JP2000235095A - 制御棒駆動機構 - Google Patents

制御棒駆動機構

Info

Publication number
JP2000235095A
JP2000235095A JP11037432A JP3743299A JP2000235095A JP 2000235095 A JP2000235095 A JP 2000235095A JP 11037432 A JP11037432 A JP 11037432A JP 3743299 A JP3743299 A JP 3743299A JP 2000235095 A JP2000235095 A JP 2000235095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control rod
rotation
detector
rod drive
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11037432A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotaka Nakahara
宏尊 中原
Tsukasa Sasaki
典 佐々木
Shinzo Inoue
信三 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP11037432A priority Critical patent/JP2000235095A/ja
Publication of JP2000235095A publication Critical patent/JP2000235095A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気継手の脱調を圧力隔壁外側から確実に検出
可能とし、信頼性を向上させた磁気継手を用いた電動式
制御棒駆動機構を提供する。 【解決手段】圧力隔壁内の制御棒駆動軸と圧力隔壁外の
駆動源回転軸が磁気継手によって圧力隔壁を隔てて接続
され、制御棒駆動軸上に固定される磁石及び前記磁石と
圧力隔壁を隔てて制御棒駆動機構の外縁部に固定される
磁気検出器とからなる制御棒駆動軸の回転を検出する回
転検出器と、駆動源回転軸の回転を検出する回転検出器
と、駆動源として電動機と、磁気継手の脱調を検出する
とともに駆動源の電源を開閉操作する制御手段とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉の
圧力容器下部に設置され原子炉内の制御棒を昇降駆動す
ることで原子炉出力を制御する制御棒駆動機構に係わ
り、特に磁気継手を用いた電動式制御棒駆動機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、改良型沸騰水型原子炉における電
動式制御棒駆動機構において、磁気継手採用による軸封
部の削減によって保守点検の工数削減が進められてい
る。図6は、特開平10−10264 号公報に記載のこのよう
な制御棒駆動機構を示す縦断面図である。従来の制御棒
駆動機構は、機構の下方に駆動源である電動機1を備
え、電動機1の上端の回転軸2は、磁気継手の外側結合
子5へ接続する。
【0003】この外側結合子5は、制御棒駆動機構ハウ
ジング17の下端の圧力隔壁18を介して内側結合子6
と磁気的に接続している。内側結合子6は伝達軸7と接
続し、伝達軸7の上方にはボールねじ9がこれと一体回
転できるように接続する。このボールねじ9上に備わる
ボールナット10は、ねじの回転によって昇降する。ボ
ールナット10の上方には原子炉内にある制御棒が連結
する。
【0004】こうして、電動機1を回転駆動させること
により、回転軸2及び外側結合子5が回転し、この外側
結合子5の回転に追従して、これと圧力隔壁18を介し
て磁気的に接続している内側結合子6及びボールねじ9
が回転することで、制御棒12の昇降駆動が可能となっ
ている。
【0005】ここで、上述の構成では、回転軸2と伝達
軸7の間に磁気継手5,6の伝達トルクを超えたトルク
が発生すると、磁気継手の外側結合子5と内側結合子6
ですべり脱調が発生し、制御棒12の実際の位置と位置
検出器3で計数した位置とのずれが生じて原子炉運転上
都合が悪い。このように磁気継手5,6を用いることに
よる制御棒駆動機構の信頼性の低下を防止することが課
題である。
【0006】そこで、上述の例では、磁気継手の内側結
合子6と共に回転する軸に側表面に凸凹を有した回転部
材30aと、回転部材に対向して設けられた変位検出器
30bを設け、回転部材の側面と変位計の距離が回転に伴
