JPH04262141A - 流体封入式マウント装置の製作方法 - Google Patents

流体封入式マウント装置の製作方法

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JPH04262141A
JPH04262141A JP3042511A JP4251191A JPH04262141A JP H04262141 A JPH04262141 A JP H04262141A JP 3042511 A JP3042511 A JP 3042511A JP 4251191 A JP4251191 A JP 4251191A JP H04262141 A JPH04262141 A JP H04262141A
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bracket
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Tsukasa Oshima
司 大島
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、流体封入式マウント装置の組立
作業の容易化および簡略化と共に、封入流体のシール性
の向上が有利に達成され得る、流体封入式マウント装置
の製作方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装されて、それら両部材を防振連結するマウント装置
の一種として、特開昭57−9340号公報等に開示さ
れている如く、略円錐台形状のゴム弾性体に対し、その
小径側端部に防振連結されるべき一方の部材に取り付け
られる第一の支持金具を、大径側端部の外周面に円筒状
の連結金具を、それぞれ固着せしめると共に、該連結金
具の開口を可撓性膜にて覆蓋することにより、該可撓性
膜とゴム弾性体との間に所定の非圧縮性流体が封入され
た流体室を画成する一方、かかる連結金具の開口側端部
に対して防振連結されるべき他方の部材に取り付けられ
る第二の支持金具をかしめ固定せしめてなる構造の、流
体封入式マウント装置が知られている。このようなマウ
ント装置にあっては、前記流体室が、その内部に配され
た仕切部材により、流体流路を通じて相互に連通された
受圧室と平衡室とに仕切られることとなり、振動入力時
にそれら両室間を流動せしめられる流体の共振作用に基
づいて、所定の防振効果が発揮され得るのである。
【0003】ところで、このような流体封入式マウント
装置においては、流体室の液密性を確保するために、前
記連結金具に対する可撓性膜の取付部位に対して、高度
なシール性が要求されることとなる。そこで、従来では
、一般に、前記公報にも示されている如く、可撓性膜の
外周縁部を、連結金具に対する第二の支持金具のかしめ
部位において、軸方向に挟圧保持せしめることにより、
かかる可撓性膜にて連結金具の開口部を流体密に覆蓋す
るようにした構造が採用されている。
【0004】また、かかる構造のマウント装置にあって
は、通常、第一の支持金具と連結金具とをゴム弾性体に
て一体的に連結せしめてなる加硫成形品を、前記流体室
に封入されるべき流体中に浸漬せしめ、該流体中におい
て、その連結金具に対して仕切部材とゴム弾性膜、第二
の支持金具を組み付け、更にかしめ加工することによっ
て形成されることとなり、それによって、流体室内への
流体の充填と封入が為されることとなる。
【0005】しかしながら、このような従来構造の流体
封入式マウント装置においては、連結金具に対する仕切
部材と可撓性膜の組付操作のみならず、第二の支持金具
の組付操作をも、流体中にて行なう必要があるために、
マウント組立作業が面倒であったのであり、特にかかる
第二の支持金具は、ブラケットを備えた大型のものが用
いられることが多く、流体中での組付け作業が難しいと
いう問題を有していたのである。
【0006】しかも、第一及び第二の支持金具としては
、通常、それぞれ、防振連結されるべき部材に対する取
付位置や取付構造等の関係上、方向性を有するものが用
いられるために、加硫成形品に対して第二の支持金具を
組み付ける際に、その方向性をも考慮しなければならず
、流体中での作業であることと相俟って、組立作業性が
極めて悪く、一々手作業にて方向合わせをしなければな
らないために、組立作業の自動化が極めて困難であった
のである。
【0007】また、かかる第二の支持金具の連結金具に
対する組付けを流体中にて行なうと、第二の支持金具の
内部にまで流体が入り込んでしまうために、組立体を流
体中から取り出した後、この第二の支持金具内に入り込
んだ流体を排出しなければならないといった不具合もあ
った。
【0008】更に、それに加えて、上述の如く、第二の
