JPH04259895A - 制御棒駆動機構のフリクション試験方法および試験装置 - Google Patents

制御棒駆動機構のフリクション試験方法および試験装置

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JPH04259895A
JPH04259895A JP3022408A JP2240891A JPH04259895A JP H04259895 A JPH04259895 A JP H04259895A JP 3022408 A JP3022408 A JP 3022408A JP 2240891 A JP2240891 A JP 2240891A JP H04259895 A JPH04259895 A JP H04259895A
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drive mechanism
friction
rod drive
hollow piston
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一生 長谷川
Yoshitsugu Koyama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の目的〕
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉の起動・停止や炉
出力制御を行なう電動式制御棒駆動機構に係り、特に制
御棒駆動機構のフリクション試験を制御棒引抜方向で行
ない得るようにした制御棒駆動機構のフリクション試験
方法および試験装置に関する。
【0003】
【従来の技術】沸騰水型原子炉等の原子炉の起動・停止
や炉出力制御を行なうために制御棒駆動機構が設けられ
ている。この制御棒駆動機構には制御棒を原子炉炉心部
に出し入れする駆動方式として水圧駆動方式と電動駆動
方式とがある。このうち、電動式制御棒駆動機構(以下
、FMCRDという。)は電動機の可逆回転を利用して
ボールねじのナットにより中空ピストンを昇降させ、原
子炉の炉心部に制御棒を出し入れするようになっている
【0004】FMCRDでは、電動機の駆動により原子
炉の炉心部に制御棒が安定的かつスムーズに出し入れさ
れるか否かを検査するために、定期的にフリクション試
験が行なわれる。
【0005】従来のFMCRDのフリクション試験は、
制御棒の挿入方向でのフリクション試験であり、このフ
リクション試験は、FMCRD1で制御棒2を全引抜状
態にセットし、このセット後に図10に示すようにFM
CRD1の中空ピストン3の下面にフリクションテスト
ポンプ4から水圧を作用させて中空ピストン3を上昇さ
せ、制御棒2を炉心部5の4体1組の燃料集合体6間に
挿入しつつ、この挿入時の圧力変動を圧力計7で監視し
ながら行なっている。
【0006】しかし、制御棒挿入方向のフリクション試
験では、フリクションテストポンプ4の駆動により、制
御棒2を挿入させるためには、制御棒系のフリクション
をF(Fの判定値はエンジニアリングジャッジにより決
まり、例えばmax.30kgに設定されている。)と
し、制御棒2および中空ピストン3の水中における重量
をW1 (W1 =約91kg)、W2 (W2 =約
32kg)とし、ラビリンスシール8の圧力損失により
生じる中空ピストン3の下面圧をΔPA とし、中空ピ
ストン3の受圧面積をAすると、     ΔPA ・A  ≧  W1 +W2 +30
kg                      …
…(1)の関係が必要であり、この関係式(1)が成立
するとき制御棒2は挿入が可能であり、FMCRD1の
フリクション測定が可能となる。
【0007】これに対し、     ΔPA ・A  <  W1 +W2 +30
kg                      …
…(2)の関係がある場合には、制御棒2の挿入ができ
ず、フリクションの測定は不可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のFMCRD1で
フリクション試験を行なおうとすると、フリクションテ
ストポンプ4から供給される水圧は、前述した関係式(
1)を満足するものであなければならない。
【0009】しかし、関係式(1)を満足するフリクシ
ョンテストポンプ4はラビリンスシール8の特性上中空
ピストン3の下面圧を確保するために大流量を必要とし
、ポンプ能力を大きくとらなければならず大型化する一
方、大型化したフリクションテストポンプ4を備えても
、このポンプ4からのFMCRD1に案内される配管系