い周期的に変化することを利用して内側結合子6の回転
を検出可能としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の方法で
は、側表面に凸凹を有した回転部材30aと変位検出器
30bの距離を測定するため、変位検出器30bを圧力
隔壁18に貫通して設けている。原子炉では運転時の
他、スクラム時に圧力隔壁18内が高圧となるため貫通
部を設けることは信頼性の観点から好ましくない。
【0008】さらに言えば、前述の方法では、内側結合
子6と接続する伝達軸7の回転検出手段30を圧力隔壁
18内部に設けるために、制御棒駆動機構の信頼性を向
上させる分離検出器の設置がスペース的に困難となり、
高い信頼性を必要とする場合には好ましくない。
【0009】本発明の目的は、圧力隔壁に貫通部を設け
ることなく圧力隔壁の外側から磁気継手の回転を検出で
き、信頼性を向上できる磁気継手を用いた電動式制御棒
駆動機構を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明は、原子炉内の制御棒を昇降駆動すること
で原子炉出力を制御する制御棒駆動機構であって、圧力
隔壁内の制御棒駆動軸と圧力隔壁外の駆動源回転軸が磁
気継手によって圧力隔壁を隔てて接続されるとともに、
制御棒駆動軸上に固定される磁石及び前記磁石と圧力隔
壁を隔てて制御棒駆動機構の外縁部に固定される磁気検
出器とからなる制御棒駆動軸の回転を検出する回転検出
器と、駆動源回転軸の回転を検出する回転検出器と、駆
動源として電動機と、磁気継手の脱調を検出するととも
に駆動源の電源を開閉操作する制御手段とを有すること
を特徴とする。
【0011】制御棒駆動軸上に固定される磁石は制御棒
駆動軸の回転に応じて圧力隔壁内で旋回する。このよう
な磁石と圧力隔壁を隔てて制御棒駆動機構の外縁部に固
定される磁気検出器は、磁石の旋回運動に伴う近遠に応
じた磁力変化に反応して信号を生じる。
【0012】したがって、磁気検出器の出力を観察する
ことで、圧力隔壁内部の磁石の旋回、つまり制御棒駆動
軸の回転を検出することができる。本装置はさらに駆動
源回転軸の回転を検出する回転検出器を備えているの
で、制御棒駆動軸の回転と駆動源回転軸の回転の偏差を
監視することでこれらの軸のすべり、つまり磁気継手の
脱調が検出可能となる。
【0013】このような回転検出器を用いたので、圧力
隔壁に貫通部を設けることなく圧力隔壁の外側から磁気
継手の脱調を検出でき、信頼性を向上させることができ
る。第2の発明は、原子炉内の制御棒を昇降駆動するこ
とで原子炉出力を制御する制御棒駆動機構であって、圧
力隔壁内の制御棒駆動軸と圧力隔壁外の駆動源回転軸が
磁気継手によって圧力隔壁を隔てて接続されるととも
に、制御棒駆動軸と制御棒の分離状態を検出する分離検
出器と、分離検出器の下方にあって制御棒駆動軸上に固
定される磁石及び前記磁石と圧力隔壁を隔てて制御棒駆
動機構の外縁部に固定される磁気検出器とからなる制御
棒駆動軸の回転を検出する回転検出器と、駆動源回転軸
の回転を検出する回転検出器と、駆動源として電動機
と、磁気継手の脱調を検出するとともに駆動源の電源を
開閉操作する制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】分離検出器は、圧力隔壁内部で伝達軸の先
端にあって上下に摺動する連結器を持つ。また、伝達軸
下方の磁気継手は、伝達トルクが脱調トルクに対して余
裕を持つべく大きな磁石を稠密に備えている。そこで、
分離検出器の下方に制御棒駆動軸上に固定される磁石を
配せるだけのスペースを設けて、そこに制御棒駆動軸の
回転を検出する回転検出器を構成する。
【0015】こうして、分離検出器の下方にあって制御
棒駆動軸上に固定される磁石は制御棒駆動軸の回転に応
じて圧力隔壁内で旋回する。このような磁石と圧力隔壁
を隔てて制御棒駆動機構の外縁部に固定される磁気検出
器は、磁石の旋回運動に伴う近遠に応じた磁力変化に反
応して信号を生じる。
【0016】したがって、磁気検出器の出力を観察する
ことで、圧力隔壁内部の磁石の旋回、つまり制御棒駆動
軸の回転を検出することができる。本装置はさらに駆動
源回転軸の回転を検出する回転検出器を備えているの
で、制御棒駆動軸の回転と駆動源回転軸の回転の偏差を
監視することでこれらの軸のすべり、つまり磁気継手の
脱調が検出可能となる。
【0017】このような回転検出器を用いたので、圧力
隔壁内に分離検出機構を備えると共に、圧力隔壁に貫通
部を設けることなく圧力隔壁の外側から磁気継手の脱調
を検出でき、信頼性を向上させることができる。
