JP2013156077A - 制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置 - Google Patents

制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】CRDフリクション試験を効率的に実施することができる制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置を提供する。
【解決手段】差圧測定装置11により測定されたCRD5の駆動水差圧のデータを少なくとも取得する計算機21と、計算機21に接続され試験に関する入力を受け付ける入力装置と、試験に関するデータを表示する表示装置とを有する表示入力装置23、24と、中央制御盤60に設けられ表示装置と同一画面を表示する制御盤側表示装置61と、表示入力装置23、24に設けられ映像および音声の少なくとも一方により他の通信装置と通信を行う表示入力装置側通信装置31a、31b、32a、32bと、中央制御盤60に設けられ映像および音声により表示入力装置側通信装置31a、31b、32a、32bを含む他の通信装置と通信を行う制御盤側通信装置31c、32cとを備えた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、沸騰水型原子炉における制御棒駆動機構のフリクション試験を行う測定装置に関する。
沸騰水型原子炉(以下、「BWR(Boiling Water Reactor)」という。)における制御棒駆動機構(以下、「CRD(Control Rod Drive)」という。)は、プラントの定期点検などの点検周期にて健全性確認試験が実施される。
この健全性確認試験として、制御棒駆動機構ハウジングおよび燃料集合体と制御棒との摩擦抵抗(フリクション)を定量的に測定するフリクション試験(以下、単に「フリクション試験」という。)がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−81697号公報
フリクション試験は、主に、差圧測定装置、デジタルオシロを用いて行われる。差圧セル装置は、制御棒を駆動したときの駆動水の供給配管の圧力と戻り配管の圧力とを検出し、その差圧を測定する。差圧セル装置は、水圧制御ユニット(以下、「HCU(Hydraulic Control Unit)」という。)の上部グレーチング近傍のベント弁に接続される。デジタルオシロは、制御棒駆動時の発生差圧を記録する。また、差圧セル装置の較正用機器として、圧力調整器、圧力計、動歪計、圧力源が用いられる。
フリクション試験は、中央制御室の制御棒操作員の他に、例えば試験員3名をベント弁近傍、デジタルオシロ、中央制御室にそれぞれ配置して実施される。これら3名の試験員間の連絡は、例えば仮設電話で行われる。中央制御室に配置された試験員は、例えば制御棒操作員へ制御棒操作を指示すると共に、フリクション試験に関する制御棒位置信号やCRD系のプロセス量のデータを採取し、またストップウォッチなどを用いて制御棒の挿入時間を測定する。
フリクション試験は、制御棒毎に差圧セル装置の接続およびデータ採取を繰り返す必要がある。点検対象の制御棒本数は多く、例えば代表的なBWRでは185本である。このため、フリクション試験においては、試験員の負担軽減、試験の効率化、試験結果の管理の合理化が望まれる。特に、フリクション試験に対しては、以下のような課題があった。
第1に、差圧セル装置の差圧信号がデジタルオシロで測定されて記録されると、この測定結果は中央制御室で試験員が採取する他のデータとの一元管理を行うことができない。また、制御棒の駆動時間がストップウォッチで測定される場合には、試験結果にデータの誤差が発生してしまう。さらに、全て紙に書き取る方法、またはデジタルオシロから紙に出力する方法により試験結果が記録される場合には、試験結果の整理、保管のための作業が発生してしまう。結果として、試験員の作業の負担、および試験員のヒューマンエラーの要因となる恐れがある。
第2に、試験結果の保管が試験報告書などの紙によって行われる場合には、試験結果の蓄積およびデータベース化による統計処理など各種検討材料として試験結果を有効活用できない。
