>硝酸ウラニル(アクチニド
系)の硝酸濃度(0.1N〜3N)を、ウラン濃度(5
0g/l〜200g/l)および熱分解温度(800℃
〜1000℃)をパラメータとして、噴霧条件を噴霧供
給速度:20cc/min、噴霧ガス流量:20l/m
inで電気炉内に噴霧した結果、いずれの場合も5μm
〜10μmの中空または中実で脱硝された顆粒粉末が得
られた。
【0038】<実験例4>硝酸ウラニル溶液(アクチニ
ド系)の硝酸濃度(0.1N〜3N)を、ウラン濃度
(50g/l〜200g/l)および熱分解温度(80
0℃〜1000℃)をパラメータとして、噴霧条件を供
給速度:60cc/hr、振動周波数:50Hz〜10
0Hz,オリフィス径:20μm〜50μmで電気炉内
に噴霧した結果、いずれの場合も50μm〜100μm
をピークとする中空または中実の大きな粒径で、しかも
分布の狭い脱硝された顆粒粉末が得られた。
【0039】<実験例5>硝酸セリウム溶液(ランタニ
ド系)の硝酸ウラニル(アクチニド系)の混合割合をC
e/U=1/10として、硝酸濃度(1N)およびCe
+U=100g/lで熱分解温度900℃とし、噴霧条
件を噴霧供給速度:20cc/min、噴霧ガス流量:
20l/minで電気炉内に噴霧した結果、10μm程
度の脱硝された顆粒状の粉末が得られた。
【0040】<実験例6>硝酸セリウム溶液(ランタニ
ド系)と硝酸ウラニル(アクチニド系)の混合割合をC
e/U=1/10として、硝酸濃度(1N)およびCe
+U=100g/lで熱分解温度1000℃とし、噴霧
条件を供給速度:60cc/hr、振動周波数:50H
z,オリフィス径:50μmで電気炉内に噴霧した結
果、80μm程度の中空または中実の脱硝された顆粒状
の粉末が得られた。
【0041】<実験例7>硝酸ウラニル溶液(アクチニ
ド系)をアンモニアで中和して得られたスラリーを均一
攪拌しながら熱分解温度900℃とし、噴霧条件を噴霧
供給速度:20cc/min、噴霧ガス流量:20l/
minで電気炉内に噴霧した結果、10μm程度の脱硝
された中実の脱硝された顆粒状の粉末が得られた。
【0042】[ペレットの形成]本発明者らは、上記実
験例で実際に得られた顆粒状粉末でペレットの形成を試
みた。
【0043】まず、上記実験例3〜5で得られた粉末を
用いて、成型圧2t/cm2 で成型し、1650℃で焼
結した結果、理論密度に対し93%〜95%のウランペ
レットを得ることができた。
【0044】次に、上記実験例7で得られた粉末を用い
て、成型圧2t/cm2 で成型し、1650℃で焼結し
た結果、理論密度に対し91%〜95%のウランペレッ
トを得ることができた。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る核燃
料用粉末の製造方法においては、ハンドリング性の良い
顆粒状の粒子を作成することができ、しかも燃料仕様に
応じてその物性等を容易にコントロールすることができ
る。従って、本発明に係る方法を用いれば、本発明に係
る方法により得られる顆粒状粉末によりペレット燃料製
造工程を簡略化できると共に、ペレットの製造等が容易
になり、歩留りも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係る装置の概念図である。
【図2】 本実施例に係る方法のフローチャートを示す
図である。
【図3】 従来の方法により得られる粉末と本実施例に
係る方法により得られる粉末の対比を行うための写真で
ある。
【図4】 2流体ノズルを用いた場合の粉末製造装置の
構成を示すブロック図である。
【図5】 2流体ノズルを備える製造装置を用いて製造
された核燃料用粉末の粒子径の分布を示す図である。
【図6】 単一液滴発生装置の構成を示す図である。
【図7】 単一液滴発生装置を備える製造装置を用いて