【0018】第3の発明は、第2の発明において、制御
棒駆動軸の回転を検出する回転検出器は、圧力隔壁内の
分離検出器の下部ばね受けに設けられ外周部に磁石を有
する回転体と、回転体と圧力隔壁を隔てて制御棒駆動機
構の外縁部に固定される磁気検出器とを有することを特
徴とする。
【0019】分離検出器の上下摺動ストロークが大きい
と分離の検出分解能が向上し信頼性が向上する。しかし
ながら、分離検出器の下方に制御棒駆動軸の回転検出器
を設けるとスペース的に分離検出器の上下摺動ストロー
クが小さく制限される。そこで、分離検出器の下部ばね
受けの外周部へ磁石を配し、分離検出器に制御棒駆動軸
の回転を検出する回転検出器を構成する。
【0020】こうして、分離検出器の下部ばね受け外周
部に固定される磁石は制御棒駆動軸の回転に応じて圧力
隔壁内で旋回する。このような磁石と圧力隔壁を隔てて
制御棒駆動機構の外縁部に固定される磁気検出器は、磁
石の旋回運動に伴う近遠に応じた磁力変化に反応して信
号を生じる。
【0021】したがって、磁気検出器の出力を観察する
ことで、圧力隔壁内部の磁石の旋回、つまり制御棒駆動
軸の回転を検出することができる。本装置はさらに駆動
源回転軸の回転を検出する回転検出器を備えているの
で、制御棒駆動軸の回転と駆動源回転軸の回転の偏差を
監視することでこれらの軸のすべり、つまり磁気継手の
脱調が検出可能となる。
【0022】このような回転検出器を用いたので、圧力
隔壁内に分離検出機構を備えると共に、圧力隔壁に貫通
部を設けることなく圧力隔壁の外側から磁気継手の脱調
を検出でき、信頼性を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面に
従って説明する。本発明に係る装置の第1実施例につい
て図1を用いて説明する。図1は、制御棒駆動機構の全
体配置図である。制御棒駆動機構は原子炉圧力容器40
の下方にあって、下鏡部に貫通して設けられる。図2
は、このような制御棒駆動機構の配置位置を示す原子炉
縦断面図である。制御棒駆動機構は制御棒駆動機構ハウ
ジング17内部に貫通して原子炉圧力容器40の下鏡部
に接続し、上端は原子炉内の制御棒12に連結する。そ
して制御棒駆動機構ハウジング17の下方に駆動源であ
る電動機1が備わる。
【0024】図1において、電動機1の上端の回転軸2
は、磁気継手の外側結合子5へ接続する。この外側結合
子5は、制御棒駆動機構ハウジング17の下端の圧力隔
壁18を介して内側結合子6と磁気的に接続している。
内側結合子6は制御棒駆動軸7と接続し、制御棒駆動軸
7の上方にはボールねじ9がこれと一体回転できるよう
に接続する。このボールねじ9上に備わるボールナット
10は、ねじの回転によって昇降する。
【0025】ボールナット10の上にはボールねじ9を
囲んで上方へ伸びる中空ピストン11が載置され、中空
ピストン11の上端には制御棒12が連結する。一方、
制御棒駆動機構ハウジング17と圧力隔壁18にはアウ
タチューブ19が挟まれ固定される。アウタチューブ1
9の内側にはガイドチューブ15が中空ピストン11を
囲むように載置されている。ボールナット10は、ガイ
ドチューブ15の内面にあって、その回転を拘束され上
下に摺動可能に係止される。
【0026】また、電動機1には電磁ブレーキである制
動ブレーキ1bが設けられ、この制動ブレーキ1bを作
動させて電動機1の回転を停止する。電動機1の上には
回転検出器3が設けられ、回転軸2の回転を制御手段2
0に伝達する。回転検出器3の上には電磁ブレーキであ
る保持ブレーキ4が設けられ、制御棒停止時には保持ブ
レーキ4を作動させ、制御棒12や中空ピストン11の
自重等から生じる制御棒引抜き方向のトルクに抗して回
転軸2を保持する。
【0027】電動機1の回転軸2には、回転検出器3が
接続される。回転検出器は、エンコーダやレゾルバ発信
器あるいはシンクロ発信器などの位置センサや、タコジ
ェネなどの速度センサを用いても良い。
【0028】回転検出器3は制御手段20へ接続する。
制御手段20は、電動機1の電源20aと、電源の開閉
器20bと、脱調検出器21と、信号処理器21aと、
これらの信号系及びブレーキ作動用の信号系(図示せ
ず)とで構成される。信号処理器21aは、電動機1の
回転軸2に接続する回転検出器3の出力信号から回転軸
2の回転に応じた位置情報や速度情報を生成し脱調検出
器21に伝達する。
【0029】さらに、制御棒駆動軸7上に固定される磁
石30a及び前記磁石30aと圧力隔壁18を隔てて制
御棒駆動機構の外縁部に固定される磁気検出器31とか
ら制御棒駆動軸の回転を検出する回転検出器30を構成
