JPH10132977A - 制御棒駆動機構 - Google Patents

制御棒駆動機構

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JPH10132977A
JPH10132977A JP8285550A JP28555096A JPH10132977A JP H10132977 A JPH10132977 A JP H10132977A JP 8285550 A JP8285550 A JP 8285550A JP 28555096 A JP28555096 A JP 28555096A JP H10132977 A JPH10132977 A JP H10132977A
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JP
Japan
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control rod
drive mechanism
rod drive
motor
coupling
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Application number
JP8285550A
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English (en)
Inventor
Tatsutoshi Tokuyama
龍俊 徳山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マグネットカップリング採用により軸封部を削
除した上で、さらにメンテナンス性の向上、作業性の向
上、制御の簡素化、物量の低減、および寿命の伸張が図
れ、また万一のマグネットカップリングのトラブルを考
慮しても、制御棒位置保持が可能である安全な制御棒駆
動機構を提供する。 【解決手段】沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器下部に設
けられ、制御棒12を昇降駆動することによって熱出力
を制御する。駆動源として電動機を用いるとともに、そ
の電動機の回転軸2を制御棒側の駆動軸4に伝達する手
段としてマグネットカップリング25,26を設けてな
る電動型制御棒駆動機構である。電動機として誘導電動
機38を採用するとともに、この誘導電動機38から伝
達される駆動力を制限するためのスリップクラッチ45
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉
(BWR)の原子炉圧力容器下部に設けられて制御棒
(CR)を昇降駆動する制御棒駆動機構(CRD)に係
り、特に電動型制御棒駆動機構(FMCRD)の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、この種の電動型制御棒駆動機構
の従来例を示す縦断面図である。この制御棒駆動機構は
下端部に電動機1を備え、電動機1の垂直な回転軸2が
ギアカップリング3を介して上方の垂直な駆動軸4に連
結されている。駆動軸4にはボールねじ5が一体回転可
能に連結され、このボールねじ5にボールナット6が螺
合してボールねじ5の回転により昇降駆動されるように
なっている。現在建設されている改良型沸騰水型原子炉
(ABWR)における電動型制御棒駆動機構では、電動
機1としてステッピングモータが採用されている。
【0003】ボールナット6の外周部には上下配置で対
をなすローラ7が設けられ、これらのローラ7は、ガイ
ドチューブ8の内周面に形成された軸方向の取付板9を
狭持するように取り付けられている。ボールナット6の
上部には、ボールねじ5を囲んで上方に伸びる中空ピス
トン10が設けられ、この中空ピストン10の上端に、
カップリング11を介して制御棒12が連結されてい
る。
【0004】また、電動機1には電磁ブレーキ13が取
り付けられ、この電磁ブレーキ13を作動させることに
より、電動機1を停止できるようになっている。電磁ブ
レーキ13の下端にはシンクロ位置検出器14が設けら
れ、このシンクロ位置検出器14により制御棒12の位
置を検出することができるようになっている。なお、電
動機1、電磁ブレーキ13およびシンクロ位置検出器1
4は、ギアカップリング3の周囲に配設した筒状のモー
タブラケット15で下記のスプールピースに連結されて
いる。また、モータブラケット15の上方位置で駆動軸
4の貫通部位には、シール部材としてグランドパッキン
16が使用されている。それ以外の静止シール部には、
ゴム製のOリング17,18が使用されている。
【0005】さらに、ボールねじ5、中空ピストン10
およびガイドチューブ8を囲む配置で炉壁を貫通する制
御棒駆動機構ハウジング(以下、CRDハウジング)1
9と、このCRDハウジング19下部に設けられたアウ
タチューブ20と、このアウタチューブ20の下部に設
けられたスプールピース21とが、互いに3部材とも同
一のボルト22で固定されている。なお、CRDハウジ
ング19とアウタチューブ20とは、これらの2部材同
士のみを固定する別のボルト23で締着されており、ボ
ルト22を取り外しても、スプールピース21はCRD
ハウジング19から分離するものの、CRDハウジング
19とアウタチューブ20とは一体で、その分離にはボ
ルト23を取り外す必要がある構成となっている。
【0006】また、制御棒駆動機構下部にはケーブル2
4が設けられ、このケーブル24によって電動機1、シ
ンクロ位置検出器14および電磁ブレーキ13等と外部
との信号伝達および動力伝達が行われるようになってい
る。
【0007】このように構成された制御棒駆動機構にお
いて、電動機1を回転駆動させることにより、回転軸2
および駆動軸4を介してボールねじ5が回転し、このボ
ールねじ5の回転によりボールナット6が上下動する。
その際、ボールナット6はローラー7を介して取付板9
により回転が規制されて上下動する。ボールナット6の
上下動に連動して、中空ピストン10および制御棒12
が上下動し、この制御棒12の上下動により炉心への挿
入および引き抜き量が調整され、炉出力がコントロール
される。
【0008】ところで、上述した従来の制御棒駆動機構
では、グランドパッキン16部がスプールピース21の
−次冷却水バウンダリの貫通部となっており、この貫通
部から軸潤滑のための少量の水の排出がある。そこで、
この水を排出するためのリークオフライン29を設置す
