JPH06207905A - デジタルdnaタイピング - Google Patents

デジタルdnaタイピング

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JPH06207905A
JPH06207905A JP5254544A JP25454493A JPH06207905A JP H06207905 A JPH06207905 A JP H06207905A JP 5254544 A JP5254544 A JP 5254544A JP 25454493 A JP25454493 A JP 25454493A JP H06207905 A JPH06207905 A JP H06207905A
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JP
Japan
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dna
light
scanning
gel
laser
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Pending
Application number
JP5254544A
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English (en)
Inventor
Lyle R Middendorf
ライル・リチャード・ミドンドルフ
John A Brumbaugh
ジョン・アルバート・ブランボー
Gi Y Jang
ギ・ヤン・ジャン
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University of Nebraska
Original Assignee
University of Nebraska
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Filing date
Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • G01N27/44717Arrangements for investigating the separated zones, e.g. localising zones
    • G01N27/44721Arrangements for investigating the separated zones, e.g. localising zones by optical means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6869Methods for sequencing

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 DNAを自動的にシークエンスするために、
蛍光マークしたDNAをゲル電気泳動スラブを通して複
数のチャンネルで電気泳動する。 【構成】 ここで、DNA試料はゲル電気泳動スラブ中
でDNA断片の大きさに従って、蛍光マークされたDN
Aバンドに分離される。分離された試料はレーザーおよ
びセンサーで光電子的にスキャンする。ここで、レーザ
ーは、該蛍光マークされたDNA試料の吸収スペクトル
内のスキャン光周波数でのスキャン光を用いてスキャン
し、光はマークされたDNAの発光周波数で感知され
る。光は、予め決められた調整周波数で該レーザーから
調整され、該DNAバンドにより放出される該調整周波
数の蛍光が検出される。これにより光が伝わってくる媒
体からのバックグラウンドノイズが区別される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はDNA鎖の塩基配列決定
(シークエンス)に関する。
【0002】
【従来の技術】ある種のDNAの塩基配列決定に関する
技術では、DNAの片方の鎖にマークを付ける。その鎖
を4つに均等に分注する。各均等物(アリコット)中の
鎖を、4つの塩基型、アデニン、グアニン、シトシンお
よびチミン(以下、A、G、CおよびT)の唯一つに関
して、塩基のいずれかでそれぞれ切断するか、またはそ
こまでそれぞれ合成する。アデニン処理した鎖、グアニ
ン処理した鎖、シトシン処理した鎖およびチミン処理し
た鎖を次に、電気泳動して分離する。電気泳動の速さに
よりDNA配列が示される。
【0003】DNA鎖は、放射性マーカーまたは蛍光マ
ーカーでマークされ、鎖を含む各均等物に特定の塩基型
に属す塩基のいずれかで切断され、電気泳動により分離
された後に、放射線を検出する。光電子セル検出器を用
いた連続的プロセスで蛍光を検出することが知られてい
る。
【0004】当該分野のこの種の塩基配列決定に関する
別の従来技術では、DNA鎖を含むアリコットに特定の
塩基型に属す塩基のいずれかまで一本鎖を合成する。鎖
は、放射性マーカーまたは蛍光マーカーでマークして、
上記と同様にして後で検出される。
【0005】従来の当該分野では、蛍光マーカーを用い
て蛋白質をマークし、光で蛍光マーカーをパルスして蛍
光から特定の蛋白質の存在の指標を受けることも知られ
ている。
【0006】制限断片の長さにおける多型性(RFL
P)を同定するのに用いられる、DNAシークエンスに
関する技術においては、制限酵素によって切断されたD
NA鎖を電気泳動によりバンドに分離し、同定用に放射
性標識したプローブを含むブロッティングマトリクス上
に垂直に移す。
【0007】放射性標識およびブロッティングによるト
ランスファーを用いたデジタルDNAタイピングは、従
来の当該分野においては、ジェフリーズ(Jeffreys),
A.、A.マックレオド(MacLeod) 、K.タマキ(Tamak
i)、D.ネイル(Neil)、およびD.モンクトン(Monckto
n)、Minisatellite repeat coding as a digital appro
ach to DNA typing.Nature 354:204-209、1991 により
知られている。このデジタルタイピング法は、放射能を
必要とし、時間がかかり、解析可能なDNA塩基の数が
制限されるという短所を持つ。
【0008】本発明の課題は、連続的なオンライン光学
DNAシ−クエンス法を用いたデジタルDNAタイピン
グの技術を提供することである。
【0009】本発明によれば、DNAをタイプする方法
は、選択されたDNAの遺伝子座位(その配列において
変動性がある)上の少なくともある程度の数の塩基をP
CRを用いて増幅し、その塩基の少なくとも幾つかにマ
ークを付け;ゲル電気泳動スラブを通した複数のチャン
ネルの少なくとも一つで電気泳動するための、複数の位
置の少なくとも一つにDNA断片をアプライし、DNA
断片が、該ゲル電気泳動スラブ中でそのサイズに従っ
て、蛍光マークの付いたDNAバンドに分離されるよう
に該ゲル電気泳動スラブに電位をかけ、そして、分離さ
れたバンドを検出することから成る。
【0010】本方法は、塩基の少なくとも幾つかが蛍光
マークされ、レーザーが該蛍光マークされたDNAの吸
収スペクトル内のスキャン光周波数でバンドをスキャン
し、光はマークされたDNA断片の発光周波数で光電子
的に感知され、そしてシークエンス後に感知されたラベ
ルをパターンから比較して個々を同定することを特徴と
する。
【0011】本方法では、ダイオードレーザーから放出
された光は該チャンネルを横切ってスキャンされ、該光
を受けるようにバンドに焦点を合わせた顕微鏡で該チャ
ンネルをスキャンすることで、該蛍光マークされた塩基
により放出された蛍光を検出する。光はマークされたD
NAの発光周波数で感知され、それにより分離されたバ
ンドの時系列得ることもできる。
【0012】蛍光マークされた対立遺伝子群をゲルの複
数のチャンネルにアプライし、チャンネルをレーザーか
ら放出される光でスキャンする。蛍光マークされた鎖に
より蛍光が放出され、これにより、分離されたバンドの
時系列を得ることもできる。ここで、該レーザーからの
光は、少なくとも近赤外および赤外領域を含む範囲にあ
り、該検出器は、少なくとも近赤外および赤外領域を含
む範囲の光に反応する。顕微鏡およびダイオードレーザ
ーは該チャンネルを一緒に横切って該スキャンを行う。
ダイオードレーザーからの光をバンドにあてて、反射光
ではなく屈折光が十分な強度で顕微鏡に入るように選択
した角度でスキャンし、そして、ダイオードレーザーか
らの光を表面に対し、ブリュースター(Brewster)の角度
と等しい角度でスキャンする。
【0013】DNAをタイプするための装置は、ゲル電
気泳動スラブ、ゲル電気泳動スラブに電位をかけるため
の手段、該ゲル電気泳動スラブを通して複数のチャンネ
ルで電気泳動するための複数の位置にDNA試料をアプ
ライするための手段、該ゲル電気泳動スラブ中でDNA
断片の大きさに従ってDNA試料を分離するための手
段、および分離したDNA断片のバンドを検出するため
の手段から成る。
【0014】装置は、光を感知するための手段に、分離
した試料をマークされたDNAの発光周波数で光電子的
にスキャンする光電子セル手段、および感知したDNA
のパターンを比較する手段が含まれ、上記スキャン手段
には塩基をパターンから検出して個々を同定するレーザ
ーが含まれることを特徴とする。
【0015】装置は、蛍光マークされたDNAが該ゲル
に沿って電気泳動されると同時にチャンネルをスキャン
する手段を含み、少なくとも一つのチャンネルにおいて
移動度の高い鎖のバンドは十分に分離されるが、後にな
ってバンドになるような移動度の低い鎖の中には連続プ
ロセスでは分離されないものもある。ここで、該レーザ
ーはダイオードレーザーであり、そしてセンサーには、
バンドを検出する該光を受けるバンドに焦点を合わせた
顕微鏡が含まれる。
【0016】さらに、アプライための手段には、蛍光マ
ークされた対立遺伝子群を該ゲルの複数のチャンネルに
アプライするための手段が含まれ、チャンネルをスキャ
ンする手段には、少なくとも近赤外および赤外領域を含
む範囲のレーザーからの放出光で該チャンネルをスキャ
ンするための手段が含まれる。検出器は、少なくとも該
近赤外および赤外領域を含む波長の範囲の光に反応す
る。
【0017】装置は、該顕微鏡およびダイオードレーザ
ーが該チャンネルを一緒に横切って該スキャンを行う移
動手段を含む。ここで、ダイオードレーザーからの光