する。好ましくは図1に示すように磁気検出器31を分
離検出や位置検出の計測用プローブ13内に設けると、
検出器を環境から保護でき信頼性の観点からより好適で
ある。
【0030】この回転検出器30の動作について図3を
用いて説明する。検出器位置における制御棒駆動軸7上
に固定される磁石30aは制御棒駆動軸7の回転に応じ
て圧力隔壁18内で旋回する。このとき圧力隔壁18を
隔てて制御棒駆動機構の外縁部に固定されるリードスイ
ッチを用いた磁気検出器31において、検出される磁力
の変化を図3(a)に示す。さらに、図3(b)は磁石
が検出器に最も近づいた場合、また図3(c)は磁石が
検出器から最も離れた場合の図1中A−A′横断面を示
す。
【0031】磁気検出器31は、磁石30aの旋回運動
に伴う近遠に応じた磁力変化に反応して、図3(b)の
ように、設定値以上に磁力を受ければ導通し、図3
(c)のように、そうでないとき遮断となるスイッチ信
号を生じる。磁気検出器31としてはリードスイッチの
他ホール素子あるいは誘導コイルを用いることができ
る。図1において、制御手段20の信号処理器21a
は、磁気検出器31からの導通あるいは遮断のスイッチ
信号を所定時間あたりで計数することで速度情報が、ま
た積算することで位置情報を生成し、脱調検出器21に
出力する。こうして圧力隔壁18内部の磁石30aの旋
回、つまり制御棒駆動軸7の回転を検出できる。
【0032】こうして、制御手段20の脱調検出器21
で制御棒駆動軸7の回転と回転軸2の回転について速度
あるいは位置に関する偏差を監視することでこれらの軸
のすべり、つまり磁気継手の脱調が検出可能となる。な
お、ここで速度情報は位置情報の時間微分あるいは差分
として得ることを妨げるものではないし、位置情報を速
度情報から時間積分あるいは積算によって得ても構わな
い。
【0033】さらに、磁気検出器31のチャタリング等
動作不良へ備える安全対策上、制御棒駆動軸7上に固定
される磁石30aの回転を検出する磁気検出器31を複
数設けても良い。この際、各々の磁気検出器31は制御
棒駆動機構の外縁にある複数の分離検出機構や位置検出
機構用のパイプに内封することも機器保護の観点から好
ましい。このとき、さらに磁石30a検出のタイミング
差から磁石の回転方向を検出することも可能となり信頼
性の観点からも好適である。また、制御棒駆動軸7の周
りに磁石30aを複数設けても良い。この場合は回転検
出器の分解能が向上可能となる。
【0034】このように構成したから、制御棒12を駆
動する際には、電動機1を駆動し、ブレーキ1b,4を
解除することで、回転軸2が回転駆動し、磁気継手の外
側及び内側結合子5及び6を介して制御棒駆動軸7を回
転させることで制御棒12の昇降駆動を行うことができ
る。そして、回転軸2と制御棒駆動軸7の間において回
転の速度あるいは位置がずれ所定の偏差を超えて脱調が
発生した際には、これを検出して電動機1を停止し、ブ
レーキ1b,4を作動することが可能である。こうし
て、圧力隔壁に貫通部を設けることなく圧力隔壁の外側
から磁気継手の脱調を検出でき、信頼性を向上させるこ
とができる。
【0035】次に、本発明に係る装置の第2実施例につ
いて図4を用いて説明する。図4は、制御棒駆動機構の
全体配置図である。制御棒駆動機構は原子炉圧力容器4
0の下方にあって、下鏡部に貫通して設けられる。電動
機1の上端の回転軸2は、磁気継手の外側結合子5へ接
続する。この外側結合子5は、制御棒駆動機構ハウジン
グ17の下端の圧力隔壁18を介して内側結合子6と磁
気的に接続している。内側結合子6は制御棒駆動軸7と
接続し、制御棒駆動軸7の上方にはボールねじ9がこれ
と一体回転できるように接続する。このボールねじ9上
に備わるボールナット10は、ねじの回転によって昇降
する。
【0036】ボールナット10の上にはボールねじ9を
囲んで上方へ伸びる中空ピストン11が載置され、中空
ピストン11の上端には制御棒12が連結する。一方、
制御棒駆動機構ハウジング17と圧力隔壁18にはアウ
タチューブ19が挟まれ固定される。アウタチューブ1
9の内側にはガイドチューブ15が中空ピストン11を
囲むように載置されている。ボールナット10は、ガイ
ドチューブ15の内面にあって、その回転を拘束され上
下に摺動可能に係止される。
【0037】また、電動機1には制動ブレーキ1bが設
けられ、この制動ブレーキ1bを作動させて電動機1の
回転を停止する。電動機1の上には回転検出器3が設け
られ、回転軸2の回転を制御手段20に伝達する。回転
検出器3の上には保持ブレーキ4が設けられ、制御棒停
止時には保持ブレーキ4を作動させ、制御棒12や中空
