JPH0428670Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、鍛造プレス等の成形品搬送装置、詳
しくは成形品を上下反転できるようにしたベルト
式の搬送装置に関するものである。

従来の技術 複数の鍛造プレスにおける連続鍛造成形におい
ては成形品を次工程の鍛造プレスに搬送する際に
成形品を上下反転させることがあり、従来は成形
品をグリツプするクランプ爪を回転体に設け、成
形品をグリツプした状態で回転体を回転して成形
品を180度回転して上下反転するようにしたもの
が知られている。

考案が解決しようとする問題点 クランプ爪をクランプ動作して成形品をグリツ
プした後に回転体を回転し、その後にクランプ爪
をアンクランプ動作して成形品をアンクランプす
ることで成形品を上下反転させるので、成形品を
上下反転動作する時には成形品を搬送できないか
ら成形品を上下反転して次工程に搬送する時間が
長くなる。

問題点を解決するための手段及び作用 ピンを備えた無端状チエーンの上面に沿つてピ
ンが臨む溝部を有する成形品搬送ガイド体を設
け、この成形品搬送ガイド体の他端側を略半円形
状とし、かつその他端部に沿つて略半円形状のガ
イド体を間隔を置いて設け、この他端側の下方に
シユートを介して搬入コンベアを設けて、成形品
のピン嵌合凹部をピンに嵌合し、無端状チエーン
によつてピンを移動することで成形品を成形品搬
送ガイド体に沿つて搬送してガイド体でガイドし
ながら上下反転してシユートを介して搬入コンベ
ア上に落下し、搬入コンベアで次工程に搬入でき
るようにしたものである。

実施例 鍛造プレスＡのベツド１にはボルスタ２と下金
型３とがセツトされ、図示しないスライドに設け
た上金型と前記下金型３で鍛造成形するようにな
つて従来公知の鍛造プレスを構成し、成形品は一
対のトランスフアバーａを上下動、左右動、クラ
ンプ動、アンクランプ動する従来周知の三次元ト
ランスフアフイーダ等の搬送手段で矢印方向に搬
送される。

前記下金型３の成形品搬出側位置と鍛造プレス
Ａ外の位置とに亘つてチエーンコンベア４が配設
され、このチエーンコンベア４は従動スプロケツ
ト５と駆動スプロケツト６と複数のアイドラスプ
ロケツト７とに亘つて無端状チエーン８を巻掛け
たものであり、従動スプロケツト５が下金型３の
成形品搬出側に位置し、駆動スプロケツト６が鍛
造プレスＡ外に位置していると共に、前記従動ス
プロケツト５と駆動スプロケツト６に亘つてチエ
ーンガイドｂが設けられて無端状チエーン８をガ
イドしている。

前記無端状チエーン８にはピン９が等間隔で複
数設けてあり、このピン９が移動自在に臨む溝部
１０を備えた板状体より成る成形品搬送ガイド体
１１が、前記無端状チエーン８の従動スプロケツ
ト５と駆動スプロケツト６とに亘る上方位置に間
隔を置いて配設され、その一端側１１ａは下金型
３の上面３ａと略同一高さ位置となり、かつ他端
側１１ｂは駆動スプロケツト６に沿つて略半円形
に弯曲していると共に、その下方には第１シユー
ト１２を経て次工程の鍛造プレスに連続した搬入
コンベア１３が設けてあり、さらに略半円形に弯
曲した他端側１１ｂの外側には略半円形に弯曲し
たガイド体１４が成形品が通過できる間隔を置い
て配設してある。

前記従動スプロケツト５は第３図のように両側
縦板２０，２０間に支軸２１を介して一対設けら
れ、無端状チエーン８も一対となり、一対の無端
状チエーン８，８間に連結板２２を横架し、その
連結板２２にピン９が固着してあると共に、成形
品搬送ガイド体１１は両側縦板２０，２０に固着
した一対のステンレス製の板２３，２３より成
り、その一対の板２３，２３間に前記ピン９が臨
む溝部１０が形成されている。