るとともに、グランドパッキン16は駆動軸4と擦れ合
う状態にあるため、原子力発電所の定期点検時に定期的
に交換する必要があった。
【0009】また、スプールピース21部のメンテナン
スは年間21体程度予定されている一方で、アウタチュ
ーブ20も取り外す制御棒駆動機構本体点検が年間3体
程度予定されており、さらにそれ以外にも18体程度の
スプールピース21をアウタチューブ20とは別に取り
外す必要がある。スプールピース21の取り外し時は、
バックシート30部がバックシート受け部31との問で
制御棒駆動機構上部から漏れ出る炉水をシートし、さら
にバックシート部30が駆動軸4側と分離し、バックシ
ート受け部31上に残るため、漏洩炉水を低減する構造
となっている。ここで、もしアウタチューブ20とスプ
ールピース21との間のOリング17をフランジ面上に
配置すると、スプールピース21の取り外し時にフラン
ジ面に隙間ができ、バックシート30,31が働くまで
の間、炉水が漏洩することになるため、Oリング17を
スプールピース21の内側側面に配置している。
【0010】一方、組立ての際には、Oリング17がア
ウタチューブ20とスプールピース21との間で擦り合
いながら組立てられることになるので、金属製Oリング
ではシール機能を確保したまま組み立てるのは困難であ
り、Oリング17としてゴム製Oリングを採用してい
た。金属製Oリングは、ゴム製Oリングよりも長寿命で
照射による劣化等で数十年の寿命であり、今後の原子力
発電所の設計寿命の伸長を考慮すると、金属製Oリング
の使用が望ましい。
【0011】また、電動機1としてステッピングモータ
を採用していたことから、ステッピングモータ制御用の
インバータ32が設けてあって物量が多く、制御が複雑
であった。
【0012】さらに、ケーブル24が制御棒駆動機構下
部に接続され、ケーブル24が制御棒駆動機構下部に垂
れ下がっていることにより、図5に示す制御棒駆動機構
が採用されている改良型沸騰水型原子力発電所(ABW
R)では、制御棒駆動機構下部の空間高さが1.7m程
度であり、作業性が必ずしも良好ではなく、さらにま
た、この空間高さが狭まると作業性が一層低下してい
た。
【0013】このような事情から、これまで軸シール構
成の改良が進められ、例えば図6に示すように、電動機
の回転軸2から駆動軸4へのトルク伝達機構をマグネッ
トカップリングとする電動型制御棒駆動機構が開発され
ている。図6は、この制御棒駆動機構のスプールピース
部分の構造のみを拡大して示す断面図である。
【0014】この図6の例では、スプールピース21の
下部の隔壁21aを挟む配置で、アウタカップリング2
5およびインナカップリング26が対峙しており、アウ
タカップリング25にはアウタ磁石27が設けられ、イ
ンナカップリング26にはアウタ磁石28がけられてい
る。そして、これらアウタ磁石27とインナ磁石28と
の磁力相互作用により、一方の磁石の周方向の回転を、
他方の磁石ヘ伝達する構成となっている。
【0015】このように構成された制御棒駆動機構にお
いて、電動機1を回転駆動させることにより、回転軸2
およびアウタカップリング25が回転し、このアウタカ
ップリング25の回転に追従して、これと非接触の状態
でインナカップリング26およびそれに連結した駆動軸
4が回転し、図5と同様に制御棒12の上下動を行うこ
とができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した図
6に示す制御棒駆動機構では、制御棒停止時でも、制御
棒や中空ピストンの自重がボールナットおよびボールね
じを介して、制御棒の引き抜き方向のトルクとして働い
ており、このトルクはマグネットカップリング25,2
6を介して電磁ブレーキで支持されている。そこで、マ
グネットカップリング部25,26の伝達トルクの低下
によって、制御棒を保持するための伝達トルクを失って
はならないという課題があった。
【0017】また、メンテナンス性、作業性、制御性、
物量、および寿命等の点においても、なお改良の余地が
あった。
【0018】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、マグネットカップリング採用により軸封部を削除
した上で、さらにメンテナンス性の向上、作業性の向
上、制御の簡素化、物量の低減、および寿命の伸張が図
れ、また万一のマグネットカップリングのトラブルを考
慮しても、制御棒位置保持が可能である安全な制御棒駆
動機構を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、沸騰水型原子炉の原子炉圧力容
器下部に設けられ、制御棒を昇降駆動することによって
熱出力を制御する制御棒駆動機構であって、駆動源とし
て電動機を用いるとともに、その電動機の回転軸を制御
棒側の駆動軸に伝達する手段としてマグネットカップリ
ングを設けてなる電動型制御棒駆動機構において、前記
電動機として誘導電動機を採用するとともに、この誘導
電動機から伝達される駆動力を制限するためのスリップ
クラッチを設けたことを特徴とする。
【0020】請求項2の発明は、請求項1記載の制御棒
駆動機構において、スリップクラッチの脱調トルクをマ
グネットカップリング部での脱調トルク以下に設定した
ことを特徴とする。
【0021】請求項3の発明は、請求項1記載の制御棒
駆動機構において、スリップクラッチの駆動側に設置さ
れた電動機の駆動信号と、前記スリップクラッチの被駆
動側から入力信号をとるシンクロ位置検出器と、この両
方の信号の相違を検知する信号系とを備えたことを特徴
とする。
【0022】請求項4の発明は、請求項1記載の制御棒
駆動機構において、スリップクラッチの駆動側および被
駆動側の両側より入力信号をとるシンクロ位置検出器
と、この両方の信号の相違を検知する信号系とを備えた
ことを特徴とする。
【0023】請求項5の発明は、沸騰水型原子炉の原子
炉圧力容器下部に設けられ、制御棒を昇降駆動すること
によって熱出力を制御する制御棒駆動機構であって、駆
動源として電動機を用いるとともに、その電動機の回転
軸を制御棒側の駆動軸に伝達する手段としてマグネット
カップリングを設けてなる電動型制御棒駆動機構におい
て、前記電動機として誘導電動機を採用したことを特徴
とする。
【0024】請求項6の発明は、請求項1または5記載
の制御棒駆動機構において、被駆動トルクの変化を検知
するための電源の電気情報監視機構を備えたことを特徴
とする。
【0025】請求項7の発明は、請求項1または5記載
