JPS5920051Y2 - 定置網の土俵 - Google Patents

定置網の土俵

Info

Publication number
JPS5920051Y2
JPS5920051Y2 JP18649481U JP18649481U JPS5920051Y2 JP S5920051 Y2 JPS5920051 Y2 JP S5920051Y2 JP 18649481 U JP18649481 U JP 18649481U JP 18649481 U JP18649481 U JP 18649481U JP S5920051 Y2 JPS5920051 Y2 JP S5920051Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blue
green
brightness
net
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP18649481U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5891281U (ja
Inventor
徳太郎 小室
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP18649481U priority Critical patent/JPS5920051Y2/ja
Publication of JPS5891281U publication Critical patent/JPS5891281U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPS5920051Y2 publication Critical patent/JPS5920051Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は定置網の土俵に係るもので、更に詳しくは回遊
魚群に対し威嚇誘導障害を及ぼさない定置網の土俵に存
するものである。
定置網を固定係止させるための係止具としては、コンク
リート碇、金錨或いは土俵等各条のものが考案されてい
るが、この内土俵においては海底条件の如何を問わず平
均した固定性能が発揮されること、及び敷設投下や運搬
等における取扱性が優れていることから現在量も広範且
多量に使用されている。
この土俵は第4図或いは第5図に示す如く、定置網を構
成する垣網A、囲網B、箱網C等が海中において所定の
形状に垂下展張されるよう、浮子体りにより海面上に予
め浮揚形成されてなる側網Eにその一側端が連結された
係止網Fの他側端に土俵Hを所要数集束結着したろうえ
海底に投下させ固定係止するものである。
ところで定置網は潮流にのって回遊する魚群を、該潮流
を横断するように展張される垣網Aで威嚇し、その回遊
魚路を遮断するとともに該威嚇遮断した魚群を該垣網A
に沿って誘導し端口Gより囲網B内に一旦入網させ、而
して該入網魚群を箱網C内に二次的に誘導しつつ陥詳さ
せて捕獲するものであるから、魚獲向上のためには広く
外洋を回遊する魚群を垣網Aにおいて効果的に威嚇し囲
網B内に誘導することが何より゛も重要なことである。
これがため垣網Aの魚群に対する威嚇誘導作用について
多角的に研究がなされた結果、垣網Aが魚群に対して有
する威嚇誘導作用の要因として従来より考えられていた
潮流が垣網Aを横断流通する際、潮流の擾乱化に伴って
発生する水音或いは水圧変化や、垣網Aの投影面積等に
加えて、垣網Aの背景との明度差に伴う対象物の存在感
所謂視認性や、垣網自体の輝き若しくは垣網Aの色相と
背景とのコントラストによる対象物への注意のひかれ易
さ所謂誘目視が極めて大きく関与することが解明される
に至り、近年垣網Aの色相は海中において視認性、誘目
性を高めるため黄色、オレンジ等の色相に急速に転換さ
れつつある。
反面該垣網Aを初め囲網B箱網C等で構成される定置網
を固定係止するために使用されている土俵Hは、その固
定性能並びにコスト面の研究に専ら終始し開発されたも
のであって、使用素材もポリエチレンテープヤーンを製
織しその一側面に透明ポリエチレンフィルムをラミネー
ト加工してなる乳白色の肥料袋或いは肥料袋用としての
織物素地や、ポリプロピレンテープヤーンを製織してな
るベーヂュ色若しくはクリーム色の米麦袋或いは籾殻袋
用としての織物素地を単に転用したものであるから、こ
れら織物素地を用いた土俵は乳白色或いは白色に近い非
常に明度が高く、あらゆる背景色においても比較的コン
トラストが強く而もポリエチレンフィルムをラミネート
加工したる織物素地では、その表面光沢が独特の輝きと
なって現れる等海中における視認性や誘目性が大きく、
かかる土俵が回遊魚群の回遊路たる垣網Aの前方海底に
Hl。
H2、H3の如く多量に敷設されており、更には誘導路
となる端口Gの近傍にもH4,H5の如く多量に敷設さ
れてなるため、回遊魚群は垣網Aに近接する以前に該土
俵H1、H2、H3等の大きな視認性誘目性により威嚇
