JPH04289506A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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Publication number
JPH04289506A
JPH04289506A JP3078648A JP7864891A JPH04289506A JP H04289506 A JPH04289506 A JP H04289506A JP 3078648 A JP3078648 A JP 3078648A JP 7864891 A JP7864891 A JP 7864891A JP H04289506 A JPH04289506 A JP H04289506A
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JP
Japan
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atom
flux density
group
alloy
magnetic flux
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Pending
Application number
JP3078648A
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English (en)
Inventor
Teruhiro Makino
彰宏 牧野
Seisaku Suzuki
清策 鈴木
Takeshi Masumoto
健 増本
Akihisa Inoue
明久 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーディオ機器等に使
用される磁気ヘッド、さらに詳しくは、ラミネート型コ
アを有する磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラミネート型コアを有する磁気ヘ
ッドは、図1に示すように、各種構成部材を所定位置に
固定するために対称的に分割されたホールドケース1,
1を有する。このホールドケース1,1は、一方の面が
磁気テープと対向して円滑な摺接動作を達成しえるよう
に湾曲した摺接面1a,1aを有し、これら摺接面1a
,1aの対向する端部には、それぞれ薄い磁性材料を複
数枚積層したラミネート型コア2,2が対称的に配設さ
れている。
【0003】このラミネート型コア2は、図2に示すよ
うに、磁性材料からなる複数の略コ字状のコア薄片3を
積層してなるもので、これらラミネート型コア2を一対
突き合わせて、突き合わせ面を磁気ギャップ6とする。
【0004】さらに、これらラミネート型コア2には、
図1に示すように、コイル4が巻回され、磁気ギャップ
6には、ギャップ板5が介在されて、磁気ヘッド7が概
略構成される。
【0005】近年、磁気ヘッド7には、記録信号の高密
度化や高品質化、高性能化が進められてきており、上述
したような磁気ヘッド7のラミネート型コア2の磁気材
料には、飽和磁束密度が高く、透磁率が高い上、低保磁
力であること、さらに、耐摩耗性が良く硬度が高い上に
薄い形状が得られ易いものが望まれている。
【0006】従来、こうした要件に対応する磁気材料と
して、センダスト、パーマロイ、けい素鋼等の結晶質合
金が用いられ、最近では、Fe基およびCo基の非晶質
合金も使用されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記センダ
ストは、軟磁気特性に優れるものの、飽和磁束密度が約
11KGと低く、パーマロイも同様に、軟磁気特性に優
れる合金組成においては、飽和磁束密度が約8KGと低
い欠点が有り、けい素鋼は飽和磁束密度は高いものの軟
磁気特性に劣る欠点が有る。
【0008】一方、非晶質合金において、Co基合金は
軟磁気特性に優れるものの飽和磁束密度が10KG程度
と不十分である、また、Fe基合金は飽和磁束密度が高
く、15KGあるいはそれ以上のものが得られるが、軟
磁気特性が不十分である。また、非晶質合金の熱安定性
は十分でなく、未だ未解決の面がある。前述の如く高飽
和磁束密度と優れた軟磁気特性を兼備することは難しい
【0009】そこで本発明者らは、先に、前記の従来合
金と非晶質合金の課題を解決した高飽和磁束密度Fe系
軟磁性合金を平成3年3月18日付けで特許出願してい
る。
【0010】この特許出願に係る合金の1つは、次式で
示される組成からなることを特徴とする高飽和磁束密度
Fe系軟磁性合金であった。 (Fe1−a Co a)b Bx Ly T’z但し
、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又
は2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au,N
i,Pd,Ptからなる群から選ばれた1種又は2種以
上の元素であり、a≦0.05、b≦92原子%、x=
6.5〜18原子%、y=4〜10原子%、z=4.5
原子%以下である。
【0011】また、前記特許出願に係る合金の他の1つ
