JPH04290868A - N−アリールマレイミドの製造方法 - Google Patents

N−アリールマレイミドの製造方法

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JPH04290868A
JPH04290868A JP3105012A JP10501291A JPH04290868A JP H04290868 A JPH04290868 A JP H04290868A JP 3105012 A JP3105012 A JP 3105012A JP 10501291 A JP10501291 A JP 10501291A JP H04290868 A JPH04290868 A JP H04290868A
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JP
Japan
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acid
general formula
group
arylmaleimide
reaction
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Application number
JP3105012A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Sasakihara
笹木原 弘之
Akihiro Akatsuka
赤塚 章宏
Kiyoshige Matsuoka
松岡 清成
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、N−アリールマレイミ
ドの製造方法に関する。N−アリールマレイミドは、A
BS、MMA、PVC等の樹脂の耐熱性改良剤や医薬、
農薬の中間体として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】マレイミド類の製造方法は、古くから種
々研究されている。その中で最も一般的な方法は、マレ
インアミド酸を脱水イミド化してN−置換マレイミドを
製造する方法である。
【0003】米国特許第2444536号には、マレイ
ンアミド酸を無水酢酸のような脱水剤を用いて脱水閉環
せしめマレイミド類を製造する方法が開示されている。 この方法は、無水マレイン酸とアミン化合物とを反応さ
せ、生成するマレインアミド酸を無水酢酸及び酢酸ナト
リウムの存在下で、脱水閉環イミド化させるものである
。しかるに、この方法は、イミド化反応において、高価
な無水酢酸をマレインアミド酸に対して当量以上必要と
する。さらに、イミド化反応後、マレイミドの分離、回
収に多量の水を用いるために酢酸を含有する多量の廃水
を生じ、この廃水の無害化には多大の費用を必要とする
。かかる理由から、この方法は工業的に不利な方法であ
る。
【0004】特開昭53−68770号公報には、無水
マレイン酸とアミン化合物とを有機溶媒中で反応させて
生成したマレインアミド酸を、次いで単離することなし
に、非プロトン性極性溶媒及び酸触媒の存在下で脱水閉
環させる方法が開示されている。しかしながら、この方
法には、以下のような問題点がある。高価でかつ毒性の
あるジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒
を多く用いるために、マレイミドの製造コストが高くな
ってしまう。酸触媒の作用により非プロトン性極性溶媒
が変質してしまうため、溶媒の損失が大きい。ジメチル
ホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒の沸点が高い
ために、製品マレイミドの中からこれら溶媒を除去する
ことが困難であることなどである。
【0005】特公昭51−40078号公報には、希釈
剤として沸点80℃以上の溶媒を用いて、N−置換マレ
インアミド酸をクロルスルホン酸等の酸触媒とともに加
熱脱水閉環させ、この時生成する水を溶媒との共沸によ
り系外に除去することによりマレイミドを製造する方法
が開示されている。この方法は、無水酢酸のような高価
な脱水剤を多量に必要としないばかりか、生成したマレ
イミドの分離、回収が容易であるという点で優れている
【0006】これら脱水イミド化法とは別に、特開昭6
2−215563号公報には、マレイン酸モノエステル
とイソシアネート化合物とを反応させ、マレインアミド
酸モノエステルを得た後、熱的に脱アルコール反応を行
いN−置換マレイミドを得る方法が開示されている。し
かし、この方法は、脱アルコール反応を行う際に高真空
を必要とし、また、イソシアネート化合物は比較的高価
であり、工業的に不利な方法である。
【0007】ところで本発明者らは、上記従来法の課題
である高価な脱水剤の使用、非プロトン性極性溶媒の使
用あるいは生成したN−置換マレイミドの単離が困難で
あること等を解消した方法を見出し、既に特許出願して
いる〔例えば、特開平2−53772号、特開平2−2
82361号〕。例えば、特開平2−282361号の
方法は、N−置換マレインアミド酸をエステル化し、つ
