JPH0427390A - 酵素固定化用担体、固定化酵素及びその製造方法 - Google Patents

酵素固定化用担体、固定化酵素及びその製造方法

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JPH0427390A
JPH0427390A JP13163390A JP13163390A JPH0427390A JP H0427390 A JPH0427390 A JP H0427390A JP 13163390 A JP13163390 A JP 13163390A JP 13163390 A JP13163390 A JP 13163390A JP H0427390 A JPH0427390 A JP H0427390A
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enzyme
carrier
immobilization
immobilized
exchange resin
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Hideki Yokomichi
秀季 横道
Tomohito Negishi
智史 根岸
Kazuhiro Nakamura
和広 中村
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な酵素固定化用担体並びにこの担体に酵
素を固定化させてなる固定化酵素及びその製造方法に関
する。更に詳しくは、酵素、特にリパーゼ等の脂質分解
酵素或いは多糖分解酵素を固定化するに適した酵素固定
化用担体及びこれを用いて得られる固定化酵素及びその
製進法に関する。
〔従来の技術〕
近年、酵素利用工業の発展に伴い、連続酵素反応の一つ
として固定化酵素の利用が注目されている。
例えば、リパーゼを効率的に使用する目的で、リパーゼ
を固定化する試みが行われてきた。リパーゼの固定化に
より期待される利点は次の通りである。即ち、(i>従
来リパーゼを水溶液の状態で使用すると油中に均一に混
合・分散することが困難であったが、リパーゼを不溶性
担体表面に固定化することにより油中に容易に分散可能
となり、かつ担体に適当量の水分を保持できるため、低
水分下でのエステル合成・交換反応が行いやすくなる。
■触媒としてコストの高いリパーゼの回収再使用がしや
すく、エステル合成反応又は交換反応の工業的実施にお
いても反応装置の連続化が容易となる等である。
しかし、以上のような利点を有する固定化酵素において
も、リパーゼの合成活性増大のために必要な水分量を保
持することと、逆反応である加水分解の抑制とを両立す
るには至っていない。
他方、糖脂質の合成については、多糖分解酵素等の固定
化方法としてはこれまで有効な方法がなく、当該分野に
於いてその具体的方法の開発が望まれている。
〔発胡が解決しようとする課題〕
以上のように、エステル合成及び交換反応においては、
固定化酵素の水分を確実にコントロールするか、又はよ
りエステル合成及び交換活性の高い固定化酵素の開発が
望まれ、又、糖脂質合成においては糖脂質の合成効率の
高い固定化酵素の開発が望まれている。
即ち、固定化酵素によって反応を行えば、より低水分条
件下においてもエステル合成及び交換反応が行われ、酵
素の回収も容易であるが、通常の化学的方法と同等の反
応速度を得るためには、より高活性な固定化酵素の開発
が望まれる。しかも、エステル合成反応では反応中に水
が発生するため、高水分下での固定化酵素安定性の向上
と、水分を放出しゃすい担体の選択が必要となる。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、工業的な連続酵素反応に適した固定化酵素
を得るたtの酵素固定化用担体、並びに固定化酵素を得
る製造方法について鋭意を重ねてきた。特に、酵素と担
体との結合を強める方法について種々検討した結果、担
体としてイオン交換樹脂を用い、これに有機アルミニウ
ム化合物を作用させて有機アルミニウム基を担体上に結
合せしめて得た有機アルミニウム修飾担体く以下におい
