JPH04263260A - シームレスベルト感光体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用感光体等の
基体を得る場合において、中空円筒体の外面に塗布液を
塗布する塗布装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】中空ドラムの外面上に感光液を塗布し電
子写真感光体を製造するための塗布方法としては、スプ
レー塗布法、浸漬塗布法、ブレード塗布法、ロール塗布
法、およびスライドホッパー塗布法などが知られている
。

【０００３】しかし、スプレー塗布法では、スプレーガ
ンより噴出された感光液が被塗布物の外面上に到達する
前に溶剤が蒸発するために、乾燥固化した粒子が表面に
付着し、平滑性のよい塗布表面が得られずかつ膜厚の制
御も難しい。また、ブレード塗布法およびロール塗布法
は、塗布液の粘性により均一な塗膜が得られない欠点が
ある。さらに、浸漬塗布法は、上記の塗布表面の平滑性
、塗布膜の均一性の難点については改良されるが、膜厚
の制御が塗布液の物性と塗布速度に支配される。従って
、塗布液の調整が非常に重要になるが、この調整は実際
的に著しく困難であり、また塗布速度も遅く生産性が悪
い欠点がある。

【０００４】かかる浸漬塗布法の改良として、特開平２
−１４６５４９号公報には、中空の円筒形治具を順次、
たとえば感光層、導電層、支持体層を形成する塗布液中
に浸漬して電子写真感光体を形成した後、前記円筒形治
具を剥離する方法が提案されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では、順次各塗布液中に浸漬する必要性のために、工
程が間欠的となり、連続的な塗布を行うことができず生
産性が悪く、液ロスが多い上、図４に示されているよう
に、液の垂れとの関係で、各円筒形治具の先頭部に相当
する上部の塗布膜厚が薄くなるのに対して下端部の塗布
厚が厚くなり、膜厚が長手方向に関して不均一となる等
の欠点を有する。また、円筒形治具の内面に対して塗布
液が充分行き渡るためには、塗布液の粘度が低くなけれ
ばならず、このために溶媒量を多くすると、前の塗布層
が次の塗布液中に浸漬したとき溶解し、次の塗布液中に
混入し、塗布液成分が経時的に変化してしまう。さらに
、液の塗布層が充分乾燥していないまま、次の塗布液に
浸漬した場合、前の液が垂れて次の塗布液中に混入する
危険性がある。かくして、いわゆる層間混合が生じやす
い。

【０００６】したがって、本発明の課題は、生産性が高
く、膜厚が均一で層間混合しないベルト感光体の製造方
法の提供にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題は、外面円筒状
の治具をベルト形成用環状塗布手段に挿入しながら前記
治具の外面にベルト形成材料を連続的に塗布してベルト
を形成した後、これを感光体塗布用環状塗布手段に挿入
し感光体を連続的に塗布し、その後円筒治具からベルト
感光体を剥離することで解決できる。

【０００８】

【作用】本発明では、環状のベルト形成用の塗布手段と
、環状の感光体塗布用の塗布手段を予め用意しておき、
まず円筒状の治具をベルト形成用の環状塗布手段に挿入
しながらベルト形成材料を連続的に塗布してベルトを形
成し、次いでそのベルトを感光体塗布用の環状塗布手段
に供して感光体を形成するので、完全に連続的にまたは
実質的に連続にシームレスベルト感光体を製造でき生産
効率の向上を図ることができる。また、ベルトおよび感
光体形成材料の塗布を連続的に行うので、塗膜膜厚の均
一化を図ることができる。さらに、環状塗布手段として
、たとえば押出し型塗布装置を用いることができ、特に
この場合には、液濃度が高く（溶媒量を少なく）でき、
厚膜塗布を行うことができるとともに、前記の層間混合
を生じる虞れがない。

