JPH04292254A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JPH04292254A
JPH04292254A JP8153691A JP8153691A JPH04292254A JP H04292254 A JPH04292254 A JP H04292254A JP 8153691 A JP8153691 A JP 8153691A JP 8153691 A JP8153691 A JP 8153691A JP H04292254 A JPH04292254 A JP H04292254A
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JP
Japan
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wheels
detection means
wheel
state detection
road surface
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Pending
Application number
JP8153691A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Kuwana
桑名 一隆
Tsuyoshi Yoshida
強 吉田
Masaaki Komazawa
雅明 駒沢
Tatsuo Sugitani
達夫 杉谷
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Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両制動時に車輪に対
する制動力を制御し車輪のロックを防止するアンチスキ
ッド制御装置に関し、特に各車輪の回転状態の検出結果
に応じて各車輪の制動力を制御するアンチスキッド制御
装置に係る。
【0002】
【従来の技術】車両の急制動時に車輪がロックすると路
面状況によっては走行が不安定になったり操舵性が損な
われる場合があることはよく知られている。このため、
急制動時に車輪がロックしないように、各車輪のホイー
ルシリンダに対するブレーキ液圧を減圧、増圧あるいは
圧力保持することにより制動力を制御するアンチスキッ
ド制御装置が普及している。
【0003】アンチスキッド制御装置としては、例えば
特開平2−254051号公報に記載のように、車両の
各車輪の車輪速度を検出し、検出結果に応じて各車輪の
ホイールシリンダに対するブレーキ液圧を制御し、最大
摩擦係数が得られるように制動力を制御する装置が知ら
れている。
【0004】同公報に記載のように、各車輪に対する制
動力の制御に関し、車両の両側の車輪の内、一方側の車
輪が低摩擦係数の路面上にあって、他方側の車輪が高摩
擦係数の路面上にあるというように、進行方向に対し車
両の両側即ち左右で異なる摩擦係数の路面となる所謂ス
プリット路面上を走行中に制動力を付与する場合には、
適切な制動力制御が肝要であるが、通常のアンチスキッ
ド制御では不十分となることがあり、場合によってはヨ
ーイングモーメントに対抗するためのステアリング操作
も必要となる。例えば一方側の車輪が乾いた路面上にあ
り、他方側の車輪が濡れた路面上にあって、これらの車
輪に制動力が付与されアンチスキッド制御が行なわれる
場合、各々の車輪のロック状況に応じて制動力が制御さ
れるとすると、濡れた路面のように低摩擦係数の路面上
の車輪が最初にロック傾向を示しブレーキ液圧制御が行
なわれるのに対し、乾いた路面のように高摩擦係数の路
面上の車輪は直ちにロック傾向を示すことはなく十分な
制動力が確保される。これにより、アンチスキッド制御
装置を備えた車両であってもスプリット路面上ではヨー
イングモーメントが生ずることとなり、車両の運転者が
直ちに逆方向にステアリング操作しないと車両が高摩擦
係数の路面側にスピンするおそれがある。
【0005】また、高車速時における摩擦係数の異なる
路面上にある左右の車輪のホイールシリンダのブレーキ
液圧の差を上限として制御条件を設定すると、低車速時
におけるブレーキ液圧制御時には、高摩擦係数路面側の
