JP2004108274A - 熱電併給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】熱電併給システムのトータルコストを安くすると共に、システムの総合効率を向上させることおよびマイクロガスタービンの許容圧損の範囲内でより多くの蒸気を供給可能とすること。
【解決手段】マイクロガスタービン1からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナ26を有し互いに並列接続される複数台の小型貫流ボイラを備え、マイクロガスタービン1からの排ガスを各小型貫流ボイラ1へ並列に流通させる。
【選択図】 図1
【解決手段】マイクロガスタービン1からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナ26を有し互いに並列接続される複数台の小型貫流ボイラを備え、マイクロガスタービン1からの排ガスを各小型貫流ボイラ1へ並列に流通させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、マイクロガスタービンなどの熱電併給装置と排熱ボイラとを組み合わせた熱電併給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、出力が数300kW以下のマイクロガスタービンが比較的小さい店舗向けの熱電併給装置として注目を浴びている。その理由の一つは、このマイクロガスタービンが、装置の量産設計によってイニシャルコストが低いためである。また、他の理由は、発電効率が、例えば25〜28%と高く、しかも大型ガスタービンのように、タービン主任技術者が不要なために、メンテナンスコストも低く、イニシャルコストを含めたトータルコストが低いためである。
【0003】
前記マイクロガスタービンのような熱電併給装置は、排ガスボイラと組み合わせて熱電併給システムとして使用される(例えば、特許文献1参照。)。この熱電併給システムにおいて、前記のように熱電併給装置の方は、トータールコストの低い装置が追求され、実用化されているのに対して、排熱ボイラの方は、熱電併給システム専用に設計,製造されているのでイニシャルコストが高く、大きさの割には蒸発量および効率が低いと共にメンテナンスコストが高いために、トータルコストの高いシステムとなっていた。これらは、地球環境保全のために積極的に実用化し、普及させるべき熱電併給システムの普及を阻害する一因となっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−4945号公報(第4頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、熱電併給システムのトータルコストを安くすると共に、システムの総合効率を向上させることにより、熱電併給システムの普及を促進し、もって地球環境の保全に貢献することである。また、他の課題は、熱電併給装置の許容圧損の範囲内で、より多くの蒸気を供給可能とすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、熱電併給装置と、この熱電併給装置からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナを有し互いに並列接続される複数台の小型貫流ボイラおよび/または簡易貫流ボイラとを備え、前記熱電併給装置からの排ガスを前記各小型貫流ボイラおよび/または前記各簡易貫流ボイラへ並列に流通させることを特徴としている。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、前記熱電併給装置をマイクロガスタービンとしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この実施の形態は、熱電併給装置と、複数台の小型貫流ボイラとからなる熱電併給システムである。前記複数台の小型貫流ボイラは、互いに並列に接続されて、前記熱電併給装置の排ガス出口に接続されている。そして、前記各小型貫流ボイラは、それぞれ前記熱電併給装置からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナを有している。
【0009】
前記熱電併給装置は、好ましくはマイクロガスタービンとする。前記マイクロガスタービンは、羽根車を高温・高圧ガス流で回転させて発電するタービンと、燃焼器と、前記タービンの軸につながれ前記燃焼器へ吹き込む空気を高圧に圧縮する圧縮機とからなり、前記圧縮機により前記燃焼器に大量の空気(酸素)を吹き込んで激しく燃焼させ、その結果生ずる高温ガスで前記羽根車を回転させて、発電するものである。この明細書においては、前記マイクロガスタービンとは、出力が300kW未満で、タービン技術主任の選任が不要であるガスタービンをいう。なお、前記熱電併給装置は、実施に応じて高温の排ガスを排出する小容量の発電用のガスエンジンとすることができる。
【0010】
複数台の前記小型貫流ボイラは、同種のものからなり、容量は実施に応じて同じとするか、互いに異ならせることができる。同種とは、複数台の前記小型貫流ボイラが、全て蒸気生成用ボイラであるとか、全て温水生成用であるとかを意味する。以下の説明では、蒸気生成用ボイラとして説明する。
【0011】
前記各小型貫流ボイラは、前記マイクロガスタービンからの排ガスが保有する熱を有効利用して蒸気を発生させ、その発生蒸気を蒸気使用設備へ供給するものである。
【0012】
前記小型貫流ボイラは、労働安全衛生法施行令第1条第4号のニに規定される圧力が10kg/cm2G以下で、伝熱面面積が10m2以下の蒸気ボイラで、保有水量が比較的少なく、運転やメンテナンスを行うに際しては、取扱い者は、ボイラ技士の資格が不要で、小型ボイラ取扱業務特別教育を受講すれば良い。従って、メンテナンスコストが低い排熱ボイラとなる。この実施の形態においては、前記小型貫流ボイラは、標準,すなわち量産設計の小型貫流ボイラとする。この標準小型貫流ボイラは、大型の炉筒ボイラなどと対抗するために、ボイラ効率の向上および装置の小型化,低コスト化に取り組み、これを実現したことは、周知のとおりである。
【0013】
そして、前記小型貫流ボイラは、構成的には、上、下ヘッダ間に多数の水管を接続した缶体と、前記熱電併給装置からの排ガスを燃焼用空気としてガス燃料などの燃料を燃焼させ、前記水管を加熱する追い焚きバーナとを具備したものとしている。
【0014】
ところで、マイクロガスタービンを用いた熱電併給システムにおいては、許容圧損が高くなく(100〜200mmAq)、排ガスボイラの圧損が前記許容圧損を超えると、前記マイクロガスタービンの出力が低下し、それに伴い部分負荷となるために効率が低下し、軸受けなどを損傷する場合も有る。よって、この発明の実施の形態の小型貫流ボイラの缶体の圧損の低減が、システム構成上重要である。
【0015】
