JPH04294257A - 多色泳動パターン読み取り装置 - Google Patents

多色泳動パターン読み取り装置

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JPH04294257A
JPH04294257A JP3059175A JP5917591A JPH04294257A JP H04294257 A JPH04294257 A JP H04294257A JP 3059175 A JP3059175 A JP 3059175A JP 5917591 A JP5917591 A JP 5917591A JP H04294257 A JPH04294257 A JP H04294257A
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    • G01N27/44721Arrangements for investigating the separated zones, e.g. localising zones by optical means

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多色泳動パターン読み
取り装置に関し、特に、それぞれの試料に蛍光波長が異
なる蛍光色素で標識し、同時に電気泳動した後で電気泳
動パターンを読み取り、同じ泳動条件の複数の電気泳動
パターンの比較に好適な多色泳動パターン読み取り装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、遺伝病診断などを含む種々の遺
伝子構造解析、アミノ酸などの蛋白質の構造分析を行う
ために、放射性アイソトープ標識による電気泳動分析法
が用いられる。このような電気泳動分析法は、放射性同
位体で標識または置換された試料の断片に対してゲルを
用いて電気泳動を行い、電気泳動で展開された試料の断
片の分布パターンの解析を行うことにより、試料の分析
を行う方法である。
【0003】電気泳動パターンを読み取り分析を行う場
合の一例として遺伝病診断を例として説明する。ヒトゲ
ノムDNAは、約3×109の塩基対から成り立ってい
る。その塩基配列はヒト集団を通しておおよそ一定であ
るが、細かくみると、個体間にばらつきが存在する。こ
のようなDNA配列上のばらつきは、DNAの多型と呼
ばれている。DNAの多型は遺伝子領域にも非遺伝子領
域にも見られるが、遺伝子領域の多型はその表現形式で
ある蛋白質の多型として現われる場合が多い。血液型,
組識適合性抗原などや人種間における皮膚の色,毛の色
の相違など、ヒト集団にみられる色々な多様性は、この
多型に由来している。DNA多型は、ヒトが進化上で生
物種として独立した時点から現在までに、ヒト集団の生
殖細胞DNAに生じた変異が集団の中に蓄積したもので
ある。このような変異がヒトの存在に取って重要な機能
を持つ部位に生じ、その結果として生ずる表現型が、何
らかの病的状態を示すものを「遺伝病」と呼んでいる。 ヒト集団には、3,000種を超える遺伝病が存在する
といわれている。
【0004】遺伝病の病因はDNA上に生じた異変であ
るが、それが病気として認識されるまでには、DNA→
mRNA→蛋白質→表現型(病気)の諸段階がある。病
気としての診断は、普通最後のレベルで行なわれるが、
上記の各段階の流れが単純な線形関係にあれば、診断を
蛋白質やDNAのレベルで行うことが可能となる。
【0005】DNA診断の基礎となる手法は、サザーン
ブロッティングと呼ばれるものであり、この手法は、基
本的には以下のステップに分けられる。(ステップ1)
試料DNAの抽出、(ステップ2)DNAの制限酵素に
よる分解、(ステップ3)ゲル電気泳動を用いたDNA
の分子量による分画、(ステップ4)分画されたDNA
のフィルタへの移行、(ステップ5)予じめ用意したプ
ローブDNA(検出したい遺伝子と相同配列を持つDN
Aをアイソトープなどで標識したもの)との混成体の形
成(ハイブリダイゼーション)、(ステップ6)オート
ラジオグラフィーによる混成体の検出、以上の6ステッ
プからなる手法である。
【0006】遺伝病を対象とする場合、試料DNA抽出
のための臓器は問わない。通常は、数ミリリットルの末
梢血から白血球を分離し、そこからDNAを抽出する。 (ステップ1)から(ステップ6)までのステップの処
理に通常5日程度の日数を必要とする。
【0007】遺伝病診断では、上記のステップの処理に
基づき正常体の分画パターンと被検者の分画パターンを
得て、それらの分画パターンを比較する。同一パターン
である場合は正常と判定される。
【0008】最近、安全性などの問題から放射性アイソ
トープに替えて蛍光色素で標識したプローブを用いて、
その蛍光素を励起し、電気泳動パターンの読み取りを行
う方法が試行されている。遺伝病診断やDNAの塩基配
列決定などを行う場合、試料の量が10 ̄15molオ
ーダ前後であるため、放射性アイソトープなみの信号対
雑音比を等価的に得るには、微弱な光を検出する高度な
光学技術と信号処理技術を必要とする。
【0009】微少な試料を蛍光標識して検出する装置と
して特開昭61−62843号公報に記載された蛍光検
出法による電気泳動装置がある。次に、このような蛍光
検出法による電気泳動装置について具体的に説明する。
【0010】図18は、従来の蛍光式電気泳動装置の外
観を示す斜視図である。図18を参照すると、電気泳動
装置は、試料の電気泳動を行い、蛍光の分布を計測する
泳動計測装置51と、計測データを基にデータ処理を行
うデータ処理装置52と、それらを相互接続するケーブ
ルとから構成されている。この泳動計測装置51には扉
51aがあり、扉51aを開いて、電気泳動を行うベー
スとなるゲルの注入を行い、更に電気泳動を行う試料(
DNA断片)を所定量だけ注入する。扉51aを閉じて
、操作表示パネル51bの泳動開始スイッチを押すと電
気泳動が開始される。電気泳動が開始されると、泳動計
測装置51では、操作表示パネル51bにあるモニタに
動作状態が表示される。泳動計測装置51により計測さ
れたデータは、データ処理装置52に転送され、予めプ
ログラムされている所定のデータ処理が行われる。なお
、データ処理装置52は、計算機本体54と、利用者か
らの指令などを入力するためのキーボード55と、処理
状態や結果を表示するディスプレイ装置56と、データ
処理の結果を記録するプリンタ57とから構成されてい
る。
【0011】図19は、泳動計測装置の内部の構成を示
すブロック図である。泳動計測装置(51;図17)の
構成は、図19に示すように、電気泳動装置部63およ
び信号処理装置部64から構成されており、これらの2
つの部分がまとめられて、泳動計測装置の全体を構成し
ている。電気泳動装置部63は、電気泳動を行う泳動部
5と、泳動部5に電圧を印加するための第1電極2aお
よび第2電極2bと、泳動部5および各電極2a,2b
を支えるための支持板3と、泳動部5に電圧を印加する
ための電気泳動用電源装置4と、蛍光物質を励起するた
めの光を発光する光源11と、光源11からの光を導く
ための光ファイバ12と、蛍光物質から発生した蛍光1
3を集光して受光する光学系の集光器14と、特定波長
の光を選択的に通す光学フィルタ14と、受光した光を
電気信号に変換するための光センサ16とから構成され
ている。また、信号処理装置部64は、光センサ16か
らの電気信号を受けて増幅する増幅器17と、電気信号
のアナログ信号をディジタルデータに変換するアナログ
・ディジタル変換回路18と、ディジタル変換したデー
タに対して加算平均処理等の前処理を行う信号処理部1
9と、前処理したデータを外部のデータ処理装置へ送出
するインターフェース処理を行うインタフェース20と
、電気泳動装置部および信号処理系の全体を制御するた
めの制御回路10とから構成されている。この信号処理
装置64から出力されるディジタル信号OUTは、デー
タ処理装置(52;図17)に送られ、解析処理などの
データ処理が行われる。
【0012】次に、このように構成された電気泳動装置
の動作を説明する。図18および図19を参照する。泳
動計測装置51にある扉51aを開き、内部にある泳動
部5にゲルを注入し、更に蛍光物質で標識したDNA断
片の試料を注入する。操作パネル51bのスイッチを操