は、バンドにあてて反射光ではなく屈折光が十分な強度
で顕微鏡に入るように選択した角度でスキャンされ、ダ
イオードレーザーからの光はスキャンされる表面に対
し、ブリュースターの角度と等しい角度でスキャンされ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記の説明から、本発
明のシークエンス技術が、(1)空間とは対照に、時間
に対する分解能を利用すること;(2)連続的であるこ
と;(3)自動であること;(4)100塩基以上の鎖
を含め、比較的長い鎖のマーカーをシークエンスあるい
は同定できること;および(5)比較的経済的で利用し
やすいこと:などの利点を持つことが理解できる。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1では、ビオチン標識
システム11、DNA切断システム12、分離システム
14、検出およびプロセスシステム16、および標準長
DNAのソース(source)18を持つDNAシークエンス
システム10の一つの態様のブロック線図が示されてい
る。適当な市販先のいづれかから入手したビオチンを、
11に示されたコンテナ中の100塩基以上のクローン
化した鎖に付ける。ビオチン調製品は、当該分野で知ら
れたやり方でDNA断片の実質的な部分の少なくとも一
端をビオチンでマークするのに十分なものでなければな
らない。
【0020】ビオチンは、後でアビジンなどの蛍光マー
クされた大きな分子と組み合わせることができるマーカ
ーの一例として選択されているが、他のマーカーを用い
ることもできる。このようなマーカーは蛍光性で、それ
故、後でアビジンなどの蛍光マークされた大きな分子と
組み合わせなくてもよい。さらに、複数の蛍光マーカー
をDNA断片に付けてもよい。それらは、アデニン、グ
アニン、シトシンおよびチミンのうちの異なる一つで切
断されることによって生じる様々な断片の移動度の正し
い差異を曖昧にしないような大きさ、且つ化学特性を有
していなければならず、そして容易に検出できなければ
ならない。
【0021】分離システム14内で、DNA切断システ
ム12は4つの経路と、標準長DNAのソース18は1
つの経路と接続して、別々の経路中でDNA断片および
標準断片の分離システムまでの移動を可能にしている。
分離システム14は、分離によって鎖をシークエンス
し、検出およびプロセスシステム16に接続している。
検出およびプロセスシステム16は、断片を、互いにそ
して標準長DNAソース18からの鎖と比較することで
解析し、元の断片のDNA配列に関する情報を導き出
す。
【0022】DNA切断システム12は、クローン化し
た同じDNA鎖の断片の4つのソース20A、20G、
20Cおよび20Tを含む。このDNA鎖は通常100
塩基より長く、それからさらに化学処理により切断して
4つのコンテナ20A、20G、20Cおよび20Tの
各々に様々な長さの断片を提供する。
【0023】ある態様では、コンテナ20AはAに関す
る化学処理によってランダムに切断されたDNA鎖の断
片を含み;コンテナ20GはGに関する化学処理によっ
てランダムに切断されたDNA鎖の断片を含み;コンテ
ナ20CはCに関する化学処理によってランダムに切断
されたDNA鎖の断片を含み;そしてコンテナ20Tは
Tに関する化学処理によってランダムに切断されたDN
A鎖の断片を含む。従って、各コンテナ中の同じ断片
は、適切な化学処理によって特定の塩基型の様々な塩基
のところで切断されている。
【0024】コンテナ中の断片は、それぞれコンテナ2
0A、20G、20Cおよび20Tからの、それぞれA
−DNA断片、G−DNA断片、C−DNA断片および
T−DNA断片として言及されている。これらの断片を
コンテナ20A、20G、20Cおよび20Tからコン
ジット(conduit)22A、22G、22Cおよ
び22Tの対応する1つを通じて流して分離システム1
4に接続させる。好適な態様では、コンジット22A、
22G、22Cおよび22Tは、試料をコンテナ20
A、20G、20Cおよび20Tから分離システム14
にピペッティングすることを表す。
【0025】標準長DNAのソース18は、コンジット
22Sを通じて流される既知の様々な長さの対照DNA
断片のソースを含む。このようなコンジットには分離シ
ステム14へのピペット操作が含まれるが、これのみに
制限されるわけではない。これらの対照断片は、既知の
長さを有し、それ故、その分離システム14を通る移動
時間は、後に説明されるクロック(時計)ソース(clock
source)またはタイミング(時間)ソース(timing sour
ce) を形成する。100塩基のクローン化された鎖は、
4つのバッチ(batch)に分けられる前に、ビオチ
ンまたは一つもしくは複数の蛍光分子でマークすること
ができ、あるいは、別に4つのバッチに分けた後だが選
択された化学処理の前にマークすることもできる。
【0026】分離システム14は、5つの電気泳動チャ
ンネル26S、26A、26G、26Cおよび26Tを
含む。電気泳動チャンネル26S、26A、26G、2
6Cおよび26Tは、好適な態様では、ゲル電気泳動装
置を含み、この装置はゲルの各経路の長さが等しく、ゲ
ルに対し同じ電界(field) をかけて5つのチャンネルを
通じて連続的に試料を移動させる。ゲルおよび電界は、
速度で5%以上のずれがチャンネル間に生じないような
移動度をDNAに提供するように選択される。さらに、
電界は、小さな分子が検出された後に大きな分子のスピ
ードを高めるために時間によって変えてもよい。電界の
変更は、各チャンネルのずれを補正するためにクロック
チャンネルからのフィードバックに基づいて各チャンネ
ルの速度を調整して、各チャンネルの移動度をチャンネ
ル間の同調を維持するのに必要な精度内に収めることに
関しても行い得る。
【0027】ゲルは同じ材料、化学誘導物質および長さ
でできており、電界は、各チャンネルにおいて互いの中
間値から5%以内にあることが望ましい。しかし、複数
の対照チャンネルを用いて、全てのチャンネルに関して
ゲル中のDNA移動の均一性に対する必要条件を最小限
に抑えるために対照チャンネルを試料チャンネルに隣接
させることができる。
【0028】電気泳動チャンネル26Sはビオチンまた
は一つもしくは複数の蛍光分子でマークした長さの分か
っているDNA断片を受け取り、それをゲルに通して移
動させる。同様に、電気泳動チャンネル26A、26
G、26Cおよび26Tの各々は、切断システム12か
らの標識断片を受け取り、次々と試料電気泳動チャンネ
ルに通して移動させる。対照電気泳動チャンネル26S
と同じ電界の下で各々の移動度に従って、それぞれが移
動する。
【0029】DNA配列に関する情報を提供するため
に、検出およびプロセスシステム16には、5つのアビ
ジンソース30S、30A、30G、30Cおよび30
T;5つの検出システム32S、32A、32G、32
Cおよび32Tそして相関システム34が含まれる。ア
ビジンソース30S、30A、30G、30Cおよび3
0Tの各々は、検出システム32S、32A、32G、
32Cおよび32Tに接続されている。分離システム1
4内の電気泳動チャンネル26S、26A、26G、2
6Cおよび26Tの対応する1つからの出力はそれぞ
れ、検出システム32S、32A、32G、32Cおよ
び32Tの対応する1つに接続されている。
【0030】検出システムでは、蛍光マークされたアビ
ジンが取り付けられ、DNA断片と組み合わされて、ア
ビジンに付けられた蛍光マーカーの付いたアビジンでマ
ークされたDNA断片を検出システム内の試料ボリュー
ム(sample volume) に提供し、断片の有無を示すバンド
の検出に用いられ、それは時間をおってその断片の長さ
と関係付けされる。DNA鎖がビオチンではなく1つま
たは複数の蛍光マーカーでマークされる態様において
は、このようなDNA鎖をアビジンと組み合わせる必要
はなく、DNA鎖は直接、検出システムに送られる。
【0031】検出システム32S、32A、32G、3
2Cおよび32Tの各々からの出力は、コンダクターを
通じて相関システム34に電気的に接続されている。相
関システム34は、各検出システムからの情報を相関さ
せ、DNA配列に関する情報を提供するマイクロプロセ
ッサーシステムでもよい。
【0032】アビジンソース30S、30A、30G、
30Cおよび30Tは各々、知られている販売元から入
手したアビジンを含み、好適な態様における各アビジン
分子は3つのフルオレセイン分子と組み合わされる。ア
ビジンソースはDNA断片と接触するように配置されて
おり、移動性のブロッティングメンブレン上でビオチン
標識されたDNA鎖が電気泳動された後に、そのDNA
鎖と組み合わせることもできる。
【0033】各検出システムは光学システムを含み、こ
れはバンドの有無を検出し、その検出結果を相関システ
ム34に電気的に送られる電気信号に変換する。相関シ
ステムでは、標準長DNAソース18からの標準断片と
コンテナ20A、20G、20Cおよび20Tからのそ
れぞれのA、G、CおよびT断片との両方について断片
の配列が示される。
【0034】図2では、DNAシークエンス装置A10
の別の態様について、単純化したブロック線図が示され
ている。この装置は図1のDNAシークエンス装置10
と同様であり、構成物は、Aの文字を番号の前に付け
て、先と同様にして示される。
【0035】本態様では、図1で20A、20G、20
Cおよび20Tと示されたDNAシークエンスシステム
10の態様のDNAコンテナおよびA、G、CおよびT
に関する化学処理コンテナの代わりに、DNAシークエ
ンス装置A10は、F.サンガー(Sanger)、S.ニック
レン(Nicklen) およびA.R.クールソン(Coulson)、"
DNA Sequencing with Chain-Terminating Inhibiter
s"、Proceeding of theNational Academy of Science,U
SA,Vol.74,No.12,5463-5467,1977 により記載されたサ
ンガー法に従ってDNAを処理するコンテナを含み、こ
れは図2の態様A10では、まとめてA12というグル
ープで示されたA20A、A20G、A20CおよびA
20Tで示されている。
【0036】この方法では、二重鎖を分離してDNA合
成のための鋳型として用いる。DNA合成は、複数の様