いで得られたエステルを脱アルコール、閉環イミド化し
て収率良くN−置換マレイミドを製造するものである。 生成したN−置換マレイミドは溶媒から直接粗結晶とし
て析出させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−28236
1号の方法は、上記のように生成物を粗結晶として回収
できるので分離が容易であり、さらに収率等の点でも、
上記従来法に比べれば優れた方法である。しかし、生成
するN−アリールマレイミド等のN−置換マレイミドの
粗結晶の純度に改良の余地があった。
【0009】そこで本発明の目的は、特開平2−282
361号の方法を改良して、特開平2−282361号
の方法と同等以上の収率で、かつより純度の高いN−ア
リールマレイミド粗結晶を得る方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、下記一
般式(I)
【化4】 で表されるN−アリールマレインアミド酸(式中、R1
 、R2 、R3 、R4 及びR5 はそれぞれ水素
原子、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、カルボキシル
基、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基、フェニ
ル基またはスルホン基を示す)をスルホン酸系触媒及び
R6 −OH(式中、R6 は無置換若しくは置換基を
有する炭素数1〜7のアルキル基、または無置換若しく
は置換基を有する炭素数3〜7のシクロアルキル基を示
す)で表されるアルコールの存在下、エステル化して一
般式(II)
【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及び
R6 は、一般式(I)と同じ)で表されるN−アリー
ルマレインアミド酸モノエステルを含む反応混合物を得
、次いで、この反応混合物中の一般式(II)のN−ア
リールマレインアミド酸モノエステルをスルホン酸系触
媒及びリン酸系触媒の存在下、脱アルコール反応するこ
とにより閉環イミド化して一般式(III)
【化6】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4及びR5 は、
一般式(I)と同じ)で表されるN−アリールマレイミ
ドを生成させ、反応混合物から一般式(III)のN−
アリールマレイミド粗結晶を析出させることを含むN−
アリールマレイミドの製造方法に関する。
【0011】以下本発明について詳細に説明する。一般
式(I)、(II)及び(III)において、R1 、
R2 、R3 、R4 及びR5 は、それぞれ水素原
子、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、カルボキシル基
、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基、フェニル
基またはスルホン基を示す。
【0012】ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素及びヨウ素を例示できる。炭素数1〜6のアルキル基
としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル及びn−ヘキシル等を挙げることがで
きる。
【0013】また、一般式(II)及びアルコールR6
 −OHにおいて、R6 は、無置換若しくは置換基を
有する炭素数1〜7のアルキル基、または無置換若しく
は置換基を有する炭素数3〜7のシクロアルキル基を示
す。 アルキル基は、直鎖または分枝アルキル基のいずれでも
よい。好ましいアルキル基として、メチル、エチル、n
−プロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ヘキシル等
を挙げることができる。また、好ましいシクロアルキル
基としては、シクロヘキシル、シクロペンチル等を挙げ
ることができる。
【0014】上記アルキル基及びシクロアルキル基は、
いずれも無置換でも、あるいは置換基を有してもよい。 置換基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基及
びフェニル基を挙げることができる。フェニル基を置換
基として有するアルキル基の例として、ベンジル基を挙
げることができる。
【0015】次に、一般式(I)で表されるN−アリー
ルマレインアミド酸を以下に例示する:N−フェニルマ
レインアミド酸、N−(2−クロロフェニル)マレイン
アミド酸、N−(3−クロロフェニル)マレインアミド
酸、N−(4−クロロフェニル)マレインアミド酸、N
−(2−ニトロフェニル)マレインアミド酸、N−(2
−ヒドロキシフェニル)マレインアミド酸、N−(2−
アミノフェニル)マレインアミド酸、N−(2,6−ジ
クロロフェニル)マレインアミド酸、N−(4−メトキ
シフェニル)マレインアミド酸、N−(4−エトキシフ
ェニル)マレインアミド酸、N−(4−メチルフェニル
)マレインアミド酸、N−(2,6−ジメチルフェニル
)マレインアミド酸、N−(4−カルボキシフェニル)