第3に、試験員は中央制御室および現場に配置され、例えば仮設電話を用いて相互に連絡をとりながら試験を実施する。音声だけを用いた試験の進行状況や手順の確認は、状況判断する際の不確かさとヒューマンエラーとの要因となる恐れがある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、CRDフリクション試験を効率的に実施することができる制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置は、上述した課題を解決するために、制御棒駆動機構および水圧制御ユニットのフリクション試験作業時に差圧測定装置により測定された制御棒駆動機構の駆動水差圧のデータを少なくとも取得する計算機と、前記計算機に接続され、前記試験に関する入力を受け付ける入力装置と、前記試験に関するデータを表示する表示装置とを有する表示入力装置と、中央制御盤に設けられ前記表示装置と同一画面を表示する制御盤側表示装置と、前記表示入力装置に設けられ映像および音声の少なくとも一方により他の通信装置と通信を行う表示入力装置側通信装置と、前記中央制御盤に設けられ映像および音声の少なくとも一方により前記表示入力装置側通信装置を含む他の通信装置と通信を行う制御盤側通信装置とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置は、CRDフリクション試験を効率的に実施することができる。
第1実施形態におけるフリクション試験測定装置と接続される制御棒駆動機構および水圧制御ユニットの概略的な構成図。 図1の差圧セル装置の構成を示す要部拡大図。 第1実施形態におけるフリクション試験測定装置およびフリクション試験測定装置と接続される各種装置の概略的な構成図。 試験測定装置計算機の機能構成を示すブロック図。 第1実施形態におけるフリクション試験の概略動作の流れを示すフローチャート。 マンマシンインターフェイス装置、可搬式現場表示入力装置、無線携帯端末、および表示装置に表示される試験手順設定時の試験手順画面の一例を示す説明図。 マンマシンインターフェイス装置、可搬式現場表示入力装置、無線携帯端末、および表示装置に表示されるフリクション試験時の試験手順画面の一例を示す説明図。 ランニングフリクション試験チェックシートの一例を示す説明図。 マンマシンインターフェイス装置、可搬式現場表示入力装置、無線携帯端末、および表示装置に表示される制御棒フリクション試験ガイド画面の一例を示す説明図。 マンマシンインターフェイス装置、可搬式現場表示入力装置、無線携帯端末、および表示装置に表示される連続挿入フリクション試験時の試験測定装置計算機出力チャートの一例を示すグラフ。 第1実施形態におけるセトリングフリクション試験の概略動作の流れを示すフローチャート。 セトリングフリクション試験チェックシートの一例を示す説明図。 マンマシンインターフェイス装置、可搬式現場表示入力装置、無線携帯端末、および表示装置に表示されるセトリングフリクション試験時の試験測定装置計算機出力チャートの一例を示すグラフ。 第1実施形態におけるフリクション試験測定装置の第1の変形例を示す構成図。 第1実施形態におけるフリクション試験測定装置の第2の変形例を示す構成図。 第2実施形態におけるフリクション試験測定装置と接続される制御棒駆動機構および水圧制御ユニットの概略的な構成図。 第2実施形態におけるフリクション試験測定装置およびフリクション試験測定装置と接続される各種装置の概略的な構成図。 第2実施形態におけるフリクション試験の概略動作の流れを示すフローチャート。 第2実施形態におけるセトリングフリクション試験の概略動作の流れを示すフローチャート。 第2実施形態におけるフリクション試験測定装置の第1の変形例を示す構成図。 第2実施形態におけるフリクション試験測定装置の第2の変形例を示す構成図。
[第1実施形態]
本発明に係る制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
第1実施形態および以降の各実施形態における制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置は、沸騰水型原子炉(BWR)における制御棒駆動機構(CRD)および水圧制御ユニット(HCU)のフリクション試験作業時に用いられる。
図1は、フリクション試験測定装置20と接続される制御棒駆動機構5および水圧制御ユニット1の概略的な構成図である。
図2は、図1の差圧セル装置11の構成を示す要部拡大図である。