は、次式で示される組成からなることを特徴とする高飽
和磁束密度Fe系軟磁性合金であった。 Fe b Bx Ly T’z 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au
,Ni,Pd,Ptからなる群から選ばれた1種又は2
種以上の元素であり、b≦92原子%、x=6.5〜1
8原子%、y=4〜10原子%、z=4.5原子%以下
である。
【0012】また、前記特許出願に係る合金の他の1つ
は、次式で示される組成からなることを特徴とする高飽
和磁束密度Fe系軟磁性合金であった。 (Fe1−a Co a)b Bx Ly T’z  
D s  X但し、LはTi,Nb,Taからなる群か
ら選ばれた1種又は2種以上の元素であり、T’はCu
,Ag,Au,Ni,Pd,Pt  からなる群から選
ばれた1種又は2種以上の元素であり、DはZrとHf
の少なくとも一方であり、XはCr、Mo、W、Ru、
Rh、Irの中から選択される元素であり、a≦0.0
5、b≦92原子%、x=6.5〜18原子%、y=4
〜10原子%、z=4.5原子%以下、s=4〜10原
子%  である。
【0013】また、前記特許出願に係る合金の他の1つ
は、次式で示される組成からなることを特徴とする高飽
和磁束密度Fe系軟磁性合金であった。 Fe b Bx Ly T’z  D s  X但し、
LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又は
2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au,Ni
,Pd,Pt  からなる群から選ばれた1種又は2種
以上の元素であり、DはZrとHfの少なくとも一方で
あり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、Irの中から
選択される元素であり、b≦92原子%、x=6.5〜
18原子%、y=4〜10原子%、z=4.5原子%以
下、s=4〜10原子%  である。
【0014】更に本発明者らは、前記合金の発展型の合
金として、平成3年3月18日付けで、以下に示す組成
の合金について特許出願をしている。
【0015】この特許出願に係る合金の1つは、次式で
示される組成からなることを特徴とする高飽和磁束密度
Fe系軟磁性合金であった。 (Fe1−a M a)b Bx Ly但し、MはCo
,Niのいずれか、または、両方であり、LはTi,N
b,Taからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元
素であり、a≦0.05、b≦93原子%、x=6.5
〜10原子%、y=4〜9原子%である。
【0016】また、前記特許出願に係る合金の他の1つ
は、次式で示される組成からなることを特徴とする高飽
和磁束密度Fe系軟磁性合金であった。 Fe b Bx Ly 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、b≦93原子%、x=6
.5〜10原子%、y=4〜9原子%である。
【0017】また、前記特許出願に係る合金の他の1つ
は、次式で示される組成からなることを特徴とする高飽
和磁束密度Fe系軟磁性合金であった。 (Fe1−a M a)b Bx Ly Ds  X但
し、MはCo,Niのいずれか、または、両方であり、
LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又は
2種以上の元素であり、DはZrとHfの少なくとも一
方であり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、Irの中
から選択される元素であり、a≦0.05、b≦93原
子%、x=6.5〜10原子%、y=4〜9原子%、s
は4〜10原子%である。
【0018】また、前記特許出願に係る合金の他の1つ
は、次式で示される組成からなることを特徴とする高飽
和磁束密度Fe系軟磁性合金であった。 Fe b Bx Ly D s  X 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、DはZrとHfの少なく
とも一方であり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、I
rの中から選択される元素であり、b≦93原子%、x
=6.5〜10原子%、y=4〜9原子%、sは4〜1
0原子%である。
【0019】以上のように本発明者らは、前記各組成の
種々のFe系軟磁性合金を開発したわけであるが、前記
組成の合金について研究を重ねた結果、これを磁気ヘッ
ドのラミネート型コアに使用することで良好な磁気ヘッ
ドを得られることが判明したので、本願発明に到達した
【0020】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
、高飽和磁束密度、高透磁率を兼備し、かつ高い機械的
強度と高い熱安定性を合わせ持つ軟磁性合金をラミネー
ト型コアに適用した磁気ヘッドの提供を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するために、磁気ヘッドのラミネート型コアに以下の
