JPH04280764A - 張力制御方法 - Google Patents

張力制御方法

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JPH04280764A
JPH04280764A JP6789891A JP6789891A JPH04280764A JP H04280764 A JPH04280764 A JP H04280764A JP 6789891 A JP6789891 A JP 6789891A JP 6789891 A JP6789891 A JP 6789891A JP H04280764 A JPH04280764 A JP H04280764A
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JP
Japan
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tension
speed
motor
helper
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JP6789891A
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Inventor
Toshihiko Chino
千野 俊彦
Saburo Ikeda
池田 三郎
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続体の搬送用あるい
は搬送の補助用モータの張力制御方法に係り、特に、張
力設定等の設定変更時の特性等の、制御特性の向上を図
った張力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、連続帯板や連続線材等の連続体
の搬送用あるいは搬送の補助用モータの張力制御のため
のモータの速度やモータのトルクの制御は、モータの速
度を制御するための速度制御器(以降、ASRとも呼ぶ
)や、モータ電流を制御するための電流制御器(以降、
ACRとも呼ぶ)等の制御器を有するモータ制御装置を
用いて行われている。
【0003】従来、このようなモータ制御装置に対して
は、速度指令あるいは電流指令のいずれか一方の指令値
を入力するようにしている。
【0004】即ち、従来、このようなモータ制御装置に
おいては、まず、モータ速度を制御するのか、あるいは
モータ電流を制御するのかを予め決定し、モータ制御装
置に速度指令を入力するのか、電流指令を入力するのか
を選択するようにしている。
【0005】モータ制御装置において電流指令を入力し
て電流制御を行うことが選択された場合には、張力設定
に従った電流設定と、搬送されている連続体の張力を検
出する張力計からの信号を元に計算された張力補正信号
とを加算して、これを電流指令として入力する。
【0006】電流指令による電流制御が選択された場合
には、張力の制御において、機械的損失(メカニカルロ
ス)等の補償を含んでモータの駆動トルクを制御するの
に好適である。例えば、モータのトルクを増減させて加
速ないしは減速するときには、この加減速による加速度
と関連する慣性モーメント等により慣性補償(フォーシ
ング)を算出し、当該慣性補償を電流に換算して電流指
令として与えることが行われている。
【0007】又、モータ制御装置において、速度指令を
入力して速度制御を行うことが選択された場合には、連
続体の搬送速度に対応した設定値であるライン速度に、
連続体の張力を検出する張力計からの信号により演算さ
れた張力補正分を加えた信号を速度指令としてこのモー
タ制御装置に入力し、この速度指令に従ってフィードバ
ック制御を行う。
【0008】
【発明が達成しようとする課題】しかしながら、連続体
の搬送用あるいは搬送の補助用モータの張力制御に用い
られるモータ制御装置において、電流指令に従った電流
制御を選択した場合には、速度制御が行われていないた
めに、搬送されている連続体の加減速時に加減速電流補
償を完全に調整することが難しく、この結果、連続体の
搬送速度が調整できなかったり、連続体の搬送あるいは