この発明の実施の形態においては、複数台の前記小型貫流ボイラを互いに並列に接続して前記熱電併給装置に接続し、前記マイクロガスタービンからの排ガスを前記各小型貫流ボイラヘ並列に流通させるように構成している。これにより、前記小型貫流ボイラによる総圧損(並列接続された前記小型貫流ボイラの圧損の合計)を前記小型貫流ボイラを1台接続のものと比較して1/4に低減すると共に、前記小型貫流ボイラの総圧損を同じとすると前記小型貫流ボイラによる総蒸発量(並列接続された前記小型貫流ボイラの蒸発量の合計)を増大させることができる。
【0016】
ちなみに、出願人は、標準小型貫流ボイラとして、蒸発量が0.5t/h,0.75t/h,1t/h,1.5t/h,2t/hのものを製造販売している。よって、この発明の実施の形態の小型貫流ボイラは、前記マイクロガスタービンからの排ガス中の酸素濃度および排ガス量と前記蒸気使用設備の使用蒸気量(要求蒸気量)に応じて、これらの標準小型貫流ボイラから同種で、かつ同容量または異なる容量のものが複数台選択される。すなわち、標準小型ボイラの缶体が、そのまま使用(全てを共通化)される。
【0017】
また、前記小型貫流ボイラとしては、所謂ωフロータイプや全周吹き出しタイプのボイラが使用される。これらのボイラにおいては、ボイラ効率の向上が前記のように追求されており、所謂ωフローの小型貫流ボイラでは、90%以上のボイラ効率が達成されている。また、所謂全周吹き出し型の小型貫流ボイラにおいても同様のボイラ効率が達成されている。なお、前記全周吹き出し型の小型貫流ボイラは、圧損が少なく、この発明の実施の形態の小型貫流ボイラとして好適である。
【0018】
前記各追い焚きバーナは、排ガス中の酸素濃度,排ガス温度,排ガス量が、前記標準小型貫流ボイラの燃焼用空気と異なるけれども、前記各小型貫流ボイラにおける流速が1/2となるために、前記標準小型貫流ボイラのバーナと共通のものを使用することができる。しかしながら、前記マイクロガスタービンからの排ガスの酸素濃度,排ガス温度,排ガス量に合わせた構造として、前記標準小型貫流ボイラに用いるバーナと構成を異ならせることもできる。
【0019】
前記各追い焚きバーナの追い焚き量の上限(最大追い焚き量)は、好ましくはつぎの4つのうちの最低のものとする。しかしながら、最大追い焚き量を実施に応じて▲1▼▲2▼のうち最低のものとすることもできる。。
▲1▼排ガスの酸素濃度および排ガス量によって決まる追い焚き量
▲2▼総圧損が前記熱電併給装置の許容圧損と同じかそれ以下となる追い焚き量
▲3▼前記追い焚きバーナによる再燃焼後のCO濃度が規制値を超えない追い焚き量
▲4▼前記追い焚きバーナによる再燃焼後のNOx値が規制値を超えない追い焚き量
【0020】
また、前記の実施の形態においては、排熱ボイラを蒸気ボイラとしているが、小型温水ボイラとすることができる。
【0021】
なお、前記缶体は、標準小型貫流ボイラの缶体と全てを共通化することなく、実施に応じて、少なくとも上、下ヘッダおよび水管の配列構成を共通化したものとすることができる。前記水管の配列構成を共通化するとは、前記水管の配列ピッチを変えずに、前記水管の長さを変えるものも含む。具体的には、前記水管の長さを前記標準小型貫流ボイラのそれより長くして圧損を低減する一方、前記水管に装着するフィンの配列ピッチは前記標準小型貫流ボイラのそれよりも小さくして、流速を低下しても熱流束を増加させるなどの設計変更を行い、フィン部における燃焼ガスの流速を20m/s程度に設定することで、熱電併給システムに適した缶体に構成することができる。
【0022】
前記のように、同種の前記小型貫流ボイラを並列接続して前記マイクロガスタービンからの排ガスを並列に流していることにより、1台の小型貫流ボイラを接続するシステムと比較して、前記マイクロガスタービンから見た前記小型貫流ボイラの総圧損は、1/4に低減される。その結果、複数台の小型貫流ボイラの追い焚き運転により、前記マイクロガスタービンの許容圧損の範囲内で多量の蒸気を発生でき、使用蒸気量の多い蒸気設備にも対応できる。また、前記各小型貫流ボイラには、排ガスが供給されるので、所謂排ガス再循環による燃焼火炎温度の抑制効果により、NOx量を低減できる。前記マイクロガスタービンの排ガスによる低NOx効果として、同排ガスの酸素濃度が、通常のボイラの排ガスのそれと比較して低いので、低酸素濃度による低NOx効果も考えられる。
【0023】
また、前記のように、マイクロガスタービンと組み合わせる排熱ボイラを前記マイクロガスタービンからの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナを有する小型貫流ボイラとし、この小型貫流ボイラの缶体を前記標準小型貫流ボイラと共通化するか、これと多くの構成を共通化している。その結果、イニシャルコストおよびメンテナンスコストの低い,すなわちトータルコストの低い排ガスボイラを用いることになる。よって、トータルコストの低い前記マイクロガスタービンと組み合わせているので、トータルコストの低い熱電併給システムを提供できる。また、追い焚きバーナを有する小型貫流ボイラを用いているので、蒸気発生量を容易に増大させることができると共に、排ガスボイラのボイラ効率を向上できるので、マイクロガスタービンと組み合わせたシステムの総合効率を80%以上とすることができる。
【0024】
前記の実施の形態においては、排ガスボイラとして前記小型貫流ボイラを用いているが、前記熱電併給装置の排ガス量が、少ない場合には、前記小型貫流ボイラの代わりに簡易ボイラを用いることができる。また、実施に応じて、前記小型貫流ボイラと前記簡易貫流ボイラとを組み合わせ用いることもできる。
【0025】
また、前記簡易ボイラは、労働安全衛生法施行令第1条第3号のホに規定される圧力が10kg/cm2G以下で、伝熱面面積が5m2以下の蒸気ボイラで、小型貫流ボイラと同様保有水量が少なく、運転やメンテナンスの際にはボイラ技士の資格が不要で、小型ボイラ取扱業務特別教育も不要である。前記簡易ボイラを用いる場合も、小型貫流ボイラを用いる場合と同様に、標準簡易ボイラの缶体とその全ての構成を共通化するか、少なくとも標準簡易ボイラの缶体と上、下ヘッダおよび水管配列を共通化することができる。
【0026】
さらに、前記熱電併給装置に接続される複数台の前記小型貫流ボイラまたは簡易貫流ボイラは、同種のものでなく、蒸気ボイラと温水ボイラとを組み合わせたものとすることができる。
【0027】
【実施例】
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明を実施した熱電併給システムの一実施例の概略構成図であり、図2は、同熱電併給システムの小型貫流ボイラの要部の縦断面の説明図であり、図3は、図2のIII−III線に沿う横断面の説明図であり、図4は、追い焚き量を変化させた場合の総合効率の変化を示す図である。
【0028】
前記一実施例の熱電併給システムは、図1に示すように、マイクロガスタービン1(以下、単に「タービン」という。)と、2台の小型貫流ボイラ(以下、単に「ボイラ」という。)2,2と、給水予熱器(エコノマイザ)3,3とから構成される。前記タービン1と前記各ボイラ2とは、前記タービン1からの高温排ガスを前記各ボイラ2へ導く第一排ガス通路4,4にて接続され、前記各ボイラ2と前記各給水予熱器3とは、前記各ボイラ2からの排ガスを前記各給水予熱器3へ導く第二排ガス通路5,5にて接続されている。前記各ボイラ2には、ガス燃料供給路6,6および生成された蒸気を蒸気使用設備(図示しない)へ供給する蒸気供給路7,7をそれぞれ接続し、前記各給水予熱器3には、排ガスを煙突(図示しない)へ導く第三排ガス通路8,8を接続している。
