JPS6227300Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、長尺素材の端部を据込み加工する横
型のアプセツタに関する。

従来のこの種アプセツタは、一対の金型とポン
チとからなるアプセツタ本体に、加熱された素材
を搬送装置で１本づつ供給し、アプセツト完了後
は次の加工にそなえ、金型とポンチを冷却し、エ
アブローし、潤滑等するものであつた。従つて、
Ｎ本の素材を加工するには、（素材搬送→素材を
アプセツタ本体に装着→アプセツト→素材排出→
金型等の冷却等→新しい素材引取り）×Ｎ時間を
要し、加工時間が長かつた。

そこで、上記サイクルタイムの短縮を図るべ
く、複数本の素材を一度にアプセツトするアプセ
ツタが考案された。

しかし、素材の種類、加工の種類によつては、
素材と金型及びポンチとの嵌合寸法が均一でない
ことに起因して、複数本の素材を一連の金型で同
時に挾持し、ポンチで加工することが不可能とな
り、上記考案を採用することができない場合があ
る。これを解消するためには、金型の挾持構造等
を特殊なものにしなければならず、構造が複雑と
なり設備費が高くなる。

そこで、本考案は、複数本の素材を同時加工す
ることができない場合において、アプセツタ本体
には複数組の金型とポンチを備え、搬送装置も複
数本を同時搬送可能となし、アプセツト加工に際
してのみ１本づつ加工し、金型やポンチの冷却等
は同時に一括して行なうことにより、加工時間の
短縮を図ることができる、構造簡単な、アプセツ
タを提供することを目的とする。

従つて、その特徴とする処は、水平軸心を有す
る長尺素材の端部をアプセツトすべく、一方が固
定、他方が可動の上下一対の金型と、該金型に対
し素材軸心方向と同方向の水平面内縦方向に進退
自在なポンチとから成る成形部を、前記縦方向に
直交する水平面内横方向に所定ピツチで複数組配
置してなるアプセツタ本体と； アプセツト装置の数と同数の長尺素材を水平状
に載置してアプセツタ本体前面まで水平面横方向
に搬送する台車と； 複数の長尺素材を前記ピツチと同ピツチで１本
づつ単独で水平縦軸姿勢で保持すべく、台車上に
設けられた複数ラインの前後退送り機構から成る
縦送り搬送ライン装置と； 搬送ライン装置を成形部の高さに対して上下動
させるべく、台車に設けられた昇降装置と； 搬送ライン装置上の素材を１本づつ単独で水平
面内縦方向に移動させるべく、搬送ライン装置に
設けられた駆動装置と； アプセツト終了後の素材をライン外に排出する
装置と； 搬送ライン装置上に載置する前の素材の端面を
位置決めすべく、アプセツタ本体の側方に配置さ
れたストツパ装置と；を具備した点にある。

以下、本考案の実施例を図面に基き詳述する。

第１図及び第２図に示すものは、本考案の第１
実施例であり、アプセツタ１は、水平軸心を有す
るパイプ材から成る長尺素材２の端部を据込み鍜
造するアプセツタ本体３と、素材２をアプセツタ
本体３に供給する素材搬送装置４と、アプセツト
後素材２を搬送装置４から排出する装置と、搬送
装置４にセツトする前に素材２端面を位置決めす
るストツパ装置６とから主構成されている。

上記アプセツタ本体３は、一方が固定、他方が
可動の上下一対の金型７と、該金型７に対して水
平面内縦方向に進退自在なポンチ８とから成る成
形部９を、前記縦方向に直交する水平面内横方向
に所定ピツチＰで複数組配置してなる。図例で
は、金型７の下型が固定金型７ａで、上型が上下
動可能な可動金型７ｂ〔第３図参照〕であり、
上・下型の合せ面に水平面内縦方向に貫通する雌
型１０が凹設されている。ポンチ８は固定金型７
ａの雌型１０に対して同軸上に進退自在に設けら
れている。そして、図例では上記成形部９が２組
設けられており、相隣接する固定金型７ａは同一
ダイベース上に固定され、相隣接する可動金型７
ｂも同一アツパーベースに固着されている。従つ
て、二連の金型７は同時に動作する。これに対し
各ポンチ８も同時に動作するよう構成されてい
る。