車輪のブレーキ液圧はステアリングの操作が可能にも拘
らず緩慢な増圧制御となり、制動距離が延びることとな
る。これに対し、上記公報においては、車速の高低に拘
らず、制動距離の延びをできる限り抑えつつ、スプリッ
ト路面におけるヨーイングモーメントを抑え、適切にス
テアリング操作を行ない得るようにする装置が提案され
ている。
【0006】また、特公昭63−44102号公報にお
いては、測定値発信器(車輪速度センサに対応)に故障
が生じた場合に、一方の車輪がロックされるかまたは一
方の車輪のブレーキの圧力が消失するのに対し、他方の
ブレーキは調整された圧力で制御されるので、大きな偏
揺れモーメントが生ずるという問題に対し、調整装置を
遮断しないかまたは少くともすぐには遮断しないでおく
ロック防止調整装置を提供することを目的とし、以下の
ように説明されている。
【0007】即ち、制動圧調整が開始される前に測定値
発信器に故障が生ずると、以後の制動圧調整の全時相に
おいて両方の車両制動に対して同一の調整経過が進行す
る(共通制御)。他方、制動圧調整が開始されてから測
定値発信器に故障が生ずると、この故障した測定値発信
器に配属されているチャンネルにおいてまず最初に制動
圧の一定保持作用が開始され、次に故障していない方の
即ち正常に動作する方の測定値発信器に配属されている
チャンネルから圧力低下信号が発生されると、それ以降
は同じ圧力経過による共通制御が行なわれる旨説明され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】車両前方の車輪のアン
チスキッド制御については前掲の特開平2−25405
1号公報に記載の発明が妥当であるが、車両後方の車輪
に対しては更に検討を要する。車両後方の車輪に対する
制御に関し、上記特公昭63−44102号公報に記載
のように、一方の車輪の回転状態検出手段としての車輪
速度センサに異常が発生したとき、単に他方の正常な車
輪速度センサの出力に応じてアンチスキッド制御を行な
うこととすると、以下の問題が懸念される。
【0009】即ち、車両後方の車輪の各々が相互に異な
る摩擦係数路面上にあるときに、低摩擦係数路面側の車
輪の回転状態検出手段としての車輪速度センサに異常が
発生し、高摩擦係数路面側の車輪の回転状態検出手段と
しての車輪速度センサの出力に応じて低摩擦係数路面側
の車輪のアンチスキッド制御を行なうこととした場合に
は、当該低摩擦係数路面側の車輪はロック状態となり横
抗力が小さくなる。高摩擦係数路面側の車輪の横抗力も
小さくなる一方、高摩擦係数路面側の車輪の制動力は上
昇するので、結局車両には正常時以上に高摩擦係数路面
側への回転モーメントが働くことになり、より大きなス
テアリング操作が必要となる。
【0010】そこで、本発明は車両がスプリット路面を
走行中に一方の後方車輪の回転状態検出手段に異常が発
生した場合においても当該後方車輪に対し適切な制動制
御を行ない、安定した制動力を確保することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のアンチスキッド制御装置は図1に構成の概
要を示したように、車両の前方及び後方の両側の車輪F
R,FL,RR,RLの各々に装着し制動力を付与する
ホイールシリンダ51乃至54と、このホイールシリン
ダ51乃至54の各々にブレーキ液圧を供給する液圧発
生装置100と、この液圧発生装置100及びホイール
シリンダ51乃至54の各々を連通接続する液圧路の各
々に介装した圧力制御弁101乃至104と、車輪FR
,FL,RR,RLの各々の回転状態を検出する回転状
態検出手段111乃至114と、この回転状態検出手段
111乃至114の各々の出力信号に応じて圧力制御弁
101乃至104の各々を駆動しホイールシリンダ51
乃至54の各々に供給するブレーキ液圧を制御する制動
力制御手段105を備えている。
【0012】上記アンチスキッド制御装置は、少くとも
車両後方両側の回転状態検出手段103,104の各々
が正常に作動しているか否かを判定する作動判定手段1
06と、前方両側の車輪FR,FLの何れか一方の車輪
が高摩擦係数路面上にあって他方の車輪が低摩擦係数路
面上にあるスプリット路面走行か否かを判定するスプリ
ット走行判定手段107とを備えており、制動力制御手