され逃散する結果囲網B内への魚群入網が著るしく阻害
されていることを発見した。
そこで考案者は垣網が垂下展張される略 10〜100mの水深における白色光(太陽光線)の透
過度合と、これに伴う海底面の明暗さや海中背景色の変
化並びに土俵織物素地の色相との関係につき鋭意研究の
結果本考案に至ったものであって、本考案の目的とする
ところは水深により変化する海底面の明暗さや海中背景
色の中においても土俵の視認性誘目性を著るしく低減せ
しめ、垣網における威嚇誘導効果を十分発揮させ以って
魚獲向上を図ることにある。
ところで光刺激に対する視感覚は明暗感覚と色感覚に分
けられる。
そして色感覚は適当な明るさであればその波長に対応し
て色相感覚が生ずるもので、白色光(太陽光線)中には
その波長が380n m (ナノメートル)即ち青みの
紫色から780nm即ち赤色までのスペクトルが複合さ
れている。
白色光の水深に対する透過度合即ち水中照度は送入する
白色光の強さや量や波長によって決定されるもので、水
中に送入した白色光は水深と共に略指数関数的に減衰す
ることが従来より多くの測定によって示されており、減
衰の度合は次式における吸光係数によってきめられる。
It=Ioe ”(ここでIoおよびItは表層および
深さtにおける照度であり、eは自然対数の底、aは単
位水層の示せ吸光係数である。
一般にaは1mの水層の吸光係数をとっている。
)白色光が水層に送入する場合は、蒸留水においても吸
光係数は0.039と大気中に比べて極めて大きく、而
も海水においては海中に浮遊する固形物の量やクロロフ
ィルの量、更には海水中に溶存する物質の量並びに性質
などによって吸光係数は大きく変化し、而も白色光中に
複合されている各スペクトルの吸光係数もそれぞれ異る
ものである。
ここで蒸留水、沿岸海水及び外洋海水1mの水層におけ
る各スペクトルの吸光係数を見ると次の通りである。
このように水中における各スペクl〜ルの吸光係数はそ
れぞれ異るものであるが、水質による差異は特に著るし
く定置網が敷設される沿岸海水でのその吸光係数は異常
に大きくなることが判る。
そして沿岸海水中においても波長460〜515nmの
スペクトルは吸光係数が小さく、それだけ水中深く透過
していることが窺れ、このことは河川や海岸の深みが青
、緑色に視覚されることからも理解される。
そこでこのように大きな吸光係数を持つ水中で実際に白
色光がどの程度の透過度合を有するか即ち水面上の照度
に対する各水深における相対照度を調べてみると次の通
りである。
日本沿岸における海面上の照度は快晴時で略3〜5万L
UX (ルクス)、雲天時で略5干〜1万LUXである
から、沿岸海水における水深30mの水中照度は快晴時
でも30〜50 LUX、曇天時には5〜10LUX程
度に減衰低下する。
従って水中照度が30LUX以下では視感覚は色感覚が
喪失され明暗感のみとなるため、海底面や海中背景色も
30〜3LUX程度の照度では灰色状に、更に水中照度
が3 LUX以下では暗黒色状に変化する。
そして水深が30m即ち水中照度30〜50LUX程度
の比較的浅い部分ではある程度の色感が働くものの透過
するスペクトルは吸光係数の小さい一部の緑。
青、素糸であるから、海底面や海中背景色はこれら色相
が加味された白色状の様相を呈している。
定置網の土俵が敷設される水深は略10〜100mであ
るから、実質水中照度は30LUX以下の部分となりむ
しろ明暗感即ち背景と対象物との明暗差が大きく作用す
る。
そこで各照度下における背景色が黒、白における11色
の色相(但しマルセル表色票の各色相中量高彩度の色相
)の視認性をみると次表の通りで、背景色黒の場合は明
度の高い黄色系の色相が高く、背景色白の場合は逆に黄
色系が最も低い。
従って定置土俵が敷設される水深の照度及び背景色との
関係における視認性の面がらは、土俵織物素地の色相と
して、緑、青緑、青、青紫が望まれる。
そして回遊魚群に対する他方の威嚇誘導要因、即ち誘目
性についても、背景色として白色、灰色及び黒色におけ
る10色相について調べてみると次の通り各背景色に亙
って青、緑、青紫、青緑等が誘目性が小さく、これらの
視認性、誘目性の検討結果から定置土俵として回遊魚群
に威嚇或いは誘導作用を保有させぬためには、その織物
素地の色相として青みの紫、紫みの青、青、緑みの青、
青緑、青みの緑若しくは緑に限定されることが望まれる
さて定置用土俵はその内部に所要重量の土砂岩石等を充
填封入のうえ、これを海底面に投下敷設して使用するも
のであるから、その織物素地は陸上での充填作業、運搬
作業及び敷設作業等における衝撃や擦れ等で容易に破袋
しないよう十分な強靭性があり、且衝撃緩和のための嵩
高性を有する必要があり、また投下敷設後の海底面との
接地抵抗が大きく保持されるよう非滑性な原糸素材が望
まれること、或いはコスト的に安価で加工性に優れるこ
と等から現状ではポリプロピレンテープヤーンが最も望
ましい原糸素材と考えられている。
そして現状の定置用土俵もポリプロピレンテープヤーン
