JPH0425966Y2 - - Google Patents
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- JPH0425966Y2 JPH0425966Y2 JP14079388U JP14079388U JPH0425966Y2 JP H0425966 Y2 JPH0425966 Y2 JP H0425966Y2 JP 14079388 U JP14079388 U JP 14079388U JP 14079388 U JP14079388 U JP 14079388U JP H0425966 Y2 JPH0425966 Y2 JP H0425966Y2
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Description
(イ) 産業上の利用分野
本考案は定置漁網に係るもので、更に詳しくは
海中において魚群に対し優れた威嚇誘導効果を発
揮し、垣網或いは運動場網(囲網)には極めて好
適な定置漁網に関するものである。 (ロ) 従来技術 定置網漁法は垣網、運動場網、昇網、箱網等よ
り構成される網地類を海中の所定位置に展張定置
し、海洋を回遊する魚群を垣網において威嚇しそ
の回遊路を遮断するとともに、該垣網に連接する
運動場網内に威嚇した魚群を誘導し一旦外洋より
区画し、而して運動場網内に誘導された魚群を昇
網内に二次誘導したうえ箱網内に陥穽させて漁獲
をなすものであるから、特に垣網や運動場網の網
地には、魚群に対して高い威嚇誘導効果を保持す
るものが望まれる所以である。 ところで網地が魚群に対して威嚇誘導効果を発
揮する要因としては、従来より網地の海中におけ
る投影量、網地を横断流通する際の流水撹乱によ
る水圧変動或いはその際発生する撹乱音、及び網
地自体の色等が考えられていたが、近年に至り網
地の色と威嚇誘導効果との研究が積極的になされ
た結果、黄色に着色された網地が比較的高い威嚇
誘導効果を保持することが解明されたことにより
垣網や運動場網においては、黄色に着色された繊
維糸条で編成したり、或いは編成された網地を黄
色に染色した物が逐次採用されつつある現状にあ
る。 (ハ) 考案が解決しようとする問題点 然るに同一定置漁場において、その垣網に従来
より使用の黒色やカツチ色に着色された網地と、
同一網目合及び分径で且黄色に着色された網地と
を交互に使用し、垣網の近傍に魚探を設置してそ
れぞれの威嚇誘導効果を測定してみた結果におい
ては、黄色に着色された網地に著しく威嚇誘導効
果がみられる場合と、全く従前の網地に比べて威
嚇誘導効果が劣る場合とが窺われ、単に黄色に着
色された垣網では実用上期待しうる威嚇誘導効果
が発揮されていない問題が発見されている。この
原因は考案者のその後の研究により、定置網の展
張される海域が沿岸に近接した水深位60〜70m以
浅であり且近年河川からの多量の汚水等の流入に
伴い極度に汚濁化し、透明度や水中照度の著しい
低下や変動と共に海中の背景も従前に比べて大き
く変化していること、及び日照時日没時に亘る海
中照度の著しい変動条件下では、単に網糸全体を
黄色に着色した網地ではその色感威嚇誘導性所謂
視認性や誘目性が十分発揮されぬ事実が求明さ
れ、また仮令黄色の着色でもその明度や彩度或い
は色相如何で広範に色調が異り、海中での視認性
や誘目性を顕著に相違することから海中条件に十
分対応しえる着色及び汚濁化の中で色感を有効に
発揮しうる手段の解決が急務とされている。 (ニ) 考案が解決しようとする課題 これがため先づ定置網で漁獲対象とされる魚種
についてその色感識別能をみてみると、大部分の
魚種は概ね1mの範囲内の対象物について明確に
識別しえるものの、視覚のとどく最高距離は15m
を超えることがない。そして漁獲魚種の内ブリ、
クロダイ、スズキ、コノシロ、イサキ、タラ、ヒ
ラメ、ホツケ、カレイ等はその行動面から垣網や
運動場網に極めて近接した位置で威嚇誘導され、
またアマジやマサバ等では可成り離れた位置で威
嚇誘導されるものであり、且魚種が色感識別能を
発揮ししえる最低水中照度は略10-2〜10-3LUX
(ルクス)程度が限度である。 従つて、本考案が目的とするところは水中照度
が少なくとも10-3LUX以上で且汚濁化された条
件下においても、極めて高い威嚇誘導性、所謂視
認性並びに誘目性を発揮しえる定置漁網を提供す
ることにある。 (ホ) 課題を解決するための手段 上述の技術的課題を解決するために本考案が採
