JPH0428876B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、杭孔掘削などに使用する掘削装置に
関する。

〔従来の技術〕

杭造成のためにオーガスクリユーで掘削する際
に、スクリユーの外側にケーシングを配置するケ
ーシングオーガ工法が知られている。

この工法に用いる掘削装置として長尺なリーダ
マストに沿つて上下同する駆動装置として、スク
リユー駆動用の駆動装置とケーシング駆動用の駆
動装置の両方を連結して一体的に駆動装置として
いる。

〔発明が解決しようとする課題〕

このような従来のケーシングオーガが工法に用
いる駆動装置では、オーガスクリユー及びケーシ
ングの継ぎ足し時には、駆動装置をリーダマスト
に沿つて上昇させ、新たな継ぎ足し部材が垂直に
入るだけの充分な空間をとらなければならない。

そのため、高所作業を必要とし、重い駆動装置
が上方に位置するので重心が高い不安定な状態を
招く。

このような欠点をなくすため、スクリユー用の
駆動装置とケーシング用の駆動装置とを分離して
ケーシング用の駆動装置はスクリユー及びケーシ
ングの継ぎ足し時にも比較的低い位置にとどめる
ことが考えられる、その場合のケーシング用駆動
装置としては、ケーシング外周への把持を行うチ
ヤツク装置を回転駆動するようなものである。

しかし、このような駆動装置でも、オーガスク
リユーの継ぎ足し時にはスクリユー用駆動装置は
必ず高所へ上昇させなければならず、高所作業と
なることや不安定な状態を招くことは完全には解
消されない。

本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、
ケーシング及びオーガスクリユーの継ぎ足し時に
その駆動機構を上方に移動させることなくこれを
行うことができ、その結果高所作業が不要で高い
リーダマストも省略でき、全体を小型かつコンパ
クトにすることができる掘削装置を提供すること
にある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は前記目的を達成するため、架台上に、
この架台を貫通するようにセツトされるケーシン
グの外周部に係合する揺動押込み装置を設け、オ
ーガスクリユーのスクリユー羽根外周へのチヤツ
ク装置及びこれを回転駆動する駆動モーター及び
その伝達機構からなるオーガスクリユーの駆動装
置を、昇降シリンダーにより支承して前記揺動押
込み装置を跨ぐように架台上に設けたことを要旨
とするものである。

〔作用〕

本発明によれば、ケーシングは架台を貫通する
ようにセツトされ揺動押し込み装置により外周部
に上下方向への振動を与えられ、地盤中に挿入さ
れていく。

また、ケーシング内で上方から差込まれるオー
ガスクリユーは駆動装置によりチヤツク装置を介
して羽根部外周へ回転力が与えられ、回転する。
同時に伸長してある昇降シリンダをフリーとすれ
ば、このシリンダにより支承される駆動装置が下
降し、チヤツク装置によりオーガスクリユー全体
も押下げられる。このようにして、オーガスクリ
ユーは回転駆動されケーシング内の土砂を掘削排
土する。また、オーガスクリユーはその上端が駆
動装置の上方に突出するので駆動装置を移動させ
ることなく、スクリユーの継ぎ足しもできる。

〔実施例〕

以下、図面について本発明の実施例を詳細に説
明する。

第１図は本発明の掘削装置の一部切欠いた正面
図で、図中１は外周側にアウトリガー２を備えた
架台で、中央に貫通孔３を形成した。

該架台１上でこの貫通孔３の両脇に上下動シリ
ンダ４を立設し、これでケーシング８の外周への
チヤツク装置５を支承し、また架台１上に短尺な
リーダマスト６を立設し、このリーダマスト６の
下部と前記チヤツカ装置５とを揺動シリンダ７で
連結する。これら、上下動シリンダ４、チヤツク
装置５及び揺動シリンダ７は、ケーシング８の外
周部に係合する揺動押込み装置９を構成するもの
である。

さらに、架台１上でこの揺動押込み装置９の両
脇に昇降シリンダ１０を立設し、この昇降シリン
ダ１０でオーガスクリユー１１の駆動装置１２を
前記揺動押込み装置９を跨ぐように支承した。

該オーガスクリユー１１の駆動装置１２は、駆
動モーター１３及びこれに連結する伝達機構１４
としての減速ギア及びこのギアを介して回転する
チヤツク装置１５からなる。

そして、チヤツク装置15は前記ギアを外周に有
する回転筒体１６内に該筒体１６よりも小径の筒
体を縦方向に分割したごとき押圧板１７を配設
し、この押圧板１７にアーム１８を筒体１６を内
側から外側へと突出するように設け、またアーム
１８の外側端はテーパーに形成するとともに、こ
のテーパー面をリング体１９の内側テーパー面に
摺接させたものである。さらに、リング体１９は
昇降シリンダ１０で支承し、中央に貫通孔２１を
設けた架台２０上に立設するチヤツクシリンダ２
２で上下動自在に支承する。

