JPH0427711A - 副燃焼室式断熱エンジン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、副燃焼室及び主燃焼室の内、少なくとも副燃
焼室の内壁が断熱材にて形成され、外部に対して断熱さ
れている副燃焼室式断熱エンジンに関する。

（従来の技術） 従来のエンジンでは、シリンダ内にて燃料の燃焼により
発生した熱エネルギの内の大半が、機械エネルギに変換
されることなく、排気ガス及び冷却水によって外部へ排
出されている。

該排出されるエネルギの内、排気ガスによるものは、タ
ーボチャージャ等により回収することができるが、冷却
水によって排出されるものは、車内の暖房の熱源程度に
しか利用されず、殆どの部分は大気中へと放熱され、回
収されていない。

そこで、燃焼室内壁を断熱材にて形成し、燃焼室内部か
ら外部へ伝達される熱エネルギ量を抑制し、冷却水によ
り失われていた熱エネルギを排気ガスと共に排出し、タ
ーボチャージャ等により回収することにより、エンジン
の熱効率を向上させる断熱エンジンの提案が多数されて
おり、例えば特願昭６３−１９５７１７号として既に出
願されている。

（発明が解決しようとする課題） 燃焼室内壁を断熱材にて形成していない、いわゆる冷却
エンジンでは、燃料噴射ノズルから噴射された燃料飛沫
は液滴状態のまま燃焼室内の渦流中を移動し、燃料は該
移動中に液滴表面から徐々に蒸発するため、燃料蒸気は
渦流内に均一に分散し混合される。

ところが上記の、燃焼室内壁を断熱材にて形成した断熱
エンジンでは、燃焼室内部温度が高温となるため、燃料
噴射ノズルから噴射された燃料は直ちに蒸発し、燃焼室
内部の渦流速と同一速度となるため燃料蒸気が充分に拡
散せず、部分的に高濃度の混合気が生成されることにな
る。

すると、エンジンの性能が低下するばかりでなく排気ガ
ス中に含有される有害物質の排出量も増加するという問
題がある。

本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、断熱エン
ジンの燃焼室内での燃料蒸気と空気との混合を良好に行
なうことのできる副燃焼室式断熱エンジンを提供しよう
とするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明によれば、少なくとも副燃焼室の内壁が断熱材に
て形成されている副燃焼室式断熱エンジンにおいて、燃
料噴射方向を上記副燃焼室の内壁に向けて配設された燃
料噴射ノズルと、ピストンのヘッド面に設けられ該ピス
トンの上死点付近にて上記副燃焼室と主燃焼室とを連通
ずる噴孔の開口と嵌合して開口面積を狭窄する突起と、
該突起に設けられ上記噴孔を介して噴出する混合気の流
れを所定方向に規制する規制手段とを有することを特徴
とする副燃焼室式断熱エンジンを提供できる。

（作用） 本発明の副燃焼室式断熱エンジンでは、断熱材にて形成
されている副燃焼室の内壁に、噴霧された燃料の飛沫を
衝突拡散させる。そして、該衝突拡散が充分に行なわれ
るまで、ピストンヘッド部に設けられた突起にて噴孔を
閉鎖し、不完全混合状態の混合気が主燃焼室側へ噴出す
ることを防止する。更には、均一に混合された混合気が
主燃焼室へと噴出する際には、該噴出方向を所定方向に
規制し、該混合気と主燃焼室内部の空気との混合、すな
わち二次混合を良好に行なう。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明する。

第１図は、本発明によるエンジンの構造を示す断面図で
ある。

１はシリンダブロックであり、該シリンダブロック１の
内周面にはシリンダスリーブ１１が嵌合されている。

該シリンダブロック１の上部には、シリンダヘッド２が
配設されており、該シリンダヘッド２の主燃焼室側内壁
は断熱性を有するセラミック等により形成された断熱層
２１で被覆されている。

また、主燃焼室と外部とを連通ずる吸気管路及び排気管
路には、各々吸気バルブ２２及び排気バルブ（図示せず
）が配されており、該吸気管路及び排気管路と主燃焼室
との間を開閉制御している。

該シリンダヘッド２には、更に上記断熱層２１と同様の
セラミック材等により形成された副燃焼室３が設けられ
ている。

そして、該副燃焼室３には該副燃焼室３内部に燃料を噴
射する燃料噴射ノズル３１が配設されている。尚、該燃
料噴射ノズル３１の先端部からの矢印は燃料の噴射方向
を示すものであり、該図より明らかなごとく、燃料噴射
ノズル３１から噴射される燃料は副燃焼室３の内壁面に
衝突するように設定されている。

また、該副燃焼室３には上記主燃焼室と連通ずる噴孔３
２が設けられており、上記シリンダスリーブｌｌ内を摺
動するピストン４のピストンヘッド部に設けられた突起
４１が、該ピストン４の上死点近傍位置にて、上記噴孔
３２内部に侵入し、該噴孔３２の開口部面積を狭窄する
。

