JPH04263898A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ドラム式洗濯機に関
し、さらに詳しくは、ドラム内の洗濯物をドラムの周壁
内面に設けられた引っ掛け部で引っ掛けて持ち上げ、こ
れをドラム内の洗濯液（洗剤を含みまたは含まない水あ
るいは湯）の表面に落下させ、落下の衝撃で洗濯を行う
ドラム式洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ドラム式洗濯機としては、洗濯機
本体内に支持され洗濯液を蓄える水槽と、この水槽内で
回転可能に水平支持され、洗濯物を収納可能で洗濯液の
出入りが可能に構成されたドラムとを備えたものが広く
知られている。

【０００３】このようなドラム式洗濯機は、ドラムの内
周胴体部に軸心と平行に設けられた複数個の突起物（バ
ッフル）により、ドラムの回転に伴なって洗濯物を持ち
上げ落下させ、落ちた時の衝撃で汚れを落すタタキ洗い
効果を狙った洗濯方式をとるものである。そして、使用
する洗濯液の量が少なくてすむ、洗濯物のからみ・よじ
れが少なく、結果として洗濯物の傷みが少ないなどの長
所を有している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のドラム式洗濯機
は、ドラムを低速で回転させて洗濯物を持ち上げ、自重
による落下時の衝撃力でタタキ洗いをするだけである。 また、洗濯物の動きが単純で、入れ替わりなどがなく、
一定の洗濯性能を達成するためにはうず巻き式洗濯機に
比べ約２倍の洗い時間を必要とする。さらに、洗濯物の
種類や汚れの程度に応じて洗い方（強さ）を調整する手
段としては、時間操作以外にない。

【０００５】この発明は、このような実状を考慮してな
されたもので、洗濯物の種類および汚れの程度に応じて
ドラム、揺動ディスクの作動プログラムを自動的に選択
設定することにより、洗濯から脱水に至る各工程を最適
条件で運転し、従来のドラム式洗濯機の欠点とされてい
た「洗浄力が弱い分、時間をかける」という課題を解決
しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、洗濯機本体
内に支持され、洗濯液を蓄える水槽と、この水槽内で回
転可能に水平支持され、洗濯物を収納可能で洗濯液の出
入りが可能なドラムと、このドラム内の一方側面寄りに
ドラムと同軸回転可能に設けられ、複数個の突起部を有
する揺動ディスクと、ドラムおよび揺動ディスクを自由
回転させ、または揺動ディスクを固定した状態でドラム
を回転させる回転駆動手段と、この回転駆動手段におけ
る回転の方向、周期および速度を制御する制御手段とを
備え、さらに、回転している揺動ディスクをその突起部
が所定位置に来るように停止させ得る揺動ディスク停止
機構を具備してなるドラム式洗濯機である。

【０００７】

【作用】洗濯物の種類や汚れの程度に応じて、ドラムお
よび揺動ディスクを回転（正転、反転）させたり（揺動
ディスクはドラムと同期したり、フリー状態になったり
する）、揺動ディスクを固定（停止）してドラムを回転
（反転、正転）させたりする。また、正・反転間欠運転
の周期などを設定する。

【０００８】さらに、揺動ディスクの突起部が、洗濯物
に触れて最も効果を発揮する位置（状態）に必らずある
ように制御することで、最適条件で洗濯を行うことがで
きる。つまり、ドラムと揺動ディスクの回転および揺動
ディスクの突起部の位置を制御することで、多様な洗い
を行うことができる。

【０００９】代表的な洗濯パターンは以下の通りである
。また、これらを組み合せて中間的な洗いをすることも
可能である。

【００１０】■モミ洗い（強い洗い）……突起部が最適
位置となるように揺動ディスクを固定（停止）し、回転
ドラムを回転（反転）させる。すなわち、ドラムの突起
部と揺動ディスクの突起部との相対作用による「モミ」
効果とドラムによる落下衝撃による「タタキ」効果との
複合洗いを行う。 ■タタキ洗い（標準の洗い）……ドラムと揺動ディスク
を同期（フリー状態もある）させ、正転または反転方向
に回転させる。 ■デリケート洗い（やさしい洗い）……■の「モミ洗い
」の状態でドラムを短周期で正転・反転させ、各突起部
により生じる洗濯液の揺動で洗濯する。

【００１１】たとえば、ウール、シルクなどで軽い汚れ
の場合はデリケート洗いとし、回転時間を短かくして布
傷みを防ぐとともに、脱水においても回転数、回転時間
などを制御することにより、形くずれを押える。また、
「モミ洗い」の一方向回転のみ、「モミ」「タタキ」の
組み合せおよびその比率変更など、種々の組み合せによ
り洗いの展開が拡大できる。