HCU1は、各種弁とアキュムレータ2、3から構成されており、制御棒駆動機構5の挿入、引抜き、スクラム動作を行う。HCU1の挿入配管7および引抜配管8のベント弁9、10は、それぞれ差圧セル装置11と接続される。
差圧セル装置(差圧測定装置)11は、HCU1により制御されるCRD5の駆動水圧の差圧を求める。すなわち、差圧セル装置11は、CRD5を原子炉内部に挿入するための駆動水が流れる挿入配管7の圧力と、CRD5を原子炉内部から引抜くための駆動水が流れる引抜配管8の圧力との差圧を求める。差圧セル装置11は、較正に用いられる圧力源12、圧力調整器13、圧力計14を有する。
圧力源12は、例えばNガスボンベである。動歪計15は、計測値の電気信号をフリクション試験測定装置20へ供給する。
図3は、フリクション試験測定装置20およびフリクション試験測定装置20と接続される各種装置の概略的な構成図である。
フリクション試験測定装置20は、動歪計15および後述するプロセス計算機50から受け取る試験結果を管理し、また各試験員間の連絡手段として機能する。
フリクション試験測定装置20は、主にプロセス入力装置22と、マンマシンインターフェイス装置23と、可搬式現場表示入力装置24と、プリンタ装置25と、無線ルータ26と、無線携帯端末30と、Webカメラ31a、31b、31cと、ヘッドフォンマイク32a、32b、32cとを有する。プロセス入力装置22は、動歪計15からの差圧信号を受け付け、試験測定装置計算機(サーバ)21に入力する。
試験測定装置計算機(計算機)21は、伝送バス27を介してマンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24、プリンタ装置25、無線ルータ26に接続される。試験測定装置計算機21の機能構成については図4を用いて後述する。
マンマシンインターフェイス装置(表示入力装置)23は、例えば据え置き型のパーソナルコンピュータである。可搬式現場表示入力装置(表示入力装置)24は、現場に移動可能なパーソナルコンピュータ(例えば、ノート型パーソナルコンピュータ)である。マンマシンインターフェイス装置23および可搬式現場表示入力装置24は、測定結果や点検結果を表示する表示装置、および測定・点検に必要な情報の入力を試験員Bより受け付ける入力装置を備える。以下の説明においては、可搬式現場表示入力装置24は、特に言及はしないがマンマシンインターフェイス装置23と同様の表示および入力操作を行うことができるものとする。プリンタ装置25は、測定・点検結果に関する帳票をプリントし出力する。
Webカメラ31a、31b、31cは、それぞれマンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24および中央制御盤60に設置される。ヘッドフォンマイク32a、32b、32cは、マンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24および中央制御盤60に設置される。Webカメラ31a、31b、31cおよびヘッドフォンマイク32a、32b、32cは、伝送バス36a、36bを介して通信し、試験員Bおよび制御棒操作員Cに相互に映像および音声(または少なくともその一方)を利用した通信を行わせる。
なお、Webカメラ31a、31bおよびヘッドフォンマイク32a、32bは、表示入力装置側通信装置に該当する。Webカメラ31cおよびヘッドフォンマイク32cは、制御盤側通信装置に該当する。
無線携帯端末30は、無線ルータ26によりマンマシンインターフェイス装置23などと無線で接続される。無線携帯端末30は、試験員Aにより携帯される。無線携帯端末30は、マンマシンインターフェイス装置23などと同一画面を表示する表示装置(端末側表示装置)と、Webカメラ31a、31b、31cおよびヘッドフォンマイク32a、32b、32cと通信を行う通信装置(端末側通信装置)を備える。
フリクション試験測定装置20は、出力インターフェイス装置28を介してデータ蓄積装置(情報収集計算機)40に接続される。また、フリクション試験測定装置20は、伝送バス36aを介してプロセス計算機50と、伝送バス36bを介して中央制御盤60の表示装置61と接続される。
データ蓄積装置(情報収集計算機)40は、フリクション試験測定装置20より伝送された試験結果を保管する。データ蓄積装置40に保管されたデータは、統計処理や報告書作成などに利用される。