用した技術的手段は、網地を編成する糸条として
マンセル表色票における明度値が3以下の無彩色
に着色された無彩色繊維糸条と、マンセル表色票
における明度値並びに彩度値が共に4以上で、而
も該マンセル表色票の色相環における色相番号10
番乃至50番の色相で着色された有彩色繊維糸条と
を用いて、編成される網地網糸の外面に有彩色繊
維糸条が1/2乃至2/3の割合で且該無彩色繊維糸条
と有彩色繊維糸条とにより定形縞模様が現出され
るよう構成することに存する。 (ヘ) 作用 上述の如き技術的手段を用いた本考案は、以下
のような作用を有する。 網地を形成する網糸が、マンセル表色票におけ
る明度値3以下の無彩色に着色された無彩色繊維
糸条と、該マンセル表色票における明度値及び彩
度値が4以上で且色相環における色相番号10番乃
至50番に相当する色相で着色された有彩色繊維糸
条とからなり、その外面に有彩色繊維糸条が1/2
から1/3の割合で且該無彩色繊維糸条と有彩色糸
条とにより定形縞模様が現出されるよう構成され
たものであるから、色感的心理作用として大小
感、距離感が大きく創出されることとなる。 即ち大小感は面積、形状等が同じでも色相にお
り大きさが異なつて視覚されるもので、特に明度
差によつてその差が大きな程、また明るい色は暗
い色より大きく視覚される。従つて無彩色繊維糸
条に対して有彩色繊維糸条が明度、彩度でも高く
且色相面でもマンセル表色票色相環の色相番号10
番乃至50番の鮮明な色相であること等からその存
在感が大きく視認される。 更に明度値が3以下の無彩色繊維糸条と、明
度、彩度並びに色相面でも鮮明な有彩色繊維糸条
とにより定形縞模様が形成されるものであるか
ら、光滲現象により明るい有彩色繊維糸条の縞部
分が接近した状態所謂進出した状態で視認される
結果となる。 また本願構成の如く同時に2つ以上の色が配置
された網糸では同時対比現象が生まれ、特に明度
対比により無彩色繊維糸条に対して明度値の高い
有彩色繊維糸条は、より大きくより明るく視認さ
れ且彩度対比により有彩色繊維糸条は一段と鮮や
かに視認されること等が相俟つて、視認性は著し
く向上する結果となる。 そして本願構成では無彩色繊維糸条に対し1/2
乃至2/3の割合で有彩色繊維糸条が用いられ、且
これらが定形縞模様に網糸外面に現出するもので
あるから強いコントラストを呈し而も明度値、再
度値が高く鮮明な色相の有彩色繊維糸条が実質1/
2乃至2/3の割合で、且これが大きく且進出して視
認されるから常に網糸外面は有彩色繊維糸条の色
が色感上優位を示す。而も網地は海中の展張状態
においては常時波浪抵抗や流水抵抗を受けて網目
が開口閉塞運動しており、これにより網糸が捩れ
や動揺を生じコントラストの強い定形縞模様が常
時錯乱状に或いは網糸に沿つて移動する如く視認
されるため、誘目性が強く発揮される。 (ト) 実施例 以下に本考案の実施例を図面に基づき詳細に説
明すれば、無彩色繊維糸条1は顔料若しくは染料
により容易に着色しえるものであれば素材的には
何らの制限はなく、一般的にはポリオレフイン
系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビリデン系、ポ
リエステル系の合成繊維太繊度の物は顔料による
溶融紡糸法を以つて、また細織度の物や天然素材
の物では染料による染色が用いられる。そしてか
かる顔料或いは染料による着色の場合に肝要なこ
とは、いづれもマンセル表色票における明度値が
3以下、所謂暗黒色乃至は理想の黒に着色され且
彩度や色相を全く具備せぬ無彩色に着色されるこ
とにある。 他方有彩色繊維糸条2も所要の着色条件に見合
う着色がなされるものであれば素材的には何んら
の制限はないが網地編成に際して無彩色繊維糸条
1と相互に撚絡若しくは撚組される関係上同一物
性の物が望まれることから、通常同一素材で且同
一繊度の物が使用される。そして該有彩色繊維糸
条2の着色条件で肝要なことは、明度値及び彩度
値がマンセル表色票において少なくとも4以上で
且該マンセル表色票色相環における色相番号が10
番、所謂黄赤色より同色相番号50番所謂緑色まで
の比較的鮮明な色相を以つて着色されることにあ
る。 かくしてなる無彩色繊維糸条1と有彩色繊維糸
条2とを用いて網地が編成されるものであるが、
網地の編成手段は多岐に亘り無結節網地において
もその網糸が2本のストランドで撚編される場合
や3本のストランドで撚編される場合があり、ま
た有結節網地においては予め網糸が形成されたう
