JPH0428969B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は廃棄物を処理するための装置に関す
る。これは特にエネルギ回収のために産業廃棄物
に加えられる熱処理に特に適用できるものであつ
て、焼却炉の中で廃棄物の燃焼および熱分解また
はそのいずれかを生じさせ、炉の中で発生した熱
を回収し、その際に炉から出る煙とかくして回収
される熱の利用または開発のための流体との間の
熱交換を達成することを主体とする。

仏国ル．エール．リクイツド（L′Air
Liquide）社が1978年12月４日に提案した廃棄物
を処理するための装置は本質的に、焼却炉とこの
炉から出る煙の径路に沿つて配置された復熱器す
なわち感熱受取り器とからなる。上記提案に述べ
られたようなこの種の装置においては、炉と復熱
器は煙の径路に沿つて互に直接接近するように配
置され、復熱器は特に水蒸気ボイラからなること
ができ、焼却炉は多くの場合回転型であつて燃焼
（熱分解が適当な場合には熱分解）の実質的部分
が遂行される少くとも１つの回転部分とこの回転
部分から復熱器へ流入するように煙を導く定置部
分とからなる。この定置部分の水準においては、
灰を除去するための手段並びに必要な場合または
何んらかの理由で望ましい場合に煙を後燃焼する
ための手段を具備することが有利である。

この知られている技術の状態と対照して、この
発明の本質的な目的は炉と復熱器との間のエネル
ギ回収を改善することによつてエネルギ変換の全
効率を増大させること並びに炉の中で遂行される
廃棄物燃焼の状態を改良しかつ方法を達成するた
めの装置の費用を低減させることであり、これら
利点のすべては動力（電力）の発生における産業
廃棄物の最適利用の１部を構成する。

この目的のため、この発明によれば、廃棄物の
燃焼および熱分解またはそのいずれかのための少
くとも１つの円筒状の回転部分を備えた炉を有
し、前記回転部分を軸線方向に延長させた配置
で、復熱器と結合された円筒状の定置部分が存
し、前記定置部分によつて、煙が、前記回転部分
から前記復熱器まで案内され、前記復熱器におい
て、前記煙が、熱回収流体回路と熱交換関係にさ
れ、前記回転部分が、前記定置部分の反対側に定
置の前方部分を有し、前記前方部分を通して前記
廃棄物が前記炉の中に導入され、前記前方部分に
バーナが連通し、前記回転部分および前記定置部
分が、その長さのすべてに渉つて、周に沿う環状
の定置の管を備え、前記前方部分も定置の管を備
え、すべての前記管が、前記熱回収流体回路と流
体連通をなす、廃棄物を処理するための装置が提
供される。

この発明をさらに明らかにするため図面を参照
しながらこの発明の実施例について以下に説明す
る。

第１図に図示されるこの発明による装置は、産
業廃棄物の燃焼によつてまたその熱分解が利用で
きるときには熱分解によつて動力（電力）を発生
するために産業廃棄物を処理するためのものであ
る。これは本質的に回転式の焼却炉１および復熱
器としての水蒸気ボイラ２とからなり、水蒸気ボ
イラ２は炉の部分を形成する定置部分と見なされ
る結合装置３によつて煙の通路に沿う炉の出口側
に直接結合される。

図には線図的にさらに普通の装備の炉１および
ボイラ２の設計が示される。炉１に関して第１図
に示される回転部分４は下流で結合装置３に向つ
て開き反対端で定置の前方要素５によつて締切ら
れる。燃焼すべき廃棄物は送り機構６によつて前
方要素５を介して炉へ送入できる。前方要素５は
空気および酸素を供給されるバーナ７によつて横
断される。モータ９によつて回転部分４はその軸
線を中心として摩擦ローラ９Ａを介して回転駆動
できる。構造体８は床に対して傾斜した位置に炉
の全体を支持し、従つて廃棄物の燃焼ののちに残
つた灰は次第に炉の定置部分の方向に流動し、こ
こにこれら灰の取出しフラツプ１０が組込まれて
いる。ボイラ２に関して図示されている波形壁を
持つダクト１１はボイラ内で炉の煙出口から延長
し、管束１２の中で煙は出口１３から引出される
まで流れる。このボイラにおいて煙の感熱は回収
されて水１４を加熱し蒸発させる。発生した水蒸
気または水と水蒸気の混合物は開発流体と見なす
ことができ、これによれば回収されたエネルギは
装置の外側へ輸送して次いで消費場所まで輸送す
ることができる。

この発明によれば水と水蒸気の混合物の１部分
を補足的熱回収回路へ取出す配備が設けられ、こ
の回路は炉１の外壁の中に一体化された定置のダ
クトを有し、これは炉の中で発生した煙の熱の一
部分をこの水準で直接吸収する役をなす。この種
の定置のダクトは炉の回転部分４のまわりで符号
１５で示され（第１図）、定置の結合装置３のま
わりで符号１６で示され（第１図および第２図）、
さらに前方要素５に対して符号１７で示される
（第３図）。これらダクトのすべては共通の集め器
すなわちヘツダに対して並列に連結された多くの
管によつて形成され、この集め器すなわちヘツダ
は詳しく言えばボイラ２の中の水部分１４の中に
開く定置の送り分配器１８とボイラの高い部分に
連通する定置の集め器１９とからなる。ボイラ内
と同じ圧力を有する水または水蒸気の混合物は自
然な熱的流れで回収回路を通過する。炉１に沿つ
てその底部母線に沿つて延長する分配器１８は灰
取出し系（フラツプ）１０と回転部分４の駆動系
のローラ９Ａとを避けるため例えばループ部分１
８Ａに分割される。集め器１９は同じ方法でしか
し炉の上端において炉に沿つて延長する。