作して、電気泳動開始を指示すると、電気泳動用電源装
置4からの電圧が電極2a,2bにより泳動部5に供給
されて電気泳動が開始される。電気泳動によって、蛍光
物質で標識された試料は、例えば、図22に示すように
、各々の試料のレーン71,72,73,74において
電気泳動され、試料に含まれる分子の分子量毎に集まり
、それぞれにバンド66を作る。分子量の軽い分子ほど
泳動速度が速いため、同一時間内に泳動される距離は大
きい。これらのバンド66の検出は、図20(a)に示
すように、光源からの光を光ファイバ12に通して光路
61上でゲルを照射することにより、ゲル中でバンド6
6に集まっている標識の蛍光物質に蛍光13を発生させ
、蛍光13を検出する。発生する蛍光13は、蛍光物質
の吸光係数,量子効率,励起光の強度などによるが、バ
ンド当り、10 ̄16mol程度と非常に微量な量しか
蛍光物質が含まれていないため、非常に微弱な光となる
。例えば、蛍光物質として、フルオレセインイソチオシ
アネート(Fluorescein Isothioc
yanate)を使用した場合について説明すると、フ
ルオレセインイソチオシアネートによる励起光の励起波
長のピークが490nm、蛍光波長のピークが520n
mである。モル吸光係数は7×104mol ̄1・cm
 ̄1であり、量子効率は0.65程度である。
【0013】1バンド内に10 ̄16molの蛍光物質
が存在する場合、励起光に波長488nmの出力1mW
のアルゴンイオンレーザを使用した場合を想定して計算
すると、ゲルの厚みなどで異なるが、発生する蛍光の光
量は、1010個/sオーダの蛍光の光子しか発生しな
い。したがって、非常に微弱な蛍光を感度よく検出しな
ければならない。
【0014】泳動部5は、その正面図が図20(a)に
、その縦断面図が図20(b)に示されるように、ポリ
アクリルアミドなどのゲル5aと、該ゲル5aを両側か
ら狭んで支えるためのガラスの支持板5b,5cとから
構成されている。泳動部5のゲル5aに上部から例えば
DNA断片の試料を注入し、第1電極2aおよび第2電
極2b(図18)に泳動電圧を印加して、電気泳動を行
いながら、光源から照射された光、例えばレーザ光を、
光ファイバ12からゲル5a中の光路61を通して、光
路61上の蛍光物質を照射する。これにより、光路61
上に存在する蛍光物質が励起されて蛍光13を発する。 蛍光13はレンズの組合せで構成される光学系の集光器
14に到達し、集光された後に光学フィルタ15で選択
され、一次元の光センサ16において電気信号に変換さ
れる。光センサ16では、微弱な光を効率よく電気信号
に変換するため、イメージインテンシファイアなどを用
いて、104〜105倍に光増幅し、その画像をCCD
の一次元光センサなどで電気信号に変換している。 光センサ16により得られた電気信号は、増幅器17に
より希望するレベルの信号に増幅され、アナログ・ディ
ジタル変換回路18によりアナログ信号からディジタル
信号に変換されて、信号処理部19へ送られる。信号処
理部19では、信号対雑音比(S/N比)を向上させる
ために加算平均処理等の信号処理が行われる。このよう
にして信号処理されたディジタル信号のデータは、イン
タフェース20により、データ処理装置52に送出され
る。
【0015】図21(a)および図21(b)は、泳動
計測装置51から送出されるDNA断片の蛍光強度パタ
ーン信号の例を説明する図である。例えば、図21(a
)に示されるように、電気泳動が行われた泳動部5に対
して光路61上でレーザ光が照射されると、光路61上
に存在するゲルの蛍光物質が励起されて、蛍光を発する
ので、この蛍光を、レーン毎に所定の検出位置で電気泳
動方向62の方向に時間の経過と共に検出する。これに
より、各レーンのバンド66が光路61上の位置を通過
する時に、蛍光が検出されることになり、1つのレーン
における蛍光強度のパターン信号が、図21(b)に示
すように、検出される。このため、バンド66が光路6
1上の位置を通過するときに、蛍光強度のピークが得ら
れる。したがって、図21(b)に示す蛍光強度パター
ン信号は、電気泳動方向62の方向におけるバンド66
の蛍光強度パターン信号となっている。すなわち、この
蛍光強度パターン信号は、蛍光濃度に比例したプロファ
イル波形となっており、このピーク値を判定して、例え
ば、DNAの各塩基配列を判定する処理を行う。
【0016】データ処理装置52では、計算機本体54
により泳動計測装置51から送出されるDNA断片の蛍
光強度パターン信号のデータを受けて、蛍光強度パター
ンのデータから分子量の比較やDNAの塩基配列を決定
するデータ処理を行う。データ処理を行い決定された塩
基等の並びは、記号化して出力され、ディスプレイ装置
56により画面表示し、またはプリンタ57により印刷
出力される。
【0017】以上の例では試料の標識法として蛍光色素
を用いる装置例を示したが、他の例として、同様に蛍光
色素で標識し、電気泳動を行った後に、電気泳動パター
ンによる蛍光パターンを読み取る装置が特開平1−11
67649号公報に開示されている。この他の例の装置
は、前述したような電気泳動を行いながら同時に読み取
り部を通過する蛍光パターンの分布を読み取るタイプと
は異なり、電気泳動を終了してから泳動部全体の蛍光パ
ターンを読み取るタイプとなっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、蛍光検出法による電気泳動パターン読み取り装置
においても、ゲル電気泳動法は、放射性アイソトープに
よる標識法で従来から用いられているゲル電気泳動法が
用いられている。このような従来のゲル電気泳動法では
、ゲルの温度不均一性,その他の理由からバンドの移動
速度が泳動板の位置によって異なり、泳動パターンの歪
が発生する。したがって、2種の泳動パターンを比較す
る必要のある遺伝病診断などのため、2種類の試料の電
気泳動,2次元電気泳動などを行った場合には、放射性
アイソトープ標識法または蛍光標識法のいずれの方法に
おいても、各回の泳動の結果は歪による泳動位置に相違
が発生し、泳動パターンどうしの比較が困難とる。また
、泳動パターンの補正をデータ処理で行う場合にも、デ
ータ処理が煩雑となり、複雑となる。
【0019】電気泳動を行いながら同時に読み取り部を
通過する蛍光物質の分布を計測する泳動計測装置では、
2次元電気泳動に適用するために、1次元軸の電気泳動
を別の装置で行い、2次元軸での読み取り装置で行う必
要があり、操作が煩雑となり、また、複雑となる。
【0020】本発明の目的は、複数の各試料に蛍光波長
の異なる蛍光色素で標識し、複数の各試料を同時に電気
泳動した後に電気泳動パターンを読み取り、複数の電気
泳動パターンの比較に好適な多色泳動パターン読み取り
装置を提供することにある。
【0021】本発明の他の目的は、電気泳動パターンの
蛍光パターンを読み取り、泳動パターンを泳動歪の影響
無しに読み取り比較することができる多色泳動パターン
読み取り装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明の多色泳動パターン読み取り装置は、複数の試
料に電気泳動を行って展開した泳動パターンに対して、
各試料に個別に標識した2つ以上の蛍光物質を励起して
蛍光を発光させ、発光する蛍光パターンを読み取る多色
泳動パターン読み取り装置であって、泳動パターンの蛍
光物質を励起させる照射光を発光する光源と、光源から
照射光を走査してゲルの厚み方向に照射する光走査機構
と、照射光の光軸とは異なる方向に受光面を設定して受
光経路の空間的位置関係により泳動パターンからの蛍光
を読取り面の散乱光から分離して受光する受光部と、光
軸に対して入射角度が制御可能な光学フィルタにより受
光部で受光した光信号から所定の蛍光波長を分離する蛍
光波長分離部と、蛍光波長分離部を通過した光信号の光
電変換を行って電気信号を出力する光電変換部と、光電
変換部からの電気信号に対して信号処理を行い、所定の
データ表現に変換する信号処理部とを備えたことを特徴
とする。
【0023】
【作用】これによれば、多色泳動パターン読み取り装置
には、照射光を発光する光源と、光走査機構と、蛍光パ
ターンの蛍光を受ける受光部と、蛍光波長分離部と、光
電変換部と、信号処理部とが備えられる。光源は、各試
料に個別に標識した2つ以上の蛍光物質を励起して蛍光