支持金具の連結金具に対するかしめ部位で可撓性膜の外
周縁部を軸方向に挟持せしめ、そのかしめによる挟持力
に基づいてシール性を得るようにした、従来の流体封入
式マウント装置にあっては、外部からの振動荷重が、そ
れら第二の支持金具と連結金具との間に対して、かしめ
による挟持力の作用方向に及ぼされることから、振動入
力によってかしめが次第に甘くなって挟持力が低下する
ことに起因して、封入流体のシール性が低下し、液漏れ
が惹起される恐れがあるといった問題も有していたので
ある。
【0009】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、連結金具に対する第二の支持金具の組付け
を流体外にて行なうことができ、流体中での組立作業の
容易化が効果的に達成され得ると共に、流体室のシール
性が優れた耐久性をもって有利に確保され得る、流体封
入式マウント装置の製作方法を提供することにある。
【0010】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、(a)略円錐台状の外形を
有するゴム弾性体に対し、その小径側端部に第一の支持
金具が、大径側端部の外周面に円筒状の連結金具が、そ
れぞれ固着されてなる一体加硫成形品を準備する工程と
、(b)略有底円筒形状を呈し、可撓性膜により流体密
に閉塞された透孔を底部に有すると共に、開口部が、前
記連結金具よりも大径の嵌着部とされた取付金具を準備
する工程と、(c)該取付金具に収容されることにより
、その内部を軸方向両側部分に仕切ると共に、それら両
側部分を互いに連通する流体流路を形成する仕切部材を
準備する工程と、(d)前記取付金具の内部に該仕切部
材を収容配置せしめた後、該取付金具における前記可撓
性膜を外部から押圧せしめて内方に入り込ませた状態下
、所定の非圧縮性流体中において、該取付金具の前記嵌
着部を前記一体加硫成形品の連結金具に外挿せしめて、
それら取付金具と一体加硫成形品との間に該非圧縮性流
体を充填すると共に、かかる外挿操作に伴い、それら嵌
着部と連結金具との間を通じて、余剰の非圧縮性流体を
外部に排出せしめる工程と、(e)前記取付金具の前記
嵌着部を、流体中で縮径加工せしめて、該嵌着部を前記
連結金具に対して、シールゴム層を挟んで、嵌着固定す
ることにより、前記仕切部材を挟んだ両側に、それぞれ
所定量の非圧縮性流体が封入された受圧室および平衡室
が形成されてなる組立体を得る工程と、(f)該組立体
を流体中から取り出した後、流体外において、筒状のか
しめ部を備えた第二の支持金具を、前記取付金具に外挿
し、そのかしめ部を該取付金具の前記嵌着部に対して軸
方向にかしめ固定することにより、かかる嵌着部に対し
て前記連結金具を軸方向に固定せしめる工程とを、有す
る流体封入式マウント装置の製作方法にある。
【0011】
【作用・効果】すなわち、このような本発明手法に従え
ば、一体加硫成形品に対して取付金具を組み付けること
によって、流体室(受圧室および平衡室)の形成とシー
ルとが為され得ることから、比較的大型の金具となる第
二の支持金具を流体中で組み付ける必要がなく、しかも
該第二の支持金具の内部への流体の入り込みが完全に回
避され得て、組付後における液抜き等も不要となること
から、マウント組立操作の簡略化と作業性の向上が、極
めて有効に達成され得るのである。
【0012】また、かかる本発明手法によれば、一体加
硫成形品の連結金具と取付金具との組付部位におけるシ
ールが、それら連結金具と取付金具(嵌着部)との軸直
角方向における対向面間でシールゴム層を挟圧せしめる
ことによって為されることとなり、それによって該シー
ルゴム層に対する挟圧力が、連結金具と取付金具との間
に及ぼされる振動荷重の作用方向に対して略直交する方
向に作用せしめられるところから、振動荷重によるシー
ル性の低下が、極めて有効に防止され得て、優れた耐久
性を発揮し得るマウント装置が有利に実現され得るので
ある。
【0013】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0014】図1には、本発明手法が有利に適用され得
る、自動車用エンジンマウント10が示されている。か
かるエンジンマウント10は、振動入力方向に互いに所
定距離を隔てて配された第一の支持金具12と第二の支
持金具14とが、それらの間に介装されたゴム弾性体1
6によって、弾性的に連結されて成る構造とされている
と共に、その内部において、オリフィス通路18を通じ
て相互に連結された、壁部の一部がゴム弾性体16にて
構成されて振動入力時に内圧変動が惹起される受圧室2
0と、壁部の一部がダイヤフラム48にて構成されて容
積変化が容易に許容される平衡室22とを備えている。 そして、かかるエンジンマウント10は、第一の支持金
