JP2814408B2 - 蛍光パターン読み取り装置および蛍光パターン読み取り方法 - Google Patents

蛍光パターン読み取り装置および蛍光パターン読み取り方法

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JP2814408B2 JP2132048A JP13204890A JP2814408B2 JP 2814408 B2 JP2814408 B2 JP 2814408B2 JP 2132048 A JP2132048 A JP 2132048A JP 13204890 A JP13204890 A JP 13204890A JP 2814408 B2 JP2814408 B2 JP 2814408B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、蛍光パターン読み取り装置に関し、特に、
多様な読み取り試料における蛍光パターンを蛍光強度の
特性,背景光の特性などに対し、適切に読み取り感度を
変化させ、蛍光パターンを読み取ることができる蛍光パ
ターン読み取り装置に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、DNAシーケンシング(遺伝子の塩基配列決
定)を含む種々の遺伝子構造解析、アミノ酸等の蛋白の
質量分析、高分子の構造分析を行うために、放射性アイ
ソトープ標識による電気泳動分析法が用いられる。この
ような電気泳動分析法は、放射性アイソトープで標識し
た試料の断片に対してゲルを用いて電気泳動を行い、電
気泳動で展開された試料の断片の分布パターンをX線フ
ィルムに転写した後に解析を行うことにより、試料の分
析を行う方法である。
一方、近年のレーザなどの光源技術の進展により、放
射性アイソトープに替えて蛍光物質で標識する蛍光法に
よる電気泳動分析法が開発されてきた。蛍光法による電
気泳動パターン読み取り装置は、危険で高価な放射性ア
イソトープを必要としない利点を有している。しかしな
がら、放射性アイソトープによる電気泳動分析法と等価
な信号対雑音比(SN比)を得るためには、高度な光学系
の技術や信号処理技術が要求される。
電気泳動パターン読み取り装置の代表例として、DNA
シーケンシング装置を例として説明する。DNAシーケン
シング装置を用いて、DNAシーケンシングを行う場合、
構造を決定しようとするDNAの試料は、まず、制限酵素
によって各塩基の部所に特異的な化学反応の反応率をコ
ントロールして試料を断片化し、蛍光物質で標識してフ
ラグメント(断片)とする。このフラグメントは、種々
の長さを持ち、かつ、切断端にアデニン、シトシン、グ
アニン、チミン(Adenin,Cytosine,Guanine,Thimine;以
下、A,C,G,Tと略称する)の4種のいずれかの特定の塩
基を有する断片である。フラグメント化されたA,C,G,T
の各々のDNAの試料は、電気泳動によりその断片の長さ
に対応して分離できるので、電気泳動を行い、各断片を
分離した後、レーザ光を照射し、各断片に標識されてい
る蛍光物質を励起し、その蛍光物質から発する蛍光の強
度分布を測定することにより、各々の塩基の配列を読み
取り、DNAの構造を決定する。
第16図は、電気泳動を行ったDNA断片の分布例を示す
図である。DNA断片の持つ長さの相違(分子量の差)に
より電気泳動される距離が異なるために、各々のDNA断
片が時間の経過と共に同一分子量のDNA断片毎に集ま
り、第16図に示すような電気泳動パターン70が形成され
る。この電気泳動パターン70は、各々の分子量に対応し
て、各々のバンド66が展開されて形成されるものであ
り、全体としては、各々の塩基のレーン71、72、73、74
で試料が展開されたバンド66を有するパターンとなる。
各バンドにおける試料の量は、10-16molと非常に微量で
ある。A,C,G,Tの各塩基のDNA断片には必ず1塩基以上の
分子量差が生ずるため、電気泳動される距離が、各々の
塩基のレーン71、72、73、74のバンド毎にすべて異な
る。また、A,C,G,Tの各塩基のレーン71〜74における各
バンド66が原理的にレーンのバンドと横一列に並ぶこと
はない。DNAシーケンシングでは、バンド66の順番をA,
C,G,Tの各塩基のレーン71〜74に対して下から順にたど
るパターン読み取りを行い、DNAの配列を解析する。
電気泳動法による分析法は、上述のように、各々のDN
Aの塩基の配列を解析するDNAシーケンシング装置に利用
されるが、また、電気泳動法による分析法は、他の試料
に対して電気泳動を行う場合も同様に利用できる。この
場合、解析すべき試料に対して電気泳動を行い、電気泳
動により展開された分布パターンの読み取りを行う。解
析すべき試料に電気泳動を行うと、試料は各々の分子量
または溶媒中における試料の電荷量に対応して分離さ
れ、それぞれにバンドが形成されるので、形成されたバ
ンドの分布を読み取り、分布の程度から試料の分子量の
差が判定できる。また、電気泳動による試料の断片の泳
動距離を測定し、所定位置のバンドの有無の判定を行う
ことにより、分子量の推定や所定の分子の有無の判定を
行うことができる。
このような電気泳動分析法では、まず、電気泳動を行
う場合、ベースとなるゲルに蛍光物質で標識した試料を
注入し、ゲルに対し電気泳動を行う。これにより、電気
泳動を行った後のゲルには、試料の各々の分子量の相違
により分布パターンが異なるバンド分布ができるので、
このバンド分布を測定する。バンド分布の測定は、蛍光
物質に励起を起こす励起光となるレーザ光やランプなど
の光を電気泳動を行ったゲルに照射し、ゲルから励起さ
れた蛍光を光電変換素子により検出することによって、
バンドの分布パターンを測定する。ゲルとしては、例え
ば、ポリアクリルアミドゲルや、アガロースゲルなどが
用いられる。また、蛍光物質による標識を付ける方法
は、電気泳動前に付ける場合の他に、電気泳動を行った
後にゲルを乾燥させて試料に付ける場合、ゲルから薄膜
フィルタに試料を転写してから付着する場合などがあ
る。
この種の蛍光検出法による電気泳動装置の一例とし
て、特開昭61−62843号公報に記載された電気泳動装置
がある。
次に、このような蛍光検出法による電気泳動装置につ
いて具体的に説明する。
第12図は、従来の蛍光式電気泳動装置の外観を示す斜
視図である。第12図を参照すると、電気泳動装置は、試
料の電気泳動を行い、蛍光の分布を計測する泳動計測装
置51と、計測したデータを基にデータ処理を行うデータ
処理装置52、それら相互を接続するケーブル53から構成
されている。泳動計測装置51には扉51aがあり、扉51aを
開いて、DNA断片の電気泳動を行うベースとなるゲルの
注入を行い、更に電気泳動を行う試料の所定量を注入す
る。扉51aを閉じて、操作表示パネル51bの泳動開始スイ
ッチを押すと電気泳動が開始される。電気泳動が開始さ
れると、泳動計測装置51では、操作表示パネル51bにあ
るモニタに動作状態が表示される。計測されたデータ