えこれを蛙又或いは本目に編成するもので、かか
る場合網糸も2本のストレランド所謂2子の構成
から3子乃至4子のものも用いられる。更にラツ
セル網地においては挿入糸と鎖編糸とにより組編
されるものであるが、ラツセル編網機の特質上使
用するストランド(集束糸条)は柔軟で細径のも
のが望まれるため、同一分径の網糸形成に際して
は無結節網地や有結節網地の場合に比べややスト
ランド数が多くなる。 そして本考案は網糸の外面に有彩色繊維糸条2
を1/2乃至2/3の割合で、且定形縞模様に現出させ
るものであるから、無結節網地や有結節網地の場
合の2子構成では一方のストランドを有彩色繊維
糸条2を用いるのみで、その網糸外面に1/2の割
合で、また3子構成では有彩色繊維糸条2のスト
ランド2本を用いることにより、網糸外面に実質
的に2/3の割合で該有彩色繊維糸条2が現出しえ、
而も無彩色繊維糸条1のストランドと有彩色繊維
糸条2のストランドは互いに撚合された形態とな
るから、無彩色繊維糸条1と有彩色繊維糸条2と
により定形縞模様が形成されることとなる。 第1図は2子構成による無結節網地網糸の断面
図であつて、一方のストランドは無彩色繊維糸条
1で形成され且他方のストランドは有彩色繊維糸
条2で形成されている。そしてこれらが相互に撚
合されて網糸3が形成される。この網糸3は第2
図に示す如く、無彩色繊維糸条1のストランドと
有彩色繊維糸条2のストランドが略同一分径で作
成されるため、網糸3の外面には無彩色繊維糸条
2が1/2の割合で且定形縞模様を形成することと
なる。 第3図は2子構成の本考案無結節網地4の見取
図であつて、該無結節網地4の網糸3は編成時に
無彩色繊維糸条1のストランドと有彩色繊維糸条
2のストランドとが互いに撚合され、且交差部で
撚絡されて同時に形成される。 第4図は本考案有結節網地を形成する場合の3
子構成による網糸3′の断面図であつて、無彩色
繊維糸条1のストランド1本に有彩色繊維糸条2
のストランド2本が撚合されたもので、かかる構
成においては第5図に示す如く該網糸3′の外面
には、有彩色繊維糸条2が2/3の割合で且定形縞
模様となつて現出形成される。無論該網糸3′を
所要の網目合を以つて蛙又あるいは本目結節編成
することで、本考案有結節網地が形成されるもの
である。 実験例 ポリエチレン樹脂を用いて溶融紡糸法による繊
度400デニール(但し原糸の物性において破断強
度7.1g/d、破断伸度24%)のモノフイラメン
トを原糸素材とし、一方の原糸素材にはカーボン
ブラツクを添加してマンセル表色票の明度値1の
無彩色繊維糸条を作成し、また他方原糸素材には
ベンジジンイエロー系顔料を用いてマンセル表色
票の色相番号25番(5Y)、明度値7、彩度値7所
謂色表示5Y7/7に着色して有彩色繊維糸条を作
成し、この無彩色繊維糸条22本を集束撚製してス
トランドとなし、また有彩色繊維糸条も同本数を
集束撚製して2本のストランドを作成のうえ、該
無彩色繊維糸条のストランド1本と有彩色繊維糸
条のストランド2本とを撚合して分径4mmφの網
糸が作成される。これを網目合30cmの蛙叉結節す
ることにより得られた有結節網地の物理的性質を
第一表に示す。
海中において魚群に対し優れた威嚇誘導効果を発
揮し、垣網或いは運動場網(囲網)には極めて好
適な定置漁網に関するものである。 (ロ) 従来技術 定置網漁法は垣網、運動場網、昇網、箱網等よ
り構成される網地類を海中の所定位置に展張定置
し、海洋を回遊する魚群を垣網において威嚇しそ
の回遊路を遮断するとともに、該垣網に連接する
運動場網内に威嚇した魚群を誘導し一旦外洋より
区画し、而して運動場網内に誘導された魚群を昇
網内に二次誘導したうえ箱網内に陥穽させて漁獲
をなすものであるから、特に垣網や運動場網の網
地には、魚群に対して高い威嚇誘導効果を保持す
るものが望まれる所以である。 ところで網地が魚群に対して威嚇誘導効果を発
揮する要因としては、従来より網地の海中におけ
る投影量、網地を横断流通する際の流水撹乱によ
る水圧変動或いはその際発生する撹乱音、及び網
地自体の色等が考えられていたが、近年に至り網
地の色と威嚇誘導効果との研究が積極的になされ
た結果、黄色に着色された網地が比較的高い威嚇
誘導効果を保持することが解明されたことにより
垣網や運動場網においては、黄色に着色された繊
維糸条で編成したり、或いは編成された網地を黄
色に染色した物が逐次採用されつつある現状にあ
る。 (ハ) 考案が解決しようとする問題点 然るに同一定置漁場において、その垣網に従来