具12がパワーユニット側に、第二の支持金具14が車
両ボデー側に、それぞれ取り付けられることによって、
それらエンジンユニットと車体との間に介装されること
となり、また、そのような装着状態下、第一の支持金具
12と第二の支持金具14との略対向方向(図中、上下
方向)に入力される振動に対して、オリフィス通路18
を通じて受圧室20と平衡室22との間を流動せしめら
れる流体による防振効果が発揮されることとなるのであ
る。
【0015】以下、このようなエンジンマウント10の
製作方法および構造の詳細について、その製作工程に従
って説明する。即ち、かかるエンジンマウント10を製
作するに際しては、先ず、第一の支持金具12と円筒状
の連結金具26とを配置せしめた成形用型内において、
ゴム弾性体16を成形し、加硫操作を加えることにより
、図2に示されている如き、一体加硫成形品28を得る
【0016】そこにおいて、かかるゴム弾性体16は、
全体として略円錐台形状を呈していると共に、大径側端
面において開口する凹部24を有しており、その小径側
端面に対して第一の支持金具12が固着されている一方
、その大径側端部外周面に対して連結金具26が固着さ
れてなる構造とされている。また、第一の支持金具12
は、全体として中実ロッド形状を呈しており、その軸方
向一端側が、先細形状のテーパ部32とされていると共
に、軸方向中央部において、径方向外方に突出するスト
ッパ部30を一体的に有しており、該テーパ部32がゴ
ム弾性体16の小径側端部から軸方向に突入する状態で
、ゴム弾性体16に固着されている一方、ストッパ部3
0上には所定厚さの緩衝ゴム層36が設けられている。 更にまた、かかる第一の支持金具12の軸方向他端側に
は、ねじ穴34と位置決め穴35が設けられており、そ
の位置決め穴35に対して、パワーユニット側に設けら
れた位置決め突起が嵌入されて方向合わせされた状態で
、ねじ穴34に螺合される図示しない取付ボルトにより
、該第一の支持金具12がパワーユニット側に取り付け
られるようになっている。
【0017】また、この一体加硫成形品28とは別工程
において、図3に示されている如き、可撓性膜としての
ダイヤフラム48を底部に有する、全体として略有底円
筒形状の取付金具38を形成する。かかる取付金具38
の筒壁部は、軸方向中間部分に段付部40を有する段付
円筒形状とされており、その開口部分において、前記一
体加硫成形品28を構成する連結金具26よりも大径で
、且つ軸方向外方に向かって拡径する外向テーパが付さ
れた嵌着部44が形成されている。なお、かかる嵌着部
44の内周面には、その略全面に亘って、シールゴム層
50が設けられている。また、該取付金具38の底壁部
には、透孔46が形成されていると共に、該透孔46の
開口周縁部に対して、薄肉円板形状のゴム膜から成る可
撓性膜としてのダイヤフラム48が、その外周縁部にお
いて加硫接着されており、以て該ダイヤフラム48にて
、かかる透孔46が流体密に閉塞されている。
【0018】更にまた、前記一体加硫成形品28および
取付金具38とは、別途、図4に示されている如き、全
体として略浅底の有底円筒形状を呈する仕切部材52を
形成する。かかる仕切部材52は、それぞれ、外周縁部
に外向きのフランジ部を備えた略浅底の有底円筒形状を
呈する第一の仕切金具54と第二の仕切金具56とが、
互いに軸方向に重ね合わされてなる構造とされている。 そして、この仕切部材52の筒壁部には、第一及び第二
の仕切金具54,56間において、連通孔51,53を
通じて仕切部材52の軸方向両側にそれぞれ開口せしめ
られた、周方向に所定長さで延びる流体流路としてのオ
リフィス通路18が形成されている。また、かかる仕切
部材52の底壁部には、第一及び第二の仕切金具54,
56間において、複数の連通孔55を通じて仕切部材の
軸方向両側にそれぞれ開口せしめられた空所66が形成
されていると共に、該空所66を軸方向両側に仕切るよ
うにして、仕切ゴム膜60が所定量だけ変形可能に収容
配置されている。
【0019】そして、上述の如くして形成した一体加硫
成形品28、取付金具38および仕切部材52を、前記
受圧室20および平衡室22に封入すべき所定の非圧縮
性流体61中に浸漬せしめ、図5に示されている如く、
かかる流体61中でそれらを組み付ける。なお、かかる
非圧縮性流体としては、一般に、水やアルキレングリコ
ール、ポリアルキレングリコール、シリコーン油等が好
適に用いられる。
【0020】具体的には、先ず、取付金具38を流体6
1中に浸漬する前に流体外において、或いは浸漬した後
に流体中において、該取付金具38に仕切部材52を挿
入し、その外周縁部を取付金具38の段付部40上に重
ね合わせて配置せしめる。次いで、図5に示されている