原糸素材を製織してなる織物素地を用いたものが使用さ
れているが、これ等は米麦袋、籾殻袋等の収納性を満足
する程度の強靭性を保持すればよいものであるから原糸
素材の巾や厚さは極めて多種多様であり且色相も特段の
機能を保持するものではないため比較的淡色のものが多
い。
かかる面に対し本願はその色相並びに明度が重要な機能
を有するものである。
然るにポリプロピレンテープヤーンの如く扁平糸状のも
のでも、その厚みが30μm以上になると剛性が著るし
く増大し製織が難かしくなることから、実質的に使用さ
れる厚みは30μm以下に限定されてくるが、このよう
に厚みの薄いテープヤーンはその着色に際しては現状の
製糸技術上顔料着色しかなく而も顔料自体の分散性には
自づと限度があるため仮令顔料を多量に使用しても、却
って紡糸、延伸時の糸切れ原因となるばがりが、延伸に
伴う結晶化の促進とともに顔料粒子が外部に透出剥離し
てしまう結果となり、更にはテープヤーンの厚みが10
μm以下になると素材ポリプロピレンの結晶化に伴う白
濁色が湧出合成されて明度を着るしく増大させる結果と
なる。
即ちこのことは次表の如くポリプロピレン樹脂100部
に顔料としてシャイニングニーン力う−バッチを1.5
部長3.0部それぞれ配合し、その厚さが6〜18μm
のポリプロピレンテープヤーンを作成しマンセル表色票
の明度値と対比させてみることで理解される。
そしてかかる緑に更に酸化チタン並びにカーボンブラッ
クを適宜配合し、明度1〜10の原糸を作成し、これを
製織してなる織物素地の各明度と背景色が白色、灰色及
黒色における誘目性を検討した結果が次表に示されてお
り、背景色が灰色、黒色においては明度が6以上ではそ
の誘目性が著るしく増大することが把握できる。
かかる経緯から、本考案の目的を解決するための技術構
成を図に基づき詳述すれば、第1図は本考案に用いるポ
リプロピレンテープヤーンの斜視図、第2図は同ポリプ
ロビレテープヤーンを製織してなる織物素地、第3図は
本考案の例示図であってその厚さが10〜30μmに形
成されてなり、且その波長が380〜530nmの青み
の紫、紫みの青。
青、緑みの青、青緑、青みの緑若しくは緑の色相で、而
もそれぞれの明度がマンセル表色票における明度値で6
.0以下に着色されてなるポリプロピレンテープヤーン
1を製織してなる織物素地2を適宜形状に縫製して定置
用土俵3となすことにある。
本考案は上述の如き構成よりなるものであって、使用す
るテープヤーンがポリプロピレンテープヤーンで厚さが
10〜30μmに形成されてなるため、織物素地の製織
加工性が損われず且僅かな顔料配合でも所要の明度保持
が可能となり、且その波長が380〜530nmの青み
の紫、紫みの青、青。
青みの緑、青緑、青みの緑、若しくは緑の色相で、而も
それぞれの明度がマンセル表色票における明度値で6.
0以下の明度に着色されてなる織物素地であるから、定
置土俵が敷設される水深略10〜100mに亙って使用
されても、水深が比較的浅く且その水中照度の比較的高
い略10〜30mの部分では透過スペクトルと略近似の
色相であるため色感が減殺されて誘目性が極めて小さく
、而も水深が30m以上の比較的水中照度が低い部分で
も明度が6.0以下に着色されてなるためその視認性、
誘目性が小さく保持される等水深の深浅に不拘ず小さな
視認性、誘目性を保持するため垣網、鋼目、囲網等あら
ゆる部分に特段の制限もなく安心して使用できるばかり
か、特別な顔料、配合技術等も使用せず且製織、製袋も
従来の方法で可能なことからコスト的にも生産性の面に
も優れた定置用の土俵で□ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に用いるポリプロピレンテープヤーンの
斜視図、第2図はポリプロピレンテープヤーンを製織し
てなる織物素地の斜視図、第3図は本案品の例示図、第
4図及第5図は定置用土俵の実施態様図である。 符号の説明 1・・・・・・ポリプロピレンテープヤー
ン、2・・・・・・織物素地、3・・・・・・定置網の
土俵。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ポリプロピレンテープヤーン織物素地を用いてなる定置
    網の土俵において、使用するテープヤーンの厚さが10
    〜30μmに形成されてなり、且その波長が380〜5
    30nmの青みの紫、紫みの青、青。 緑みの青、青緑、青みの緑若しくは緑の色相で、而もそ
    れぞれの明度がマンセル表色票における明度値で6.0
    以下の明度に着色されてなることを特徴とする定置網の
    土俵。
JP18649481U 1981-12-15 1981-12-15 定置網の土俵 Expired JPS5920051Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18649481U JPS5920051Y2 (ja) 1981-12-15 1981-12-15 定置網の土俵