【0029】
前記タービン1は、前記発明の実施の形態にて説明のように周知構成のもので、つぎの性能を有している。燃料が13Aガスであり、発電出力が80kWであり、発電効率が30%であり、燃料消費量が24.4Nm3/hであり、インプットが266.7kW=229,000kcal/hである。そして、前記タービン1の出口排ガス条件は、つぎの通りである。湿り排ガス流量が2.303Nm3/hであり、排ガス温度が278℃であり、排ガス組成がO2:17.2%(wet)である。
【0030】
前記各ボイラ2は、前記タービン1からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼する追い焚き機能を有し、後述のように蒸気ボイラとして量産設計される標準小型貫流ボイラの缶体を共通化,すなわちそのまま用いている。そして、前記各ボイラ2は、図1に示すように、缶体9とこの缶体9上に設けられるバーナユニット10とを備えている。前記各ボイラ2は、前記タービン1の許容圧損と前記タービン1からの排ガス流量および排ガス温度と蒸気使用設備が要求する蒸気圧力および使用量とに基づいて設計されている。すなわち、この実施例では、前記各ボイラ2は、蒸発量2t/hの標準ボイラとの缶体と共通化した缶体9としている。
【0031】
前記缶体9は、労働安全衛生法施行令第1条第4号のニに規定される小型貫流ボイラであり、所謂ωフローと称される缶体構造をなしている。これを図2および図3に従い具体的に説明すると、前記缶体9は、環状の上、下ヘッダ11,12と、この上、下ヘッダ11,12間に連通接続される多数の垂直の水管13,13,…とから構成される。前記各水管13を互いに間隔を存して環状に配置し、さらに第一フィン状部材14,14,…により連結して内側環状水管壁15を構成し、同じく前記各水管13を互いに間隔を存して環状に配置し、さらに第二フィン状部材16,16,…により連結して外側環状水管壁17を構成している。
【0032】
前記内側環状水管壁15は、その内側に燃焼室18を形成し、一部に燃焼ガスが流出する燃焼ガス出口19を形成している。前記内側環状水管壁15と前記外側環状水管壁17との間には、環状の第一燃焼ガス通路20を形成している。そそして、前記内側環状水管壁15および前記外側環状水管壁17の外側に環状のカバー体21を配置し、このカバー体21と内側環状水管壁15との間に一端が前記第一燃焼ガス通路20に,他端が排ガス出口22にそれぞれつながる第二燃焼ガス通路23を形成している。この第二燃焼ガス通路23内には全周フィン24を装着した前記各水管13を配置している。前記外側環状水管壁17を構成する前記各水管13には、上下に横ヒレ25,25…を互いに間隔を存して多数装着している。
【0033】
前記のように構成される缶体9は、蒸気ボイラとして量産設計される標準ボイラの缶体共通化することにより、缶体の設計に要するコストおよび製造コストを低減している。
【0034】
つぎに、前記バーナユニット10は、前記標準小型貫流ボイラに搭載されている公知のバーナユニットであり、前記タービン1からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナ26とこの追い焚きバーナ26へ燃焼用空気としての排ガスを前記追い焚きバーナ26へ供給するウインドボックス(風箱)27とからなる。
【0035】
前記構成の第一実施例の動作を説明する。図1において、前記タービン1と前記各ボイラ2を運転すると、前記タービン1からの排ガスが、それぞれ第一排ガス通路4を経て前記ウインドボックス27へ供給され、前記各ボイラ2へ分流されることになる。その結果、前記各ボイラ2における排ガスの流速は、前記ボイラ2を1台接続した場合と比較して、1/2となり、前記ボイラ2,2の総圧損は1/4となる。
【0036】
前記各ボイラ2において、前記ウインドボックス27内を通過した排ガスとガス燃料とは、前記追い焚きバーナ26にて混合し、着火手段(図示しない)により着火されて、燃焼を開始する。この燃焼は、前記燃焼室18内にて行われ、形成される燃焼火炎の輻射により前記内側環状水管壁15の前記各水管13が加熱される。燃焼がほぼ完結した後の燃焼ガスは、前記燃焼ガス出口19から前記第一燃焼ガス通路20,第二燃焼ガス通路23を流通し、その流通の間に対流伝熱により前記第一燃焼ガス通路20,第二燃焼ガス通路23に面した前記各水管13を加熱する。
【0037】
こうした前記各ボイラ2における輻射伝熱と対流伝熱とによる前記各水管13の加熱により、前記各水管13内の水が加熱され、蒸気化される。前記各ボイラ2にて生成された蒸気は、前記各蒸気供給路7から蒸気ヘッダ(図示しない)を通して前記蒸気使用設備へ供給される。
【0038】
前記各追い焚きバーナ26の燃焼は、前記蒸気ヘッダの蒸気圧を検出する蒸気圧力検出手段(図示しない)により、前記各缶体9内圧力を所定値に保持し、かつ水位制御手段(図示しない)により前記記缶体9内の水位を所定範囲内に保持するように制御される。すなわち、前記蒸気使用設備の蒸気負荷に応じて、前記追い焚きバーナ26が燃焼しない、追い焚き無しの排熱回収運転と、追い焚きを加えた排熱回収運転とが行われることになる。前記各ボイラ2において追い焚きの条件を変えた場合のシステムの総合効率は、図4のようになる。
【0039】
前記缶体9の前記排ガス出口22から流出する排ガスは、前記各給水予熱器3において、前記各水管13への供給される水(給水)を予熱する。
【0040】
つぎに、前記タービン1の出力の変化に対して、前記各ボイラ2がどのように制御されるかを以下に説明する。前記タービン1は、その回転数が一定値となるように前記タービン1の燃焼器が制御される。具体的には、前記タービン1に対する要求電力が多くなると、前記タービン1の回転数が低下し、逆に要求電力が少なくなると、同回転数が増加するので、回転数が一定値となるように前記燃焼器の燃焼が制御される。
【0041】
前記タービン1の出力が低下すると、前記タービン1からの排ガス量が減少するので、前記各ボイラ2の燃焼は、排ガスに含まれる酸素量によって規定される燃焼量を超えない範囲で制御される。具体的には、前記タービン1の出力(単位時間当りの発電量)と前記追い焚きバーナ26の燃焼量の上限(最大追い焚き量)とが対応しているので、前記各ボイラ2の制御器(図示しない)に、この対応関係を示すテーブル(図示しない)を記憶させておく。そして、前記各ボイラ2の制御器は、前記タービン1の出力である発電電力に関する情報を前記タービン1から得て、これに対応する前記追い焚きバーナ26の最大追い焚き量を設定する。一方、前記蒸気使用設備から要求蒸気量の変化に応じて、前記蒸気ヘッダの圧力が増減する。結局、前記各ボイラ2の制御器は、前記タービン1の出力に応じて設定された燃焼量を上限として、前記蒸気ヘッダの圧力が一定となるように前記追い焚きバーナの燃焼量を制御する。なお、前記圧力検出手段は、実施に応じて、前記各ボイラ2にそれぞれ設けることができる。