如く、流体61中において、取付金具38の嵌着部44
に対し、一体加硫成形品28の連結金具26を挿入して
組み付ける。この組付けにより、取付金具38の開口が
一体加硫成形品28にて覆蓋されて、それら取付金具3
8と一体加硫成形品28との間に、受圧室20と平衡室
22が、仕切部材52を挟んだ両側において形成される
と共に、それら受圧室20および平衡室22の内部に、
所定の非圧縮性流体61が充填されることとなるのであ
る。
【0021】また、そこにおいて、取付金具38と一体
加硫成形品28との組付操作は、図示されているように
、該取付金具38に固着されたダイヤフラム48に対し
、外部から押え治具62を当接させて、ダイヤフラム4
8を内方に湾曲乃至は膨出させた状態下に行なう。即ち
、それによって、取付金具38の嵌着部44に対して一
体加硫成形品28の連結金具26を挿入する際の、ダイ
ヤフラム48の外方への膨出が阻止されて、取付金具3
8内の余剰の流体が、嵌着部44と連結金具26との間
を通じて、強制的に外部に排出されることとなるのであ
り、以て、受圧室20および平衡室22に充填される流
体量が有利に規定され得るのである。
【0022】さらに、取付金具38と一体加硫成形品2
8とを組付けた後、取付金具38の嵌着部44に対して
、八方絞り等の縮径加工を施すことにより、かかる嵌着
部44を、一体加硫成形品28の連結金具26に対して
嵌着せしめて、一体的に組み付ける。即ち、この嵌着部
44の縮径操作により、図6に示されているように、嵌
着部44と連結金具26との間でシールゴム層50が径
方向に挟圧されて、それら嵌着部44と連結金具26と
の間のシール性が有利に確保され得るのであり、以て、
前記受圧室20および平衡室22が、外部に対して液密
に閉塞されて、それら受圧室20および平衡室22に所
定量の非圧縮性流体61が封入されることとなる。 また、それによって、取付金具38と一体加硫成形品2
8とが一体的に組み付けられて組立体64とされるので
ある。
【0023】次いで、このようにして得られた組付体6
4を流体から取り出し、流体外において、該組付体64
に対し、別途形成した第二の支持金具14をかしめ固定
することにより、固定的に装着せしめる。かかる第二の
支持金具14は、図7に示されているように、取付金具
38よりも厚肉で且つ一回り大きな有底円筒形状をもっ
て形成されており、また、その筒壁部は、軸方向中央部
分に設けられた段付部68を挟んで開口部側が大径化さ
れた、小径部70と大径部72とから成る段付円筒形状
とされていると共に、その小径部70の外周面に対して
、ブラケット73が固定的に設けられている。そして、
このような第二の支持金具14にあっては、図1に示さ
れているように、その大径部72を取付金具38の嵌着
部44に外挿せしめた後、かかる大径部72の開口周縁
部を径方向内方にかしめて、該大径部72により、取付
金具38の嵌着部44を、連結金具26と共に、軸方向
に挟持せしめることにより、該連結金具26に対してか
しめ固定されている。即ち、かかる第二の支持金具14
の取付金具38に対するかしめ固定により、連結金具2
6が、取付金具38の嵌着部44に対して固定されて、
軸方向の抜け出しが阻止されているのである。なお、こ
のことから明らかなように、本実施例では、かかる第二
の支持金具14における大径部72によって、連結金具
26を取付金具38に対して固定するかしめ部が構成さ
れているのである。
【0024】なお、かかる第二の支持金具14の組付体
64に対する装着に際しては、該第二の支持金具14に
設けられたブラケット73の、組付体64を構成する第
一の支持金具12に対する相対的な方向性を考慮しつつ
、位置決めされてかしめ固定されることとなる。
【0025】さらに、上記第二の支持金具14の組付体
64に対する組付けに際しては、別途形成したストッパ
金具74を、第二の支持金具14の大径部72において
同時にかしめ固定することにより、該第二の支持金具1
4に対して固定的に支持せしめる。かかるストッパ金具
74は、略円筒形状を呈しており、その軸方向一端側に
外向フランジ状の取付部76を、軸方向他端側に内向フ
ランジ状の当接部78を、それぞれ有している。そして
、その取付部76を、第二の支持金具14における大径
部72のかしめ部位において挟持されることにより、第
一の支持金具12側に突出し、当接部78が、第一の支
持金具12のストッパ部30に対して、軸方向外方に位
置せしめられることとなる。なお、このストッパ金具7
4の当接部78は、マウント装着状態下、第一の支持金
具12と第二の支持金具14との間にパワーユニット重
量が及ぼされて、ゴム弾性体16が変形せしめられるこ
とにより、ストッパ部30に対して、軸方向外方に所定
距離を隔てて対向位置せしめられることとなるのであり