マレインアミド酸、N−(2,4,6−トリクロロフェ
ニル)マレインアミド酸、N−(2,4,6−トリメチ
ルフェニル)マレインアミド酸、N−(4−スルホニル
フェニル)マレインアミド酸、N−ビフェニルマレイン
アミド酸等。
【0016】一般式(II)で表されるN−アリールマ
レインアミド酸モノエステルの具体例を示す:N−フェ
ニルマレインアミド酸メチルエステル、N−(2−クロ
ロフェニル)マレインアミド酸メチルエステル、N−(
3−クロロフェニル)マレインアミド酸メチルエステル
、N−(4−クロロフェニル)マレインアミド酸メチル
エステル、N−(2−ニトロフェニル)マレインアミド
酸メチルエステル、N−(2−ヒドロキシフェニル)マ
レインアミド酸メチルエステル、N−(2−アミノフェ
ニル)マレインアミド酸メチルエステル、N−(2,6
−ジクロロフェニル)マレインアミド酸メチルエステル
、N−(4−メトキシフェニル)マレインアミド酸メチ
ルエステル、N−(4−エトキシフェニル)マレインア
ミド酸メチルエステル、N−(4−メチルフェニル)マ
レインアミド酸メチルエステル、N−(2,6−ジメチ
ルフェニル)マレインアミド酸メチルエステル、N−(
4−カルボキシフェニル)マレインアミド酸メチルエス
テル、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイ
ンアミド酸メチルエステル、N−(2,4,6−トリメ
チルフェニル)マレインアミド酸メチルエステル、N−
(4−スルホニルフェニル)マレインアミド酸メチルエ
ステル、N−ビフェニルマレインアミド酸メチルエステ
ル、N−フェニルマレインアミド酸iso−ブチルエス
テル、N−(2−クロロフェニル)マレインアミド酸i
so−ブチルエステル、N−(3−クロロフェニル)マ
レインアミド酸iso−ブチルエステル、N−(4−ク
ロロフェニル)マレインアミド酸iso−ブチルエステ
ル、N−(2−ニトロフェニル)マレインアミド酸is
o−ブチルエステル、N−(2−ヒドロキシフェニル)
マレインアミド酸iso−ブチルエステル、N−(2−
アミノフェニル)マレインアミド酸iso−ブチルエス
テル、N−(2,6−ジクロロフェニル)マレインアミ
ド酸iso−ブチルエステル、N−(4−メトキシフェ
ニル)マレインアミド酸iso−ブチルエステル、N−
(4−エトキシフェニル)マレインアミド酸iso−ブ
チルエステル、N−(4−メチルフェニル)マレインア
ミド酸iso−ブチルエステル、N−(2,6−ジメチ
ルフェニル)マレインアミド酸iso−ブチルエステル
、N−(4−カルボキシフェニル)マレインアミド酸i
so−ブチルエステル、N−(2,4,6−トリクロロ
フェニル)マレインアミド酸iso−ブチルエステル、
N−(2,4,6−トリメチルフェニル)マレインアミ
ド酸iso−ブチルエステル、N−(4−スルホニルフ
ェニル)マレインアミド酸iso−ブチルエステル、N
−ビフェニルマレインアミド酸iso−ブチルエステル
等。
【0017】次に、一般式(III)で表されるマレイ
ミドを以下に例示する:N−フェニルマレイミド、N−
(2−クロロフェニル)マレイミド、N−(3−クロロ
フェニル)マレイミド、N−(4−クロロフェニル)マ
レイミド、N−(4−ニトロフェニル)マレイミド、N
−(2−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−(2−
アミノフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジクロロ
フェニル)マレイミド、N−(4−メトキシフェニル)
マレイミド、N−(4−エトキシフェニル)マレイミド
、N−(4−メチルフェニル)マレイミド、N−(2,
6−ジメチルフェニル)マレイミド、N−(4−カルボ
キシフェニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリク
ロロフェニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリメ
チルフェニル)マレイミド、N−(4−スルホニルフェ
ニル)マレイミド、N−ビフェニルマレイミド。
【0018】以下に本発明の方法について詳細に説明す
る。まず、一般式(I)で示されるマレインアミド酸と
アルコールR6 −OHとをスルホン酸系触媒の存在下
、反応させてエステル化を行う。この反応により、一般
式(II)で表されるマレインアミド酸モノエステルを
含む混合物を有利に得ることができる。
【0019】R6 −OHのアルコールとしては、エス
テル化の容易さから、炭素数1〜7のアルキル基または
炭素数3〜7のシクロアルキル基を用いる。具体例とし
ては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n
−ブタノール、iso−ブタノール、n−ヘキサノール
、ベンジルアルコール等の1級アルコール、iso−プ
ロパノール、sec−ブタノール、シクロヘキサノール
等の2級アルコール、tert−ブタノール等の3級ア
ルコール、エチレングリコール等のジオール類を挙げる