統の圧力損失の関係から、関係式(1)を満足させるこ
とが困難である。
【0010】実際に計画中のフリクションテストポンプ
4を採用した場合、そのポンプ能力および配管系統の圧
力損失から ΔPA ・A  <  W1 +W2 +30kgの関
係になってしまい、途中で制御棒2の挿入が不能になる
場合がある。しかし、制御棒2の駆動が不能となっても
、制御棒系のフリクションFは判定値である、例えば3
0kg以下である可能性がある。
【0011】また、従来のFMCRD1でフリクション
試験を行なう場合、重量W(制御棒2の重量W1 +中
空ピストン3の重量W2 )と制御棒系のフリクション
Fの荷重の和に打ち勝つ水をフリクションテストポンプ
4から供給しなければならず、フリクションテストポン
プ4のポンプ能力を大きくしなければフリクション試験
を行なうことができない。しかし、ポンプ能力を大きく
して、前記荷重W+Fに対抗し得る圧力が中空ピストン
下面に作用するまで供給水量を増加させると、供給水量
が100l/min 以上で配管系統内を流れる水の流
速が10m/sec 以上となり設備容量上問題があっ
た。
【0012】さらに、制御棒2の挿入方向のフリクショ
ン試験は駆動部の挿入速度がフリクションにより大幅に
変動するため測定時間が特定できないとともに、フリク
ション試験中の駆動部の動きがわからないため、途中で
停止していても、中空ピストン3とボールねじ9のナッ
トが分離しているため、シンクロ型検出器による位置検
出ができず、駆動部の停止位置の検知ができず、フリク
ション試験に支障がでるおそれがあった。
【0013】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、制御棒駆動機構のフリクション試験を制御棒引
抜方向で行ない得るようにし、フリクション試験時のポ
ンプ水量を大幅に減らし、フリクション試験を安定的か
つスムーズに行なうことができる制御棒駆動機構のフリ
クション試験方法および試験装置を提供することを目的
とする。
【0014】本発明の他の目的はフリクションテストポ
ンプのポンプ能力を小さくすることができ、フリクショ
ン試験装置の小型化・簡素化が図れる制御棒駆動機構の
フリクション試験方法および試験装置を提供することに
ある。 〔発明の構成〕
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る制御棒駆動
機構のフリクション試験方法は、上述した課題を解決す
るために、請求項1に記載したように、電動式制御棒駆
動機構の電動機を駆動させて制御棒を炉心部に全挿入さ
せた後に、フリクションテストポンプから前記制御棒駆
動機構の中空ピストン下面に所要圧力の水圧を上向きに
加え、この水圧を加えた状態で電動機を引抜き駆動させ
て制御棒を連続的に引抜き、この制御棒の引抜時に制御
棒と中空ピストンがボールねじのナットに加わる負荷の
大きさや有無を監視して電動式制御棒駆動機構のフリク
ションが判定値以下であるか否かを測定する方法である
【0016】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る制御棒駆動機構のフリクション試験装置は、
請求項2に記載したように、原子炉圧力容器の底部に多
数取り付けられ、可逆回転可能な電動機駆動により制御
棒を炉心部に出し入れ操作する電動式制御棒駆動機構と
、この制御棒駆動機構の中空ピストン下面に所要圧力の
水圧を上向きに加えるようにフリクションテストポンプ
を備えたフリクションテスト水圧ユニットと、前記制御
棒駆動機構の中空ピストンとこの中空ピストンを昇降さ
せるボールねじのナットの離接状態を検出する分離検出
手段と、この分離検出手段からの検出信号をモニタする
モニタリングシステムとを有し、前記制御棒駆動機構の
フリクション試験時に、制御棒を連続的に引抜操作させ
つつ、この引抜操作時に制御棒と中空ピストンがボール
ねじのナットに加える負荷の大きさや有無を監視して制
御棒駆動機構のフリクションが判定値以下であるか否か
を測定するように設定したものである。
【0017】
【作用】本発明は上述したように構成したので、制御棒
駆動機構のフリクション試験時には、電動機駆動により
原子炉炉心部に制御棒を全挿入した状態で中空ピストン
下面にフリクションテストポンプから所要圧力の水圧を
かけ、この水圧を作用させた状態で電動機を引抜き駆動
させて制御棒を連続的に引抜き、この制御棒の引抜き時
に制御棒と中空ピストンがボールねじのナットに加える
負荷の大きさや有無を監視して電動式制御棒駆動機構の
フリクションが判定値以下であるか否かを安定的かつス