プロセス計算機50は、中央制御盤60と接続され、種々のプラント情報を中央制御盤60に供給する。プロセス計算機50は、プロセス入力インターフェイス装置51aを介して制御棒駆動機構制御装置(CRD系)55より駆動水流量や駆動水差圧などのプロセス信号を試験測定装置計算機21に供給する。また、プロセス計算機50は、プロセス入力インターフェイス装置51bを介して原子炉手動操作/制御棒位置表示装置(RMCS/RPIS)56より制御棒関連信号を試験測定装置計算機21に入力する。プロセス計算機50は、伝送バス36bを介して中央制御盤60に設置された表示装置61と接続される。
表示装置(制御盤側表示装置)61は、中央制御盤60に設けられ、試験に必要な操作画面や試験結果を表示する。表示装置61は、マンマシンインターフェイス装置23および可搬式現場表示入力装置24と同一の画面を表示することができる。
図4は、試験測定装置計算機21の機能構成を示すブロック図である。
試験測定装置計算機21は、制御棒駆動機構フリクション試験制御部80と、CRD系プロセス量入力処理部81と、制御棒位置情報入力処理部82と、対話入出力処理部83と、表示情報処理部84と、プリンタ出力処理部85と、外部システム出力処理部86と、差圧入力処理部87と、時計部88と、CRDフリクション試験DB90と、CRDフリクション試験点検結果DB91と、制御棒配置変更情報DB92と、点検者情報93を有する。
制御棒駆動機構(CRD)フリクション試験制御部80は、各入力に対して演算処理し、得られた結果を外部システム出力処理部86へ出力する。
CRD系プロセス量入力処理部81および制御棒位置情報入力処理部82は、プロセス計算機50から出力された各種値をCRDフリクション試験制御部80に入力する。対話入出力処理部83は、マンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24との間の入出力を処理する。
表示情報処理部84は、マンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24、表示装置61に表示する画面情報を処理し、各装置に出力する。プリンタ出力処理部85は、プリンタ装置25への出力を処理する。
外部システム出力処理部86は、CRDフリクション試験制御部80から供給されたフリクション試験結果を外部システムに対して出力処理する。出力されたフリクション試験結果は、データ蓄積装置40へ伝送される。差圧入力処理部87は、動歪計15からプロセス入力装置22に供給された差圧情報をCRDフリクション試験制御部80に入力する。時計部88は、フリクション試験に必要な時間の計測を行う。
CRDフリクション試験DB90は、フリクション試験の対象となる制御棒の情報を保存する。CRDフリクション試験点検結果DB91は、フリクション試験を行い得られた結果を保存する。制御棒配置変更情報DB92は、定期検査において制御棒の配置変更が行われた場合、制御棒の配置変更に関する情報(制御棒配置変更情報)を保存する。点検者情報93は、フリクション試験を実施する試験員に関する試験員情報を保存する。
次に、フリクション試験測定装置20の作用について説明する。
フリクション試験実施時においては、図3に示すように、試験員Aは、ベント弁9、10近傍(以下、単に「現場」という。)に配置され、現場における装置や機器の接続、操作を行う。試験員Bは、フリクション試験測定装置20のマンマシンインターフェイス装置23などを操作する。制御棒操作員Cは、中央制御室において中央制御盤60を操作し制御棒駆動機構5を制御する。
図5は、フリクション試験の概略動作の流れを示すフローチャートである。
ステップS1において、試験手順情報の設定が行われる。フリクション試験測定装置20は、試験員Bの操作に基づいてマンマシンインターフェイス装置23からフリクション試験手順情報の入力を受け付け、受け付けた情報を試験測定装置計算機21へ装荷(ロード)する。
フリクション試験手順情報は、「フリクション試験対象制御棒情報」、「試験員情報」、および「制御棒配置変更情報」からなる。「フリクション試験対象制御棒情報」は、CRDフリクション試験DB90に保存される。「試験員情報」は、点検者情報93に保存される。「制御棒配置変更情報」は、制御棒配置変更情報DB92に保存される。
