JPH0926494A - 制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装置及び緩衝ばね故障検査方法 - Google Patents

制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装置及び緩衝ばね故障検査方法

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JPH0926494A
JPH0926494A JP7177275A JP17727595A JPH0926494A JP H0926494 A JPH0926494 A JP H0926494A JP 7177275 A JP7177275 A JP 7177275A JP 17727595 A JP17727595 A JP 17727595A JP H0926494 A JPH0926494 A JP H0926494A
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buffer spring
control rod
hollow piston
spring
rod drive
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JP7177275A
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Takeshi Takahashi
高橋  健
Toshihiro Kodama
俊博 児玉
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】緩衝用ばね材の弾性喪失の状態を、制御棒駆動
装置を原子炉圧力容器から取り外して分解点検すること
なく検知することができる制御棒駆動装置の緩衝ばね故
障検査装置および緩衝ばね故障検査方法を提供する。 【構成】制御棒の端部に結合され、制御棒の出し入れを
行う中空ピストン17と、この中空ピストンの移動方向
終端部分に配置され、この中空ピストンの衝突を緩和す
るばね定数の異なる2種の緩衝ばね24,26とを備え
た制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査方法において、前
記中空ピストン17を、所定の押圧力で、ばね定数の小
さな緩衝ばねに抗して停止するまで移動させ、その停止
位置と予め定められている基準位置とを比較し、その差
により前記ばね定数の大きな緩衝用ばね材の健全性を検
知するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば沸騰水型原子炉
等に採用されているモータ駆動・水圧スクラム方式の制
御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装置および緩衝ばね故
障検査方法に係り、特に制御棒の出し入れを行う中空ピ
ストンの移動方向終端部分に、中空ピストンの衝突を緩
和するばね定数の異なる2種の緩衝ばねを備えている制
御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装置および検査方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に採用されている沸騰水型原子
炉の制御棒駆動装置としては、水圧駆動ピストン・ロッ
キング方式のものとモータ駆動・水圧スクラム方式のも
のがある。水圧駆動ピストン・ロッキング方式制御棒駆
動装置は、スクラム時の減速用緩衝ばねとして、流体抵
抗を利用した水圧バッファ機構が組み込まれているが、
モータ駆動・水圧スクラム方式制御棒駆動装置は、スク
ラム時の減速用緩衝ばねとして、機械ばね(コイルばね
および皿ばね)が組み込まれているのが普通である。
【0003】本発明は、スクラム時の減速用緩衝ばねと
して、機械ばね(コイルばねおよび皿ばね)を使用する
モータ駆動・水圧スクラム方式の制御棒駆動装置に関す
るものである。モータ駆動・水圧スクラム方式の制御棒
駆動装置の構成および機能については、例えば特開昭6
1−213689号公報に示されている。
【0004】制御棒駆動装置は挿入配管を介して供給さ
れる高圧水によって制御棒の炉心内への緊急挿入を行
い、原子炉を緊急停止させるものである。制御棒駆動装
置のスクラム動作(制御棒の緊急全挿入)は、高圧のス
クラム水がスクラム挿入配管を介して供給されることに