より使用の黒色やカツチ色に着色された網地と、
同一網目合及び分径で且黄色に着色された網地と
を交互に使用し、垣網の近傍に魚探を設置してそ
れぞれの威嚇誘導効果を測定してみた結果におい
ては、黄色に着色された網地に著しく威嚇誘導効
果がみられる場合と、全く従前の網地に比べて威
嚇誘導効果が劣る場合とが窺われ、単に黄色に着
色された垣網では実用上期待しうる威嚇誘導効果
が発揮されていない問題が発見されている。この
原因は考案者のその後の研究により、定置網の展
張される海域が沿岸に近接した水深位60〜70m以
浅であり且近年河川からの多量の汚水等の流入に
伴い極度に汚濁化し、透明度や水中照度の著しい
低下や変動と共に海中の背景も従前に比べて大き
く変化していること、及び日照時日没時に亘る海
中照度の著しい変動条件下では、単に網糸全体を
黄色に着色した網地ではその色感威嚇誘導性所謂
視認性や誘目性が十分発揮されぬ事実が求明さ
れ、また仮令黄色の着色でもその明度や彩度或い
は色相如何で広範に色調が異り、海中での視認性
や誘目性を顕著に相違することから海中条件に十
分対応しえる着色及び汚濁化の中で色感を有効に
発揮しうる手段の解決が急務とされている。 (ニ) 考案が解決しようとする課題 これがため先づ定置網で漁獲対象とされる魚種
についてその色感識別能をみてみると、大部分の
魚種は概ね1mの範囲内の対象物について明確に
識別しえるものの、視覚のとどく最高距離は15m
を超えることがない。そして漁獲魚種の内ブリ、
クロダイ、スズキ、コノシロ、イサキ、タラ、ヒ
ラメ、ホツケ、カレイ等はその行動面から垣網や
運動場網に極めて近接した位置で威嚇誘導され、
またアマジやマサバ等では可成り離れた位置で威
嚇誘導されるものであり、且魚種が色感識別能を
発揮ししえる最低水中照度は略10-2〜10-3LUX
(ルクス)程度が限度である。 従つて、本考案が目的とするところは水中照度
が少なくとも10-3LUX以上で且汚濁化された条
件下においても、極めて高い威嚇誘導性、所謂視
認性並びに誘目性を発揮しえる定置漁網を提供す
ることにある。 (ホ) 課題を解決するための手段 上述の技術的課題を解決するために本考案が採
用した技術的手段は、網地を編成する糸条として
マンセル表色票における明度値が3以下の無彩色
に着色された無彩色繊維糸条と、マンセル表色票
における明度値並びに彩度値が共に4以上で、而
も該マンセル表色票の色相環における色相番号10
番乃至50番の色相で着色された有彩色繊維糸条と
を用いて、編成される網地網糸の外面に有彩色繊
維糸条が1/2乃至2/3の割合で且該無彩色繊維糸条
と有彩色繊維糸条とにより定形縞模様が現出され
るよう構成することに存する。 (ヘ) 作用 上述の如き技術的手段を用いた本考案は、以下
のような作用を有する。 網地を形成する網糸が、マンセル表色票におけ
る明度値3以下の無彩色に着色された無彩色繊維
糸条と、該マンセル表色票における明度値及び彩
度値が4以上で且色相環における色相番号10番乃
至50番に相当する色相で着色された有彩色繊維糸
条とからなり、その外面に有彩色繊維糸条が1/2
から1/3の割合で且該無彩色繊維糸条と有彩色糸
条とにより定形縞模様が現出されるよう構成され
たものであるから、色感的心理作用として大小
感、距離感が大きく創出されることとなる。 即ち大小感は面積、形状等が同じでも色相にお
り大きさが異なつて視覚されるもので、特に明度
差によつてその差が大きな程、また明るい色は暗
い色より大きく視覚される。従つて無彩色繊維糸
条に対して有彩色繊維糸条が明度、彩度でも高く
且色相面でもマンセル表色票色相環の色相番号10
番乃至50番の鮮明な色相であること等からその存
在感が大きく視認される。 更に明度値が3以下の無彩色繊維糸条と、明
度、彩度並びに色相面でも鮮明な有彩色繊維糸条
とにより定形縞模様が形成されるものであるか
ら、光滲現象により明るい有彩色繊維糸条の縞部
分が接近した状態所謂進出した状態で視認される
結果となる。 また本願構成の如く同時に2つ以上の色が配置
された網糸では同時対比現象が生まれ、特に明度
対比により無彩色繊維糸条に対して明度値の高い
有彩色繊維糸条は、より大きくより明るく視認さ
れ且彩度対比により有彩色繊維糸条は一段と鮮や
かに視認されること等が相俟つて、視認性は著し
く向上する結果となる。 そして本願構成では無彩色繊維糸条に対し1/2
乃至2/3の割合で有彩色繊維糸条が用いられ、且