ステップS2において、試験員Aは、差圧セル装置11に圧力計14、圧力調整器13、圧力源(Nボンベ)12を接続する。ステップS3において、試験員Aは、差圧セル装置11、動歪計15、フリクション試験測定装置20のプロセス入力装置22間のケーブルを接続する。
ステップS4において、試験員Aは、差圧セル装置11と試験測定装置計算機21との較正を行う。ステップS5において、試験員Aは、差圧セル装置11に単位圧力(例えば0.1MPa)ずつ複数点の圧力を印加し、試験測定装置計算機21の出力チャートの起点を調整して、初期データを採取する。
ステップS6において、試験員Aは、差圧セル装置11と、圧力計14、圧力調整器13、および圧力源12との接続を解除する。また、ステップS7において、試験員Aは、差圧セル装置11、動歪計15、プロセス入力装置22間のケーブルの接続を解除する。
ステップS8において、フリクション試験条件の確認が行われる。マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づいて制御棒フリクション試験の手順画面を表示する。
図6は、マンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24、無線携帯端末30、および表示装置61に表示される試験手順設定時の試験手順画面の一例を示す説明図である。
マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づき試験準備および試験条件の確認の各試験員確認項目に対する入力を受け付ける。試験手順画面における「OK」は、試験員Bより確認した旨の入力を受け付けた場合に表示される。試験員Bは、マンマシンインターフェイス装置23の画面に自動表示されるプラント状態を確認する。また、マンマシンインターフェイス装置23は、試験手順画面に表示された内容を試験履歴としてハードコピーする。
なお、可搬式現場表示入力装置24は、試験手順画面を同時に表示し、試験員Bによる入力を受け付けることもできる。
試験員Bは、試験手順画面に対する入力および確認後、マンマシンインターフェイス装置23または可搬式現場表示入力装置24に内蔵されたWebカメラ31a(31b)とヘッドフォンマイク32a(32b)を使用して試験員Aに連絡する。試験員Aは、試験員Bからの入力および確認完了を、無線携帯端末30を介した音声と画像によるテレビ電話で連絡される。
また、制御棒操作員Cは、表示装置61、Webカメラ31c、ヘッドフォンマイク32cを使用して中央制御室にいる試験員Bより連絡を受ける。このとき、表示装置61は、試験手順画面と同一の画面を表示する。制御棒操作員Cは、表示装置61に表示された試験手順画面により状態を確認し、確認した旨をテレビ電話で試験員に連絡する。
ステップS9において、試験員Aは、差圧セル装置11をHCU1の挿入配管7のベント弁9と引抜配管8のベント弁10とに接続する。ステップS10において、試験員Aは、差圧セル装置11、動歪計15、プロセス入力装置22間のケーブルを接続する。
ステップS11において、フリクション試験が実施される。マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づいて試験手順画面を表示する。
図7は、マンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24、無線携帯端末30、および表示装置61に表示されるフリクション試験時の試験手順画面の一例を示す説明図である。
このとき、試験員Aの無線携帯端末30には、図7の試験手順画面と同一画面が表示される。試験員Bと試験員Aとは、マンマシンインターフェイス装置23と無線携帯端末30とを介して同一画面を見ながら、テレビ電話で差圧セル装置11の設定および使用前ベント完了を確認する。マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づきランニングフリクション試験の試験員確認項目に対する入力を受け付ける。
試験測定装置計算機21は、ランニングフリクション試験チェックシートの項目である「駆動水差圧」のデータを採取する。採取されたデータは、試験測定装置計算機21のCRDフリクション試験点検結果DB91に保存される。
図8は、ランニングフリクション試験チェックシートの一例を示す説明図である。このチェックシートは、プリンタ装置25への帳票出力例である。