て単に固定化用担体と略称することもある)は、これに
酵素を共有結合により固定化せしめることにより、酵素
の固定化がより強固に行いうろことを見出し、本発明を
完成させた。
即ち本発明は、有機アルミニウム化合物で修飾されたイ
オン交換樹脂からなる酵素固定化用担体、並びにこの担
体に酵素を固定化してなる固定化酵素、及び有機アルミ
ニウム化合物で修飾したイオン交換樹脂からなる酵素固
定化用担体に酵素の水溶液を接触させて酵素を担体に固
定化することを特徴とする固定化酵素の製造方法に係る
ものである。
本発明の酵素固定化用担体によれば、各種の有用酵素を
固定化することにより、各種酵素の本来有している酵素
的性質を損なうことなく、高活性で安定性に富み、かつ
連続酵素反応が可能で、再生容易な固定化酵素が得られ
る。例えば、本発明の担体に多糖分解酵素を固定化せし
めることにより、従来困難であった糖脂質類の合成も可
能となることが見出された。
本発明の具体的実施態様としては、まずイオン交換樹脂
〈陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂、両性イオン交
換樹脂など)を乾燥処理した後、これに有機アルミニウ
ム化合物を作用せしめて樹脂上に有機アルミニウム基を
共有結合により担持させ酵素固定化用担体を得る。
本発明に用いるイオン交換樹脂としては、市販の樹脂を
用いることができるが、有機アルミニウム基を共有結合
により担持させる為には、官能基として有機アルミニウ
ム化合物と容易に置換反応しろる活性水素(例えば、−
OH,−NH2゜−NHR,−3R,−0P(0)OH
2など)を有するものが特に好ましい。
さらに、かかる樹脂としては、固定化用担体としての効
果を発揮する為に、マクロ多孔性で比表面積の大きいも
のが好ましい。形状としては、例えば粉末状、顆粒状、
繊維状、スポンジ状等種々の形状の担体があるが、その
何れでも使用できる。特に工程操作上の面からは400
〜1000 pmの粒径を有し、細粒径100〜150
0人ツマクロ多孔性の担体を用いることが良い。
本発明に用い得る有機アルミニウム化合物としては、ト
リアルコキシアルミニウム〔例えば、AI (OR) 
3であって、RitC,〜Cpsの飽和又は不飽和の直
鎮或いは分岐鎖を有するアルキル基、アリール基、アラ
アリール基などである〕、アルミニウムアシレート〔例
えば、AI (DC口R) 3であって、Rは前記に同
じ〕、アルミニウムキレート化合物〔例えば、アルミニ
ウムエチルアセテートジイソプロピレート、アルミニウ
ムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムト
リス(アセチルアセトネート)、アルミニウムビスエチ
ルアセトアセテートモノアセチルアセトネートなど〕並
びにアルミニウム系カップリンク剤(例えば、アセトア
ルコキシアルミニウムジイソプロピレートなど)等があ
げられ、これらは市販されていて容易に入手できる。
酵素の固定化は、前記した有機アルミニウム修飾固定化
用担体を用い、好ましくはこの固定化用担体に疎水基を
導入したものを酵素の安定pl(で平衡化し、酵素水溶
液くアルコール等の溶剤や、塩の混合溶液でもよい)と
接触させ酵素を吸着させて行われる。
本発明において酵素と称するものは、トリプシン、キモ
トリプシン、ペプシン、プロナーゼ(商品名)、プロメ
ライン、パパイン等の蛋白質分解酵素、多糖分解酵素及
び糖関連酵素、リパーゼ、ホスホリパーゼ等の脂質分解
酵素、5゜−ホスホジェステラーゼ、ホスホモノエステ
ラーゼ、アデニル・デアミナーゼ、リボシターゼ等の核
酸分解及び核酸関連酵素、グルタミナーゼ、アスパラギ
ナーゼ等のアミノ酸関連酵素など作用機作及び基質特異
性の如何を問わず総称し、微生物(糸状菌、酵母、細菌
、担子菌又は藻類など)、植物、動物などの起源由来に
拘りなく、またその精製程度の如何も問わないが、特に
脂質分解酵素及び多糖分解酵素が好適である。
本発明に用いる脂質分解酵素としては、リパーゼ、ホス
ホリパーゼ、コレステロールエステラーゼ、スフィンゴ
ミエリエーゼ及び各種のエステラーゼが挙げられる。こ