これらが定形縞模様に網糸外面に現出するもので
あるから強いコントラストを呈し而も明度値、再
度値が高く鮮明な色相の有彩色繊維糸条が実質1/
2乃至2/3の割合で、且これが大きく且進出して視
認されるから常に網糸外面は有彩色繊維糸条の色
が色感上優位を示す。而も網地は海中の展張状態
においては常時波浪抵抗や流水抵抗を受けて網目
が開口閉塞運動しており、これにより網糸が捩れ
や動揺を生じコントラストの強い定形縞模様が常
時錯乱状に或いは網糸に沿つて移動する如く視認
されるため、誘目性が強く発揮される。 (ト) 実施例 以下に本考案の実施例を図面に基づき詳細に説
明すれば、無彩色繊維糸条1は顔料若しくは染料
により容易に着色しえるものであれば素材的には
何らの制限はなく、一般的にはポリオレフイン
系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビリデン系、ポ
リエステル系の合成繊維太繊度の物は顔料による
溶融紡糸法を以つて、また細織度の物や天然素材
の物では染料による染色が用いられる。そしてか
かる顔料或いは染料による着色の場合に肝要なこ
とは、いづれもマンセル表色票における明度値が
3以下、所謂暗黒色乃至は理想の黒に着色され且
彩度や色相を全く具備せぬ無彩色に着色されるこ
とにある。 他方有彩色繊維糸条2も所要の着色条件に見合
う着色がなされるものであれば素材的には何んら
の制限はないが網地編成に際して無彩色繊維糸条
1と相互に撚絡若しくは撚組される関係上同一物
性の物が望まれることから、通常同一素材で且同
一繊度の物が使用される。そして該有彩色繊維糸
条2の着色条件で肝要なことは、明度値及び彩度
値がマンセル表色票において少なくとも4以上で
且該マンセル表色票色相環における色相番号が10
番、所謂黄赤色より同色相番号50番所謂緑色まで
の比較的鮮明な色相を以つて着色されることにあ
る。 かくしてなる無彩色繊維糸条1と有彩色繊維糸
条2とを用いて網地が編成されるものであるが、
網地の編成手段は多岐に亘り無結節網地において
もその網糸が2本のストランドで撚編される場合
や3本のストランドで撚編される場合があり、ま
た有結節網地においては予め網糸が形成されたう
えこれを蛙又或いは本目に編成するもので、かか
る場合網糸も2本のストレランド所謂2子の構成
から3子乃至4子のものも用いられる。更にラツ
セル網地においては挿入糸と鎖編糸とにより組編
されるものであるが、ラツセル編網機の特質上使
用するストランド(集束糸条)は柔軟で細径のも
のが望まれるため、同一分径の網糸形成に際して
は無結節網地や有結節網地の場合に比べややスト
ランド数が多くなる。 そして本考案は網糸の外面に有彩色繊維糸条2
を1/2乃至2/3の割合で、且定形縞模様に現出させ
るものであるから、無結節網地や有結節網地の場
合の2子構成では一方のストランドを有彩色繊維
糸条2を用いるのみで、その網糸外面に1/2の割
合で、また3子構成では有彩色繊維糸条2のスト
ランド2本を用いることにより、網糸外面に実質
的に2/3の割合で該有彩色繊維糸条2が現出しえ、
而も無彩色繊維糸条1のストランドと有彩色繊維
糸条2のストランドは互いに撚合された形態とな
るから、無彩色繊維糸条1と有彩色繊維糸条2と
により定形縞模様が形成されることとなる。 第1図は2子構成による無結節網地網糸の断面
図であつて、一方のストランドは無彩色繊維糸条
1で形成され且他方のストランドは有彩色繊維糸
条2で形成されている。そしてこれらが相互に撚
合されて網糸3が形成される。この網糸3は第2
図に示す如く、無彩色繊維糸条1のストランドと
有彩色繊維糸条2のストランドが略同一分径で作
成されるため、網糸3の外面には無彩色繊維糸条
2が1/2の割合で且定形縞模様を形成することと
なる。 第3図は2子構成の本考案無結節網地4の見取
図であつて、該無結節網地4の網糸3は編成時に
無彩色繊維糸条1のストランドと有彩色繊維糸条
2のストランドとが互いに撚合され、且交差部で
撚絡されて同時に形成される。 第4図は本考案有結節網地を形成する場合の3
子構成による網糸3′の断面図であつて、無彩色
繊維糸条1のストランド1本に有彩色繊維糸条2
のストランド2本が撚合されたもので、かかる構
成においては第5図に示す如く該網糸3′の外面
には、有彩色繊維糸条2が2/3の割合で且定形縞
模様となつて現出形成される。無論該網糸3′を
所要の網目合を以つて蛙又あるいは本目結節編成
することで、本考案有結節網地が形成されるもの