CRDの制御に関するCRD系データは、制御棒駆動機構制御装置55よりプロセス入力インターフェイス装置51aを介してプロセス計算機50に出力される。プロセス計算機50は、入力されたプロセス量を伝送バス36aを介して試験測定装置計算機21へ伝送する。
ステップS12において、指定された、試験手順画面に表示された制御棒の全引抜き操作が行われる。
図9は、マンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24、無線携帯端末30、および表示装置61に表示される制御棒フリクション試験ガイド画面の一例を示す説明図である。
マンマシンインターフェイス装置23は、試験手順画面(図7)および制御棒フリクション試験ガイド画面(図9)を表示する。また、中央制御室の表示装置61は、試験員Bの連絡に基づく制御棒操作員Cの操作に基づいてマンマシンインターフェイス装置23と同様の画面を表示する。試験員Bおよび制御棒操作員Cは、これらの画面を確認する。
試験員Bは、表示されている制御棒を全引抜するように制御棒操作員Cに指示する。制御棒操作員Cは、ガイド画面を確認しながら、中央制御盤60に設置された操作スイッチを操作して該当する制御棒の全引抜操作を行う。また、制御棒操作員Cは、制御棒のカップリング確認を行う。
試験測定装置計算機21は、ランニングフリクション試験チェックシート(図8)の項目である「全挿入ランプ消灯時刻」、「駆動水流量」、「(制御棒引抜)時間」、および「全引抜ランプ点灯時刻」のデータを採取する。「制御棒引抜時間」は、制御棒の全挿入ランプ消灯時刻と全引抜ランプ点灯時刻から自動算出される。採取されたデータは、CRDフリクション試験点検結果DB91に保存される。
該当する制御棒の全引抜後、制御棒操作員Cは、最初に全引抜された1本のみ2本目の制御棒の選択阻止を確認する。制御棒操作員Cは、その結果とカップリング確認結果とを試験員Bにテレビ電話で連絡する。マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づきランニングフリクション試験手順画面(図7)を表示し、試験員確認項目に対する結果の入力を受け付ける。
ステップS13において、指定された、試験手順画面に表示された制御棒の全挿入操作が行われる。マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づき試験手順画面(図7)および制御棒フリクション試験ガイド画面(図9)を表示する。また、中央制御室の表示装置61は、試験員Bの連絡に基づく制御棒操作員Cの操作に基づいて同様の画面を表示する。試験員Bおよび制御棒操作員Cは、これらの画面を確認する。
試験員Bは、表示されている制御棒を全挿入するように制御棒操作員Cに指示する。制御棒操作員Cは、ガイド画面を確認しながら、中央制御盤60に設置された操作スイッチを操作して該当する制御棒の全挿入操作を行う。
試験測定装置計算機21は、ランニングフリクション試験チェックシート(図8)の項目である「全引抜ランプ消灯時刻」、「駆動水流量」、「(制御棒挿入)時間」、「全挿入ランプ点灯時刻」、「PIP(制御棒位置検出プローブ)表示」、および「フリクション試験結果」のデータを採取する。
図10は、マンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24、無線携帯端末30、および表示装置61に表示される連続挿入フリクション試験時の試験測定装置計算機出力チャートの一例を示すグラフである。
「制御棒挿入時間」は、制御棒が全引抜位置から変化した際に消灯する全引抜ランプの消灯時刻t[s]と、全挿入が検出された際に点灯する全挿入ランプの点灯時刻t[s]から自動算出される。また、「フリクション試験結果」の良否は、制御棒挿入中のランニングフリクション差圧信号をソフトパスフィルタで処理し、その最大値と最小値の差ΔPが設定圧力ε[MPa]以内であることを演算処理することにより判定される。採取された各データは、CRDフリクション試験点検結果DB91に保存される。
該当する制御棒の全挿入後、ステップS14において、マンマシンインターフェイス装置23は試験員Bの操作に基づき、試験手順画面(図7)、ガイド画面(図9)、出力チャート画面(図10)を表示する。試験員Bは、これらの画面からランニングフリクション試験結果の良否を確認する。確認後、試験員Bは、試験員Aおよび制御棒操作員Cと試験手順画面の試験員確認項目の結果をテレビ電話で確認し合い、マンマシンインターフェイス装置23に確認結果を入力する。