を発光させるための照射光を発光する光源であり、各蛍
光物質を励起するための波長の光を得るため例えば複数
の光源を設け、複数の光源からの光を混合して出力する
。所定の波長領域に渡る光が得られる場合には単一の光
源であってもよい。光走査機構は、光源から照射光を走
査してゲルの厚み方向に照射する。受光部は、照射光の
光軸とは異なる方向に受光面を設定して受光経路の空間
的位置関係により、泳動パターンからの蛍光を読取り面
の散乱光から分離して受光する。蛍光波長分離部は、光
軸に対して入射角度が制御可能な光学フィルタを備え、
該光学ファルタへの蛍光の入射角度を制御して光学フィ
ルタの通過域角度依存性を用い、受光部で受光した光信
号から所定の蛍光波長を分離する。光電変換部は、蛍光
波長分離部で分離した各光信号の光電変換を行って電気
信号を出力するので、信号処理部が、光電変換部からの
電気信号に対して信号処理を行い、所定のデータ表現に
変換する。
【0024】また、信号処理部は、コンデンサおよび積
分動作制御スイッチから構成される積分回路を備え、光
走査機構による照射光の走査と同期して、積分回路の積
分動作の制御を行い、積分時間および読み取り走査回数
は蛍光波長分離部の光学フィルタの制御された光信号の
入射角度に応じて変化させる。これにより、微弱な電気
信号に対して照射光の走査と対応して積分動作が行なわ
れ、積分動作速度が照射光の走査速度と対応させて積分
動作が行われることになり、微弱な蛍光出力を効率よく
増幅して泳動パターンを読み取ることができる。
【0025】したがって、このような構成の多色泳動パ
ターン読み取り装置によれば、電気泳動を行なった試料
の泳動パターンに対して、蛍光色素の持つ蛍光の波長別
に蛍光物質の分布を読み取ることができる。また、この
場合、比較したい試料の全てが電気泳動において発生す
る泳動歪を同じく受けるので、読み取り結果の比較は歪
の量を気にせずに行なうことができる。
【0026】
【実施例】図1は、本発明の一実施例にかかる多色蛍光
式電気泳動パターン読み取り装置の全体構成を説明する
概略図である。図1に示すように、多色蛍光式電気泳動
パターン読み取り装置は、電気泳動ユニット1と読み取
りユニット6とが分離されて全体の装置が構成されてい
る。電気泳動ユニット1は、電気泳動を行うベースとな
るゲルと該ゲルをガラス板などで挟み込んで支持するゲ
ル支持体とからなる泳動部ユニット5と、泳動部ユニッ
ト5が装着され該泳動部ユニット(以下では泳動部と略
称する)5に電気泳動電圧を加える第1電極2aおよび
第2電極2bと、第1電極2aおよび第2電極2bを支
えると共に泳動部5を支える支持板3と、電気泳動電圧
を供給する電気泳動用電源装置4とから構成される。泳
動部5は、前述したように、泳動試料を展開するポリア
クリルアミドなどのゲルと、該ゲルを両側から挟んで支
持するガラス板などのゲル支持体から構成される(前述
の図20(a),(b)を参照)。
【0027】電気泳動ユニット1において、泳動部5が
装着され、泳動部5のゲルの上部から電気泳動するDN
Aフラグメントなど断片化した試料が供給され、電気泳
動用電源装置4から第1電極2aおよび第2電極2bに
泳動電圧が印加され、電気泳動が行われる。電気泳動ユ
ニット1で電気泳動を行った後の泳動部5は取り外し、
次に、読み取りユニット6に装着して、電気泳動パター
ンの読み取りを行う。
【0028】読み取りユニット6は、電気泳動を行った
泳動部5をそのままの状態で(または泳動部5からゲル
のみを取り出したゲルの状態で)計測部本体7に装着し
て、電気泳動パターンを読み取って、データ処理を行う
。読み取りユニット6は、図1に示すように、計測部本
体7を主要部として構成され、データ処理装置8および
イメージプリンタ9等が付加されて構成される。データ
処理装置8およびイメージプリンタ9は、計測部本体7
で読み取った電気泳動パターンデータに対して、データ
処理,イメージ処理,判定処理などを行い、読み取った
電気泳動パターンデータを加工して出力する。計測部本
体7には、電気泳動ユニット1において既に電気泳動を
行った泳動部(ゲルおよびゲル支持体からなる泳動部ユ
ニット)5を装着して読み取る読取り台が、本体上部の
蓋7aの直下に設けられている。
【0029】電気泳動ユニット1から取り外した泳動部
5は、計測部本体7において、計測部本体上部の蓋7a
を開けて読み取り台に装着される。読取り台に泳動部5
の読み取り対象のゲルを装着した後、蓋7aを閉じて、
計測部本体7の操作表示パネル7bの読み取り開始スイ
ッチを押下すると、計測部本体7が泳動部5のゲルの電
気泳動パターンの読み取りを開始する。電気泳動パター
ンの読み取りが開始されると、計測部本体7に内蔵する
点光源からの照射光の走査が開始され、装着した泳動部
5のゲルに励起光を照射し、蛍光物質を励起させ、これ
により発光した蛍光を受光して、蛍光物質の分布のパタ
ーンを計測する。データ処理装置8は計測部本体7で計
測した読み取りデータを基にデータ処理を行い、また、
計測部本体7の制御を行う。データ処理されたデータは
、イメージプリンタ9により出力されて可視化される。 イメージプリンタ9は多色印刷を行うものが用いられ、
各試料に対応して泳動パターンを着色し、泳動パターン
イメージを印刷する。
【0030】図2は、計測部本体の要部の構成を示すブ
ロック図であり、また、図3は、計測部本体に装着する
泳動部の装着位置を説明する図である。図2および図3
を参照して説明する。
【0031】多色蛍光式電気泳動パターン読み取り装置
を用いて、複数の各々の試料の電気泳動分析を行う場合
、前述したように、まず、電気泳動ユニット1を用いて
、蛍光色素(蛍光物質)により標識した試料(DNAフ
ラグメント)の電気泳動を行う。約5時間位の所定時間
の電気泳動の終了後、泳動部5を電気泳動ユニット1か
ら取り外す。取り外した泳動部5のゲルは、そのままの
泳動部5の状態で、あるいはゲル支持体のガラスを外し
た状態で、図3に示すように、読み取りユニット6の計
測部本体7の上部の蓋7aを開き、内部の読み取り台7
cの上部に載置する。そして、蓋7aを閉じて、読み取
りユニットへのセットが完了する。このとき、電気泳動
を行ったゲルが蛍光色素で標識されていない試料の場合
には、この段階で各試料に対し蛍光色素をつける処理を
施すようにしてもよい。また、ゲルの乾燥等の処理も行
う。
【0032】次に、電気泳動パターンの読み取り開始を
指示する操作を行う。読み取り開始の操作は、操作表示
パネル7bの読み取り開始スイッチの押圧による開始指
示により、またはデータ処理装置8からの読み取り開始
指示により行う。データ処理装置8によって読み取り動
作を開始する場合には、計測部本体7における泳動部ユ
ニットの装着状態が制御信号線を通してデータ処理装置
8の側に送られ、その状態を確認してデータ処理装置8
が計測部本体7の読み取りユニット部の動作を制御して
行う。この場合には、動作時の読み取り速度などのパラ
メータ設定を予めデータ処理装置8の側に登録しておく
ことにより、読み取り開始の操作が自動的に行われるの
で、操作者のスイッチ操作負担が軽減される。
【0033】読み取られた蛍光色素の分布データは、デ
ータ処理装置8に送られる。データ処理装置8では、蛍
光強度のピーク検出処理、泳動距離を求める処理など予
めプログラムされている所定の処理を行う。データ処理
した結果のデータは、必要に応じてイメージプリンタ9
により、蛍光強度を濃淡画像で印刷出力し、または蛍光
強度を等高線形式または色や濃度で区分けした画像とし
て印刷出力する。蛍光強度に応じた濃淡画像で印刷出力
した画像は、従来から用いられている放射性物質で標識
して電気泳動を行った放射性Xフィルム像と同じ画像と
なる。また、必要に応じて、データ処理を行った結果デ
ータは、磁気的または光学的記録装置にディジタルデー
タとして記憶される。
【0034】図2の計測部本体の構成を示すブロック図
において、光源21から発光されたレーザビーム31は
、ミラードライバ30で駆動される振動ミラー22によ
り図面の表裏方向にスキャンされ、読み取り対象の泳動
部5のゲルに加えられる。振動ミラー22によりスキャ
ンされるレーザビーム31のスポット光は、移動しなが
ら、泳動部5のゲルを厚み方向に照射される。これによ
り、スキャンされたレーザビーム31のスポット光が照
射された泳動部5のゲルからは、蛍光13が発するので