ピストン11の自重等から生じる制御棒引抜き方向のト
ルクに抗して回転軸2を保持する。
【0038】さらに内側結合子6が接続する制御棒駆動
軸7とボールねじ9の間に分離検出器8を設けている。
分離検出器8では、制御棒駆動軸7に固定した下部ばね
受け8aと、制御棒駆動軸7の先端に上下動自在、回転
を拘束されて嵌合する連結器8bとが、ばね8cを挟ん
で配置される。また連結器は環状に磁石8dを備える一
方、制御棒駆動機構の外縁部に磁気検出器8eを内封し
た管状の計測用プローブ13が配置されている。
【0039】ボールナット10の上に制御棒12と連結
した中空ピストン11が載置されていると制御棒12及
び中空ピストン11とボールナット10及びボールねじ
9の自重でばね8cは圧縮され連結器8bが下方へ押し
込まれる。またスクラム配管16から圧力水が供給され
中空ピストン11がボールナット10から押上げられ離
脱すると、ばね荷重が軽くなり連結器8bは上方に復帰
する。したがって、連結器8bの上下動を磁気検出器8
eで検出することにより、中空ピストン11の分離が可
能となり信頼性が向上している。
【0040】さて、図4において、制御棒駆動機構の圧
力隔壁18内の制御棒駆動軸7はその先端部に分離検出
器を備えている。そして、この分離検出器8と磁気継手
の外側及び内側結合子5及び6の間へ制御棒駆動軸7の
回転検出器30の磁石30aが十分に納まる程度にスペ
ースが空くまで、制御棒駆動軸7を長くした。こうして
制御棒駆動機構の圧力隔壁18内に分離検出器8が設け
られていても制御棒駆動軸7上に磁石30aを固定でき
る。
【0041】好ましくは、この分離検出器8と磁気継手
の外側及び内側結合子5及び6の間へ制御棒駆動軸の回
転検出器30の磁石30aが十分に納まる程度にスペー
スが空くまで、分離検出器8の制御棒駆動軸7先端での
上下ストロークを小さくするため、分離検出器8のばね
8cの剛性を大きくする。ばね剛性を大きくするために
は剛性の大きい材料を用いる他、ばね径を大きくしても
ばね8cを多重としても良い。こうすれば制御棒駆動機
構の長尺化を押さえ、且つ圧力隔壁18内部に分離検出
器8が設けられていても制御棒駆動軸7上に磁石30a
を固定できるので好適である。
【0042】そのうえで、この磁石30aと圧力隔壁1
8を隔てて制御棒駆動機構の外縁部に磁気検出器31を
固定するので、磁気検出器31の出力を観察すること
で、圧力隔壁18内部の磁石30aの旋回、つまり制御
棒駆動軸7の回転を検出することができる。本装置はさ
らに駆動源の回転軸2の回転を検出する回転検出器3を
備えているので、制御棒駆動軸7の回転と駆動源の回転
軸2の回転の偏差を監視することでこれらの軸のすべ
り、つまり磁気継手の脱調が検出可能となる。
【0043】こうして、圧力隔壁に貫通部を設けること
なく圧力隔壁内に分離検出機構を備えると共に、圧力隔
壁の外側から磁気継手の脱調を検出でき、信頼性を向上
させることができる。
【0044】次に、本発明に係る装置の第3実施例につ
いて図5を用いて説明する。なお、制御棒駆動機構の上
部構造物については、図4に示した従来の構造とほぼ同
じなので図4と同じ符号を付けて説明することとし、重
複部分の説明は省略する。
【0045】図5において、制御棒駆動軸7の回転を検
出する回転検出器30は、圧力隔壁18内の分離検出器
8の下部ばね受け8aに設けられ外周部に磁石30aを
有する回転体8aと、回転体8aと圧力隔壁18を隔て
て制御棒駆動機構の外縁部に固定される磁気検出器31
とで構成した。
【0046】さらに、分離検出器8にばね剛性の小さな
ばね8cを設けて分離検出器8の連結器8bの上下摺動
ストロークを大きくすると、分離検出用の磁石8dの検
出分解能が向上し信頼性が向上するので好適である。も
っと言えば、分離検出器の磁石8dと回転検出器の磁石
30aを離して配置できるので、分離検出器8と回転検
出器30の誤動作を減じることができる。その上、お互
いの磁石の接近による減磁を防止可能となる。
【0047】このような磁石30aと圧力隔壁18を隔
てて制御棒駆動機構の外縁部に固定される磁気検出器3
1は、磁石30aの旋回運動に伴う近遠に応じた磁力変
化に反応して信号を生じる。したがって、磁気検出器3
1の出力を観察することで、圧力隔壁18内部の磁石の
旋回、つまり制御棒駆動軸7の回転を検出することがで
きる。本装置はさらに駆動源の回転軸2の回転を検出す
る回転検出器3を備えているので、制御棒駆動軸7の回
転と駆動源の回転軸2の回転の偏差を監視することでこ
れらの軸のすべり、つまり磁気継手の脱調が検出可能と
なる。
【0048】こうして、圧力隔壁に貫通部を設けること