ことができる。中でも1級アルコールが好ましく、特に
メタノールが好ましい。アルコールの使用量は、マレイ
ンアミド酸に対して、1モル当量以上であればよい。反
応を有利に進めるという観点からは、3モル当量以上と
することが好ましい。
【0020】スルホン酸系触媒としては、硫酸、無水硫
酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、エチルスルホン酸、オクチルスルホン
酸等のブレンステッド酸及びイオン交換樹脂等を用いる
ことができる。スルホン酸系触媒の使用量は、マレイン
アミド酸に対して0.01〜1モル当量、好ましくは0
.05〜0.5モル当量とすることが適当である。
【0021】反応温度は、高すぎると反応速度は早くな
るが副反応が起こるため、30〜110℃、好ましくは
50〜80℃とすることが適当である。反応中は、反応
混合物を攪拌することが好ましい。この時、生成する水
を系外に留去せしめながら反応を行うことで、より有利
にエステル化を進行させることができる。反応時間は、
約0.5〜3時間とすることが適当である。
【0022】本エステル化反応は、溶媒の不存在下で行
なっても良いが、好ましくは、N−アリールマレインア
ミド酸類及びN−アリールマレイミド類に対して不活性
であり、かつ水不混和性の有機溶媒の存在下で行うこと
が適当である。このような有機溶媒としては、例えばn
−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、及
びベンゼン、トルエン、クメン等の芳香族炭化水素類を
挙げることができる。中でも、トルエンが反応温度の制
御や溶媒除去の容易さ、さらに副反応生成物の抑制とい
う観点から好ましい。
【0023】このようにして得られた反応混合物は、つ
いでそのまま次のイミド化反応に使用する。イミド化反
応は、上記反応混合物に含まれる一般式(II)で表さ
れるマレインアミド酸モノエステルを、スルホン酸系触
媒及びリン酸系触媒の共存下、例えば、反応温度80〜
170℃、好ましくは90〜110℃で約1〜7時間、
好ましくは1〜4時間かけて脱アルコールによる閉環イ
ミド化させることにより実施できる。
【0024】スルホン酸系触媒は、予めエステル化の際
に反応混合物中に添加されているので、それをそのまま
用いることができる。但し、必要により、イミド化反応
に際して、スルホン酸系触媒を補充することはできる。 また、リン酸系触媒としては、リンの酸素酸類であれば
いずれも使用できる。例えば、オルトリン酸、メタリン
酸、ピロリン酸、亜リン酸、次亜リン酸等を挙げられる
。リン酸系触媒の使用量は、エステル化反応に用いたN
−アリールマレインアミド酸に対して、0.01〜1モ
ル当量、好ましくは0.01〜0.5モル当量とするこ
とが適当である。
【0025】イミド化反応は、脱アルコール反応である
ために、生成するアルコールを共沸除去しつつ行うこと
で有利に進行させることができる。具体的には、溶媒の
還流と共に反応系内のアルコールを共沸除去し、それに
よって減少する溶媒を逐次補充することにより反応系内
の溶媒量を一定に保つことにより実施できる。
【0026】イミド化反応終了後、容器に付着した粘性
物をデカンテーションにより除去し、必要により固体の
触媒を除去した後、減圧下、溶媒を除去するだけで、比
較的高い純度のN−アリールマレイミド粗結晶を得るこ
とができる。反応圧力は、エステル化及びイミド化反応
ともに、上記温度範囲であれば、常圧、加圧、減圧のい
ずれでも良い。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、N−アリールマ
レインアミド酸から、比較的高い収率で、かつより純度
の高いN−アリールマレイミド粗結晶を得ることができ
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 (エステル化工程)温度計、水分離器を備えた冷却管、
トルエン供給管及び攪拌器を備えた500ml四つ口フ
ラスコにN−フェニルマレインアミド酸38.2g(0
.2mol )、メタノール200ml及び濃硫酸1.
0mlを仕込んだ後、加熱攪拌を開始し、還流下1時間
エステル化反応を行った。
【0029】(閉環イミド化工程)次いで、減圧下メタ
ノールを留去した後、トルエン180ml及びオルトリ
ン酸1.15g(0.01mol )を加え、常圧のま
ま再び加熱を開始した。トルエンが還流を始めた時点か
らトルエン供給管より180ml/hの速度でトルエン
をフラスコ内に供給するとともに、水分離器より180
ml/hの速度で反応溶媒の抜き出しを行った。この状
態で3時間攪拌を続けて反応を行った。反応終了後、デ
カンテーションにより粘性物を除去し、更に反応液を減
圧下で濃縮乾固することによりN−フェニルマレイミド
の粗結晶を得た。
【0030】この粗結晶を高速液体クロマトグラフィー
により分析した結果、N−フェニルマレイミドが原料と
して使用したN−フェニルマレインアミド酸に対して8
7.9モル%の収率で生成した。また、粗結晶の純度は
、94.0wt%であった。
【0031】実施例2、3 閉環イミド化工程におけるオルトリン酸の使用量を2.
