JPH04258297A - 光学活性1−フェニル−1、3−プロパンジオールおよびその誘導体の製造法 - Google Patents

光学活性1−フェニル−1、3−プロパンジオールおよびその誘導体の製造法

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JPH04258297A
JPH04258297A JP10220391A JP10220391A JPH04258297A JP H04258297 A JPH04258297 A JP H04258297A JP 10220391 A JP10220391 A JP 10220391A JP 10220391 A JP10220391 A JP 10220391A JP H04258297 A JPH04258297 A JP H04258297A
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JP
Japan
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phenyl
propanediol
optically active
group
hydrolase
Prior art date
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Pending
Application number
JP10220391A
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English (en)
Inventor
Akiyoshi Uehara
章敬 上原
Naoki Usui
臼井 直規
Wataru Nakamatsu
亘 中松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光学活性な1−フェニ
ル−1、3−プロパンジオールおよびその誘導体の製造
法に関するものである。光学活性な1−フェニル−1、
3−プロパンジオールおよびその誘導体は、種々の医薬
品や生理活性物質の合成中間体として、あるいは液晶化
合物等の機能性材料の出発物質として重要な化合物であ
る。
【0002】
【従来の技術】これまで、光学活性な1−フェニル−1
、3−プロパンジオールおよびその誘導体を製造する方
法としては、ベンゾイル酢酸エチルを水素付加により3
−フェニル−3−ハイドロキシプロピオン酸エチルとし
、これをシュードモナス・フルオレッセンス(Pseu
domonas  fluorescens)由来のリ
パーゼによって立体選択的に加水分解した後、さらに還
元反応を行うことによってS−(−)−1−フェニル−
1、3−プロパンジオールを得る方法がある(米国特許
第4921798号)。しかし、従来の方法は反応工程
が長く繁雑であり、また高価な反応試薬を用いなければ
ならない等の欠点があり、必ずしも工業的に優れた方法
ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、簡
便かつ経済性に優れた手段で光学純度の高い1−フェニ
ル−1、3−プロパンジオールおよびその誘導体を得る
方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、簡便かつ
経済性に優れた手段で光学純度の高い1−フェニル−1
、3−プロパンジオールおよびその誘導体を得る方法を
開発するために鋭意研究を重ねた。その結果、一般式