、これを集光器23を通して受光する。集光器23は、
蛍光13を受光するため受光経路の光軸が泳動部5を照
射するスポット光の光軸とは異なるように、また、光学
レンズ系により受光の光学経路の空間的位置関係の構成
から、泳動部5の照射面から発する散乱光からの検出感
度を高めて、蛍光13を受光する。集光器23により受
光した光は、光電変換部24により電気信号に変換され
て増幅器25により増幅される。光電変換部24は、所
望の波長の光を選択する蛍光波長分離部を備え、所望の
波長の蛍光を選択して電気信号に変換する機能を有する
。詳細は後述するが、所望の波長の光の選択を行うため
、蛍光波長分離部が備えられる。蛍光波長分離部は、光
学フィルタを回転させ、光軸に対して光学フィルタの入
射角度を制御する光フィルタ回転機構が設けられる。光
学フィルタ回転機構は光学フィルタ回転ドライバにより
制御され、光学ファルタへの蛍光の入射角度の制御を行
う。蛍光波長分離部では、光フィルタ回転機構により該
光学ファルタへの蛍光の入射角度を制御して、光学フィ
ルタの通過域角度依存性によって、受光部で受光した光
信号から所定の蛍光波長を分離する。なお、ゲルを透過
したレーザビーム31が、迷光として悪影響を与えない
ように、泳動部5のレーザビーム31の照射面と反対側
には、光トラップ32が設けられている。
【0035】このように、集光器23,光電変換部24
を通して、検出する蛍光13の受光感度を高くして受光
し、更に、受光した蛍光13を電気信号に変換し、変換
した電気信号を増幅器25に入力する。増幅器25にお
いて増幅された電気信号は、アナログ・ディジタル変換
回路26に入力されて、ディジタルデータに変換される
。ディジタルデータに変換された蛍光の検出信号はメモ
リ28に記憶され、メモリ28に記憶されたデータが、
インタフェース制御回路29を通してデータ処理装置8
に送られる。上述したような一連の信号処理の全体の制
御は、制御回路27が行う。
【0036】次に、このような構成の電気泳動パターン
読み取り装置の計測部本体(図2)の各部の構成を詳細
に説明する。
【0037】図4は、振動ミラーを用いてゲル面をレー
ザビームでスキャンする光走査機構を説明する図である
。また、図5は振動ミラーの回転角とレーザビームのス
ポット光の移動距離の関係を説明する図である。
【0038】光源21,振動ミラー22,および泳動部
5の配置位置が、図4に示すような位置関係にあるため
、例えば、振動ミラー22がミラードライバ30により
等角速度で振動するように駆動された場合、泳動部5に
おいては、両端部での光スポットの移動速度が中央部(
X=0)の付近よりも速くなってしまう。そのため、泳
動部5の試料から検出される蛍光の検出感度に、中央部
と端部とでは差が生ずることになる。このため、この実
施例では、泳動部5のゲル上でレーザのスポット光の移
動速度が等速となるように、振動ミラーを駆動する速度
を補正制御する。すなわち、スポット光の位置Xに対す
るミラーの角度θの関係は、図5に示すような関係とな
り、振動ミラーの回転中心と泳動部5の中央部との距離
Zを用いると、ミラー角度θは次式で表される。 θ=arctan(X/Z) ここで、Zは振動ミラー22の回転中心から泳動部5の
ゲルまでの距離であり、Xは振動ミラー22の回転中心
から泳動部5のゲルの面に垂線を下ろした点を原点とす
るゲルの面方向の距離である。
【0039】この種の光走査機構における回転角と移動
距離との間の関係を補正する方法には、fθレンズを用
いる方法があるが、fθレンズは高価であり、また、f
θレンズを装着するため装置が重くなるので、ここでは
、光走査機構の振動ミラー回転角と移動距離との間の補
正を、ミラードライバ30に振動ミラー22の回転角速
度を可変制御する制御回路を備え、振動ミラー22の回
転駆動速度を補正制御することにより行う。
【0040】図6は、振動ミラーを回転駆動制御するミ
ラードライバの制御回路の要部構成を示すブロック図で
ある。振動ミラーのアクチュエータとしては直線モータ
を用いており、振動ミラーの回転角制御は、回転角対応
に比例した電圧を印加することによって制御できる。ゲ
ルの照射面においてレーザビームのスポット光が等速で
移動するためには、照射面の距離Xと時間tが比例関係
となるように制御すればよい。振動ミラーの回転角θと
スポット光の移動距離Xとの関係は、図5に示すような
関係となっているので、図5のグラフの横軸を時間軸、
縦軸を電圧軸に対応させた電圧波形の信号を発生させ、
これを振動ミラーを駆動する駆動制御信号とする。この
ような駆動制御信号の発生は、ミラードライバ30にお
ける制御回路により行い、発生した駆動制御信号を振動
ミラー22のアクチュエータに供給して、振動ミラー2
2の駆動制御を行う。
【0041】ミラードライバ30は、図6に示すように
、関数波形を記憶した読み出し専用メモリ30aと、読
み出した関数データを電圧信号に変換するデジタル・ア
ナログ変換回路30bと、変換された電圧信号を増幅し
て駆動制御信号として出力するドライバ30cと、メモ
リに対し時系列的に読み出しアドレスを与えるカウンタ
30dと、カウンタにクロック信号を与える発振回路3
0eから構成されている。
【0042】計測部本体の制御回路27からの指示によ
り発振回路30eが動作し、発振回路30eからのクロ
ック信号がカウンタ30dに入力され、カウンタ30d
はクロック信号をカウントし、読み出し専用メモリ30
aに供給する読み出しアドレスを時系列的に発生する。 カウンタ30dにより発生された読み出しアドレスが時
系列的に読み出し専用メモリ30aに供給されると、読
み出し専用メモリ30aから予め記憶されている関数デ
ータが順次に読み出される。読み出し専用メモリ30a
には、予め振動ミラーの回転角に関する関数データ(図
5)が書き込んであり、このような関数データが時系列
的に読み出される。この例では、関数データのビット数
は、12ビットとしている。読み出された関数データは
、ディジタル・アナログ変換回路30bにおいて振動ミ
ラーの回転角を制御するアナログ信号の電圧信号に変換
される。この電圧信号は、ドライバ30cにおいてステ
ップ状のノイズをフィルタリングで除去し、更に電力増
幅して、駆動制御信号として、振動ミラー22に供給さ
れる。これにより、泳動部におけるレーザビームのスポ
ット光の移動速度(スキャン速度)が一定となるように
、所望の回転角速度で振動ミラーを振動させることがで
きる。
【0043】また、ここでのスキャン速度は、対数的に
ほぼ等分となるように0.5Hz,1Hz,2Hz,5
Hz,10Hz,20Hz,50Hz,100Hz,お
よび200Hzで可変できるようにしてある。これは、
電気泳動する試料に標識した蛍光物質の量や蛍光物質の
量子効率の差に応じて、読み取り速度を変えられるよう
にし、効率的に読み取りを行うためである。この場合の
スキャン速度の指定は、操作表示パネル7bまたはデー
タ処理装置8から指定することができる。制御回路27
からミラードライバ30に指示データが送られ、カウン
タ30dおよび発振回路30eを制御して、所望のスキ
ャン速度で振動ミラー22を駆動させる。
【0044】このようにして、振動ミラー22の駆動制
御により、光源21からのレーザビームがスキャンされ
、泳動部5においては一定速度で移動するスポット光と
して照射される。これにより、レーザ光の照射光により
照射された部分にある泳動部5のゲルの蛍光物質が励起
され、蛍光13を発する。
【0045】図7は、ゲルから発生する蛍光を受光する
ための集光器および光電変換部の要部の構成を光路を主
体として示す図である。前述したように、泳動部のゲル
5aは、ガラスのゲル支持体5b,5cに挾まれて支持
されており、ゲル支持体5b,5cとしては、この例の
泳動部5では、ゲル支持体5b,5cに蛍光の比較的少
ない硼硅酸塩ガラスを使用している。この他に、ゲル支
持体5b,5cとしては、石英ガラスや各種光学ガラス
などが利用できる。泳動部5において、スキャンされて
移動するレーザビーム31の照射光が照射されると、こ
のレーザビーム31の照射光はゲル支持体5b,5cを
厚み方向に透過し、ゲル5aに到達する。ゲル5aにお
いてもその厚み方向にレーザビーム31の照射光が進行
する。ゲル支持板5b,5cおよびゲル5aの厚みは、
それぞれ約5mmおよび約0.35mmとなっており、
