JPH04285965A - 平版印刷版の製造方法 - Google Patents

平版印刷版の製造方法

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JPH04285965A
JPH04285965A JP4983891A JP4983891A JPH04285965A JP H04285965 A JPH04285965 A JP H04285965A JP 4983891 A JP4983891 A JP 4983891A JP 4983891 A JP4983891 A JP 4983891A JP H04285965 A JPH04285965 A JP H04285965A
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JP
Japan
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acid
printing plate
photosensitive
group
lithographic printing
Prior art date
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Pending
Application number
JP4983891A
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English (en)
Inventor
Akinobu Koike
小池 昭宣
Hirokazu Sakaki
榊 博和
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP4983891A priority Critical patent/JPH04285965A/ja
Publication of JPH04285965A publication Critical patent/JPH04285965A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性印刷版は、一般に、アルミニウム
板等の支持体上に感光性組成物を塗布し、陰画等を通し
て紫外線等の活性光線を照射し、光が照射された部分を
重合あるいは架橋させ現像液に不溶化させ、光の非照射
部分を現像液に溶出させ、それぞれの部分を、水を反発
して油性インキを受容する画像部、および水を受容して
油性インキを反発する非画像部とすることにより得られ
る。
【0003】この場合における感光性組成物としては、
p−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮
合物などのジアゾ樹脂が広く用いられてきた。さらにア
ルミニウム支持体は適当な親水化処理をする事が望まし
く、例えば硝酸又は塩酸電解グレイニング等により粗面
化された支持体が広く用いられてきた。一方、これらの
ジアゾ樹脂を用いた感光性平版印刷版を露光後現像する
際、用いられる水性アルカリ現像液組成物としては、例
えば、特開昭51−77401号に示されている、ベン
ジルアルコール、アニオン性界面活性剤、アルカリ剤及
び水からなる現像液組成物、特開昭53−44202号
に記載されている、ベンジルアルコール、アニオン性界
面活性剤、水溶性亜硫酸塩を含む水性溶液からなる現像
液組成物、特開昭55−155355号に記載されてい
る、水に対する溶解度が常温において10重量%以下で
ある有機溶剤とアルカリ剤と水を含有する現像液組成物
等が挙げられる。
【0004】これらは、いずれも有機溶剤、界面活性剤
等の有機物を、現像液組成物中に含有している。しかし
ながら有機溶媒は、一般に毒性及び臭気があり、また火
災に対する危険性を持っており、さらに廃液においても
BOD規制を受けるなどの多くの欠点を有し、コストも
高くなる。これらの有機溶媒を実質上含まない現像液組
成物により、ジアゾ樹脂を用いた感光性平版印刷版を現
像しようとする試みは特開昭57−192952号、特
開昭58−27141号に記載されている。
【0005】しかし、これらの現像液組成物はo−ナフ
トキノンジアジド化合物を感光性化合物として含むポジ
型感光性平版印刷版を現像する際に用いられており、こ
れらの実質上有機溶媒を含まない現像液組成物を用いて
、前述したジアゾ樹脂を用いた感光性平版印刷版を現像
すると、ジアゾ樹脂が本質的にアルカリ水可溶性を有し
ていないため、残膜を生ずる事なく現像する事ができず
、さらに、未露光部が黄変する等、適正な現像性が得ら
れないという問題があった。
【0006】一方、特開平2−189544号には、カ
ルボキシル基、ヒドロキシ基、スルホン酸基、スルフィ
ン酸基から選ばれた基を有する芳香族化合物を含む共縮
合ジアゾ樹脂を用いることによりジアゾ樹脂にアルカリ
水可溶性を持たせて、実質上有機溶媒を含まない現像液
での現像を可能ならしめることが記載されている。しか
しながら、実際に実質上有機溶媒を含まない現像液を用
いてこれらのジアゾ樹脂を用いた感光性平版印刷版を現
像すると、これらのジアゾ樹脂は支持体との密着力が弱
く、現像時に支持体から画像部がはがれたり、印刷にお
ける耐刷力が低い等の問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ジアゾ樹脂を含有する感光層を有する感光性平版印
刷版を、実質上有機溶媒を含まない水性アルカリ現像液
で現像処理して平版印刷版を製造する方法において、画
像部と支持体との密着がよく耐刷力のある平版印刷版を
製造する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、塩酸浴中20〜48A/
dm2 の交流で電解粗面化処理したアルミニウム支持
体を用いることにより、これらの目的が達成されること
を見い出し、本発明に到達した。本発明のアルミニウム
支持体が密着および耐刷を改良する理由は明確ではない
が、20A/dm2 以下もしくは48A/dm2 以
上の電流で電解するとアルミニウム表面に水酸化アルミ
ニウムを主体とした皮膜が生成し、このため感光層との
密着性が悪くなるのに対して、20〜48A/dm2 
では上記皮膜が生成しにくくなるためであると思われる
【0009】すなわち本発明は、表面を20〜48A/
dm2 の電流密度の交流で塩酸浴中で電解粗面化処理
したアルミニウム支持体上に、ジアゾ樹脂と親油性高分
子化合物を含有する感光層を塗設することにより得られ
た感光性平版印刷版を画像露光後、pH12以上の実質
的に有機溶剤を含まないアルカリ水溶液で現像して、平
版印刷版を製造することを特徴とする平版印刷版の製造
方法である。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
使用される支持体は、アルミニウム板であり、1Sアル