【００１２】ここで、揺動ディスクにおける突起部は通
常、等間隔で、２個以上、たとえば３個、４個、５個、
６個、好ましくは３個または４個設けられる。その形状
および大きさは、ドラム内の洗濯物の動きを変化させて
洗濯効果を向上させることができるように適宜設定され
る。

【００１３】揺動ディスク停止機構はたとえば、揺動デ
ィスクを回転させるディスクシャフトや、ディスクシャ
フトに同軸に取り付けられた円板などに設けられた係合
用凹部と、この凹部の近傍に設けられ所定時に凹部と係
合してディスクシャフトの回転を停止させる係合用凸部
とを備えてなる。

【００１４】凹部はたとえば切欠部や溝部であり、少な
くとも１つ、好ましくは揺動ディスクの突起部と同数、
等間隔で設けられる。また凸部は、たとえば電磁石のＯ
Ｎ−ＯＦＦにより出没可能となるプランジャが通常１つ
設けられる。

【００１５】凹部および凸部を設ける部位に関しては、
凹部と凸部の係合によって揺動ディスクの回転が停止し
た時にその突起部が所定位置に来るように、次の（１）
および（２）のいずれかの条件を満たす部位であるのが
好ましい。すなわち、（１）突起部が奇数個ある場合は
、そのうちの１つが揺動ディスクの回転による突起部の
軸跡のうち最も高い位置を占めること。（２）突起部が
偶数個ある場合は、そのうちの隣り合う２つが同一の高
さ位置を占めること。

【００１６】

【実施例】以下、図に示す実施例に基づいてこの発明を
詳述する。なお、この発明はこれによって限定されるも
のではない。

【００１７】図１において、ドラム式全自動洗濯機にお
ける洗濯機本体の一部を構成する外箱１内に、洗濯液を
蓄える水槽２が支持されている。そして、水槽２の一方
の側面部には、外面に軸受ホルダー３が取り付けられ、
ドラム軸４が回転可能とされている。そして、モータ７
の回転はベルト６およびプーリー５を介して軸受ホルダ
ー３へ伝わる。水槽２の他方の側面部には、ディスクシ
ャフト８とドラム軸９との２重軸を回転可能に軸支する
軸受部１０が外面から取り付けられている。

【００１８】水槽２は、洗濯物投入のための開口部１１
を除いてシールパッキン１２により水密構造とされてい
る。これにより、洗濯液の飛散などにも対応できるよう
になっている。水槽２の上部には給水弁１３および給水
ホース１４が接続されている。水槽２の下部には排水口
１５が一体に形成されている。排水口１５には排水弁１
６が装着され、外部に向けて排水ホース１７が接続され
ている。

【００１９】水槽２の内部には、ドラム２２が２つのド
ラム軸４・９により回転可能に軸支されている。ドラム
２２は周面部に設けられた多数の水抜き孔１８、周面部
内側に設けられた複数個の突起部１９、洗濯物出し入れ
のための投入口２０、この投入口２０を閉じるための投
入口フタ２１を備えている。

【００２０】ドラム２２における左側ドラム軸９側の側
面には、軸芯を中心とする同心円状の凹部２３が一体に
形成されている。この凹部２３の内側には円盤状の揺動
ディスク２４が回転可能に配されている。この揺動ディ
スク２４は、軸芯状態でディスクシャフト８に固定され
ている。ディスクシャフト８の他端は、ホイール２５が
ネジ２６により直結状態に固定されている。

【００２１】揺動ディスク２４の内面側には、周縁に近
い部分に複数個の突起部２７が形成されている。ホイー
ル２５は円形をしており、その周面には、揺動ディスク
２４の突起部２７と同数の切欠部２８が形成されている
。そして、この切欠部２８と係合するように、プランジ
ャー２９を有するマグネット３０が取付アングル３１を
介して軸受部１０と一体的に固定されている。

【００２２】以上に説明した水槽２〜取付アングル３１
の部品で構成された内部振動体Ａは、複数個のバネ３２
により外箱１内に懸架されている。次に、図２および図
３により要部を説明する。図２において、揺動ディスク
２４は４つの突起部２７を有している。そして、Ｂを基
準線として取付穴３４が９０°ピッチで４つ形成されて
いる。突起部２７は取付穴３４から４５°ずれて９０°
ピッチで４つ形成されている。