なお、駆動スプロケツト６を下金型３側に配設
し、スライド駆動部と同期して駆動するようにし
ても良いし、無端状チエーン８を他の駆動スプロ
ケツトで駆動しても良い。

つまり、無端状チエーン８は所定ストロークだ
け間欠的に鍛造プレスと同期して駆動されるよう
にしてある。

しかして、成形品Ｂは前述した三次元トランス
フアフイーダ等の搬送手段によつて成形品搬送ガ
イド体１１の一端側１１ａ上に載置される。この
成形品Ｂを載置する動作の一例を説明すると、一
対のトランスフアバーａを下動してクランプ動す
ることで下金型３上の成形品Ｂをクランプし、こ
の後に上動して右動して成形品を成形品搬送ガイ
ド体１１の一端側１１ａの上方に位置させ、この
後に下動してアンクランプ動すれば良い。

この成形品Ｂは第２図に示すように中央部に穴
又は凹部等のピン嵌合部Ｃを有し、そのピン嵌合
部Ｃがピン９に嵌合するように載置され、無端状
チエーン８を駆動することによつてピン９によつ
て成形品搬送ガイド体１１に沿つて搬送され、半
円形状の他端側１１ｂとガイド体１４との間に入
り込み、成形品Ｂはガイド体１４によつて成形品
搬送ガイド１１の他端側１１ｂより外れないよう
にガイドされながらピン９によつて成形品搬送ガ
イド１１の他端側１１ｂに沿つて搬送されて上下
反転され、ガイド体１４を通過するとピン９より
外れて第１シユート１２上に落下し、搬入コンベ
ア１３で次工程の鍛造プレスに送り込まれる。

なお、成形品を上下反転しない場合にはガイド
体１４を外して第２シユート１５を第１図仮想線
で示すように配設し、成形品を第２シユート１５
より搬入コンベア１３に直接落下するようにすれ
ば良い。

考案の効果 無端状チエーン８に設けたピン９を成形品のピ
ン嵌合部に嵌合し、無端状チエーン８によりピン
９を移動することで成形品を成形品搬送ガイド体
１１に沿つて移動して成形品を上下反転して搬送
できるから、成形品を搬送しながら上下反転で
き、成形品を上下反転して搬送する時間を短かく
できる。

成形品搬送ガイド体１１の他端側１１ｂとガイ
ド体１４との間に成形品が入り込んで、成形品を
ガイド体１４でガイドして成形品搬送ガイド体１
１の他端側１１ｂから成形品が外れないようにし
てその他端側１１ｂに沿つて搬送することで上下
反転し、ガイド体１４を通過すると成形品を落下
できるから、成形品とピン９を外れないように連
結したりせずに成形品を安定して上下反転して落
下できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１
図は全体正面図、第２図は第１図の部拡大断面
図、第３図は第２図の−線断面図である。 ４はチエーンコンベア、８は無端状チエーン、
９はピン、１１は成形品搬送ガイド体、１４はガ
イド体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 従動スプロケツト５と駆動スプロケツト６に亘
   つてピン９を有する無端状チエーン８を巻掛け、
   この無端状チエーン８における従動スプロケツト
   ５と駆動スプロケツト６との間の上面に沿つて、
   前記ピン９が移動自在に臨む溝部１０を備えた板
   状の成形品搬送ガイド体１１を取付け、この成形
   品搬送ガイド体１１の他端側１１ｂを駆動スプロ
   ケツト６に沿つて略半円形に弯曲し、 前記成形品搬送ガイド体１１の他端側１１ｂの
   下方にシユートを介して搬入コンベア１３を配設
   し、前記成形品搬送ガイド体１１の他端側１１ｂ
   の外側に沿つて略半円形状に弯曲したガイド体１
   ４を間隔を置いて設けたことを特徴とする成形品
   搬送装置。