々な分子量の鎖を得るために、A、G、CおよびTの特
定の塩基型でランダムに停止させられる。この制限され
た合成は、合成を終了させるヌクレオチドを用いること
で達成され、1つは特殊なAヌクレオチド、もう1つは
特殊なGヌクレオチド、また1つは特殊なCヌクレオチ
ド、さらに別の1つは特殊なTヌクレオチドを持つ別々
のコンテナで行われる。これらの特殊なヌクレオチド
は、ジデオキシヌクレオチドまたはマークされたヌクレ
オチドでもよく、これらはどちらも合成を終了させる。
このようなマークされたヌクレオチドは蛍光性でもよ
い。4つのバッチの各々は、A、G、CおよびTの塩基
型のうちそれぞれ異なる1つにおいてランダムに停止さ
れる。この合成はコンテナA20A、A20G、A20
CおよびA20Tで行われる。
【0037】図2の好適な態様では、図2でA12と示
されたチャンネルにアプライされる前に、A11と示さ
れた1つまたは複数の蛍光マーカーを付けられたDNA
プライマーと、鋳型断片をハイブリダイズさせる。蛍光
標識したプライマーの設計は、オリゴヌクレオチドとし
て知られている小さなDNA断片を設計するプロセスを
利用する。このプロセスは、科学文献および特許文献、
例えば米国特許第4,415,732号(この開示は本
明細書中に参照により取り入れられている)などに記載
されている。
【0038】合成された鎖は、蛍光マークされたプライ
マーにより標識されており、チャンネルA26A、A2
6G、A26CおよびA26Tにて電気泳動される。電
気泳動後、蛍光標識されたプライマーの付いた合成DN
A断片は、蛍光マーカーの発光スペクトルに適した光の
波長を用いた検出システムにより検出される。
【0039】図3では、当該分野で知られている1組の
ゲル27を含む分離システム14が示されており、ゲル
27の一端に並べられたスロット51に至る5つの試料
分注チューブ(一般に29Aと示されている)が付いて
いる。このようなスロットは陰極47Aを持つ負の電位
バッファー槽29と接触している。そして、ゲル27の
他端にある31Aには5つの出口チューブがあり、これ
らはゲル27の開口部に連絡しており、陽極53Aを持
つ正の電位バッファー槽31も同様に存在する。
【0040】電気泳動される材料を分注チューブ29A
に挿入し、ゲル27にかかる電界によってゲルの上から
下に向かって移動させ、グループ31Aの対応する適当
な出口チューブに入るようにする。ゲルスラブ27は、
両側に、試料およびゲルを支えるガラス板27Aおよび
27Bを有す。バッファー槽31からの緩衝液は、出口
チューブ31Aを通じて液を引き出すようにチューブに
繋がれたポンプによって57にあるソースから、ゲル2
7に対して直角に送られる。緩衝液は電気泳動されて出
口チューブ31Aに入ったいかなるDNAも拾い上げ
て、後述の感知装置への通路、またはスラブ27から電
気泳動されたDNA鎖をさらに電気泳動するための別の
スラブとの接続を提供する通路へ送り込む。
【0041】図4では、検出システム32Aのブロック
線図が示されている。検出システム32S、32G、3
2Cおよび32T(図4には示されていない)は検出シ
ステム32Aと実質的に同じなので、本明細書中ではシ
ステム32Aのみを詳細に記載する。検出システム32
Aは、電気泳動チャンネル42(図1で示された電気泳
動26Aから続いていてもよい)、試料ボリューム43
(電気泳動チャンネル42の一部であってもよい)、光
源44および光学検出システム46を含む。
【0042】ある態様では、蛍光化されたアビジンのソ
ース40中のフルオレセインでマークされたアビジン
を、電気泳動チャンネル26A(図1)からのA型で停
止された鎖を受け取るゲルと、コンジット48において
接触させ、このようなフルオレセイン標識されたアビジ
ンをビオチン標識されたDNA断片に取り付ける。電気
泳動チャンネル42は、連続して電気泳動を行うために
電気泳動チャンネル26Aから続いていてもよい。電気
泳動チャンネル42においてフルオレセイン標識された
アビジンをビオチン標識されたDNAに付けた後、この
複合分子を試料ボリューム43に移動させる。
【0043】試料ボリューム43を光源44で照射す
る。光源44からの光を検出し、光学検出システム46
により電気信号に変換してコンダクター50Aを通じて
相関システム34(図1)に送る。ある態様では、蛍光
化したアビジンのソース40は、ゲルとその関連物質の
バックグラウンドの蛍光と比較して十分な長さの蛍光時
間を持つ蛍光マーカーを含み、蛍光からの信号を有意に
分離することができる。
【0044】光源44は、パルス光源52とモジュレー
ター54を含む。パルス光源52は、蛍光マーカーの吸
収スペクトル内の光を発するように選択される。ある態
様では、モジュレーター54はパルス光源52を制御し
てパルスの間隔(インターバル)を選択する。この間隔
はバックグラウンドの蛍光物質からの蛍光を減衰させる
ために提供され、この間に蛍光マーカーからの蛍光が測
定される。
【0045】これらのパルス間の時間は、遅延(ディレ
イ)時間全体を含むほど十分に長い。これは結合した蛍
光マーカーの遅延時間がバックグラウンドのノイズ蛍光
と比べて比較的長いために行われ、測定が光学検出シス
テム46によりなされる前にある程度の時間が過ぎてし
まってもよい。典型的には、光のパルスは約3ナノ秒の
持続時間を有し、蛍光マーカーが100ナノ秒の減衰期
を持つのに対し、バックグラウンドの蛍光減衰は約10
ナノ秒続く。
【0046】典型的には、光学検出システム46はレー
ザーからの励起パルスの開始後約50ナノ秒で読み始
め、約150ナノ秒間(3ナノ秒パルスの開始から20
0ナノ秒まで)続ける。本態様では、パルスレーザー光
源52が用いられているが、フィルターと組み合わせた
広い波長帯の光源またはモノクロメーターを用いて狭い
範囲のマーカー吸収スペクトルを提供してもよい。
【0047】別の態様では、電気光学モジュレーターが
用いられる。これは連続光源を、本質的に100%深度
の調整および50%の効率サイクル(duty cycle)を持っ
た、典型的には10khzの周波数に調整する。パルス
ジェネレーターは、モジュレーターにはドライバーを通
じて、ロックイン(lock−in)増幅器には対照信
号として、両方に信号を送る。別の態様では、レーザー
ダイオードへのドライブ電流をパルス化することでレー
ザーダイオード光源の調整が提供される。調整は、典型
的には、50%の効率サイクルをもつ100から15,
000hzの周波数とすることができる。ロックイン増
幅器は、蛍光信号の同調的復調に用いられる。別の態様
では、連続光源を調整するのに回転式チョッピングホイ
ール(spinning chopping wheel) が用いられる。ガラス
(ソーダライム、ホウ珪酸塩、石英など)からのバック
グラウンド蛍光信号が蛍光マーカーよりも大きな時間定
数を持っているので、傾向弁別(temperal discriminati
on) は光源の調整によってなされる。さらに別の態様で
は調整をしない連続光源を使用する。
【0048】特定のDNA断片を示す、電気泳動チャン
ネル42の電気泳動ゲルにおけるバンドの検出のため
に、光学検出システム46には、観察部(viewing optic
s)60、フィルター62および光学検出システム64が
含まれる。フィルター62は、光学検出システム64に
焦点を合わせた観察部60により該フィルターを透過さ
せられる光の波長を選択する。光学検出システム64は
モジュレーター54に電気的に接続されている。コンダ
クター50A上の信号は試料ボリューム43におけるD
NA断片のバンドの有無を示す。
【0049】本態様のフィルター62は、蛍光マーカー
の高発光スペクトルに対応する通過帯を持つ干渉フィル
ターを含む。そのようなフィルターは、当該分野で知ら
れており、蛍光マーカーに共通な発光帯に対応する通過
帯をもつものが市販先から入手できる。さらに、長波長
通過性の干渉フィルターおよび/または色付きガラスフ
ィルターでもよい。別の態様では、フィルターの代わり
にモノクロメーターが用いられる。
【0050】観察部60は、フィルター62に並置され
ていて光学検出システム64に光を集めるようなレンズ
系から成る。それは従来の光学システムのいづれでもよ
く、光学検出システム64は、ハママツ(Hamama
tu,日本)製のモデルR928などの半導体検出器ま
たは光電子倍増管を含むであろう。
【0051】最初の態様では、光電子倍増管または半導
体検出器の出力は、パルスレーザー光源52からの各パ
ルス後の時間遅延後に生じるモジュレーター54からの
信号に反応して開閉される。例えば、時間遅延は、電気
信号が増幅器に送られる前に含まれることもでき、従っ
てコンダクター50Aまたは増幅器(その出力はコンダ
クター50Aに電気的に接続されている)に電気信号を
提供できる。好適な態様では、時間遅延は50マイクロ
秒で、ゲートまたは増幅器は単安定マルチバイブレータ
ーによって約150ナノ秒の間、開かれている。第2の
態様では、ロック−イン増幅器で同調的復調を提供しな
がら、モジュレーターの矩形波出力を検出器からの信号
に対する対照として用いる。第3の態様では、調整を行
わない。
【0052】図5では、相関システム34のブロック線
図が示してあり、これは、標準チャンネル入力回路70
S、ゲートシステム72、解読器(デコーダー)74、
メモリー76および読取りシステム78を持つ。ORゲ
ート74Sは、(1)標準チャンネル入力回路70S;
(2)他のチャンネル70A、70G、70Cおよび7
0T;そして(3)ゲートシステム72:に電気的に接
続されている。ゲートシステム72は、チャンネル70
A、70G、70Cおよび70Tの各々からのチャンネ
ル入力信号を、チャンネル70Sからの信号と同様に受
け取る。
【0053】ORゲート74Sは、核酸塩基の特定の一
つまたは標準チャンネルにおけるDNA断片の存在を示
す解読器74からの信号を受け取るメモリー76と電気
的に接続されている。メモリー76は、配列を打ち出す
ために読取りシステム78に電気的に接続されている。
【0054】標準チャンネル入力回路70Sはパルス整
形器82S、2進法計数器84S、およびラッチ86S
を含み、パルス整形器82Sの入力はコンダクター50
Sに電気的に接続されており、出力はORゲート74S
に接続されている。2進法計数器84Sの出力はラッチ
