JPH0428978Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、コーナー窓用庇に関する。

〔従来の技術〕

最近の店舗等の建物の窓やフロント窓は、装飾
的効果をねらつて壁体コーナー部（出隅部）にＬ
字形に設け、かつその上に庇を窓に沿つてＬ字形
に取付ける場合が多い。

一般に、この種の庇は垂木掛け部材と桁部材間
に複数本の垂木部材を架設することにより庇の骨
組を構成し、この骨組の表面に屋根パネルを取付
けることにより構成され、その多くは様々な大き
さのタイプにユニツト化されている。さらに、こ
のような壁体のコーナー部に取付けられる庇は隣
合う壁面の双方に取付けられる部分とこれらの間
に取付けられる部分とに別々に構成され、これら
を連結しつつ別々に壁面に取付けることにより庇
全体が構成されている。例えば実公昭53−48503
号公報参照。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、このような構成だと、左右庇ユニツト
と中央の庇ユニツト間の接合部において、双方の
垂木部材が二重に重なるため垂木部材が無駄にな
るという欠点がある。さらに、取付けに際し壁面
に若干の不陸があるために各ユニツトの取付位置
がずれ、その結果接合部に接合誤差が生じた場合
等、これを簡単に修正できない場合が多かつた。

この考案は前記従来の問題点を解消するために
提案されたもので、部品数を可能な限り減すこと
により製作コストの低減化を図ることができるコ
ーナー窓用庇を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、垂木掛け部材と桁部材間に複数本
の垂木部材を取付けて庇両端の庇骨組とするとと
もにこの庇骨組に屋根パネルを取付けることによ
り庇両端の庇ユニツトとし、この庇ユニツトを交
差する壁面の双方に左右並べて取付け、かつこの
左右庇ユニツトの桁部材間に壁面のコーナー部に
沿つて多角形状若しくはアーチ状に形成されたコ
ーナー用桁部材を取付けることにより、コーナー
用桁部材と前記左右庇ユニツトの垂木部材を兼用
して庇中央部の庇骨組とし、この庇骨組に屋根パ
ネルを取付け庇中央部の庇ユニツトとして庇全体
を構成することにより前記目的を達成するもので
ある。

〔実施例〕

以下、この考案を図示する一実施例によつて説
明すると、コーナー窓用庇１（以下庇１とする）
は、左右両端の庇ユニツト２，２と中央部の庇ユ
ニツト３とから構成され、交差する壁面Ａ，Ａの
コーナー部に取付けられている。

左右両端の庇ユニツト２，２および中央部の庇
ユニツト３はそれぞれ庇骨組４，５に屋根パネル
６，…を取付けることにより構成されている。

庇ユニツト２の庇骨組４は垂木掛け部材７と桁
部材８間に複数本の垂木部材９を架設し、かつ垂
木掛け部材７の両端に柱部材１０，１０を垂設
し、さらにこの柱部材１０，１０の下端と桁部材
８の両端間に梁部材１１，１１を架設することに
よつて構成されている。

そして、庇骨組４，４は壁面Ａ，Ａにそれぞれ
別々にねじ止めすることにより左右並べて取付け
られている。

庇ユニツト３の庇骨組５は左右庇骨組４，４の
垂木掛け部材７，７間と桁部材８，８間に必要に
より設けるコーナー用連結部材１２とコーナー用
桁部材１３をそれぞれ取付け、コーナー用桁部材
１３を左右庇骨組４，４の垂木部材９，９とから
構成されている。

庇骨組４の垂木掛け部材７、桁部材８、柱部材
１０および梁部材１１はすべて軽量型材より形成
され、このうち、桁部材８、垂木部材９、柱部材
１０および梁部材１１はすべて中空断面形に形状
され、さらに垂木部材９は多角形状若しくはアー
チ状に形成されている。また、これらの部材間は
すべて複数本のねじによつて連結されている。