よって行われる。スクラム水を供給すると、高圧水は中
空ピストンを押し上げる。そこで中空ピストンはボール
ナットから分離して制御棒と一体に高速上昇し、制御棒
を炉心へ緊急全挿入させる。
【0005】この時、最上昇位置付近で高速上昇する中
空ピストンの運動エネルギを吸収し、これを停止させる
ための、コイルばねと皿ばねの弾性力の異なる2種類の
緩衝用ばね材が設けられ、中空ピストンがこのばね材を
圧縮して停止時の衝撃を緩和するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように形成されて
いる制御棒駆動装置においては、緩衝用コイルばねと皿
ばねは、制御棒駆動装置内に組み込まれていることか
ら、通常運転時にはこれらのばねの破損は外観的には判
別ができない。このため、プラントの定期検査時に、原
子炉圧力容器から制御棒駆動装置を取り外し、分解点検
をしなければコイルばねと皿ばねの破損がわからなかっ
た。
【0007】緩衝用ばね材の破損あるいはばね材の圧縮
位置での固着を想定した場合、中空ピストンの運動エネ
ルギを吸収することができず、制御棒および制御棒駆動
装置に過大な衝撃荷重が負荷される恐れがあり、また、
緩衝用ばね材の破損は、制御棒駆動装置の分解点検でし
か発見できないが、プラントの定期検査時に分解点検す
る台数は限られており、全制御棒駆動装置の点検は困難
であった。
【0008】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、緩衝用ばね材の無機能状態、すな
わち弾性喪失の状態を、制御棒駆動装置を原子炉圧力容
器から取り外して分解点検することなく検知することが
できる制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装置および緩
衝ばね故障検査方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、制御
棒の端部に結合され、制御棒の出し入れを行う中空ピス
トンと、この中空ピストンの移動方向終端部分に配置さ
れ、この中空ピストンの衝突を緩和するばね定数の異な
る2種の緩衝ばねとを備えた制御棒駆動装置の緩衝ばね
故障検査方法において、前記中空ピストンを、所定の押
圧力で、ばね定数の小さな緩衝ばねに抗して停止するま
で移動させ、その停止位置と予め定められている基準位
置とを比較し、その差により前記ばね定数の大きな緩衝
用ばね材の健全性を検知するようにし所期の目的を達成
するようにしたものである。
【0010】また、制御棒の端部に結合され、制御棒の
出し入れを行う中空ピストンと、この中空ピストンの移
動方向終端部分に配置され、この中空ピストンの衝突を
緩和する緩衝ばねとを備え、前記緩衝ばねが、正常時ば
ね定数の大きな緩衝用ばねと正常時ばね定数の小さな緩
衝用ばねとが直列に設けられている制御棒駆動装置の緩
衝ばね故障検査装置において、前記中空ピストンに、こ
の中空ピストンとともに移動する永久磁石を設け、かつ
前記ピストンの固定側に、前記磁石の接近により入り切
りする複数のスイッチを設けるとともに、このスイッチ
を、前記正常時ばね定数の小さな緩衝用ばねは圧縮さ
れ、かつ前記正常時ばね定数の大きな緩衝用ばねはほと
んど圧縮されないピストン位置における永久磁石と対向
する位置と、前記正常時ばね定数の小さな緩衝用ばねは
圧縮され、かつ前記正常時ばね定数の大きな緩衝用ばね
も圧縮されたピストン位置における永久磁石と対向する
位置とに配置し、かつ前記制御棒駆動装置に、前記中空
ピストンを前記正常時ばね定数の小さな緩衝用ばねは圧
縮され、かつ前記正常時ばね定数の大きな緩衝用ばねは
ほとんど圧縮されない押圧力を加えて移動させるピスト
ン移動手段と、前記スイッチの作動を表示する表示手段
とを設けるようにしたものである。
【0011】
【作用】すなわちこのように形成されている制御棒駆動
装置であると、例えばスクラム挿入配管を介して水圧を
加え、中空ピストンを最上昇位置付近まで上昇させる。
この時、供給される圧力は、ばね定数の小さな緩衝用ば
ね材(コイルばね)を圧縮し、ばね定数の大きな緩衝用
ばね材(皿ばね)は圧縮しない圧力に設定されているこ
とから、所定の水圧が供給された状態で、中空ピストン
の基準の位置から緩衝用ばね材が健全であるか、緩衝用
ばね材の機能が喪失しているかが判定され、したがっ
て、緩衝用ばね材の無機能状態、すなわち弾性喪失の状
態を、制御棒駆動装置を原子炉圧力容器から取り外して