86Sに接続され、時間増加信号をラッチ86Sに提供
する。ラッチ86Sの出力は、ORゲート74Sからの
信号により起動されると、メモリー76の入力の一つに
送られる。コンダクター50Sは、アデニン、グアニ
ン、シトシンおよびチミンではなく標準時計チャンネル
に対する出力である点を除けば、コンダクター50A、
50G、50Cおよび50Tに相当する。
【0055】ラッチ86Sおよび解読器(decode
r)74はORゲート74Sからの信号パルスにより刺
激され、時計時間パルスを示す明確な信号についての記
録をメモリー76に書き込む。時計時間パルスは、特定
のDNA断片が受け取られ、検出システム32A、32
G、32Cおよび32T(図1)で検出された時間を示
すために、後に印刷される。2進法計数器84Sは、そ
れに接続しているクロック80からの時計パルスを受け
取り、これによりラッチ86Sに送るための時間を表す
2進法信号を含んでいる。
【0056】ゲートシステム72は、チャンネル70
A、70G、70Cおよび70Tからの4つの入力にそ
れぞれ電気的に接続されている解読器74を含み、A、
G、CおよびT型断片が入力コンダクター50A、50
G、50Cおよび50Tに現れるとその存在を示す信号
を受け取る。コンダクター50A、50G、50Cおよ
び50T上の信号は各々、パルス整形器82A、82
G、82Cおよび82Tのそれぞれに送られ、その出力
は対応するそれぞれのコンダクター92A、92G、9
2Cおよび92Tを通じて解読器74の異なる入力およ
びORゲート74Sの入力に接続されている。これによ
り解読器74はDNA断片の存在を示す信号を受け取る
ようになっており、この信号は、ORゲート74Sから
のコンダクター90S上の信号を受け取るとメモリー7
6に送られる。ORゲート74Sは、チャンネル70
S、70A、70G、70Cおよび70Tのいづれか一
つからの信号を受け取るとその信号を送り、これにより
メモリー76は、時計時間信号および読取りシステム7
8に記録されるDNAを示す信号を受け取る。解読器7
4の出力はコンダクター100を通じてメモリー76に
電気的に接続されている。
【0057】図6には解読器(デコーダー)74の模式的
な回路概略図が示されている。デコーダー74はORゲート
102と複数のコードチャンネル74A、74G、74C、74Tから
構成され、これらのチャンネルはそれぞれ断片がアデニ
ン、グアニン、シトシン、チミンの各塩基で停止(te
rminate)していることを示す。
【0058】コードチャンネル74AはANDゲート106から
構成され、このゲートの入力端子はコンダクター92Aお
よび90Sに電気的に接続されている。これによりコンダ
クター90S上ではORゲート74Sからの時計信号を(clo
ck signal)(図5)、ゲートのもう一方の入
力端子上ではコンダクター92Aからのアデニンで停止し
た断片の存在を示す信号を受け取る。
【0059】チャンネル74GはANDゲート108、ANDゲート
110、遅延線112から構成される。コンダクター92Gはグ
アニンで停止したDNA鎖を示すが、このチャンネルは
ANDゲート108、および110の入力端子に電気的に接続さ
れている。ANDゲート108の出力端子はORゲート102の入
力端子の一つに電気的に接続され、ANDゲート110の出力
端子は遅延線112を通してORゲート102の入力端子に接続
されている。この結果、ORゲート102には連続した二つ
のパルスが伝えられる。よって、チャンネル74AはANDゲ
ート106の出力パルス一つを、ORゲート102の入力端子の
一つに伝えるのに対し、チャンネル74Gは二つのパルス
を伝達する。いずれの場合においてもパルスの頻度は、
AまたはGのDNA断片の型の特定の一方の存在を示すこ
とになる。
【0060】同様にチャンネル74CはANDゲート114、11
6、118を含み、それぞれのゲートの二個の入力端子のう
ち一つはコンダクター92Cに、もう一方が90Sに電気的に
接続されている。またチャンネル74TはANDゲート120、1
22、124、126を含み、それぞれのゲートの二個の入力端
子のうち一つはコンダクター92Tに、もう一方が90Sに電
気的に接続されている。ANDゲート114からの出力端子は
ORゲート102の入力端子に電気的に接続され、ANDゲート
116からの出力端子は遅延線128を通してORゲート102の
入力端子に電気的に接続されている。また、ANDゲート1
18からの出力端子は遅延線128より長い遅延線130を通し
てORゲート102の入力端子に電気的に接続している。こ
のような配線によって、シトシンで停止しているDNA
鎖の存在はORゲート102への三つのパルスとして示され
る。
【0061】ANDゲート120からの出力端子はORゲート10
2の入力端子に電気的に接続され、ANDゲート122からの
出力端子は遅延線132を通してORゲート102の入力端子に
電気的に接続されている。ANDゲート124からの出力端子
は遅延線132より長い遅延線134を経てORゲート102の入
力端子に電気的に接続されている。ANDゲート126からの
出力端子は遅延線134より長い遅延線136を経てORゲート
102の入力端子に電気的に接続されている。こうしてチ
ミンで停止したDNA断片の存在は、ORゲート102への
四つの連続した信号として示される。ORゲート102の出
力端子は出力コンダクター100へ伝えられ、特定のDN
Aグループの存在を示すコード信号が時計経時信号とと
もにメモリー76(図5)に供給される。
【0062】図7ではDNA塩基配列解析装置B10の、
他の態様を単純化したブロック図を示す。この装置は図
1のDNA塩基配列解析装置10と同様のものであり、構
成要素の命名についてはBの頭文字をつけた参照番号を
用いて同様に行った。しかしこの場合には標識コンテナ
B11において、一種または複数の蛍光分子を用いてDN
A鎖をラベルする。コンテナでDNA鎖を処理して、
A、G、C、Tで停止した断片を得る際には、異なるコンテ
ナ中で処理を行うが、これについては図7の態様B10中
のB20A、B20G、B20C、B20T で示し、これらを概括してB
12というグループとした。
【0063】この方法では一本鎖DNAは蛍光染色によ
り標識される。こうした方法の一つでは一本鎖DNAを
B11で4つのアリコットに分け、これらを鋳型としてD
NA合成を行い、A、G、C、Tのいずれかの塩基でランダ
ムに合成を停止させ、複数の異なる分子量のDNA鎖を
得る。合成を終結(停止)させるヌクレオチドを用い、
反応を別々のコンテナ中で行うことによって、このよう
な制限的な合成が起こる。すなわちあるコンテナには特
殊なAヌクレオチドが存在し、あるコンテナには特殊なG
ヌクレオチドが、あるコンテナには特殊なCヌクレオチ
ドが、あるコンテナには特殊なTヌクレオチドが存在す
るようにする。こうした特殊なヌクレオチドとして用い
ることができるのは、ダイデオキシヌクレオチド、また
は、標識されているものも含めて反応を終結させるよう
な他のヌクレオチドで有り得る。これらのヌクレオチド
を用いることで、4種の反応系のそれぞれにおいてA、
G、C、Tの塩基のうち異なる一種で、反応をランダムに
終結させることができる。ヌクレオチドを標識する場合
には、蛍光標識を用いることもできる。この場合、電気
泳動による分離の後、バンドを光により検出する。
【0064】DNA断片を標識するには、鋳型DNA鎖
を蛍光標識を結合させたプライマー用のオリゴヌクレオ
チドとハイブリダイズさせる。標識したプライマーは特
定の型の塩基でランダムに終結するまで伸長する。他の
態様においてはプライマーとして用いるオリゴヌクレオ
チドDNAは標識せず、合成の終結を蛍光標識した特殊
なヌクレオチドにより行う。いずれの場合においてもD
NA鎖の標識が行われる。望ましい態様においては、D
NA鎖を赤外蛍光分子により標識する。
【0065】DNA鎖を標識するには既知の赤外染色物
質を改変して、望みの波長に最大吸光度および最大蛍光
を得ることができる。こうした染色物質としては以下に
挙げるような多くの例がある。(1)ヨウ化 3,3'-ジエチ
ルチアジカルボシアニン、(2)3,3'-ジエチルチアトリカ
ルボシアニン過塩素酸塩、(3)ヨウ化 3,3'-ジエチルオ
キサトリカルボシアニン、(4)1,1',3,3,3'-ヘキサメチ
ルインドトリカルボシアニン過塩素酸塩、(5)ヨウ化 1,
1'- ジエチル-2,2'- ジカルボシアニン、(6)ヨウ化 3,
3'-ジエチルチアジカルボシアニン、(7)ヨウ化 3,3'-ジ
エチルオキサトリカルボシアニン、(8)1,1',3,3,3',3'-
ヘキサメチルインドトリカルボシアニン過塩素酸塩、
(9)ヨウ化 1,1',3,3,3',3'-ヘキサメチルインドトリカ
ルボシアニン、および(10)インドシアニングリーン。
【0066】望ましい態様においては、染色物質は化学
式1に示すような構造をとり、Rとして-CH2-CH3を持
つ。この染色物質は最大蛍光波長として望ましい値にか
なり近い値を持ち、官能基Rを修飾(改変)することで
最大蛍光波長を変えることができる。改変されていない
染色物質は14650 ニューヨーク、ロッチェスター、イ
ーストマン・コダック社実験研究用品部門から入手する
ことができる。この製品はコダック出版物JJ-169のコダ
ックレーザー染色物質の中に記載されている。
【0067】修飾(改変)は、当該分野でよく知られた
方法により行うことができる。例えば、変化としては、
元の染色分子(化学式1のRが-CH2-CH3であるもの)の
エチルアルコールを置換して異なるエステルを形成させ
ることができる。もし種々のグリコールエステルが形成
されれば、これらの新たな近赤外染色物質の最大吸収は
より長波長側に移行する。また既存の染色物質を改変す
るのではなく、新たな物質を合成することも、当該分野
でよく知られた方法により可能である。
【0068】最大吸光度はグリコール官能基の酸素原子
間の距離により決定される。しかし、これらの新たな近
赤外染色物質の最大蛍光は、化学式1の染色物質と実質
上同じ波長、すなわち819nmである。このことは励起の
過程のみが変化したこと、すなわちどのエネルギーレベ
ルまで遷移が起こったかを示している。最初の励起状態
の最低振動レベルは変わらないままである。こうしたエ
ステルのいくつかの最大吸収波長を挙げる。(1)エチレ
ングリコール796nm(ナノメーター)、(2)1,3-プロパン