の制御棒駆動機構において、駆動軸にかかるトルクの変
化を検知する機構と、前記トルクに応じて作動するスイ
ッチと、前記スイッチの設定トルク以上にて電動機を停
止しブレーキを作動させる信号系とを備えたことを特徴
とする。
【0026】請求項8の発明は、請求項1または5記載
の制御棒駆動機構において、マグネットカップリング部
での脱調を検知する機構と、検知した脱調信号により電
動機を停止し、ブレーキを作動させる信号系とを備えた
ことを特徴とする。
【0027】請求項9の発明は、請求項1または5記載
の制御棒駆動機構において、スリップクラッチ部での脱
調を検知する機構と、検知した脱調信号により電動機を
停止し、ブレーキを作動させる信号系とを備えたことを
特徴とする。
【0028】請求項10の発明は、請求項1または5記
載の制御棒駆動機構において、軸方向に移動可能なイン
ナカップリングと、インナカップリングの軸方向位置に
応じて不作用位置および作用位置を有する回転拘束機構
とを備えたことを特徴とする。
【0029】請求項11の発明は、請求項1または5記
載の制御棒駆動機構において、軸方向に移動可能なアウ
タカップリングと、アウタカップリングの軸方向位置に
応じて不作用位置および作用位置を有する回転拘束機構
とを備えたことを特徴とする。
【0030】請求項12の発明は、請求項10または1
1記載の制御棒駆動機構において、軸方向に移動可能な
カップリング部材と前記部材の重量支持点との間に、弾
性体を設けたことを特徴とする。
【0031】請求項13の発明は、沸騰水型原子炉の原
子炉圧力容器下部に設けられ、制御棒を昇降駆動するこ
とによって熱出力を制御する制御棒駆動機構であって、
駆動源として電動機を用いるとともに、その電動機の回
転軸を制御棒側の駆動軸に伝達する手段としてマグネッ
トカップリングを設けてなる電動型制御棒駆動機構にお
いて、スプールピースと、アウタチューブと、これら2
部品同士のみを相互に固定する連結部とを備えたことを
特徴とする。
【0032】請求項14の発明は、請求項13記載の制
御棒駆動機構において、スプールピースとアウタチュー
ブの2部品同士のみを相互に固定するボルトの頭を、C
RDハウジングとアウタチューブのフランジ面に有する
ことを特徴とする。
【0033】請求項15の発明は、請求項13に記載の
制御棒駆動機構において、アウタチューブとスプールピ
ースのフランジ面間に、シール材として金属製のOリン
グを設けたことを特徴とする。
【0034】請求項16の発明は、沸騰水型原子炉の原
子炉圧力容器下部に設けられ、制御棒を昇降駆動するこ
とによって熱出力を制御する電動型の制御棒駆動機構で
あって、駆動源として電動機を用いるとともに、その電
動機の回転軸を制御棒側の駆動軸に伝達する手段として
マグネットカップリングを設けてなる電動型制御棒駆動
機構において、制御棒駆動機構の外部との信号あるいは
動力伝達用のケーブルを構成部の側面位置に連結したこ
とを特徴とする。
【0035】上述した請求項1の発明においては、電動
機の駆動回転力はスリップクラッチを介して、アウタマ
グネットからインナマグネットヘ磁力相互作用により伝
達されることにより、一次冷却水隔壁を貫通する部品が
無くなり、軸封部のシール部を不要にすることができ
る。これにより、グランドパッキンのメンテナンスおよ
びリーク検出配管が不要となる。さらに、電動機として
誘導電動機を採用することにより、ステッピングモータ
を採用していた場合と異なり、インバータを不要にする
ことができ、これにより制御方式の簡素化し、物量の低
減を図ることができる。
【0036】また、万一電動機が過大なトルクを発生し
た場合でも、スリップクラッチ部で脱調する事により、
制御棒駆動機構機器を保護することができる。さらに、
誘導電動機あるいは直流電動機では、ステッピングモー
タを採用した場合と比較し、電動機の出力トルクの変化
による電動機駆動電流/電圧/消費電力等の変化を顕著
にすることができる。
【0037】請求項2の発明においては、請求項1記載
のスリップクラッチ部の脱調トルクをマグネットカップ
リング部での脱調トルク以下に設定することにより、万
一電動機が過大なトルクを発生した場合でも、マグネッ
トカップリング部ではなく、スリップクラッチ部で脱調
させることができる。マグネットカップリングは、被駆
動側が一次冷却水バウンダリー内にあるが、スリップク
ラッチは駆動側、被駆動側とも一次冷却水バウンダリー
外にあり、脱調を機械的に測定することが容易となる。
脱調の機械的な測定手段としては、駆動側と被駆動側の
回転数比較、トルクメータ等による軸トルクの変化の測
定、脱調の際の機械的衝撃の測定等が挙げられる。な
お、マグネットカップリング部の脱調を機械的に検知す
る場合は、原子炉圧力容器バウンダリーに貫通部を用い
る構造、あるいはバウンダリー内の信号を外部へ伝達す
る磁気的な信号伝達手段等が必要となる。
【0038】請求項3においては、例えば電動機の駆動
信号が出ているにも拘らず、シンクロ発信器の出力信号
が変化しない、あるいは駆動信号に見合った変化が起き
ない等の相違を検知することにより、スリップクラッチ
部での脱調を検知することが可能となる。
【0039】請求項4の発明においては、シンクロ発信
器により、スリップクラッチの駆動側および被駆動側の
両側より入力信号をとり、その相違を検知することによ
り、スリップクラッチ部での脱調を検知することが可能
とあなる。
【0040】請求項5の発明においては、万一電動機が
過大な回転トルクを発生した場合、マグネットカップリ
ング部で脱調させ、機器の損傷を防止することが可能と
なる。請求項1記載の制御棒駆動機構では、スリップク
ラッチは一般に摩擦力によりトルクを伝達しており、固
着等がおこる可能性がある。−方、マグネットカップリ
ングは磁力相互作用によりトルクを伝達しており、カッ
プリング部での固着の可能性は小さく、機器保護の観点
から信頼性を向上させることが可能となる。即ち、マグ
ネットカップリングを採用せずに誘導電動機を採用する
と、機器保護のためにはスリップクラッチ等の設置が必
要となるが、マグネットカップリングと誘導電動機を組
み合わせて採用した場合、両者の長所を備えるだけでな
く、スリップクラッチの機能をマグネットカップリング
で代用させることができる。
【0041】請求項6の発明においては、誘導電動機を
採用したことにより、ステッピングモータを採用した場
合と比較し、電動機駆動トルクの変化が顕著に電動機駆
動電流/電圧/消費電力の変化として測定可能となる。
