JPH04261141A - イタコン酸1−モノエステルの製造法 - Google Patents

イタコン酸1−モノエステルの製造法

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JPH04261141A
JPH04261141A JP4243091A JP4243091A JPH04261141A JP H04261141 A JPH04261141 A JP H04261141A JP 4243091 A JP4243091 A JP 4243091A JP 4243091 A JP4243091 A JP 4243091A JP H04261141 A JPH04261141 A JP H04261141A
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itaconic acid
monoester
ester bond
lipase
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Yoshihito Yamauchi
山内 慶仁
Yasuaki Takamori
高森 康彰
Kunihiko Takabe
高部 圀彦
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IWATA KAGAKU KOGYO KK
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IWATA KAGAKU KOGYO KK
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイタコン酸ジエステルを
選択的に加水分解してイタコン酸1−モノエステルを製
造する方法に関し、イタコン酸1−モノエステルは高分
子モノマーとして重要な物質であり、また各種の作物に
対し様々な有用な生理作用、例えばトマトの花成促進(
ケミカルアブストラクト84(3):13409Z)、
小麦の耐寒性付与(ケミカルアブストラクト89(3)
:18302X)、ハツカダイコンの光合成促進(ケミ
カルアブストラクト89(1):1623e)などが報
告されている極めて有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】イタコン酸モノエステルには一般式〔2
〕であらわされる1−モノエステルと、一般式〔3〕で
あらわされる4−モノエステルがある。
【0003】
【化3】
【0004】
【化4】
【0005】このうち一般式〔3〕で示される4−モノ
エステルは無水イタコン酸とアルコールを加熱するだけ
でほぼ定量的に得られる。これに対して一般式〔2〕で
示される1−モノエステルの製造法としては、1)イタ
コン酸を不完全にエステル化して、反応生成物を分画し
て1−モノエステルを単離する方法2)イタコン酸とイ
タコン酸ジアルキルエステルのエステル交換を行ない、
反応生成物から1−モノエステルを単離する方法 3)ジアルキルエステルをアルカリで部分加水分解する
方法などを、エステル化やケン化の常法として挙げるこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような1−モノエステルの製造法は、いずれも反応の
選択性及び収率が全く不十分である。そして、操作の難
易性、精製の難易性、その他の要因により工業的規模の
1−モノエステルの製造法としては不適当であり、1−
モノエステルの工業的規模の確立された製造法は未だ存
在しないのが現状である。
【0007】かかる状況下、本発明の目的は操作が簡単
で、しかも高収率で選択的にイタコン酸1−モノエステ
ルを製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは上
記目的を達成するために鋭意検討した結果、ある種のリ
パーゼやエステラーゼがイタコン酸ジエステルの4位エ
ステル結合を位置選択的に加水分解し、イタコン酸1−
モノエステルを生成し、反応液中に蓄積することを見出
した。
【0009】すなわち本発明は、一般式〔1〕のイタコ
ン酸ジエステルに4位エステル結合を選択的に加水分解
する能力を有する酵素、菌体、又は培養液或いはそれら
の処理物を作用させて、一般式〔2〕のイタコン酸1−
モノエステルを生成させる方法を提供するものである。
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】式中のRならびにR’はアルコール残基を
示し、RとR’は同一であってもまた異なっていてもよ
い。具体的には炭素数1〜18のアルキル基、アラルキ
ル基が用いられ、アルキル基としては炭素数1〜6のも
のが好ましく、またアラルキル基の中で特に好ましい例
としてはベンジル基を挙げることが出来る。
【0013】上述のイタコン酸ジエステルは常法にした
がってイタコン酸に酸触媒存在下、過剰のアルコールを
反応させることにより容易に製造できる。
【0014】本発明で用いられる、イタコン酸ジエステ
ルの4位エステル結合を位置選択的に加水分解し、イタ
コン酸1−モノエステルを生成する酵素としては、当該
作用を有する酵素であればいずれでもよく起源を問わな
い。具体的にはキャンディダ・シリンドラセア(Can
dida  cylindracea)のリパーゼ、よ
り具体的には名糖産業株式会社製リパーゼMYおよびリ
パーゼOF、またシュードモナス・フルオレッセンス(
Pseudomonas  fluorescens)
のリパーゼ、より具体的には天野製薬株式会社製リパー
ゼPS「アマノ」など、更にはブタ膵臓から抽出された
リパーゼ、より具体的にはSigma社製Crude 
 Pig  Porcine  Lipaseなどを挙
げることができ、これらの具体例はリパーゼの他にエス
テラーゼを含んでいる。
【0015】これらリパーゼやエステラーゼが微生物由
来のものである場合はそれらの微生物の菌体または培養
液を用いることも出来、動物ないし植物由来の場合はこ
れら酵素を含有する組織の砕細物を用いてもよい。また
酵素の由来を問わず酵素含有細胞の処理物も用いられる
。ここでいう処理物とは、細胞を固定化したものである
【0016】本発明におけるイタコン酸ジエステルの4
位エステル結合の選択的加水分解によるイタコン酸1−
モノエステルの生成反応は、水性媒体中で行なうのが望
ましく、有機または無機の塩類を含有する緩衝液が用い
られ、また、微生物の培養液をそのまま反応媒体とする