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18649481U JPS5920051Y2 (ja) 1981-12-15 1981-12-15 定置網の土俵

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5891281U JPS5891281U (ja) 1983-06-21
JPS5920051Y2 true JPS5920051Y2 (ja) 1984-06-11

Family

ID=29988485

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18649481U Expired JPS5920051Y2 (ja) 1981-12-15 1981-12-15 定置網の土俵

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5920051Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5891281U (ja) 1983-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Foster et al. Living rhodolith beds in the Gulf of California and their implications
Francour Pluriannual analysis of the reserve effect on ichthyofauna in the Scandola natural reserve (Corsica, Northwestern Mediterranean)
Muñoz et al. Effects of deep-sea bottom longlining on the Hatton Bank fish communities and benthic ecosystem, north-east Atlantic
Goldberg The biology of reefs and reef organisms
Palomera Vertical distribution of eggs and larvae of Engraulis encrasicolus in stratified waters of the western Mediterranean
Wiginton et al. Chlorophyll composition under controlled light conditions as related to the distribution of seagrasses in Texas and the US Virgin Islands
Spalding Ecology of mesophotic macroalgae and Halimeda kanaloana meadows in the Main Hawaiian Islands
Munsterhjelm Natural succession and human-induced changes in the soft-bottom macrovegetation of shallow brackish bays on the southern coast of Finland
JPS5920051Y2 (ja) 定置網の土俵
Brattstrüm Intertidal ecology of the northernmost part of the Chilean Archipelago: Report no. 50 of the Lund University chile expedition 1948-49
Logan A sublittoral hard substrate epibenthic community below 30 m in Head Harbour Passage, New Brunswick, Canada
JPH0432944Y2 (ja)
Caruso et al. Deep‐water chaunacid and lophiid anglerfishes (Pisces: Lophiiformes) off the south‐eastern United States
Azhar et al. Inventorization of reef fish on Tabuhan Island, Banyuwangi, East Java, Indonesia
North Underwater California
JPH0425964Y2 (ja)
JPH0425965Y2 (ja)
Coetzee Zooplankton and environmental conditions in a southern Cape coastal lake system
JPH02231027A (ja) 定置網
Creary et al. Status of coral reefs in the northern Caribbean and western Atlantic GCRMN node in 2008
Wheeler et al. Rare and little‐known fishes in British seas in 1968 and 1969
Fabi et al. Small-scale fisheries in the maritime department of Ancona (Central Northern Adriatic Sea)
Isman et al. Modification of small scale purse seines for Indonesian fishermen: A case of Sulawesi fisheries
JPH0425966Y2 (ja)
JPH0427336Y2 (ja)