そのため、マグネットカップリング部あるいはスリップ
クラッチ部での脱調の際は、駆動電流等に顕著な変化が
現れる。また、電動機駆動トルクが増大した場合、すな
わちマグネットカップリング部あるいはスリップクラッ
チ部で伝達トルクが増大した場合は、駆動電流が顕著に
増大する。
【0042】上記より、マグネットカップリングに誘導
電動機を組み合わて採用した場合、ステッピングモータ
を採用した場合と比較して、電動機駆動電流/電圧/消
費電力の変化により、マグネットカップリング部あるい
はスリップクラッチ部での脱調あるいは伝達トルクの増
大を容易に検知することが可能である。
【0043】万一、マグネットカップリング部あるいは
スリップクラッチ部で脱調した場合、制御棒の位置表示
が実際と不整合となる。例えば請求項2,3記載の制御
棒駆動機構では、実際に脱調した場合の他、信号伝達系
の機器故障等によっても、脱調を検知する可能性があ
り、この時のシンクロ発信器による位置検出手段では、
っ必ずしも真の制御棒位置を測定していない可能性があ
る。原子力発電所の運用上、制御棒位置表示と実際の制
御棒位置との不整合は、好ましくない。
【0044】そこで請求項8の発明においては、マグネ
ットカップリング部あるいはスリップクラッチ部での脱
調を検知した場合、すみやかに電動機を停止あるいは減
速し、ブレーキを作動させることにより、制御棒の駆動
を停止することが可能となる。
【0045】また、請求項7の発明によれば、マグネッ
トカップリング部あるいはスリップクラッチ部での伝達
トルクの増大を検知し、脱調する伝達トルク以下の所定
の伝達トルクに達した時点で、すみやかに電動機を停止
あるいは減速し、ブレーキを作動させることにより、マ
グネットカップリングあるいはスリップクラッチ部で脱
調させることなく、制御棒の駆動を停止することが可能
である。駆動軸にかかるトルクの変化を検知する機構と
しては、請求項6等に示す手段が挙げられる。この場
合、脱調していないため制御棒駆動停止後も制御棒の位
置を確認することが可能であり、電動機の過大なトルク
発生による電動機自身の損傷等も防止可能である。
【0046】請求項1,5記載の発明ではマグネットカ
ップリングを基本的に回転力の伝達に利用している。し
かし、アウタ磁石とインナ磁石の異極間では、軸方向位
置で相互に完全に向かい合うよう磁力相互作用が働き、
マグネットカップリングには磁力相互作用の他、重力等
が作用している。
【0047】そこで、例えば請求項10,11,12記
載の発明では、インナカップリング側あるいはアウタカ
ップリング側の軸方向位置の変化を許容する構造とした
ことにより、インナカップリングとアウタカップリング
の軸方向の位置は、磁力相互作用および重力等の軸方向
に働く力の釣り合いで決まる。このとき、磁力相互作用
が低下した場合、この力の釣り合いが変化し、インナカ
ップリングあるいはアウタカップリングの位置が変化す
る。したがって、請求項10,11,12においては、
この軸方向位置に応じて、回転フリーな状態、回転拘束
な状態を設定し、万一磁力が減じた場合でも、回転拘束
な状態とすることにより、制御棒の落下等の事象を防止
することが可能である。
【0048】請求項13,14の発明においては、制御
棒駆動機構分解時、制御棒駆動機構ハウジングとアウタ
チューブとスプールピースの3部品を固定するボルトを
取り外すことにより、アウタチューブとスプールピース
とを一体で取り外すことが可能となる。もちろん、組立
の際もアウタチューブとスプールピースを一体で取り付
けることができる。
【0049】なお、マグネットカップリングを採用した
制御棒駆動機構では、グランドパッキンが削除され、グ
ランドパッキンのメンテナンスが不要となるため、スプ
ールピースのみ制御棒駆動機構から取り外す必要性が少
なくなる。
【0050】そこで、請求項13,14記載の発明で
は、スプールピースとアウタチューブを−体で取り扱う
ことにより、作業性の向上、作業時問を短縮することが
可能となる。また、請求項13,14記載の発明におい
ては、原子力発電所の下部ドライウェル内でスプールピ
ースとアウタチューブとを一体で取り外し後、温度条
件、被曝条件、作業場所の広さ等、作業環境の良い制御
棒駆動機構補修室等でスプールピースとアウタチューブ
を分離し、内部の分解点検を実施することが可能であ
る。
【0051】請求項13記載の制御棒駆動機構において
は、アウタチューブとスプールピースを一体で取り外す
ことにより、スプールピースをアウタチューブから分離
するときには炉水流出のおそれがない状態で作業を実施
できる。そこで、スプールピース部の一次冷却水バウン
ダリの−部を形成する、従来のスプールピースの内面に
設置していたOリングを、スプールピースとアウタチュ
ーブのフランジ面間に配置することが可能となる。Oリ
ングをフランジ面間に設置することにより、アウタチュ
ーブとスプールピースを取付けの際、Oリングを壁面で
こすることなく、取付が可能となる。これにより、従来
ゴム製Oリングであつたものを、金属製のOリングとす
ることが可能となる。
【0052】請求項14記載の発明では制御棒駆動機構
ハウジング、アウタチューブ、スプールピースの3部品
を固定するボルトの頭をスプールピースフランジ部下側
に配置するー方、アウタチューブとスプールピースの2
部品同士のみを固定するボルトの頭を、制御棒駆動機構
ハウジングとアウタチューブ問に配置することにより、
ボルトの頭同士の干渉をしにくくし、フランジ径を小さ
くすることが可能となる。
【0053】以上の機能に基づく請求項15の発明で
は、アウタチューブとスプールピースのフランジ面間
に、金属製Oリングを配置することにより、このOリン
グをメンテナンスフリーとすることが可能である。即
ち、マグネットカップリングの採用により軸封部を削除
し、かつメタルOリングの採用によりスプールピースを
設計上メンテナンスフリーの構造とすることが可能とな
る。
【0054】請求項16の発明においては、従来の制御
棒駆動機構下部に垂れ下がっていたケーブルを側面に取
り付けることにより、制御棒駆動機構下部スペースの空
間高さを高くし、作業性を改善することが可能である。
また、例えば誘導電動機を採用した場合は、駆動電源お
よび信号伝達を必要とする位置保持用ブレーキと電動機
との間に、ギア等電源不要な機械類が存在している。こ
のとき、制御棒駆動機構下部に電源および信号伝達手段
となるケーブルを接続した場合、ギア等が組み込まれた
スペースにケーブル等を通すと、ギア部の物量が増え、