である。 実験例 ポリエチレン樹脂を用いて溶融紡糸法による繊
度400デニール(但し原糸の物性において破断強
度7.1g/d、破断伸度24%)のモノフイラメン
トを原糸素材とし、一方の原糸素材にはカーボン
ブラツクを添加してマンセル表色票の明度値1の
無彩色繊維糸条を作成し、また他方原糸素材には
ベンジジンイエロー系顔料を用いてマンセル表色
票の色相番号25番(5Y)、明度値7、彩度値7所
謂色表示5Y7/7に着色して有彩色繊維糸条を作
成し、この無彩色繊維糸条22本を集束撚製してス
トランドとなし、また有彩色繊維糸条も同本数を
集束撚製して2本のストランドを作成のうえ、該
無彩色繊維糸条のストランド1本と有彩色繊維糸
条のストランド2本とを撚合して分径4mmφの網
糸が作成される。これを網目合30cmの蛙叉結節す
ることにより得られた有結節網地の物理的性質を
第一表に示す。
【表】
(但し破断強力、破断伸度等はJISL−2705に
準じ、摩耗は摩耗試験機により荷重5Kg、グライ
ンダー菱目型20番、硬度55度、毎分60分回ストロ
ーク、ストローク長30cmで行つた。) 次に本考案による垣網を用いて、魚群に対する
視認性、誘目性所謂色感威嚇誘導効果についての
実験結果を述べる。 実験に供した水槽は直径15m、水路幅3m、水
深1.5mのドーナツ状水路のものを用いた。 実験に供した魚種は、垣網等に対しての非近接
型の行動を示すマアジを用い、定置網にて捕獲し
た体長略10〜11cmのもの30尾を該水槽内で2週間
順置させ使用した。 使用した垣網は網目合が30cm、網糸分径4mmに
蛙又は結節した有結節網地で、網糸の構成は2子
及び3子の2種とし、いづれの場合もその1本の
ストランドはマンセル表色票における明度値1の
無彩色繊維糸条で形成されたものを用い、他の1
本乃至2本のストランドはマンセル表色票の明度
値7彩度値5で且色相はそれぞれの色相内の中心
的色相、即ち色相番号15番黄赤、色相番号25番
黄、色相番号35番黄緑及び色相番号45番緑に着色
した有彩色繊維糸条で形成したもので、所謂色表
示のうえでは5YR7/5、5Y7/5、50Y7/5、
5G7/5に着色されたものと、色感威嚇誘導効果
の比較のため従来より使用されている黄色垣網に
相当する着色、即ち色相番号27番明度値及び彩度
値5所謂27Y5/5に着色された有彩色繊維糸条
のみのものを対照に使用した。 実験方法は水槽の周回水路を3区画にそれぞれ
A区、B区、C区に等区分し、予め水槽内に放つ
た魚群を細メツシユの移動ネツトでA区画水路の
部分に寄せ集め、而して移動ネツトの外側にそれ
ぞれのテスト用垣網を水面より底面まで間断なく
展張し、2時間放置遊泳させた後移動ネツトを引
揚げてテスト用垣網を通過してB区画若しくはC
区画内に通過進入した魚数を3時間及び6時間後
に目視計測した。 また実験の条件は実際に沿岸の浅海域における
状況に近い条件とするため、水槽全体を天幕で覆
い人工光線の調節で魚群の色感識別能の働く10-3
LUXより、日照時の比較的透明な海深10m位の
水中照度に相当する39LUXまでの各水中照度で、
且静水状態及び流速0.2m/秒の流水状態におけ
る条件で実施した。尚低水中照度における垣網通
過のマアジ尾数を計測する関係より、マアジ背ヒ
レにリチウム発光体を取付けた。尚テスト用垣網
の取替え時毎には、それぞれの条件下でA区画内
に寄せ集め、2時間放置遊泳させた後再実験を行
つた。 上述の実験内容に従つて、静水状態において各
色に着色されたテスト用垣網を通過したマアジの
尾数を測定した結果は、第二表に示す通りであつ
た。
準じ、摩耗は摩耗試験機により荷重5Kg、グライ
ンダー菱目型20番、硬度55度、毎分60分回ストロ
ーク、ストローク長30cmで行つた。) 次に本考案による垣網を用いて、魚群に対する
視認性、誘目性所謂色感威嚇誘導効果についての
実験結果を述べる。 実験に供した水槽は直径15m、水路幅3m、水
深1.5mのドーナツ状水路のものを用いた。 実験に供した魚種は、垣網等に対しての非近接
型の行動を示すマアジを用い、定置網にて捕獲し
た体長略10〜11cmのもの30尾を該水槽内で2週間
順置させ使用した。 使用した垣網は網目合が30cm、網糸分径4mmに
蛙又は結節した有結節網地で、網糸の構成は2子
及び3子の2種とし、いづれの場合もその1本の
ストランドはマンセル表色票における明度値1の
無彩色繊維糸条で形成されたものを用い、他の1
本乃至2本のストランドはマンセル表色票の明度