【０００９】

【実施例】以下本発明を図面に基づきさらに具体的に説
明する。

【００１０】第１図は、本発明の具体例を模式的に示す
縦断面図であり、１は電子写真用感光体を製造するため
に用いられる型としての円筒形の治具であり、これを図
示のように、その長手方向に沿って連設した後、または
連設しながらベルト形成用環状塗布手段２の中央に連続
的に挿入することができる。この環状塗布手段としては
、押出し型塗布装置を用いることができる。この押出し
型塗布装置自体は、公知のように、内面にスリットを有
し、このスリットから塗布液が連続的に吐出され、これ
に対して内部を通る被塗布物が連続的に移動する過程で
、その被塗布物外面に当該塗布液が塗布されるものであ
る。また、環状塗布手段としては、特開昭６２−８３０
６５号公報に開示されているように、押出しを行うこと
なく、被塗布物の移動により、塗布液が同伴して被塗布
物に塗布される形式のものでもよい。

【００１１】かくして、円筒形治具１を順次塗布ライン
に搬入して、たとえば下方からシリンダーなどにより押
し上げて上方に移動させると、円筒形治具１の外面にベ
ルト形成材料を塗布でき、支持体としてのベルト１０が
形成することができる。次いで、このベルト形成済円筒
状治具１は、さらに上方に移送され、その上方に配設さ
れた感光体塗布用環状塗布手段３に挿入される。この感
光体塗布用環状塗布手段３により、ベルト１０の外面に
感光体塗布液が塗布される。最終的に、塗布が終了し感
光体２０が形成されると、この円筒形治具１外面に形成
された感光体２０を円筒形治具１から適当な剥離方法に
より剥離させて、中空状のシームレスベルト感光体を得
る。この剥離方法としては、たとえば特開平２−６８７
５号公報に記載の方法を採用できる。

【００１２】本発明における円筒形治具としては、アル
ミニウム、ステンレスなどの種々の金属材料のほか、種
々のプラスチック材料などであってもよい。円筒形治具
は中空であっても、中実であってもよい。円筒形治具相
互は雄雌嵌合あるいはスペーサーを介してなどにより連
設できる。中空状のシームレスベルト感光体を円筒形治
具からの剥離性を高めるために、円筒形治具の外面に予
め剥離剤を塗布したり、ベルト形成材料に剥離剤を混入
させることができる。

【００１３】感光体としては、電子写真用感光体を製造
する場合において公知のものをそのまま用いることがで
きる。感光液としては、酸化亜鉛や硫化カドミウム等の
無機感光材料、ポリビニルカルバゾールとトリニトロフ
ルオレン等の有機感光材料を高分子バインダーに分散さ
せたものなどを用いることができる。また近年、高感度
化、耐久性向上のために、電荷発生層と電荷輸送層を積
層した機能分離型感光層を製造することに用いることも
できる。感光体が複数層により形成される場合には、前
記の感光体塗布用環状塗布手段３の上方にさらに異なる
塗布液を塗布するための別の１種または２種以上の感光
体塗布用環状塗布手段を配設できる。感光体は下引き層
や電気発生層を有する場合もある。

【００１４】他方、図２に示されているように、まずベ
ルトを環状塗布手段２により形成した後、別の工程とし
て、図３に示すように、感光体塗布用環状塗布手段３に
より感光体２０を形成できる。

【００１５】

【発明の効果】以上の通り、本発明装置によれば、連続
塗布によって生産性を高めることができるとともに、均
一な塗膜を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の模式的縦断面図である。

【図２】本発明の第２実施例のベルト形成工程の模式的
縦断面図である。

【図３】本発明の第２実施例の感光体形成工程の模式的
縦断面図である。

【図４】先行公報開示の技術により塗布を行った場合の
層の膜厚状態の説明的縦断面図である。

【符号の説明】

１　　円筒形治具 ２　　ベルト形成用環状塗布手段 ３　　感光体製造用環状塗布手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外面円筒状の治具をベルト形成用環状塗布
   手段に挿入しながら前記治具の外面にベルト形成材料を
   連続的に塗布してベルトを形成した後、これを感光体塗
   布用環状塗布手段に挿入し感光体を連続的に塗布し、そ
   の後円筒治具からベルト感光体を剥離することを特徴と
   するシームレスベルト感光体の製造方法。