は、データ処理装置52に転送され、予めプログラムされ
ている所定のデータ処理が行われる。データ処理装置52
は、計算機本体54と、利用者からの指令などを入力する
ためのキーボード55、処理状態や結果を表示するディス
プレイ装置56、処理の結果を記録するプリンタ57から構
成されている。
第13図は、泳動計測装置の内部の構成を示すブロック
図である。泳動計測装置(51;第12図)の構成は、第13
図に示すように、電気泳動装置部63および信号処理装置
部64から構成されており、この2つの部分がまとめられ
て、泳動計測装置の全体の装置を構成している。電気泳
動装置部63は、電気泳動を行う泳動部5と、泳動部5に
電圧を印加するための第1電極2aおよび第2電極2bと、
泳動部5および各電極2a、2bを支えるための支持板3
と、泳動部5に電圧を印加するための電気泳動用電源装
置4と、蛍光物質を励起するための光を発光する光源11
と、光源11からの光を導くための光ファイバ12と、蛍光
物質から発生した蛍光13を集光して受光する光学系の集
光器14と、特定波長の光を選択的に通す光学フィルタ15
と、受光した光を電気信号に変換するための光センサ16
とから構成されている。また、信号処理装置部64は、光
センサ16からの電気信号を受けて増幅する増幅器17と、
電気信号のアナログ信号をディジタルデータに変換する
アナログ・ディジタル変換回路18と、ディジタル変換し
たデータに対して加算平均処理等の前処理を行う信号処
理部19と、前処理したデータの外部をデータを処理装置
へ送出するインタフェース処理を行うインタフェース20
と、電気泳動装置部および信号処理系の全体を制御する
ための制御回路10とから構成されている。この信号処理
装置64から出力されるディジタル信号OUTは、データ処
理装置(52;第12図)に送られ、解析処理などのデータ
処理が行われる。
次に、このように構成された電気泳動装置の動作を説
明する。
第12図および第13図を参照する。泳動計測装置51にあ
る扉51aを開き、内部にある泳動部5にゲルを注入し、
更に蛍光物質で標識したDNA断片の試料を注入する。操
作パネル51bのスイッチを操作して、電気泳動開始を指
示すると、電気泳動用電源装置4からの電圧が電極2a,2
bにより泳動部5に供給されて電気泳動が開始される。
電気泳動によって、蛍光物質で標識された試料は、例え
ば、第16図に示すように、各々の試料のレーン71、72、
73、74において電気泳動され、試料に含まれる分子の分
子量毎に集まり、それぞれにバンド66を作る。分子量の
軽い分子ほど泳動速度が速いため、同一時間内に泳動さ
れる距離は大きい。これらのバンド66の検出は、第14a
図に示すように、光源からの光を光ファイバ12に通して
導き、泳動部5の横方向からのゲルに対して光路61上で
照射することにより、ゲル中でバンド66に集まっている
標識の蛍光物質に蛍光13を発生させて行う。発生する蛍
光は、蛍光物質の吸光係数,量子効率,励起光の強度な
どによるが、バンド当り、10-16mol程度と非常に微量な
量しか蛍光物質が含まれていないため、非常に微弱な光
となる。例えば、蛍光物質として、フレオレセインイソ
チオシアネート(Fluorescein Isothiocyanate)を使用
した場合について説明すると、フレオレセインイソチオ
シアネートは、励起光の励起波長のピークが490nm、蛍
光波長のピークが520nmである。モル吸光係数は7×104
mol-1・cm-1であり、量子効率は0.65程度である。
1バンド内に10-16molの蛍光物質が存在する場合、励
起光に488nmの出力1mWのアルゴンイオンレーザを使用し
た場合に発生する蛍光の光量は、ゲルの厚みなどで異な
るが、1010個/Sオーダの蛍光の光子が発生する。更に、
発生した蛍光は、全周方向に拡がるため、一般のCCD固
体撮像素子カメラなどで直接に受光することは困難であ
る。
泳動部5は、その正面図を第14a図に、その縦断面図
を第14b図に示すように、ポリアクリルアミドなどのゲ
ル5aと、該ゲル5aを両側から挟んで支えるためのガラス
の支持板5b,5cとから構成されている。泳動部5のゲル5
aに上部から例えばDNA断片の試料を注入し、第1電極2a
および第2電極2b(第13図)に泳動電圧を印加して、電
気泳動を行う。光源から照射された光、例えばレーザ光
は、光ファイバ12からゲル5a中の光路61を通り、光路61
上の蛍光物質を照射する。これにより、光路61上に存在
する蛍光物質が励起されて蛍光13を発する。蛍光13はレ
ンズの組合せで構成される光学系の集光器14に到達し、
集光された後に光学フィルタ15で選択され、一次元の光
センサ16において電気信号に変換される。光センサ16で
は、微弱な光を効率よく電気信号に変換するため、イメ
ージインテンシファイアなどを用いて、104〜105倍に光
増幅し、その画像をCCDの一次元光センサなどで電気信
号に変換している。光センサ16により得られた電気信号
は、増幅器17により希望するレベルの信号に増幅され、
アナログ・ディジタル変換回路18によりアナログ・ディ
ジタル変換され、信号処理部19へ送られる。信号処理部
19では、信号対雑音比(S/N比)を向上させるために加
算平均処理等の信号処理が行われる。このようにして信
号処理されたディジタル信号のデータは、インタフェー
ス20により、データ処理装置52に送出される。
第15a図および第15b図は、泳動計測装置51から送出さ
れるDNA断片の蛍光強度パターン信号の例を説明する図
である。例えば、第15a図に示されるように、電気泳動
が行われた泳動部5に対して光路61上でレーザ光が照射
されると、光路61上に存在するゲルの蛍光物質が励起さ
れて、蛍光を発するので、この蛍光を、レーン毎に所定
の検出位置で電気泳動方向62の方向に時間の経過と共に
検出する。これにより、各レーンのバンド66が光路61上
の位置を通過する時に、蛍光が検出されることになり、
1つのレーンにおける蛍光強度のパターン信号が、第15
b図に示すように、検出される。このため、バンド66が
光路61上の位置を通過するときに、蛍光強度のピークが
得られる。したがって、第15b図に示す蛍光強度パター
ン信号は、電気泳動方向62の方向におけるバンド66の蛍
光強度パターン信号となっている。
データ処理装置52では、計算機本体54により泳動計測
装置51から送出されるDNA断片の蛍光強度パターン信号
のデータを受けて、蛍光強度パターンのデータから分子
量の比較やDNAの塩基配列を決定するデータ処理を行
う。データ処理を行い決定された塩基等の並びは、記号
化して出力され、ディスプレイ装置56により画面表示
し、またはプリンタ57により印刷出力される。また、デ
ータ処理された結果のデータは、必要に応じて磁気記憶
媒体に記録される。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述したように、蛍光検出法による電気泳