値7彩度値5で且色相はそれぞれの色相内の中心
的色相、即ち色相番号15番黄赤、色相番号25番
黄、色相番号35番黄緑及び色相番号45番緑に着色
した有彩色繊維糸条で形成したもので、所謂色表
示のうえでは5YR7/5、5Y7/5、50Y7/5、
5G7/5に着色されたものと、色感威嚇誘導効果
の比較のため従来より使用されている黄色垣網に
相当する着色、即ち色相番号27番明度値及び彩度
値5所謂27Y5/5に着色された有彩色繊維糸条
のみのものを対照に使用した。 実験方法は水槽の周回水路を3区画にそれぞれ
A区、B区、C区に等区分し、予め水槽内に放つ
た魚群を細メツシユの移動ネツトでA区画水路の
部分に寄せ集め、而して移動ネツトの外側にそれ
ぞれのテスト用垣網を水面より底面まで間断なく
展張し、2時間放置遊泳させた後移動ネツトを引
揚げてテスト用垣網を通過してB区画若しくはC
区画内に通過進入した魚数を3時間及び6時間後
に目視計測した。 また実験の条件は実際に沿岸の浅海域における
状況に近い条件とするため、水槽全体を天幕で覆
い人工光線の調節で魚群の色感識別能の働く10-3
LUXより、日照時の比較的透明な海深10m位の
水中照度に相当する39LUXまでの各水中照度で、
且静水状態及び流速0.2m/秒の流水状態におけ
る条件で実施した。尚低水中照度における垣網通
過のマアジ尾数を計測する関係より、マアジ背ヒ
レにリチウム発光体を取付けた。尚テスト用垣網
の取替え時毎には、それぞれの条件下でA区画内
に寄せ集め、2時間放置遊泳させた後再実験を行
つた。 上述の実験内容に従つて、静水状態において各
色に着色されたテスト用垣網を通過したマアジの
尾数を測定した結果は、第二表に示す通りであつ
た。
【表】
【表】
(但し網糸の着色条件におけるN1は、マンセ
ル表色票における明度値1の無彩色を表す。)第
二表より水中照度の高い場合は、5YR7/5や
5Y7/5の黄赤、黄系の有彩色との組合せ垣網の
通過数が最も少なく且水中照度の低下と共に、他
に比べその傾向は一層大きく表れる。 次にN1×5YR7/5、N1×5Y7/5と従来の
黄色系有彩色のみの対照垣網27Y5/5とを、流
速0.2m/秒の流水状態で同様にテストした結果
を第三表に示す。
ル表色票における明度値1の無彩色を表す。)第
二表より水中照度の高い場合は、5YR7/5や
5Y7/5の黄赤、黄系の有彩色との組合せ垣網の
通過数が最も少なく且水中照度の低下と共に、他
に比べその傾向は一層大きく表れる。 次にN1×5YR7/5、N1×5Y7/5と従来の
黄色系有彩色のみの対照垣網27Y5/5とを、流
速0.2m/秒の流水状態で同様にテストした結果
を第三表に示す。
【表】
第三表から同じ黄色系でも無彩色繊維糸条と有彩
色繊維糸条とで構成された本考案の垣網では、水
中照度の低い場合に対照垣網に競べ通過数が極め
て少ない傾向が窺われる。これは無彩色と有彩色
の強いコントラストを有する定形縞模様が、網地
網糸の捩れや動揺で強く誘目性が発揮されること
によるものと考えられる。 (チ) 考案の効果 本考案は上述の如く網地網糸がマンセル表色票
の明度、3以下の無彩色繊維糸条によるストラン
ドと、該マンセル表色票における明度値及び彩度
値が4以上で且色相環の色相番号10番所謂黄赤よ
り色相番号50番所謂録の範囲の鮮明な有彩色繊維
糸条によるストランドとの組合せで、且有彩色繊
維糸条が網糸外面に1/2乃至2/3の割合で而も定形
縞模様を現出するよう形成されてなるため、一方
の無彩色繊維糸条との色彩較差により無彩色繊維
糸条が大きく感視され所謂大小感が創出され、目
明度較差により至近進出して感視所謂距離感も近
接して感視され、且色相上からも海中背景に対し
て識別され易い等視認性が著しく高まり、また明
度の低い無彩色と明度彩度が高く且鮮明な色相域
や有彩色とによる強いコントラストと共に、流水
抵抗による網地網糸の捩れや揺れにより該強いコ
ントラストの定形縞模様が移動するよう或いは動
揺して視覚されるため魚群が任意を引かれ易く所
謂誘目性が高められ、特に水中照度の低い場合に
は一層その効果が発揮されるため、汚濁化した海
域においても優れた視認性や誘目性が発揮される
結果色感威嚇誘導効果が著しく向上し、魚獲性が
高まることとなる。而も本考案は特定の着色条件
とその撚合組合せで実現できるものであるから、
コスト的に安価で且通常の編成手段で作製でき極
めて経済的である等優れた特徴を具備する定置漁
網である。
色繊維糸条とで構成された本考案の垣網では、水