ミニウムが好ましいが、銅を0.015〜0.03%含
むアルミニウムがさらに好ましい。上記アルミニウム板
はまずアルカリたとえば1〜30%の水酸化ナトリウム
、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等
の水溶液に、20〜80℃の温度で5秒〜250秒間浸
漬してエッチングするのが好ましい。
【0011】次いで、10〜30%硝酸または硫酸水溶
液に20〜70℃の温度で5秒〜250秒間浸漬して、
アルカリエッチング後の中和およびスマット除去を行な
う。このアルミニウム板の表面清浄化後、電解粗面化処
理が施される。本発明において電解粗面化処理に使用さ
れる電解液の塩酸濃度は、0.01〜3重量%の範囲が
好ましく、0.05〜2.5重量%が更に好ましい。
【0012】また、この電解液には必要に応じて硝酸塩
、塩化物、モノアミン類、ジアミン類、アルデヒド類、
リン酸、クロム酸、ホウ酸、シュウ酸、アンモニウム塩
等の腐蝕抑制剤(または安定化剤)、砂目の均一化剤な
どを加えることができる。また電解液は、適当量(1〜
10g/リットル)のアルミニウムイオンを含んでいて
もよい。
【0013】電解液の温度は通常10〜60℃で処理さ
れる。この際に使用される交流電流は、正負の極性が交
互に交換されたものであれば、矩形波、台形波、正弦波
いずれのものも用いることができ、通常の商用交流の単
相および三相交流電流を用いることができる。電流密度
は、20〜48A/dm2 でおこなわれる。電解時間
は5〜300秒間が望ましい。
【0014】本発明におけるアルミニウム板の表面粗さ
は、0.2〜0.8μm である。このように砂目立て
されたアルミニウム板は、10〜50%の熱硫酸(40
〜60℃)や希薄なアルカリ(水酸化ナトリウム等)に
より表面に付着したスマットが除去されるのが好ましい
。アルカリで除去した場合は、引続いて洗浄のため酸(
硝酸または硫酸)に浸漬して中和する。
【0015】表面のスマット除去を行なった後、陽極酸
化皮膜が設けられる。陽極酸化法は、従来よりよく知ら
れている方法を用いることができるが、硫酸が最も有用
な電解液として用いられる。それについで、リン酸もま
た有用な電解液である。さらに特開昭55−28400
号公報に開示されている硫酸とリン酸の混合液もまた有
用である。
【0016】硫酸法は通常直流電流で処理が行なわれる
が、交流を用いることも可能である。硫酸の濃度は5〜
30%で使用され、20〜60℃の温度範囲で5〜25
0秒間電解処理されて、表面に1〜10g/m2の酸化
皮膜が設けられる。この電解液には、アルミニウムイオ
ンが含まれている方が好ましい。さらにこのときの電流
密度は1〜20A/dm2 が好ましい。リン酸法の場
合には、5〜50%の濃度、30〜60℃の温度で、1
0〜300秒間、1〜15A/dm2 の電流密度で、
処理される。
【0017】また、さらに必要に応じて、ケイ酸アルカ
リや熱水による封孔処理、その他水溶性高分子化合物や
弗化ジルコニウム酸カリウム水溶液への浸漬などによる
表面処理を行うことができる。感光層に含まれるジアゾ
樹脂としては従来公知のものが適宜使用できるが、芳香
族ジアゾニウム塩と例えば活性カルボニル含有化合物、
特にホルムアルデヒドとの縮合物で代表されるジアゾ樹
脂が含まれ、その中で有機溶媒可溶性のジアゾ樹脂が好
ましい。
【0018】ジアゾ樹脂としては、例えばp−ジアゾジ
フェニルアミンとホルムアルデヒド又はアセトアルデヒ
ドの縮合物と、ヘキサフルオロリン酸塩、テトラフルオ
ロホウ酸塩との有機溶媒可溶の反応生成物であるジアゾ
樹脂無機塩、また米国特許第3,300,309 号明
細書に記載されているような、前記縮合物とスルホン酸
類例えばパラトルエンスルホン酸又はその塩、ホスフィ
ン酸類例えばベンゼンホスフィン酸又はその塩、ヒドロ
キシル基含有化合物例えば、2,4−ジヒドロキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン−5−スルホン酸又はその塩等の反応生成物である
有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂有機酸塩等が挙げられる。
【0019】ジアゾ化合物は以下に説明するものも含め
て全体で感光層中に1〜70重量%、特に3〜60重量
%含有されるのが望ましい。本発明において、好適に用
いることができる他のジアゾ樹脂は、カルボキシル基、
水酸基、スルホン酸基、スルホン酸塩基、スルフィン酸
基、スルフィン酸塩基よりなる群から選択した基を少な
くとも1個有する芳香族化合物と、芳香族ジアゾニウム
化合物とを構成単位として含む共縮合体である。
【0020】芳香族化合物は、例えばベンゼン環又はナ
フタレン環に、カルボキシル基、水酸基、スルホン酸基
、スルホン酸塩基、スルフィン酸基、およびスルフィン
酸塩基よりなる群から選択した置換基を少なくとも1個
有するものであり、各置換基は芳香族環に直接結合して
いてもよく、連結基を介して結合していてもよい。芳香
族ジアゾニウム化合物の具体例としては4−ジアゾ−4
′−メトキシジフェニルアミン塩、4−ジアゾ−4′−
エトキシジフェニルアミン塩及び4−ジアゾ−3−メト
キシジフェニルアミン塩、4−ジアゾ−ジフェニルアミ
ン塩が挙げられる。
【0021】芳香族化合物の具体例としては、ベンゼン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸ソーダ、m−ベンゼン
ジスルホン酸2ソーダ、p−トルエンスルホン酸、p−
トルエンスルホン酸ソーダ、p−トルエンスルフィン酸
、p−トルエンスルフィン酸ソーダ、ベンゼンスルフィ
ン酸ソーダ、アニリン−2−スルホン酸、4−アミノ−
m−トルエンスルホン酸、4−アミノ−m−トルエンス
ルホン酸ソーダ、2,5−ジアミノベンゼンスルホン酸
、1−ナフタレンスルホン酸、1−アミノ−2−ナフタ
レンスルホン酸、5−アミノ−2−ナフタレンスルホン
酸、7−アミノ−1,3−ナフタレンジスルホン酸、2
−アミノ−1,5−ナフタレンジスルホン酸、4−アミ
ノ−1−ナフタレンスルホン酸ソーダ、5−アミノ−1
−ナフタレンスルホン酸ソーダ、6−アミノ−1−ナフ
タレンスルホン酸ソーダ、5−スルホイソフタル酸ソー
ダ、2−スルホ安息香酸、p−クロロベンゼンスルホン
酸、安息香酸、o−クロロ安息香酸、m−クロロ安息香
酸、p−クロロ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、ジ
フェニル酢酸、フェノキシ酢酸、p−メトキシフェニル
酢酸、p−メトキシ安息香酸、2,4−ジメトキシ安息
香酸、2,4−ジメチル安息香酸、p−フェノキシ安息
香酸、4−アニリノ安息香酸、4−(m−メトキシアニ
リノ)安息香酸、4−(p−メトキシベンゾイル)安息
香酸、4−(p−メチルアニリノ)安息香酸、4−フェ
ニルスルホニル安息香酸、フェノール、(o,m,p)