ゲル支持板5b,5cおよびゲル5aの厚み方向に照射
されるレーザビーム31の照射光は、泳動部5のどの位
置においてもゲルに到達する光の強度は概ね等しい。ま
た、ゲル5aおよびゲル支持体5b,5cの照射光の入
射面で発生する光散乱によるレーザビーム31の広がり
,強度減少も、厚み方向に面に対し垂直に照射光を入射
しているため、大幅に少なくなる。なお、ゲルを透過し
たレーザビーム31は、迷光として悪影響を与えないよ
うに光トラップ32に入り減衰させられる。
【0046】このように励起光のスキャンによって、ゲ
ル5a内から発生する蛍光は、励起光による散乱光など
と共に集光器23で集められる。ゲル支持体5b,5c
において発生する散乱光は受光経路の空間的位置関係に
より幾何光学的に分離され、ゲルからの蛍光のみが取り
出されて光電変換部24に送られる。光電変換部24に
おいては、更にゲル内において発生する散乱光と蛍光と
が光学フィルタ24dの蛍光波長分離部により分離され
、ゲルからの蛍光のみが光電変換素子24fに加えられ
る。光電変換素子24fとしては光電子増倍管などを用
いて微弱な蛍光を増幅して電気信号に変換する。
【0047】集光器23および光電変換部24における
光学系の構成を説明すると、集光器23は、図7に示す
ように、泳動部5からの蛍光およびゲル支持体5b,5
cから発生する励起光の散乱光を、シリンドリカルレン
ズ23aで受けて集光する光学経路の構成となっている
。泳動部5からシリンドリカルレンズ23aで受けた散
乱光および蛍光は、シリンドリカルレンズ23aの反対
側に結像する。図中A点はゲル5aからの蛍光およびゲ
ル5aから発生する励起光の散乱光に対する焦点である
。また、ゲル支持体5b,5cの表面において発生する
励起光の散乱光は、例えば、ゲル支持体5cの表面から
の散乱光の場合、焦点A′点に結像する。ここで光ファ
イバアレイ23bは、ゲル5aからの蛍光を受光するよ
うにその結像点Aの位置に配設することで、受光経路の
空間的位置関係により幾何光学的に蛍光を、ゲル支持体
からの散乱光と分離することができる。このように照射
光を厚み方向に照射する方法においては、ゲルとゲル支
持体であるガラスとの屈折率が1.4〜1.5前後と比
較的近いこと、およびゲルとゲル支持体のガラスの境界
面が非常に密着していることにより、この境界面におい
て発生する散乱光は非常に少ない。したがって、A点で
受光する光は、ゲル5aの表面で発生する励起光の散乱
光も少なくなっており、ゲル5aの内部からの蛍光のみ
が大きく受光される。
【0048】また、ゲル支持体5b,5cのいずれか、
または両方を取り外してゲル5aに対して直接に照射光
をスキャンさせる場合には、上述のようなゲル支持体で
あるガラス表面から発生する量とほぼ同じの量の散乱光
がゲル表面から発生するが、この場合には、計測部本体
7の読み取り台(7c;図3)の載置ガラスの厚み分に
より、ゲル支持体のガラスと同様な効果があるので、検
出感度の低下を低く押えて、ゲル面からの蛍光を検出で
きる。なお、ゲル支持体5b,5cのいずれかまたは両
方を取り外した場合には、この時点において、ゲル5a
に対して色素を着色する処理などを行う。特に、ゲル支
持体5b,5cの取り除きが必要のない場合には、ゲル
支持体5b,5cをつけたままの状態で、ゲル5aの読
み取りを行う方が信号対雑音比を向上させられる。
【0049】ここで、集光器23には、シリンドリカル
レンズは1つしか用いていないが、レーザビームの走査
面に対称な位置や、更には試料の反対側などにシリンド
リカルレンズを載置する構成とすることもできる。検出
可能な蛍光の量が不足している場合には、例えば、蛍光
が発生するゲルの走査線を取り囲む4方向にシリンドリ
カルレンズと光ファイバアレイを載置し、発生する蛍光
を集光することで検出光量を増加することができる。そ
の場合には、対向するシリンドリカルレンズの表面反射
が互いに影響を受けないように光軸をずらすなどの対処
が有効である。
【0050】光ファイバアレイ23bにより集光された
蛍光は、光ファイバアレイ23bの各々の光ファイバに
導かれ、各々の光ファイバが束ねられて集められて、光
電変換部24に入力される。光ファイバアレイ23bか
ら光電変換部24に入力された蛍光は、第1のレンズ2
4a,絞り24b,および第2のレンズ24cを用いて
平行光成分のみが取り出され、光学フィルタ24dの蛍
光波長分離部に入射されるように、光学経路が形成され
ている。蛍光波長分離部の光学フィルタ24dは、フィ
ルタ面が光の進行方向に対して直角でなく、入射角度が
制御可能なように、光学フィルタ回転駆動機構(図8)
と共に設けられている。そして、蛍光波長分離部におけ
る入射角度が所定角度で制御された光学フィルタ24d
により所定の蛍光波長成分のみを選択して、更に第3の
レンズ24eで集光して光電変換素子24fの光電子増
倍管に導き、検出された蛍光を電気信号に変換する。
【0051】光学フィルタ24dを回転駆動できる機構
を有する蛍光波長分離部は、図8に示すように、光学フ
ィルタ24dの光軸に対する面の角度を可変できるよう
に、回転駆動機構が配設してある。光学フィルタ24d
の角度は位置検出機能付きのステッピングモータ24h
およびその回転運動を光学フィルタ24dで伝達する歯
車機構24gから構成されている。光学フィルタ24d
の通過波長特性は、光の入射角の増加に伴い、短波長側
に移動する。このため、ここでの光フィルタ回転機構で
は、その特性を利用して光軸に対する光学フィルタ24
dの面の角度を変えることにより、光学フィルタ24d
を通して得られる蛍光の波長成分を変えて受光できるよ
うにしてある。
【0052】ところで、この実施例にかかる光電変換部
24は、光学フィルタ24dの回転駆動機構を有する蛍
光波長分離部を備えており、光学フィルタ24dの入射
角度を制御し通過波長特性を変えて、受光する蛍光波長
のみを適切に選択できる構成となっている。このため、
励起光の散乱光は十分に除去されるので、レンズ,絞り
などの光電変換部24の構成を簡略化できる。
【0053】図9は、簡略化した構成とした光電変換部
の他の構成例を示す図である。図7に示す光電変換部2
4の構成例とは異なり、この場合、平行光を抽出するた
めの第1レンズ24a,絞り24bおよび第2レンズ2
4cを省略した構成となっている。このような簡単化し
た構成とした場合でも、光電変換素子24fの光電子増
倍管の入射窓に到達する光の成分は光軸に対してほどん
で平行な成分となっており、光路に介在する光電変換部
の部品点数が少ない分だけ、検出できる光量が増加し、
検出感度を高められる特長を有している。
【0054】このようにして、蛍光を励起光の散乱光と
分離することにより、信号対雑音比を向上させ、光学フ
ィルタへの蛍光の入射角度を制御して、所望の各々の蛍
光波長成分を選択し、各々の蛍光波長成分に応じた蛍光
強度に対応する電気信号を光電変換素子24fの光電子
増倍管で得ることができる。得られた電気信号は、増幅
器25に入力される。増幅器25においては、微弱な信
号を積分回路を含む増幅段で十分に増幅する。
【0055】図10は、積分回路を含む増幅器の構成を
示す回路図である。積分回路の増幅器25には、図10
に示すように、前段に演算増幅器で構成される積分回路
が設けられ、次段に演算増幅器で構成される出力増幅回
路が備えられた構成となっている。光電変換素子24f
の光電子増倍管から出力される電気信号は、演算増幅器
25aに入力される。演算増幅器25aはコンデンサ2
5cおよび積分動作を制御するスイッチ25dを備えて
積分回路を構成している。積分回路の出力は、演算増幅
器25bに入力され、外付抵抗で決まるゲインの増幅を
行い、後続するアナログ・デジタル変換回路に送られる
【0056】このように構成される積分回路を含む増幅
器25における動作を図11のタイミングチャートを参
照して説明する。光電変換素子24fの光電子増倍管は
、非常の大きな出力インピーダンスを有するために、ほ
ぼ電流源と見みなすことができ、また、演算増幅器25
aには、FET(電界効果トランジスタ)入力型の高入
力インピーダンスのものが用いられているため、スイッ
チ25dがオフ状態になっていると、光電子増倍管(2
4f)からの出力電流(吸込み電流)ipは、そのまま
ほぼ全部がコンデンサ25cを流れる電流となる。 この電流により演算増幅器25aの出力電圧は、図11