上記素材搬送装置４は、アプセツタ本体３の前
方に設けられ、水平面内横方向に沿つて敷設され
たレール１１と、該レール１１上を移動する台車
１２とを有している。台車１２は長尺素材２を軸
方向に沿つて水平状に載置するに十分な長さを有
している。

台車１２上には、前記素材２を１本づつ単独で
水平縦軸姿勢で保持する前後進送り機構、本実施
例ではローラ１３列が設けられ、該ローラ１３列
は、前記アプセツト装置９の配置ピツチＰと同ピ
ツチＰで、水平面内横方向に並列に２列設けられ
て素材２を水平面内縦方向に移動可能とする搬送
ライン装置１４が構成されている。

各ローラ１３は上下動可能な可動枠１５に設け
られ、該可動枠１５は油圧又はエアシリンダ等か
ら成る昇降装置１６に連動連結されている。図例
では、水平面内横方向に相隣接する異なるライン
のローラ１３が同一の可動枠１５に設けられ、縦
方向に相隣接する可動枠１５は別体に構成され、
各可動枠１５ごとに昇降装置１６が設けられてい
る。各昇降装置１６は同時に同量だけ同期して作
動するよう構成されている。そして、台車１２
が、各アプセツト装置９と搬送ライン装置１４の
ラインとが一致するまでアプセツタ本体３前面に
移動すると、搬送ライン装置１４の高さがポンチ
８軸心高さに一致するよう昇降装置１６が作動す
る。

可動枠１５に設けられた前記各ローラ１３は、
モータ等からなる駆動装置１７により、ラインご
とに単独回転可能に構成され、各ライン上の素材
２をその軸心に沿つて単独で搬送可能としてい
る。

排出装置として本実施例ではキツカ装置５を、
搬送ライン装置１４のライン数に対応して２種類
設けられている。すなわち、フロアー上に設けら
れた固定フレーム１８に上下揺動自在に枢結され
た長短２種類の揺動アーム１９，２０と、該アー
ム１９，２０を個別に揺動させるシリンダ２１と
を有し、各揺動アーム１９，２０は搬送ライン装
置１４の縦方向に相隣接するローラ１３間に突出
し、各揺動アーム１９，２０の先端は、各ライン
に対応する位置にある。

前記ストツパ装置６は、アプセツタ本体３側方
に配置されたストツパ部材２２と、該ストツパ部
材前方に設けられた素材受渡アーム２３〔第３図
参照〕とを有し、素材受渡アーム２３上に、搬送
ライン装置１４のラインピツチＰと同ピツチで載
置された素材２を、ストツパ部材２２端面に接当
させることで、素材２のアプセツタ本体側の端面
を位置決めするものである。

上記構成のアプセツタ１の動作を第３図に基づ
き説明する。第３図の各図は、その上部に平面図
その下部に正面図を示したものであり、第３図ａ
は、作業開始前の状態を示し、長尺素材２は、ス
トツパ装置６の素材受渡アーム２３上に載置さ
れ、台車１２上の搬送ライン装置１４は昇降装置
１６により上方位置にあり、成形部９の可動金型
７ｂは上方に移動しており、ポンチ８は後方に後
退している。

第３図ｂは、素材２をストツパ部材２２に接当
させ、その前端側を面一に位置決めした後、台車
１２が素材受渡アーム２３の下方まで移動し、ア
ーム２３が下方に移動して素材２を搬送ライン装
置１４上に受け渡す状態を示している。

次に第３図ｃに示すように台車１２はレール１
１上を移動して、アプセツタ本体３前面まで移動
する。そして、搬送ライン装置１４のラインと、
アプセツト装置９のポンチ軸心が一致した位置で
停止する。

次に第３図ｄに示すように、昇降装置１６が下
降し、搬送ライン装置１４上の素材２高さと、固
定金型７ａの高さが同一とされる。次いで、搬送
ライン装置１４の一方のラインの駆動装置１７が
作動され、そのラインのローラ１３を回転させ
て、素材２を固定金型７ａの雌型１０内に所定量
だけ挿入させる。