ステップS15において、フリクション試験測定装置20は、ランニングフリクション試験の結果が良好である旨を示す「良」であったか否かの判定を行う。試験の結果が良好であった場合、ステップS16において、フリクション試験測定装置20は、試験対象制御棒全数の試験が終了したか(試験済制御棒本数が試験対象制御棒本数と等しいか)否かの判定を行う。
試験対象制御棒全数の試験が終了していない場合、フリクション試験測定装置20は次の試験手順を表示し、ステップS9の差圧セル装置11をベント弁9、10に接続する工程以降の工程を同様の手順で行う。試験員Bは、試験員Aおよび制御棒操作員Cと連携して、試験対象制御棒全数の試験が終了するまで同様の手順で試験を行う。
一方、ランニングフリクション試験結果が不良である旨を示す「否」であった場合、セトリングフリクション試験が開始される。
図11は、セトリングフリクション試験の概略動作の流れを示すフローチャートである。
ステップS21において、セトリングフリクション試験の準備工程として、該当する制御棒の引抜・挿入操作が規定回数繰り返される。具体的には、試験員Bは、該当する制御棒の引抜・挿入操作を数回繰返すことを制御棒操作員Cに対してテレビ電話で指示する。ステップS22において、試験員Bは、差圧セル装置11のエアベントを実施するよう試験員Aに対してテレビ電話で指示し、エアベントが実施される。
該当する制御棒の引抜・挿入およびエアベント実施後、ステップS23において、2回目のランニングフリクション試験が実施される。試験員Bは、制御棒操作員Cに対して2回目のフリクション試験実施を指示し、フリクション試験の2回目が実施される。
ステップS24において、フリクション試験測定装置20は、2回目のランニングフリクション試験結果が「良」であったか否かの判定を行う。試験の結果が良好であった場合、セトリングフリクション試験は完了し、ランニングフリクション試験のステップS16に戻り、以降の工程が実施される。
2回目の試験結果も「否」であった場合には、ステップS25において、試験測定装置計算機21は、セトリングフリクション試験チェックシートの項目である駆動水差圧のデータを採取し、CRDフリクション試験点検結果DB91に保存する。
図12は、セトリングフリクション試験チェックシートの一例を示す説明図である。
ステップS26において、指定された、試験手順画面に表示された制御棒の全引抜き操作が行われる。マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づいて試験手順画面(図7)およびガイド画面(図9)を表示する。また、中央制御室の表示装置61は、試験員Bの連絡に基づく制御棒操作員Cの操作に基づいてマンマシンインターフェイス装置23と同様の画面を表示する。試験員Bおよび制御棒操作員Cは、これらの画面を確認する。
試験員Bは、表示されている制御棒を全引抜するように制御棒操作員Cに指示する。制御棒操作員Cは、ガイド画面を確認しながら、中央制御盤60に設置された操作スイッチを操作して該当する制御棒の全引抜操作を行う。また、制御棒操作員Cは、制御棒のカップリング確認を行う。
試験測定装置計算機21は、セトリングフリクション試験チェックシート(図12)の項目である「全挿入ランプ消灯時刻」、「全引抜ランプ点灯時刻」のデータを採取する。採取されたデータは、CRDフリクション試験点検結果DB91に保存される。
該当する制御棒の全引抜き後、制御棒操作員Cは、最初に全引抜された1本のみ2本目の制御棒の選択阻止を確認する。制御棒作業員Cは、その確認結果とカップリング確認結果とを試験員Bにテレビ電話で連絡する。マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づきセトリングフリクション試験手順(図7)を表示し、試験員確認項目に対する結果の入力を受け付ける。
ステップS27において、指定された、試験手順画面に表示された制御棒の挿入操作が行われる。マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づきに制御棒フリクション試験ガイド画面(図9)を表示する。また、中央制御室の表示装置61は、試験員Bの連絡に基づく制御棒操作員Cの操作に基づいて同様の画面を表示する。試験員Bおよび制御棒操作員Cは、これらの画面を確認する。