径が増加する可能性がある。これに対し、本発明では、
ギアの上部側にある位置保持用ブレーキ等とギアの下部
にある電動機等それぞれ別々に側面から電源・信号伝達
用ケーブル等を接続することにより、径の増加を防止す
ることが可能となる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電動型の制御
棒駆動機構の実施形態について、図面を参照して説明す
る。
【0056】第1実施形態(図1) 図1は本発明の第1実施形態を示す縦断面図である。な
お、本実施形態の制御棒駆動機構の上部構造については
図1に示した従来の構成とほぼ同様であるから、図1と
同一の符号を付して説明し、重複部分の説明は省略す
る。
【0057】まず、本実施形態の構成について説明す
る。この実施形態の制御棒駆動機構は原子炉圧力容器A
の底部から下方に伸びるCRDハウジング19の下部フ
ランジに、ボルト33によって締着固定されている。
【0058】制御棒駆動機構下部には、スプールピース
34を挟んでマグネットカップリング25,26が設け
られ、さらにその下部に、停止用ブレーキ35、シンク
ロ位置検出器36、変速器37、誘導電動機38、制動
用ブレーキ39が取り付けられている。この電動機38
からの回転駆動力は、変速器37およびマグネットカッ
プリング25,26を介して駆動軸4へ伝達される。
【0059】マグネットカップリング25,26は駆動
軸4の下部に配設され、駆動側であるアウタ磁石27を
有するアウタカップリング25と、被駆動側であるイン
ナ磁石28を有するインナカップリング26とから構成
されている。一次冷却水隔壁としてのスプールピース3
4は、インナカップリング26とアウタカップリング2
5とを隔てており、貫通部がない構造となっている。
【0060】駆動軸4はボールネジ5に連結され、駆動
軸4の回転駆動力はボールネジ5に伝達される。このボ
ールネジ5にはボールナット6が螺合され、このボール
ナット6はガイドチューブ8内の軸方向に配設された取
付板9に対をなすローラ7が狭持されて回りどめされて
いる。これにより、ボールネジ5の回転がボールナット
6の上下動に変換されるようになっている。
【0061】また、ボールナット6の上には中空ピスト
ン10が載置固定され、ボールナット6の昇降に従って
中空ピストン10が一体的に昇降されるようになってい
る。この中空ピストン10の上端には、制御棒12に係
合可能なカップリング11が取り付けられている。即
ち、ボールネジ5、ボールナット6およびローラ7によ
り中空ピストン10の昇降機構が構成されている。
【0062】また、停止用ブレーキ35、シンクロ位置
検出器36、誘導電動機38、制動用ブレーキ39等、
制御棒駆動機構外部との動力伝達あるいは信号伝達が必
要な機器に対しては、動力伝達用あるいは信号伝達用の
ケーブル40,41が制御棒駆動機構側面に取り付けら
れている。
【0063】また、誘導電動機38の電源部には電流監
視装置42が配設されている。さらにブレーキ作動用の
信号系が設けられ、これにより前記電流監視装置42で
の電流値の変化によりマグネットカップリング25,2
6部での脱調、あるいは回転軸2にかかるトルクの増大
等を検知し、電動機38を停止し、ブレーキ35,39
を作動させるようになっている。なお、シンクロ位置検
出器36は電動機38の上部側から入力信号をとってい
る。
【0064】また、アウタチューブ20とスプールピー
ス34とが、これら2部品同士のみを相互に締着するボ
ルト43をアウタチューブ20側から差し込むことによ
り固定されている。さらに、CRDハウジング19、ア
ウタチューブ20およびスプールピース34は、これら
3部品を相互に締着するボルト33により固定されてい
る。さらにまた、アウタチューブ20とスプールピース
34との間のフランジ面には、シール材としてメタルO
リング44が設けられている。
【0065】次に、本実施形態の作用について説明す
る。制御棒12を駆動する際は、誘導電動機38を駆動
し、ブレーキ35,39を解除する。これにより、回転
軸2が回転し、この回転がマグネットカップリング2
5,26を介して駆動軸4ヘ伝達され、最終的には制御
棒12の挿入あるいは引き抜きを行うことができる。
【0066】ここで万一、電動機38が過大なトルクを
発生した場合には、前記トルクがマグネットカップリン
グ25,26部の脱調トルクを越えると、マグネットカ
ップリング25,26部で脱調を引き起こす。これによ
り、駆動軸4側への伝達トルクを制限し、過大なトルク
から機器の損傷を保護することができる。
【0067】マグネットカップリング25,26は、イ
ンナマグネット28とアウタマグネット27の位相差に
応じ、伝達トルクが変化する。したがって、マグネット
カップリング25,26部で脱調した場合には、駆動軸
4にかかるトルクが変動する。この伝達トルクは電動機
38の負荷トルクであるから、電動機38の駆動電流に
変化が生じる。この変化は電流監視装置42により検出
され、電動機38が停止し、ブレーキ35,39が作動
する。
【0068】なお、マグネットカップリング25,26
部で脱調した場合、回転軸2と駆動軸4の同期がずれる
ため、回転軸2により制御棒12の位置を検出している
シンクロ位置検出器36では、駆動軸4に接続されてい
るCRの真の位置を検出することができない。一方、マ
グネットカップリング25,26部で脱調しなくても、
回転軸2、駆動軸4にかかるトルクに応じて電動機38
の駆動電流が変化する。
【0069】したがって、電流監視装置42により、マ
グネットカップリング25,26部脱調トルク以下に設
定した所定の軸トルクに相当する電流値、あるいは波形
に達した場合、これを検知して電動機38が停止し、ブ
レーキ35,39が作動するようにすることも可能であ
る。この時、マグネットカップリング25,26部で脱
調が発生しないため、回転軸2および駆動軸4は同期し
ており、シンクロ位置検出器36により、制御棒12位
置を検出することができる。
【0070】なお、以上の第1実施形態においては、種
々の構成変更等によってもマグネットカップリング2
5,26部の脱調、あるいは軸トルクの増大を検知する
ことが可能である。その手段としては、例えばマグネッ
トカップリング25,26部の間の隔壁外側に、コイル
のような回路を設け、マグネットカップリング26,2
6の回転による前記回路の誘導起電力を測定する手段、
または回転軸2にトルクメータをつける手段等が挙げら
れる。
【0071】本実施形態のように、マグネットカップリ