−クレゾール、キシレノール、レゾルシン、2−メチル
レゾルシン、(o,m,p)−メトキシフェノール、m
−エトキシフェノール、カテコール、フロログルシン、
p−ヒドロキシエチルフェノール、ナフトール、ピロガ
ロール、ヒドロキノン、p−ヒドロキシベンジルアルコ
ール、4−クロロレゾルシン、ビフェニル4,4−ジオ
ール、1,2,4−ベンゼントリオール、ビスフェノー
ルA、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,
4−トリヒドロキシベンゾフェノン、p−ヒドロキシア
セトフェノン、4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4−ジヒドロキシジフェニルアミン、4,4′
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、クミルフェノー
ル、(o,m,p)−クロロフェノール、(o,m,p
)−ブロモフェノール、サリチル酸、4−メチルサリチ
ル酸、6−メチルサリチル酸、4−エチルサリチル酸、
6−プロピルサリチル酸、6−ラウリルサリチル酸、6
−ステアリルサリチル酸、4,6−ジメチルサリチル酸
、p−ヒドロキシ安息香酸、2−メチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、6−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2
,6−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジ
ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ−6−メチ
ル安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−
ジヒドロキシ−4−メチル安息香酸、4−クロロ−2,
6−ジヒドロキシ安息香酸、4−メトキシ−2,6−ジ
オキシ安息香酸、没食子酸、フロログルシンカルボン酸
、2,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、m−ガロイル
没食子酸、タンニン酸、m−ベンゾイル没食子酸、m−
(p−トルイル)没食子酸、プロトカテクオイル−没食
子酸、4,6−ジヒドロキシフタル酸、(2,4−ジヒ
ドロキシフェニル)酢酸、(2,6−ジヒドロキシフェ
ニル)酢酸、(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
酢酸、p−ヒドロキシメチル安息香酸、p−ヒドロキシ
エチル安息香酸、4−(p−ヒドロキシフェニル)メチ
ル安息香酸、4−(o−ヒドロキシベンゾイル)安息香
酸、4−(2,4−ジヒドロキシベンゾイル)安息香酸
、4−(p−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、4−(
p−ヒドロキシアニリノ)安息香酸、ビス(3−カルボ
キシ−4−ヒドロキシフェニル)アミン、4−(p−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)安息香酸、4−(p−ヒ
ドロキシフェニルチオ)安息香酸等があげられ、このう
ち特に好ましいものは、サリチル酸、p−ヒドロキシ安
息香酸、p−メトキシ安息香酸、メタクロロ安息香酸、
フェノキシ酢酸、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸ソーダ、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸ソーダ、p−トルエンスルフィン酸、p−トル
エンスルフィン酸ソーダ、ベンゼンスルフィン酸、5−
スルホイソフタル酸ソーダ、2−スルホ安息香酸、4−
アミノ−m−トルエンスルホン酸、4−アミノ−m−ト
ルエンスルホン酸ソーダ、1−ナフタレンスルホン酸、
2−アミノ−1,5−ナフタレンジスルホン酸、5−ア
ミノ−1−ナフタレンスルホン酸ソーダ、p−クロロベ
ンゼンスルホン酸である。
【0022】本発明に係る感光性ジアゾ樹脂は、公知の
方法、例えば、フォトグラフィック・サイエンス・アン
ド・エンジニアリング(Photo. Sci. En
g.) 第17巻、第33頁(1973)、米国特許第
2,063,631 号、同第2,679,498 号
各明細書に記載の方法に従い、硫酸やリン酸あるいは塩
酸中で、前記芳香族化合物、芳香族ジアゾニウム塩及び
アルデヒド類、例えばパラホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、ベンズアルデヒドあるいはケトン類、例えば
アセトン、アセトフェノンとを重縮合させることによっ
て得られる。
【0023】また、芳香族ジアゾ化合物と芳香族化合物
の仕込みモル比は1:0.1〜0.1:1、好ましくは
0.5:1〜1:0.2、より好ましくは1:1〜1:
0.2である。またこの場合、前記芳香族ジアゾ化合物
、芳香族化合物の合計とアルデヒド類又はケトン類とを
モル比で通常0.6〜1.5:1、好ましくは0.7〜
1.4:1で仕込み、低温で短時間、例えば3時間程度
反応させることによりジアゾ樹脂が得られる。
【0024】次にジアゾ樹脂の対アニオンX− につい
て説明する。X− は、脂肪族又は芳香族スルホン酸ア
ニオンが好ましく、その中でも好ましい例としては、メ
タンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの
フルオロアルカンスルホン酸、ラウリルスルホン酸、ジ
オクチルスルホコハク酸、ジシクロヘキシルスルホコハ
ク酸、カンファースルホン酸、トリルオキシ−3−プロ
パンスルホン酸、ノニルフェノキシ−3−プロパンスル
ホン酸、ノニルフェノキシ−4−ブタンスルホン酸、ジ
ブチルフェノキシ−3−プロパンスルホン酸、ジアミル
フェノキシ−3−プロパンスルホン酸、ジノニルフェノ
キシ−3−プロパンスルホン酸、ジブチルフェノキシ−
4−ブタンスルホン酸、ジノニルフェノキシ−4−ブタ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸、メシチレンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホ
ン酸、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、スルホサ
リチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、p−
アセチルベンゼンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエ
ンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−ク
ロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン
酸、2−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホン酸、ブチ
ルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、
デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン
酸、ブトキシベンゼンスルホン酸、ドデシルオキシベン
ゼンスルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−
ベンゾイルベンゼンスルホン酸、イソプロピルナフタレ
ンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ヘキシル
ナフタレンスルホン酸、オクチルナフタレンスルホン酸
、ブトキシナフタレンスルホン酸、ドデシルオキシナフ
タレンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、ジ
オクチルナフタレンスルホン酸、トリイソプロピルナフ
タレンスルホン酸、トリブチルナフタレンスルホン酸、
1−ナフトール−5−スルホン酸、ナフタリン−1−ス
ルホン酸、ナフタリン−2−スルホン酸、1,8−ジニ
トロ−ナフタレン−3,6−ジスルホン酸、4,4′−
ジアジド−スチルベン−3,3′−ジスルホン酸、1,
2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸、1
,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸及
び1,2−ナフトキノン−1−ジアジド−4−スルホン
酸のアニオンもしくは、これらのアニオンの混合物が含
まれる。これらのアニオンの中で特に好ましいものは、
ブチルナフタレンスルホン酸、ジブチルナフタレンスル
ホン酸、ジオクチルナフタレンスルホン酸、トリブチル
ナフタレンスルホン酸等のアルキル置換ナフタレンスル
ホン酸のアニオンである。
【0025】本発明に使用するジアゾ樹脂は、各単量体
のモル比及び縮合条件を種々変えることにより、その分
子量は任意の値として得ることができるが、本発明の目
的とする使途に有効に供するためには分子量が約400
乃至100,000 のもの、好ましくは、約800乃
至5,000 のものが適当である。上記の感光性ジア
ゾ樹脂は、アルカリ可溶性もしくは膨潤性の親油性高分
子化合物をバインダー樹脂として使用して、これと組合
わせて使用するのが望ましい。
【0026】このような親油性高分子化合物としては、
下記(1) 〜(14)に示すモノマーをその構造単位
とする通常1〜20万の分子量をもつ共重合体が挙げら
れる。 (1) 芳香族水酸基を有するアクリルアミド類、メタ
クリルアミド類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸
エステル類及びヒドロキシスチレン類、例えばN−(4
−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド又はN−(4−
ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−,m−,
p−ヒドロキシスチレン、o−,m−,p−ヒドロキシ
フェニル−アクリレート又はメタクリレート、(2) 
脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタ
クリル酸エステル類、例えば2−ヒドロキシエチルアク
リレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(
3) アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸等の不飽和カルボン酸、(4) アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、
アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−クロロエチル、
グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルア
クリレート等の(置換)アルキルアクリレート、(5)
 メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロ
ピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、4−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等の(
置換)アルキルメタクリレート、(6) アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド
、N−メチロールメタクリルアミド、N−エチルアクリ
ルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロ
ヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリ
ルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフ
ェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアク
リルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミ
ド類、(7) エチルビニルエーテル、2−クロロエチ
ルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、
プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オク
チルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル類、(8) ビニルアセテート、ビニルクロ
ロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等の
ビニルエステル類、(9) スチレン、α−メチルスチ
レン、クロロメチルスチレン等のスチレン類、(10)
  メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピ
ルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケト
ン類、(11)  エチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類、(12