組成を有する合金を適用したものであり、従来の実用合
金と同程度、あるいはより優れた軟磁気特性を有し、し
かも高い飽和磁束密度を合わせ持つFe系軟磁性合金を
適用したものである。
【0022】請求項1記載の磁気ヘッドに使用される高
飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、次式で示される組成
からなるものである。 (Fe1−a Co a)b Bx Ly T’z但し
、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又
は2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au,N
i,Pd,Ptからなる群から選ばれた1種又は2種以
上の元素であり、a≦0.05、b≦92原子%、x=
6.5〜18原子%、y=4〜10原子%、z=4.5
原子%以下である。
【0023】請求項2記載の磁気ヘッドに使用される高
飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、次式で示される組成
からなるものである。 Fe b Bx Ly T’z 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au
,Ni,Pd,Ptからなる群から選ばれた1種又は2
種以上の元素であり、b≦92原子%、x=6.5〜1
8原子%、y=4〜10原子%、z=4.5原子%以下
である。
【0024】請求項3記載の磁気ヘッドに使用されてい
る高飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、次式で示される
組成からなるものである。 (Fe1−a M a)b Bx Ly但し、MはCo
,Niのいずれか、または、両方であり、LはTi,N
b,Taからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元
素であり、a≦0.05、b≦93原子%、x=6.5
〜10原子%、y=4〜9原子%である。
【0025】請求項4記載の磁気ヘッドに使用される高
飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、次式で示される組成
からなるものである。 Fe b Bx Ly 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、b≦93原子%、x=6
.5〜10原子%、y=4〜9原子%である。
【0026】請求項5記載の磁気ヘッドに使用される高
飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、次式で示される組成
からなるものである。 (Fe1−a Co a)b Bx Ly T’z  
D s  X但し、LはTi,Nb,Taからなる群か
ら選ばれた1種又は2種以上の元素であり、T’はCu
,Ag,Au,Ni,Pd,Pt  からなる群から選
ばれた1種又は2種以上の元素であり、DはZrとHf
の少なくとも一方であり、XはCr、Mo、W、Ru、
Rh、Irの中から選択される元素であり、a≦0.0
5、b≦92原子%、x=6.5〜18原子%、y=4
〜10原子%、z=4.5原子%以下、s=4〜10原
子%  である。
【0027】請求項6記載の磁気ヘッドに使用される高
飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、次式で示される組成
からなるものである。 Fe b Bx Ly T’z  D s  X但し、
LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又は
2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au,Ni
,Pd,Pt  からなる群から選ばれた1種又は2種
以上の元素であり、DはZrとHfの少なくとも一方で
あり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、Irの中から
選択される元素であり、b≦92原子%、x=6.5〜
18原子%、y=4〜10原子%、z=4.5原子%以
下、s=4〜10原子%  である。
【0028】請求項7記載の磁気ヘッドに使用されてい
る高飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、次式で示される
組成からなるものである。 (Fe1−a M a)b Bx Ly Ds  X但
し、MはCo,Niのいずれか、または、両方であり、
LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又は
2種以上の元素であり、DはZrとHfの少なくとも一
方であり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、Irの中
から選択される元素であり、a≦0.05、b≦93原
子%、x=6.5〜10原子%、y=4〜9原子%、s
は4〜10原子%である。
【0029】請求項8記載の磁気ヘッドに使用される高
飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、次式で示される組成
からなるものである。 Fe b Bx Ly D s  X 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、DはZrとHfの少なく
とも一方であり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、I
rの中から選択される元素であり、b≦93原子%、x
=6.5〜10原子%、y=4〜9原子%、sは4〜1
0原子%である。
【0030】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0031】本発明の磁気ヘッドは、図1および図2に
示される磁気ヘッド7と同様に概略構成される。
【0032】即ち、一方の面が媒体と対向して円滑な摺
接動作を達成しえるように湾曲した摺接面1a,1aを
有するホールドケース1に、コイル4の巻回されたラミ
ネート型コア2が配設されたものである。
【0033】ラミネート型コア2は、リボン状の合金か
ら打ち抜かれて形成されたコア薄片3を複数枚積層して
なるものである。
【0034】本発明の磁気ヘッド7のコア薄片3に適用
される高飽和磁束密度Fe系軟磁性合金は、前記組成の
非晶質合金あるいは非晶質相を含む結晶質合金を溶湯か
ら急冷することにより得る工程と、これらの工程で得ら
れたものを加熱し微細な結晶粒を析出させる熱処理工程
とによって通常得ることができる。
【0035】
【作用】本発明の磁気ヘッドに適用される高飽和磁束密
度Fe系軟磁性合金において、非晶質相を得やすくする
ためには、非晶質形成能を有するTi,Nb,Taの少
なくとも1つ及びBを含む必要がある。
【0036】Bには本発明合金の非晶質形成能を高める
効果、および前記熱処理工程において磁気特性に悪影響
を及ぼす化合物相の生成を抑制する効果があると考えら
れ、このためB添加は必須である。Bと同様にA1,S
i,C,P等も非晶質形成元素として一般に用いられて
おり、これらの元素を添加した場合も本発明と同一とみ
なすことができる。
【0037】TiとNbとTaにも同等の効果があるが
、これらの元素の中でもNbとTaは、融点の高い金属
材料であって熱的に安定であり、製造時に酸化しずらい
ものである。よってこれらの元素を添加している場合は
、先に本願発明者らがHfやZrを含有する材料を特許
出願(特願平2−108308号)しているが、それよ
りも製造条件が容易で安価に製造することができ、コス
トの面でも有利である。即ち、その本願発明者らが特許
出願している系の合金においては、真空雰囲気中におい
て不活性ガスを供給して酸化に留意しつつ製造する必要
があったが、本願発明の合金においては製造条件をゆる
くすることができる。具体的には、ノズル先端部に不活
性ガスを部分的に供給しつつ大気中で製造、もしくは大
気中の雰囲気で製造することができる。
【0038】T’で表わされているCu、Ni等は合金
が結晶化する温度を低下させ、熱処理後の組織の微細化
に寄与する。このT’成分を添加する場合、その配合比
zは4.5原子%以下、特に0.2〜4.5原子%であ
ることが望ましい。zが0.2未満になると、透磁率が
低下する傾向があるが、飽和磁束密度は若干高くなる。
【0039】これらの元素の中でもCuは特に好適であ
る。
【0040】Cu,Ni等の添加により、軟磁気特性が
著しく改善される機構については明らかではないが、結
晶化温度を示差熱分析法により測定したところ、Cu,
Ni等を添加した合金の結晶化温度は、添加しない合金
に比べてやや低い温度であると認められた。これは前記
元素の添加により非晶質相が不均一となり、その結果、
非晶質相の安定性が低下したことに起因すると考えられ
る。 また不均一な非晶質相が結晶化する場合、部分的に結晶
化しやすい領域が多数でき不均一核生成するため、得ら
れる組織が微細結晶粒組織となると考えられる。また特
にFeに対する固溶度が著しく低い元素であるCuの場
合、相分離傾向があるため、加熱によりミクロな組成ゆ
らぎが生じ、非晶質相が不均一となる傾向がより顕著に
なると考えられ、組織の微細化に寄与するものと考えら
れる。
【0041】以上の観点からCu及びその同族元素、N
iおよびPd,Pt以外の元素でも結晶化温度を低下さ
せる元素には同様の効果が期待できる。またCuのよう
にFeに対する固溶限が小さい元素にも同様の効果が期
待できる。
【0042】本発明の磁気ヘッドのラミネート型コアに
適用される高飽和磁束密度Fe系軟磁性合金に含まれる
合金元素の限定理由を説明したが、これらの元素以外で
も耐食性を改善するために、Cr,MoあるいはRu,
Rh,Irなどの白金族元素を添加することも可能であ
る。また必要に応じて、Y,希土類元素,Zn,Cd,
Ga,In,Ge,Sn,Pb,As,Sb,Bi,S
e,Te,Li,Be,Mg,Ca,Sr,Ba等の元
素を添加することで磁歪を調整することもできる。その
他、H,N,O,S等の不可避的不純物については所望
の特性が劣化しない程度に含有していても本発明の高飽
和磁束密度Fe系軟磁性合金の組成と同一とみなすこと
ができるのは勿論である。