ング25,26を採用した制御棒駆動機構では、スプー
ルピース34軸封部のメンテナンスが不要となる。そこ
で、基本的にスプールピース内構造物のみをメンテナン
スする頻度が少なくなり、スプールピース部のみを制御
棒駆動機構から外す機会が減少する。その−方、制御棒
駆動機構本体点検時は、スプールピース34だけでなく
アウタチューブ20も取り外して分解することとなる。
【0072】そこで、本実施形態においては、制御棒駆
動機構本体点検時にCRDハウジング19とアウタチュ
ーブ20とスプールピース34はこれら3部品を相互に
固定するボルト33を外せば、アウタチューブ20とス
プールピース34を−体で取り外すことが可能である。
この時の作業場所は下部ドライウェル内である。
【0073】また、スプールピース34とアウタチュー
ブ20を分離する際は、両者問のボルト43を外す必要
があるが、この作業は制御棒駆動機構補修室等、下部ド
ライウェルと比較して広く、放射線量も少なく作業環境
に優れた場所で実施することができる。
【0074】また、前述のようにアウタチューブ20と
スプールピース34とをー体で取り扱う場合、従来では
スプールピース34取り外し時の水漏れに対処するため
にスプールピース34内側の側面に配置していたOリン
グ44を、スプールピース34とアウタチューブ20の
フランジ面間に設置することが可能となる。これによ
り、スプールピース34取付の際、Oリング44を従来
のようにシール面に擦りながら取り付けるのでなく、O
リング44を単に押し潰す状態で取り付けることができ
るため、Oリング44をメタルOリングとすることがで
きる。メタルOリングの採用に伴い、Oリング44の劣
化がほとんどなくなり、スプールピース構造物全体をメ
ンテナンスフリーな構造とすることができる。
【0075】また、ケーブル40,41を制御棒駆動機
構側面に取り付けることにより、制御棒駆動機構下部ス
ペースの空問高さを高くし、作業性を改善することがで
きる、とともに、変速器部37内へのケーブル布設によ
る径の増加を防止することができる。
【0076】以上の構成を有する本実施形態の制御棒駆
動機構においては、マグネットカップリング25,26
の採用によりスプールピース軸封部が削除され、誘導電
動機38の採用によりステッピングモータ採用時と比較
して物量の低減、制御方法の簡素化が図れ、しかも過大
なトルクを発生する可能性がある誘導電動機の特徴から
機器を保護することができる。また、スプールピース3
4とアウタチューブ20とをー体で取り扱うことがで
き、制御棒駆動機構本体点検時の作業時間を短縮するこ
とができる。さらに、スプールピース34とアウタチュ
ーブ20との分離作業を制御棒駆動機構補修室等、下部
ドライウェル内と比較して作業環境の良い場所で実施す
ることができるため、作業性の向上、被ばく低減が図れ
る。
【0077】さらにまた、アウタチューブ20とスプー
ルピース34との間のシール44をメタルOリングとす
ることにより、Oリングの劣化を殆どなくすることがで
き、またスプールピース軸封部の削除、およびアウタチ
ューブ20とスプールピース34との間のOリング44
をメタルOリングとすることで、スプールピース内構造
物が現在考慮されている沸騰水型原子力発電所の数十年
にわたる設計寿命の間、設計上メンテナンスフリーとす
ることができ、保守性の向上も図れる。
【0078】第2実施形態(図2) 図2は、本発明に係る制御棒駆動機構の第2実施形態を
示す縦断面図である。なお、第1実施形態と同一構造部
分については、図2に図1と同一の符号を付して、重複
する説明は省略する。
【0079】本実施形態の制御棒駆動機構では、停止用
ブレーキ35と電動機38との間に、スリップクラッチ
45を追加した構成となっている。このスリップクラッ
チ45は、摩擦力によりトルクを伝達し、その脱調トル
クは、マグネットカップリング25,26部の脱調トル
ク以下に設定されている。また、シンクロ位置検出器3
6は、スリップクラッチ45の駆動側および被駆動側よ
り入力信号をとっている。その他の構成は、基本的に第
1実施形態と同様である。
【0080】本実施形態においても、制御棒の作動原理
は第1実施形態と同様であるが、下記の点で異なる。即
ち、万一電動機38が過大なトルクを発生した場合、ス
リップクラッチ45部の脱調トルクの方がマグネットカ
ップリング25,26部の脱調トルクに比して小さいた
め、スリップクラッチ45部で脱調することになるが、
このときシンクロ位置検出器36は入力信号をスリップ
クラッチ45の駆動側および被駆動側からとっているた
め、この両信号の相違により、スリップクラッチ45部
での脱調を検知することができる。そこで、この脱調検
知により、電動機38を停止し、ブレーキ35,39を
作動させることができる。
【0081】また、シンクロ位置検出器36の信号と電
動機38の駆動信号とを比較する方法、あるいは第1実
施形態と同様に軸トルクの増加を検知する方法によっ
て、電動機38を停止し、ブレーキ35,39を作動さ
せる構成とすることもできる。
【0082】さらに、シンクロ位置検出器36の入力信
号を、スリップクラッチ45の被駆動側からとることが
できるので、スリップクラッチ45部での脱調後も、制
御棒12の位置を検出することができる。
【0083】本実施形態の制御棒駆動機構においては、
脱調を検知するための機器、およびケーブル等を追加設
置しなくても、容易に脱調を検知することができ、また
脱調後も制御棒12位置を把握することができるという
効果が奏される。
【0084】第3実施形態(図3、4) 図3は本発明に係る制御棒駆動機構の第3実施形態を示
す縦断面図であり、図4は制御棒駆動機構のスプールピ
ース底部およびインナカップリング部を示す斜視図であ
る。
【0085】本実施形態の制御棒駆動機構では、インナ
部のスラストおよびラジアル荷重を受けるべアリング4
6と、このべアリング46部を軸方向に支持するバネ等
の弾性体47を有しており、べアリング46部はローラ
ー48により軸方向に可動となっている。これに伴い、
ベアリング46により支持される駆動軸4、およびそれ
に連結するインナカップリング26は、軸方向に可動と
されている。一方、アウタカップリング25の軸方向位
置は固定されており、軸方向には移動不可能となってい
る。
【0086】また、通常運転状態においてインナカップ
リング26に固定されているインナ磁石28が、アウタ
カップリング25に固定されているアウタ磁石27と比