【0042】
この実施例の熱電併給システムにおいては、前記各ボイラ2の燃焼量を加えた燃焼量に対応した蒸気量を生成できるが、この蒸気量は、1台の前記ボイラ1を接続したシステムと比較して多くなる。その理由は、排ガス量は同じであるが、1台の前記ボイラ2での追い焚き量を多くし過ぎると前記ボイラ2での圧損が大きくなる。この圧損は、前記タービン1の許容圧損以下とする必要があるため、追い焚き量が制限され、生成蒸気量も制限される。これに対して、2台の前記ボイラ2を並列接続している場合は、2台接続での総追い焚き量が1台接続と同じ場合、流束が1/2となるので総圧損は、1/4となる。その結果、前記タービン1の許容圧損に起因する最大追い焚き量を増大でき、実施例における総蒸発量を1台接続のものと比較して増大することができる。
【0043】
前記一実施例の熱電併給システムによれば、複数の同種の前記小型貫流ボイラを並列接続しているので、前記タービン1から見た前記ボイラ2,2における総圧損を低減できる共に、前記ボイラ2,2の総圧損を同じとすると前記ボイラ2,2による総蒸発量を増大することができる。また、前記タービン1からの排ガスを複数の前記ボイラ2,2へ並列に流通させるので、前記タービン1から見た伝熱面が増大し、熱回収効率を向上させることができる。
【0044】
また、前記一実施例によれば、排ガスボイラを前記標準ボイラと缶体構成において共通化しているので、トータルコストの低い排ガスボイラとすることができ、熱電併給システム全体としてのトータルコストを低減できる。また、前記一実施例によれば、追い焚きを可能としているので、図4に示すようにシステムの総合効率も高い値を確保できる。また、前記燃焼室18における燃焼は、前記タービン1からの排ガスを用いて行うので、所謂排ガス再循環と同様の低NOx効果が得られ、この実施例の実験によれば、排出NOx値を40ppm以下とすることができ、低NOxの熱電併給システムを提供できる。
【0045】
なお、本発明は、蒸気実施例に限定されるものではなく、例えば前記追い焚きバーナ26およびウインドボックス27からなる前記バーナユニット10を前記標準ボイラに採用されている公知のものとすることなく、図5に示すような構成のものとすることができる。以下に、これを説明する。
【0046】
前記追い焚きバーナ26は、燃料ガスが流通するガス管28と、排ガスを通過させる多数の第一空気孔29,29,…を設けたラッパ状のノズル30とから構成される。
【0047】
前記ウインドボックス27は、図5の実線矢示の如く排ガス流路を形成する3重の第一筒31,第二筒32,第三筒33から構成され、外側の第一筒31には前記各第一排ガス通路4を連結するための接続ダクト34を備えている。また前記ウインドボックス27には、その底面に前記内側の第三筒33を経由することなく、前記缶体9の燃焼室18内へ燃焼排ガスを供給する多数の第二空気孔35,35,…を形成している。こうした構成の前記ウインドボックス27の構成部品は、全てが円形筒状をなしているので、排ガス温度が約300℃と高温であるにも拘わらず、熱的な変形に強い構造となっている。
【0048】
前記のように構成されるバーナユニット10において、前記マイクタービン1からの排ガス温度が約300℃と高いので、ガス流速が早くなり、排ガスの全量を前記ノズル30へ供給する構造において火炎が安定するまで流速を落とすには、バーナを大きくする必要がある。そこで、この実施例では、排ガスの一部を前記各第二空気孔35を通してバイパスさせて直接燃焼室18へ送るように構成している。これにより、前記追い焚きバーナ26をコパクトにしている。また、前記バイパスにより保炎性が向上すると共に、所謂二段燃焼によりNOxを低減している。
【0049】
また、図6に示すように、前記各ボイラ2に前記タービン1からの排ガス以外に新鮮燃焼用空を前記追い焚きバーナ26へ供給する燃焼用空気供給手段36を実施に応じて設けることができる。前記燃焼用空気供給手段36は、送風機37と給気通路38とから構成される。前記燃焼用空気供給手段36を設けることにより、前記追い焚きバーナ26の燃焼量を増大させることができる。また、前記タービン1が停止していても、前記各ボイラ2を単独で運転して、蒸気を供給することができる。前記燃焼用空気供給手段36としては、図6に示すような押し込み型の送風機によることなく、前記各ボイラ2の出口側に設けた誘引送風機(図示省略)によっても実現可能である。
【0050】
また、前記各ボイラ2は、図7および図8に示すような所謂全周吹き出しタイプの小型貫流ボイラとすることができる。この小型貫流ボイラの缶体9は、環状の上、下ヘッダ11,12と、この上、下ヘッダ11,12間に連通接続される多数の垂直の水管13,13,…とから構成される。前記各水管13を互いに間隔を存して環状に配置した環状水管列39を形成している。
【0051】
前記環状水管列39は、その内側に燃焼室18を形成し、前記環状水管列39とカバー体21との間に排ガス出口22つながる燃焼ガス通路40を形成している。前記各水管13には、縦ヒレ41を装着している。
【0052】
また、前記追い焚きバーナ26は、実施に応じて油バーナとすることができる。
【0053】
さらに、実施に応じて、前記各給水予熱器3を省略したシステムとすることもできる。
【0054】
【発明の効果】
この発明によれば、熱電併給システムのトータルコストを安くすると共に、小際ながら容易に蒸発量を増大させることができ、かつシステム効率を向上させることができる。そして、熱電併給システムの普及を促進し、もって地球環境の保全に貢献することができる。また、熱電併給装置の許容圧損範囲内で、より多くの量の蒸気を供給できるなど、産業的価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明を実施した熱電併給システムの一実施例の概略構成図である。
【図2】図2は、同実施例の小型貫流ボイラの要部の縦断面の説明図である。
【図3】図3は、図2のIII−III線に沿う横断面の説明図である。
【図4】図4は、同実施例の追い焚き量を変化させた場合の総合効率の変化を示す図である。
【図5】図5は、この発明の他の実施例の小型貫流ボイラの要部縦断面の説明図である。
【図6】図6は、この発明の他の実施例の概略構成図である。
【図7】図7は、小型貫流ボイラの他の実施例の要部の縦断面の説明図である。
【図8】図8は、図7のVIII−VIII線に沿う横断面の説明図である。
【符号の説明】
1 マイクロガスタービン
2 小型貫流ボイラ
9 缶体
10 バーナユニット
26 追い焚きバーナ
【発明の属する技術分野】
この発明は、マイクロガスタービンなどの熱電併給装置と排熱ボイラとを組み合わせた熱電併給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、出力が数300kW以下のマイクロガスタービンが比較的小さい店舗向けの熱電併給装置として注目を浴びている。その理由の一つは、このマイクロガスタービンが、装置の量産設計によってイニシャルコストが低いためである。また、他の理由は、発電効率が、例えば25〜28%と高く、しかも大型ガスタービンのように、タービン主任技術者が不要なために、メンテナンスコストも低く、イニシャルコストを含めたトータルコストが低いためである。
