JPH0427336Y2 - - Google Patents

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JPH0427336Y2
JPH0427336Y2 JP3026089U JP3026089U JPH0427336Y2 JP H0427336 Y2 JPH0427336 Y2 JP H0427336Y2 JP 3026089 U JP3026089 U JP 3026089U JP 3026089 U JP3026089 U JP 3026089U JP H0427336 Y2 JPH0427336 Y2 JP H0427336Y2
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  • Mechanical Means For Catching Fish (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
(イ) 産業上の利用分野 本考案は定置網の網地に係るもので、更に詳し
くは外洋を回遊する魚群を網地に近接させつつ威
嚇誘導することにより、囲網内の保持率を著るし
く高めることが可能で特に垣網には好適な定置網
の網地に関するものである。 (ロ) 従来技術 定置網は外洋を回遊する魚群をその垣網におい
て威嚇し且誘導しながら囲網内に入網させ、一旦
魚群を外洋から区画し引続いて昇り網にて二次誘
導のうえ箱網内に陥穽させて漁獲するものであ
る。これがため垣網には回遊する魚群を威嚇し或
いは誘導する作用を保持させる必要がある。 垣網が威嚇誘導作用を発揮する要因としては網
地自体の投影を初め、網地を潮流が横断流通する
際の潮流攪乱化により発生する水圧変化や水音、
及び網地自体の色彩による色感等が考えられてお
り、従つて現状における垣網では網糸分径を太く
且網目合を大きく形成したり、或いは有結節網地
の採用等により投影量の増大や水圧変化、水音発
生を積極的に創出せしめたり、また網地の色彩も
海中において視認性の高い黄色系に着色し色感を
高めること等が相俟つて威嚇誘導作用特に威嚇作
用については十分発揮されているものと考えられ
ている。 (ハ) 考案が解決しようとする問題点 ところで定置網は第4図に示すように、先ず垣
網Aで威嚇した魚群を該垣網Aに沿つて誘導し、
その先端に設けられた端口部Bにより囲網C内に
入網させるものであるが、垣網Aは数百mにも及
ぶ長さを有するばかりか端口部Bより囲網C内に
入網した魚群には、更に該囲網Cの一端側若しく
は両端側に略10〜20度の勾配を以つて設けられた
昇り網Dに直面するため障害感を知覚し、逃避行
動が惹起され再び端口部Bより逃散する。これが
ため端口部Bの広さは可能な限り狭少化されるこ
とが望まれる。 然るに現状の垣網Aは威嚇誘導作用特には威嚇
作用については十二分に発揮されるものであり、
加えて群性をなして回遊するアジ、サバ、カツ
オ、サンマ、イワシ類等は環境変化に敏感である
から、これら魚群は垣網Aより5〜6mから拾数
mも離れた位置で威嚇行動をとり、而も長い距離
を誘導されるものであるから誘導中に離散し易
く、またこれら魚群は大多数の群即ち数千乃至数
万匹にも亘る群をなして回遊するため、該魚群の
幅も数拾mに及ぶこともあり、従つて端口部Bも
現状ではその水深の1.03〜1.9倍程度に形成させ
ねばならず、折角威嚇し誘導された魚群も再び逃
散するため、囲網C内の保持率が極めて悪い等の
問題が新たに提起されている。 本考案はかかる問題に鑑みなされたものであつ
て、本考案は魚群を網地の直近まで接近させなが
ら威嚇し且誘導することにより、逃散を防止しえ
る程度まで端口部Bを狭少化しえ、且入網した魚
群の保持率を著るしく高めることの可能な定置網