分解点検することなく検知することができるのである。
【0012】
【実施例】以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細
に説明する。図1にはその制御棒駆動装置が断面で示さ
れ、図2にはその制御棒駆動装置の駆動系統図が示さ
れ、また図6には制御棒駆動装置の周辺が断面で示され
ている。この図6において、原子炉圧力容器1の底部に
は多数の制御棒駆動装置5が設置されている。符号7は
原子炉圧力容器1の底部に設けられたCRDハウジング
である。
【0013】制御棒駆動装置5はCRDハウジング7内
に下方より組み込まれ、この制御棒駆動装置5の上部に
は制御棒6がカップリングにより連結されている。制御
棒6は制御棒駆動装置5により燃料集合体2内に挿入・
引き抜きされることにより炉心3の出力を制御してい
る。
【0014】制御棒駆動装置5下端には、図1に示され
ているように、モータ9が設置され、このモータ9の駆
動により、前記制御棒6の炉心3内への挿入・引き抜き
(通常駆動)を行い、原子炉の反応度を制御する。ま
た、緊急時には前記制御棒6を炉心3内へ急速に挿入す
る必要があるため、制御棒駆動水圧系(本図には記載さ
れていない)からスクラム挿入配管22を介して供給さ
れる高圧水によって前記制御棒6の炉心3内への緊急挿
入を行う。135万kW級の原子炉プラントでは制御棒
駆動装置5は1つの原子炉に対して205台設置され、
制御棒およびそれを駆動する制御棒駆動装置が1対1に
構成配置されている。
【0015】制御棒駆動装置5による通常駆動時の制御
棒6の挿入駆動および引抜駆動は、モータ9によって行
われる。すなわち、モータ9により駆動軸10を回転す
ると、その回転はカップリングを介してボールねじ15
へ伝達され、ボールねじ15の回転運動はボールナット
16の昇降動作に変換される。そしてボールナット16
と一体に中空ピストン17および制御棒6も昇降動作す
るので、モータ9の回転方向に応じて制御棒6が炉心3
へ挿入、あるいは炉心3より引抜かれることになる。
【0016】つぎに緊急時におけるスクラム動作(制御
棒6の緊急全挿入)は、図2の水圧制御ユニット29に
設置されたスクラム弁31が急開して、アキュムレータ
30より高圧のスクラム水がスクラム挿入配管25を介
して供給されることによって行われる。その動作原理を
以下に説明する。
【0017】水圧制御ユニット29に設置されたスクラ
ム弁31が急開して、アキュムレータ30より高圧のス
クラム水がスクラム挿入配管25を介してスクラム水を
供給されると、そのスクラム水は、図1において制御棒
駆動装置5内のアウターチューブ21と呼ばれる内筒管
に流入する。アウターチューブ21の下部にはスプール
ピース8と呼ばれる下部機構が設けられ、さらにその下
部に設置されたモータ9とアウターチューブ21を連結
する。
【0018】スプールピース8とアウターチューブ21
はボールねじ押え14とアウターチューブ21aとの隙
間を介して同じ圧力を受ける。このためモータ9の回転
を伝達する駆動軸10の周囲には軸封部(例えばグラン
ドパッキン等)11が配置され、水圧と外部を遮断し、
高圧水を保持する構造としている。
【0019】アウターチューブ21に流入した高圧水は
中空ピストン17を押し上げる。そこで中空ピストン1
7はボールナット16から離れて制御棒6と一体に上昇
し、制御棒6を炉心3へ緊急全挿入させる。スクラム時
の中空ピストン17の移動時間は中空ピストン17の下
端に配置された永久磁石28bが位置検出器12b内に
内蔵されたリードスイッチ(本図には記載されていな
い)を下方より順次オンさせ、オン信号を位置表示器1
3で計測することができる。
【0020】つぎに、スクラム時の中空ピストンの停止
動作について図4により説明する。中空ピストン17の
外周にはガイドチューブ19が配置され、ガイドチュー
ブの内面には中空ピストン17の下端に配した係合爪1
8をラッチさせて中空ピストン17の下降を阻止するた
めのラッチ孔20が設けられている。
【0021】さらに、ガイドチューブ19の上方には、
上下動可能な摺動ピストン23と、この摺動ピストン2
3を上方より押し付けてガイドチューブ19の上面に定
着させるコイルばね24、すなわち、ばね定数の小さい
第1の緩衝用ばね材が配置され、このコイルばね24の
上面を摺動部材25で受けている。そして、この摺動部
材の上面には中空ピストン17を囲んで多数の皿ばね2
6が積層配置されている。
【0022】なお、これらの皿ばね26は、前記コイル