べて軸方向に例えばlmm相対的に下方にある。さら
に、図4に示すように、インナカップリング26底部に
は突起部49が設けられ、またスプールピース34内側
の底部にも突起部50が設けられている。
【0087】インナカップリング26の突起部49と、
スプールピース34底部の突起部50とは、インナカッ
プリング26が通常運転状態と比較して2mm下方にず
れた状態、すなわちアウタ磁石27に対してインナ磁石
28が相対的に3mm下方にずれた状態で、インナカッ
プリング26の回転時、相互に干渉して回転を拘束する
構造となっている。
【0088】このような本実施形態によれば、図3に示
したマグネットカップリング25,26が回転力を伝達
ができる一方、インナ磁石28とアウタ磁石27との軸
方向位置が相対的にずれている場合、インナ磁石28と
アウタ磁石27とが完全に正対するように復元力が働
く。
【0089】そして、通常運転状態では、インナカップ
リング26や駆動軸4あるいは制御棒にかかる重力、弾
性体47による荷重、マグネットカップリング25,2
6による復元力等が軸方向の力として作用し、インナ磁
石28の位置はアウタ磁石27に比べて例えばlmm相
対的に下方な位置で釣り合っている。このとき、インナ
磁石28とアウタ磁石27問に働く磁力相互作用による
軸方向の力は、インナカップリング26に対して上向き
の力となっている。また、インナカップリング26の突
起部49とスプールピース34の突起部50とは、イン
ナカップリング26が回転しても互いに干渉しない位置
にあり、インナカップリング26は回転フリーな状態と
なっている。
【0090】したがって、万一マグネットカップリング
25,26の磁石27,28の磁力が低下した場合に
は、インナ磁石28とアウタ磁石27との間の軸方向の
相対的なずれに対する復元力も低下する。これにより、
インナカップリング26に働いていた磁力相互作用によ
る上向きの力も減少し、べアリング部46、駆動軸4お
よびインナカップリング26が、下方へ例えば3mm移
動する。このとき、アウタ磁石27と比較して、インナ
磁石28は相対的に4mm下方の位置にある。前記のよ
うに、べアリング部48が下方に移動することにより、
弾性体47が発生する上向きの力が増加し、軸方向に働
く力は再び釣り合い状態となる。
【0091】したがって、このときインナカップリング
26を回転させようとしても、インナカップリング26
の突起部49と、スプールピース34底部の突起部50
とが干渉し、回転拘束状態となって突起部49,50同
士のガタ分以外は回転しない。
【0092】なお、本実施形態ではインナカップリング
26を軸方向に移動可能とし、アウタカップリング25
を軸方向に固定としたが、逆にインナカップリング26
を軸方向に固定し、アウタカップリング25を軸方向に
移動可能とし、あるいはインナカップリング26および
アウタカップリング25の双方とも軸方向に移動可能と
する構成としてもよい。このような場合においても、前
記同様の作用を行わせることができる。
【0093】また、本実施形態ではインナカップリング
26の突起部49とスプールピース34底部の突起部5
0とを利用して、回転拘束の状態を作り出したが、この
他に、例えばベアリング部46とスプールピース34側
面部とで干渉させ、回転拘束状態をつくる等、通常時と
磁力低下時とで相対的な位置の差を生じる部位であれ
ば、同様な機能を有する構造とすることができる。
【0094】本実施形態に示す制御棒駆動機構の構成に
おいては、万一マグネットカップリング25,26部の
磁石27,28の磁力が低下し、例えばマグネットカッ
プリング25,26部の伝達最大トルクが中空ピストン
や制御棒の自重による制御棒引き抜き方向のトルクをブ
レーキに伝達するための伝達トルク以下となつた場合に
おいても、インナカップリング26が下方に移動し、回
転拘束な状態となることにより、制御棒の落下を防止す
ることが可能である。
【0095】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明による制
御棒駆動機構においては、基本的にマグネットカップリ
ングの採用により、軸封部を削除した上で、さらにメン
テナンス性の向上、作業性の向上、制御の簡素化、物量
の低減、長寿命化等が図れ、また万一のマグネットカッ
プリングの劣化を考慮しても、制御棒位置保持が可能
で、かつ安全性の向上が図れる等の優れた作用効果が奏
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御棒駆動機構の第1実施形態を
示す縦断面図。
【図2】本発明に係る制御棒駆動機構の第2実施形態を
示す縦断面図。
【図3】本発明に係る制御棒駆動機構の第3実施形態を
示すもので、スプールピース底部およびマグネットカッ
プリング部を示す縦断面図。
【図4】図3に示す実施形態のスプールピース底部およ
び内側のマグネットカップリング(インナカップリン
グ)を示す斜視図。
【図5】従来の制御棒駆動機構を示す縦断面図。
【図6】従来の制御棒駆動機構におけるマグネットカッ
プリング部を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 電動機 2 回転軸 3 ギアカップリング 4 駆動軸 5 ボールネジ 6 ボールナット 7 ローラ 8 ガイドチューブ 9 取付板 10 中空ピストン 11 カップリング 12 制御棒 13 電磁ブレーキ 14 シンクロ位置検出器 15 モータブラケット 16 グランドパッキン 17 Oリング 18 Oリング 19 CRDハウジング 20 アウタチューブ 21 スプールピース 21a 隔壁 22 ボルト 23 ボルト 24 ケーブル 25 アウタカップリング 26 インナカップリング 27 アウタ磁石 28 インナ磁石 29 リークオフライン 30 バックシート 31 バックシート受け部 32 インバータ 33 ボルト 34 スプールピース 35 停止用ブレーキ 36 シンクロ位置検出器 37 変速機 38 誘導電動機 39 制動用ブレーキ 40 ケーブル 41 ケーブル 42 電流監視装置 43 ボルト 44 Oリング 45 スリップクラッチ 46 ベアリング 47 弾性体 48 ローラー 49 突起部 50 突起部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器下部に
    設けられ、制御棒を昇降駆動することによって熱出力を
    制御する制御棒駆動機構であって、駆動源として電動機