ムーズに測定し得るようにしたものであり、FMCRD
のフリクション試験を制御棒の引抜き方向で行なうこと
ができ、制御棒系のフリクション方向が上向き方向であ
るため、駆動部の重量Wから制御棒系のフリクションF
を引くことができ、中空ピストンに作用する上向き力は
従来より小さくてよい。このため、フリクション試験時
にフリクションテストポンプから供給される水量を大幅
に減らすことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例について添付図面を
参照して説明する。
【0019】図1は本発明に係る制御棒駆動機構のフリ
クション試験装置の適用対象を示す原子炉の簡略断面図
である。図1に示す原子炉は軽水炉としての沸騰水型原
子炉であり、この原子炉は原子炉圧力容器10内に炉心
シュラウド11が収容されて内部に炉心部12が形成さ
れる。炉心部12には多数の燃料集合体13が4体1組
ずつ組を成して装荷される。各燃料集合体13の下端部
は炉心支持板14により、上端部は上部格子板15によ
り支持される。炉心シュラウド11の上部はシュラウド
ヘッド16で覆われており、このシュラウドヘッド16
の上方に気水分離器17が設置される。この気水分離器
17は炉心部12で発生した気液二相流を蒸気と冷却水
とに分離するようになっている。気水分離器17の上方
に蒸気乾燥器(図示せず)が設置され、気液分離された
蒸気を乾燥させて乾き蒸気にするようになっている。
【0020】原子炉炉心部12に装荷される4体1組の
燃料集合体13間に制御棒18が制御棒案内管19から
出し入れ自在に案内され、この制御棒18の出し入れに
より原子炉の起動・停止や炉出力がコントロールされる
。制御棒18の原子炉炉心部の出し入れは電動式制御棒
駆動機構(FMCRD)20により行なわれる。
【0021】このFMCRD20は原子炉圧力容器10
の底部(下鏡)に固定された制御棒駆動機構ハウジング
(以下、CRDハウジングという。)21を有する。C
RDハウジング21内には下方から制御棒駆動機構本体
(以下、CRD本体)22が挿入固定される。CRD本
体22をCRDハウジング21に固定するCRD本体フ
ランジ23には下方からスプールピース24が固定され
、このスプールピース24の下方に可逆回転可能な電動
機25とこの電動機25の回転を検出するシンクロ型検
出器26がそれぞれ取り付けられる。
【0022】また、CRD本体22は図2および図3に
示すようにCRDハウジング21の内周側に収容された
アウタチューブ28と、このアウタチューブ28の内周
側に収容されるガイドチューブ29と、このガイドチュ
ーブ29の内周側に昇降可能に収容される中空ピストン
(ピストンチューブ)30とを有し、中空ピストン30
の下端にはボールねじのナット31に着脱自在に係合可
能なドライブピストン31が一体にかつ中空ピストン3
0の一部を形成するように膨出成形される。中空ピスト
ン30の上端にはカップリング33が取り付けられ、こ
のカップリング33を介して中空ピストン30は制御棒
18に連結される。
【0023】上記中空ピストン30内にはボールねじの
スクリュシャフト35が貫通配置されており、このボー
ルねじ軸35は電動機25の出力シャフト36が連結さ
れ、この出力シャフト36を介して電動機25から回転
駆動力が伝達される。このボールねじのスクリュシャフ
ト35にはナット31が回転不能で昇降自在に螺合して
いる。上記出力シャフト36部分は前記CRD本体フラ
ンジ23に下方から固定されたスプールピース24に収
容されており、出力シャフト36とスプールピース24
との間にはシールボックス37を介してシール部材38
が装着されている。
【0024】なお、符号39はバッファスリーブであり
、このバッファスリーブ39の内周側にラビリンスシー
ル39aが形成されている。
【0025】FMCRD20には原子炉出力を所定の状
態に調整維持するために制御棒18を比較的低速で挿入
・引抜させる動作(以下シム動作と称す)と、非常時に
原子炉を緊急停止するために制御棒18を高速で挿入さ
せる動作(以下スクラム動作と称す)とがある。
【0026】シム動作は、電動機25を駆動させて出力
シャフト36を介してボールねじのスクリュシャフト3
5を回転させる。このスクリュシャフト35の回転によ
りボールナット31が上昇し中空ピストン30を介して
中空ピストン30を上昇させる。これによって制御棒1
8が低速で所定量挿入される。逆に制御棒18を引抜く
場合には電動機25を逆回転させる。電動機25の逆回
転によりボールねじのスクリュシャフト35も逆回転し
てボールナット31が下降し同時に中空ピストン30も