)  N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール
、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等、(13)  マレイミド、N−アクリロイ
ルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N
−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベ
ンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド、(14
)  N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリ
ルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタ
クリルアミド、N−(p−アミノ)スルホニルフェニル
メタクリルアミド、N−(1−(3−アミノスルホニル
)ナフチル)メタクリルアミド、N−(2−アミノスル
ホニルエチル)メタクリルアミド等のメタクリル酸アミ
ド類、及び上記と同様の置換基を有するアクリルアミド
類、また、o−アミノスルホニルフェニルメタクリレー
ト、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、p
−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、1−(3
−アミノスルホニルナフチル)メタクリレート等のメタ
クリル酸エステル類、及び上記と同様の置換基を有する
アクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド。
【0027】更に、上記モノマーと共重合し得るモノマ
ーを共重合させてもよい。上記モノマーの共重合によっ
て得られる共重合体を例えば、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジルアクリレート等によって修飾したものも
含まれるがこれらに限られるものではない。更に具体的
には、上記(1) 、(2) 、(14)に掲げたモノ
マー等を含有する、水酸基又はスルホンアミド基を有す
る共重合体が好ましく、芳香族性水酸基又はスルホンア
ミド基を有する共重合体が更に好ましい。
【0028】上記共重合体には(3) に掲げた不飽和
カルボン酸を含有することが好ましく、共重合体の好ま
しいカルボン酸価の値は0〜3meq /g、さらに好
ましくは、0.5〜2.5meq /gである。上記共
重合体の好ましい分子量は1〜15万である。また上記
共重合体には必要に応じて、ポリビニルブチラール樹脂
、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、
ノボラック樹脂、天然樹脂等を添加してもよい。
【0029】本発明に用いられる親油性高分子化合物は
感光性組成物の固形分中に通常40〜99重量%、好ま
しくは50〜95重量%含有させる。また、本発明に用
いられる感光性ジアゾ樹脂は通常1〜60重量%、好ま
しくは3〜40重量%含有させる。本発明の感光性組成
物には、さらに色素を用いることができる。該色素は、
露光による可視画像(露光可視画像)と現像後の可視画
像を得ることを目的として使用される。
【0030】該色素としては、フリーラジカルまたは酸
と反応して「色調を変化する」ものが好ましく使用でき
る。ここに「色調が変化する」とは、無色から有色の色
調への変化、有色から無色あるいは異なる有色の色調へ
の変化のいずれをも包含する。好ましい色素は酸と塩を
形成して色調を変化するものである。例えば、ビクトリ
アピュアブルーBOH〔保土谷化学社製〕、オイルブル
ー#603〔オリエント化学工業社製〕、パテントピュ
アブルー〔住友三国化学社製〕、クリスタルバイオレッ
ト、ブリリアントグリーン、エチルバイオレット、メチ
ルバイオレット、メチルグリーン、エリスロシンB、ベ
イシックフクシン、マラカイトグリーン、オイルレッド
、m−クレゾールパープル、ローダミンB、オーラミン
、4−p−ジエチルアミノフェニルイミナフトキノン、
シアノ−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリド等
に代表されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン
系、オキサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン
系、アゾメチン系またはアントラキノン系の色素が有色
から無色あるいは異なる有色の色調へ変化する変色剤の
例として挙げられる。
【0031】一方、無色から有色に変化する変色剤とし
ては、ロイコ色素及び、例えばトリフェニルアミン、ジ
フェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−ト
リフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェ
ニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p′,
p″−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタン、p
,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチルイミン
、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリフェニ
ルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニル
−4−アニリノナフチルメタン、p,p′,p″−トリ
アミノトリフェニルメタンに代表される第1級または第
2級アリールアミン系色素が挙げられる。
【0032】特に好ましくはトリフェニルメタン系、ジ
フェニルメタン系色素が有効に用いられ、さらに好まし
くはトリフェニルメタン系色素であり、特にビクトリア
ピュアブルーBOHである。上記色素は、感光性組成物
中に通常約0.5〜約10重量%が好ましく、より好ま
しくは約1〜5重量%含有させる。
【0033】本発明の感光性組成物には、更に種々の添
加物を加えることができる。例えば、塗布性を改良する
ためのアルキルエーテル類(例えばエチルセルロース、
メチルセルロース)、フッ素系界面活性剤類や、ノニオ
ン系界面活性剤(特にフッ素系界面活性剤が好ましい)
、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するための可塑剤(例
えばブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン
酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリ
クレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オ
レイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタ
クリル酸のオリゴマー及びポリマー、この中で特にリン
酸トリクレジルが好ましい)、画像部の感脂性を向上さ
せるための感脂化剤(例えば、特開昭55−527号公
報記載のスチレン−無水マレイン酸共重合体のアルコー
ルによるハーフエステル化物、p−t−ブチルフェノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂などのノボラック樹脂、p−
ヒドロキシスチレンの50%脂肪酸エステル等)、安定
剤〔例えば、リン酸、亜リン酸、有機酸(クエン酸、シ
ュウ酸、ジピコリン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸、スルホサリチル酸、4−メトキシ−2−
ヒドロキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、酒石酸等
)〕、現像促進剤(例えば高級アルコール、酸無水物等
)等が好ましく用いられる。これらの添加剤の添加量は
その使用対象、目的によって異なるが、一般に全固形分
に対して、0.01〜30重量%である。
【0034】上述の感光性組成物を支持体上に設けるに
は、感光性ジアゾ共縮合樹脂、親油性高分子化合物、及
び必要に応じて種々の添加剤の所定量を適当な溶媒(メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジメトキシエタン
、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、1−メトキシ−2−プ
ロパノール、メチルセロソルブアセテート、アセトン、
メチルエチルケトン、メタノール、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、シクロヘキサノン、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、
エチレンジクロライド、ジメチルスルホキシド、水又は
これらの混合物等)中に溶解させ感光性組成物の塗布液
を調製し、これを支持体上に塗布、乾燥すればよい。塗
布する際の感光性組成物の固形分濃度は1〜50重量%
の範囲とすることが望ましい。この場合、感光性組成物
の塗布量は、おおむね、0.2〜10g/m2(乾燥重
量)程度とすればよい。
【0035】感光層上には相互に独立して設けられた突
起物により構成されるマット層があるのが好ましい。マ
ット層の目的は密着露光におけるネガ画像フィルムと感
光性平版印刷版との真空密着性を改良することにより、
真空引き時間を短縮し、さらに密着不良による露光時の
微小網点のつぶれを防止することである。
【0036】マット層の塗布方法としては、特開昭55
−12974号に記載されているパウダリングされた固
体粉末を熱融着する方法、特開昭58−182636号
に記載されているポリマー含有水をスプレーし乾燥させ
る方法などがあり、どの方法でもよいが、マット層自体
が実質的に有機溶剤を含まない水性アルカリ現像液に溶
解するか、あるいはこれにより除去可能な物が望ましい
【0037】パウダリングされた固体粉末を熱融着する
方法における固体粉末としては、好ましくは該物質また
は組成物の第1次転移点及び第2次転移点が40℃より
も高く、かつ該物質または組成物の第1次転移点または
第2次転移点が感光性層の第1次転移点よりも低いもの
である。具体例としては、ポリ酢酸ビニル、ポリビニリ
デンクロライド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレ
ングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、
ポリアクリル酸エステル、ポリスチレン及びポリスチレ
ン誘導体及びこれらのモノマーの共重合体、ポリビニル
メチルエーテル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ
アミド、ポリビニルブチラール等が挙げられる。
【0038】固体粉末粒子の直径は約0.5〜40μの
範囲が適当であり、1〜17μの範囲が好ましく、特に
好ましいのは1〜8μの範囲である。パウダリングは公
知の方法、例えばJ. J. ソコル、R. C. ヘ
ンドリックソン、プラスチック  エンジニアリング 
 ハンドブック、P.426、P.431(1976)
(J. J. Sokol and R. C. He
ndrickson Plastic Eng. Ha
ndbook (1976)) に記載されているフル
イダイズド  ベッド(Fluidized bed)
静電スプレー、静電フルイダイズドベッド等のほか、エ
アスプレー、ブラシ、バフ等による方法を用いればよい
【0039】感光性平版印刷版の表面に固着させる固体
粉末の量は感光性平版印刷版1mm2 当り固体粉末1
〜1,000個が適当であり、5〜500個が好ましい
。パウダリングされ感光性平版印刷版の表面に付着した
固体粉末は一般にランダムに分布する。固体粉末を感光
性平版印刷版の表面に固着させるには、パウダリングさ
れて感光性平版印刷版の表面に付着した固体粉末を熱に
よって該表面に固着させる。
【0040】すなわち、パウダリングされた面に加熱し
た空気を吹きつけるか、またはパウダリングされた感光
性平版印刷版を加熱した空気室または加熱したロールの
間を通して固体粉末の表面を融解させて感光性平版印刷
版の表面に固着させる。本発明において、実質上有機溶
媒を含まない水性アルカリ現像液とは、有機溶媒を衛生
上、安全性上等の観点から、過剰には含有しない、の意
であり、一般的に現像液組成物中2重量%以下であれば
、問題はない。好ましい有機溶媒含有量は、1重量%以
下であり、より好ましくは全く含有しない態様である。 本発明に係わる現像液に用いるアルカリ剤として好まし
くはケイ酸カリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第
三リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等が挙げられる。これらの中でもケイ
酸カリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム等のケ
イ酸アルカリを含有する現像液は現像階調性が良好なた
め最も好ましく、ケイ酸アルカリの組成がモル比で〔S
iO2〕/〔M〕=0.5〜1.5(ここに〔SiO2
〕、〔M〕はそれぞれSiO2のモル濃度と総アルカリ
金属のモル濃度を示す。)であり、かつSiO2を0.