搬送の補助に用いられる複数のモータ(ロール等)の揃
速が難しくなってしまうという問題がある。
【0009】又、モータの駆動力により回転する搬送用
ローラと連続体との間の摩擦力により連続体を搬送する
場合に、この搬送用ロールと連続体との間にスリップが
発生してしまった場合には、この電流制御は不安定な状
態に陥ってしまい、更には、時間と共に不安定さが増大
してしまうという問題が発生してしまう。
【0010】一方、連続体の搬送用あるいは搬送の補助
用モータの張力制御に用いられるモータ制御装置におい
て、速度指令の入力に従った速度制御が選択された場合
には、前述の電流制御が選択された場合に生じてしまう
複数のモータ間の揃速が難しいという問題や、連続体の
搬送速度が不安定になってしまうという問題はあまり生
じない。
【0011】しかしながら、モータ制御装置において速
度指令を入力して速度制御を行うことを選択した場合に
は、連続体の張力制御の応答性が低下してしまうという
問題が生じてしまう。
【0012】モータ制御装置において速度制御を用いた
場合は、即ち制御しようとする張力分を速度指令に上乗
せして制御する場合においては、張力制御の応答はモー
タの速度応答よりも約1/3ないしは1/5程度に下げ
ざるを得ず、通常、応答時間は0.5sec から2s
ec となってしまい、応答性が低下してしまうという
問題が生じてしまう。比較して、前述のモータ制御装置
に電流指令に従った電流制御を用いた場合の張力制御の
応答時間は0.1sec程度であり、速度指令を入力し
て速度制御を行う場合は応答時間が5〜20倍程度も悪
化してしまう。
【0013】従って、モータ制御装置に速度指令に従っ
た速度制御を用いた場合には、搬送される連続体の太さ
や厚さ等の寸法の変わり目の張力設定変更点で、連続体
の張力の変更を応答性良く行うことが困難である。即ち
、張力が弱すぎてしまい材料が蛇行してしまったり、張
力が強すぎ材料の絞り(ネッキング)等が生じてしまう
等の問題を生じてしまう。
【0014】図8は、従来の、鋼帯の連続焼鈍ラインの
張力制御方法を示すブロック図である。
【0015】この図8の張力制御方法においては、前述
の従来の、モータ制御装置に速度指令に従った速度制御
を用いた場合の張力制御方法のブロック図が示されてい
る。
【0016】この図8において、連続焼鈍ラインCAL
は、加熱帯1と加熱帯2とでなる加熱帯HSと、均熱帯
SSと、第1冷却帯CS1と、第2冷却帯CS2と、第
3冷却帯CS3とで構成されている。
【0017】被熱処理鋼帯10は、連続焼鈍ラインCA
Lの左方から搬入され、加熱帯HS及び均熱帯SSにお
いて加熱された後、冷却帯CS1〜CS3において冷却
されることにより、焼鈍の熱処理が施され、該連続焼鈍
ラインCALの右方へ搬送される。
【0018】この被熱処理鋼帯10の連続焼鈍ラインC
ALでの熱処理中においては、所定の搬送速度と、所定
の張力とに制御しながら搬送するものである。又、この
張力制御は、連続焼鈍ラインCALの各所において、そ
れぞれの所定の張力に制御されている。
【0019】この際、被熱処理鋼帯10の搬送速度は、
均熱帯SSにおける被熱処理鋼帯10の搬送速度を速度
マスタとして制御される。このために、主速度設定器M
RHが用いられている。
【0020】又、被熱処理帯板10の搬送は、HS1ヘ
ルパ及びHS2ヘルパ及びSSヘルパ及びCS1ヘルパ
及びCS2ヘルパである合計5箇所において、それぞれ
に配置された合計5個のモータ1のモータ制御により制
御される。これら各ヘルパにおいては、それぞれが独立
した張力制御セクションとなっている。
【0021】これら各張力制御セクションにおいて、被
熱処理鋼帯10の速度及び張力の制御は、張力制御器6
と、速度制御器5と、電流制御器4と、電力変換器3と
、張力計2(テンションメータTM1〜TM4)と、モ
ータ1とにより行われている。
【0022】HS1ヘルパ及びHS2ヘルパ及びCS1
ヘルパ及びCS2ヘルパの合計4箇所においては、それ
ぞれの張力制御セクション毎に配置された張力計2(T
M1〜TM4)と、張力設定器7の設定値とに従って、
被熱処理鋼帯10の張力のフィードバック制御が行われ