【0003】
前記マイクロガスタービンのような熱電併給装置は、排ガスボイラと組み合わせて熱電併給システムとして使用される(例えば、特許文献1参照。)。この熱電併給システムにおいて、前記のように熱電併給装置の方は、トータールコストの低い装置が追求され、実用化されているのに対して、排熱ボイラの方は、熱電併給システム専用に設計,製造されているのでイニシャルコストが高く、大きさの割には蒸発量および効率が低いと共にメンテナンスコストが高いために、トータルコストの高いシステムとなっていた。これらは、地球環境保全のために積極的に実用化し、普及させるべき熱電併給システムの普及を阻害する一因となっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−4945号公報(第4頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、熱電併給システムのトータルコストを安くすると共に、システムの総合効率を向上させることにより、熱電併給システムの普及を促進し、もって地球環境の保全に貢献することである。また、他の課題は、熱電併給装置の許容圧損の範囲内で、より多くの蒸気を供給可能とすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、熱電併給装置と、この熱電併給装置からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナを有し互いに並列接続される複数台の小型貫流ボイラおよび/または簡易貫流ボイラとを備え、前記熱電併給装置からの排ガスを前記各小型貫流ボイラおよび/または前記各簡易貫流ボイラへ並列に流通させることを特徴としている。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、前記熱電併給装置をマイクロガスタービンとしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この実施の形態は、熱電併給装置と、複数台の小型貫流ボイラとからなる熱電併給システムである。前記複数台の小型貫流ボイラは、互いに並列に接続されて、前記熱電併給装置の排ガス出口に接続されている。そして、前記各小型貫流ボイラは、それぞれ前記熱電併給装置からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナを有している。
【0009】
前記熱電併給装置は、好ましくはマイクロガスタービンとする。前記マイクロガスタービンは、羽根車を高温・高圧ガス流で回転させて発電するタービンと、燃焼器と、前記タービンの軸につながれ前記燃焼器へ吹き込む空気を高圧に圧縮する圧縮機とからなり、前記圧縮機により前記燃焼器に大量の空気(酸素)を吹き込んで激しく燃焼させ、その結果生ずる高温ガスで前記羽根車を回転させて、発電するものである。この明細書においては、前記マイクロガスタービンとは、出力が300kW未満で、タービン技術主任の選任が不要であるガスタービンをいう。なお、前記熱電併給装置は、実施に応じて高温の排ガスを排出する小容量の発電用のガスエンジンとすることができる。
【0010】
複数台の前記小型貫流ボイラは、同種のものからなり、容量は実施に応じて同じとするか、互いに異ならせることができる。同種とは、複数台の前記小型貫流ボイラが、全て蒸気生成用ボイラであるとか、全て温水生成用であるとかを意味する。以下の説明では、蒸気生成用ボイラとして説明する。
【0011】
前記各小型貫流ボイラは、前記マイクロガスタービンからの排ガスが保有する熱を有効利用して蒸気を発生させ、その発生蒸気を蒸気使用設備へ供給するものである。
【0012】
前記小型貫流ボイラは、労働安全衛生法施行令第1条第4号のニに規定される圧力が10kg/cm2G以下で、伝熱面面積が10m2以下の蒸気ボイラで、保有水量が比較的少なく、運転やメンテナンスを行うに際しては、取扱い者は、ボイラ技士の資格が不要で、小型ボイラ取扱業務特別教育を受講すれば良い。従って、メンテナンスコストが低い排熱ボイラとなる。この実施の形態においては、前記小型貫流ボイラは、標準,すなわち量産設計の小型貫流ボイラとする。この標準小型貫流ボイラは、大型の炉筒ボイラなどと対抗するために、ボイラ効率の向上および装置の小型化,低コスト化に取り組み、これを実現したことは、周知のとおりである。
【0013】
そして、前記小型貫流ボイラは、構成的には、上、下ヘッダ間に多数の水管を接続した缶体と、前記熱電併給装置からの排ガスを燃焼用空気としてガス燃料などの燃料を燃焼させ、前記水管を加熱する追い焚きバーナとを具備したものとしている。
【0014】
ところで、マイクロガスタービンを用いた熱電併給システムにおいては、許容圧損が高くなく(100〜200mmAq)、排ガスボイラの圧損が前記許容圧損を超えると、前記マイクロガスタービンの出力が低下し、それに伴い部分負荷となるために効率が低下し、軸受けなどを損傷する場合も有る。よって、この発明の実施の形態の小型貫流ボイラの缶体の圧損の低減が、システム構成上重要である。
【0015】
この発明の実施の形態においては、複数台の前記小型貫流ボイラを互いに並列に接続して前記熱電併給装置に接続し、前記マイクロガスタービンからの排ガスを前記各小型貫流ボイラヘ並列に流通させるように構成している。これにより、前記小型貫流ボイラによる総圧損(並列接続された前記小型貫流ボイラの圧損の合計)を前記小型貫流ボイラを1台接続のものと比較して1/4に低減すると共に、前記小型貫流ボイラの総圧損を同じとすると前記小型貫流ボイラによる総蒸発量(並列接続された前記小型貫流ボイラの蒸発量の合計)を増大させることができる。
【0016】
ちなみに、出願人は、標準小型貫流ボイラとして、蒸発量が0.5t/h,0.75t/h,1t/h,1.5t/h,2t/hのものを製造販売している。よって、この発明の実施の形態の小型貫流ボイラは、前記マイクロガスタービンからの排ガス中の酸素濃度および排ガス量と前記蒸気使用設備の使用蒸気量(要求蒸気量)に応じて、これらの標準小型貫流ボイラから同種で、かつ同容量または異なる容量のものが複数台選択される。すなわち、標準小型ボイラの缶体が、そのまま使用(全てを共通化)される。
【0017】
また、前記小型貫流ボイラとしては、所謂ωフロータイプや全周吹き出しタイプのボイラが使用される。これらのボイラにおいては、ボイラ効率の向上が前記のように追求されており、所謂ωフローの小型貫流ボイラでは、90%以上のボイラ効率が達成されている。また、所謂全周吹き出し型の小型貫流ボイラにおいても同様のボイラ効率が達成されている。なお、前記全周吹き出し型の小型貫流ボイラは、圧損が少なく、この発明の実施の形態の小型貫流ボイラとして好適である。
【0018】