れらのうちリパーゼとしては、グリセリドの1.3位に
のみ反応し、位置選択性に優れたリゾプス(Rhizo
pus)属、アスペルギルス(Aspergillus
)属、ムコール(Mucour)属、脂肪酸特異性を有
するジオ) IJケム(Geotr ichum)属、
特異性を示さないキャンディダ(Candida)属、
シュードモナス(Pseudomonas)属、ペニシ
リウム(Penicillium)属、クロモバクテリ
ウム(Chromobacter ium)属等の微生
物起源のリパーゼ及び膵臓リパーゼ等の動物リパーゼが
挙げられる。これらのうち、特に合成活性の増加し易い
リパーゼとしては、中細以上のアルキル基に活性位の強
いリゾプス属、ムコール属、クロモバクテリウム属起源
のリパーゼが一層好ましい。コレステロールエステラー
ゼの例としては、キャンディダ(Candida)属等
の微生物起源のものが挙げられる。また、ホスホリパー
ゼの例としては、キャベツ、ビーナツツ、ニンジン、大
豆、菜種等の植物やコケ植物由来のホスホリパーゼD1
ストレプトマイセス属等の微生物起源のホスホリパーゼ
D、さらには酵母由来のホスホリパーゼA1毒蛇由来の
ホスホリパーゼA2などが挙げられる。
本発明に用いる多糖分解酵素としては、α−アミラーゼ
、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、β−ガラクトシ
ダーゼ、グルコース・イソメラーゼ、ナリンギナーゼ、
グルコース・オキシダーゼ、グルカナーゼ、セルラーゼ
、デキストナーゼ、リゾチーム、ラクターゼ、ペクチナ
ーゼ等が挙げられる。
本発明において固定化を行う温度としては、脂質分解酵
素或いは多糖分解酵素の失活の起きない温度であればよ
く、0〜60℃、好ましくは25〜40℃がよい。また
当該酵素溶液のpHは酵素の変性が起きないような範囲
であればよ<、pH3〜9であればよい。特に至適pH
が酸性とされているリパーゼを用いる場合に最大の活性
を得るには、pH4〜6とすることがよい。また該酵素
溶液に用いる緩衝液の種類は特に限定しないが、−船釣
な酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液等を用
いることができる。
本発明による酵素の固定化に際して、水溶液中の酵素濃
度は特に規定しないが、固定化効率の点から前記酵素の
溶解度以下で、かつ十分な濃度であることが望ましい。
また必要に応じて不溶部を遠心分離により除去し、上澄
を使用しても良い。また該酵素と固定化担体の使用割合
(重量比)は固定化担体1部に対して酵30.01〜1
部が好ましいが、特にこれに限定されるものではない。
本発明の実施に際し更に好ましくは、固定化前の担体に
ついて多官能性試薬を用いて架橋することにより、固定
化酵素の繰り返し使用におけるより一層の耐久性向上を
図ることができる。
多官能性の架橋試薬としては、グリオキザール、グルタ
ルアルデヒド、マロンアルデヒド、スクシニルアルデヒ
ドなどのポリアルデヒド類が好ましく、ヘキサメチレン
ジチオイソシアネート、N、 N’−エチレンビスマレ
イミドなども使用可能である。また、カルボジイミド類
も使用できる。
また、固定化後にPVAやキトサン等によって包括し、
より一層の安定性の向上も図ることができる。
また、固定化前もしくは固定化と同時に前記固定化担体
を脂肪酸、脂肪酸誘導体、アルコール類、エーテル類、
カルボニル化合物類、並びにハロゲン化アルキル類から
選ばれる1種もしくは2種以上の油溶性化合物で吸着処
理することにより、高活性、高耐久性の固定化酵素が得
られる。その際、不純物の混入を防止するため、前処理
、即ち揮発性溶剤にこれらの油溶性化合物を溶解し、こ
の溶液を固定化担体と接触させ、濾別後乾燥するのが好
ましい。前記油溶性化合物と固定化担体の比率は、固定
化担体1重量部に対し油溶性化合物0.001〜1重量
部が適当であるが、これに限定されるものではない。過
剰量の前記油溶性化合物は固定化担体に吸着されず溶液
中に遊離して酵素を吸着するた約、固定化担体上への固
定化収率の低下を引き起こすことになるため有効ではな