、そして、該当接部78に対するストッパ部30の当接
によって、第一の支持金具12と第二の支持金具14と
の、離隔方向への相対的変位量、延いてはゴム弾性体1
6の変形量が規制され得ることとなる。
【0026】以上の如くして製作されたエンジンマウン
ト10にあっては、その装着状態下、第一の支持金具1
2と第二の支持金具14との間に振動が入力されると、
受圧室20と平衡室22との間に惹起される相対的な内
圧差に基づいて、オリフィス通路18或いは空所66を
通じての流体の流動が生ぜしめられることとなり、以て
、かかる流体の流動作用乃至は共振作用に基づいて、所
定の防振効果が発揮され得ることとなる。
【0027】そして、そこにおいて、上述の如き手法に
よれば、流体室(受圧室20および平衡室22)への流
体の封入に際して、取付金具38の嵌着部44を連結金
具26に嵌着せしめることにより、該流体室の液密性が
確保されて流体の封入が為されることから、第二の支持
金具14の組付操作を流体外にて行なうことができるの
であり、それ故、比較的大型の金具である第二の支持金
具14を流体中に浸漬させて組み付ける必要がなく、し
かも、第二の支持金具14の内部への流体の入り込みが
完全に回避され得て、組立後における液抜き操作も不要
となることから、マウント製作工程の簡略化と作業性の
向上が、極めて有利に達成され得るのである。
【0028】また、このようなマウント組立方法によれ
ば、第二の支持金具14を組み付ける際の、第一の支持
金具12に対する方向合わせを、流体外にて行なうこと
ができ、かかる第二の支持金具14の組付作業が容易と
なると共に、流体中では組付部材の方向性を考慮する必
要がなくなることから、流体中での組付作業も単純化さ
れ得るのであり、それによって、流体中における組付作
業の自動化を図ることも容易となるのである。
【0029】更にまた、本実施例では、一体加硫成形品
28の連結金具26が挿入される、取付金具38の嵌着
部44が、テーパ筒形状をもって形成されていることか
ら、流体中での、該嵌着部44に対する連結金具26の
挿入操作が、一層容易に為され得ることとなる。尤も、
かかる嵌着部44にテーパを付することは、本発明に必
須の要件ではなく、該嵌着部44を、連結金具26より
も所定寸法大径の、テーパを有しない円筒形状にて形成
するようにしても良い。
【0030】さらに、上述の如き手法によれば、一体加
硫成形品28と取付金具38との組付操作に際して、ダ
イヤフラム48が押え治具62にて内方に押圧されるこ
とにより、製品(エンジンマウント10)における受圧
室20および平衡室22の容積が有利に規定され得ると
共に、製品におけるダイヤフラム48の膨出変形許容量
、即ち平衡室22の容積増大可変量が有利に確保され得
ることとなり、それによってマウント装着状態下に及ぼ
されるパワーユニット荷重による流体室の内圧上昇が有
効に抑えられ得て、所期のマウント防振特性を有利に且
つ安定して得ることができるといった利点をも有してい
るのである。
【0031】また、第一の支持金具12と第二の支持金
具14との間に入力される振動は、連結金具26と取付
金具38との間にも及ぼされて、それら連結金具26と
取付金具38との間に、マウント軸方向のずれ応力を生
ぜしめることとなるが、上述の如き手法にて製造された
エンジンマウント10にあっては、それら連結金具26
と取付金具38(嵌着部44)との間におけるシールが
、それら両部材26,38の軸直角方向における嵌着に
よって為されているところから、前記振動荷重が、それ
ら両部材26,38間におけるシール方向に対して直交
する方向に入力されることとなる。それ故、かかる振動
荷重によって、連結金具26および取付金具38に対し
て、それらの間におけるシール性を低下させるような変
形が直接惹起されることがないのであり、振動荷重によ
る封入流体に対するシール性の低下が、極めて有効に回
避され得ることから、初期のシール性が、優れた耐久性
をもって安定して発揮され得るのである。
【0032】更にまた、このようなエンジンマウント1
0にあっては、第二の支持金具14の大径部72におけ
るかしめ部のゆるみ等が、封入流体に対するシール性の
低下に直接繋がらないことから、本実施例の如く、かか
るかしめ部によってストッパ金具74を支持せしめた場
合でも、該ストッパ金具74を通じて入力される衝撃的
な変位規制荷重に起因して、シール性が低下するような
こともないのである。尤も、このようなストッパ金具7
4を設けることは、本発明において必須の要件ではない
【0033】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0034】例えば、前記実施例では、連結金具26と
取付金具38との嵌着面間をシールするシールゴム層5