前記各追い焚きバーナは、排ガス中の酸素濃度,排ガス温度,排ガス量が、前記標準小型貫流ボイラの燃焼用空気と異なるけれども、前記各小型貫流ボイラにおける流速が1/2となるために、前記標準小型貫流ボイラのバーナと共通のものを使用することができる。しかしながら、前記マイクロガスタービンからの排ガスの酸素濃度,排ガス温度,排ガス量に合わせた構造として、前記標準小型貫流ボイラに用いるバーナと構成を異ならせることもできる。
【0019】
前記各追い焚きバーナの追い焚き量の上限(最大追い焚き量)は、好ましくはつぎの4つのうちの最低のものとする。しかしながら、最大追い焚き量を実施に応じて▲1▼▲2▼のうち最低のものとすることもできる。。
▲1▼排ガスの酸素濃度および排ガス量によって決まる追い焚き量
▲2▼総圧損が前記熱電併給装置の許容圧損と同じかそれ以下となる追い焚き量
▲3▼前記追い焚きバーナによる再燃焼後のCO濃度が規制値を超えない追い焚き量
▲4▼前記追い焚きバーナによる再燃焼後のNOx値が規制値を超えない追い焚き量
【0020】
また、前記の実施の形態においては、排熱ボイラを蒸気ボイラとしているが、小型温水ボイラとすることができる。
【0021】
なお、前記缶体は、標準小型貫流ボイラの缶体と全てを共通化することなく、実施に応じて、少なくとも上、下ヘッダおよび水管の配列構成を共通化したものとすることができる。前記水管の配列構成を共通化するとは、前記水管の配列ピッチを変えずに、前記水管の長さを変えるものも含む。具体的には、前記水管の長さを前記標準小型貫流ボイラのそれより長くして圧損を低減する一方、前記水管に装着するフィンの配列ピッチは前記標準小型貫流ボイラのそれよりも小さくして、流速を低下しても熱流束を増加させるなどの設計変更を行い、フィン部における燃焼ガスの流速を20m/s程度に設定することで、熱電併給システムに適した缶体に構成することができる。
【0022】
前記のように、同種の前記小型貫流ボイラを並列接続して前記マイクロガスタービンからの排ガスを並列に流していることにより、1台の小型貫流ボイラを接続するシステムと比較して、前記マイクロガスタービンから見た前記小型貫流ボイラの総圧損は、1/4に低減される。その結果、複数台の小型貫流ボイラの追い焚き運転により、前記マイクロガスタービンの許容圧損の範囲内で多量の蒸気を発生でき、使用蒸気量の多い蒸気設備にも対応できる。また、前記各小型貫流ボイラには、排ガスが供給されるので、所謂排ガス再循環による燃焼火炎温度の抑制効果により、NOx量を低減できる。前記マイクロガスタービンの排ガスによる低NOx効果として、同排ガスの酸素濃度が、通常のボイラの排ガスのそれと比較して低いので、低酸素濃度による低NOx効果も考えられる。
【0023】
また、前記のように、マイクロガスタービンと組み合わせる排熱ボイラを前記マイクロガスタービンからの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナを有する小型貫流ボイラとし、この小型貫流ボイラの缶体を前記標準小型貫流ボイラと共通化するか、これと多くの構成を共通化している。その結果、イニシャルコストおよびメンテナンスコストの低い,すなわちトータルコストの低い排ガスボイラを用いることになる。よって、トータルコストの低い前記マイクロガスタービンと組み合わせているので、トータルコストの低い熱電併給システムを提供できる。また、追い焚きバーナを有する小型貫流ボイラを用いているので、蒸気発生量を容易に増大させることができると共に、排ガスボイラのボイラ効率を向上できるので、マイクロガスタービンと組み合わせたシステムの総合効率を80%以上とすることができる。
【0024】
前記の実施の形態においては、排ガスボイラとして前記小型貫流ボイラを用いているが、前記熱電併給装置の排ガス量が、少ない場合には、前記小型貫流ボイラの代わりに簡易ボイラを用いることができる。また、実施に応じて、前記小型貫流ボイラと前記簡易貫流ボイラとを組み合わせ用いることもできる。
【0025】
また、前記簡易ボイラは、労働安全衛生法施行令第1条第3号のホに規定される圧力が10kg/cm2G以下で、伝熱面面積が5m2以下の蒸気ボイラで、小型貫流ボイラと同様保有水量が少なく、運転やメンテナンスの際にはボイラ技士の資格が不要で、小型ボイラ取扱業務特別教育も不要である。前記簡易ボイラを用いる場合も、小型貫流ボイラを用いる場合と同様に、標準簡易ボイラの缶体とその全ての構成を共通化するか、少なくとも標準簡易ボイラの缶体と上、下ヘッダおよび水管配列を共通化することができる。
【0026】
さらに、前記熱電併給装置に接続される複数台の前記小型貫流ボイラまたは簡易貫流ボイラは、同種のものでなく、蒸気ボイラと温水ボイラとを組み合わせたものとすることができる。
【0027】
【実施例】
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明を実施した熱電併給システムの一実施例の概略構成図であり、図2は、同熱電併給システムの小型貫流ボイラの要部の縦断面の説明図であり、図3は、図2のIII−III線に沿う横断面の説明図であり、図4は、追い焚き量を変化させた場合の総合効率の変化を示す図である。
【0028】
前記一実施例の熱電併給システムは、図1に示すように、マイクロガスタービン1(以下、単に「タービン」という。)と、2台の小型貫流ボイラ(以下、単に「ボイラ」という。)2,2と、給水予熱器(エコノマイザ)3,3とから構成される。前記タービン1と前記各ボイラ2とは、前記タービン1からの高温排ガスを前記各ボイラ2へ導く第一排ガス通路4,4にて接続され、前記各ボイラ2と前記各給水予熱器3とは、前記各ボイラ2からの排ガスを前記各給水予熱器3へ導く第二排ガス通路5,5にて接続されている。前記各ボイラ2には、ガス燃料供給路6,6および生成された蒸気を蒸気使用設備(図示しない)へ供給する蒸気供給路7,7をそれぞれ接続し、前記各給水予熱器3には、排ガスを煙突(図示しない)へ導く第三排ガス通路8,8を接続している。
【0029】
前記タービン1は、前記発明の実施の形態にて説明のように周知構成のもので、つぎの性能を有している。燃料が13Aガスであり、発電出力が80kWであり、発電効率が30%であり、燃料消費量が24.4Nm3/hであり、インプットが266.7kW=229,000kcal/hである。そして、前記タービン1の出口排ガス条件は、つぎの通りである。湿り排ガス流量が2.303Nm3/hであり、排ガス温度が278℃であり、排ガス組成がO2:17.2%(wet)である。
【0030】
前記各ボイラ2は、前記タービン1からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼する追い焚き機能を有し、後述のように蒸気ボイラとして量産設計される標準小型貫流ボイラの缶体を共通化,すなわちそのまま用いている。そして、前記各ボイラ2は、図1に示すように、缶体9とこの缶体9上に設けられるバーナユニット10とを備えている。前記各ボイラ2は、前記タービン1の許容圧損と前記タービン1からの排ガス流量および排ガス温度と蒸気使用設備が要求する蒸気圧力および使用量とに基づいて設計されている。すなわち、この実施例では、前記各ボイラ2は、蒸発量2t/hの標準ボイラとの缶体と共通化した缶体9としている。