下降する。これによって制御棒18は低速で所定量引抜
かれる。
【0027】また、スクラム動作はCRDハウジング2
1のフランジ21aおよびCRD本体フランジ23に形
成された高圧水供給ポート40を介して水圧制御ユニッ
ト41から高圧水が供給され、この高出力が中空ピスト
ン30に作用する。この高圧力の作用により中空ピスト
ン30は前記ボールナット31から離脱して高速で上昇
し制御棒18を炉心部12内に高速で挿入する。制御棒
18のスクラム挿入により原子炉の緊急停止がなされる
【0028】FMCRD20をスクラム動作させる水圧
制御ユニット41にはワンタッチカプラ43が備えられ
ており、このワンタッチカプラ43にフリクションテス
ト水圧ユニット44が着脱可能に接続される。この水圧
ユニット44は例えば移動用カート45内に移動自在に
収容される。水圧ユニット44は固定設置タイプで、ワ
ンタッチカプラ43に接続される配管46に可撓性を持
たせてもよい。
【0029】フリクションテスト水圧ユニット44は純
水発生装置等の水源47に接続されるフリクションテス
トポンプ48を有し、このポンプ48の吐出側配管49
に圧力調整弁50、流量計51、圧力計52および切換
弁53が順次設けられ、この切換弁53から例えば可撓
性配管46を介してワンタッチカプラ43により水圧制
御ユニット41に接続される。圧力調整弁50は圧力計
52からの検出信号により開度制御されるようになって
いるが、この圧力調整弁50は単独で開度調整するよう
にしてもよい。フリクションテスト水圧ユニット44に
流量計51を設けると、この流量計51でポンプ吐出流
量を測定することで、ラビリンスシール39aでの圧力
損失を単独で測定することができる。
【0030】また、フリクションテスト水圧ユニット4
4の流量計51の下流側から戻り配管55が分岐されて
おり、この戻り配管55には切換弁56および絞り弁5
7が取り付けられている。絞り弁57は、フリクション
テストポンプ48からFMCRD20側に水を流すとき
の配管系統の圧力損失に見合う絞りを戻り配管55に付
与している。
【0031】一方、FMCRD20の出力シャフト36
には回転ディスク60が回転一体で軸方向に摺動自在に
スプライン結合等で取り付けられており、この回転ディ
スク60の外周部はに磁石61が設けられている。また
、回転ディスク60は出力シャフト36に回転一体に固
定されたディスク62に対向し、両ディスク60,62
間に介装されるスプリング63により常時上方にばね付
勢されている。
【0032】前記回転ディスク60の磁石61に対向し
てスプールピース24の外側に中空ピストン30とボー
ルねじのナット31との荷重的分離状態を検出する分離
検出手段としての分離検出プローブ65が設けられてい
る。分離検出プローブ65は回転ディスク60の磁石6
1の昇降方向のシフトの有無を検出しており、この検出
信号はオシロスコープや電磁オシロ等のモニタリングシ
ステム66に送られてモニタされる。回転ディスク60
の磁石61はボールねじのスクリュシャフト35に作用
する負荷の大小や有無、すなわち中空ピストン30とボ
ールナット31との離接状態により、スプリング63の
ばね作用で昇降方向にシフトするようになっている。分
離検出スイッチ65は中空ピストン30とボールナット
31とが接触しているときON、離れているときOFF
になるようにセットされる。その逆でもよい。
【0033】また、シンクロ型検出器26はボールねじ
のナット31の位置、ひいては中空ピストン30および
制御棒18の位置を電動機25のモータ回転数から検出
する位置検出器であり、その検出信号はモニタリングシ
ステム66に送られて表示される。
【0034】次に、制御棒駆動機構のフリクション試験
装置の作用を図2および図5を参照して説明する。
【0035】FMCRD20のフリクション試験は原子
炉の定期検査時に行なわれ、このFMCRD20のフリ
クション試験時には、フリクション試験の対象となるF
MCRD20にフリクションテスト水圧ユニット44を
接続する一方、FMCRD20の電動機25を駆動させ
て制御棒18を原子炉炉心部12に完全挿入した全挿入
位置にセットする。
【0036】制御棒18が全挿入位置にセットされた後
、フリクションテスト水圧ユニット44の切換弁53,
56を切り換えて、フリクションテストポンプ48から
の水圧を水圧制御ユニット41を介してFMCRD20
の中空ピストン30の下面に作用させる。このとき、フ
リクションテスト水圧ユニット44は戻り配管55に取
り付けられた絞り弁57により配管系統49,46の圧