製造された核燃料用粉末の粒子径の分布を示す図であ
る。
【図8】 単一液滴発生装置を備える製造装置を用いて
製造された核燃料用粉末の顕微鏡写真である。
【図9】 本実施例に係る方法により得られた顆粒状粉
末の顕微鏡写真である。
【図10】 本実施例に係る方法により得られた顆粒状
粉末の顕微鏡写真である。
【図11】 製造工程の短縮を説明するための図であ
る。特に、図11(a)は従来の沈殿法のフローを、図
11(b)はマイクロ波加熱脱硝法のフローシートを、
図11(c)は本実施例に係る噴霧熱分解法のフローシ
ートを示している。
【図12】 核燃料ペレットの製造工程の短縮を説明す
るための図である。特に図12(a)はマイクロ波加熱
脱硝法のフローシートを、図12(b)は本実施例に係
る方法のフローシートを示している。
【符号の説明】
11 噴霧器、13 高温炉、13a 加熱部、15
取出し口、17 2流体ノズル、21 ヒーター、30
単一液滴発生装置、31 噴霧ノズル、33電気信号
発生器、35 供給装置。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】 従来の方法により得られる粉末と本実施例に
係る方法により得られる粉末の対比を示す顕微鏡写真で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴発生装置を用いて液滴径のコントロ
    ールをしつつ、加熱雰囲気下で核燃料の溶液もしくはス
    ラリーを噴霧し、該噴霧された状態で前記核燃料の溶液
    もしくはスラリーの脱硝を行うことを特徴とする核燃料
    用粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の核燃料用粉末の製造方法
    において、 前記液滴発生装置は単分散液滴発生器であることを特徴
    とする核燃料用粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の核燃料用粉末の製造方法
    において、 前記単分散液滴発生器は、 核燃料の溶液もしくはスラリーを供給する液体供給器
    と、 この液体供給器から供給された溶液もしくはスラリーに
    対して所定の周波数で外圧力を加える振動加圧器と、 この振動加圧器により振動加圧された溶液もしくはスラ
    リーを吐出する細孔と、を含み、前記液体供給器から供
    給された溶液もしくはスラリーに対して所定の周波数で
    外圧力を加えることにより、前記細孔から吐出される層
    流ジェットを均一な液滴に破壊して単分散液滴を発生さ
    せることを特徴とする核燃料用粉末の製造方法。
JP6338403A 1994-12-28 1994-12-28 核燃料用粉末の製造方法 Pending JPH08184690A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6338403A JPH08184690A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 核燃料用粉末の製造方法
DE19546961A DE19546961C2 (de) 1994-12-28 1995-12-15 Verfahren zur Herstellung nuklearen Brennstoffes in Pulverform
FR9515561A FR2729002B1 (fr) 1994-12-28 1995-12-27 Procede de preparation de combustible nucleaire en poudre et generateur pour la mise en oeuvre du procede