い。適当な吸着温度としては0〜60℃、好ましくは5
〜30℃が適当である。吸着時間としては5分〜2時間
が適当である。以上の温度・時間は何れもこれらに限定
されるものではない。
本発明で有機アルミニウム修飾担体処理に用いられる脂
肪酸としては、通常自然界に存在する炭素数4〜24の
直鎮状の飽和脂肪酸、例としてカプリル酸、ラウリン酸
等の他、オレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸、リ
シノール酸等のヒドロキシ脂肪酸、もしくはイソステア
リン酸等の化学的合成により得られた分岐脂肪酸等が挙
げられる。
本発明で有機アルミニウム修飾担体処理に用いられる適
当な脂肪酸誘導体としては、モノグリセリド、ジグリセ
リド、及びその誘導体、或いはプロピレングリコール、
ポリグリセリン等の多価アルコール脂肪酸エステル、蔗
糖脂肪酸エステル等の糖エステノベソルビクン脂肪酸エ
ステル等の糖アルコールエステノベ リン脂質等が挙げ
られる。またトリグリセリドそのものでも良い。
本発明で有機アルミニウム修飾担体処理に用いられるア
ルコール類としては、炭素数8〜24の直鎖脂肪族1価
アルコーノベ例としてはオクタツール、ラウリルアルコ
ール等の飽和アルコ−)ベオレイルアルコール等の不飽
和アルコール、もしくは5−デカノール、インステアリ
ルアルコール等の分岐状のものでもよい。さらにヘキサ
メチレングリコール等の2価アルコールや多価アルコー
ルも有効である。
このほかに、アルキル置換フェノール等のフェノール化
合物や、コレステローノベスチグマステロール、ブラシ
カステロール、カンペステロール等のステロール類が挙
げられる。また、フィトール、ゲラニオーノヘファルネ
ソール、リナロール等のテルペンアルコール類、レチノ
ーノベ トコフェロール等の脂溶性ビタミン類も有効で
ある。
本発明で有機アルミニウム修飾担体処理に用いられるエ
ーテル類の例としては、ジオクチルエーテル等の長鎖の
エーテル類、チミルアルコーノヘバチルアルコール等の
クリセリルエーテル類、又はグリシジルエーテル等のグ
リセリド類似化合物、トリエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ポリエチレングリコール等のポリオキシ化
合物、前記アルコールのトリメチルシリルエーテル誘導
体、ポリメチルシロキサン等のシリコン化合物もよい。
本発明で有機アルミニウム修飾担体処理に用いられるカ
ルボニル化合物の例としては、2,4−デカジェナール
、デカナーノベへキサデカナール等の脂肪族アルデヒド
類、レチナール等のテルペン系アルデヒド、2−オクタ
ノン、2−デカノン、オクチルデシルケトン等の脂肪族
ケトン類等が挙げられる。
本発明で有機アルミニウム修飾担体処理に用いられるハ
ロゲン化アルキルの例としては、オレイルクロライド、
オクチルクロライド、オクチルブロマイドのような長鎖
アルキルハライド等が挙げられる。
上記の油溶性化合物はいずれも常温で液状であることが
工程操作上好ましいが、これに限定されるものではない
。また、これらは単独で用いてもよいが、適当な組み合
わせにより一層の効果が発揮されることもある。
本発明で得られる固定化酵素を用いた脂質類の反応とし
ては、固定化リパーゼを用いるエステル交換反応が挙げ
られ、かかるエステル交換反応としては、例えばエステ
ルと脂肪酸によるアシドリシス反応、エステルとアルコ
ールによるアルコリシス反応、エステル同士によるイン
ターエステル化反応等が挙げられる。
また本発明による固定化酵素を用いたエステル交換反応
の基質の例としては、大豆油、オリーブ油、パーム油等
の植物油脂、牛脂、豚脂、魚油などの動物油脂が挙げら
れる。これらの油脂は単独で用いてもよいが、2種以上
の油脂を用いるか、油脂と高級脂肪酸あるいは油脂と高
級脂肪酸の低級アルコールエステル間でエステル交換す
ることが好ましい。特定の油脂と他の油脂、脂肪酸もし
くはその誘導体間でエステル交換する場合、両者の量比
は特定の油脂1重量部に対し他物質は0.05〜20重
量部、好ましくは0.1〜10重量部でないと油脂の改
質効果は得られにくい。特に好ましくは、パーム油等の