段105は、回転状態検出手段111乃至114が正常
に作動しているときには後方両側の車輪RR,RLの内
最初にロック傾向を示す一方の車輪側の回転状態検出手
段の出力に応じて後方両側の車輪用の圧力制御弁103
,104の各々を駆動し、作動判定手段106が後方両
側の回転状態検出手段113,114の何れかが異常と
判定した場合において、スプリット走行判定手段107
がスプリット路面走行と判定し、且つ後方両側の回転状
態検出手段113,114の内低摩擦係数路面上にある
車輪側の回転状態検出手段が異常であるときには、前方
両側の車輪FR,FLの内異常と判定された後方車輪側
に対応する側の回転状態検出手段の出力に応じて後方両
側の車輪RR,RL用の圧力制御弁103,104を駆
動し、スプリット路面走行でないとき及び後方両側の回
転状態検出手段113,114の内低摩擦係数路面上に
ある車輪側の回転状態検出手段が正常であるときには、
後方両側の車輪RR,RLの回転状態検出手段103,
104の内正常に作動している回転状態検出手段に応じ
て後方両側の車輪RR,RL用の圧力制御弁103,1
04を駆動するようにしたものである。
【0013】上記制動力制御手段105は、作動判定手
段106が後方両側の回転状態検出手段113,114
の何れかが異常と判定した場合において、スプリット走
行判定手段107がスプリット路面走行と判定し、且つ
後方両側の回転状態検出手段113,114の内低摩擦
係数路面上にある車輪側の回転状態検出手段が異常であ
るときには、後方両側の車輪RR,RLの内低摩擦係数
路面上にある車輪側の回転状態検出手段が正常であった
ときの最終出力に応じて後方両側の車輪RR,RL用の
圧力制御弁103,104を駆動するように構成しても
よい。
【0014】
【作用】上記の構成になるアンチスキッド制御装置にお
いて、液圧発生装置100を駆動すると圧力制御弁10
1乃至104を介してホイールシリンダ51乃至54の
各々にブレーキ液圧が供給され、車両前方右側及び左側
の車輪FR,FL並びに車両後方右側及び左側の車輪R
R,RLの各々に対し制動力が付与される。そして、各
車輪の回転状態、例えば車輪速度が夫々回転状態検出手
段111乃至114によって検出される。
【0015】上記圧力制御弁101乃至104の作動は
制動力制御手段105によって制御される。回転状態検
出手段111乃至114の出力信号は作動状態判定手段
106に入力され各回転状態検出手段の作動状態が判定
されると共に、スプリット走行判定手段107に入力さ
れ、車輪FR,FLの各々の回転状態に基づきスプリッ
ト路面を走行中か否かが判定される。そして、制動力制
御手段105において以下のように処理される。
【0016】即ち、回転状態検出手段111乃至114
が正常に作動しているときには、後方両側の車輪RR,
RLの内最初にロック傾向を示す低摩擦係数路面上の車
輪側の回転状態検出手段の出力に応じて圧力制御弁10
3,104が駆動される。
【0017】作動判定手段106により後方両側の回転
状態検出手段113,114の内何れか一方が異常と判
定された場合において、スプリット走行判定手段107
にてスプリット路面走行と判定され、且つ回転状態検出
手段113,114の内低摩擦係数路面上にある車輪側
の回転状態検出手段が異常であるときには、例えば前方
両側の車輪FR,FLの内異常と判定された後方車輪側
に対応する側の回転状態検出手段の出力に応じて後方両
側の車輪RR,RL用の圧力制御弁103,104が駆
動される。あるいは、後方両側の車輪RR,RLの内低
摩擦係数路面上にある車輪側の回転状態検出手段が正常
であったときの最終出力に応じて圧力制御弁103,1
04が駆動される。
【0018】スプリット路面走行でないとき及び後方両
側の回転状態検出手段113,114の内低摩擦係数路
面上にある車輪側の回転状態検出手段が正常であるとき
には、後方両側の車輪RR,RLの回転状態検出手段1
13,114の内正常に作動している回転状態検出手段
に応じて後方両側の車輪RR,RL用の圧力制御弁10
3,104が駆動される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図2は本発明の一実施例のアンチスキッド制御装