中照度の低い場合に対照垣網に競べ通過数が極め
て少ない傾向が窺われる。これは無彩色と有彩色
の強いコントラストを有する定形縞模様が、網地
網糸の捩れや動揺で強く誘目性が発揮されること
によるものと考えられる。 (チ) 考案の効果 本考案は上述の如く網地網糸がマンセル表色票
の明度、3以下の無彩色繊維糸条によるストラン
ドと、該マンセル表色票における明度値及び彩度
値が4以上で且色相環の色相番号10番所謂黄赤よ
り色相番号50番所謂録の範囲の鮮明な有彩色繊維
糸条によるストランドとの組合せで、且有彩色繊
維糸条が網糸外面に1/2乃至2/3の割合で而も定形
縞模様を現出するよう形成されてなるため、一方
の無彩色繊維糸条との色彩較差により無彩色繊維
糸条が大きく感視され所謂大小感が創出され、目
明度較差により至近進出して感視所謂距離感も近
接して感視され、且色相上からも海中背景に対し
て識別され易い等視認性が著しく高まり、また明
度の低い無彩色と明度彩度が高く且鮮明な色相域
や有彩色とによる強いコントラストと共に、流水
抵抗による網地網糸の捩れや揺れにより該強いコ
ントラストの定形縞模様が移動するよう或いは動
揺して視覚されるため魚群が任意を引かれ易く所
謂誘目性が高められ、特に水中照度の低い場合に
は一層その効果が発揮されるため、汚濁化した海
域においても優れた視認性や誘目性が発揮される
結果色感威嚇誘導効果が著しく向上し、魚獲性が
高まることとなる。而も本考案は特定の着色条件
とその撚合組合せで実現できるものであるから、
コスト的に安価で且通常の編成手段で作製でき極
めて経済的である等優れた特徴を具備する定置漁
網である。
第1図は2子構成による本考案無結節網地網糸
の断面図、第2図は同斜視図、第3図は本考案無
結節網地の見取図、第4図は3子構成による有結
節網地網糸の断面図、第5図は同見取図である。 符号の説明、1……無彩色繊維糸条、2……有
彩色繊維糸条、3……2子構成網糸、3′……3
子構成網糸、4……2子構成無結節網地。
の断面図、第2図は同斜視図、第3図は本考案無
結節網地の見取図、第4図は3子構成による有結
節網地網糸の断面図、第5図は同見取図である。 符号の説明、1……無彩色繊維糸条、2……有
彩色繊維糸条、3……2子構成網糸、3′……3
子構成網糸、4……2子構成無結節網地。
Claims (1)
- マンセル表色票における明度値が3以下の無彩
色に着色された無彩色繊維糸条と、該マンセル表
色票における明度値並びに彩度値が4以上で且色
相環における色相番号10番乃至50番の色相に着色
された有彩色繊維糸条とを用い、編成された網地
網糸の外面に有彩色繊維糸条が1/2乃至2/3の割合
で且該無彩色繊維糸条と有彩色繊維糸条とにより
定形縞模様が現出されてなることを特徴とする定
置漁網。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14079388U JPH0425966Y2 (ja) | 1988-10-28 | 1988-10-28 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14079388U JPH0425966Y2 (ja) | 1988-10-28 | 1988-10-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0260571U JPH0260571U (ja) | 1990-05-02 |
JPH0425966Y2 true JPH0425966Y2 (ja) | 1992-06-23 |
Family
ID=31405291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14079388U Expired JPH0425966Y2 (ja) | 1988-10-28 | 1988-10-28 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0425966Y2 (ja) |
-
1988
- 1988-10-28 JP JP14079388U patent/JPH0425966Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0260571U (ja) | 1990-05-02 |
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