2位にオレイン酸残基を多く有する油脂とステアリン酸
とのエステル交換である。この反応においてはステアリ
ン酸の融点が高く、油脂の粘度が高いため、カラム反応
で連続エステル交換反応を無溶剤で行うためには、反応
系の温度を60〜90℃に保つ必要がある。本発明の固
定化酵素はこの目的に好適であり、また得られる油脂は
チョコレート用として有用なものである。
本発明による固定化ホスホリパーゼを用いるエステル交
換反応としては、天然リン脂質と各種脂肪族アルコール
、多価アルコール類、テルペンアルコール類、糖類、糖
アルコール類、ステロール類等の他、グアニン、アデニ
ン、チミン、ウラシル等の塩基とのトランスホスファチ
シレージョン等の反応が挙げられる。
更に本発明による固定化酵素を用いたエステル合成反応
の例としては、通常のメタノーノベエタノーノベプロバ
ノーノベオレイルアルコール等の1価アルコーノペない
しはプロピレングリコーノベグリセリン、ソルビトール
及びポリグリセリン等の多価アルコーノペ又はゲラニオ
−ル、シトロネローノベメントール等のテルベンアルコ
ーノへあるいはコレステロール等のステロールと、炭素
数2〜24の脂肪酸とのエステル化反応が挙げられる。
エステル合成反応は20℃〜90℃、より好ましくは3
0〜80℃で無溶剤、もしくは炭化水素、エーテル等の
不活性溶剤中で行う。またアルコールと脂肪酸の量はこ
れらの価数、目的物に応じ適宜調整する。例えばジグリ
セリドの合成を目的とする場合はグリセリン1モルに対
し脂肪酸約2モル、モノグリセリドの合成を目的とする
ときはグリセリン1モルに対し脂肪酸約1モルを反応さ
せる。
これらのエステル交換反応、エステル化反応あるいはト
ランスホスファチシレージョン等の反応に於いては、固
定化酵素中の水分量も含め、反応系中の水分量を5重量
%以下、好ましくは0.1〜1重量%に保持するのが好
ましい。
本発明による固定化多糖分解酵素を用いる糖脂質の合成
反応としては、グルコース、ガラクトース、マンノース
等の単糖類、ショ糖、ラクトース等の2糖類と炭素数1
〜18の飽和又は不飽和アルコールとのグルコシド結合
生成によるグルコシド化合物の合成反応があげられる。
〔発明の効果〕
本発明の効果としては、有機アルミニウム化合物処理に
より、(1)脂質分解酵素(リパーゼ、ホスホリパーゼ
など)或いは多糖分解酵素(ラクターゼなど)の担体吸
着率が顕著に向上し、従って■繰り返し使用における酵
素活性の低下が顕著に抑制できる等の利点があげられる
従って、本発明の固定化酵素を脂質の改質(エステル化
、エステル交換など)或いは糖の改質くグリコシド化な
ど)に用いれば工業的にも大きな効果が得られる。
〔実 施 例〕
以下実施例を挙げ本発明を具体的に説明する。
実施例1 マクロポーラスな弱アニオン交換樹脂Duo 11te
A−568,DIAION WA−21J、  DIA
ION HPK−25、はう酸吸着用樹脂DIAION
 CRB−02、珪酸カルシウムFLORITE RM
−10それぞれ5gをpH8,0の5 Q m !、l
トリス緩衡液50−で2回洗浄し、減圧乾燥を行った。
乾燥させた担体をヘキサン30m1中に懸濁させ、アセ
トアルコキシアルミニウムジイソプロピレート1gを添
加し、20分間反応させた後、ヘキサンで洗浄後酢酸エ
チル40rdを添加し、攪拌させた。ホスホリパーゼD
(東洋醸造株式会社製)3.5mgを酢酸エチル10m
1中に懸濁させ添加し、担体に固定化させた。60分間
攪拌後、固定化酵素を濾取し、前記トリス緩衝液で洗浄
を行った。このようにして得られた酵素を以下に示す反
応、即ちフォスファチジルコリンを基質として、その分
解率を、生成するフォスファチジン酸量から求必た。
固定化酵素        1g 酢酸エチル        30m1 フオスフアチジルコリン  1g 反応温度;40℃ 以上の様な反応系で20時間反応を行い、生成するフォ
スファチジン酸の量を液体クロマトグラフィーにより定
量した。
その結果、表1に示すような活性を示した。
また、この反応を5回繰り返した時の反応率も併せて記
載した。反応速度は固定化前に比較して20〜60%と