力損失が予め調整されているので、切換弁53,56の
切換により、中空ピストン30の下面に直ちに一定圧力
Puが作用するようになる。
【0037】フリクションテスト水圧ユニット44に戻
り配管55が存在しないユニットでは、切換弁53が不
要となるとともに、制御棒18の全挿入状態の中空ピス
トン30の下面に分離検出スイッチ65が作動する直前
まで所要の圧力Puを作用させればよい。
【0038】中空ピストン30の下面に所要の圧力Pu
を作用させ、その圧力を保ったまま電動機25を引抜き
駆動させて制御棒18の連続引抜きを行なう。引抜き速
度は例えば約30mm/sec である。
【0039】この制御棒18の引抜き時に制御棒系にフ
リクションがある場合には、制御棒18引抜きに伴うフ
リクションFは上方向に作用するため、中空ピストン3
0の力バランスが上方向に大となり、スプリング61が
ボールねじ31,35共々中空ピストン30を持ち上げ
るため、分離検出プローブ65が荷重的分離(制御棒1
8と中空ピストン30がボールねじのボールナット31
に加わる荷重の大きさおよび有無)を検出し、フリクシ
ョンを検出することができる。このフリクション試験方
法においては、フリクションテスト水圧ユニット44か
ら中空ピストン30下面に作用する所要圧力Puを変化
させることにより、任意のフリクションを測定できる。
【0040】次に、FMCRD20のフリクション試験
時における力のバランス関係を図5を参照して考慮する
【0041】FMCRD20はのフリクション試験時の
力のバランス関係は、スプリング63がボールねじ31
,35を含む駆動部(中空ピストン30および制御棒1
8)を持ち上げるブレークポイント以上では、    
Pu・A+S+F≧W               
                     ……(3
)となる。
【0042】ここに、Fは制御棒系の上向きに作用する
フリクションであり、このフリクションFの判定値はエ
ンジニアリングジャッジにより決定され、例えばmax
.30kgである。また、Puは中空ピストン30の下
面に作用する圧力であり、Aは中空ピストン30の下面
面積である。Sはスプリング63のばね力で、分離検出
プローブ65のOFF時、すなわちスプリング63が上
限まで伸びたときの荷重に相当し、例えば約65kgに
セットされる。さらに、Wは駆動系(駆動部)の重量で
、制御棒18の重量W1 (例えばHf制御棒の水中重
量約91kg)、中空ピストン30の重量W1 (水中
重量約32kg)、ボールねじ31,35の重量W3 
(水中重量約31kg)の和である。
【0043】FMCRD20のフリクションFの判定値
を例えば30kgと想定すると、ブレークポイントでの
中空ピストン30下面の力Pu・Aは、     Pu・A=W−S−30kg        
                        …
…(4)となるように調整するから、(4)式と前記(
3)式から駆動系の重量を消去すると、     F  ≧  30kg           
                         
      ……(5)となる。
【0044】FMCRD20のフリクション試験時に、
制御棒系のフリクションFが30kgを越えると、ボー
ルねじ31,35を含む駆動部が持ち上がり、分離検出
プローブ65で分離信号が検知されるため、フリクショ
ン大(F>30kg)を図6に示すように検出すること
ができ、そのときの駆動部の位置はシンクロ型検出器2
6で常時確認しながら検出することができる。
【0045】このFMCRD20のフリクション試験は
、制御棒18の引抜き操作により、行なうことができ、
所要圧力Puを設定することにより、任意のフリクショ
ン値を検出できる。また、制御棒系のフリクションFは
常に上向きに作用するので、フリクションテストポンプ
48のポンプ能力を現状設計のポンプ能力以内に抑える
ことができ、ラビリンスシール39aでの圧力損失に伴
う流量は例えばF=30kgのとき65l/min で
あり、F=0のとき80l/min となり従来より小
さくなり、これに伴ってフリクションテスト水圧ユニッ
トの配管系統内の流速を10m/sec 以下に抑える
ことができる。また、ラビリンスシール39aでの圧力
損失や流量を流量計51の測定により検出できる。
【0046】このフリクション試験中、仮にブレークポ
イントを超える(フリクションF>30kg)ことがあ
っても、制御棒18がハングアップしていない限りフリ
クション試験を続行することができる。これは、FMC
RD20の駆動部がブレークポイントを超えた場合、中
空ピストン30がボールねじのナット31を介して受け