置を示すもので、マスタシリンダ2a及びブースタ2b
から成り、ブレーキペダル3によって駆動される液圧発
生装置2と、車輪FR,FL,RR,RLに配設された
ホイールシリンダ51乃至54の各々とが接続される液
圧路に、ポンプ21,22、リザーバ23,24及び電
磁弁31乃至38が介装されている。尚、車輪FRは運
転席からみて前方右側の車輪を示し、以下車輪FLは前
方左側、車輪RRは後方右側、車輪RLは後方左側の車
輪を示しており、図2に明らかなように所謂ダイアゴナ
ル配管が構成されている。
【0020】マスタシリンダ2aの一方の出力ポートと
ホイールシリンダ51,54の各々を接続する液圧路に
夫々電磁弁31,32及び電磁弁33,34が介装され
、これらとマスタシリンダ2aとの間にポンプ21が介
装されている。同様に、マスタシリンダ2aの他方の出
力ポートとホイールシリンダ52、53の各々を接続す
る液圧路に夫々電磁弁35,36及び電磁弁37,38
が介装され、これらとマスタシリンダ2aとの間にポン
プ22が介装されている。ポンプ21,22は電動モー
タ20によって駆動され、これらの液圧路に所定の圧力
に昇圧されたブレーキ液が供給される。従って、これら
の液圧路が常開の電磁弁31,33,35,37に対す
るブレーキ液圧の供給側となっている。常閉の電磁弁3
2,34の排出側液圧路はリザーバ23を介してポンプ
21に接続され、同じく常閉の電磁弁36,38の排出
側液圧路はリザーバ24を介してポンプ22に接続され
ている。リザーバ23、24は夫々ピストンとスプリン
グを備えており、電磁弁32,34,36,38から排
出側液圧路を介して還流されるブレーキ液を収容し、ポ
ンプ21,22作動時にこれらに対しブレーキ液を供給
するものである。
【0021】電磁弁31乃至38は2ポート2位置電磁
切替弁であり、夫々ソレノイドコイル非通電時には図2
に示す第1位置にあって、各ホイールシリンダ51乃至
54は液圧発生装置2及びポンプ21あるいは22と連
通している。ソレノイドコイル通電時には第2位置とな
り、各ホイールシリンダ51乃至54は液圧発生装置2
及びポンプ21,22とは遮断され、リザーバ23ある
いは24と連通する。尚、図2中のチェックバルブはホ
イールシリンダ51乃至54及びリザーバ23,24側
から液圧発生装置2側への還流を許容し、逆方向の流れ
を遮断するものである。
【0022】而して、これらの電磁弁31乃至38のソ
レノイドコイルに対する通電、非通電を制御することに
よりホイールシリンダ51乃至54内のブレーキ液圧を
増圧、減圧、又は保持することができる。即ち、電磁弁
31乃至38のソレノイドコイル非通電時にはホイール
シリンダ51乃至54に液圧発生装置2及びポンプ21
あるいは22からブレーキ液圧が供給されて増圧し、通
電時にはリザーバ23あるいは24側に連通し減圧する
。また、電磁弁31,33,35,37のソレノイドコ
イルに通電しその余の電磁弁のソレノイドコイルを非通
電とすれば、ホイールシリンダ51乃至54内のブレー
キ液圧が保持される。尚、電磁弁31乃至38に替えて
半数の3ポート2位置電磁切替弁を用いることとしても
よい。
【0023】上記電磁弁31乃至38は電子制御装置1
0に接続され、各々のソレノイドコイルに対する通電、
非通電が制御される。電動モータ20も電子制御装置1
0に接続され、これにより駆動制御される。また、車輪
FR,FL,RR,RLには夫々本発明にいう回転状態
検出手段たる車輪速度センサ41乃至44が配設され、
これらが電子制御装置10に接続されており、各車輪の
回転速度、即ち車輪速度信号が電子制御装置10に入力
されるように構成されている。車輪速度センサ41乃至
44は各車輪の回転に伴って回転する歯付ロータと、こ
のロータの歯部に対向して設けられたピックアップから
成る周知の電磁誘導方式のセンサであり、各車輪の回転
速度に比例した周波数の電圧を出力するものである。 尚、これに替えホールIC、光センサ等を用いることと
してもよい。
【0024】電子制御装置10は、図3に示すように、
CPU14、ROM15及びRAM16等を有しコモン
バスを介して入力ポート12及び出力ポート13に接続
されて外部との入出力を行なうワンチップマイクロコン
ピュータ11を備えている。上記車輪速度センサ41乃