8〜8重量%含有する現像液が好ましく用いられる。本
発明に係わる現像液のpH(25℃)は12以上であり
、好ましくは、12.5〜14である。
【0041】また、該現像液中に特開昭50−5132
4号公報に記載されているような、アニオン性界面活性
剤、および両性界面活性剤、特開昭59−75255号
公報、同60−111246号公報に記載されているよ
うな非イオン性界面活性剤のうち少なくとも1種を含有
させることにより、または特開昭55−95946号公
報、同56−142528号公報に記載されているよう
な高分子電解質を含有させることにより、感光性組成物
への濡れ性を高めたり、階調性をさらに高めることがで
きる。かかる界面活性剤の添加量は特に制限はないが、
0.003〜3重量%が好ましく、特に0.006〜1
重量%の濃度が好ましい。さらに該ケイ酸アルカリのア
ルカリ金属として全アルカリ金属中、カリウムを20モ
ル%以上含むことが、現像液中での不溶物発生が少ない
ため好ましく、より好ましくはカリウムを90モル%以
上含むことであり、最も好ましくはカリウムが100モ
ル%の場合である。
【0042】また、さらに必要に応じ、消泡剤及び硬水
軟化剤のような添加剤を含有させることもできる。硬水
軟化剤としては例えば、ポリ燐酸塩やアミノポリカルボ
ン酸類を挙げることができる。このような硬水軟化剤は
使用される硬水の硬度およびその使用量に応じて最適量
が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像
液中に0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜
0.5重量%の範囲で含有させられる。
【0043】このような、実質上有機溶媒を含まない水
性アルカリ現像液として、例えば特開昭59−8424
1号及び特開昭57−192952号公報等に記載され
ている、ポジ型平版印刷版を画像露光後、現像する際に
用いられる現像液組成物を挙げることができる。さらに
、この種の感光性平版印刷版の現像工程では、処理量に
応じてアルカリ水溶液が消費されアルカリ濃度が減少し
たり、あるいは、自動現像液の長時間運転により空気に
よってアルカリ濃度が減少するため処理能力が低下する
が、その際、特開昭54−62004号に記載のように
補充液を用いて処理能力を回復させてもよい。
【0044】なお、必要とあらば、現像処理後、水洗の
後不感脂化処理、またはそのまま不感脂化処理、または
酸を含む水溶液での処理、または酸を含む水溶液で処理
後不感脂化処理を施してもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明では、20〜48A/dm2 の
交流で塩酸電解したアルミニウム支持体を使用している
ため、現像時に支持体から画像部がはがれたり、印刷に
おける耐刷力が低い等の問題のない平版印刷版が得られ
る。本発明は、現像処理時に、実質上有機溶媒を含まな
い水性アルカリ現像液を使用する為、作業時の毒性、臭
気等の衛生上の問題、火災、ガス爆発等の安全上の問題
、更に廃液による公害発生等の問題がなく、かつ低コス
トで実施できる。
【0046】また、本発明においては、ポジ型平版印刷
版の現像液として公知である水性アルカリ現像液を用い
て、ネガ型平版印刷版を現像することができる。このた
め、ポジ型平版印刷版とネガ型平版印刷版の両者を処理
する場合に、それぞれに適合するよう現像液組成物を調
製したり、現像液組成物を取りかえたり、予め2種の現
像液組成物及び現像処理装置を用意しておく等の手間を
省くことが可能となり、作業効率、設備費、配置スペー
ス等が著しく改善される。
【0047】次に本発明に係わるジアゾ樹脂の代表的な
合成例を示す。 〔合成例〕ジアゾ樹脂−1の合成 p−ヒドロキシ安息香酸3.5g(0.025モル)お
よび4−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩7.1g(0.
025モル)を水冷下で90gの濃硫酸に溶解した。こ
の反応液に2.7gのパラホルムアルデヒド(0.09
モル)をゆっくり添加した。この際、反応温度が10℃
を超えないように添加していった。その後、2時間氷冷
下かくはんを続けた。この反応混合物を氷冷下、1リッ
トルのエタノールに注入し、生じた沈澱を濾過した。エ
タノールで洗浄後、この沈澱物を200mlの純水に溶
解し、この液に10.5gの塩化亜鉛を溶解した冷濃厚
水溶液を加えた。 生じた沈澱を濾過した後エタノールで洗浄し、これを3
00mlの純水に溶解した。この液にジブチルナフタレ
ンスルホン酸ナトリウム28.7gを溶解した冷濃厚水
溶液を加えた。生じた沈澱を濾別し水洗した後、30℃
、1昼夜乾燥してジアゾ樹脂−1を得た。
【0048】このジアゾ樹脂−1をGPC(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー)により分子量を測定し
たところ、重量平均分子量で約1600であった。 ジアゾ樹脂−2の合成 ジアゾ樹脂−1の合成において、p−ヒドロキシ安息香
酸をベンゼンスルホン酸ナトリウム4.5gに代えた以
外はジアゾ樹脂−1の合成と同様にしジアゾ樹脂−2を
得た。GPCにより分子量を測定したところ、重量平均
分子量で1650であった。 ジアゾ樹脂−3の合成 ジアゾ樹脂−1の合成において、ジブチルナフタレンス
ルホン酸ナトリウムをヘキサフルオロリン酸アンモニウ
ムに替えた以外はジアゾ樹脂−1の合成の場合と同様に
ジアゾ樹脂−3を得た。
【0049】次に、親油性高分子化合物の合成例を示す
。 親油性高分子化合物−1の合成 N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド53
g、アクリロニトリル16g、メタクリル酸メチル30
g、エチルアクリレート8g、メタクリル酸2gおよび
アゾビスイソブチロニトリル3.3gをアセトン−エタ
ノール1:1混合溶媒220mlに溶解し、窒素置換し
た後60℃で8時間加熱した。
【0050】反応終了後、反応液を水5リットルにかく
はん下注ぎ、生じた白色沈澱を濾取乾燥して高分子化合
物−1を90g得た。この親油性高分子化合物−1をG
PCにより分子量の測定をしたところ、重量平均分子量
は2.9万であった。 親油性高分子化合物−2の合成 N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミ
ド4.57g(0.0192mol)、アクリロニトリ
ル2.55g(0.0480mol)、メタクリル酸1
.66g(0.0192mol)、ベンジルアクリレー
ト18.40g(0.1136mol)、α,α′−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.41g及びN,N−ジメ
チルホルムアミド25gを、撹拌機、冷却管を備えた1
00ml三ツ口フラスコに入れ、64℃に暖めながら5
時間撹拌した。この反応混合物を水2リットルに撹拌下
投入し、30分間撹拌後、濾過、乾燥することにより、
19gの高分子化合物−2が得られた。 GPCにより、この高分子化合物−2の重量平均分子量
(ポリスチレン標準)を測定したところ1.8万であっ
た。 実施例1 銅を0.02%、チタンを0.01%、鉄を0.30%
、ケイ素を0.1%含有するJISA1050アルミニ
ウム板を5%水酸化ナトリウム水溶液中、50℃で10
秒間エッチングした後、30%硝酸浴中、25℃で30
秒間中和処理し、これを2%塩酸浴中、25℃で、25
A/dm2 の電流密度の交流で1分間電解粗面化処理
し、水洗した後、15%硫酸浴中で30℃、1.5A/
dm2 の条件で2分間陽極酸化処理した。次に1%メ
タケイ酸ナトリウム水溶液85℃、30秒間封孔処理し
、水洗、乾燥して、平版印刷用アルミニウム板を得た。
【0051】このアルミニウム板に次のような組成の感
光液−1を乾燥後の膜重量が1.7g/m2となるよう
に塗布した。 感光液−1   親油性高分子化合物−1            
                        5
.0g  ジアゾ樹脂−1             
                         
      0.6g  ビクトリアピュアブルーBO
H(保土谷化学(株)製)            0
.1g  ジュリマーAC−10L(日本純薬(株)製
)                0.3g  メチ
ルセロソルブ                   
                     100m
lこの感光性層の上に、ボールミルで粉砕し、分級器(
アルビメ社製ジグザグ分級器)で分級した以下に示す樹
脂からなる固体粉末をスプレーガンによりパウダリング
し、150℃の空気浴に5秒間さらして固着させた。1
mm2 当りの粉末量は55個であった。 固体粉末樹脂:スチレン/アクリル酸メチルル/アクリ
ル酸(2:1:1)共重合体粉末の粒径0.5〜10μ
のもの 得られた感光性平版印刷版をネガ透明原画及びステップ
ウェッジ(光学濃度が0.150ずつ段階増加)を密着
させて、5KWのメタルハライドランプで1mの距離か
ら30秒間露光した。
【0052】さらに次に示す条件で現像処理を行った。 すなわち富士写真フィルム(株)製自現機スタブロン9
00Dに下記現像液−1と、富士写真フィルム(株)製
フィニッシャーFN−2をそれぞれ仕込み、現像液温3
0℃にて処理を行い平版印刷版を得た。 現像液−1の組成   1K珪酸カリウム               
                         
  60g  水酸化カリウム           
                         
        12g  ホウ素系界面活性剤(エマ
ルボンT−20)                 
 0.1g    キレート剤(EDTA)     
                         
      0.1g  シリコン系消泡剤(東芝製T
SA−731)                  
0.1g    酢酸コバルト           
                         
          0.3g  水        
                         
                     600g
  現像液−1のpHは13.1であった。
【0053】このようにして得られた平版印刷版を用い
てハイデルベルグ社製SOR印刷機で市販のインキにて
上質紙に印刷した。得られた結果を表1に示す。 実施例2 実施例1における感光液−1においてジアゾ樹脂−1を
ジアゾ樹脂−2に替えた以外は実施例1と同様にした。 実施例3 実施例1における感光液−1においてジアゾ樹脂−1を
ジアゾ樹脂−3に替えた以外は実施例1と同様にした。 実施例4 実施例1における感光液−1において親油性高分子化合
物−1を親油性高分子化合物−2に替えた以外は実施例
1と同様にした。 比較例1 実施例1における支持体において電解粗面化処理の電流
密度を3A/dm2 に変えた以外は実施例1と同様に
した。 比較例2 実施例1における支持体において電解粗面化処理の電流
密度を80A/dm2 に変えた以外は実施例1と同様
にした。
【0054】   表1からわかるように、本発明により得られる平版
印刷版は実質的に有機溶剤を含まない現像液で現像して
いるにもかかわらず、耐刷性にすぐれている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  表面を20〜48A/dm2 の電流
    密度の交流で塩酸浴中で電解粗面化処理したアルミニウ
    ム支持体上、にジアゾ樹脂と親油性高分子化合物を含有
    する感光層を塗設することにより得られた感光性平版印
    刷版を画像露光後、pH12以上の実質的に有機溶剤を
    含まないアルカリ水溶液で現像して、平版印刷版を製造
    することを特徴とする、平版印刷版の製造方法。
  2. 【請求項2】  ジアゾ樹脂がカルボキシル基、水酸基
    、スルホン酸基、スルホン酸塩基、スルフィン酸基及び
    スルフィン酸塩基よりなる群から選択した基を少なくと
    も1個有する芳香族化合物と、芳香族ジアゾニウム化合
    物とを構成単位として含む共縮合ジアゾ樹脂である請求
    項(1) 記載の平版印刷版の製造方法。
  3. 【請求項3】  親油性高分子化合物が芳香族水酸基を
    有する構成単位を含有する高分子化合物である請求項(
    2) 記載の平版印刷版の製造方法。
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