動パターン読み取り装置においては、光源からの光を泳
動部に対して横方向に入射して励起光を与える構成とな
っている。このような横方向からの光入射では、光源か
らの励起光は、直接的にゲルに光照射が行なわれるた
め、ゲルの支持板のガラスには励起光が当たらず、励起
光の散乱光は発生せず、したがって、ゲルの支持板のガ
ラスを通して蛍光を受光する感度が高いという利点を有
している。
しかし、泳動部のゲルとして、例えばアガロースゲル
を用いる場合には、ゲル中における励起光の散乱度が大
きく、光路61の全てに渡って、励起光の光ビームのスポ
ット径と強度を均一に維待することが困難である。すな
わち、光路61の励起光の入射側では光強度は光いが、ゲ
ル中を進むに従い光強度が減衰する。更に、電気泳動の
前のゲルの注入において、電気泳動には関係しない泳動
部の両端部分に気泡などができた場合に、それが励起光
の光路61上であると、励起光を入射することが困難とな
り、また、大きな散乱を生じることになる。さらに、横
方向からの光入射では、光路上にある蛍光物質が、全て
同時に蛍光を発光するため、非常に微弱な蛍光を集光し
て受光する光センサとして、イメージインテンシファイ
アおよびCCDカメラを組合せたもの、または暗電流を減
らすためにCCD固体撮像素子を冷却して等価的に感度を
高めたCCDカメラなどの高価な1次元状の高感度の光セ
ンサ(ラインセンサ)を用いなければならないという問
題がある、 また、このような電気泳動パターン読み取り装置は、
電気泳動中に電気泳動パターンを読み取る方式であるた
め、DNAの塩基配列を決定するため以外の蛍光パターン
を読み取ることに適さないという問題点を有している。
本発明は、これらの問題を解決するためになされたも
のである。
本発明の目的は、蛍光パターン読み取り装置におい
て、種々のゲル材質,薄膜に転写した蛍光標識されてい
る試料を高感度で読み取ることができる蛍光パターン読
み取り装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の蛍光パターン読み
取り装置は、試料を電気泳動して泳動パターンに展開し
た後の試料を標識している蛍光物質を励起して蛍光を発
光させ、発光する蛍光パターンを読み取る蛍光パターン
読み取り装置であって、蛍光パターンの蛍光物質を励起
させるための照射光を走査してゲルの厚み方向に照射す
る光走査機構と、照射光の光軸とは異なる方向に受光面
を設定して受光経路の空間的位置関係により、蛍光パタ
ーンの蛍光を読取り面の散乱光から分離して受光する受
光部と、受光部で受光した光信号の光電変換を行って電
気信号を出力する光電変換部と、光電変換部からの電気
信号に対して、照射光の走査と同期して積分動作を行っ
て増幅し順次に蛍光パターンの電気信号を出力する増幅
器とを備えたことを特徴とする。
また、増幅器は、演算増幅器,コンデンサ,および積
分動作制御スイッチから構成される積分回路を備え、光
走査機構による照射光の走査と同期して、積分回路の積
分動作の制御を行い、光電変換部からの電気信号を対し
て、読み取り画素分の積分増幅を順次に行い、蛍光パタ
ーンの電気信号を出力することを特徴とする。
〔作用〕
これによれば、蛍光パターン読み取り装置には、光走
査機構と、蛍光パターンの蛍光を受光する受光部と、光
電変換部と、増幅器とが備えられる。光走査機構は、蛍
光パターンの蛍光物質を励起させるための照射光を走査
してゲルの厚み方向に照射する。受光部は、照射光の光
軸とは異なる方向に受光面を設定して受光経路の空間的
位置関係により、蛍光パターンの蛍光を読取り面の散乱
光から分離して受光し、光電変換部が受光部で受光した
光信号の光電変換を行って電気信号を出力する。更に、
増幅器は積分回路を備え、光電変換部からの電気信号に
対して、照射光の走査と同期して積分動作を行って増幅
し順次に蛍光パターンの電気信号を出力する。増幅器に
おける積分回路は、演算増幅器,コンデンサ,および積
分動作制御スイッチから構成されており、微弱信号に対
し精度よく積分動作を行う。積分回路の積分動作の制御
は、光走査機構による照射光の走査と同期して行い、光
電変換部からの電気信号を対して、読み取り画素分の積
分増幅を順次に行い、蛍光パターンの電気信号を出力す
る。
このように、光走査機構は、読み取り対象の蛍光パタ
ーンに対して、光源からの光を読み取り面の正面側から
読み取り方向に走査するフライングスポットスキャンを
行う。スキャンミラーの走査角を制御する駆動回路の動
作に同期して、受光部からセンサの出力が取り込まれ、
積分回路を備えた増幅器により、微弱な蛍光の受光信号
の積分増幅を行う。この積分増幅では、積分回路を制御
し、コンデンサに設定した時間だけ電荷を蓄積する増幅
を行い、信号対雑音比を向上させる。これにより、蛍光
標識した試料の蛍光パターンは、フライングスポットス
キャンで読み取り、アガロースゲルなどの散乱光の多い
ゲルや薄膜フィルタに転写した試料であっても、微小領
域を順次に読み取るので、高い信号対雑音比で読み取る
ことができる。
また、薄膜フィルタに転写した試料の蛍光パターンを
読み取る場合においては、薄膜フィルタから発生する散
乱光のレベルが高いため、薄膜フィルタに緩衝液を含浸
させた後、両面をガラス支持板で挟んで読み取ることに
より、散乱光を含む背景光などを減少させて読み取るこ
とができる。
なお、蛍光パターンを読み取るための蛍光標識を走査
して照射する励起光は、ゲルの厚み方向から照射される
ため、ゲルからの散乱光によって、照射するエリアが広
がることはなく、また、ゲルを乾燥して読み取ること
や、試料を薄膜フィルタに転写した場合でも薄膜フィル
タからの背景光の悪影響をできるだけ抑えながら前記の
ゲルの場合と同様に読み取ることができるので、高い信
号対雑音比で読み取ることができる。
更に、励起光を照射するスキャン動作と、受光部から
後続する増幅器の積分回路の標本動作と同期させること
によって、読み取り対象のサイズに合せて読み取ること
が可能となり、読み取りの無駄時間を省くことができ
る。また、標本化動作の時間間隔,積分動作時間などを
制御することにより、蛍光パターンを読み取る際の背景
光に対する蛍光標識からの蛍光の比率を高めることがで
き、容易に高感度に試料の蛍光パターンを読み取ること
できる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体的に説明
する。
第1図は、本発明の一実施例にかかる蛍光式電気泳動
パターン読み取り装置の全体構成を説明する概略図であ
る。第1図に示すように、蛍光式電気泳動パターン読み
取り装置は、電気泳動ユニット1と読み取りユニット6
とが分離されて全体の装置が構成される。電気泳動ユニ
ット1は、電気泳動を行うベースとなるゲルと該ゲルを
ガラス板などで挟み込んで支持するゲル支持体とからな
る泳動部ユニット5と、泳動部ユニット5が装着され該
泳動部ユニット(以下、泳動部と略称する)5に電気泳
動電圧を加える第1電極2a及び第2電極2bと、この第1