第３図ｅは、可動金型７ｂが下降して上型と下
型で素材２端部を挾持し、ポンチ８が前進して素
材２端部をアプセツトしている状態を示してい
る。この場合、２連の金型７の一方のみに素材２
が挾持されているので、他方のポンチ８は空打ち
することになる。

しかしてアプセツトが終了し、第３図ｆに示す
如く、ポンチ８が後退し、可動金型７ｂが上方に
移動し、昇降装置１６により素材２が上方に持ち
上げられ、アプセツト完了した素材２端部は固型
金型７ａから離脱する。その後、一方のキツカ装
置５の揺動アーム１９が上方に回動し、アプセツ
ト終了した素材をライン外に排出する。

次に、第３図ｇ，ｈ，ｉに示すように、残つた
素材２が前記と同手順でアプセツトされ、かつラ
イン外に排出される。

この様に、台車１２上の全素材の加工が完了す
ると、金型７及びポンチ８の冷却・エアブロー・
潤滑等が一括して行なわれる。この間、台車１２
はストツパ装置６側へ移動して新たな素材を搬送
可能とする。

上記の実施例によれば、ストツパ装置６からア
プセツタ本体３前までの素材２の搬送が複数本を
一括して搬送するので、搬送時間の短縮が図ら
れ、しかも金型７及びポンチ８の手入れが一括し
て行なわれるので、手入時間の短縮が図られる。

第４図及び第５図に示すものは、本考案の第２
実施例であり、駆動装置１７が上記第１実施例と
異なるものである。すなわち、第１実施例では、
ローラ１３を回転させるものであつたが、この第
２実施例ではローラ１３は遊転自在に設けられ、
その代り、ライン前端部にクランプ装置２４を設
け、該クランプ装置２４を前後方向に移動させる
シリンダからなる駆動装置１７を設けている。

このクランプ装置２４はライン上に載置された
素材２を上方からクランプアーム２５で押圧して
固定するものであり、各ライン別に設けられてい
る。そして駆動装置１７のシリンダもライン別に
設けられ、クランプ装置２４を前後方向に移動さ
せることにより素材２を水平面内縦方向に移動さ
せる。このクランプ装置２４は、キツカ装置５で
素材２を排出するときは解除される。その他の構
成は、前記第１実施例と同じである。

尚、本考案は、上記実施例に限定されるもので
はない。

本考案によれば、素材の搬送並びにアプセツト
装置の冷却・潤滑等の時間が短縮され、生産能率
の向上に寄与するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示す平面図、第
２図は同正面図、第３図は動作説明図、第４図は
本考案の第２実施例を示す平面図、第５図は同正
面図である。 ２……素材、３……アプセツタ本体、５……キ
ツカ装置、７……金型、８……ポンチ、９……ア
プセツト装置、１２……台車、１３……ローラ、
１４……搬送ライン装置、１６……昇降装置、１
７……駆動装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 水平軸心を有する長尺素材２の端部をアプセツ
   トすべく、一方が固定、他方が可動の上下一対の
   金型７と、該金型７に対し素材２軸心方向と同方
   向の水平面内縦方向に進退自在なポンチ８とから
   成る成形部９を、前記縦方向に直交する水平面内
   横方向に所定ピツチＰで複数組配置してなるアプ
   セツタ本体３と、 成形部９の数と同数の長尺素材２を水平状に載
   置してアプセツタ本体３前面まで水平面内横方向
   に搬送する台車１２と、 複数の長尺素材２を前記ピツチＰと同ピツチＰ
   で１本づつ単独で水平縦軸姿勢で保持すべく、台
   車１２上に設けられた複数ラインの前後進送り機
   構１３列から成る縦送り搬送ライン装置１４と、 搬送ライン装置１４を成形部９の高さに対して
   上下動させるべく、台車１２に設けられた昇降装
   置１６と、 搬送ライン装置１４上の素材２を１本づつ単独
   で水平面内縦方向に移動させるべく、搬送ライン
   装置１４に設けられた駆動装置１７と、 アプセツト終了後の素材をライン外に排出する
   装置と、 搬送ライン装置１４上に載置する前の素材２の
   端面を位置決めすべく、アプセツタ本体３の側方
   に配置されたストツパ装置６と、 を具備していることを特徴とするアプセツタ。