【0043】本発明で使用するFe系軟磁性合金溶湯に
おけるFe,Co量のbは、元素T’zを含む合金溶湯
においては92原子%以下である。これは、bが92原
子%を越えると高い透磁率が得られないためであるが、
飽和磁束密度10kG以上を得るためには、bが75原
子%以上であることがより好ましい。また、元素T’z
を含まない合金溶湯においては、Fe,Ni,Co量を
93原子%以下とする。
【0044】以下に本発明の磁気ヘッドに用いられるラ
ミネート型コア2の製造方法の一例を示すが、これに限
定されるものではない。
【0045】本発明で使用される合金の1つであるFe
80Nb7B12Cu1で表される組成を有する高飽和
磁束密度Fe系軟磁性合金の厚さ30mmの薄片をプレ
ス工程およびバレル研削工程を経ることでコア薄片3を
作成する。
【0046】次に、これを薄片単品のままアニール工程
で焼純(600℃)する。この焼純されたコア薄片3を
コア整列工程において治具中に挿入して同一方向に並べ
て密着させ、かつ、このときラミネート型コア2を形成
するコア薄片3の所定枚数毎に仕切板を挿入する。次に
このコア薄片3と仕切板を密着して積層した状態で、レ
ーザ溶接工程により、積層方向に溶接する。すると、仕
切板部分では、溶接されないか溶着力が弱いため、次の
コア分離工程における簡単な分離作業により、所定枚数
積層されて溶接される。これを樹脂含浸工程にて、樹脂
液に含浸させ、各コア薄片3の間に絶縁性の樹脂膜の形
成された、図2に示されるようなラミネート型コア2が
作成される。
【0047】
【実施例】以上のようにして作成されたラミネート型コ
ア2を用いて、図1に示される従来例の磁気ヘッド7と
同様の磁気ヘッド7を製造した。
【0048】ホールドケース1,1に、コイル4の巻回
されたラミネート型コア2,2を突き合わせ面を磁気ギ
ャップ6となるように対称的に配設した。さらに、磁気
ギャップ6には、ギャップ板5を介在した。
【0049】得られた磁気ヘッド材料の磁気特性を測定
した。透磁率(1KHz)は、28800、保磁力は0
.042Oe、飽和磁束密度は14.1(KG)であり
、優れた磁気特性を示すため、磁気ヘッドの電磁変換特
性としては優れていることが確認できた。
【0050】さらに、磁気ヘッドコアは、ビッカース硬
さの測定値が950(DPN)という極めて硬いもので
、図3に示すように優れた耐摩耗性をもつ磁気ヘッドを
得ることができた。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、飽和磁束
密度と透磁率が共に高く、保磁力が小さい上に、熱安定
性に優れ、機械的強度の大きい高飽和磁束密度Fe系軟
磁性合金をラミネート型コアに用いることで、極めて高
性能な磁気ヘッドを得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気ヘッドを示す斜視図
【図2】ラミネート型コアを示す図で、(a)は斜視図
、(b)はラミネート型コアを組み合わせたときの側面
【図3】耐摩耗性を示すグラフ
【符号の説明】
2  ラミネート型コア 3  コア薄片 7  磁気ヘッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  次式で示される組成からなる高飽和磁
    束密度Fe系軟磁性合金のリボンから形成されたコア薄
    片を積層してなるラミネート型コアを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。 (Fe1−a Co a)b Bx Ly T’z但し
    、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又
    は2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au,N
    i,Pd,Ptからなる群から選ばれた1種又は2種以
    上の元素であり、a≦0.05、b≦92原子%、x=
    6.5〜18原子%、y=4〜10原子%、z=4.5
    原子%以下である。
  2. 【請求項2】  次式で示される組成からなる高飽和磁
    束密度Fe系軟磁性合金のリボンから形成されたコア薄
    片を積層してなるラミネート型コアを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。 Fe b Bx Ly T’z 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
    種又は2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au
    ,Ni,Pd,Ptからなる群から選ばれた1種又は2
    種以上の元素であり、b≦92原子%、x=6.5〜1
    8原子%、y=4〜10原子%、z=4.5原子%以下
    である。
  3. 【請求項3】  次式で示される組成からなる高飽和磁
    束密度Fe系軟磁性合金のリボンから形成されたコア薄
    片を積層してなるラミネート型コアを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。 (Fe1−a M a)b Bx Ly但し、MはCo