電極2a及び第2電極2bを支えると共に泳動部5を支える
支持板3と、電気泳動電圧を供給する電気泳動用電源装
置4とから構成される。泳動部5は、前述したように、
泳動試料を展開するポリアクリルアミドなどのゲルと、
該ゲルを両側から挟んで支持するガラス板などのゲル支
持体から構成される(前述した第14a図、第14b図参
照)。電気泳動ユニット1において、泳動部(泳動部ユ
ニット)5が装着され、泳動部5のゲルの上部から電気
泳動するDNAフラグメントなどの断片化した試料が供給
され、電気泳動用電源装置4から第1電極2aおよび第2
電極2bに泳動電圧が印加され、電気泳動が行われる。電
気泳動ユニット1で電気泳動を行った後の泳動部5を取
り外し、次に、読み取りユニット6に装着して、電気泳
動パターンの読み取りを行う。
読み取りユニット6は、電気泳動を行った泳動部5
を、そのままの状態で(または泳動部5からゲルのみを
取り出したゲルの状態で)計測部本体7に装着して、電
気泳動パターンを読み取って、データ処理を行う。読み
取りユニット6は、第1図に示すように、計測部本体7
を主要部として構成され、データ処理装置8およびイメ
ージプリンタ9等が付加されて構成される。データ処理
装置8およびイメージプリンタ9は、計測部本体7で読
み取った電気泳動パターンデータに対して、データ処
理,イメージ処理,判定処理などを行い、読み取った電
気泳動パターンデータを必要に応じて加工して出力す
る。計測部本体7には、電気泳動ユニット1において既
に電気泳動を行った泳動部(ゲルおよびゲル支持体から
なる泳動部ユニット)5を装着して、読み取る読み取り
台が、本体上部の蓋7aの直下に設けられている。電気泳
動ユニット1から取り外した泳動部5は、計測部本体7
において、計測部本体上部の蓋7aを開けて読み取り台に
装着される。読み取り台に泳動部5の読み取り対象のゲ
ルを装着した後、蓋7aを閉じて、計測部本体7の操作表
示パネル7bの読み取り開始スイッチを押下すると、計測
部本体7が泳動部5のゲルの電気泳動パターンの読み取
りを開始する。電気泳動パターンの読み取りが開始され
ると、計測部本体7に内蔵する点光源からの照射光の走
査が開始され、装着した泳動部5のゲルに励起光を照射
し、蛍光物質を励起させ、これにより発光した蛍光を受
光して、蛍光物質の分布のパターンを計測する。データ
処理装置8は計測部本体7で計測した読み取りデータを
基にデータ処理を行い、また、計測部本体7の制御を行
う。データ処理されたデータは、イメージプリンタ9な
どにより可視化される。
第2図は、計測部本体の要部の構成を示すブロック図
であり、また、第3図は、計測部本体に装着する泳動部
の装着位置を説明する図である。第2図および第3図を
参照して説明する。
電気泳動パターン読み取り装置を用いて、試料の電気
泳動分析を行う場合、前述したように、まず、電気泳動
ユニット1を用いて、蛍光色素(蛍光物質)により標識
した試料(DNAフラグメント)の電気泳動を行う。約5
時間位の所定時間の電気泳動の終了後、泳動部5を電気
泳動ユニット1から取り外す。取り外した泳動部5のゲ
ルは、そのままの泳動部5の状態で、あるいはゲル支持
体のガラスを外した状態で、第3図に示すように、読み
取りユニット6の計測部本体7の上部の蓋7aを開き、内
部の読み取り台7cの上部に載置する。そして、蓋7aを閉
じて、読み取りユニットへのセットが完了する。このと
き、電気泳動を行ったゲルが蛍光色素で標識されていな
い試料の場合には、この段階で蛍光色素をつける処理を
施すようにしてもよい。また、ゲルの乾燥等の処理も行
う。
次に、電気泳動パターンの読み取り開始を指示する操
作を行う。読み取り開始の操作は、操作表示パネル7bの
読み取り開始スイッチの押圧による開始指示により、ま
たはデータ処理装置8からの読み取り開始指示により行
う。データ処理装置8によって読み取り動作を開始する
場合には、計測部本体7における泳動部ユニットの装着
状態が制御信号線を通してデータ処理装置8の側に送ら
れ、その状態に応じてデータ処理装置8が読み取りユニ
ット7の動作を制御して行う。この場合には、動作時の
読み取り速度などのパラメータ設定を予めデータ処理装
置8の側に登録しておくことにより、読み取り開始の操
作が自動的に行われるので、操作者のスイッチ操作負担
が軽減される。
読み取られた蛍光色素の分布データは、データ処理装
置8に送られる。データ処理装置8では、蛍光強度のピ
ーク検出処理、泳動距離を求める処理など予めプログラ
ムしてある所望の処理を行う。データ処理した結果のデ
ータは、必要に応じてイメージプリンタ9により、蛍光
強度を濃淡画像で印刷出力し、または蛍光強度を等高線
形式または色や濃度で区分けした画像として印刷出力す
る。蛍光強度に応じた濃淡画像で印刷出力した画像は、
従来から用いられている放射性物質で標識して電気泳動
を行った放射性Xフィルム像と同じ画像となる。また、
必要に応じて、データ処理を行った結果データは、磁気
的または光学的記録装置にディジタルデータとして記憶
される。
第2図の計測部本体の構成を示すブロック図におい
て、光源21から発光されたレーザビーム31は、ミラード
ライバ30で駆動される振動ミラー22により図面の表裏方
向にスキャンされ、読み取り対象の泳動部5のゲルに加
えられる。振動ミラー22によりスキャンされるレーザビ
ーム31のスポット光は、移動しながら、泳動部5のゲル
を厚み方向に照射する。スキャンされたレーザビーム31
のスポット光が照射された泳動部5のゲルからは、蛍光
13が発するので、これを受光部を構成する集光器23を通
して受光する。集光器23は、蛍光13を受光するため受光
経路の光軸が泳動部5を照射するスポット光の光軸とは
異なるように、また、光学レンズ系により受光の光学経
路の空間的位置関係を構成して、泳動部5の照射面から
発する散乱光からの検出感度を高めて、蛍光13を受光す
る。集光器23により受光した光は、光電変換部24により
電気信号に変換されて増幅器25により増幅される。な
お、ゲルを透過したレーザビーム31が、迷光として悪影
響を与えないように、泳動部5のレーザビーム31の照射
面と反対側には、光トラップ32が設けられている。
このように集光器23、光電変換部24を通して、検出す
る蛍光13の受光感度を高くして受光し、更に受光した蛍
光13を電気信号に変換し、変換した電気信号を増幅器25
に入力する。増幅器25において増幅された電気信号は、
アナログ・ディジタル変換回路26に入力されて、ディジ
タルデータに変換される。ディジタルデータに変換され
た蛍光の検出信号はメモリ28に記憶され、メモリ28に記
憶されたデータがインタフェース29を通してデータ処理
装置8に送られる。このような一連の信号処理の全体の
制御は、制御回路27が行う。
次に、このような構成の電気泳動パターン読み取り装
置の計測部本体(第2図)の各部の構成を詳細に説明す
る。
第4図は、振動ミラーを用いてゲル面をレーザビーム
でスキャンする光走査機構を説明する図である。また、