ジオール780nm、(3) 1,4-ブタンジオール754nm、(4)1,6
-ヘキサンジオール744nm、(5) トリエチレングリコール
(#4)790nm、および(6)IR-144(R=CH2-CH3)742nm。
【0069】1,3-プロパンジオールの修飾を化学反応式
1に示した。
【0070】
【化1】 望ましい態様においては蛍光最大波長は819nmであり、
検出器はこの波長を受容し、他の波長を受容できないよ
うに適当なフィルター処理によって調整する。最大吸収
を決定する際には様々な値を選べるが、入手可能な望ま
しいレーザーダイオードの放射に対応するように選ぶ。
たとえば化学反応式1においてRは以下の四つのグルー
プのいずれでもよく、望みの放射光波長により決定す
る。
【0071】(1)-CH2-CH2-OH は796ナノメーターの放
射光に対応する。
【0072】(2)-CH2-CH2-CH2-OH は780ナノメーター
の放射光に対応し、これは望ましい態様である。
【0073】(3)-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-OH は745
ナノメーターの放射光に対応する。
【0074】(4)-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-O-CH2-OH
は790ナノメーターの放射光に対応する。
【0075】(5)-CH2-CH2-SH は810ナノメーターの放
射光に対応する。
【0076】望ましい染色物質、他の染色物質、それら
を用いる方法については、ミッデンドルフ(Middendorf
)等による米国特許出願第07/763,230号に記載されて
いる。これは”Sequnecing Near Infrared and Inf
rared Fluorescense Labeled DNA for Detecti
ng Using Laser Diodes”という表題で、1991年9月2
0日に出願され、この開示内容はここに参考文献として
引用する。
【0077】それぞれの態様において、染色物質をオリ
ゴヌクレオチドに結合させるためにプローブまたはプラ
イマーに取り込ませることが可能である(ルース、L.ジ
ェリー(Ruth, Jerry L.)によるDNA誌3巻123ペー
ジ(1984))。-OH基は一般的プローブとの適当な結合
を供給する。すなわち一級アミン、カルボン酸基などの
適当な反応基と反応することができる。しかし、-OH以
外の反応基を用いて近赤外染色物質を修飾し、この目的
に用いることも可能である。
【0078】DNA断片を分離するには、ゲル上の異な
るチャンネルまたは異なるカラムで標識した断片をそれ
ぞれ独立に電気泳動する。ゲルと電場は均一でなければ
ならないが、一つまたは複数の参照チャンネルをオプシ
ョンとして用いる場合には、要求される均一性の程度は
緩和される。一個のスラブゲルを用いて複数の異なる試
料を泳動する際には、チャンネルは別々でなければなら
ないが、各チャンネルで電圧勾配と温度が均一となる程
度には、互いに近づいていなければならない。分離の際
のゲルのpHは7から10であることが望ましい。
【0079】DNA断片は、電気泳動の際、長さにより
分離する。すなわちもっとも速く泳動する断片は、プラ
イマーとして用いるDNAオリゴヌクレオチドの隣の一
塩基目まで合成されたDNA鎖である。各チャンネルは
別々になっているので、A、G、C、Tのいずれの塩基が配
列中で最初の塩基であるかは、それぞれのチャンネルを
見ればわかる。
【0080】これに続いてゲル中に現れる次のバンド
は、最初のバンドよりも一塩基分長い分子および分子種
である。なぜならこの分子はプライマーとして用いたオ
リゴヌクレオチドから一番目の塩基と二番目の塩基を含
んでいるからである。同様にして電気泳動によりバンド
を形成する三番目の断片は、最初の三個の塩基を含み、
以下も同様である。
【0081】多数の塩基を配列決定するためには、多数
のDNA鎖のバンドが必要であり、従って、各バンド中
のDNA鎖の数は比較的少なくなってしまう。従ってゲ
ルと電場を適当に選ぶことにより、検出するのに適当と
なるように分離する。スラブ型のゲルは十分な長さのも
のを用いて、泳動を継続している間に、ゲルの末端付近
の移動速度の大きいバンドが十分に分離され、ゲルの試
料進入側の末端付近の移動速度の小さいバンドは分離さ
れないようにする。より具体的には、試料進入側の末端
付近にある移動速度の小さいバンドがまだ十分に分離さ
れていないときに、少なくとも10パーセントのバンドが
ゲルでの電気泳動により分離されなければならない。
【0082】一つの態様においてはバンドをスキャン
(走査)する方法として、100-15,000ヘルツの反復率
で、パルスさせたり小刻みに変化させた光源を用いる。
光をパルスさせて用いる際の周波数は、蛍光標識の最適
吸収スペクトルの範囲内とする。光はロックイン増幅器
を用いて感知する。この増幅器は同調復調を用いてDN
A鎖からの蛍光信号を分離し、時間定数がより長い背景
蛍光信号を取り除くことができる。得られた電気信号は
増幅・相関され、DNAの塩基配列を提供できるように
なる。
【0083】図8では本発明の他の態様D10のブロック
図が示されている。この態様は制限酵素処理またはポリ
メラーゼ・チェイン・リアクション(PCR)などの技術
により調製されたDNA鎖のバンドのパターンを同定す
るのに用いられる。DNA鎖の標識方法としては、蛍光
標識を用いてDNA鎖を直接ラベルする、または蛍光標
識したプローブを分離されたDNA鎖にハイブリダイズ
させる。
【0084】DNA鎖を制限酵素により切断し、生じた
断片を電気泳動すると、制限断片長多型性(RFLP)とし
て知られるバンドのパターンが生じる。制限断片長多型
性、またはポリメラーゼ・チェイン・リアクション(PC
R)を用いた病気診断においては、指紋のように各個人
に特定のDNAパターンを得たり、DNA上の一塩基の
置換を同定する際に二つの同定要素を用いる。すなわち
(1)制限酵素またはPCRプライマー、(2)標識したプロー
ブである。
【0085】(1)制限酵素またはPCRプライマーが用いら
れるのは、従来から行われている方法により細胞のDN
Aを処理し、特定の遺伝子の近傍または中に存在する断
片を調製する場合である。制限酵素による切断は制限部
位とよばれる特定のヌクレオチド配列においてのみ起こ
る。PCRプライマーは、DNA鎖がプライマーと相補的
な配列を持つ場合においてのみ増幅を可能とする。
【0086】(2)標識したプローブは遺伝されたヌクレ
オチドのパターンを同定する際に用いる。遺伝されたヌ
クレオチドのパターンを同定することにより病気や他の
特異体質が明らかとなることがあるが、そのためにはま
ず、家族などの血縁集団の多数の細胞から制限酵素処理
またはPCR増幅によりDNA断片を生じさせ、ある特定
のDNA断片の存在を示すパターンを得る。次に、これ
らのパターンを比較する。異常なパターンは遺伝子の異
常を示すが、この集団中の同じ遺伝子パターンを持つ他
の構成員のパターンと関連性を持たせることによりこう
した異常を同定することができる。従って、病気や異
常、または他の現在関心のある特性、例えばある植物種
の性質や外来性の遺伝物質の存在などの原因となる特定
の遺伝子を同定することができる。
【0087】RFLPの基本段階またはPCRによりDNA断
片を合成する基本段階は、それ自体は本発明に含まれ
ず、単に方法と装置として以下に述べるものである。こ
の方法と装置の記述は、本発明の他の態様と同様に連続
した操作を可能なものとすることで、遺伝子配列の取得
を容易にするために本明細書に記載されている。この過
程においては、DNA断片は直接蛍光標識するか蛍光標
識したプローブとハイブリダイズさせた後、チャンネル
D42で電気泳動する。DNA断片は試料容積(試料ボリ
ューム)D43に向けて電気泳動される。試料容積D43は、
実際にはゲルの延長上に位置しており、ここでDNA断
片は図4または7の態様に記述されたように検出され
る。DNA断片がチャンネルを通過するにつれて、断片
は検出され、検出同定を示す表示がレコーダー(読み取
り器)112に記録される。レコーダー112として用いるこ
とができるのは、帯状チャートレコーダー、磁気レコー
ダーまたはこれ以外の種類のレコーダーでもよく、DN
A断片の配列を他の配列パターンと比較できるように時
間軸に対して表示したものであり、これを用いることに
より類似した細胞から違いを示すことができる。
【0088】DNAタイピング工程の操作を改善するた
め、放射性標識を用いてDNAデジタルタイピングを行
う従来の技術を改変し、光学オンライン走査器(スキャ
ナー)を用いるようにした。この目的のために、上述し
た文献、Jeffreys, A., A. MacLeod, K. Tamaki, D. Ne
il, D. Moncktonによる”Mini Satellite Repeat Codin
g As A Digital Approach To DNA Typing”(ネイチ
ャー 354巻204-209頁,1991)に記載された方法を改変し
て用いた。改変の内容は以下の点である。32Dプローブ
として用いた配列は、もう一方のプライマーと同様に文
献と同じ配列の長さを持つが、遠赤外蛍光染色物質が結
合されていること、異なる長さの断片の配列決定(連続
タイピング)は上述の方法によったが、その際分離基質
として変性アクリルアミドゲルを用いたこと、およびデ
ータの集積は上述の方法により連続的に行ったことであ
る。
【0089】一般的には、個人の一人一人で異なるDN
A遺伝子座を、PCRを用いて増幅し、本明細書に記載さ
れた方法で、レーザー塩基配列決定装置を用いて連続的
にタイピングを行う。これは、連続したタイピング情報
を決定し、決定した情報をコード化し、DNAの同定に
用いることによって達成できる。遺伝子座の一部を増幅
したり、多重反復配列の末端塩基の特定部分のような複
数の遺伝子座のそれぞれに相当する塩基配列をPCRによ
り増幅することで、同一のDNA鎖を多数合成させるこ
とが望ましい。生じたDNA鎖については上に述べた方
法により連続的なタイピングを行う。連続したパターン
として現れるタイピング情報は、個人の同定のための記
号と考えられる。タイピング情報は、異なる二つの塩基
配列構造を有する単位によってコードされる時には二進