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6338403A JPH08184690A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 核燃料用粉末の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08184690A true JPH08184690A (ja) 1996-07-16

Family

ID=18317837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6338403A Pending JPH08184690A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 核燃料用粉末の製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JPH08184690A (ja)
DE (1) DE19546961C2 (ja)
FR (1) FR2729002B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19917347A1 (de) * 1999-04-16 2000-11-09 Gsf Forschungszentrum Umwelt Verfahren und Vorrichtung zum trockenen Anbringen von Substanzen an inhalierbare pulverförmige Trägerstoffe

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3617584A (en) * 1967-07-26 1971-11-02 Grace W R & Co Process for forming uniform microspheres
DE2037232C3 (de) * 1970-07-28 1975-01-02 Nukem Gmbh, 6454 Grossauheim Verfahren zur Herstellung von oxidischen und karbidischen Kernbrenn - und Brutstoffpartikeln für Hochtemperatur-Reaktoren
US3790492A (en) * 1971-03-11 1974-02-05 Atomic Energy Commission Method for production of uniform microspheres
GB1395486A (en) * 1971-05-05 1975-05-29 Atomic Energy Authority Uk Formation of liquid droplets
GB1476923A (en) * 1973-08-08 1977-06-16 Atomic Energy Authority Uk Production of particles
JPS54121442A (en) * 1978-03-13 1979-09-20 Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp Microwave heating device for radioactive material
IT1136856B (it) * 1981-03-06 1986-09-03 Agip Nucleare Spa Procedimento per la produzione di particelle di gel ed apparecchiatura per l'attuazione di detto procedimento
DD209039A1 (de) * 1982-07-13 1984-04-18 Adw Ddr Verfahren zur herstellung fliessfaehiger oxidischer kernbrennstoffpulver hoher schuettdichte
JPS59114498A (ja) * 1982-12-21 1984-07-02 動力炉・核燃料開発事業団 マイクロ波による連続濃縮・脱硝装置
DE3333652C2 (de) * 1983-09-17 1986-04-24 Nukem Gmbh, 6450 Hanau Verfahren zur Herstellung von salpetersäurelöslichen Uran-Thorium- und Uran-Plutonium-Mischoxiden
DE3805063A1 (de) * 1988-02-18 1989-08-31 Kernforschungsz Karlsruhe Verfahren zur herstellung von kernbrennstoff-mischoxiden aus einer nitrat-loesung
FR2670945B1 (fr) * 1990-12-19 1994-03-25 Pechiney Uranium Procede de fabrication de pastilles combustibles nucleaires frittees a partir de solutions et comportant une precipitation a l'aide de peroxyde d'hydrogene en milieu acide.

Also Published As

Publication number Publication date
DE19546961C2 (de) 2001-06-07
DE19546961A1 (de) 1996-07-04
FR2729002A1 (fr) 1996-07-05
FR2729002B1 (fr) 1999-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4271127A (en) Apparatus for the continuous precipitation of uranium peroxide
Naefe et al. Preparation of uranium kernels by an external gelation process
KR100446870B1 (ko) 유기황화합물을첨가하여(U,Pu)O2혼합산화물기재의핵연료펠릿을제조하는방법
US6110437A (en) Method for preparing a mixture of powdered metal oxides from nitrates thereof in the nuclear industry
CN108348879B (zh) 通过低温雾化使粉末粒化的设备
KR100717924B1 (ko) 혼합산화물 핵연료 분말 및 혼합산화물 핵연료 소결체의제조 방법
US4152287A (en) Method for calcining radioactive wastes
JPS6228089B2 (ja)
JPH08184690A (ja) 核燃料用粉末の製造方法
JP2905294B2 (ja) 廃棄物を生じさせずに金属ウランからuo2燃料ペレットを製造するための方法
US3355393A (en) Small spherical nuclear fuel particles and processes of making same
CN107755709A (zh) 一种球形Ti‑6Al‑4V合金粉及其制备方法
JP4075116B2 (ja) 核燃料粒子の製造方法及び核燃料ペレットの製造方法
JPH0273193A (ja) 過酸化物の沈澱により直接得られる焼結可能な流動性粉末を作成して利用する核燃料ペレットの製造方法
CA1048724A (en) Production of spherical particles of ceramic materials
KR102078239B1 (ko) 방사성 금속계 겔형 중간체의 제조 장치 및 방사성 금속계 겔형 중간체의 제조 방법
US4459245A (en) Method and apparatus for controlled size distribution of gel microspheres formed from aqueous dispersions
JPS5939375B2 (ja) 硝酸ウラニルからの三酸化ウランの製造法
JPH0711594B2 (ja) 流動床システム
Sridhar The flashcal process for the fabrication of fuel-metal oxides using the whiteshell roto-spray calciner
DE3208048A1 (de) Verfahren und vorrichtung zur herstellung von gelteilchen
RU2066299C1 (ru) Способ получения порошков диоксида урана или смешанных оксидов на его основе
JP2012166983A (ja) 核燃料ペレット製造用粒子の製造方法
Brandau Microspheres of UO 2, ThO 2 and PuO 2 for the high temperature reactor
JP4051732B2 (ja) 核燃料粒子の製造方法