第5図は振動ミラーの回転角とレーザビームのスポット
光の移動距離の関係を説明する図である。
光源21,ミラー22,および泳動部5の配置位置が、第4
図に示すような位置関係にあるため、例えば、振動ミラ
ー22がミラードライバ30により等角速度で振動するよう
に駆動された場合、泳動部5においては、両端部での光
スポットの移動速度が中央部(X=0)の付近よりも速
くなってしまう。そのため、泳動部5の試料から検出さ
れる蛍光の検出感度に、中央部と端部とでは差が生ずる
ことになる。これに対して、ここでは、泳動部5のゲル
上でレーザのスポット光の移動速度が等速となるよう
に、振動ミラーを駆動する速度を補正制御する。すなわ
ち、スポット光の位置Xに対するミラーの角度θの関係
は、第5図に示すような関係となり、振動ミラーの回転
中心と泳動部5の中央部との距離Zを用いて、次式で表
される。
θ=tan-1(X/Z) ここで、Zは振動ミラー22の回転中心から泳動部5の
ゲルまでの距離であり、Xは振動ミラー22の回転中心か
ら泳動部5のゲルの面に垂線を下ろした点を原点とする
ゲルの面方向の距離である。
この種の光走査機構における回転角と移動距離との間
の補正方法には、fθレンズを用いる方法があるが、f
θレンズは高価であり、また、fθレンズを装着するた
め装置が重くなるので、ここでは、光走査機構の振動ミ
ラー回転角と移動距離との間の補正を、ミラードライバ
30に、振動ミラー22の回転角速度を可変制御する制御回
路を備え、振動ミラー22の回転駆動速度を補正制御する
ことにより行う。
第6図は、振動ミラーを回転駆動制御するミラードラ
イバの制御回路の要部構成を示すブロック図である。振
動ミラーのアクチュエータとしては直線モータを用いて
おり、振動ミラーの回転角制御は、回転角対応に比例し
た電圧を印加することによって制御できる。ゲルの照射
面においてレーザビームのスポット光が等速で移動する
ためには、照射面の距離Xと時間tが比例関係となるよ
うに制御すればよい。振動ミラーの回転角θとスポット
光の移動距離Xとの関係は、第5図に示すような関係と
なっているので、第5図のグラフの横軸を時間軸、縦軸
を電圧軸に対応させた電圧波形の信号を発生させ、これ
を振動ミラーを駆動する駆動制御信号とする。このよう
な駆動制御信号の発生は、ミラードライバ30における制
御回路により行い、発生した駆動制御信号を振動ミラー
22のアクチュエータに供給して、振動ミラー22の駆動制
御を行う。
ミラードライバ30は、第6図に示すように、関係波形
を記憶した読み出し専用メモリ30aと、読み出した関数
データを電圧信号に変換するデジタル・アナログ変換回
路30bと、変換された電圧信号を増幅して駆動制御信号
として出力するドライバ30cと、メモリに対して時系列
的に読み出しアドレスを与えるカウンタ30dと、カウン
タにクロック信号を与える発振回路30eから構成されて
いる。
計測部本体の制御回路27からの指示により発振回路30
eが動作し、発振回路30eからのクロック信号が、カウン
タ30dに入力される。カウンタ30dはクロック信号をカウ
ントし、読み出し専用メモリ30aに供給する読み出しア
ドレスを時系列的に発生する。カウント30dにより発生
された読み出しアドレスが時系列的に読み出し専用メモ
リ30aに供給されると、読み出し専用メモリ30aから予め
記憶されている関数データが順次に読み出される。読み
出し専用メモリ30aには、予め振動ミラーの回転角に関
する関数データ(第5図)が書き込んであり、このよう
な関数データが時系列的に読み出される。この例では、
関数データのビット数は、12ビットとしている。読み出
された関数データは、ディジタル・アナログ変換回路30
bにおいて振動ミラーの回転角を制御するアナログ信号
の電圧信号に変換される。この電圧信号は、ドライバ30
cにおいて、ステップ状のノイズをフィルタリングで除
去し、更に電力増幅して、駆動制御信号として、振動ミ
ラー22に供給される。これにより、泳動部におけるレー
ザビームのスポット光の移動速度(スキャン速度)が一
定となるように、所望の回転角速度で振動ミラーを振動
させることができる。
また、ここでのスキャン速度は、対数的にほぼ等分と
なるように、0.5,1,2,5,10,20,50,100,200Hzで可変でき
るようにしてある。これは、電気泳動する試料に標識し
た蛍光物質の量や蛍光物質の量子効率の差に応じて、読
み取り速度を変えられるようにし、効率的に読み取りを
行うためである。この場合のスキャン速度の指定は、操
作表示パネル7bまたは、データ処理装置8から指定する
ことが可能であり、制御回路27からミラードライバ30に
指示が送られ、カウンタ30dおよび発振回路30eを制御し
て、所望のスキャン速度で振動ミラー22を駆動させる。
このようにして、振動ミラー22の駆動制御により、光
源21からのレーザビームがスキャンされ、泳動部5にお
いては一定速度で移動するスポット光として照射され
る。これによりレーザ光の照射光により照射された部分
にある泳動部5のゲルの蛍光物質が励起され、蛍光13を
発する(第2図)。
第7図は、ゲルから発生する蛍光を受光する受光部と
しての集光器および光電変換部の要部の構成を光路を中
心に示す図である。
前述したように泳動部のゲル5aは、ガラスのゲル支持
体5b,5cに挾まれて支持されており、ここでのゲル支持
体5b,5cとしては、この例の泳動部5では、ゲル支持体5
b,5cに蛍光の比較的少ない硼素硅酸ガラスを使用してい
る。この他に、ゲル支持体5b,5cとしては、石英ガラス
や各種光学ガラスなどが利用される。
泳動部5では、スキャンされて移動するレーザビーム
31の照射光が照射されると、このレーザビーム31の照射
光はゲル支持体5b,5cを厚み方向に透過し、ゲル5aに到
達する。ゲル5aについてもその厚み方向にレーザビーム
31の照射光が進行する。ゲル支持板5b,5cおよびゲル5a
の厚みは、それぞれ約5mmおよび約0.35mmとなってお
り、ゲル支持板5b,5cおよびゲル5aの厚み方向に照射さ
れるレーザビーム31の照射光は、泳動部5のどの位置に
おいてもゲルに到達する光の強度は概ね等しい。また、
ゲル5aおよびゲル支持体5b,5cの照射光の入射面で発生
する光散乱によるレーザビーム31の広がりや強度減少
も、厚み方向に照射光を入射しているため、大幅に少な
くなる。また、ゲル支持体の入射面での散乱光を減らす
ために、ブリュースター角で入射させた場合でも、支持
体,ゲルの屈折により30数度程度の角度で通過するた
め、ビームの広がりは少ない。なお、ゲルを透過したレ
ーザビーム31は、迷光として悪影響を与えないように光
トラップ32に入り減衰させられる。
このように励起光のスキャンによって、ゲル5a内から
発生する蛍光13は、励起光による散乱光などと共に集光
器23で集められる。ゲル支持体5b,5cにおいて発生する
散乱光は受光経路の空間的位置関係により幾何光学的に
分離され、ゲルからの蛍光のみが光電変換部24に送られ