法で表記され、異なる三つの塩基配列構造を有する単位
によってコードされる時には三進法で表記され、以下同
様である。デジタルパターンを比較すれば、同一の記号
を持つのは、同一の個体であるといえる。
【0090】ポリメラーゼ・チェイン・リアクション
(PCR)は適当な増幅のための標準的な方法により行
い、たとえばムリス(Mullis)が1987年7月28日に取得
した合衆国特許第4,683,202号に記された方法に従って
行う。この特許の開示内容は参考文献として引用した。
望ましい遺伝子座はD1S8で、Jeffreys, A. J. Neumann,
R. & Wilson, V.の Cell誌60巻473-485頁(1990)に記
されている。超可変遺伝子座D1S8(プローブMS32)は、
二つの種類の反復単位(a型とt型)を持ち、この二つの
単位の違いは一塩基の違いによりHaeIII制限部位を生じ
るか生じないかである。HaeIII+とHaeIII−の反復単位
がばらばらに並んだパターンが、PCR増幅により増幅さ
れることになる。
【0091】この増幅においては二つの異なるミニサテ
ライト変異反復(MVR)特異的なプライマーを用い、そ
れぞれのプライマーはa型またはt型の反復単位とアニー
リングする。これらのプライマーの一方または他方と、
ミニサテライト隣接DNA上の固定された部位から合成
した増幅プライマー32Dとを用いて増幅すると、MS32対
立遺伝子の超可変末端を一端に持つような二種類の相補
的な組合せができる。この結果からMVRの制限地図が推
定できる。MVR特異的なプライマーがPCR産物の内部にア
ニーリングするため、各PCRサイクルを経るにつれて反
応産物が徐々に短くなるのを防ぐため、MVRの検出とそ
の後の増幅を脱共役させる。すなわちMVR特異的なプラ
イマーのそれぞれの5'側に伸長した20ヌクレオチド(n
t)からなる'TAG'(タグ)を付け、まず最初に低濃度の
タグを付けたプライマーのいずれかを用いて増幅し、次
に高濃度の32Dとタグ配列自身とで増幅させる。
【0092】ゲノムDNAから単離されたMS32の対立遺
伝子に限られたサイクル数でMVR−PCRを行うと、
継続的に電気泳動するあいだに蛍光標識によって検知さ
れうるPCR産物の一連の相補的な梯子状のもの(ラダ
ー)を生ずる。以上に述べたように、プライマーはシー
クエンスで使うために近赤外光で発色する色素で標識さ
れているので、マーカーとなる二進法のコードを生じ
る。
【0093】図9ではセントラルシステム120と複数の
遠隔装置(そのうち二つは122Aと122Bに示されている)
を持ち合わせたシークエンス装置の別の態様E10が示さ
れている。遠隔装置122Aと122Bはそれぞれシークエンス
を行うことができるがデータ処理の中にはセントラルシ
ステム120によってのみ行われる部分もある。セントラ
ルシステム120は、電気的に接続している122Aや122Bの
ような遠隔装置にデータを提供できるし、これらの遠隔
装置からデータを受け取ることも可能である。このよう
に配置することで、チャネルの数を増やすといった機能
の増大のためにセントラルシークエンスシステム120は1
22Aや122Bのような一つかそれ以上の遠隔装置と協同し
て働くことが可能である。各々の装置は、電気泳動の電
圧、その他のシークエンスで使われるパラメーターを制
御できる。
【0094】図10には、キャビネットハウス130、前
面カバー132、液晶ディスプレー装置134、高電圧警告灯
136、多数の機能キー138のついている遠隔装置122Aの簡
略図が示されている。図10では遠隔装置122Aは閉じら
れている。しかし、前面カバーを外して電気泳動の部分
を見ることができる。ゲルにかかる電圧がセットされ、
読みだされたさまざまなデータはセントラルシステム12
0(図9)の中でなされた分析若しくは機能キーパッド1
38を用いた遠隔装置122A中からの値どちらかから選択さ
れて、その選択されたデータは選択前、および/また
は、選択後に液晶ディスプレー装置134に示される。
【0095】図11には、遠隔装置122Aを図10の11-1
1の切断面で切った断面図が示されていて、電気泳動部
位140、走査(スキャン)部位142、電気泳動の電源14
4、システムの電源供給部位144A、アナログ板146、デジ
タル板148がある。電気泳動部位140はキャビネットの前
面近くにあり、その位置はアナログ板146とデジタル板1
48の回線と協同して走査部位142によって走査されるの
に適している。このような操作のために全装置は電源部
位144Aに電気的に接続している。
【0096】異なるDNA断片をバンドに分離するため
に、電気泳動部位140はゲルサンドイッチ(sandw
ich)150、上部緩衝液槽152、支持体154、ゲルサン
ドイッチの下側付近を囲うように位置する下部緩衝液槽
151を含む。図11の態様において、ゲルサンドイッチ1
50はしっかりと垂直に固定され、その温度は操作のあい
だじゅう制御されている。バンドは上部緩衝液槽152と
下部緩衝液槽151に電圧をかけることによって分離さ
れ、走査部位142によって走査される。
【0097】ゲルサンドイッチ150を支えるために、支
持体154には一組の上部の側面ブラケット160と下部の側
面ブラケット162(図11には各々の二対のうち一つの
み示してある)、温度制御加熱板164、図11の166A〜1
66Cに示されたプラスチックのスペーサーが含まれる。
全構造は、上部側面ブラケット160と下部側面ブラケッ
ト162が取り付けてある支持体154上に支えられている。
【0098】上部側面ブラケット160と下部側面ブラケ
ット162はゲルサンドイッチ150を支える形をしていて、
ゲルサンドイッチ150を走査部位142に隣り合う場所に配
置させている。166A〜166Cに示したようなスペーサーは
装置の支持板168から温度制御加熱板164を離していて、
周囲の温度よりも高く設定された一定温度に保ってい
る。望ましい態様では、温度は50℃に維持され、30℃〜
80℃の範囲に保たれるべきである。
【0099】走査部位142はレーザーダイオードアセン
ブリー(図11には示していない)、顕微鏡アセンブリ
ー172、発光ダイオード部位174および走査器(スキャナ
ー)をのせる部位176を含む。レーザーダイオードアセ
ンブリー(図11には示していない)は、ゲルサンドイ
ッチ150に当てられた光が顕微鏡アセンブリー172に反射
して戻る蛍光が最小になるような角度で、加熱板164の
開口部の方向を向いている。
【0100】蛍光を受け取るために顕微鏡アセンブリー
172の焦点をゲルサンドイッチ150に合わせ、そこから放
射された蛍光を、送信のために電気信号に変える発光ダ
イオード部位174に送り、電気信号をアナログ板146とデ
ジタル板148によって処理し、データをさらに分析する
ことになる。走査部位142はこの操作のあいだ、装置支
持板168の溝穴(slot)に沿って動き、走査部位142
はゲルサンドイッチ150のカラムを走査するために走査
器載置部位176にのせられている。
【0101】走査器載置部位176は載置板180、ベアリン
グ182、ステッピングモーター184、滑動自在支持台186
およびベルトとプーリー装置185,188,188Aを含む。載置
台180は装置支持板168にボルトで締められていて、細長
いベアリング板182、ステッピングモーター184、二つの
プーリー188,188Aを支えている。細長いベアリング板18
2はゲルサンドイッチ150の長さ分だけある。
【0102】ゲルサンドイッチ150に対してレーザーダ
イオードアセンブリー(図示していない)と顕微鏡アセ
ンブリー172の動きを可能にするために、滑動自在支持
台186は顕微鏡アセンブリー172とダイオードアセンブリ
ーを支えていて、スライド可能にベアリング板182に載
せられている。ステッピングモーター184のアウトプッ
トシャフト183はプーリー188、ベルト185およびプーリ
ー188Aを介してプーリー188Bを動かし、プーリー188Bは
滑動自在支持台186の上にのっているレーザーダイオー
ドと顕微鏡アセンブリー172によって走査しているあい
だ、滑動自在支持台186に固定されたベルト(図示して
いない)を駆動して、該支持台186をゲルサンドイッチ1
50の長さ分だけ動かすようにする。デジタル板148の回
線の制御下にあるステッピングモーター184はプーリー1
88Bを動かしてベルト(図示していない)を動かし、ゲ
ルサンドイッチ150に沿ってスキャニングを行う。
【0103】この図によって示されるように、電気泳動
の電源144は、電気コネクター194を通して上部緩衝液槽
152の中の緩衝液と、そして図11に示していないコネ
クターを通して下部緩衝液槽151に電気的に接続してい
る。
【0104】上部緩衝液槽152は緩衝液195を入れる容器
となる壁197と、壁197の上側に合うように縁を形成し、
壁面とは間隔を伴って下方にのびた平らなメンバー(m
ember)を含み、そして該メンバーがコンダクター
211を保持している覆い199とを含む。コンダクター211
は、覆い199の上にのっているコネクター194を通して電
源と電気的に接続していて、緩衝液195に電気エネルギ
ーを与える。
【0105】下部緩衝液槽151には緩衝液203を入れるた
めの容器を規定する閉じた壁面201、容器201を閉じ、且
つ、下部緩衝液203にエネルギーを供給するコンダクタ
ー207を保持するために緩衝液203のなかに侵入している
下方にのびた部位213をもちあわせた蓋205がある。ゲル
サンドイッチ150は下側は緩衝液203の中に上側は緩衝液
195の中に入っていて電気泳動のための電気的接続を可
能にしている。
【0106】図12には図10の12-12の線を通った断
面図が示されていて、電気泳動部位140、走査(スキャ
ン)部位142および装置支持板168の位置を上から見た図
を示すために一緒にのせた電気泳動の電源供給部位14
4、加熱板164、ゲルサンドイッチ150、顕微鏡アセンブ
リー172および発光ダイオードアセンブリー174が示され
ている。加熱板164と装置支持板168には電気泳動部位14
0中のDNAのレーンに直交して水平方向に動く溝(ス
ロット)があり、この溝は走査するためのレーザーダイ
オードアセンブリー170と顕微鏡部位172の先端を受容す
る大きさの溝である。
【0107】DNAのバンドの分離と走査を協同して行