至44の検出信号は増幅回路17a乃至17dを介して
夫々入力ポート12a乃至12dからCPU14に入力
される。増幅回路17a乃至17dの各々においては、
車輪速度センサ41乃至44の各々の断線あるいは短絡
が監視される。例えば車輪速度の急激な低下が検知され
たときには断線が発生したと判定され、異常を示す信号
が入力ポート12e乃至12hからCPU14に入力さ
れる。そして、出力ポート13からは駆動回路18aを
介して電動モータ20に制御信号が出力されると共に、
駆動回路18b乃至18iを介して夫々電磁弁31乃至
38に制御信号が出力される。
【0025】上記電子制御装置10においてはアンチス
キッド制御のための一連の処理が行なわれるが、以下こ
れを図4に基づいて説明する。図4は本発明のアンチス
キッド制御装置の一実施例の制御を示すフローチャート
であり、所定時間毎に繰り返し実行される。
【0026】ステップ110において電源オンとなりル
ーチンが開始されると、まずステップ111にて初期化
され、車速を表す推定車体速度Vs及び各車輪の車輪速
度Vwが0とされる。ステップ112において車輪速度
センサ41乃至44で検出された各車輪の車輪速度Vw
が読み込まれる。尚、上記推定車体速度Vsは制動時の
車輪速度を基準に所定の減速度で減速したと仮定したと
きの値を車速として設定し、四つの車輪の内一つでもこ
の値を超えたときにはその値から再度所定の減速度で減
速したときの値を車速として設定するもので、後述のス
テップ130にて演算される。
【0027】次に、ステップ113,114にて前方の
車輪FR,FLに関し、各車輪毎に順にアンチスキッド
制御の制御モードが演算される。即ち、車輪FR,FL
の車輪速度Vwから車輪加速度が求められ、また推定車
体速度Vsとの差から路面の摩擦係数μが求められ、こ
れらの回転状態を示す演算結果に応じて夫々ホイールシ
リンダ51,52のブレーキ液圧(以下、単にホイール
シリンダ液圧という)が増圧、保持あるいは減圧される
ように設定される。尚、このアンチスキッド制御は上記
推定車体速度Vsと車輪速度Vwから求めたスリップ率
Sと各車輪FR,FLの車輪加速度に応じて各電磁弁3
1乃至38が制御され、スリップ率Sが路面の摩擦係数
μ及び横抗力に対し最適となる領域に入るように制御さ
れるものであり、周知であるので説明は省略する。
【0028】前方の車輪FR,FLの制御モードの演算
が終了すると、ステップ115にて車輪FR,FLがス
プリット路面上を走行中であるか否かが判定される。こ
の判定は次式に基づいて行なわれる。即ち、|Σ(Vs
−Vd−VwFR)−Σ(Vs−Vd−VwFL)|>
IVspのときスプリット路面上を走行中と判定される
。ここで、Vsは推定車体速度、VwFRは車輪FRの
車輪速度、VwFLは車輪FLの車輪速度、Vdは不感
帯領域を設定するための速度、そしてIVspはスプリ
ット路面走行判別レベルを設定するための速度を示して
いる。
【0029】ステップ115にて前方両側の車輪FR,
FLがスプリット路面走行中であると判定された場合に
はステップ116に進み、両車輪FR,FLが低摩擦係
数路面側の車輪、例えば車輪FRの制御モードに基づい
てアンチスキッド制御モードの再設定が行なわれる。 尚、図4中μは摩擦係数を示している(以下、同様)。 そして、ステップ117に進み、高摩擦係数路面側車輪
、例えば車輪FLがロック傾向を示すホイールシリンダ
液圧に到達しているか否かが判定され、既にロック傾向
を示す液圧に到達しておればステップ118に進み、高
摩擦係数路面側の車輪FLについては自己の制御モード
に基づく通常の制御モードが設定される。これに対し、
高摩擦係数路面側の車輪FLがロック傾向を示していな
いときにはステップ119に進む。
【0030】ステップ119においては、この高摩擦係
数路面側の車輪FLに対し、低摩擦係数路面側の制御条
件が推定車体速度Vsに応じて調整されるアンチスキッ
ド制御モード再設定が行なわれる。即ち、高摩擦係数路
面側の車輪FLのホイールシリンダ液圧は低摩擦係数路
面側の車輪FRに対するアンチスキッド制御開始時のホ
イールシリンダ液圧を起点として、周期Ta経過毎に所
定の割合で増圧するように制御される。この周期Taは