る。光電変換部24においては、ゲル内において発生する
散乱光と蛍光とが光学フィルタを用いて分離され、光電
子増倍管により微弱な蛍光が電気信号に変換される。集
光器23および光電変換部24における光学系の詳細な構成
は、第7図に示されるとおりである。
第7図を参照すると、泳動部5からの蛍光13およびゲ
ル支持体5b,5cから発生する励起光の散乱光は、シリン
ドリカルレンズ23aに到達し、散乱光および蛍光が、第
7図に示すように、シリンドリカルレンズ23aの反対側
に結像する。図中A点はゲル5aからの蛍光13およびゲル
5aから発生する励起光の散乱光に対する焦点である。ま
た、ゲル支持体5b,5cの表面において発生する励起光の
散乱光は、例えば、ゲル支持体5cの場合、焦点A′点に
結像する。ここで光ファイバアレイ23bは、ゲル5aから
の蛍光を受光するようにその結像点Aの位置に配設する
ことで、受光経路の空間的位置関係により幾何学的に蛍
光を、ゲル支持体からの散乱光と分離することができ
る。このように照射光を厚み方向に照射する方法におい
ては、ゲルとゲル支持体であるガラスとの屈折率が1.4
〜1.5前後と比較的近いことと、ゲルとゲル支持体のガ
ラスの境界面が非常に密着していることにより、この境
界面において発生する散乱光は非常に少ない。したがっ
て、A点で受光する光は、ゲル5aの表面で存在する励起
光の散乱光が少なく、ゲル5aからの蛍光13のみが大きく
受光される。
また、ゲル支持体5b,5cの何れか、または両方を取り
外してゲル5aに対して直接に照射光をスキャンさせる場
合には、上述のようなゲル支持体において発生する量と
ほぼ同じの量の散乱光がゲル表面から発生するが、この
場合には、計測部本体7の読み取り台7cのゲルの載置ガ
ラスの厚み分により、ゲル支持体のガラスと同様な効果
があるので、検出感度が低下することなく、ゲル面から
の蛍光が確実に検出できる。なお、特にこの時点におい
て、ゲル5aに対して色素を着色する処理などを行うため
にゲル支持体5b,5cの取り除きが必要でない場合には、
ゲル支持体5b,5cをつけたままで、ゲル5aの読み取りを
行う方が信号対雑音比を向上させられる。
光ファイバアレイ23bにより集光された蛍光は、光フ
ァイバ内を導かれ、光電変換部24に入力される。光電変
換部24に入力された蛍光は、第1のレンズ24a,絞り24b,
第2のレンズ24cを用いて平行光成分のみを取り出し、
光学フィルタ24dに入射する。そして、光学フィルタ24d
により励起光の散乱光の成分を除いて、更に第3のレン
ズ24eで集光して光電子像倍管24fに導き、検出された蛍
光を電気信号に変換する。このように、光電変換部24で
は、光学フィルタ24dの波長分離性能を向上するために
入射する光を、第2のレンズ24cにより平行光成分のみ
とし、光学フィルタ24dに直角に入射させる。そして、
光学フィルタ24dによりゲル内に於て発生する励起光の
散乱光を分離して、信号対雑音比を向上させ、第3のレ
ンズ24eで集光して光電子増倍管24fに導く。
このようにして蛍光が集光され、光学フィルタにより
散乱光が除去された後、光電子増倍管24fに導かれた蛍
光は、光電子増倍管24fにより電気信号に変換され、変
換された電気信号は増幅器25に入力される。増幅器25に
おいては、微弱な信号を積分回路を含む増幅手段で十分
に増幅される。
第8図は、積分回路を含む増幅器の構成を示す回路図
である。この増幅器25には、第8図に示すように、前段
に演算増幅器で構成される積分回路が設けられ、次段に
演算増幅器で構成される出力増幅回路が備えられて構成
されている。光電子増倍管24fからの電気信号は、演算
増幅器25aに入力される。演算増幅器25aはコンデンサ25
cおよび積分動作を制御するスイッチ25dと共に、積分回
路を構成している。積分回路の出力は、演算増幅器25b
に入力され、外付抵抗で決まるゲインでの増幅を行い、
後続するアナログデジタル変換回路に送られる。
このように構成される積分回路を含む増幅器25におけ
る動作を第9図のタイミングチャートを参照して説明す
る。光電子増倍管24fの出力は、非常に大きな出力イン
ピーダンスを有するために、ほぼ電流源と見なすことが
できる。また、演算増幅器25aには、FET(電界効果トラ
ンジスタ)入力型の高入力インピーダンスのものが用い
られる。したがって、スイッチ25dがオフ状態になって
いると、光電子増倍管24fの出力電流ipは、そのまま全
部がコンデンサ25cを流れる電流となる。この電流によ
り演算増幅器25aの出力電圧は、第9図に示すように、
ランプ関数状の出力となる。このような積分動作は、1
画素に相当する時間だけ積分し、アナログ・ディジタル
変換回路26内にある標本化回路がS/Hクロックのタイミ
ングに合せてサンプリングし、そのままホールドし、ア
ナログ・デジタル変換回路26により、デジタル信号に変
換される。
ホールドされた後は、スイッチ25dに加えるC/D制御信
号であるC/Dクロックをアクティブにすることにより、
コンデンサ25cに蓄積した電荷を放電する。以下、同様
に、この動作を繰り返す。
このような演算増幅器による積分回路を用いる増幅手
段では、抵抗とコンデンサのみからなる疑似的な積分回
路とは異なり、光電子増倍管24fからの電荷は、ほぼ完
全に積分することができる。このため、高い信号対雑音
比を得ることができる。また、積分時間についても、ス
イッチ25dに対するC/D制御信号のC/Dクロックを変える
ことで任意に変えることができる。このため、総合的に
微弱信号を増幅する増幅度の調整が容易に行える。この
例では、第4図に示したミラードライバ30の動作と同期
させることにより、読み取り試料の面積の大きさに合せ
て制御することが可能であり、読み取りの無駄時間をな
くすことができる。また、試料からの蛍光の強度に合せ
て、励起光のスキャン速度と受光側の増幅器の積分時間
を自由に設定できるため、非常にフレキシブルな装置を
構成することができる。なお、この実施例では光電子増
倍管24fからのフォトン検出電流を積分回路によりアナ
ログ方式に積分しているが、フォトン検出電流のパルス
電流に対応してカウンタによりカウントすることによ
り、デジタル式に積分することもできる。
このように、増幅器25(第2図)で増幅された電気信
号は、アナログ・デジタル変換回路26に入力されて、デ
ジタルデータに変換される。デジタルデータに変換され
た蛍光検出信号は、メモリ28に記憶され、メモリ28に記
憶されたデータがインタフェース回路29を通してデータ
処理装置8に送られる。このような一連の信号処理の全
体の制御は、制御回路27が行う。
次に、本実施例にかかる電気泳動パターン読み取り装
置装置を用いて、ゲル以外の媒体に泳動した試料を転写
して電気泳動パターンを読み取る読取り方法について説
明する。
これは、予め、蛍光色素で標識することが困難な場合
などにおいて用いる方法である。この読み取り方法の手
順としては、まず、蛍光標識されていない試料を電気泳