の網地を提供することにある。 (ニ) 問題を解決するための技術的手段 上述の課題を達成するために本考案が採用した
技術的手段は、網地を形成する網糸がマンセル表
色法における明度値が5以下に着色された無彩色
糸条と、マンセル表色法における色相環番号1番
乃至20番の色相所謂海水中においてスペクトルの
吸光係数が大きく僅かな距離でスペクトルが減衰
する赤色乃至はオレンジ色の色相で、且明度値が
7以下即ち無彩色糸条の明度と明度較差の比較的
少ない明度に着色された有彩色糸条とを用い、網
糸外周面に有彩色糸条が50〜70%の割合で且無彩
色糸条と定形縞模様が現出されるように構成させ
た網地に存する。 (ホ) 作用 上述の如き技術的手段を用いた本考案は以下の
ような作用を有する。 網地を形成する網糸が、マンセル表色法におけ
る明度値が5以下、即ち暗灰色乃至は理想の黒色
の範囲で着色された無彩色糸条と、マンセル表色
法における色相環番号1番(赤色)乃至同色相環
番号20番(橙色)の範囲の色相、即ち沿岸海水の
如く濁度の高い海水中においてスペクトル吸光係
数がそれぞれ略0.623及び0.437と海中背景色を創
成する最もスペクトル吸光係数の小さな緑色や緑
青色に比べて実質的に略1.5倍乃至2.4倍以上も大
きなスペクトル吸光係数を有する色相で、且明度
値が7以下に着色された有彩色糸条とからなり、
而も網糸外周面に有彩色糸条が50〜70%の割合で
且無彩色糸条と定形縞模様が現出されるよう構成
されてなるから、かかる網地を垣網として使用し
た場合にはスペクトル吸光係数の大きな有彩色糸
条の赤色乃至は橙色は僅か数m程度でそのスペク
トルが吸光減衰され色感が消失し、次第に海中背
景色と同化されその明度のみが対比効果として視
認されることとなるが、沿岸海水は白色光自体の
吸光係数も略0.24程度と外洋海水に比べて略2.2
倍以上も大きく、従つて海中照度も水深とともに
著るしく減衰低下する。一般的に沿岸海水中では
海面照度を100とした場合の水深と相対照度の関
係は、水深10mでは略10%、水深20mでは略1
%、水深30mでは略0.1%、水深40mでは略0.011
%、水深50mでは略0.0009%程度の照度となる。 他方晴天時における海面照度は略5〜10万
LUX(ルクス)、曇天時では0.5〜1万LUX程度で
あるから、水深30mの海中照度は晴天時でも50〜
100LUX、曇天時では5〜10LUX程度であり、
海中照度が高まる昼間においては晴天時でも水深
30m以浅、曇天時の水深20m以浅では網糸を形成
する有彩色糸条の明度も背景の海中照度と同化さ
れて投影作用が喪失され、網糸外周面に50〜30%
の割合で現出された無彩色糸条が主に投影作用を
発揮することとなる。 また晴天時における水深30m以上の水深位や曇
天時の水深20m以上の水深位では海中照度が低
く、むしろ有彩色糸条の明度が暗い海中背景との
間で明暗対比効果が生じ視認性が発揮されること
となる。 従つて垣網より数m以上離れた位置では網地の
色感が知覚されず、且高水深位における有彩色糸
条の明暗対比効果も明度較差が少なく、而も網糸
外周面の50〜70%の相当部分しか寄与せぬため極
めて弱いものである。 しかしながら有彩色糸条のスペクトル到達距離
内まで近接した魚群には、網地に近づくにつれ網
地の網糸を形成する有彩色糸条と無彩色糸条との
色相対比効果、明度対比効果及び網地と海中背景
との対比効果が急激に且強く知覚され、加えて有
彩色糸条の色彩が発揮する心理作用所謂膨脹や進
出した状態に錯視されること等が相俟つて強い視
認性が発揮され、更には色相及び明度値の隔絶し
た有彩色糸条と無彩色糸条とによる定形縞模様の
形成で境界対比効果が生じ、強いコントラストと
境界部にチラツキ現象も生まれ而も螺回状に定形
縞模様が形成された網糸が潮流により動揺するこ
とで移動視覚感も創出される結果強い誘目性も発