推定車体速度Vsの関数(Ta=f(Vs))として求
められ、高車速時には周期Taが長くホイールシリンダ
液圧は緩やかに増圧するのに対し、低車速時にはTaが
短くなり増圧速度が上昇する。ステップ115において
車輪FR,FLがスプリット路面走行中でないと判定さ
れたときにはステップ120,121に進み、前述のス
テップ113,114の処理と同様に後方の車輪RR,
RLに関し順次各輪の制御モードが演算される。
【0031】そして、ステップ122乃至127にて後
方の車輪RR,RLの制御モードが決定される。先ずス
テップ122において、少くとも車輪RR,RLの車輪
速度センサ43,44の作動が異常か否かが判定される
。具体的には、後述するステップ131乃至134によ
り異常フラグがセットされているか否かによって判定さ
れる。ステップ122にて車輪速度センサ43,44が
正常であると判定されたときには、ステップ123にて
車輪RR,RLの内、低速側の車輪速度による両輪同時
制御、所謂ローセレクトが行なわれる。
【0032】ステップ122において車輪速度センサ4
3,44の何れか一方に何等かの異常有りと判定された
ときには、ステップ124にてステップ115と同様に
前方の車輪FR,FLに関し、スプリット路面走行か否
かが判定される。スプリット路面走行でないと判定され
たときには、ステップ125に進み後方の車輪RR,R
Lの制御モードは車輪速度センサ43、44の内、正常
な車輪速度センサが装着された後方車輪RR,RLの何
れか一方の制御モードに設定される。
【0033】ステップ124にてスプリット路面走行と
判定され、且つステップ126にて低摩擦係数路面側の
車輪速度センサ(例えば43)に異常があると判定され
たときにはステップ127に進み、正常と判定されたと
きにはステップ125に進み上述のように処理される。 ステップ127においては、後方の車輪RR,RLの内
車輪速度センサが異常有と判定された側(例えば車輪R
R側)の制御モードが、前方の車輪FR,FLの何れか
対応する側(例えば車輪FR側)の路面摩擦係数の判定
結果に応じて、図7に示すように制御モードに設定され
る。
【0034】図7においては、例えば前方の車輪FRが
低摩擦係数路面上にあると判定されたときには60ms
ec経過時点で減圧モードから保持モードに切替えられ
、ホイールシリンダ圧力は図中実線で示す特性を示す。 これに対し、車輪FRが中摩擦係数路面上にあると判定
されたときには40msec経過時点で減圧モードから
保持モードに切替えられ、一点鎖線で示す特性を示すこ
ととなる。同様に、高摩擦係数路面上にあると判定され
たときには二点鎖線で示す特性となる。尚、保持モード
の後パルス増圧モードとなり、一定時間(例えば300
msec経過するまで)パルス増圧を行った後、再び周
期Taの最初に戻り、前方の車輪FR,FL側の路面摩
擦係数に応じて減圧、保持及びパルス増圧モードが繰り
返される。この作動はアンチスキッド制御が終了するま
で行われる。
【0035】而して、ステップ128にて車輪FR,F
L,RR,RLの各々の最終制御モードに応じて各車輪
の電磁弁31乃至38に対し駆動信号が出力され、ソレ
ノイドコイルの通電、非通電が制御されてホイールシリ
ンダ51乃至54に供給されるブレーキ液圧が制御され
る。そしてステップ129に進み、所定時間Tc、例え
ば10msec経過していると、ステップ130にて推
定車体速度Vsが演算され、経過していなければそのま
ま、ステップ112に戻る。尚、この所定時間Tcはマ
イクロコンピュータ11の機能に鑑み車体速度の分解能
に応じて設定されるもので所望の値に設定し得る。
【0036】ステップ130の演算処理の後、ステップ
131にて車輪速度センサ41乃至44の断線又は短絡
の監視信号が入力される。この監視信号に基づき、ステ
ップ132において車輪速度センサ41乃至44が正常
か否かが判定され、正常であればステップ133にて異
常フラグがリセット(0)され、異常と判定されたとき
にはステップ134にて異常フラグがセット(1)され
る。このようにして車輪速度センサ41乃至44が正常
か否かが判定された後、ステップ112に戻り、先の処
理が繰り返される。
【0037】以上のように、本実施例によれば左右前方
の車輪FR,FLがスプリット路面上を走行中か否かが