低下するが、安定性は良好であった。
実施例2 Duolite A−568,FLORITE R)、
1−10それぞれ10gを酢酸緩衝液(pH5,0,5
0mM) 100mfで5回洗浄後乾燥し、水分2%以
下とした。この担体を100−のヘキサン中に懸濁させ
、リシノール酸2gを添加し、30分間攪拌し吸着させ
た。そのあとでアルミニウムイソプロピレート1gを添
加し、担体に結合させた。この担体をヘキサンで十分に
洗浄後、乾燥させた。リパーゼ(大阪細研製;リパーゼ
A−10) 10gを酢酸緩衝液(pH5,0,50m
M)100mj!に溶解後、この酵素溶液に前記処理樹
脂10gを加え120分間攪拌し、固定化を行った。
この固定化酵素を酢酸緩衝液で洗浄後乾燥し、以下の方
法で評価した。
固定化酵素(水分5%)    1g ステアリン酸(純度93%)12g 反応温度;70℃ 反応後、トリグリセリド中に含まれるステアリン酸量を
ガスクロマトグラフィーにより分析し、次式に示される
平衡値を100%として反応率を算出した。
反応率(を時間後)− 100X (S、−3o)/ (S、、、−3o)上の
式において、 St=時間時間環ける油脂中のステアリン酸含量 Sol =反応前の原料油脂中のステアリン酸含量 Sい=1.3ランダム平衡時のステアリン酸含量 を意味する。
結果は表2に示した。反応時間2時間口のステアリン酸
取り込み率で評価した。酵素吸着率は、濾液の活性を酵
素原液の活性から差し引き、%で示した。
表2 (固定化リパーゼによるエステル交換反応)実施例3 実施例1で調整したDuolite A−568をアセ
トアルコキシアルミニウムジイソプロピレートで処理し
た担体を乾燥させ5gを得た。ラクターゼ(天野製薬製
;ラクターゼFアマノ)5gを酢酸緩衝液(pH5,5
0mM) 40mj!に溶解し、そこへ上記の如く処理
したDuolite A−5685gを添加し、30分
間攪拌し固定化を行った。この固定化酵素を用いて以下
の反応を繰り返し行った。
固定化酵素        1g ラクトース        3.6g n−デシルアルコール  47.4 gアセトニトリル
     15.0 g燐酸緩衝液(pH5,0,0,
1M)  6.Omf反応温度:40℃ 反応時間2時間で反応溶液をサンプリングしトリメチル
シリル化し、ガスクロマトグラフィーで生成物の含量を
調べた。モル反応率5.2%でデシルガラクトシドが得
られた。また、繰り返し反応5回後でもモル反応率5.
0%で殆ど活性の低下は認められなかった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機アルミニウム化合物で修飾されたイオン交換樹
    脂からなる酵素固定化用担体。 2 有機アルミニウム化合物が、トリアルコキシアルミ
    ニウム、アルミニウムアシレート、アルミニウムキレー
    ト化合物並びにアルミニウム系カップリング剤より選ば
    れたものである請求項1記載の酵素固定化用担体。 3 イオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂、陰イオン交
    換樹脂並びに両性イオン交換樹脂から選ばれたものであ
    る請求項1記載の酵素固定化用担体。 4 有機アルミニウム化合物で修飾されたイオン交換樹
    脂からなる酵素固定化用担体に酵素を固定化してなる固
    定化酵素。 5 酵素が、脂質分解酵素及び多糖分解酵素から選ばれ
    たものである請求項4記載の固定化酵素。 6 有機アルミニウム化合物で修飾したイオン交換樹脂
    からなる酵素固定化用担体に酵素の水溶液を接触させて
    酵素を担体に固定化することを特徴とする固定化酵素の
    製造方法。 7 脂肪酸、脂肪酸誘導体、リン脂質、アルコール類、
    エーテル類、カルボニル化合物類、並びにハロゲン化ア
    ルキル類から選ばれた1種もしくは2種以上の化合物の
    存在下で固定化することを特徴とする請求項6記載の固
    定化酵素の製造方法。
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