化2】 (式中のRは、炭素数1から9で直鎖状または分岐鎖状
のアルキル基またはアルケニル基を示す)で表される化
合物のエナンチオマー混合物に水溶液中で加水分解酵素
を作用させ、エステル基を立体選択的にヒドロキシル基
に変換することにより、光学純度の高い1−フェニル−
1、3−プロパンジオールおよびその誘導体が高収率で
得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち、この発明は、一般式
【化3】 (式中のRは、炭素数1から9で直鎖状または分岐鎖状
のアルキル基またはアルケニル基を示す)で表される化
合物のエナンチオマー混合物に水溶液中で加水分解酵素
を作用させることにより、エステル基を立体選択的にヒ
ドロキシル基に変換することを特徴とする光学活性1−
フェニル−1、3−プロパンジオールおよびその誘導体
の製造法を提供するものである。
【0006】この化3において−CORで表されるアシ
ル基は、炭素数1から10で直鎖状、分岐鎖状のいずれ
でもよく、このようなものとしては、例えばアセチル基
、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、2−
ブテノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカ
ノイル基等がある。また、化3で表される1−フェニル
−1、3−プロパンジオールの誘導体は、ラセミ体混合
物でよいが、そのエナンチオマー混合比率は特に限定さ
れるものではない。
【0007】本発明で用いることのできるリパーゼとし
ては、シュ−ドモナス(pseudomonas)属、
キャンディダ(Candida)属、ムコール(Muc
or)属、ヒュミコラ(Humicola)属、ペニシ
リューム(Penicillium)属、ジオトリクム
(Geotrichum)属またはリゾプス(Rhiz
opus)属に属する微生物由来のリパーゼまたは動物
由来のリパーゼで本発明の目的を達し得るものであれば
どのようなものでもよいが、微生物由来のものの好適な
例としては、シュ−ドモナス・フルオレッセンス(Ps
eudomonas  fluorescens)、シ
ュードモナス・フラギ(Pseudomonas  f
lagi)、シュードモナス・エスピー(Pseudo
monassp.)、キャンディダ・シリンドラセア(
Candida  cylndracea)、ムコール
・ジャバニクス(Mucor  javanicus)
、ヒュミコラ・ラヌギノサ(Humicola  la
nuginosa)、ペニシリューム・サイドピウム(
Penicillium  cydopium)、ペニ
シリューム・レクゥエフォルティ(Penicilli
um  requeforti)、ジオトリクム・キャ
ンディダム(Geotrichum  candidu
m)、リゾプス・デレマル(Rhizopus  de
lemar)由来のリパーゼが、また動物由来のものの
好適な例としては豚膵臓由来のリパーゼが挙げられる。 これらのリパーゼは、それらを生産する微生物の培養あ
るいは動物組織からの抽出によって得られるが、表1に
示した酵素が市販されており、これらを使用することは
好ましい。また、これらのリパーゼは、それぞれ単独で
も、あるいは、必要に応じて混合して用いることもでき
る。また、これらのリパーゼを常法により固定化して用
いることもできる。
【表1】
【0008】反応液中の基質濃度は、通常は0.1〜5
0重量%、好ましくは、1〜30%で行われる。また、
反応液中の酵素濃度は、用いる酵素標品の酵素活性に応
じて決めることができるが、例えば0.1〜10重量%
を例示することができる。
【0009】加水分解反応を行うに際しては、反応液の
pHはpH4〜pH10の範囲、好ましくは、酵素の最
適pHに合わせて行われる。このために、適当な緩衝液
を用いてもよいし、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
等の水溶液を用いてpHスタットによりpHコントロー
ルしつつ反応を行ってもよい。反応温度も用いる酵素に
より必ずしも一定しないが、通常は10〜60℃の範囲
、好ましくは、25〜50℃の間を選択する。反応は、
撹拌下あるいは静置下いずれの方法で行ってもよい。
【0010】基質化合物中には2個のエステル基が存在
するが、加水分解されてヒドロキシル基に変換されるエ
ステル基の数は1または2のいずれでもよい。
【0011】かくして5〜100時間反応を行った後、
反応液に適当な有機溶剤、例えば、酢酸エチル、n−ヘ
キサン、2−プロパノール、トルエン等を加えてこれら
の基質および生成物を抽出し、蒸留あるいはカラムクロ
マトグラフィー等の常法を適用することにより、生成し
た光学活性1−フェニル−1、3−プロパンジオールお
よびその誘導体を分離、採取することができる。光学活
性1−フェニル−1、3−プロパンジオール誘導体を得
た場合には、アルカリ加水分解等の常法により容易に光
学活性1−フェニル−1、3−プロパンジオールへ変換
することができる。
【0012】
【実施例】次に、実施例によってこの発明をさらに詳細
に説明する。
【0013】
【実施例1】ねじ口試験管に1−フェニル−1、3−プ
ロパンジオールジアセテートのラセミ体0.05g、表
2に示すリパーゼ0.05gおよび0.2Mリン酸緩衝
液(pH7.0)1mlを入れ、30℃で48〜72時
間振盪した。反応終了後、各反応液に酢酸エチル1ml
を加え反応生成物を抽出した。溶媒を留去した後、生成
物を溶離液(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に溶
解し、これをシリカゲル(メルク製Kieselge1
60)を充填したカラムクロマトグラフィーに供し、1
−フェニル−1、3−プロパンジオール画分を分離した
。その後、光学分割カラムを用いた高速液体クロマトグ
ラフィー(カラム:ダイセル化学工業製キラルセルOB
、溶媒:n−ヘキサン/2−プロパノール=9:1、検
出:UV210nm)により、1−フェニル−1、3−
プロパンジオールのR体、S体の生成比率を求め、光学
純度を計算した。その結果を表2に示した。
【表2】
【0014】
【実施例2】ねじ口試験管に表3に示す1−フェニル−
1、3−プロパンジオールジエステルのラセミ体混合物
0.5g、リパーゼP(天野製薬製)0.05gおよび
0.2Mリン酸緩衝液(pH7.0)10mlを入れ、
40℃で24〜48時間振盪した。反応終了後、10m
lの酢酸エチルで反応生成物を抽出した。高速液体クロ
マトグラフィー(カラム:YMC製YMC−Pack 
 SIL06、溶媒:n−ヘキサン/2−プロパノール
=9:1、検出:UV210nm)で、1−フェニル−
1、3−プロパンジオールおよび1−フェニル−1、3
−プロパンジオールモノエステルを定量した。さらに、
溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液:n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で
1−フェニル−1、3−プロパンジオール画分と1−フ
ェニル−1、3−プロパンジオールモノエステル画分と
を分離した。実施例1に示した方法により、それぞれの
絶対配置と光学純度の分析を行った。ただし、モノエス
テル体は4N水酸化ナトリウムにより加水分解してジオ
ール体に変換した後分折した。分析結果と上記の定量値
より反応収率を計算した。その結果を表3に示した。
【表3】
【0015】
【発明の効果】本発明の光学活性1−フェニル−1、3
−プロパンジオールおよびその誘導体の製造法は、簡便
かつ経済性に優れた手段で光学活性1−フェニル−1、
3−プロパンジオールおよびその誘導体を製造すること
を可能にするものであり、工業的に極めて有利な方法で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中のRは、炭素数1から9で直鎖状または分岐鎖状
    のアルキル基またはアルケニル基を示す)で表される化
    合物のエナンチオマー混合物に水溶液中で加水分解酵素
    を作用させることにより、エステル基を立体選択的にヒ
    ドロキシル基に変換することを特徴とする光学活性1−
    フェニル−1、3−プロパンジオールおよびその誘導体
    の製造法。
  2. 【請求項2】加水分解酵素がシュ−ドモナス属、キャン
    ディダ属、ムコール属、ヒュミコラ属、ペニシリューム
    属、ジオトリクム属またはリゾプス属に属する微生物由
    来のリパーゼまたは動物由来のリパーゼである請求項1
    記載の製造法。
JP10220391A 1991-02-07 1991-02-07 光学活性1−フェニル−1、3−プロパンジオールおよびその誘導体の製造法 Pending JPH04258297A (ja)

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JP (1) JPH04258297A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6541242B1 (en) 1993-07-14 2003-04-01 Bristol-Myers Squibb Company Enzymatic processes for the resolution of enantiomeric mixtures of compounds useful as intermediates in the preparation of taxanes
JP2003102493A (ja) * 2001-09-27 2003-04-08 Mitsubishi Rayon Co Ltd 光学活性2−メチル−1,3−プロパンジオールモノエステルの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6541242B1 (en) 1993-07-14 2003-04-01 Bristol-Myers Squibb Company Enzymatic processes for the resolution of enantiomeric mixtures of compounds useful as intermediates in the preparation of taxanes
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