3g(0.02mol)(実施例2)及び4.6g(0
.04mol )(実施例3)とした以外は実施例1と
同様にしてN−フェニルマレイミドの粗結晶を得た。実
施例1と同様に分析した結果を、実施例1の結果ととも
に、表1に示す。
【0032】実施例4 (エステル化工程)温度計、水分離器を備えた冷却管、
トルエン供給管及び攪拌器を備えた100ml四つ口フ
ラスコにN−フェニルマレインアミド酸9.6g(0.
05mol )、メタノール50ml及びイオン交換樹
脂(アンバーリスト15)10gを仕込んだ後、加熱攪
拌を開始し、還流下1.5時間エステル化反応を行った
【0033】(閉環イミド化工程)次いで、減圧下メタ
ノールを留去した後、トルエン50ml及びオルトリン
酸0.29g(2.5mmol)を加え、常圧のまま再
び加熱を開始した。トルエンが還流を始めた時点からト
ルエン供給管より50ml/hの速度でトルエンをフラ
スコ内に供給するとともに、水分離器より50ml/h
の速度で反応溶媒の抜き出しを行った。この状態で4時
間攪拌を続けて反応を行った。反応終了後、イオン交換
樹脂を濾別し、デカンテーションにより粘性物を除去し
、更に反応液を減圧下で濃縮乾固することによりN−フ
ェニルマレイミドの粗結晶を得た。
【0034】この粗結晶を高速液体クロマトグラフィー
により分析した結果、N−フェニルマレイミドが原料と
して使用したN−フェニルマレインアミド酸に対して7
8.3モル%の収率で生成した。また、粗結晶の純度は
、91.8wt%であった。
【0035】比較例1 閉環イミド化工程においてオルトリン酸を使用しなかっ
た以外は実施例1と同様にしてN−フェニルマレイミド
の粗結晶を得た。実施例1と同様に分析した結果を、表
1に示す。
【0036】比較例2、3 閉環イミド化工程においてオルトリン酸の代わりに、濃
硫酸0.25ml(比較例2)及び濃硫酸0.5ml(
比較例3)を加えた以外は実施例1と同様にしてN−フ
ェニルマレイミドの粗結晶を得た。実施例1と同様に分
析した結果を、表1に示す。
【0037】比較例4 閉環イミド化工程においてオルトリン酸を使用しなかっ
た以外は実施例4と同様にしてN−フェニルマレイミド
の粗結晶を得た。実施例4と同様に分析した結果を、表
1に示す。
【0038】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】    下記一般式(I)【化1】 で表されるN−アリールマレインアミド酸(式中、R1
     、R2 、R3 、R4 及びR5 はそれぞれ水素
    原子、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、カルボキシル
    基、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基、フェニ
    ル基またはスルホン基を示す)をスルホン酸系触媒及び
    R6 −OH(式中、R6 は無置換若しくは置換基を
    有する炭素数1〜7のアルキル基、または無置換若しく
    は置換基を有する炭素数3〜7のシクロアルキル基を示
    す)で表されるアルコールの存在下、エステル化して一
    般式(II) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及び
    R6 は、一般式(I)と同じ)で表されるN−アリー
    ルマレインアミド酸モノエステルを含む反応混合物を得
    、次いで、この反応混合物中の一般式(II)のN−ア
    リールマレインアミド酸モノエステルをスルホン酸系触
    媒及びリン酸系触媒の存在下、脱アルコール反応するこ
    とにより閉環イミド化して一般式(III) 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4及びR5 は、
    一般式(I)と同じ)で表されるN−アリールマレイミ
    ドを生成させ、反応混合物から一般式(III)のN−
    アリールマレイミド粗結晶を析出させることを含むN−
    アリールマレイミドの製造方法。
JP3105012A 1991-03-18 1991-03-18 N−アリールマレイミドの製造方法 Pending JPH04290868A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5523414A (en) * 1993-10-06 1996-06-04 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of maleinamic acid, esters thereof, and maleinimide
WO2012128255A1 (ja) 2011-03-24 2012-09-27 株式会社日本触媒 N-フェニルマレイミド化合物およびそれを使用して得られる共重合体組成物

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