ばね24よりばね定数が十分大きい第2の緩衝用ばね材
を構成するものである。摺動ピストン23には、帯状の
連結部材27が接続されている。この連結部材27は前
記ガイドチューブ19とアウターチューブ21との間の
間隙に挿通されており、その下端に永久磁石28aを取
り付けている。
【0023】スクラム水によって高速上昇した中空ピス
トンは、図4(a)に示されるように、ピストン下部の
太径部を摺動ピストン23に下方より衝突させ、コイル
ばね24を圧縮させ、コイルばね24に運動エネルギー
を吸収されながら摺動ピストン23と一体となってさら
に上昇し、今度は上記摺動ピストン23を摺動部材25
に衝突させる(図4(b))。
【0024】この時点から中空ピストン17の運動エネ
ルギーが摺動ピストン23および摺動部材25を介して
皿ばね26にも伝達されるようになり、皿ばね26の変
形によって中空ピストン17の運動エネルギーが急速に
吸収されて速度が低下し、力学的に均衡に達したところ
で中空ピストン17は停止する(図4(c))。
【0025】続いて、皿ばね26に蓄えられたエネルギ
ーによって中空ピストン17は下方へ押し戻される。こ
の時、前記係合爪18は開放しているので、これがガイ
ドチューブ19に設けられたラッチ孔20に係合し、中
空ピストン17は停止して、制御棒6は全挿入位置に保
持される。
【0026】(図4(d))ここで、皿ばね26が、割
れ、スティック等により故障していた場合には、スクラ
ム時の非常に高速な中空ピストンの移動を適度に減速で
きなくなるので、中空ピストンの運動エネルギーによっ
て過大な衝突荷重が発生することになる。この衝突荷重
は、機器の強度の面から見ると非常に厳しいものである
ため、このような状況を回避する方法が必要であった。
【0027】上記の問題点は、図4に示されるように制
御棒駆動装置をCRDハウジングに据え付けたままの状
態で、CRDハウジング7の外側に配置された位置検出
器のリードスイッチ40aおよび40bをばね定数の小
さな緩衝用ばね部材の圧縮位置(このリードスイッチを
40bとする)とばね定数の大きな緩衝用ばね部材の圧
縮位置(このリードスイッチを40aとする)とに配列
し、検査装置により水圧制御ユニットからスクラム挿入
配管を介して水圧を加え、中空ピストンをボールナット
より分離させて中空ピストンを最上昇位置まで上昇さ
せ、リードスイッチ40aおよび40bのスイッチング
状態表示を見ることにより緩衝用ばね材の無機能状態、
すなわちばねの弾性の喪失を検知することができるよう
にしたものである。これについて、以下、説明する。
【0028】図2は、中空ピストンを水圧により上昇さ
せる配管および弁、圧力計、流量計より構成される検査
装置32を仮設配管48にて水圧制御ユニット29に接
続した一例の概略図を示す。制御棒駆動装置5は、図1
に示されるように、CRDハウジング7の外側に配置さ
れた位置検出器12a、12bが設けられており、位置
検出器12aにはリードスイッチ40aおよび40bが
内蔵されている。
【0029】また、位置検出器12a内のリードスイッ
チ40aおよび40bのオン、オフ表示は、外部の位置
表示器13に表示される。図2に示されるように、制御
棒駆動装置5に接続されたスクラム挿入配管22の上流
には水圧制御ユニット29が常設されている。1台の水
圧制御ユニット29には2台の制御棒駆動装置5が接続
される。制御棒駆動装置5に水圧を供給する検査装置3
2をスクラム挿入配管22の上流の水圧制御ユニット2
9に接続する。
【0030】検査装置32にはポンプ41下流より仮設
配管48を介して水圧が供給されている。検査装置32
は、流量調節弁42、43(これらの弁は水圧供給量の
大小によって切り替えられる)、圧力計45及び流量計
46、圧力、流量の記録計47および切り替え弁44よ
り構成される。この検査装置32は、あらかじめ流量調
節弁42、43の弁開度を調整し、正常時ばね定数の大
きな緩衝用ばね材を圧縮しない圧力および流量を設定し
ておく。検査時、切り替え弁44を開弁し、あらかじめ
流量調節弁42および43により設定された流量を水圧
制御ユニット29に供給する。
【0031】水圧制御ユニット29に供給された流量
は、スクラム挿入配管22を介して制御棒駆動装置5に
流入するが、この時、制御棒駆動装置5は水圧制御ユニ
ット29に対して2台接続されているので、あらかじめ
検査対象ではない制御棒駆動装置側のスクラム挿入配管
隔離弁49aまたは49bのいずれかを閉弁しておく。