こともできる。反応液のpHは用いる酵素の作用最適p
Hに調整されるが、反応が進行すると共にpHが低下す
るので必要に応じて水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
、アンモニアなどの塩基を加えてpHの補正を行なう。 また基質を媒体中によく分散させるために適当な界面活
性剤を添加することもできる。
【0017】反応媒体中のイタコン酸ジエステルの仕込
濃度は当該ジエステルのアルコール残基の種類により、
溶解性が顕著に異なるため一概には言えないが、通常、
0.1〜3.0%、好ましくは0.5〜2.0%の範囲
が選ばれる。また使用する酵素量も力価により異なるが
、市販の酵素の場合0.1〜1.0%の範囲で有効な結
果が得られる。反応温度は酵素の最適温度、通常25〜
40℃が選ばれる。反応はジエステルの溶液または懸濁
液を撹拌しながら行なってもよく、また、固定化した菌
体や細胞を充填したカラムに反応媒体を流す方法でもよ
い。
【0018】この様な条件設定のもとに反応を行なうと
、イタコン酸ジエステルの4位エステル結合が選択的に
加水分解を受け、イタコン酸1−モノエステルが生成す
る。反応の進行状況は高速液体クロマトグラフィーや薄
層クロマトグラフィーなどで追跡され、反応液に酸を加
えるか、温度を下げるなどの方法で反応を止めることが
できる。
【0019】反応液から生成物の分離は溶媒抽出などで
容易に行なうことができる。例えば反応液のpHを7前
後に調整後、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、クロロホルム、ジエチルエーテルな
どの溶媒により未反応のイタコン酸ジエステルと副生し
たアルコールを予め抽出除去し、次いでpHを4以下に
調整して、同様の溶媒で生産物であるイタコン酸1−モ
ノエステルを抽出するなどの方法が用いられる。かくし
て得られた1−モノエステルは溶媒を留去したのち、更
に、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの精製法に
よりほぼ純粋な形で得ることができる。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明を詳しく説明するが
、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0021】実施例1 イタコン酸ジメチルエステル  2.0g、リパーゼM
Y  1.0gをM/10リン酸緩衝液,pH8.0,
100mlに加え、28℃,72時間撹拌しながら反応
を行なった。反応液を下記の条件下、高速液体クロマト
グラフィーで分析したところ、イタコン酸1−モノメチ
ルエステルが0.91g含まれていることがわかった。
【0022】高速液体クロマトグラフィーの分析条件プ
レカラム:SHODEX  SUGAR  SH−10
11P6mmφ×50mmL カ  ラ  ム:SHODEX  SUGAR  SH
−10118mmφ×300mmL カラム温度:50℃ 溶出溶媒  :N/100  H2SO4溶媒の流速:
1.0ml/min 検      出:RI検出機
【0023】次に上記反応液に1規定の苛性ソーダ液を
加えてpHを7.0に調整後、酢酸エチル100mlで
3回抽出し、未反応のイタコン酸ジメチルエステルを除
去した。次いで1規定の塩酸を加えてpHを2.0に下
げ、イタコン酸1−モノメチルエステルを酢酸エチル1
00mlで3回抽出した。抽出液は硫酸ナトリウムで乾
燥後溶媒を留去し、イタコン酸1−モノメチルエステル
0.85gが得られた。
【0024】実施例2〜12 酸素と基質以外は実施例1と同様にしてイタコン酸1−
モノエステルを生成した。表1に内容を示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明は高分子モノマーとしてまた作物
の生理調整剤として有用なイタコン酸1−モノエステル
を選択的に高収率で廉価に提供することができ、産業上
極めて利用価値の高いものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式〔1〕であらわされるイタコン
    酸ジエステル 【化1】 に、4位エステル結合を選択的に加水分解する酵素、菌
    体、又は培養液或いはそれらの処理物を作用させ、一般
    式〔2〕であらわされるイタコン酸1−モノエステル【
    化2】 を生成することを特徴とするイタコン酸1−モノエステ
    ルの製造法。
  2. 【請求項2】  酵素はリパーゼ又はエステラーゼであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のイタコン酸1−モ
    ノエステルの製造法。
JP4243091A 1991-02-15 1991-02-15 イタコン酸1−モノエステルの製造法 Expired - Fee Related JPH0688947B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1146036A3 (en) * 2000-04-10 2003-07-30 F. Hoffmann-La Roche Ag Tamiflu, Gallocarboxylic acid approach
JP2010065202A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Mie Univ 両親媒性イタコン酸エステル及びその重合体
CN103360251A (zh) * 2012-03-26 2013-10-23 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种高选择性催化合成衣康酸单丁酯的方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010065202A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Mie Univ 両親媒性イタコン酸エステル及びその重合体
CN103360251A (zh) * 2012-03-26 2013-10-23 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种高选择性催化合成衣康酸单丁酯的方法

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