なく圧力隔壁内に分離検出機構を備えると共に、圧力隔
壁の外側から磁気継手の脱調を検出でき、信頼性を向上
させることができる。
【0049】
【発明の効果】第1の発明によれば、圧力隔壁に貫通部
を設けることなく圧力隔壁の外側から磁気継手の回転を
検出して、圧力隔壁内部における磁気継手の脱調に至る
すべりを確実に検出でき、信頼性を向上させることがで
きる。
【0050】第2及び第3の発明によれば、圧力隔壁内
に分離検出機構を備えると共に、圧力隔壁に貫通部を設
けることなく圧力隔壁の外側から磁気継手の回転を検出
して、圧力隔壁内部における磁気継手の脱調に至るすべ
りを確実に検出でき、信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す制御棒駆動機構の構
成図である。
【図2】本発明の第1実施例の原子炉内配置説明図であ
る。
【図3】本発明の第1実施例の説明図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す制御棒駆動機構の構
成図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す制御棒駆動機構の構
成図である。
【図6】従来技術の制御棒駆動機構の縦断面図である。
【符号の説明】
1…電動機、1b…制動ブレーキ、2…回転軸、3,3
0…回転検出器、4…保持ブレーキ、5…外側結合子、
6…内側結合子、7…制御棒駆動軸、8…分離検出器、
9…ボールねじ、10…ボールナット、11…中空ピス
トン、12…制御棒、13…計測用プローブ、14…中
間位置検出プローブ、15…ガイドチューブ、16…ス
クラム配管、17…制御棒駆動機構ハウジング、18…
圧力隔壁、19…アウタチューブ、20…制御手段、2
1…脱調検出器、31…磁気検出器、40…原子炉圧力
容器。
フロントページの続き (72)発明者 井上 信三 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 Fターム(参考) 2G075 AA03 BA07 CA25 DA02 EA01 FA20 FC14 GA18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉内の制御棒を昇降駆動することで原
    子炉出力を制御する制御棒駆動機構であって、圧力隔壁
    内の制御棒駆動軸と圧力隔壁外の駆動源回転軸が磁気継
    手によって圧力隔壁を隔てて接続されるとともに、 制御棒駆動軸上に固定される磁石及び前記磁石と圧力隔
    壁を隔てて制御棒駆動機構の外縁部に固定される磁気検
    出器とからなる制御棒駆動軸の回転を検出する回転検出
    器と、駆動源回転軸の回転を検出する回転検出器と、駆
    動源としての電動機と、磁気継手の脱調を検出するとと
    もに駆動源の電源を開閉操作する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする制御棒駆動機構。
  2. 【請求項2】原子炉内の制御棒を昇降駆動することで原
    子炉出力を制御する制御棒駆動機構であって、圧力隔壁
    内の制御棒駆動軸と圧力隔壁外の駆動源回転軸が磁気継
    手によって圧力隔壁を隔てて接続されるとともに、 制御棒駆動軸と制御棒の分離状態を検出する分離検出器
    と、分離検出器の下方にあって制御棒駆動軸上に固定さ
    れる磁石及び前記磁石と圧力隔壁を隔てて制御棒駆動機
    構の外縁部に固定される磁気検出器とからなる制御棒駆
    動軸の回転を検出する回転検出器と、駆動源回転軸の回
    転を検出する回転検出器と、駆動源としての電動機と、
    磁気継手の脱調を検出するとともに駆動源の電源を開閉
    操作する制御手段とを有することを特徴とする制御棒駆
    動機構。
  3. 【請求項3】前記制御棒駆動軸の回転を検出する回転検
    出器は、圧力隔壁内の分離検出器の下部ばね受けに設け
    られ外周部に磁石を有する回転体と、回転体と圧力隔壁
    を隔てて制御棒駆動機構の外縁部に固定される磁気検出
    器とを有することを特徴とする請求項2に記載の制御棒
    駆動機構。