開弁している側のスクラム挿入配管隔離弁を通って制御
棒駆動装置5に送り込まれた流量は、中空ピストン17
を全挿入位置に達するまで押し上げる。
【0032】図4(a)および(b)に示されるよう
に、全挿入位置まで到達した中空ピストン17は、ピス
トン下部の太径部を摺動ピストン23に下方より衝突さ
せ、コイルばね24を圧縮させ、摺動ピストン23と一
体となってさらに上昇し、今度は上記摺動ピストン23
を摺動部材25に衝突する。
【0033】この間、摺動ピストン23に連結部材27
を介して連結された永久磁石28aの上昇に伴い、まず
下位のリードスイッチ40bがオンする。リードスイッ
チのオン、オフ状態は図1に示す位置表示器13に表示
され、検査員が確認できるようになっている。
【0034】ところが、供給される水圧は、正常時ばね
定数の大きな緩衝用ばね材を圧縮しないようにスクラム
時の圧力より低い圧力に設定しているので、皿ばね26
の変形量は小さく、皿ばね圧縮位置に配したリードスイ
ッチ40aをオンさせることはない。したがって、ばね
定数の小さな緩衝用ばね材(コイルばね24)を圧縮
し、ばね材の圧縮位置に取り付けられたリードスイッチ
40bは作動させるが、ばね定数の大きな緩衝用ばね材
(皿ばね26)は圧縮しないので、40bのみのスイッ
チオンを緩衝用ばね材が健全であると判定する。
【0035】万一、皿ばね26が割れてスティック等に
より故障していた場合には、図4(c)のように、40
aもスイッチオンするので、緩衝用ばね材の機能が喪失
していると判定し、この場合には、このCRDを点検す
ることにより機器の保全を図ることができる。以上の検
査フローを図3にまとめて示す。
【0036】以上の実施例では、図1に示されるよう
に、リードスイッチ40a、40bを内蔵した位置検出
器12aはスクラム時の中空ピストンの移動時間を計測
するために設けられている位置検出器12bとは別に設
けたものであるが、他の実施例として、図5に示すよう
にリードスイッチ40a、40bをスクラム時の中空ピ
ストンの移動時間を計測するために設けられている位置
検出器12bに組み込むことで2つの位置検出器を合理
化することもできる。この場合でも、前述した作動と同
じとなり、全く同じ機能を有するものとなる。
【0037】以上記述したように、この緩衝ばね故障検
査装置によれば、規定の水圧を中空ピストンに加え、そ
の時のリードスイッチの動作状態により確認されること
になる。これにより、スクラム完了時の中空ピストン停
止による衝突荷重を常に低く抑制、維持することができ
るため、機器の強度余裕を確保することができる。ま
た、制御棒駆動装置の緩衝用ばね材の機能喪失の有無が
原子炉圧力容器に据え付けられたままの状態で選定でき
るので、機器保全の効率を向上させることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、緩衝用ばね材の無機能状態、すなわち弾性喪失の状
態を、制御棒駆動装置を原子炉圧力容器から取り外して
分解点検することなく検知することができる制御棒駆動
装置の緩衝ばね故障検査装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装
置の一実施例を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装
置の駆動系統図である。
【図3】本発明の検査フローを示す図である。
【図4】本発明の制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装
置の緩衝用ばね材とリードスイッチの作動原理図であ
る。
【図5】本発明の制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装
置の他の実施例を示す縦断側面図である。
【図6】本発明の緩衝ばね故障検査装置を備えた制御棒
駆動装置の周辺を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…燃料集合体、3…炉心、4…
原子炉格納容器、5…制御棒駆動装置、6…制御棒、7
…CRDハウジング、8…スプールピース、9…モー
タ、10…駆動軸、11…軸封部、12a,12b…位
置検出器、13…位置表示器、14…ボールねじ押さ
え、15…ボールねじ、16…ボールナット、17…中
空ピストン、18…係合爪、19…ガイドチューブ、2
0…ラッチ孔、21,21a…アウターチューブ、22
…スクラム挿入配管、23…摺動ピストン、24…コイ