なお場合により設ける庇骨組５のコーナー用連
結部材１２は壁面Ａ，Ａのコーナー部に沿つてほ
ぼ直角なＬ字形状に形成されている。また、コー
ナー用連結部材１２はその両端を庇骨組４，４の
垂木掛け部材７，７の端部に突合せ、壁面Ａ，Ａ
にねじ止めすることによつて取付けられている。

そして、庇骨組４，４の内側垂木部材９ａおよ
び内側柱部材１０ａの上端部が垂木掛け部材７と
コーナー用連結部材１２間の突合せ部に双方に跨
つて連結ねじによつてねじ止めされている。

また、庇ユニツト５のコーナー用桁部材１３は
中空断面形に形成され、かつ多角形状若しくはア
ーチ状に形成されている。なお、コーナー用桁部
材１３を多角形状に形成する場合、複数本の直線
部材１３ａを連結ブロツク１４と連結ねじによつ
て連結して構成するものとする（第６図参照）。

そして、コーナー用桁部材１３は左右庇骨組
４，４の桁部材８，８間に両端を前記桁部材８，
８に連結ブロツク１４によつて連結することによ
り取付けられ、この連結部に垂木部材９ａの下端
部および梁部材１１ａの先端部が連結されてい
る。

その結果として左右庇ユニツト２，２と中央部
の庇ユニツト３間の中央部において垂木部材９
ａ、柱部材１０ａおよび梁部材１１ａは双方の部
材を兼用する。

庇ユニツト２，３の屋根パネル６はいずれもそ
の上下縁端部を桁部材８、コーナー用桁部材１
３、垂木掛け部材７のパネル係合溝１５，１５に
嵌着して垂木部材９，９間に配置され、その両側
縁端部を垂木カバー１６，１６と取付ねじ１７に
よつて垂木部材９，９に固定することにより取付
けられている。また、左右庇ユニツト２，２の外
側端部に妻パネルが取付けられている。

〔考案の効果〕

この考案は以上の構成からなるので、以下の効
果を奏する。

左右庇ユニツトと中央庇ユニツトの接合部に
おいて、１本の垂木部材を左右庇ユニツトと中
央庇ユニツト双方の垂木部材に兼用させること
ができるため従来のように垂木部材が重なるこ
とがなく部品数を可能な限り減らし、製作コス
トの低減化が図れる。

また、壁面に若干の不陸があつても左右庇ユ
ニツトが多角形状若しくはアーチ状の形成され
ているコーナー用桁部材によつて連結されるの
で中央部において前記不陸を容易に吸収するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第７図はこの考案の１実施例を示し
たもので、第１図はコーナー窓用庇の斜視図、第
２図および第３図は各庇ユニツトの骨組を示す斜
視図、第４図は第２図および第３図における部
拡大斜視図、第５図および第７図はパネルの取付
け状態を示すコーナー窓用庇の一部断面図、第６
図はコーナー用桁部材の分解斜視図である。 １……コーナー窓用庇、２，３……庇ユニツ
ト、４，５……庇骨組、６……屋根パネル、７…
…垂木掛け部材、８……桁部材、９……垂木部
材、１０……柱部材、１３……コーナー用桁部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 垂木掛け部材７と桁部材８間に複数本の垂木部
   材９を取付けて庇両端の庇骨組４，４とするとと
   もにこの庇骨組４，４に屋根パネル６を取付ける
   ことにより庇両端の庇ユニツト２，２とし、この
   庇ユニツト２，２を交差する壁面の双方に左右並
   べて取付け、かつこの左右庇ユニツト２，２の桁
   部材８，８間に壁面のコーナー部に沿つて多角形
   状若しくはアーチ状に形成されているコーナー用
   桁部材１３を取付けることにより、コーナー用桁
   部材１３と前記左右庇ユニツト２，２の垂木部材
   ９，９を兼用して庇中央の庇骨組５とし、この骨
   組５に屋根パネル６を取付けてなることを特徴と
   するコーナー窓用庇。