ていた上向きのばね力S(正確には、ばね力S−ボール
ねじの重量W3 )を失うためで、その結果、力バラン
スが崩れ合力が下向きとなるためボールねじのナット3
1とともに引き続き引抜動作(下降)を続けようとする
【0047】このとき、ボールねじは、ばね力Sにより
持ち上げられたままであるので、分離信号も引き続き出
力し続けられる。一方、再びフリクションFが小さくな
りブレークポイントを割る(フリクションF<30kg
)場合には、分離検出信号が解除される。このフリクシ
ョン試験結果をモニタリングシステム66にオシロのイ
メージで表わすと図7のようになる。
【0048】図8は制御棒駆動機構のフリクション試験
装置の第2実施例を示す概略図である。
【0049】この実施例に示されたフリクション試験装
置はフリクションテスト水圧ユニット44Aを簡素化し
た例を示す。水圧ユニット44Aはフリクションテスト
ポンプ48と圧力調整弁50、流量計51、圧力計52
から構成され、圧力調整弁50は開度調整を手動あるい
は自動にて行なうようにしたものである。
【0050】図8に示すフリクション試験装置でのフリ
クション測定は下記の要領にて行なうことができる。
【0051】FMCRD20の電動機26を駆動させて
制御棒18を全挿入する。この制御棒18の全挿入状態
でフリクションテストポンプ48により中空ピストン3
0下面に所要圧力Puを加える。この圧力Puは水圧制
御ユニット41等の元圧Pから配管系統の最大圧力損失
ΔPmax を引いた値である。駆動部の重量Wは、中
空ピストン30の重量、ボールねじ31,35の重量の
和であり、分離検出スプリングのばね力をSとすると、
前記所要圧力Puは、   Pu =(制御棒18の重量)+(駆動部の重量)−(スプリ
ングのばね力)−(30kg)           
                         
                         
   (6)である。30kgは制御棒系のフリクショ
ンFの所定値である。
【0052】中空ピストン30の下面の所要圧力Puを
加えながら、FMCRD20により制御棒18を連続引
抜し、このときの中空ピストン30とボールナット31
との荷重的分離状態は、分離検出プローブ65で検出し
、制御棒系のフリクションFが判定値を超えるか否か測
定する。
【0053】そして、フリクションFが判定値、例えば
30kg以上のとき、その位置をシンクロ型検出器26
で測定して検出ストローク位置を確認する。フリクショ
ンFが30kg以下のとき、異常なしと判断する。
【0054】また中空ピストン30の下面に作用する所
要圧力Puが0の場合を図9を参照して説明する。
【0055】この場合には、スプリングはのばね力Sが
相対的に弱く、常に     W−F(max30kg)>S       
                       ……
(7)となり、フリクションFが約89kgとなって初
めて    W−F  ≦  S          
                         
       ……(8)となる。但し、Fは制御棒系
のフリクション、Wは制御棒の重量W1 (水中約91
kg)、中空ピストン30の重量W2 (水中約32k
g)、ボールねじ31,35の重量W3 (水中約31
kg)の和であり、また、Sは分離検出スプリングのば
ね力(約65.45kg)である。
【0056】したがって、Puが0の場合のフリクショ
ン検出範囲はFが約89kg以上の場合のみとなる。
【0057】
【発明の効果】以上に述べたように本発明においては、
電動式制御棒駆動機構を引抜動作させることにより、制
御棒系に作用するフリクションが判定値を上廻るか否か
を安定的かつスムーズに測定することができる。
【0058】また、この電動式制御棒駆動機構のフリク
ション試験は、制御棒を引抜きながら行なうことができ
るので、動作方向に下向きになるとともに、制御棒のフ
リクションは上向きに作用するため、中空ピストン下面
に供給される上向きの圧力は小さくてよく、その分フリ
クションテストポンプから供給される水量を少なくする
ことができる。このため、フリクションテストポンプか
ら中空ピストン下面に供給される水量を大幅に減らすこ
とができ、ポンプ容量の小さなポンプの使用が可能とな
り、フリクション試験装置の小型化、簡素化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御棒駆動機構のフリクション試
験装置が適用される原子炉の簡略断面図。
【図2】本発明に係る制御棒駆動機構のフリクション試
験装置の一実施例を示す図。