【0031】
前記缶体9は、労働安全衛生法施行令第1条第4号のニに規定される小型貫流ボイラであり、所謂ωフローと称される缶体構造をなしている。これを図2および図3に従い具体的に説明すると、前記缶体9は、環状の上、下ヘッダ11,12と、この上、下ヘッダ11,12間に連通接続される多数の垂直の水管13,13,…とから構成される。前記各水管13を互いに間隔を存して環状に配置し、さらに第一フィン状部材14,14,…により連結して内側環状水管壁15を構成し、同じく前記各水管13を互いに間隔を存して環状に配置し、さらに第二フィン状部材16,16,…により連結して外側環状水管壁17を構成している。
【0032】
前記内側環状水管壁15は、その内側に燃焼室18を形成し、一部に燃焼ガスが流出する燃焼ガス出口19を形成している。前記内側環状水管壁15と前記外側環状水管壁17との間には、環状の第一燃焼ガス通路20を形成している。そそして、前記内側環状水管壁15および前記外側環状水管壁17の外側に環状のカバー体21を配置し、このカバー体21と内側環状水管壁15との間に一端が前記第一燃焼ガス通路20に,他端が排ガス出口22にそれぞれつながる第二燃焼ガス通路23を形成している。この第二燃焼ガス通路23内には全周フィン24を装着した前記各水管13を配置している。前記外側環状水管壁17を構成する前記各水管13には、上下に横ヒレ25,25…を互いに間隔を存して多数装着している。
【0033】
前記のように構成される缶体9は、蒸気ボイラとして量産設計される標準ボイラの缶体共通化することにより、缶体の設計に要するコストおよび製造コストを低減している。
【0034】
つぎに、前記バーナユニット10は、前記標準小型貫流ボイラに搭載されている公知のバーナユニットであり、前記タービン1からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナ26とこの追い焚きバーナ26へ燃焼用空気としての排ガスを前記追い焚きバーナ26へ供給するウインドボックス(風箱)27とからなる。
【0035】
前記構成の第一実施例の動作を説明する。図1において、前記タービン1と前記各ボイラ2を運転すると、前記タービン1からの排ガスが、それぞれ第一排ガス通路4を経て前記ウインドボックス27へ供給され、前記各ボイラ2へ分流されることになる。その結果、前記各ボイラ2における排ガスの流速は、前記ボイラ2を1台接続した場合と比較して、1/2となり、前記ボイラ2,2の総圧損は1/4となる。
【0036】
前記各ボイラ2において、前記ウインドボックス27内を通過した排ガスとガス燃料とは、前記追い焚きバーナ26にて混合し、着火手段(図示しない)により着火されて、燃焼を開始する。この燃焼は、前記燃焼室18内にて行われ、形成される燃焼火炎の輻射により前記内側環状水管壁15の前記各水管13が加熱される。燃焼がほぼ完結した後の燃焼ガスは、前記燃焼ガス出口19から前記第一燃焼ガス通路20,第二燃焼ガス通路23を流通し、その流通の間に対流伝熱により前記第一燃焼ガス通路20,第二燃焼ガス通路23に面した前記各水管13を加熱する。
【0037】
こうした前記各ボイラ2における輻射伝熱と対流伝熱とによる前記各水管13の加熱により、前記各水管13内の水が加熱され、蒸気化される。前記各ボイラ2にて生成された蒸気は、前記各蒸気供給路7から蒸気ヘッダ(図示しない)を通して前記蒸気使用設備へ供給される。
【0038】
前記各追い焚きバーナ26の燃焼は、前記蒸気ヘッダの蒸気圧を検出する蒸気圧力検出手段(図示しない)により、前記各缶体9内圧力を所定値に保持し、かつ水位制御手段(図示しない)により前記記缶体9内の水位を所定範囲内に保持するように制御される。すなわち、前記蒸気使用設備の蒸気負荷に応じて、前記追い焚きバーナ26が燃焼しない、追い焚き無しの排熱回収運転と、追い焚きを加えた排熱回収運転とが行われることになる。前記各ボイラ2において追い焚きの条件を変えた場合のシステムの総合効率は、図4のようになる。
【0039】
前記缶体9の前記排ガス出口22から流出する排ガスは、前記各給水予熱器3において、前記各水管13への供給される水(給水)を予熱する。
【0040】
つぎに、前記タービン1の出力の変化に対して、前記各ボイラ2がどのように制御されるかを以下に説明する。前記タービン1は、その回転数が一定値となるように前記タービン1の燃焼器が制御される。具体的には、前記タービン1に対する要求電力が多くなると、前記タービン1の回転数が低下し、逆に要求電力が少なくなると、同回転数が増加するので、回転数が一定値となるように前記燃焼器の燃焼が制御される。
【0041】
前記タービン1の出力が低下すると、前記タービン1からの排ガス量が減少するので、前記各ボイラ2の燃焼は、排ガスに含まれる酸素量によって規定される燃焼量を超えない範囲で制御される。具体的には、前記タービン1の出力(単位時間当りの発電量)と前記追い焚きバーナ26の燃焼量の上限(最大追い焚き量)とが対応しているので、前記各ボイラ2の制御器(図示しない)に、この対応関係を示すテーブル(図示しない)を記憶させておく。そして、前記各ボイラ2の制御器は、前記タービン1の出力である発電電力に関する情報を前記タービン1から得て、これに対応する前記追い焚きバーナ26の最大追い焚き量を設定する。一方、前記蒸気使用設備から要求蒸気量の変化に応じて、前記蒸気ヘッダの圧力が増減する。結局、前記各ボイラ2の制御器は、前記タービン1の出力に応じて設定された燃焼量を上限として、前記蒸気ヘッダの圧力が一定となるように前記追い焚きバーナの燃焼量を制御する。なお、前記圧力検出手段は、実施に応じて、前記各ボイラ2にそれぞれ設けることができる。
【0042】
この実施例の熱電併給システムにおいては、前記各ボイラ2の燃焼量を加えた燃焼量に対応した蒸気量を生成できるが、この蒸気量は、1台の前記ボイラ1を接続したシステムと比較して多くなる。その理由は、排ガス量は同じであるが、1台の前記ボイラ2での追い焚き量を多くし過ぎると前記ボイラ2での圧損が大きくなる。この圧損は、前記タービン1の許容圧損以下とする必要があるため、追い焚き量が制限され、生成蒸気量も制限される。これに対して、2台の前記ボイラ2を並列接続している場合は、2台接続での総追い焚き量が1台接続と同じ場合、流束が1/2となるので総圧損は、1/4となる。その結果、前記タービン1の許容圧損に起因する最大追い焚き量を増大でき、実施例における総蒸発量を1台接続のものと比較して増大することができる。
【0043】
前記一実施例の熱電併給システムによれば、複数の同種の前記小型貫流ボイラを並列接続しているので、前記タービン1から見た前記ボイラ2,2における総圧損を低減できる共に、前記ボイラ2,2の総圧損を同じとすると前記ボイラ2,2による総蒸発量を増大することができる。また、前記タービン1からの排ガスを複数の前記ボイラ2,2へ並列に流通させるので、前記タービン1から見た伝熱面が増大し、熱回収効率を向上させることができる。
【0044】