ルばね、25…摺動部材、26…皿ばね、27…連結部
材、28a,28b…永久磁石、29…水圧制御ユニッ
ト、30…アキュムレータ、31…スクラム弁、32…
検査装置、40a,40b…リードスイッチ、41…ポ
ンプ、42…流量調節弁、43…流量調節弁、44…切
替え弁、45…圧力計、46…流量計、47…記録計、
48…仮設配管、49a,49b…スクラム挿入配管隔
離弁。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御棒の端部に結合され、制御棒の出し
    入れを行う中空ピストンと、該中空ピストンの移動方向
    終端部分に配置され、この中空ピストンの衝突を緩和す
    るばね定数の異なる2種の緩衝ばねとを備えた制御棒駆
    動装置の緩衝ばね故障検査方法において、 前記中空ピストンを、所定の押圧力で、ばね定数の小さ
    な緩衝ばねに抗して停止するまで移動させ、その停止位
    置と予め定められている基準位置とを比較し、その差に
    より前記ばね定数の大きな緩衝用ばね材の健全性を検知
    するようにしたことを特徴とする制御棒駆動装置の緩衝
    ばね故障検査方法。
  2. 【請求項2】 制御棒の端部に結合され、制御棒の出し
    入れを行う中空ピストンと、該中空ピストンの移動方向
    終端部分に配置され、この中空ピストンの衝突を緩和す
    る緩衝ばねとを備え、前記緩衝ばねが、正常時ばね定数
    の大きな緩衝用ばねと正常時ばね定数の小さな緩衝用ば
    ねとが直列に設けられている制御棒駆動装置の緩衝ばね
    故障検査方法において、 前記中空ピストンに、前記正常時ばね定数の小さな緩衝
    用ばねは圧縮され、かつ前記正常時ばね定数の大きな緩
    衝用ばねは圧縮されない圧力を加えて、中空ピストンを
    前記緩衝ばね側に移動させ、中空ピストンが停止した位
    置を予め定められている基準位置と比較し、その差によ
    り前記正常時ばね定数の大きな緩衝用ばね材の健全性を
    検知するようにしたことを特徴とする制御棒駆動装置の
    緩衝ばね故障検査方法。
  3. 【請求項3】 制御棒の端部に結合され、制御棒の出し
    入れを行う中空ピストンと、該中空ピストンの移動方向
    終端部分に配置され、この中空ピストンの衝突を緩和す
    る緩衝ばねとを備え、前記緩衝ばねが、正常時ばね定数
    の大きな緩衝用ばねと正常時ばね定数の小さな緩衝用ば
    ねとが直列に設けられている制御棒駆動装置の緩衝ばね
    故障検査方法において、 前記制御棒駆動装置の中空ピストン外周に、中空ピスト
    ンの位置信号を検出する検出器内のリードスイッチを取
    り付けるとともに、このスイッチを制御棒駆動装置のば
    ね定数の大きな緩衝用ばね部材の圧縮位置とばね定数の
    小さな緩衝用ばね部材の圧縮位置とに配列し、中空ピス
    トンの最挿入位置で緩衝用ばね材を圧縮し、中空ピスト
    ンの上昇動作とともに上昇移動するスイッチ作動用永久
    磁石でばね定数の小さな緩衝用ばね材の圧縮位置に取り
    付けられたリードスイッチが点灯し、ばね定数の大きな
    緩衝用ばね材が点灯しないときに正常と判定することに
    よって緩衝用ばね材の破損を検知するようにしたことを
    特徴とする制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査方法。
  4. 【請求項4】 制御棒の端部に結合され、制御棒の出し
    入れを行う中空ピストンと、該中空ピストンの移動方向
    終端部分に配置され、この中空ピストンの衝突を緩和す
    る緩衝ばねとを備え、前記緩衝ばねが、正常時ばね定数
    の大きな緩衝用ばねと正常時ばね定数の小さな緩衝用ば
    ねとが直列に設けられている制御棒駆動装置の緩衝ばね
    故障検査方法において、 前記中空ピストンに、前記正常時ばね定数の小さな緩衝
    用ばねは圧縮され、かつ前記正常時ばね定数の大きな緩
    衝用ばねはほとんど圧縮されない圧力を加えて、中空ピ
    ストンを前記緩衝ばね側に移動させ、中空ピストンが停
    止した位置を予め定められている基準位置と比較し、前
    記中空ピストンが前記基準位置よりばねの縮圧方向に移
    動していた場合に、正常時ばね定数の大きな緩衝用ばね
    の異常と認定するようにしたことを特徴とする制御棒駆
    動装置の緩衝ばね故障検査方法。