【図3】図2に示す制御棒駆動機構の要部を拡大して示
す図。
【図4】本発明の制御棒駆動機構のフリクション試験装
置に組み込まれるフリクションテスト水圧ユニットの一
例を示す配管系統図。
【図5】本発明の制御棒駆動機構のフリクション試験装
置におけるフリクション試験時の力の作用関係を示すス
ケルトン図。
【図6】図5に示すフリクション試験における力のパラ
ンス関係を示す図。
【図7】図5に示すフリクション試験結果をオシロのイ
メージで表した図。
【図8】本発明に係る制御棒駆動機構のフリクション試
験装置の第2実施例を示す図。
【図9】上記フリクション試験装置においてフリクショ
ンテストポンプから供給される水の圧力が0の場合を示
す図。
【図10】従来の制御棒駆動機構のフリクション試験関
係を示すスケルトン図。
【符号の説明】
10  原子炉圧力容器 12  炉心部 13  燃料集合体 17  気水分離器 18  制御棒 19  制御棒案内管 20  電動式制御棒駆動機構(FMCRD)21  
制御棒駆動機構ハウジング(CRDハウジング)22 
 制御棒駆動機構本体(CRD本体)24  スプール
ピース 25  電動機 26  シンクロ型検出器 28  アウタチューブ 29  ガイドチューブ 30  中空ピストン(ピストンチューブ)31  ボ
ールねじのナット 32  ドライプピストン 35  ボールねじのスクリュシャフト36  出力シ
ャフト 39  バッファチューブ 39a  ラビリンスシール 41  水圧制御ユニット 43  ワンタッチカプラ 44  フリクションテスト水圧ユニット48  フリ
クションテストポンプ 50  圧力調整弁 51  流量計 52  圧力計 53,56  切換弁 55  戻り配管 57  絞り弁 60  回転ディスク 61  磁石 63  スプリング 65  分離検出プローブ 66  モニタリングシステム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  電動式制御棒駆動機構の電動機を駆動
    させて制御棒を炉心部に全挿入させた後に、フリクショ
    ンテストポンプから前記制御棒駆動機構の中空ピストン
    下面に所要圧力の水圧を上向きに加え、この水圧を加え
    た状態で電動機を引抜き駆動させて制御棒を連続的に引
    抜き、この制御棒の引抜時に制御棒と中空ピストンがボ
    ールねじのナットに加わる負荷の大きさや有無を監視し
    て電動式制御棒駆動機構のフリクションが判定値以下で
    あるか否かを測定することを特徴とする制御棒駆動機構
    のフリクション試験方法。
  2. 【請求項2】  原子炉圧力容器の底部に多数取り付け
    られ、可逆回転可能な電動機駆動により制御棒を炉心部
    に出し入れ操作する電動式制御棒駆動機構と、この制御
    棒駆動機構の中空ピストン下面に所要圧力の水圧を上向
    きに加えるようにフリクションテストポンプを備えたフ
    リクションテスト水圧ユニットと、前記制御棒駆動機構
    の中空ピストンとこの中空ピストンを昇降させるボール
    ねじやナットの離接状態を検出する分離検出手段と、こ
    の分離検出手段からの検出信号をモニタするモニタリン
    グシステムとを有し、前記制御棒駆動機構のフリクショ
    ン試験時に、制御棒を連続的に引抜操作させつつ、この
    引抜操作時に制御棒と中空ピストンがボールねじのナッ
    トに加える負荷の大きさや有無を監視して制御棒駆動機
    構のフリクションが判定値以下であるか否かを測定する
    ように設定したことを特徴とする制御棒駆動機構のフリ
    クション試験装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003515739A (ja) * 1999-11-30 2003-05-07 コミツサリア タ レネルジー アトミーク アクセス不可能サイト上のガイド内において可動対象物に発生する摩擦力を決定するための方法
JP2013156077A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Toshiba Corp 制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置
CN104198170A (zh) * 2014-08-26 2014-12-10 北京精密机电控制设备研究所 前摆心喷管负载模拟摩擦加载装置

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