に示すように、ランプ関数状の出力となる。この積分動
作では、1画素に相当する時間だけ積分を行い、アナロ
グ・ディジタル変換回路26内にある標本化回路がS/
Hクロックのタイミングに合せてサンプリングし、その
ままホールドする動作となる。ホールドされた積分出力
は、後に接続されるアナログ・デジタル変換回路26に
供給されて、アナログ・デジタル変換回路26により、
デジタル信号に変換される。
【0057】ホールドされて、積分出力が後段に供給さ
れた後は、スイッチ25dに加えるC/D制御信号のC
/Dクロックをアクティブして、コンデンサ25cに蓄
積された電荷を放電し、初期状態に戻す。以下、同様に
、この動作を繰り返す。
【0058】このような演算増幅器による積分回路を用
いる増幅段は、抵抗とコンデンサのみからなる疑似的な
積分回路を用いる構成とすることもできる。ただし、上
述のような演算増幅器による積分回路では、光電変換素
子24fからの電気信号の電荷をほぼ完全に積分するこ
とができるため、より高い信号対雑音比を得ることがで
きる。また、積分時間についても、スイッチ25dに対
するC/D制御信号のC/Dクロックを変えることで任
意に変えることができる。このため、総合的に微弱信号
を増幅する増幅度の調整が容易に行える。この例では、
図4に示したミラードライバ30の動作と対応させる(
同期させる)ことにより、読み取り試料の面積の大きさ
に合せて積分時間を制御することが可能であり、読み取
りの無駄時間をなくすことができる。また、試料からの
蛍光の強度に合せて、励起光のスキャン速度と受光側の
増幅器の積分時間を自由に設定できるため、非常にフレ
キシブルな装置を構成することができる。また、この他
にコンデンサおよび抵抗のみで積分動作を行う場合は、
照射光の走査速度に対応した時定数となるようにコンデ
ンサまたは抵抗の値を切換えられる構成とすることで、
同様な機能を実現することができる。
【0059】積分回路を含む増幅器25(図2)で増幅
された電気信号は、次にアナログ・デジタル変換回路2
6に入力されて、デジタルデータに変換される。デジタ
ルデータに変換された蛍光検出信号は、メモリ28に記
憶される。メモリ28に記憶されたデータがインタフェ
ース制御回路29を通してデータ処理装置8に送られる
。このような一連の信号処理の全体の制御は、制御回路
27が行う。
【0060】次に、それぞれ異なる蛍光色素で標識した
複数の試料を電気泳動したパターンを読み取る場合を例
として、データの集収および演算処理の内容について説
明する。光学フィルタの24dの傾き角度θ別に振動ミ
ラー22を振動させ、レーザビームを走査して、各画素
毎の蛍光強度の測定値を得る。各画素毎の蛍光強度は値
は、図12に示すような関係を有する。
【0061】図12は光学フィルタ24dの角度特性Θ
,測定画素における蛍光強度の波長分布Χ,測定時のノ
イズη,および測定値Ψの関係を模式的に行列表現した
図である。光学フィルタ24dの角度特性Θ,測定画素
における蛍光強度の波長分布Χ,測定時のノイズη,お
よび測定値Ψの関係を、模式的に行列表現すると、図1
2に示すようになり、各画素毎に検出される蛍光強度の
値(測定値Ψ)は、蛍光強度Χが、光学フィルタ24d
の特性Θの影響(たたみ込み)を受け、更に、ノイズη
が重畳されたもの(測定値Ψ)として検出される。した
がって、測定値Ψから最小2乗法などを用いて逆演算を
行い、蛍光強度Χを推定する処理を行うことになる。
【0062】ここでの光学フィルタの角度別透過波長特
性は、それぞれの角度で互いに一部重なる波長成分を持
つように設定してある。また、使用している蛍光色素の
蛍光強度が異なる場合、その強度に応じて各測定角度毎
に、1画素の積分時間や、加算平均の回数をフレキシブ
ルに変更できる構成となっており、したがって、高い信
号対雑音比で高速に画像データを得ることができる。得
られた画像は、電気泳動時の拡散などにより、隣接した
画素の値は比較的に近い値を持つ。このような検出され
る画像の特性を利用して、逆演算の高速化を図かること
ができる。この演算は、制御回路27内にあるデータ処
理プロセッサが、メモリ28より測定データを取り込み
、所定のプログラムに従い演算を行うことで実行される
。メモリ28内の演算によって得られた最終的なデータ
は、インタフェース制御回路29を通して、データ処理
装置8に送られる。このような一連の信号処理の全体の
制御もまた制御回路27が行う。なお、光学フィルタ2
4の通過帯域が互いの角度において、重ならないように
することによって、演算処理なしにそれぞれの波長域の
蛍光強度データが得られることは言うまでもない。しか
し、この場合には、検出できる蛍光強度が微弱となるた
め、高感度の光電変換部が必要となる。
【0063】次に、本実施例にかかる多色泳動パターン
読み取り装置を用いて、ゲル以外の媒体に泳動した試料
を転写して電気泳動パターンを読み取る読み取り方法に
ついて説明する。
【0064】これは、予じめ蛍光色素で標識することが
困難な場合などにおいて用いる方法である。この読み取
り方法の手順としては、まず、蛍光標識されていない試
料をゲル上で電気気泳動により分離し、電気泳動が終っ
たら、ゲルの上に薄膜フィルタを載せ、電気泳動と同じ
原理を利用して、ゲル中から試料を薄膜フィルタに吸い
上げる(転写する)。薄膜フィルタとしては、ニトロセ
ルロースやナイロンなどの材質を用い、試料が吸着しや
するように表面処理が施こされているものを用いる。次
に、この薄膜フィルタ上の試料に結合しやい物質(この
物質はプローブといわれる)を蛍光標識して付着させて
読み取る。
【0065】図13は、薄膜フィルタに転写し、蛍光プ
ローブで標識した試料を読み取るための方法を説明する
図である。薄膜フィルタに転写して蛍光プローブで標識
した試料は、当該薄膜フィルタを直接的に、計測部本体
7にセットして読み取ることも可能であるが、薄膜フィ
ルタ自体が白色となっているため、散乱光が強く、蛍光
の検出感度は、ゲルの場合と比較して例えば1桁程度低
い。そのため、蛍光強度の弱いサンプルでは、読み取る
ことが困難な場合もある。この散乱光の強度を低く抑え
るための前処理方法の一例を説明すると、読み取り試料
の処理方法において、ゲルから泳動した試料を薄膜フィ
ルタに転写し、蛍光標識したプローブを泳動試料に付着
させることにより、蛍光を発光するようにした読み取り
試料の薄膜フィルタ82を、図13に示すように、緩衝
液81に浸漬し、ガラス支持板5a,5bに挟む。この
際、気泡ができるだけ入らないように注意する。ここで
の緩衝液81は、グリセリンを用いているが、これ以外
であっても、支持板や薄膜フィルタと同様な光学的屈折
率を有し、試料に悪影響を与えないものであれば問題は
ない。薄膜フィルタ82は微小な穴の開いた素材である
ため、これらの穴の空間は緩衝液81で覆われることに
なり、散乱光のレベルが大幅に減少する。この薄膜フィ
ルタ82をガラス支持板5b,5cで挟んだ後、ガラス
支持板5b,5cで挟んだ読み取り試料を、前述のよう
なゲルを電気泳動した読み取り試料と同様に、計測部本
体7で読み取る。この場合、さらに、無蛍光タイプの薄
膜フィルタを用いれば、S/N比がよく、読み取ること
ができる。
【0066】図14は、等角速度でミラーをスキャンす
る光走査機構によるスキャン補正を信号処理により行う
実施例を説明する図である。光走査機構として、前述の
図4に示したような振動ミラーまたは回転多面体ミラー
を用いるような構成の場合には、ミラーの回転角速度と
泳動部の走査面の移動速度とが比例関係になく、泳動部
5の試料から検出される蛍光の検出感度に、中央部と端
部とで差が生ずることになる。このため、図4の光走査
機構においては、図6に示すように、振動ミラーを駆動
するミラードライバに補正制御回路を設け、振動ミラー
のミラードライバに回転角速度の駆動速度を補正する構
成としたが、これに替えて、蛍光の検出感度特性を補正
することにより、検出された蛍光の電気信号をデータ処
理する際に、データ処理の段階で補正を行うようにして
もよい。すなわち、この場合には、等速度(等回転角速
度)でミラーをスキャンし、これにより、読み取られた
蛍光の強度を、図14に示すように、スポット光の移動
速度の関数と逆関数の関係となる関数の特性により、各
々の蛍光の検出位置Xに対応して重み付けを行い、読み