ている。
【0023】又、張力制御器6の出力が速度制御器5へ
入力される際には、隣接するSSヘルパ側のヘルパの速
度制御器5に入力される信号が加算されるようになって
いる。この速度制御器5は、この加算結果の入力を速度
指令とし、図示されないモータ1に取付けられた速度検
出器により速度のフィードバック制御を行うものである
【0024】一方、SSヘルパにおいては、張力制御器
6による制御は行われず、主速度設定器MRHからの信
号を速度制御器5へ入力して行われる速度制御のみが行
われている。
【0025】なお、これらHS1ヘルパ及びHS2ヘル
パ及びSSヘルパ及びCS1ヘルパ及びCS2ヘルパの
合計5箇所のそれぞれにおいて、速度制御器5の出力は
電流制御器4に入力され、電流制御器4の出力は電力変
換器3(トランジスタ)に出力され、モータ1は、この
電力変換器3による動力電流の制御により制御されてい
る。
【0026】図9及び図10は、従来の鋼帯の連続焼鈍
ラインの各部における張力変動の様子を示すグラフであ
る。
【0027】即ち、これら図9及び図10においては、
加熱帯HS1の入側と、加熱帯HS1、2の中間と、加
熱帯HS2の出側と、第1冷却帯CS1の入側と、第2
冷却帯CS2の入側と、第3冷却帯CS3の入側と、第
3冷却帯CS3の出側とにおける、被熱処理鋼帯10の
張力変動が示されている。
【0028】これら図9及び図10において、矢印a1
〜a4は、連続焼鈍ラインCALに搬入される被熱処理
鋼帯10の板厚が変更に従って、加熱帯HSにおける張
力設定替えが行われたことにより、これ以降の箇所にお
ける張力変動を示すものである。
【0029】又、矢印b1〜b6は、被熱処理鋼帯10
の板厚の変更点が連続焼鈍ラインCAL内部を移動する
に従って、該連続焼鈍ラインCALの各部(張力制御セ
クション)の張力設定替えが順次行われていく様子を示
している。
【0030】又、矢印c1〜c5は、冷却帯CS3の張
力制御セクションにおける張力設定替えによる、これよ
りも後方(左方)における各部における張力変動を示す
ものである。
【0031】例えば、この図9の冷却帯CS1入側張力
の張力変動のグラフで明らかな通り、従来においては、
張力設定替えに際して、矢印b3の箇所に示される如く
被熱処理鋼帯10の張力を速やかに変更できないだけで
なく、例えば矢印c3の箇所に示される如く、特定の張
力制御セクションにおいて張力設定替えを行った場合に
、この前後の張力制御セクションの張力が変動してしま
うという問題がある。
【0032】このように、従来の鋼帯の連続焼鈍ライン
の張力制御方法においては、前述のようなモータ制御装
置に速度指令に従った速度制御を用いた場合の問題点に
加え、ある張力制御セクションの張力設定変更時に、他
の張力制御セクションの張力制御へ悪影響を与えてしま
うという問題がある。
【0033】これは、張力制御器6の応答性は、この張
力制御器6自体の共振の問題等により、十分に速くする
ことができないために、他の張力制御セクションでの張
力設定変更の影響に対して、速やかに応答することがで
きないためである。
【0034】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、連続体の搬送用あるいは搬送の補助
用モータの張力制御方法において、連続体の搬送速度に
対応したライン速度の変更時や、張力設定の変更時に、
連続体の搬送速度や張力の動揺やオーバーシュート等を
抑えながら、安定してこの変更を完了することのできる
張力制御方法を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を達成するための手段】本発明は、連続体の搬送
用あるいは搬送の補助用モータの張力制御方法において
、速度指令と電流指令とを独立して入力し得る制御装置
を用い、少なくともライン速度に従った前記速度指令と
、少なくとも張力設定に従った前記電流指令とにより、
張力制御を行うことにより、前記課題を達成したもので
ある。
【0036】又、本発明は、請求項1において、前記張
力設定が、当該張力制御セクションを主として対象とし