揮される。 (ヘ) 実施例 以下に本考案の実施例を図面に基づき詳細に説
明すれば、第1図は本考案無結節網地の網糸断面
説明図、第2図は本考案有結節網地の網糸断面説
明図、第3図は本考案無結節網地の見取図であつ
て、無彩色糸状1Aは着色が自在になしえる繊維
状物であれば素材的には特段の制限はなく、一般
的には耐久性や着色の容易さから合成繊維が用い
られる。 そしてこの無彩色糸状1Aは、色相対比効果や
明度対比効果及び境界対比効果を強く創出せしめ
ることを初め、垣網が展張される水深の少なくと
も海中照度が昼間比較的高い30m〜40m以浅の水
深で投影作用が発揮しえるよう、マンセル表色法
における明度値が5以下、好ましくは3以下の無
彩色に着色されたものの採用が肝要である。 他方有彩色糸条1Bも所要の色相や明度に着色
しえる繊維状物であればいかなる素材のものでも
採用しえるが、一般的には合成繊維が用いられ
る。そしてこの有彩色糸条1Bの具体的着色に際
しては、無彩色糸条1Aと色相対比効果や境界対
比効果が創出しえるよう隔絶した色相で且海中に
おいてそのスペクトル吸光係数が大きく、魚群が
近接することに伴つて色感が強度に知覚されるよ
うな色相、所謂マンセル表色法における色相環番
号1番(赤色)乃至色相環番号20番(橙色)の範
囲の色相で、而も無彩色糸条1Aに対する明度対
比効果や低照度の海中背景において明暗対比効果
等も創出しえるようマンセル表色法における明度
値が7以下に着色されることが肝要である。 そして網地は通常無結節編成若しくは有結節編
成により形成されるが、無結節網地の場合は糸条
を所要の太さに集束させた糸条束(ストランド)
の2本を互に撚合させつつ、交叉する他の糸条束
とを交絡させて編成され、また有結節網地では糸
条束の3本を互に撚合して一旦網糸を作成し、而
してこれを所要の網目合で結節させながら編成さ
れる。 本考案では無彩色糸条1Aと有彩色糸条1Bと
により色相対比効果、明度対比効果及び境界対比
効果を創出せしめ且有彩色糸条1Bを網糸1の外
周面に50〜70%の割合で而も安定縞模様に現出さ
せるものであるから、無結節網地の2の場合に
は、第1図に示すように無彩色糸条1Aの所要本
を集束させた所定分径の無彩色糸条1A′と、有
彩色糸条1Bの所要本を集束させた所定分径の有
彩色糸条束1B′とを相互いに撚合させながら他
の無彩色糸条束1A′及び有彩色糸条束1B′と交
絡させることにより、網糸1の外周面に無彩色糸
条1Aと有彩色糸条1Bが略50%の割合で螺回撚
合されて定形縞模様が現出された本考案無結節網
地2が作成される。 また有結節網地の場合には、第2図に示す如く
無彩色糸条1Aを所要の分径に集束させた無彩色
糸条束1A′1本と、有彩色糸条1Bを所要の分径
に集束させた有彩色糸条束1B′の2本を撚合し
て一旦網糸1を作成し、而してこれを所要の網目
合に結節編成することによりなされ、かかる場合
の網糸1の外周面には有彩色糸条1Bが略66.7%
の割合で且定形縞模様に現出された本考案有結節
網地が作成される。 実験例 ポリエチレン400D(デニール)モノフイラメン
ト糸条で、カーボンブラツクを混入してマンセル
表色法における明度値3の無彩色糸条と、カーミ
ン系顔料を用いてマンセル表色法における色表示
5R7/5(色相環番号5番、明度値7、彩度値5)
及び5VR7/5(色相環番号15番、明度値7、彩
度値5)の有彩色糸条を作成のうえ、無彩色糸条
30本と有彩色糸条30本をそれぞれ集束のうえ網目
合30cm、網糸分径3.1mmの無結節による本考案網
地2種類を作成し、また比較のために現状垣網に
使用されている黄色系と略同等の5V7/5(色相
環番号25番、明度値7、彩度値5)に着色された
有彩色糸条のみ60本を用いて、網目合30cm、網糸
分径3.1mmの無結節による対照網地を作成した。 これらの各網地を、縦10m横25m深さ3mの水