取られた蛍光の強度データを補正する。
【0067】次に本実施例における多色泳動パターン読
み取り装置の構成要素に変形例および多色泳動パターン
読み取り装置を核酸塩基配列決定装置の一部として用い
る場合の応用例の構成について説明する。
【0068】図15は、電気泳動と同時に泳動パターン
を読み取る泳動読取りユニットの構成を説明する斜視図
である。レーザビームはゲルの厚み方向に照射されるた
め、アガロースゲルなどにも適用できる。図15に示す
ように、泳動読取りユニット41は、開放できる扉41
aに面してその前面側に電気泳動ユニット5が設けられ
おり、後部側に計測部ユニットが設けられている。電気
泳動と同時に後部側に載置してある計測部ユニットの励
起光源からの走査光は、照射窓40を通して電気泳動部
ユニット5に照射される。この電気泳動部ユニット5の
ゲルを通過した光は、光トラップ32に入り滅光され、
筐体内には不要な迷光が発生しないように防止する構成
となっている。電気泳動部ユニット5内にあるゲル中か
ら発生する蛍光は、シリンドリカルレンズ23を通して
散乱光と分離されて集光される。以後は、前述した泳動
パターンの蛍光を読み取り装置と同様に処理される。
【0069】図16は、DNA塩基配列決定の処理フロ
ーを示すフローチャートである。図16を参照して説明
する。まず、ステップ45において、ラインプロファイ
ルの抽出処理を行う。例えば、図21(b)に示したよ
うな蛍光濃度に比例したラインプロファイル波形を各レ
ーン71〜71から抽出する。得られたプロファイル波
形は、ゲル5aの面内の温度分布やゲル自身のバラツキ
を含む泳動諸条件の影響を受けて、歪を発生しているた
め、次にステップ46において、泳動歪補正の処理を行
い、ピーク値認識の処理を行う。泳動歪補正の処理では
、例えば、歪の中で特に泳動距離に関係する要因を時間
的なデータの伸縮,移動を施すことにより補正する。 次に、補正したラインプロファイル波形に対してピーク
値認識の処理を行う。データの伸縮などの歪補正の処理
では、A,C,G,Tの各塩基ごとにレーン71〜74
のピーク値が同一DNAの試料であれば重ならない特性
を利用して泳動歪補正を行う。このステップ46の処理
では、ピーク位置認識と泳動歪補正を反復しながら処理
を行い、適切な条件(例えば、A,C,G,Tの各レー
ンに全てのピーク間隔が所望の範囲に入る条件)などを
満したときに、ステップ46の処理を終了させる。次に
ステップ47において塩基配列決定の処理を行う。塩基
配列決定の処理では、得られたピーク値の位置データか
ら当該ピーク値の所属するレーンのDNAの記号を並ベ
て、DNAの塩基配列を決定する処理を行う。このよう
な泳動パターンの画像データにより、一連の塩基配列決
定の処理を行う場合においても、原始データ(泳動パタ
ーンの画像データ)は全て光磁気ディスクに格納してあ
るため、DNAの塩基配列決定の処理結果の出力と共に
、従来のオートラジオグラフィと同様な形式で泳動パタ
ーンの画像データをイメージプリンタからの出力するこ
ともできる。
【0070】図17は、図15に示した泳動読取りユニ
ット41を複数台接続して使用する場合のシステム構成
例を示す図である。電気泳動と同時に読み取る泳動読取
りユニット41は、電気泳動に必要な時間(5〜8時間
)を読み取り時間として要するため、スループットが悪
くなる。それを改善するため、図17のシステム構成で
は、泳動読取りユニット41A,泳動読取りユニット4
1Bなどを複数個接続し、複数の泳動読取りユニット4
1A,41Bを同時に稼働させて、全体の効率を向上さ
せるシステム構成としている。複数の泳動読取りユニッ
ト41は、例えばIEEE−488規格に基づくインタ
フェースを用いて、データ処理装置52に接続される。 また、データ処理装置52は、例えば、図18において
説明したようなデータ処理装置52がそのまま利用する
ことができる。この場合、データ処理装置52には、複
数の泳動読取りユニット41A,41Bにより、読み取
った泳動パターンの大量データを格納するため、大きな
記憶容量を有する光磁気ディスク装置58が接続されて
いる。また、データ処理装置52と各々の泳動読取りユ
ニット41A,41Bを接続するその他のインタフェー
スとしては、SCSI(Small Computer
 System Interface)などを用いるこ
とができる。このようなシステム構成では、蛍光波長別
のデータを求める演算処理は、各々の泳動読取りユニッ
ト41A,41B内にそれぞれ有しているが、データ処
理装置52の側にデータ処理部を設け、独立または共用
化することによって、低コストのシステム構成とするこ
とができる。
【0071】このようにして得られた蛍光波長別のデー
タは、画像データとして、大きな記憶容量を有する光磁
気ディスク装置58などに記録されるが、読み取り泳動
パターンが多くなるため、ここでは、更に画像データを
圧縮して記憶する。この場合のデータ圧縮の手法は、泳
動パターンの画像データの特性を利用して、データ圧縮
を行っても、画像データの品質が劣化しないデータ圧縮
方式を用いる。すなわち、ここでの例では、1画素2バ
イトで1ライン当り、2048画素としているため、こ
のときの画像データ量は蛍光色素の1成分につき、1画
面で20Mバイトを越える量となる。蛍光色素の種類を
4種とした場合、約100Mバイトにも及ぶ。しかし、
ここでの電気泳動による泳動パターン画像は、泳動時の
拡散現象などを伴うため、比較的隣接した画素どうしの
相関が高い。このため、その性質を有効利用してデータ
量を圧縮する。例えば、単純に隣接画素の差分を記録す
るデータ圧縮方式とし、2次元的なブロック化を施して
、そのブロック単位で圧縮することにより、平均的には
1/10程度に圧縮することができる。電気泳動では、
同一分子量の集まりであるバンドやドットの移動と共に
、試料の拡散が発生するため、釣鐘状の分布(ガウス分
布)となる。これらの分布は非常に滑らかである。 この特徴を利用することで画像データのデータ圧縮を有
効に利用することができる。例えば、隣接する1以上の
画素の値の線形結合で表わされる数値からの当該画素の
差分値でデータを記録する。具体的には、各ラインごと
に最左端画素を基準として順次隣接した左隣り画素に対
する当該画素の差分値を記憶している。また、その他の
例として、隣接した上下左右方向の4画素の平均値を求
め、その平均値からの差分値を記憶するデータ圧縮方法
も有効である。このような方法であると、データ圧縮お
よび伸張のための演算に必要なステップ数が比較的に少
なく、短時間でデータ圧縮・伸張の処理を行うことがで
きる。また、単純に差分を取るだけでなく、算術符号化
などの各種符号化や、自己回帰モデルなどを用いた圧縮
を行うことにより、更に圧縮率の大きなデータ圧縮を行
うことが可能である。
【0072】以上に説明したように、本実施例の多色泳
動パターン読み取り装置によれば、電気泳動した後の電
気泳動板(泳動部)を、そのままに装着して読み取れる
ため、2次元電気泳動結果などの読み取り比較であって
、処理時間が長時間かかるものであっても、泳動読取り
部が電気泳動装置と分離されているため、フレキシビリ
ティがある。
【0073】以上、本発明を実施例にもとづき具体的に
説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可
能であることは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の多色泳
動パターン読み取り装置によれば、複数種類の蛍光色素
の標識を読み取るために、光学フィルタの角度別透過波
長特性を用いて、角度を変えながら複数の波長における
蛍光強度を測定するため、非常に簡単なシステムで多色
化が実現できる。したがって、コストが安く、保守性の
良いシステムとすることができる。また、蛍光波長別に
光の成分を分離して読み取ることにより、2種以上の試
料の同時の電気泳動結果が得られる。したがって、各種
泳動歪は、それらのサンプルが同じくうけるため分子量
の比較などの泳動結果の比較が非常に容易である。また
、電気泳動を終了した結果のゲルを装着して読み取る装
置であるため、1次元電気泳動の結果だけでなく、2次
元電気泳動などの結果であっても同様に読み取ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例にかかる蛍光式電気