た張力設定と、他の張力制御セクションを主として対象
とした少なくとも1つの張力設定とに従っていることに
より、同じく前記課題を達成したものである。
【0037】
【作用】本発明によれば、連続体の搬送用あるいは搬送
の補助用モータの張力制御において、搬送される連続体
の張力変動は主として電流指令として電流制御により制
御し、搬送される連続体の搬送速度の変動は主として速
度指令として速度制御により制御することにより、搬送
される連続体の張力や速度の制御特性の向上を図ってい
る。
【0038】即ち、搬送される連続体の搬送速度に対応
したライン速度の変更時や、張力設定の変更時等、搬送
される連続体の搬送速度や張力の制御が比較的難しい状
況にあっても、これら搬送速度や張力の動揺やオーバー
シュート等を抑えながら、安定してこの変更を完了する
ことができるようにしている。
【0039】図1は、本発明の要旨を示すブロック図で
ある。
【0040】この図1において、モータ制御装置12は
、速度指令と電流指令とを独立して入力し得るモータ制
御装置となっている。
【0041】この図1のモータ制御装置12は、本発明
の出願時には未公開である、本発明の発明者を含む発明
者等による特願平1−293682の発明の明細書に記
載されたものとほぼ同じである。即ち、本発明は、この
特願平1−293682のモータ制御装置の速度指令と
電流指令とを独立して入力し得るという特徴を、張力制
御に用いるべくなされたものである。
【0042】この図1において、モータ制御装置12は
、主として速度制御器5と電流制御器4と電力変換器3
とにより構成されている。
【0043】速度制御器5は、速度指令と速度検出器2
8の出力とに従って、モータ1の速度のフィードバック
制御を行うものである。即ち、この速度制御器5のフィ
ードバック制御においては、速度指令が指令値となり、
速度検出器28の出力がフィードバック値となる。
【0044】又、電流制御器4は、電流指令と、速度制
御器5の出力と、電流検出器22の出力とにより、電力
変換器3を用いながら、モータ1の動力電流のフィード
バック制御を行うものである。即ち、この電流制御器4
のフィードバック制御においては、電流指令と速度制御
器5の出力との加算された信号が指令値となり、電流検
出器22の出力がフィードバック値となる。
【0045】このように、本発明によれば、張力設定に
従ったトルク電流指令を電流指令としてモータ制御装置
に入力することにより、モータ1が電流制御されるので
、張力設定変更時においても速い応答で実張力を設定値
通りに変更することができる。
【0046】又、本発明によれば、図2に示される如く
、少なくともライン速度に従った速度指令をモータ制御
装置12に入力して速度制御することにより、搬送され
る連続体の起動時や搬送速度の変更時にあっても、速い
応答で目標の速度に制御することができる。
【0047】又、連続体と搬送用ロールとの間の摩擦力
により連続体の搬送を行う場合に、連続体と搬送用ロー
ルとの間にスリップが発生してしまった場合であっても
、このスリップを増大させてしまうことを防止すること
ができる。
【0048】なお、本発明において、図3に示される如
く、モータ制御装置に入力する電流指令を、このモータ
制御装置に対応した張力制御セクションを主として対象
とした張力設定のみならず、他の張力制御セクション、
例えば当該張力制御セクションの隣接する前方あるいは
それよりも更に前方、あるいは隣接する後方あるいは更
に後方の他の張力制御セクションを主として対象とした
少なくとも1つの張力設定とに従って決定するようにし
てもよい。
【0049】このように、モータ制御装置の制御を他の
張力制御セクションの張力設定にも従って制御するよう
にすることにより、他の張力制御セクションの張力設定
が変更され、この応答が連続体を介して等して伝播し、
当該張力制御セクションの張力制御に悪影響を与えてし
まうことを抑制することができる。
【0050】又、本発明において、モータ制御装置に入
力する速度指令を、前述のようにライン速度に従うだけ
でなく、張力制御器の出力や張力計からの信号や張力計
からの信号を演算した張力補正信号にも従ったものとし