また、この架台２０は架台１上のリーダマスト
６のリーダー６ａに昇降自在に係合させる。

図中２３はオーガスクリユー１１の上端に連結
するスイベルでオーガスクリユー１１内にセメン
トミルク等を送り、先端から突出させるためのも
のである。

次に、使用法及び動作について説明する。

ケーシング８は架台１に対し、貫通孔３を介し
てこれを貫通するようにセツトされ、その外周を
チヤツク装置５で把持する。

そして、揺動シリンダ７でこのチヤツク装置５
を介してケーシング８に振動を与えながら、上下
動シリンダ４を縮めれば、該ケーシング８は地盤
に挿入されていく。

同時にケーシング８内にオーガスクリユー１１
を差込み、チヤツクシリンダ２２と伸長すればリ
ング体１９が上昇し、クサビ効果でアーム１８は
相互に近づくように動くので、押圧板１７がオー
ガスクリユー１１のスクリユー羽根１１ａの外周
の押圧され、該オーガスクリユー１１はチヤツク
装置１５で把持される。そして、駆動モーター１
３の回転トルクは伝達機構１４を介して回転筒体
１６に伝わり、この回転筒体１６とともにアーム
１８及び押圧板１７が回転することで、オーガス
クリユー１１も回転する。

また、昇降シリンダ１０は伸長状態からこれを
フリーとすれば、駆動装置１２全体がリーダマス
ト６のリーダー６ａに沿つて下降してチヤツク装
置１５を介してオーガスクリユー１１も押下げら
れ、回転駆動されるオーガスクリユー１１はケー
シング８内の土砂を掘削俳土する。

このようにして、昇降シリンダ１０のストロー
ク分だけオーガスクリユー１１を押込んだなら
ば、チヤツクシリンダ２２を縮めシリンダ体１９
を下げることによりチヤツク装置１５とフリーと
して再度シリンダ１０により駆動装置１２を上昇
させて上方のスクリユー羽根１１ａをつかみなお
して同様の動作を繰返し、その結果、オーガスク
リユー１１は順次送り込まれていく。

必要長オーガスクリユー１１を挿入したなら
ば、これに継ぎ足しを行うが、その場合は該オー
ガスクリユー１１の上端は駆動装置１２上へ突出
しているので、そのままの状態で継ぎ足して部材
をクレーン等で吊りこむことによりセツトするこ
とができる。

〔発明の効果〕

以上述べたような本発明の堀削装置は、オーガ
スクリユーの回転駆動は、そのスクリユー羽根外
周へのチヤツク装置を介して行うようにしたの
で、スクリユーの継ぎ足しは駆動装置を伴わず、
安定した状態での作業が可能なものである。

さらに、駆動装置を大きく上下動させる必要が
ないので長尺なリーダマストが不要となり、また
ケーシングの挿入は揺動押込み装置により行うの
で、この装置は駆動装置の下部に納めることがで
きる。その結果、装置全体は架台に設けるコンパ
クトなものとなり、狭い場所でも使用できる汎用
性の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の掘削装置の１実施例を示す一
部切欠いた正面図、第２図は同上側面図、第３図
はケーシングの揺動押込み装置の平面図、第４図
はオーガスクリユーの駆動装置の縦断側面図、第
５図は第４図のＡ−Ａ線矢視図、第６図は同上Ｂ
−Ｂ線矢視図である。 １……架台、２……アウトリガー、３……貫通
孔、４……上下動シリンダ、５……チヤツク装
置、６……リーダマスト、６ａ……リーダー、７
……揺動シリンダ、８……ケーシング、９……揺
動押込み装置、１０……昇降シリンダ、１１……
オーガスクリユー、１１ａ……スクリユー羽根、
１２……駆動装置、１３……駆動モーター、１４
……伝達機構、１５……チヤツク装置、、１６…
…回転筒体、１７……押圧板、、１８……アーム、
１９……リング体、２０……架台、２１……貫通
孔、２２……チヤツクシリンダ、２３……スイベ
ル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 架台上に、この架台を貫通するようにセツト
   されるケーシングの外周部に係合する揺動押込み
   装置を設け、オーガスクリユーのスクリユー羽根
   外周へのチヤツク装置及びこれを回転駆動する駆
   動モーター及びその伝達機構からなるオーガスク
   リユーの駆動装置を、昇降シリンダーにより支承
   して前記揺動押込み装置を跨ぐように架台上に設
   けたことを特徴とする掘削装置。