うために、ゲルサンドイッチ150には前面ガラス板200、
ゲル部位202、加熱板164と接していてレーザーダイオー
ドアセンブリー170と顕微鏡アセンブリー172によって走
査されるように露出させた後部ガラス板204がある。後
部ガラス板204は加熱板164に接していて、DNAの分離
が行われるゲル部位202によって前面板200からへだてら
れている。
【0108】ゲルサンドイッチ150に光をあてるため
に、レーザーダイオードアセンブリー170はハウジング2
10、焦点調節レンズ212、ナローバンドパスフィルター
(narrow band pass filter)
214、光平行化レンズ216およびレーザーダイオード218
を含む。レーザーダイオード218は赤外光あるいは近赤
外光を放ち、この光はレーザー光を平行化するレンズ21
6によって平行にされ、ナローバンドパス赤外フィルタ
ー214を通される。この光は焦点調節レンズ212によって
ゲルサンドイッチ150上に照射される。ゲルサンドイッ
チ150のゲル部位202上の焦点は、顕微鏡部位172と発光
ダイオード部位174の中央縦方向の軸に沿ってあるいは
軸の近くにあるのが望ましい。
【0109】レーザーから光が各チャンネルあたり最大
数のマーカーに吸収されるようにゲルとガラスの屈折率
を考慮して、ガラスプレートとゲルの厚さ、レーザーと
センサーの位置、投射角が選択される。レーザーからの
光は直接反射されて戻ることはない。なぜなら、干渉境
界面において垂線にたいする投射角はブリュースター
(Brewster)の角に等しく、そのためレーザー
からの光は屈折後、十分な強度でマーカーに当たるが、
ゲルサンドイッチ150の次の層によりセンサー側に反射
されることはなく、センサーは実質的に存在が確認でき
る強度で蛍光を発する多くのマーカーを視野の線上に検
出するからである。
【0110】レーザーダイオードに対する温度管理を維
持するため、ハウジング210は(a)サーマルエレクトリッ
ククーラー220を通じて熱吸い込み装置(heat si
nk)につながれており;(b)焦点調節レンズ212、ナロ
ーバンドパスフィルター214、光平行化レンズ216、レー
ザーダイオード218を囲んでおり;(c)ダイオードの電気
伝導路を具備している。
【0111】レーザーダイオードアセンブリー170から
の光に反応してゲルセクション202から蛍光マーカーに
より放射される光を受け焦点に集めるため、顕微鏡アセ
ンブリー172はコレクションレンズ230、ハウジング232
およびカップリングセクション234を含んでいる。顕微
鏡アセンブリー172はコレクションレンズ230の中心に縦
軸がくるよう置かれており、カップリングセクション23
4により接続されている光ダイオードセクション174と直
線上に並べられている。この目的のために、ハウジング
232は中央経路を含んでいて、そこには、コレクション
レンズ230の軸から光ダイオードセクション174へ光を透
過させるカップリングセクション234までの縦軸にそっ
て、マークされたDNA鎖の放射蛍光にマッチするバン
ドパスをもつ1つ以上の光学フィルターが置かれてい
る。この配列によりコレクションレンズ230はゲルセク
ション202中の蛍光物質からの光を受け、集めた光を光
学フィルターを通し光ダイオードアセンブリー174に透
過させるため、平行化する。
【0112】検出した蛍光を表す電気信号を作り出すた
め、光ダイオードアセンブリー174はハウジング240を含
んでいる。ハウジング240はその中に光センサーの主要
素として、インレットウインドウ242、焦点調節レンズ2
44、サファイアウインドウ246、アバランチ光ダイオー
ド248をもっている。アバランチ光ダイオード248を支持
するため、検出器マウンティングプレート250は、アバ
ランチ光ダイオード248が取り付けられているプレート
を支持するハウジング240の中に取り付けられている。
インレットウインドウ242は顕微鏡アセンブリー172から
の、光ダイオードアセンブリー174の縦軸にそった光を
受けるようにカップリングセクション234中に入ってい
る。
【0113】光ダイオードアセンブリー174のハウジン
グ240中において、サファイアウインドウ246とアバラン
チ光ダイオード248は顕微鏡アセンブリー172と光ダイオ
ードアセンブリー174の共通の軸にそって並べられてお
り、顕微鏡アセンブリー172により透過させられた光を
電気信号に変換するためにアバランチ光ダイオード248
上の小さい1点に焦点を合わせる。ペルティアー(Pe
ltier)効果を利用したサーモエレクトリッククー
ラー252はアバランチ光ダイオード248の正確な作動に適
した比較的低温に維持するために検出器マウンティング
プレート250に接するように取り付けられている。
【0114】下槽緩衝液(バッファー)アセンブリー15
1(図11)は、外壁201とゲルサンドイッチ150の底を取り
囲む緩衝液溶液の仕切りを形成する底面を含む。
【0115】この図から1番よく分かるように、ステッ
ピングモーター184はベルト185を回転させプーリ188Aを
回す。そして、プーリ188Aはプーリ188Bを回転させる。
プーリ188Bはベルト177を含む。ベルト177は、プーリ18
8Bとアイドラープーリ179の間に広がり、一カ所で滑動
可能な支持体186に取り付けられていて、走査のために
ゲルサンドイッチ150にそってスキャンニング顕微鏡と
レーザーを縦に動かす。可動台を前後に動かすことによ
りモーター184はゲルサンドイッチ150の走査を遂行す
る。
【0116】図13は、相互に取り付けられているゲルサ
ンドイッチ150と上槽緩衝液アセンブリー152の断片的な
透視図が示されており、ゲルセクション202を上槽バフ
ァーアセンブリー152中で緩衝液溶液にさらすためにリ
アガラスプレート204から切り離されているアウターガ
ラスプレート200を示している。この配置で、サンプル
はガラスプレート200と204の間にピペッティングされ、
上槽緩衝液アセンブリー152を越えて、ゲルサンドイッ
チ150を通りボトム緩衝液(図13には示されていない)ま
で電気泳動により下方に移動する。
【0117】図14において、ゲルサンドイッチ150の破
断図が示されており、上槽緩衝液アセンブリー152と下
槽緩衝液アセンブリー151がそれぞれの末端でゲルサン
ドイッチ150と結合していることが示されている。この
図で分かるように、カバー(覆い)199はコネクティン
グポスト214を含んでいる。そのコネクティングポスト2
14は、緩衝液コンパートメントまで下方にのびたカバー
199の一部と結合しているコンダクター211を受けてい
る。ゲルサンドイッチ150のガラスプレート200と204(図
13)の間には、プレート間のゲルセクション202(図13)中
の下方に伸びた多数のくぼみ(recesses)231
の大部分がある。DNAサンプルは、下槽緩衝液アセン
ブリー151へ流れる電気泳動のチャンネルを形成するよ
うに、それらのくぼみの中へピペッティングされる。
【0118】ゲルサンドイッチ150を通り、上槽緩衝液
アセンブリー152から下槽緩衝液アセンブリー151まで電
気的な結合をつくるため、コンダクティングポスト216
は、下方にのびたプレート213まで下方にのびていて緩
衝液溶液に入っているコンダクター207を受けるための
下槽緩衝液アセンブリー151のカバー205に結合してい
る。
【0119】図15において、コントロール、コリレイシ
ョンおよび読み出し(リードアウト)セクション250、
スキャナードライブ176、スキャナードライブ176を動か
すモーターアセンブリー184およびセンシング配置252を
有する図11の態様のリモートステーション122Aを制御す
るのに用いられるブロック回路図が示されている。セン
シング配置252はレーザーアセンブリー170とセンサーア
センブリー174を含む。センサーアセンブリー174は信号
を受け、ノイズを除き、コントロール、コリレイション
およびリードアウトセクション250で表示し、読み出す
ために信号を送る。一方、スキャナードライブ176とス
キャナードライブ用モーター184はコントロール、コリ
レイションおよびリードアウトセクション250からの信
号を受けてゲルサンドイッチに対するセンサーの前後方
向の動きを制御する。この構成全体は、図9-14の態様に
したがいDNAを走査し、その配列を決定するのにセン
シングコンフィギュレイション252とともに働くという
ことを除いて本出願の発明の一部ではない。
【0120】センサー174をある位置から別の位置まで
動かすためにモーターアセンブリー184は、ステッパー
モーター254とモータードライブ256を含む。モータード
ライブ256はコントロール、コリレイションおよびリー
ドアウトセクション250からの信号を受け、スキャナー
ドライブ176を動かすためにステッパーモーター254を動
かす。スキャナードライブ176はゲルサンドイッチ150
(図12)上の電気泳動チャンネルを感知するため前後に動
くように、ベルトとプーリの配置を介してステッピング
モーター254と機械的に連動するようになっている。ス
テッピングモーター254とドライバー回路構成256は慣用
の型であり、それ自身は本発明の一部ではない。
【0121】コントロール、コリレイションおよびリー
ドアウトセクション250は標準的なものでよく、マイク
ロプロセッサー260、テレビディスプレーあるいはブラ
ウン管ディスプレー262、走査の結果を表示し印刷する
プリンター264を含む。
【0122】データを感知するように、センシング配列
252はレーザー170とセンサー174に加えて、チョッパー
サーキット270、センサー電源272、プリ増幅器274、ロ
ックイン増幅器276、6穴フィルター278、12bitアナログ
デジタルコンバーターインターフェイスサーキット28
0、レーザーパワーサプライ282を含む。
【0123】センサー174はレーザー170からの光を、該
光がゲルサンドイッチ150(図12)に当たった後に受け、
信号をプリ増幅器274を通じてロックイン増幅器276へ伝
える。センサーはセンサー電源272からの信号を受け
る。チョッパーサーキット270はロックイン増幅器276へ
同調的周期でパルスを送る。
【0124】レーザー170は、チョッパーサーキット270
により制御されているパワーサプライ282からの電力を
受ける。よって、レーザーからの信号はロックイン増幅