てもよい。
【0051】更に、このとき、連続体と搬送用ロールと
の間の摩擦力により連続体を搬送する場合に、この連続
体と搬送用ロールとの間にスリップが発生してしまった
ことを検知して、この張力補正信号を切るあるいは所定
値に固定するようにしてもよい。これにより、このよう
なスリップが発生してしまっても、このスリップを低減
することが可能である。
【0052】なお、図2におけるf 1(x )及び図
3におけるf2(x )は、それぞれ速度指令及び電流
指令を得るための関数である。これらの関数は、主に種
々の係数で構成されている。この様な係数には、制御対
象となるモータの減速比やロール径やトルク定数等があ
る。
【0053】
【実施例】以下、図を用いて本発明の実施例を詳細に説
明する。
【0054】図4は、本発明の実施例の、鋼帯の連続焼
鈍ラインの張力制御方法のブロック図である。
【0055】この図4において、符号1〜8、10、H
S1、2、SS、CS1〜CS3、MRH、TM1〜T
M4は、前述の図8の同符号のものと同一のものである
【0056】この図4の本発明の適用された連続焼鈍ラ
インの張力制御方法においては、加熱帯HS1ヘルパと
、加熱帯HS2ヘルパと、均熱帯SSヘルパと、冷却帯
CS1ヘルパと、冷却帯CS2ヘルパとに対応して、ヘ
ルパ張力電流指令器8が設けられている。
【0057】加熱帯HS1ヘルパ張力電流指令器8は、
加熱帯HS1ヘルパの図示されない前段の張力設定(張
力設定器の出力)と、加熱帯HS1、2中間張力設定7
の出力とに従って、モータ制御装置に入力される電流指
令値を得るものである。
【0058】加熱帯HS2ヘルパ張力電流指令器8は、
加熱帯HS1、2中間張力設定器7の出力と加熱帯HS
2出側張力設定器7の出力とに従って、加熱帯HS2ヘ
ルパのモータ制御装置の電流指令を得るものである。
【0059】又、均熱帯SSヘルパ張力電流指令値8は
、加熱帯HS2出側張力設定器7の出力と冷却帯CS1
入側張力設定器7の出力とに従って、均熱帯SSヘルパ
のモータ制御装置の電流指令を得るものである。
【0060】冷却帯CS1ヘルパ張力電流指令器8は、
冷却帯CS1入側張力設定器7の出力と、冷却帯CS2
入側張力設定器7の出力とに従って、冷却帯CS1ヘル
パのモータ制御装置の電流指令を得るものである。
【0061】冷却帯CS2ヘルパ張力電流指令器8は、
冷却帯CS2入側張力設定器7の出力と、当該冷却帯C
S2ヘルパの後方の図示されない張力設定器の出力とに
従って、冷却帯CS2ヘルパのモータ制御装置の電流指
令を得るものである。
【0062】これらのヘルパ張力電流指令器8で得られ
た電流指令は、該当するヘルパのモータ制御装置の電流
制御器4の入力に、速度制御器5の出力と加算されて入
力される。
【0063】図5は、本発明の実施例に用いられる加熱
帯HS2ヘルパ張力電流指令器の構成を示すブロック図
である。
【0064】この図5の加熱帯HS2ヘルパ張力電流指
令器8において、加熱帯HS1、2中間張力設定器7か
らの入力と、加熱帯HS2出側張力設定器7からの入力
とは、まず、加算器8a により加算される。
【0065】この後、演算器8b により、次式に示さ
れるような関数f3(x )に従った、加熱帯HS2ヘ
ルパのモータ制御装置への電流指令を求め、これを出力
する。
【0066】   f 3(x )=(r ×D×τ×x )/(2×
KΦ×Σ(τ))      …(1)
【0067】こ
こで、r は当該加熱帯HS(後)ヘルパにおけるモー
タ1の減速比、Dは当該加熱帯HS2ヘルパにおけるヘ
ルパロールのロール径、KΦは当該ヘルパのモータ1の
トルク定数、τは当該ヘルパのモータ1のモータトルク
、Σ(τ)は当該ヘルパの張力制御セクション内のモー
タのトータルトルク、即ち当該ヘルパで実際に被熱処理
鋼帯10の搬送に用いられるトルクである。
【0068】なお、被熱処理鋼帯10の巻付角が小さく
、被熱処理鋼帯10とヘルパロールとの間でスリップの
発生し易いヘルパにおいては、当該ヘルパのモータ1の
モータトルクτの値を、連続焼鈍ラインで用いられてい
る当該モータ以外の他のモータの巻付角、その他の条件