JP11037432A 1999-02-16 1999-02-16 制御棒駆動機構 Pending JP2000235095A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11037432A JP2000235095A (ja) 1999-02-16 1999-02-16 制御棒駆動機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11037432A JP2000235095A (ja) 1999-02-16 1999-02-16 制御棒駆動機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000235095A true JP2000235095A (ja) 2000-08-29

Family

ID=12497366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11037432A Pending JP2000235095A (ja) 1999-02-16 1999-02-16 制御棒駆動機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000235095A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007132952A (ja) * 2007-01-22 2007-05-31 Toshiba Corp 制御棒駆動装置
JP2009174941A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 制御棒位置検出装置及び制御棒駆動機構

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007132952A (ja) * 2007-01-22 2007-05-31 Toshiba Corp 制御棒駆動装置
JP2009174941A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 制御棒位置検出装置及び制御棒駆動機構
JP4560091B2 (ja) * 2008-01-23 2010-10-13 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 制御棒位置検出装置及び制御棒駆動機構

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2921359B1 (en) Brake booster
KR102174353B1 (ko) 전기 모터의 위치 결정 및/또는 제어 방법
EP3213987A1 (en) Electric vehicle central shaft torque sensing system
CA2402889A1 (en) Brake monitoring system
US20110068725A1 (en) Linear actuator
CN104105901A (zh) 盘式制动器及其传感装置
JPH04228367A (ja) パワーステアリングシステムの検知装置
WO2008106580A1 (en) Linear position sensor
JP2012102883A (ja) ウォーム軸の変位量検出方法
JP2000235095A (ja) 制御棒駆動機構
WO2001024197A1 (fr) Dispositif d'entrainement d'une bielle de commande, procede et dispositif de test et transmission a convertisseur de couple
US8191399B2 (en) Monitoring device and monitoring method for a drive device
US20220018402A1 (en) Control system and method to detect clutch slippage
JPH10132977A (ja) 制御棒駆動機構
JP2004144604A (ja) ねじ摩耗量検出装置
JP4869102B2 (ja) 制御棒駆動装置
JP2001208886A (ja) 制御棒位置検出装置
JP2000227490A (ja) 制御棒駆動機構
CN220096340U (zh) 踏板装置、电子机械制动系统以及车辆
KR20210094884A (ko) 전동 기계식 제동 장치
CN219368711U (zh) 外径量测装置及硅片制造设备
JPH095064A (ja) 電動弁駆動装置におけるステムナットの摩耗量検出装置
KR101287142B1 (ko) 차량의 파워 조향장치용 토오크 센서장치
CN211293756U (zh) 一种线性致动器
JP2002257969A (ja) 制御棒駆動機構及び制御棒駆動システム