【００２３】ディスクシャフト８の一端には、基準線Ｂ
に直交するようにＤカット面３５が形成されている。ま
た、他端には、一体形成されたフランジ３６の平面部分
にＢを基準線として９０°ピッチで４つのネジ部３７が
形成されている。これらのネジ部３７は、揺動ディスク
２４の取付穴３４と同一寸法であって、取付穴３４に係
合する。ホイール２５の周縁にはＢを基準線として９０
°ピッチで凹状の切欠部２８が４つ形成されている。ホ
イール２５の中心部には基準線Ｂに直交するＤカット面
３９を形成してなる軸３８が形成されている。この軸３
８はディスクシャフト８のＤカット面３５と係合する。

【００２４】図３は、揺動ディスク２４の突起部２７が
３つである場合を示す。図２と同様に、Ｃを基準線とし
て１２０°ピッチで各部位が配置設定されている。次に
動作を説明する。洗濯物および洗剤を投入した後、所定
の操作手順により操作すると、給水から自動的に運転状
態に入る。そして、従来通り洗い〜すすぎ〜脱水を行う
。各工程の動作は従来通りであるため詳細な説明は除く
。ここではこの発明の要部の動作について詳述する。

【００２５】まず、洗い工程において「モミ洗いコース
」を設定した場合、制御部（図示略）の信号によりマグ
ネット３０がＯＦＦとなる。そして、プランジャー２９
が飛び出し、ホイール２５の切欠部２８と係合してロッ
ク状態となる。すると、ホイール２５と連結状態に固定
されたディスクシャフト８を介し一体に固定されている
揺動ディスク２４も同様に停止状態となる。このとき、
揺動ディスク２４の突起部２７は図２および図３に示す
ように、Ｂ点を基準にして図の状態に設定される。

【００２６】ドラム２２は、制御部信号により正・反転
を繰り返す。そして、突起部１９と突起部２７との相乗
効果による「モミ」と、突起部１９による洗濯物持ち上
げ落下の衝撃により、複合的に洗浄を行う。

【００２７】次に「タタキ洗いコース」設定の場合は、
制御部の信号によりマグネット３０がＯＮ状態となる。 すると、プランジャー２９の吸引によりホイール２５の
切欠部２８との係合が外れ、ホイール２５はフリー状態
となる。そして、ホイール２５と直結状態にある揺動デ
ィスク２４はフリー状態となり、負荷の抵抗を反転（ま
たは正転）した状態にあるドラム２２と同期状態になる
。結果として突起部１９の洗濯物持ち上げ落下による「
タタキ洗い」を行う。

【００２８】「デリケート洗い」は基本的な動作を「モ
ミ洗いコース」と同様にする。そして、ドラム２２の回
転周期を短時間に行うものであり、詳細な説明は除く。

【００２９】以上のように、このドラム式洗濯機は、制
御部の信号により揺動ディスク２４を停止またはフリー
にすることを可能にし、かつ停止時は揺動ディスク２４
の突起部２７が必らず一定の位置に設定される。したが
って、制御により色々の組み合せが可能であり、洗いの
強さの範囲を大巾に拡大することができる。

【００３０】

【発明の効果】この発明のドラム式洗濯機によれば、洗
濯から脱水に至る各工程を最適な条件で運転することに
より、洗いの強さの範囲を大巾に拡大することが可能に
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例としてのドラム式洗濯機を示
す全体構成説明図。

【図２】図１におけるドラム式洗濯機で突起部が４つの
場合の要部拡大構成説明図。

【図３】図１におけるドラム式洗濯機で突起部が３つの
場合の要部拡大構成説明図。

【符号の説明】

１　　　　　　外箱 ２　　　　　　水槽 ７　　　　　　モータ ８　　　　　　ディスクシャフト ４・９　　ドラム軸 １０　　　　軸受部 １２　　　　シールパッキン １９　　　　突起部（ドラム） ２２　　　　ドラム ２４　　　　揺動ディスク ２５　　　　ホイール ２７　　　　突起部（ディスク） ２８　　　　切欠部 ３０　　　　マグネット ３２　　　　バネ Ａ　　　　　　内部振動体

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】洗濯機本体内に支持され、洗濯液を蓄える
   水槽と、この水槽内で回転可能に水平支持され、洗濯物
   を収納可能で洗濯液の出入りが可能なドラムと、このド
   ラム内の一方側面寄りにドラムと同軸回転可能に設けら
   れ、複数個の突起部を有する揺動ディスクと、ドラムお
   よび揺動ディスクを自由回転させ、または揺動ディスク
   を固定した状態でドラムを回転させる回転駆動手段と、
   この回転駆動手段における回転の方向、周期および速度
   を制御する制御手段とを備え、さらに、回転している揺
   動ディスクをその突起部が所定位置に来るように停止さ
   せ得る揺動ディスク停止機構を具備してなるドラム式洗
   濯機。