次に、副燃焼室３の形状について説明する。

第２図は、■−］断面を示す断面図である。

該第２図に示すごとく、副燃焼室３の断面形状は矩形に
形成されており、燃料噴射ノズル３１から噴射される燃
料は副燃焼室３内壁の平面部分に衝突されるので、燃料
の一部が該内壁面から反射し、燃焼室内壁面に沿って分
散され、あたかも内周面に均一分布されたように層状混
合気を形成し、該燃料は内壁面近傍の一部分に停留する
ことなく、良好に拡散される。

次に、上記突起４１の詳細について説明する。

第３図は、突起４１の拡大斜視図である。

該第３図に示すごと（、突起４１は円筒形状の一部を切
除し斜面４２を設けた形状に形成されている。

また、該斜面４２は主燃焼室の中心部近傍方向に対向し
て設けられており、噴孔３２の内壁と該斜面４２とによ
りノズルを形成し、副燃焼室３から主燃焼室へと噴出す
る混合気の噴出方向を上記主燃焼室の中心部近傍方向に
規制する。

次に、上記構成によるエンジンの作動について説明する
。

圧縮行程の進行に伴ないピストン４が上昇すると、主燃
焼室内部の空気は噴孔３２を介して副燃焼室３へと流入
し副燃焼室３内部にて渦流を形成する。

ピストン４が更に上昇すると、上死点近傍位置にて突起
４１が噴孔３２に侵入し、該噴孔３２の開口面積を狭窄
し閉鎖する。

該状態にて燃料噴射ノズル３工から副燃焼室３の内壁面
へと燃料が噴射される。該内壁面に衝突した燃料の一部
は反射し、他の燃料は内壁面に付着し、共に直ちに気化
し副燃焼室３内にて燃料蒸気と空気との混合が開始され
る。

一方、ピストン４が下降を開始すると、突起４１も下降
するため噴孔３２の開口面積は徐々に増加し、副燃焼室
３内部の混合気は主燃焼室へと噴出する。

但し、噴孔３２は徐々に開口するので５主燃焼室には完
全に混合した混合気から順次噴出する。

また、該噴出開始時は突起４１の斜面４２に沿って噴出
するため、該噴出する混合気と主燃焼室内部の空気との
混合が促進される。

そして、ピストン４が更に下降すると、突起４１は噴孔
３２から完全に離脱するため、副燃焼室３内部に残留し
、均一に混合された混合気が急速に主燃焼室へと噴出し
、主燃焼室内の空気との混合を促進する。

以上から明らかなように、本発明によるエンジンでは、
燃料の衝突拡散により混合気を生成し、また混合気が副
燃焼室内に滞留する時間を延長することにより均一な混
合気を生成し、更に主燃焼室への噴出方向を規制するこ
とにより二次混合を促進するという特徴を有している。

以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発
明の精神から逸れないかぎりで、種々の異なる実施例は
容易に構成できるから、本発明は前記特許請求の範囲に
おいて記載した限定以外、特定の実施例に制約されるも
のではない。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれば、断熱材にて形成
されている副燃焼室の内壁に、噴霧された燃料の飛沫を
衝突拡散させ、該衝突拡散が充分に行なわれるまで、ピ
ストンヘッド部に設けられた突起にて噴孔を閉鎖し、不
完全混合状態の混合気が主燃焼室側へ噴出することを防
止するので副室内の燃焼は、濃混合気燃焼となりＮＯ８
の生成が抑制されると共に、均一に混合された混合気が
主燃焼室へと噴出する際には、該噴出方向を所定方向に
規制し、該混合気と主燃焼室内部の空気との混合、すな
わち二次混合を良好に行なうので、スート生成が抑制さ
れ排気ガス中に含有される有害物質の排出量を増加させ
ることなく、エンジンの熱効率等の性能が向上される副
燃焼室式断熱エンジンを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるエンジンの構造を示す断面図、
第２図は、■−■断蘭を示す断面図、第３図は、突起４
１の拡大斜視図である。 ｌ・・・シリンダブロック、２・・・シリンダヘッド、
３・・・副燃焼室、４・・・ピストン。 特許出願人　株式会社いすｆセラミックス研究所第３図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも副燃焼室の内壁が断熱材にて形成され
   ている副燃焼室式断熱エンジンにおいて、燃料噴射方向
   を上記副燃焼室の内壁に向けて配設された燃料噴射ノズ
   ルと、ピストンのヘッド面に設けられ該ピストンの上死
   点付近にて上記副燃焼室と主燃焼室とを連通する噴孔の
   開口と嵌合して開口面積を狭窄する突起と、該突起に設
   けられ上記噴孔を介して噴出する混合気の流れを所定方
   向に規制する規制手段とを有することを特徴とする副燃
   焼室式断熱エンジン。
2. （２）上記副燃焼室の断面形状は矩形であることを特徴
   とする請求項（１）記載の副燃焼室式断熱エンジン。