また、前記一実施例によれば、排ガスボイラを前記標準ボイラと缶体構成において共通化しているので、トータルコストの低い排ガスボイラとすることができ、熱電併給システム全体としてのトータルコストを低減できる。また、前記一実施例によれば、追い焚きを可能としているので、図4に示すようにシステムの総合効率も高い値を確保できる。また、前記燃焼室18における燃焼は、前記タービン1からの排ガスを用いて行うので、所謂排ガス再循環と同様の低NOx効果が得られ、この実施例の実験によれば、排出NOx値を40ppm以下とすることができ、低NOxの熱電併給システムを提供できる。
【0045】
なお、本発明は、蒸気実施例に限定されるものではなく、例えば前記追い焚きバーナ26およびウインドボックス27からなる前記バーナユニット10を前記標準ボイラに採用されている公知のものとすることなく、図5に示すような構成のものとすることができる。以下に、これを説明する。
【0046】
前記追い焚きバーナ26は、燃料ガスが流通するガス管28と、排ガスを通過させる多数の第一空気孔29,29,…を設けたラッパ状のノズル30とから構成される。
【0047】
前記ウインドボックス27は、図5の実線矢示の如く排ガス流路を形成する3重の第一筒31,第二筒32,第三筒33から構成され、外側の第一筒31には前記各第一排ガス通路4を連結するための接続ダクト34を備えている。また前記ウインドボックス27には、その底面に前記内側の第三筒33を経由することなく、前記缶体9の燃焼室18内へ燃焼排ガスを供給する多数の第二空気孔35,35,…を形成している。こうした構成の前記ウインドボックス27の構成部品は、全てが円形筒状をなしているので、排ガス温度が約300℃と高温であるにも拘わらず、熱的な変形に強い構造となっている。
【0048】
前記のように構成されるバーナユニット10において、前記マイクタービン1からの排ガス温度が約300℃と高いので、ガス流速が早くなり、排ガスの全量を前記ノズル30へ供給する構造において火炎が安定するまで流速を落とすには、バーナを大きくする必要がある。そこで、この実施例では、排ガスの一部を前記各第二空気孔35を通してバイパスさせて直接燃焼室18へ送るように構成している。これにより、前記追い焚きバーナ26をコパクトにしている。また、前記バイパスにより保炎性が向上すると共に、所謂二段燃焼によりNOxを低減している。
【0049】
また、図6に示すように、前記各ボイラ2に前記タービン1からの排ガス以外に新鮮燃焼用空を前記追い焚きバーナ26へ供給する燃焼用空気供給手段36を実施に応じて設けることができる。前記燃焼用空気供給手段36は、送風機37と給気通路38とから構成される。前記燃焼用空気供給手段36を設けることにより、前記追い焚きバーナ26の燃焼量を増大させることができる。また、前記タービン1が停止していても、前記各ボイラ2を単独で運転して、蒸気を供給することができる。前記燃焼用空気供給手段36としては、図6に示すような押し込み型の送風機によることなく、前記各ボイラ2の出口側に設けた誘引送風機(図示省略)によっても実現可能である。
【0050】
また、前記各ボイラ2は、図7および図8に示すような所謂全周吹き出しタイプの小型貫流ボイラとすることができる。この小型貫流ボイラの缶体9は、環状の上、下ヘッダ11,12と、この上、下ヘッダ11,12間に連通接続される多数の垂直の水管13,13,…とから構成される。前記各水管13を互いに間隔を存して環状に配置した環状水管列39を形成している。
【0051】
前記環状水管列39は、その内側に燃焼室18を形成し、前記環状水管列39とカバー体21との間に排ガス出口22つながる燃焼ガス通路40を形成している。前記各水管13には、縦ヒレ41を装着している。
【0052】
また、前記追い焚きバーナ26は、実施に応じて油バーナとすることができる。
【0053】
さらに、実施に応じて、前記各給水予熱器3を省略したシステムとすることもできる。
【0054】
【発明の効果】
この発明によれば、熱電併給システムのトータルコストを安くすると共に、小際ながら容易に蒸発量を増大させることができ、かつシステム効率を向上させることができる。そして、熱電併給システムの普及を促進し、もって地球環境の保全に貢献することができる。また、熱電併給装置の許容圧損範囲内で、より多くの量の蒸気を供給できるなど、産業的価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明を実施した熱電併給システムの一実施例の概略構成図である。
【図2】図2は、同実施例の小型貫流ボイラの要部の縦断面の説明図である。
【図3】図3は、図2のIII−III線に沿う横断面の説明図である。
【図4】図4は、同実施例の追い焚き量を変化させた場合の総合効率の変化を示す図である。
【図5】図5は、この発明の他の実施例の小型貫流ボイラの要部縦断面の説明図である。
【図6】図6は、この発明の他の実施例の概略構成図である。
【図7】図7は、小型貫流ボイラの他の実施例の要部の縦断面の説明図である。
【図8】図8は、図7のVIII−VIII線に沿う横断面の説明図である。
【符号の説明】
1 マイクロガスタービン
2 小型貫流ボイラ
9 缶体
10 バーナユニット
26 追い焚きバーナ
Claims (2)
- 熱電併給装置と、この熱電併給装置からの排ガスを燃焼用空気として燃料を燃焼させる追い焚きバーナを有し互いに並列接続される複数台の小型貫流ボイラおよび/または簡易貫流ボイラとを備え、前記熱電併給装置からの排ガスを前記各小型貫流ボイラおよび/または前記各簡易貫流ボイラへ並列に流通させることを特徴とする熱電併給システム。
- 前記熱電併給装置をマイクロガスタービンとすることを特徴とする熱電併給システム。
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---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004108274A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008280857A (ja) * | 2007-05-08 | 2008-11-20 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 温熱・冷熱同時発生システム |
JP2014199009A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 三浦工業株式会社 | ガスエンジンコージェネレーションシステム |
JP2014206097A (ja) * | 2013-04-12 | 2014-10-30 | 三浦工業株式会社 | ガスエンジンコージェネレーション装置 |
JP2015232426A (ja) * | 2014-06-10 | 2015-12-24 | 大阪瓦斯株式会社 | 排気再燃システム |
-
2002
- 2002-09-19 JP JP2002272990A patent/JP2004108274A/ja active Pending
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