    を用いるとともに、その電動機の回転軸を制御棒側の駆
    動軸に伝達する手段としてマグネットカップリングを設
    けてなる電動型制御棒駆動機構において、前記電動機と
    して誘導電動機を採用するとともに、この誘導電動機か
    ら伝達される駆動力を制限するためのスリップクラッチ
    を設けたことを特徴とする制御棒駆動機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の制御棒駆動機構におい
    て、スリップクラッチの脱調トルクをマグネットカップ
    リング部での脱調トルク以下に設定したことを特徴とす
    る制御棒駆動機構。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の制御棒駆動機構におい
    て、スリップクラッチの駆動側に設置された電動機の駆
    動信号と、前記スリップクラッチの被駆動側から入力信
    号をとるシンクロ位置検出器と、この両方の信号の相違
    を検知する信号系とを備えたことを特徴とする制御棒駆
    動機構。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の制御棒駆動機構におい
    て、スリップクラッチの駆動側および被駆動側の両側よ
    り入力信号をとるシンクロ位置検出器と、この両方の信
    号の相違を検知する信号系とを備えたことを特徴とする
    制御棒駆動機構。
  5. 【請求項5】 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器下部に
    設けられ、制御棒を昇降駆動することによって熱出力を
    制御する制御棒駆動機構であって、駆動源として電動機
    を用いるとともに、その電動機の回転軸を制御棒側の駆
    動軸に伝達する手段としてマグネットカップリングを設
    けてなる電動型制御棒駆動機構において、前記電動機と
    して誘導電動機を採用したことを特徴とする制御棒駆動
    機構。
  6. 【請求項6】 請求項1または5記載の制御棒駆動機構
    において、被駆動トルクの変化を検知するための電源の
    電気情報監視機構を備えたことを特徴とする制御棒駆動
    機構。
  7. 【請求項7】 請求項1または5記載の制御棒駆動機構
    において、駆動軸にかかるトルクの変化を検知する機構
    と、前記トルクに応じて作動するスイッチと、前記スイ
    ッチの設定トルク以上にて電動機を停止しブレーキを作
    動させる信号系とを備えたことを特徴とする制御棒駆動
    機構。
  8. 【請求項8】 請求項1または5記載の制御棒駆動機構
    において、マグネットカップリング部での脱調を検知す
    る機構と、検知した脱調信号により電動機を停止し、ブ
    レーキを作動させる信号系とを備えたことを特徴とする
    制御棒駆動機構。
  9. 【請求項9】 請求項1または5記載の制御棒駆動機構
    において、スリップクラッチ部での脱調を検知する機構
    と、検知した脱調信号により電動機を停止し、ブレーキ
    を作動させる信号系とを備えたことを特徴とする制御棒
    駆動機構。
  10. 【請求項10】 請求項1または5記載の制御棒駆動機
    構において、軸方向に移動可能なインナカップリング
    と、インナカップリングの軸方向位置に応じて不作用位
    置および作用位置を有する回転拘束機構とを備えたこと
    を特徴とする制御棒駆動機構。
  11. 【請求項11】 請求項1または5記載の制御棒駆動機
    構において、軸方向に移動可能なアウタカップリング
    と、アウタカップリングの軸方向位置に応じて不作用位
    置および作用位置を有する回転拘束機構とを備えたこと
    を特徴とする制御棒駆動機構。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の制御棒駆
    動機構において、軸方向に移動可能なカップリング部材
    と前記部材の重量支持点との間に、弾性体を設けたこと
    を特徴とする制御棒駆動機構。
  13. 【請求項13】 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器下部
    に設けられ、制御棒を昇降駆動することによって熱出力
    を制御する制御棒駆動機構であって、駆動源として電動
    機を用いるとともに、その電動機の回転軸を制御棒側の
    駆動軸に伝達する手段としてマグネットカップリングを
    設けてなる電動型制御棒駆動機構において、スプールピ
    ースと、アウタチューブと、これら2部品同士のみを相
    互に固定する連結部とを備えたことを特徴とする制御棒
    駆動機構。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の制御棒駆動機構にお
    いて、スプールピースとアウタチューブの2部品同士の
    みを相互に固定するボルトの頭を、CRDハウジングと
    アウタチューブのフランジ面に有することを特徴とする
    制御棒駆動機構。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の制御棒駆動機構に
    おいて、アウタチューブとスプールピースのフランジ面
    間に、シール材として金属製のOリングを設けたことを
    特徴とする制御棒駆動機構。
  16. 【請求項16】 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器下部
    に設けられ、制御棒を昇降駆動することによって熱出力
    を制御する制御棒駆動機構であって、駆動源として電動
    機を用いるとともに、その電動機の回転軸を制御棒側の
    駆動軸に伝達する手段としてマグネットカップリングを
    設けてなる電動型制御棒駆動機構において、制御棒駆動
    機構の外部との信号あるいは動力伝達用のケーブルを構
    成部の側面位置に連結したことを特徴とする制御棒駆動
    機構。
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Cited By (7)

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