0が、取付金具38の内周面に形成されていたが、それ
に加えて、或いはそれに代えて、連結金具26の外周面
にシールゴム層を形成したり、別体ゴム層を介装するよ
うにしても良い。
【0035】また、前記実施例では、第一及び第二の支
持金具12,14の間に相対的な方向性のあるマウント
に対して、本発明手法を適用したものの具体例を示した
が、本発明は、それら両支持金具間に相対的な方向性の
ないマウントに対しても、有利に適用され得るものであ
ることは、勿論である。
【0036】更にまた、第一及び第二の支持金具12,
14の具体的形状や、オリフィス通路を含む流体室の具
体的構造は、前記実施例によって限定的に解釈されるも
のではなく、マウント装置の取付構造や、マウント装置
に要求される防振特性等に応じて、適宜、設計変更が加
えられるべきものである。
【0037】加えて、前記実施例では、本発明手法を、
自動車用エンジンマウントに対して適用したものの具体
例を示したが、本発明手法は、その他、各種の流体封入
式マウント装置に対して、有効に適用され得るものであ
る。
【0038】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り
、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは
、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明手法に従って製作された自動車用エンジ
ンマウントの一具体例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示されているエンジンマウントの製作工
程において形成される一体加硫成形品を示す縦断面図で
ある。
【図3】図1に示されているエンジンマウントの製作工
程において形成される取付金具を示す縦断面図である。
【図4】図1に示されているエンジンマウントの一製作
工程における組付操作を説明するための縦断面図である
【図5】図1に示されているエンジンマウントの製作工
程において得られる組立体を示す縦断面図である。
【図6】図1に示されているエンジンマウントの製作工
程において形成されるストッパ金具を示す縦断面図であ
る。
【図7】図1に示されているエンジンマウントの製作に
用いられる第二の支持金具を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10:エンジンマウント          12:第
一の支持金具

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  略円錐台状の外形を有するゴム弾性体
    に対し、その小径側端部に第一の支持金具が、大径側端
    部の外周面に円筒状の連結金具が、それぞれ固着されて
    なる一体加硫成形品を準備する工程と、略有底円筒形状
    を呈し、可撓性膜により流体密に閉塞された透孔を底部
    に有すると共に、開口部が、前記連結金具よりも大径の
    嵌着部とされた取付金具を準備する工程と、該取付金具
    に収容されることにより、その内部を軸方向両側部分に
    仕切ると共に、それら両側部分を互いに連通する流体流
    路を形成する仕切部材を準備する工程と、前記取付金具
    の内部に該仕切部材を収容配置せしめた後、該取付金具
    における前記可撓性膜を外部から押圧せしめて内方に入
    り込ませた状態下、所定の非圧縮性流体中において、該
    取付金具の前記嵌着部を前記一体加硫成形品の連結金具
    に外挿せしめて、それら取付金具と一体加硫成形品との
    間に該非圧縮性流体を充填すると共に、かかる外挿操作
    に伴い、それら嵌着部と連結金具との間を通じて、余剰
    の非圧縮性流体を外部に排出せしめる工程と、前記取付
    金具の前記嵌着部を、流体中で縮径加工せしめて、該嵌
    着部を前記連結金具に対して、シールゴム層を挟んで、
    嵌着固定することにより、前記仕切部材を挟んだ両側に
    、それぞれ所定量の非圧縮性流体が封入された受圧室お
    よび平衡室が形成されてなる組立体を得る工程と、該組
    立体を流体中から取り出した後、流体外において、筒状
    のかしめ部を備えた第二の支持金具を、前記取付金具に
    外挿し、そのかしめ部を該取付金具の前記嵌着部に対し
    て軸方向にかしめ固定することにより、かかる嵌着部に
    対して前記連結金具を軸方向に固定せしめる工程とを、
    有することを特徴とする流体封入式マウント装置の製作
    方法。
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