判定され、走行中であれば高摩擦係数路面側の車輪のホ
イールシリンダ液圧が低摩擦係数路面側のアンチスキッ
ド制御開始時の値を起点とし推定車体速度Vsに応じて
設定される条件に従って制御される。これにより、高摩
擦係数路面上を走行中の車輪側のホイールシリンダ液圧
が低車速時に緩やかな上昇に抑えられることなく適切な
速度で上昇し、所定の制動力が確保される。
【0038】そして、後方の車輪RR,RLについては
、通常は所謂ローセレクト制御が行われるが、車輪速度
センサ43,44の異常が検出されたときには、車輪F
R,FLがスプリット路面上を走行中か否かによって異
なる制御モードが設定される。即ち、スプリット路面上
を走行中でなければ、車輪RR,RLは正常な車輪速度
センサ側の制御モードに設定される。スプリット路面上
を走行中と判定されたときには、更に車輪速度センサ4
3,44の内低摩擦係数路面側の車輪速度センサが異常
か否かが判定され、異常であれば前方の車輪FR,FL
の路面摩擦係数の判定結果に応じた制御モードに設定さ
れる。これにより、後方の車輪RR,RL用の車輪速度
センサ43,44の内低摩擦係数路面側の車輪速度セン
サに異常が生じても、前方の車輪FR,FLのアンチス
キッド制御に準じて制御されることとなり、低摩擦係数
路面側の後方車輪が急激にロックすることはない。
【0039】尚、本実施例の図5のステップ127にお
ける処理に関し、ステップ126にて低摩擦係数路面側
の車輪速度センサ(例えば43)に異常有と判定された
ときには、それまでの正常状態の検出車輪速度の最新の
値(異常となる直前の値)に基づき、必要に応じ前方の
車輪FR,FLの路面判定結果によって補正を加え、制
御モードを設定することとしてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、本発明のアンチスキッド
制御装置によれば、スプリット路面上を走行中に低摩擦
係数路面側の車両後方の回転状態検出手段に異常が生じ
た場合には、異常が生じた側の車両前方の回転状態検出
手段の出力もしくは前記後方両側の車輪の内低摩擦係数
路面上にある車輪側の回転状態検出手段が正常であった
ときの最終出力の何れか一方の出力に応じた制御が行わ
れるので、安定した制動作動を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンチスキッド制御装置の概要を示す
ブロック図である。
【図2】本発明のアンチスキッド制御装置の実施例の全
体構成図である。
【図3】図2の電子制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の一実施例の制動力制御のための処理を
示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例の制動力制御のための処理を
示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例の制動力制御のための処理を
示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例の車両後方の車輪のホイール
シリンダ液圧の制御状況を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
2  液圧発生装置 2a  マスタシリンダ 2b  ブースタ 3  ブレーキペダル 10  電子制御装置 17a〜17f  増幅回路 18a〜18i  駆動回路 20  電動モータ 21,22  ポンプ 23,24  リザーバ 31〜38  電磁弁 41〜44  車輪速度センサ(回転状態検出手段)5
1〜54  ホイールシリンダ FR,FL,RR,RL  車輪

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  車両の前方及び後方の両側の車輪の各
    々に装着し制動力を付与するホイールシリンダと、該ホ
    イールシリンダの各々にブレーキ液圧を供給する液圧発
    生装置と、該液圧発生装置及び前記ホイールシリンダの
    各々を連通接続する液圧路の各々に介装した圧力制御弁
    と、前記車輪の各々の回転状態を検出する回転状態検出