炉の回転部分４のまわりで、管１５は分配器１
８と集め器１９との間で相並ぶように配置され炉
の各側で半円状をなす。これらは煙を通さない内
部ケーシングを形成する回転円筒２１のできるだ
け近くに配置される。回転円筒２１は、回転部分
４の主要構成要素である。第１図においてこの円
筒は或る厚さの絶縁耐熱材料で被覆されるとして
図示される。

これとは異つて、回転部分とボイラの間の結合
部において定置結合装置３のまわりに配置される
管１６は煙と直接接触する。かくするため管は実
際上隣接するパターンで配置され、かつ溶接され
たシート金属要素２０によつて外部で相互連結さ
れる。これら要素および管は回転部分４の出口か
らボイラの入口へ向つて横断面が減少する煙ダク
トの適当な形状に適合する。しかしながら或る厚
さの耐熱絶縁材料が煙を通さないダクトの中に配
置できる。熱損失を限定するために熱絶縁できる
外部おおい２２には本質的に管１６によつて形成
されるケーシングの外側に装着される。

前方要素５も炉の定置部分であつて、煙を通さ
ない定置のケーシングは実際の管１７（第３図）
によつて同じ方法で形成され、管の壁は溶接され
たシート金属要素によつて相互連結される。管１
７は弧形状の２つの集め器２３および２４に並列
に連結され、これら集め器に分配器１８および集
め器１９がそれぞれ連通する。これら管はバーナ
および廃棄物供給装置（送り機構）の横断をそれ
ぞれ可能にするために前方要素に作られた開口２
５および２６を避けるような形に作られる。管の
間に溶接されたシート金属要素は、第３図におい
て回転円筒２１の境界の中に図示される前方要素
５の円の全体にわたつての煙に対する包囲体を完
成する。

前述した実施例の詳細部分は例示のためだけに
与えられたものであつてこの発明を限定するもの
では決してない。特に関連する技術的利点に依存
して上述した種種の部分および種種の可能性を組
合せることによつて、種種の変型実施例が達成で
きる。これら利点はそれが熱的作動条件、エネル
ギ回収または技術的具体化のいずれに関するもの
であるかに依存して３種類に大別される。

熱の点から見て、熱搬送流体の循環によつて冷
却される壁面の全体は炉の内側に関する１組の熱
吸収区域の役をする。この吸収の大きさは実際問
題として適当な厚さおよび性質の耐熱材料でこれ
ら要素の内面をおおうことによつて制御できる。
従つてこれら手段によつてまたこの発明による種
種の実施例の組合わせによつて、所望の関係を確
実に達成するように炉内の熱勾配が調節できる。
普通の設計の装置と比較してこの付加の自由度は
特に炉内の燃焼状態の極めて大きな支配を可能に
する。さらに同じ幾何学的形状の包囲体に対して
熱負荷従つて例えば焼却の場合に処理できる廃棄
物の量が実質上増大できる。

熱搬送流体回路によるエネルギの回収はすべて
の炉壁において極めて完全な方法で遂行でき、従
つてこれら壁を通る熱損失は実際上排除できる。
この事態において、炉の中へ送られる潜在エネル
ギと比較した復熱器の出口で得られるエネルギを
意味する炉と復熱器の組合わせの真の変換効率
は、例えば廃棄物ではなく普通の燃料で作動する
工業炉において得られるそれに似ている。

最後に、技術的利点はマニホルドの種類であ
る。最も実質的な点としてここでは、耐用寿命が
一般に極めて限定される多量の耐熱内張りの包囲
体が炉の中に使用されることはなくその代りに耐
用寿命が殆んど限定されない冷却構造体が使用さ
れる。他方において、炉の補助物特にバーナおよ
び廃棄物供給機構を冷却する必要はなく、これら
は熱応力が低い状態で作動する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による装置の第１実施例を一
部断面によつて示す線図、第２図は廃棄物焼却炉
の定置部分の水準における装置の詳細を示す図、
第３図は第１図の矢印に対応するように見た炉
の前方部分を示す図である。 図面において、１は焼却炉、２は復熱器を構成
するボイラ、３は炉の定置部分、４は炉の回転部
分、１５，１６および１７は炉壁を形成する熱搬
送流体の回路を構成する部分を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 廃棄物の燃焼および熱分解またはそのいずれ
   かのための少くとも１つの円筒状の回転部分４を
   備えた炉１を有し、前記回転部分を軸線方向に延
   長させた配置で、復熱器２と結合された円筒状の
   定置部分３が存し、前記定置部分によつて、煙
   が、前記回転部分から前記復熱器まで案内され、
   前記復熱器において、前記煙が、熱回収流体回路
   と熱交換関係にされ、前記回転部分が、前記定置
   部分の反対側に定置の前方部分を有し、前記前方
   部分を通して前記廃棄物が前記炉の中に導入され
   ６、前記前方部分にバーナ７が連通し、前記回転
   部分および前記定置部分が、その長さのすべてに
   渉つて、周に沿う環状の定置の管１５，２６，１
   ６を備え、前記前方部分も定置の管１７を備え、
   すべての前記管が、前記熱回収流体回路と流体連
   通をなす、廃棄物を処理するための装置。 ２ 前記の環状の管が、前記回転部分および前記
   定置部分をそれぞれ包囲する不透過性の定置の包
   囲体の一部を形成する、特許請求の範囲第１項に
   記載の装置。 ３ 前記の環状の管および前記の前方部分の管
   が、軸線方向に延長する管１８，１９を介して相
   互に連結される、特許請求の範囲第２項に記載の
   装置。 ４ 前記復熱器が、前記定置部分の延長として水
   平に延長する、特許請求の範囲第３項に記載の装
   置。