器276への信号と同調している。そのためロックイン増
幅器276から6穴フィルター278への出力は不必要な信号
周波数を除く。この信号は、コンピューター260へのイ
ンターフェイスとして働く12bitアナログデジタルコン
バーター280でデジタル信号へ変換される。
【0125】この配置によれば、走査率はノイズを除く
ようにセットすることができ、そしてチョッパー制御か
らの同調復調がさらにノイズを減らすことができる。特
にゲルサンドイッチ150(図11、12)中のガラスの自然蛍
光を除くことができる。
【0126】上記の概略から本発明のシークエンシング
技術が次のような幾つかの利点をもつことが分かる。
(1)空間ではなく時間当たりの分解能を利用している。
(2)連続的である。(3)自動的である。(4)100塩基以上の
ストランドを含む比較的長いストランド中のマーカーを
シーケンスしたり同定したりできる。(5)比較的経済的
であり、使用法も簡単である。
【0127】望ましい態様においては、各チャンネルで
単一の放射振動数を赤外領域で用いて、終止塩基型をA,
T,G,Cの終止ストランドのすべてにおいてチャンネル位
置で同定したが、多様な蛍光マーカーを、塩基を同定す
るのに用いられる波長に合わせて用いてもよい。そのよ
うな態様においては、光学的手段は複数の波長を検出
し、コンピューターは強度データを該当するレーン、該
当する波長について算出する。
【0128】本発明の望ましい態様を特定の形で述べた
が、上記の記載に照らして多くの改良や変形が望ましい
態様中で可能である。よって、請求の範囲内において、
本発明を特定して記載された以外の形で実施することも
可能である。
【0129】本発明の上記および他の特徴は、以下に説
明する付随の図面を参照しながら上記の詳細な説明か
ら、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の態様のブロック線図である。
【図2】図2は、本発明の別の態様のブロック線図であ
る。
【図3】図3は、図1および2の態様の一部についての
単純化した透視図である。
【図4】図4は、図1および2の態様の一部についての
ブロック線図である。
【図5】図5は、図1および2の態様の一部についての
回路概略図である。
【図6】図6は、図5の概略図の一部についての回路概
略図である。
【図7】図7は、本発明のさらに別の態様のブロック線
図である。
【図8】図8は、本発明のさらに別の態様のブロック線
図である。
【図9】図9は、本発明の別の態様のブロック線図であ
る。
【図10】図10は、図9の態様の一部についての透視
図である。
【図11】図11は、図10の11−11面で切った断
面図である。
【図12】図12は、12−12面で切った、図10の
一部の断面図である。
【図13】図13は、図11の態様の一部についての分
解透視図である。
【図14】図14は、図11の態様の一部についての拡
大図(一部省略してある)である。
【図15】図15は、図9の態様に用いられるセンサ
ー、スキャナードライブおよびレーザーの調整に使うこ
とのできる回路のブロック線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・アルバート・ブランボー アメリカ合衆国ネブラスカ州68516,リン カーン,ディス・コア・ドライブ 5415 (72)発明者 ギ・ヤン・ジャン アメリカ合衆国ネブラスカ州68512,リン カーン,サウス・トゥエンティーセヴンス 4401,アパートメント エイ7

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列に変動性がある選択されたDNAの
    遺伝子座位上の少なくともある程度の数の塩基をPCR
    を用いて増幅し;該塩基の少なくともいくつかにマーク
    を付け;ゲル電気泳動スラブ(27、202)の複数の
    チャンネル(例えば、26A、26G、26C、26
    T)の少なくとも一つで電気泳動するための、複数の位
    置(51、221)の一つにDNA断片を供給し;DN
    A断片が該ゲル電気泳動スラブ中でそのサイズに従って
    マークの付いたDNAバンドに分離されるように該ゲル
    電気泳動スラブ(27、202)に電位(53A、47
    H)をかけ;そして分離されたバンドを検出することか
    らなるDNAのタイピング方法において、 該塩基の少なくともいくつかが蛍光マークされており、
    該蛍光マークされたDNA断片の吸収スペクトル内のス
    キャン光周波数でのスキャン光を用いたレーザー(12
    0)によりバンドをスキャンし;マークされたDNA断
    片の発光周波数で光電子的に光を感知し;シークエンス
    後にパターンから感知されたラベルを比較し、これによ
    り各個体を識別することを特徴とする、上記DNAのタ
    イピング方法。
  2. 【請求項2】 該チャンネルをダイオードレーザー(1
    70)から放出される光でスキャンし、該光を受けてい
    るバンドに焦点を合わせた顕微鏡(172)を用いて該
    チャンネルをスキャンすることにより、該蛍光でマーク
    された塩基から放出される蛍光を検出し;該マークされ
    たDNAの放出周波数で光を感知し、これにより分離さ
    れたバンドの時間系列を得ることを特徴とする、請求項
    1記載のDNAのシークエンス方法。
  3. 【請求項3】 蛍光マークされた対立遺伝子群をゲルの
    複数のチャンネル(202)に供給し、これらは連続プ
    ロセスでは分離されず;該チャンネルをレーザー(17
    0)から放出される光でスキャンし;そして該蛍光マー
    クされた鎖により蛍光が放出され、これにより、分離さ
    れるバンドの時間系列を得ることができ、該レーザー
    (170)からの光は、少なくとも近赤外および赤外領
    域を含む波長帯にあり、該検出器(248)は、少なく
    とも近赤外および赤外領域を含む波長帯の光に反応する
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のDNAシ
    ークエンス方法。
  4. 【請求項4】 該顕微鏡(172)およびダイオードレ
    ーザー(170)が該チャンネルを一緒に横切ってスキ
    ャンを行う、請求項1−3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 ダイオードレーザー(170)からの光
    を、屈折光が十分な強度でバンドに照射されるが顕微鏡
    に反射光が入ることのないように選択した角度で用い
    て、スキャンを行うことを特徴とする請求項1−3記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 ダイオードレーザー(170)からの光
    を、スキャンする表面に対しブルースター角と等しい角
    度でスキャンすることを特徴とする、請求項5記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 ゲル電気泳動スラブ(202);ゲル電
    気泳動スラブ(202)に電位をかけるための手段;該
    ゲル電気泳動スラブ(202)の複数のチャンネルで電
    気泳動するための複数の位置(221)にDNA試料を
    供給するための手段;該ゲル電気泳動スラブ(202)
    中でDNA断片の大きさに従ってDNA試料を分離する
    ための手段および;分離したDNA断片のバンドを検出
    するための手段からなるDNAをタイプするための装置
    において、 光を感知するための手段(248)に、分離した試料を
    マークされたDNAの発光周波数で光電子的にスキャン
    する光電子セル手段が含まれ;該スキャン手段には、レ
    ーザー(170)および感知したDNAのパターンを比
    較する手段が含まれており、塩基を該パターンから検出
    して各個体を同定することを特徴とする、上記DNAを
    タイプするための装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも一つのチャンネルの移動度の
    高い鎖のバンドは十分に分離されるが、後になってバン
    ドを形成するような移動度の低い鎖の中には分離されな
    いものもあるような状態に、蛍光マークされたDNAが
    該ゲル(202)に沿って電気泳動されると同時に、連
    続プロセスでチャンネルをスキャンし;ここで、レーザ
    ーはダイオードレーザー(170)であり、そしてセン
    サーには、バンドを検出するための光を受けているバン
    ドに焦点を合わせた顕微鏡が含まれることを特徴とす
    る、請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】 供給のための手段に、蛍光マークされた
    対立遺伝子群を該ゲルの複数のチャンネル(201)に
    供給するための手段が含まれ、少なくとも近赤外および
    赤外領域を含む範囲の波長帯のレーザー(170)から
    の放出光で該チャンネルをスキャンするための手段が含
    まれ;該検出器(248)が、少なくとも該近赤外およ
    び赤外領域を含む範囲の波長帯の光に反応する、請求項
    7または8記載のDNAシークエンス装置。
  10. 【請求項10】 該顕微鏡(172)およびダイオード
    レーザー(170)が該チャンネルを一緒に横切って該
    スキャンを行う手段を有することを特徴とする、請求項
    7−9のいずれかに記載のDNAシークエンス装置。
  11. 【請求項11】 ダイオードレーザー(170)からの
    光を、屈折光が十分な強度でバンドに照射されるが顕微
    鏡に反射光が入ることのないように選択した角度で用い
    て、スキャンを行うことを特徴とする請求項9記載の装
    置。
  12. 【請求項12】 ダイオードレーザーからの光を、スキ
    ャンする表面に対しブルースター角と等しい角度でスキ
    ャンすることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
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