    手段と、該回転状態検出手段の各々の出力信号に応じて
    前記圧力制御弁の各々を駆動し前記ホイールシリンダの
    各々に供給するブレーキ液圧を制御する制動力制御手段
    を備えたアンチスキッド制御装置において、前記回転状
    態検出手段の少くとも車両後方両側の各々が正常に作動
    しているか否かを判定する作動判定手段と、前記前方両
    側の車輪の何れか一方の車輪が高摩擦係数路面上にあっ
    て他方の車輪が低摩擦係数路面上にあるスプリット路面
    走行か否かを判定するスプリット走行判定手段とを備え
    、前記制動力制御手段は、前記回転状態検出手段が正常
    に作動しているときには前記後方両側の車輪の内最初に
    ロック傾向を示す一方の車輪側の回転状態検出手段の出
    力に応じて前記後方両側の車輪用の圧力制御弁の各々を
    駆動し、前記作動判定手段が前記後方両側の回転状態検
    出手段の何れかが異常と判定した場合において、前記ス
    プリット走行判定手段がスプリット路面走行と判定し、
    且つ前記後方両側の回転状態検出手段の内低摩擦係数路
    面上にある車輪側の回転状態検出手段が異常であるとき
    には、前記前方両側の車輪の内異常と判定された後方車
    輪側に対応する側の回転状態検出手段の出力に応じて前
    記後方両側の車輪用の圧力制御弁を駆動し、スプリット
    路面走行でないとき及び前記後方両側の回転状態検出手
    段の内低摩擦係数路面上にある車輪側の回転状態検出手
    段が正常であるときには、前記後方両側の車輪の回転状
    態検出手段の内正常に作動している回転状態検出手段の
    出力に応じて前記後方両側の車輪用の圧力制御弁を駆動
    するようにしたことを特徴とするアンチスキッド制御装
    置。
  2. 【請求項2】  車両の前方及び後方の両側の車輪の各
    々に装着し制動力を付与するホイールシリンダと、該ホ
    イールシリンダの各々にブレーキ液圧を供給する液圧発
    生装置と、該液圧発生装置及び前記ホイールシリンダの
    各々を連通接続する液圧路の各々に介装した圧力制御弁
    と、前記車輪の各々の回転状態を検出する回転状態検出
    手段と、該回転状態検出手段の各々の出力信号に応じて
    前記圧力制御弁の各々を駆動し前記ホイールシリンダの
    各々に供給するブレーキ液圧を制御する制動力制御手段
    を備えたアンチスキッド制御装置において、前記回転状
    態検出手段の少くとも車両後方両側の各々が正常に作動
    しているか否かを判定する作動判定手段と、前記前方両
    側の車輪の何れか一方の車輪が高摩擦係数路面上にあっ
    て他方の車輪が低摩擦係数路面上にあるスプリット路面
    走行か否かを判定するスプリット走行判定手段とを備え
    、前記制動力制御手段は、前記回転状態検出手段が正常
    に作動しているときには前記後方両側の車輪の内最初に
    ロック傾向を示す一方の車輪側の回転状態検出手段の出
    力に応じて前記後方両側の車輪用の圧力制御弁の各々を
    駆動し、前記作動判定手段が前記後方両側の回転状態検
    出手段の何れかが異常と判定した場合において、前記ス
    プリット走行判定手段がスプリット路面走行と判定し、
    且つ前記後方両側の回転状態検出手段の内低摩擦係数路
    面上にある車輪側の回転状態検出手段が異常であるとき
    には、前記後方両側の車輪の内低摩擦係数路面上にある
    車輪側の回転状態検出手段が正常であったときの最終出
    力に応じて前記後方両側の車輪用の圧力制御弁を駆動し
    、スプリット路面走行でないとき及び前記後方両側の回
    転状態検出手段の内低摩擦係数路面上にある車輪側の回
    転状態検出手段が正常であるときには、前記後方両側の
    車輪の回転状態検出手段の内正常に作動している回転状
    態検出手段の出力に応じて前記後方両側の車輪用の圧力
    制御弁を駆動するようにしたことを特徴とするアンチス
    キッド制御装置。
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