    ,Niのいずれか、または、両方であり、LはTi,N
    b,Taからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元
    素であり、a≦0.05、b≦93原子%、x=6.5
    〜10原子%、y=4〜9原子%である。
  4. 【請求項4】  次式で示される組成からなる高飽和磁
    束密度Fe系軟磁性合金のリボンから形成されたコア薄
    片を積層してなるラミネート型コアを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。 Fe b Bx Ly 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
    種又は2種以上の元素であり、b≦93原子%、x=6
    .5〜10原子%、y=4〜9原子%である。
  5. 【請求項5】  次式で示される組成からなる高飽和磁
    束密度Fe系軟磁性合金のリボンから形成されたコア薄
    片を積層してなるラミネート型コアを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。 (Fe1−a Co a)b Bx Ly T’z  
    D s  X但し、LはTi,Nb,Taからなる群か
    ら選ばれた1種又は2種以上の元素であり、T’はCu
    ,Ag,Au,Ni,Pd,Pt  からなる群から選
    ばれた1種又は2種以上の元素であり、DはZrとHf
    の少なくとも一方であり、XはCr、Mo、W、Ru、
    Rh、Irの中から選択される元素であり、a≦0.0
    5、b≦92原子%、x=6.5〜18原子%、y=4
    〜10原子%、z=4.5原子%以下、s=4〜10原
    子%  である。
  6. 【請求項6】  次式で示される組成からなる高飽和磁
    束密度Fe系軟磁性合金のリボンから形成されたコア薄
    片を積層してなるラミネート型コアを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。 Fe b Bx Ly T’z  D s  X但し、
    LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又は
    2種以上の元素であり、T’はCu,Ag,Au,Ni
    ,Pd,Pt  からなる群から選ばれた1種又は2種
    以上の元素であり、DはZrとHfの少なくとも一方で
    あり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、Irの中から
    選択される元素であり、b≦92原子%、x=6.5〜
    18原子%、y=4〜10原子%、  z=4.5原子
    %以下、s=4〜10原子%  である。
  7. 【請求項7】  次式で示される組成からなる高飽和磁
    束密度Fe系軟磁性合金のリボンから形成されたコア薄
    片を積層してなるラミネート型コアを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。 (Fe1−a M a)b Bx Ly Ds  X但
    し、MはCo,Niのいずれか、または、両方であり、
    LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1種又は
    2種以上の元素であり、DはZrとHfの少なくとも一
    方であり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、Irの中
    から選択される元素であり、a≦0.05、b≦93原
    子%、x=6.5〜10原子%、y=4〜9原子%、s
    は4〜10原子%である。
  8. 【請求項8】  次式で示される組成からなる高飽和磁
    束密度Fe系軟磁性合金のリボンから形成されたコア薄
    片を積層してなるラミネート型コアを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。 Fe b Bx Ly D s  X 但し、LはTi,Nb,Taからなる群から選ばれた1
    種又は2種以上の元素であり、DはZrとHfの少なく
    とも一方であり、XはCr、Mo、W、Ru、Rh、I
    rの中から選択される元素であり、b≦93原子%、x
    =6.5〜10原子%、y=4〜9原子%、sは4〜1
    0原子%である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1850334A1 (en) * 2006-04-27 2007-10-31 Heraeus, Inc. Soft magnetic underlayer in magnetic media and soft magnetic alloy based sputter target

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