から決まるスリップ限界と、当該モータのスリップ限界
との比から計算し求めることにより、被熱処理鋼帯10
とヘルパロールとの間のスリップを防止することができ
る。
【0069】図6及び図7は、本発明の実施例の連続焼
鈍ラインの各部における張力変動のグラフである。
【0070】これら図6及び図7のグラフにおいては、
本発明の実施例の連続焼鈍ラインの加熱帯HS1入側と
、加熱帯HS1、2中間と、加熱帯HS2出側と、冷却
帯CS1入側と、冷却帯CS2入側と、冷却帯CS3入
側と、冷却帯CS3出側における、経過時間に従った張
力変動が示されている。
【0071】これら図6及び図7において、矢印e1及
び矢印e2は、それぞれ、加熱帯HS1入側で張力設定
を360kgから300kgに変更したときの、加熱帯
HS1、2中間と加熱帯HS2出側とにおける張力変動
の影響を示すものである。
【0072】又、矢印e3は、加熱帯HS1、2中間に
おいて張力設定を変更したときの、加熱帯HS2出側に
おける張力変動の影響を示している。
【0073】又、矢印f1〜f6は、本連続焼鈍ライン
において、被熱処理鋼帯10の板厚の変更点の移動に従
って、各ヘルパにおける張力設定が順次変更されていく
様子を示している。
【0074】又、矢印g1〜g3は、それぞれ、冷却帯
CS3の出側張力設定が、800kgから680kgに
設定変更されたときの、冷却帯CS3入側と、冷却帯C
S2入側と、冷却帯CS1入側とにおける張力変動の影
響を示している。
【0075】これら図6及び図7のグラフに示される、
本発明の実施例の連続焼鈍ラインの各部における張力変
動の様子と、前述の図9及び図10の従来の連続焼鈍ラ
インの各部における張力変動の様子とを比較して明らか
なように、本発明の実施例の連続焼鈍ラインにおいては
、所定のヘルパ(張力制御セクション)において張力設
定を変更した場合に、被熱処理鋼帯10の実際の張力が
これに速やかに追従している。
【0076】又、本発明の実施例においては、特定のヘ
ルパ(張力制御セクション)において、他のヘルパ(張
力制御セクション)の張力設定が変更された場合であっ
ても、この張力設定変更の影響を低減して、被熱処理鋼
帯10の実際の張力を所定値に安定して保つことが可能
である。
【0077】例えば、図6の冷却帯CS1入側の張力変
動のグラフにおいても、この点は明らかである。
【0078】即ち、この冷却帯CS1入側において、矢
印f3の位置では、張力設定が変更されると、被熱処理
鋼帯10の実際の張力も素早くこれに追従している。又
、この冷却帯CS1入側において張力設定を変更した場
合の、被熱処理鋼帯10の実際の張力のオーバーシュー
トも殆どなくなっている。又、当該冷却帯CS1入側以
外の他のヘルパ(張力制御セクション)の張力設定の変
更があっても、これによる張力変動は少なくなっている
【0079】以上説明したように、本発明の実施例によ
れば、被熱処理鋼帯の熱処理を連続して行う連続焼鈍ラ
インにおいて、連続体である被熱処理鋼帯の張力設定の
変更時であっても、連続体の張力の動揺やオーバーシュ
ート等を抑えながら、安定して張力設定の変更を完了す
ることができるという優れた効果を得ることができる。
【0080】なお、この本発明の実施例においては、モ
ータ制御装置の速度制御器5と電流制御器4と電力変換
器3とにより構成されているが、本発明はこれに限定す
るものではなく、速度指令と電流指令とを独立して入力
し得るモータ制御装置であればよい。即ち、少なくとも
ライン速度に従った速度指令と、少なくとも張力設定に
従った電流指令とにより、これら2つの指令を同時に用
いて張力制御を行うことができるモータ制御装置であれ
ばよい。
【0081】従って、このモータ制御装置の電力変換器
3についても、モータの動力電流の調節にトランジスタ
を用いるトランジスタ方式であってもよく、サイリスタ
を用いるサイリスタ方式であってもよく、本発明はこれ
を限定するものではない。なお、モータが交流モータで
ある場合には、一般的にはトランジスタ方式が用いられ
る。又、交流モータであっても、大容量の場合には、サ
イリスタ方式が用いられる。又、直流モータである場合