泳動パターン読み取り装置の全体構成を説明する概略図
【図2】図2は、計測部本体の要部の構成を示すブロッ
ク図、
【図3】図3は、計測部本体に装着する泳動部ユニット
の装着位置を説明する図、
【図4】図4は、振動ミラーを用いてゲル面をレーザビ
ームでスキャンする光走査機構を説明する図、
【図5】
図5は、振動ミラーの回転角とレーザビームのスポット
光の移動距離の関係を説明する図、
【図6】図6は、振
動ミラーを回転駆動制御するミラードライバの制御回路
の要部構成を示すブロック図、
【図7】図7は、集光器
および光電変換部における光学系の詳細な構成を示す図
【図8】図8は、光学ファルタの光軸の入射角度を変え
る光フィルタ回転駆動機構を説明する図、
【図9】図9
は、簡略化した構成とした光電変換部の他の構成例を示
す図、
【図10】図10は、積分回路を含む増幅器の回路構成
を示す回路図、
【図11】図11は、増幅器の読み取り動作のタイミン
グを示すタイムチャート、
【図12】図12は光学フィルタ24dの角度特性Θ,
測定画素における蛍光強度の波長分布Χ,測定時のノイ
ズη,および測定値Ψの関係を模式的に行列表現した図
【図13】図13は、薄膜フィルタに転写し、蛍光プロ
ーブで標識した試料を読み取るための方法を説明する図
【図14】図14は、等角速度でミラーをスキャンする
光走査機構によるスキャン補正を信号処理により行う場
合の実施例を説明する図、
【図15】図15は、電気泳動と同時に泳動パターンを
読み取る泳動読取りユニットの構成を説明する斜視図、
【図16】図16は、DNA塩基配列決定の処理フロー
を示すフローチャート、
【図17】図17は、図15に示した泳動読取りユニッ
トを複数台接続して使用する場合のシステム構成例を示
す図、
【図18】図18は、従来の蛍光式電気泳動装置の外観
を示す斜視図、
【図19】図19は、泳動計測装置の内部の構成を示す
ブロック図、
【図20】図20(a)および(b)は、蛍光法による
電気泳動パターン検出の動作原理を示す泳動部の正面図
および縦断面図、
【図21】図21(a)および(b)は、泳動計測装置
から送出されるDNA断片の蛍光強度パターン信号の例
を説明する図、
【図22】図22は、電気泳動を行ったDNA断片の分
布例を示す図である。
【符号の説明】
1…電気泳動ユニット、2a…第1電極、2b…第2電
極、3…支持板、4…電気泳動用電源装置、5…泳動部
ユニット(泳動部)、6…読み取りユニット、7…計測
部本体、8…データ処理装置、9…イメージプリンタ、
10…制御回路、11…光源、12…光ファイバ、13
…蛍光、14…集光器、15…光学フィルタ、16…光
センサ、17…増幅器、18…アナログ・ディジタル変
換回路、19…信号処理部、20…インタフェース、2
1…光源、22…振動ミラー、23…集光器、24…光
電変換部、25…増幅器、26…アナログ・ディジタル
変換回路、27…制御回路、28…記憶回路、29…イ
ンタフェース回路、30…ミラードライバ、31…レー
ザビーム、32…光トラップ、41…泳動読取りユニッ
ト、51…泳動計測装置、51a…扉、51b…操作パ
ネル、52…データ処理装置、53…ケーブル、54…
計算機本体、55…キーボード、56…ディスプレイ、
57…プリンタ、58…光磁気ディスク装置、63…電
気泳動部装置、64…信号処理装置、61…光路、62
…走査線、66…バンド、71,72,73,74…レ
ーン。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数の試料に電気泳動を行って展開し
    た泳動パターンに対して、各試料に個別に標識した2つ
    以上の蛍光物質を励起して蛍光を発光させ、発光する蛍
    光パターンを読み取る多色泳動パターン読み取り装置で
    あって、泳動パターンの蛍光物質を励起させる照射光を
    発光する光源と、光源から照射光を走査してゲルの厚み
    方向に照射する光走査機構と、照射光の光軸とは異なる
    方向に受光面を設定して受光経路の空間的位置関係によ
    り泳動パターンからの蛍光を読取り面の散乱光から分離
    して受光する受光部と、光軸に対して入射角度が制御可
    能な光学フィルタにより受光部で受光した光信号から所
    定の蛍光波長を分離する蛍光波長分離部と、蛍光波長分
    離部を通過した光信号の光電変換を行って電気信号を出
    力する光電変換部と、光電変換部からの電気信号に対し
    て信号処理を行い、所定のデータ表現に変換する信号処
    理部とを備えたことを特徴とする多色泳動パターン読み
    取り装置。
  2. 【請求項2】  信号処理部は、コンデンサおよび積分
    動作制御スイッチから構成される積分回路を備え、光走
    査機構による照射光の走査と同期して、積分回路の積分
    動作の制御を行い、積分時間および読み取り走査回数は
    、蛍光波長分離部の光学フィルタにおける光信号の入射
    角度に応じて変化させることを特徴とする請求項1に記
    載の多色泳動パターン読み取り装置。
  3. 【請求項3】  請求項1に記載の多色泳動パターン読
    み取り装置において、蛍光波長分離部の光学フィルタに
    替えて、回折格子を用いることを特徴とする多色泳動パ
    ターン読み取り装置。
  4. 【請求項4】  信号処理部は、コンデンサおよび積分
    動作制御スイッチから構成される積分回路を備え、光走
    査機構による照射光の走査と同期して、積分回路の積分
    動作の制御を行い、積分時間および読み取り走査回数は
    、蛍光波長分離部の回折格子における光信号の入射角度
    に応じて変化させることを特徴とする請求項1に記載の
    多色泳動パターン読み取り装置。
  5. 【請求項5】  更に、信号処理部は、画素近傍の1つ
    以上の画素に線形結合で表現される数値との差分値を取
    る画像圧縮処理を行う画像圧縮処理部を備え、読み取っ
    た泳動パターンの画像データを圧縮した差分値として記
    憶保存することを特徴とする請求項1ないし請求項4に
    記載の多色泳動パターン読み取り装置。
  6. 【請求項6】  請求項1に記載の多色泳動パターン読
    み取り装置を用いて、核酸塩基の配列を判定する多色蛍
    光式核酸塩基配列決定装置であって、更に、信号処理部
    から得られた複数の核酸塩基の泳動パターンの画像デー
    タから核酸塩基配列を判定するデータ処理部を備え、核
    酸塩基の複数の試料の電気泳動を行い、複数の核酸塩基
    の泳動パターンから核酸塩基の配列を判定することを特
    徴とする多色蛍光式核酸塩基配列決定装置。
  7. 【請求項7】  請求項1に記載の多色泳動パターン読
    み取り装置を用いて、核酸塩基の配列を判定する多色蛍
    光式核酸塩基配列決定装置であって、泳動パターンの蛍
    光物質を励起させる照射光を発光する光源と、光源から
    照射光を走査してゲルの厚み方向に照射する光走査機構
    と、照射光の光軸とは異なる方向に受光面を設定して受
    光経路の空間的位置関係により泳動パターンからの蛍光
    を読取り面の散乱光から分離して受光する受光部と、光
    軸に対して入射角度が制御可能な光学フィルタにより受
    光部で受光した光信号から所定の蛍光波長を分離する蛍
    光波長分離部と、蛍光波長分離部を通過した光信号の光
    電変換を行って電気信号を出力する光電変換部と、光電
    変換部からの電気信号に対して信号処理を行い、所定の
    データ表現に変換する信号処理部とを備えた多色泳動パ
    ターン読み取り装置の複数組と、各信号処理部から得ら
    れた複数の核酸塩基の泳動パターンの画像データから核
    酸塩基配列を判定するデータ処理部とを備え、複数の多
    色泳動パターン読み取り装置を並行して動作させ、単一
    のデータ処理部により、信号処理部から得られた複数の
    核酸塩基の泳動パターンの画像データから核酸塩基配列
    を読み取ることを特徴とする多色蛍光式核酸塩基決定装
    置。
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