  5. 【請求項5】 制御棒の端部に結合され、制御棒の出し
    入れを行う中空ピストンと、該中空ピストンの移動方向
    終端部分に配置され、この中空ピストンの衝突を緩和す
    る緩衝ばねとを備え、前記緩衝ばねが、正常時ばね定数
    の大きな緩衝用ばねと正常時ばね定数の小さな緩衝用ば
    ねとが直列に設けられている制御棒駆動装置の緩衝ばね
    故障検査装置において、 前記中空ピストンに、該中空ピストンとともに移動する
    永久磁石を設け、かつ前記ピストンの固定側に、前記磁
    石の接近により入り切りする複数のスイッチを設けると
    ともに、このスイッチを、前記正常時ばね定数の小さな
    緩衝用ばねは圧縮され、かつ前記正常時ばね定数の大き
    な緩衝用ばねはほとんど圧縮されないピストン位置にお
    ける永久磁石と対向する位置と、前記正常時ばね定数の
    小さな緩衝用ばねは圧縮され、かつ前記正常時ばね定数
    の大きな緩衝用ばねも圧縮されたピストン位置における
    永久磁石と対向する位置とに配置し、かつ前記制御棒駆
    動装置に、前記中空ピストンを前記正常時ばね定数の小
    さな緩衝用ばねは圧縮され、かつ前記正常時ばね定数の
    大きな緩衝用ばねはほとんど圧縮されない押圧力を加え
    て移動させるピストン移動手段と、前記スイッチの作動
    を表示する表示手段とを設けたことを特徴とする制御棒
    駆動装置の緩衝ばね故障検査装置。
  6. 【請求項6】 制御棒の端部に結合され、制御棒の出し
    入れを行う中空ピストンおよびこの中空ピストンの移動
    方向終端部分に配置されたばね定数の異なる2種の緩衝
    ばねとを備えたモータ駆動・水圧スクラム方式制御棒駆
    動装置と、この制御棒駆動装置の位置信号を検出する検
    出器と、制御棒駆動装置の位置信号を表示する表示器
    と、前記制御棒駆動装置に配管を介して水圧を加える水
    圧制御ユニットと、水圧制御ユニットに水圧を供給する
    ポンプおよび配管と、前記ポンプ圧力を仮設配管を介し
    て水圧制御ユニットにバイパスして供給し、弁により供
    給圧力および流量を制御、あるいは測定・記録する計測
    装置とを備えた制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装置
    において、 前記制御棒駆動装置の中空ピストンを最上昇位置まで上
    昇させ、正常時ばね定数の大きな緩衝用ばね材を圧縮し
    ない圧力を加えて、その中空ピストンの位置により制御
    棒駆動装置の緩衝用ばね材の破損を検知するようにした
    ことを特徴とする制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記制御棒駆動装置外周に、制御棒駆動
    装置の位置信号を検出する検出器内のリードスイッチを
    取り付けるとともに、このスイッチを制御棒駆動装置の
    ばね定数の大きな緩衝用ばね部材の圧縮位置とばね定数
    の小さな緩衝用ばね部材の圧縮位置とに配列し、かつ中
    空ピストンの最挿入位置で緩衝用ばね材を圧縮し、中空
    ピストンの上昇動作とともに上昇移動する永久磁石によ
    りばね材の圧縮位置に取り付けられたリードスイッチを
    点灯動作させることによって緩衝用ばね材の破損を検知
    するようにした請求項5記載の制御棒駆動装置の緩衝ば
    ね故障検査装置。
JP7177275A 1995-07-13 1995-07-13 制御棒駆動装置の緩衝ばね故障検査装置及び緩衝ばね故障検査方法 Pending JPH0926494A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111816332A (zh) * 2020-07-01 2020-10-23 中国核电工程有限公司 一种控制棒及高温气冷堆

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111816332A (zh) * 2020-07-01 2020-10-23 中国核电工程有限公司 一种控制棒及高温气冷堆
CN111816332B (zh) * 2020-07-01 2023-02-17 中国核电工程有限公司 一种控制棒及高温气冷堆

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