には、一般的にはサイリスタ方式が用いられる。
【0082】又、この本発明の実施例においては、連続
焼鈍ラインCALにおける速度マスタを均熱帯SSのヘ
ルパロールの位置、即ち連続焼鈍ラインCALのほぼ中
央の位置としているが、複数のヘルパロール(張力制御
セクション)間の張力の配分等に従って、他の位置を速
度マスタとしてもよい。
【0083】又、本発明は、この本発明の実施例の連続
焼鈍ライン以外であっても、連続体、即ち連続線材や連
続帯板等を連続して搬送するものであれば適用すること
が可能であることはいうまでもない。
【0084】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、連
続体の搬送用あるいは搬送の補助用モータの張力制御方
法において、連続体の搬送速度に対応したライン速度の
変更時や、張力設定の変更時に、連続体の搬送速度や張
力の動揺やオーバーシュート等を抑えながら、安定して
この変更を完了することができるという優れた効果を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の要旨を示すブロック図である
【図2】図2は、本発明で用いられる速度指令を得るた
めの方法を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明で用いられる電流指令を得るた
めの方法の1つを示すブロック図である。
【図4】図4は、本発明の実施例の鋼帯の連続焼鈍ライ
ンのブロック図である。
【図5】図5は、前記本発明の実施例に用いられる加熱
帯HS2ヘルパ張力電流指令器の構成を示すブロック図
である。
【図6】図6は、前記本発明の実施例の各部における張
力変動の様子を示す第1のグラフである。
【図7】図7は、前記本発明の実施例の各部における張
力変動の様子を示す第2のグラフである。
【図8】図8は、従来の、鋼帯の連続焼鈍ラインの張力
制御方法を示すブロック図である。
【図9】図9は、前記従来の鋼帯の連続焼鈍ラインの各
部における張力変動の様子を示す第1のグラフである。
【図10】図10は、前記従来の鋼帯の連続焼鈍ライン
の各部における張力変動の様子を示す第2のグラフであ
る。
【符号の説明】
1…モータ、 2…張力計、 3…電力変換器(トランジスタ)、 4…電流制御器(ACR)、 5…速度制御器(ASR)、 6…張力制御器(ATR)、 7…張力設定器、 8…張力電流指令器、 10…連続体(被熱処理鋼帯)、 HS…加熱帯、 SS…均熱体、 CS、CS1〜CS3…冷却帯、 CAL…連続焼鈍ライン、 MRH…主速度設定器(マスタレオタード)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続体の搬送用あるいは搬送の補助用モー
    タの張力制御方法において、速度指令と電流指令とを独
    立して入力し得る制御装置を用い、少なくともライン速
    度に従った前記速度指令と、少なくとも張力設定に従っ
    た前記電流指令とにより、張力制御を行うことを特徴と
    する張力制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記張力設定が、当該
    張力制御セクションを主として対象とした張力設定と、
    他の張力制御セクションを主として対象とした少なくと
    も1つの張力設定とに従っていることを特徴とする張力
    制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008273700A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Toyota Motor Corp ウェブの搬送制御方法、滑り量測定手段、及び搬送制御装置
JP2009234767A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Nisshin Steel Co Ltd ロール周速度制御装置

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