動により分離し、電気泳動が終ったら、ゲル上に薄膜フ
ィルタをのせ、電気泳動と同じ原理などを利用して、ゲ
ル中から試料を薄膜フィルタに吸い上げる。薄膜フィル
タとしては、ニトロセルロースやナイロンなどの材質を
用い、試料が吸着しやすいように表面処理が施されてい
るものを用いる。次に、この薄膜フィルタ上の試料に結
合しやすい物質(この物質をプローブという)を蛍光標
識して付着させて読み取る。
第10図は、薄膜フィルタに転写し、蛍光プローブで標
識した試料を読み取るための方法を説明する図である。
薄膜フィルタに転写し、蛍光プローブで標識した試料
は、当該薄膜フィルタを直接的に、計測部本体7にセッ
トして読み取ることも可能であるが、しかし、薄膜フィ
ルタ自体が白色となっているため、散乱光が強く、蛍光
の検出感度は、ゲルの場合と比較して例えば1桁程度低
い。そのため、蛍光強度の弱いサンプルにおいては、読
み取ることが困難な場合もある。この散乱光の強度を低
く抑えるための処理方法の一例を説明する。この方法
は、第10図に示すように、読み取り試料の処理方法にお
いて、ゲルから泳動した試料を薄膜フィルタに転写し、
蛍光標識したプローブを泳動試料に付着させることによ
り、蛍光を発光するようにした読み取り試料の薄膜フィ
ルタ82を緩衝液81に浸漬し、ガラス支持板5a,5bに挟
む。この際、気泡ができるだけ入らないように注意す
る。緩衝液81は、メンブレン転写用のもの以外であって
も、支持板や薄膜フィルタと同様な光学的屈折率を有
し、試料に悪影響を与えないものであれば問題はない。
薄膜フィルタ82は微小な穴の開いた素材であるため、こ
れらの穴の空間は緩衝液81などで覆われることになり、
散乱光のレベルが大幅に減少する。この薄膜フィルタ82
をガラス支持板5b,5cで挟んだ読み取り試料は、前述の
ようなゲルを電気泳動した読み取り試料と同様に、計測
部本体7で読み取ることができる。さらに、無蛍光タイ
プの薄膜フィルタを用いれば、S/N比がよく、読み取る
ことができる。
第11図は、等角速度でミラーをスキャンする光走査機
構によるスキャン補正を信号処理により行う実施例を説
明する図である。前述の第4図に示したように、光走査
機構として、振動ミラーまたは回転多面体ミラーを用い
るような構成の場合には、ミラーの回転角速度と泳動部
の走査面の移動速度とが比例関係になく、泳動部5の試
料から検出される蛍光の検出感度に、中央部と端部とで
差が生ずることになる。このため、前述の第4図の光走
査機構においては、第6図に示すように、ミラードライ
バに補正制御回路を設け、振動ミラーのミラードライバ
の回転角速度の駆動速度を補正する構成としたが、これ
に替えて、蛍光の検出感度特性を補正することにより、
検出された蛍光の電気信号をデータ処理する際に、デー
タ処理の段階で補正を行うようにしてもよい。すなわ
ち、この場合には、等速度(等回転角速度)でミラーを
スキャンし、これにより、読み取られた蛍光の強度を、
第11図に示すように、スポット光の移動速度の関数と逆
関数の関係となる関数の特性により、各々の蛍光の検出
位置Xに対応して重み付けを行い、読み取られた蛍光の
強度を補正する。
以上、本発明を実施例にもとづき具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である
ことは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上、説明したように、本発明によれば、蛍光式電気
泳動パターン装置において、蛍光色素標識を読み取るた
め光源から励起光を照射する際の走査する励起光の光走
査機構の駆動動作と、受光部の信号処理の増幅器の動作
を同期させて制御することにより、読み取り試料のサイ
ズや蛍光強度のレベルに合せて、読み取り感度をフレキ
シブルに設定することが可能となる。また、薄膜フィル
タに試料を転写し、蛍光標識した試料を読み取る場合な
どについても、薄膜フィルタから発生する散乱光のレベ
ルを低減することができるため、高い信号対雑音比で蛍
光パターンを読み取ることが可能となり、装置における
信号対雑音比を大幅に向上することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例にかかる蛍光式電気泳動パ
ターン読み取り装置の全体の構成を説明する概略構成
図、 第2図は、計測部本体の要部の構成を示すブロック図、 第3図は、計測部本体に装着する泳動部ユニットの装着
位置を説明する図、 第4図は、振動ミラーを用いてゲル面をレーザビームで
スキャンする光走査機構を説明する図、 第5図は、振動ミラーの回転角とレーザビームのスポッ
ト光の移動距離の関係を説明する図、 第6図は、振動ミラーを回転駆動制御するミラードライ
バの制御回路の要部構成を示すブロック図、 第7図は、集光器および光電変換部の光学系の詳細な構
成を示す図、 第8図は、積分回路を含む増幅器の回路構成を示す回路
図、 第9図は、増幅器の読み取り動作のタイミングを示すタ
イムチャート、 第10図は、薄膜フィルタに転写した試料を読み取るため
の方法を説明する図、 第11図は、等角速度でミラーをスキャンする光走査機構
によるスキャン補正を信号処理により行う場合の実施例
を説明する図、 第12図は、従来の蛍光式電気泳動装置の外観を示す斜視
図、 第13図は、泳動計測装置の内部の構成を示すブロック
図、 第14a図および第14b図は、蛍光法による電気泳動パター
ン検出の動作原理を示す泳動部の正面図および縦断面
図、 第15a図および第15b図は、泳動計測装置から送出される
DNA断片の蛍光強度パターン信号の例を説明する図、 第16図は、電気泳動を行ったDNA断片の分布例を示す図
である。 図中、1……電気泳動ユニット、2a……第1電極、2b…
…第2電極、3……支持板、4……電気泳動用電源装
置、5……泳動部ユニット(泳動部)、6……読み取り
ユニット、7……計測部本体、8……データ処理装置、
9……イメージプリンタ、10……制御回路、11……光
源、12……光ファイバ、13……蛍光、14……集光器、15
……光学フィルタ、16……光センサ、17……増幅器、18
……アナログ・ディジタル変換回路、19……信号処理
部、20……インタフェース、21……光源、22……振動ミ
ラー、23……集光器、24……光電変換部、25……増幅
器、26……アナログ・ディジタル変換回路、27……制御
回路、28……記憶回路、29……インタフェース、30……
ミラードライバ、31……レーザビーム、32……光トラッ
プ、51……泳動計測装置、51a……扉、51b……操作パネ
ル、52……データ処理装置、53……ケーブル、54……計
算機本体、55……キーボード、56……ディスプレイ、57
……プリンタ、63……電気泳動部装置、64……信号処理
装置、61……光路、62……電気泳動方向(時系列データ
取得時のライン)、66……バンド、71,72,73,74……レ