槽の横方向略中央12.5mの位置に、水面より底面
まで順に張り渡して水槽を2つに区画し、一方の
区画内に定置網で捕獲した体長10〜15cmのマアジ
80尾をそれぞれ放ち、マアジが網地に最接近した
距離及び最も回避が多かつた平均回避距離とを魚
探で3時間に亘つて測定し、次表の如き結果を得
た。 尚測定に際しては、水槽全体を天幕で覆い水槽
底面の水中照度が晴天時における水深30m位の海
中照度と略等しい70LUXの条件下で行い、各網
地毎に同様な方法で行つた。
【表】 (ト) 考案の効果 本考案は上述の如き構成を用いてなるため、以
下のような特有の効果を有する。 即ち網地を形成する網糸が、マンセル表色法に
おける明度値5以下に着色された無彩色糸条と、
該マンセル表色法における色相環番号1番乃至20
番の所謂海中においてスペクトル吸光係数が大き
く、僅かな距離で減衰する色相で且明度値も7以
下に着色された有彩色糸条からなり、而も有彩色
糸条が網糸外周面に50〜70%の割合で且定形縞模
様を現出するよう構成されてなるから、本考案を
垣網として使用した場合には垣網に遭遇する魚群
も、垣網が発揮する威嚇誘導要因のうち海中照度
の高い水深での投影作用は無彩色糸条が主体とな
るから比較的少なく、且垣網より離れた位置では
色感も殆んど知覚されずに専ら水圧変化や発生水
音に依存するものとなり、威嚇性が弱く魚群は著
るしく網地に近接する。しかしながら有彩色糸条
のスペクトルが到達する範囲内に近接した魚群
は、無彩色糸条と有彩色糸条とによる色相対比効
果や明度対比効果はもとより、有彩色糸条の発揮
する心理作用所謂有彩色糸条が膨脹し或いは進出
した状態で錯視されること等も相俟つて、その近
接に伴い急激且強度の視認性を知覚し、更には境
界対比効果によるチラツキ感とともに定形縞模様
が潮流動揺に伴い移動視覚感を与え強い誘目性を
知覚することともなる。 そして魚群が垣網に近接した状態で視認性、誘
目性を知覚するから、垣網に近接しながら威嚇誘
導され誘導中の魚群の離散がなくなり囲網内への
入網が高まるばかりか、垣網に近接して誘導され
るため端口部の間隔を狭く形成しえることが可能
となり、囲網内に入網した魚群の再逃避が阻止さ
れ囲網内の魚群の保持率が格段に向上し、漁獲性
を著るしく高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案無結節網地の網糸断面説明図、
第2図は本考案有結節網地の網糸断面説明図、第
3図は本考案無結節網地の見取図、第4図は定置
網の説明図である。 符号の説明、1……網糸、1B……有彩色糸
条、1A……無彩色糸条、1B′……有彩色糸条
束、1A′……無彩色糸条束、2……無結節網地。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 網地を形成する網糸が、マンセル表色法におけ
    る明度値が5以下に着色された無彩色糸条と、該
    マンセル表色法における色相環番号1番乃至20番
    の色相で且明度値が7以下に着色された有彩色糸
    条とからなり、網糸の外周面に有彩色糸条が50〜
    70%の割合で且無彩色糸条と定形縞模様が現出さ
    れるよう構成されてなることを特徴とする、定置
    網の網地。
JP3026089U 1989-03-16 1989-03-16 Expired JPH0427336Y2 (ja)

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JP3026089U JPH0427336Y2 (ja) 1989-03-16 1989-03-16

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