ーン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三島 浩通 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウェアエンジニアリング株 式会社内 (72)発明者 石川 利隆 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウェアエンジニアリング株 式会社内 (72)発明者 湯田 耕治 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウェアエンジニアリング株 式会社内 (72)発明者 奈須 永典 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウェアエンジニアリング株 式会社内 (56)参考文献 特開 平2−10266(JP,A) 特開 昭61−3043(JP,A) 特開 平1−209351(JP,A) 特開 昭64−38643(JP,A) 特開 昭63−243874(JP,A) 実開 昭62−201055(JP,U)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を電気泳動して泳動パターンに展開し
    た後の試料を標識している蛍光物質を励起して蛍光を発
    光させ、発光する蛍光パターンを読み取る蛍光パターン
    読み取り装置であって、 蛍光パターンの蛍光物質を励起させるための照射光を走
    査して試料を展開した泳動パターンのゲルに当該ゲルの
    厚み方向に照射する光走査機構と、 前記光走査機構により走査される照射光の光軸および当
    該照射光のゲル支持体からの反射光の光軸とは異なる方
    向で、ゲル支持体を介してゲル内部の蛍光物質の発光位
    置からの蛍光を集光する位置に一方の焦点(B)を有
    し、他方の焦点(A)の位置を受光口に位置するように
    レンズ(23a)を配設し、受光する入口を狭めた受光口
    (23b)でゲル支持体の表面からの照射光の散乱光を避
    けて蛍光を受光する受光部と、 光学フィルタを有し、受光部で受光した蛍光の所定波長
    の光信号の光電変換を行って電気信号を出力する光電変
    換部と、 光電変換部からの電気信号に対して、光走査機構による
    照射光の走査と同期して積分動作の制御を行い、読み取
    り画素分の増幅を順次に行い、蛍光パターンの電気信号
    を出力する増幅器と を備えたことを特徴とする蛍光パターン読み取り装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の蛍光パターン読み取り装
    置において、 増幅器は、積分動作の制御を、積算時間およびサンプル
    ホールド周期を制御して行い、読み取り対象の蛍光パタ
    ーンの読み取り範囲および蛍光パターンの各画素の読み
    取り分解能を設定することを特徴とする蛍光パターン読
    み取り装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の蛍光パターン読み取り装
    置を用いて、蛍光パターンを読み取る蛍光パターン読み
    取り方法であって、 蛍光物質により標識された試料に対して電気泳動を行っ
    て泳動パターンに展開した後、試料を薄膜フィルタに転
    写し、 該薄膜フィルタ上での泳動パターンの蛍光物質を励起し
    て蛍光を発光させ、 発光する蛍光パターンを読み取る場合、試料を転写した
    薄膜フィルタを光学的屈折率が空気の屈折率よりも、薄
    膜フィルタの素材に近い液体に浸漬させた後に、蛍光パ
    ターン読み取り装置で読み取る ことを特徴とする蛍光パターン読み取り方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の蛍光パターン読み取り装
    置を用いて、蛍光パターンを読み取る蛍光パターン読み
    取り方法であって、 蛍光物質により標識していない試料を電気泳動して、泳
    動パターンに展開した後、試料を薄膜フィルタに転写
    し、 更に蛍光標識し、該薄膜フィルタ上での泳動パターンの
    蛍光物質を励起して蛍光を発光させ、 発光する蛍光パターンを読み取る場合、試料を転写した
    薄膜フィルタを光学的屈折率が空気の屈折率よりも、薄
    膜フィルタの素材に近い液体に浸漬させた後に、蛍光パ
    ターン読み取り装置で読み取る ことを特徴とする蛍光パターン読み取り方法。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の蛍光パターン読み取り方
    法において、試料を転写した薄膜フィルタを透明ガラス
    支持板に挟み、透明ガラス支持板を介して蛍光パターン
    を読み取ることを特徴とする蛍光パターン読み取り方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の蛍光パターン読み取り装
    置を、読取りユニットとして用いる蛍光式電気泳動パタ
    ーン読み取り装置であって、 電気泳動を行うベースのゲルおよび該ゲルを支持するゲ
    ル支持体からなる着脱自在な泳動部ユニットと、 該泳動部ユニットを装着して蛍光物質で標識した試料を
    与えたゲルに泳動電圧を印加して電気泳動を行う電気泳
    動ユニットと を備え、 読み取りユニットに電気泳動を行った後の泳動部ユニッ
    トを装着し、泳動部ユニットのゲルの蛍光パターンを読
    み取ることを特徴とする蛍光式電気泳動パターン読み取
    り装置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の蛍光パターン読み取り装
    置において、 光走査機構は、振動ミラーと該振動ミラーを駆動制御信
    号により駆動制御するミラードライバを備え、更に、前
    記ミラードライバに照射光を走査して照射面を移動する
    スポット光の移動走査速度が照射面上で等速となる駆動
    制御信号を発生する制御回路を備えることを特徴とする
    蛍光パターン読み取り装置。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の蛍光パターン読み取り装
    置において、 光走査機構は、照射する照射光を一次元的に走査して照
    射光のスポット光を移動させる光走査機構であり、 試料の蛍光物質から発生した蛍光を受光する受光部と、
    照射光のスポット光の移動速度変化による受光する蛍光
    の強度を補正する補正処理手段とを備え、 受光部から受光した蛍光の電気信号を増幅した後、補正
    処理手段により照射されるスポット光の移動速度変化に
    よる受光された蛍光強度を補正して読み取ることを特徴
    とする蛍光パターン読み取り装置。
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