試験員Bは、表示されている制御棒を1ノッチずつ挿入するように制御棒操作員Cに指示する。制御棒操作員Cは、ガイド画面を確認しながら、中央制御盤60に設置された操作スイッチを操作して該当する制御棒を1ノッチずつ挿入し全挿入されるまで操作を行う。
制御棒の全挿入が確認されると、ステップS28において、試験測定装置計算機21は、セトリングフリクション試験チェックシート(図12)の項目である「全引抜ランプ消灯時刻」、「全挿入ランプ点灯時刻」、「PIP表示」、および「フリクション試験結果」のデータを採取する。
図13は、マンマシンインターフェイス装置23、可搬式現場表示入力装置24、無線携帯端末30、および表示装置61に表示されるセトリングフリクション試験時の試験測定装置計算機出力チャートの一例を示すグラフである。
「フリクション試験結果」の良否は、制御棒を1ノッチ挿入後のセトル中のセトリングフリクション差圧信号をソフトフィルタで処理し、そのセトル中とラッチ状態との差ΔPが設定圧力ε[MPa]以上であることを演算処理することにより判定される。採取された各データは、CRDフリクション試験点検結果DB91に保存される。
ステップS29において、マンマシンインターフェイス装置23は、試験員Bの操作に基づき、試験手順画面(図7)、ガイド画面(図9)と出力チャート画面(図13)を表示する。試験員Bは、これらの画面からセトリングフリクション試験結果の良否を確認する。確認後、試験員Bは、試験員Aおよび制御棒操作員Cと試験手順画面の試験員確認項目の結果をテレビ電話で確認し合い、マンマシンインターフェイス装置23に確認結果を入力する。
ステップS30において、フリクション試験測定装置20は、セトリングフリクション試験の結果が良好である旨を示す「良」であったか否かの判定を行う。試験の結果が良好であった場合、セトリングフリクション試験は完了し、ランニングフリクション試験のステップS16に戻り、以降の工程が実施される。すなわち、試験員Bは、試験員Aおよび制御棒操作員Cと連携して、セトリングフリクション試験を完了し、次に指定される制御棒のランニングフリクション試験を開始する。
試験の結果が不良である旨を示す「否」であった場合、ステップS31において、フリクション試験測定装置20は、別途検討するため結果の記録を残す。以上でセトリングフリクション試験は完了し、ランニングフリクション試験のステップS16に戻り、以降の工程が実施される。
以上で、フリクション試験実施時のフリクション試験測定装置20の作用の説明を終了する。
なお、制御棒は、定期検査において配置変更が行われることがあり、この配置変更情報は制御棒配置変更情報DB92に保存される。制御棒の配置変更が行われた場合であっても、フリクション試験測定装置20は、この配置変更情報とCRDフリクション試験点検結果DB91に保存されたフリクション試験結果との組合せにより、制御棒固有のフリクション試験結果が配置場所との組合せでトレースでき、フリクション試験結果の履歴管理を行うことができる。
また、フリクション試験結果の履歴データは、CRDフリクション試験制御部80から外部システム出力処理部86へ出力処理される。出力処理されたデータは、出力インターフェイス装置28を介してデータ蓄積装置40へ伝送され、長期間の試験結果の保管と統計処理や報告書作成などに利用される。
第1実施形態におけるフリクション試験測定装置20によれば、複数の試験員と制御棒操作員で構成される試験作業での連絡や情報連携が、試験手順の画面表示や相手の映像画像によるテレビ電話に基づいて行うことが可能となる。この結果、従来の音声のみの通信と比べてコミュニケーションの確実性が向上し、誤認識や誤操作などのヒューマンエラーの防止が図れる。
フリクション試験測定装置20は、制御棒のフリクション試験時に採取しているCRD系および制御棒のプラント信号を自動記録できるため、試験員による手記録と比べて読み取り誤差の低減、データの同時性の向上、運転員の負担軽減と作業時間の短縮が可能となる。この結果、中央制御室に配置される、データ採取のための試験員が不要となり、データ記録の効率化と省力化が期待できる。
また、フリクション試験測定装置20は試験結果の誤判定の防止、試験員の確認忘れの防止を図るため、フリクション試験の手順ガイド、進行状況、試験結果をモニタ画面にリアルタイムに表示し、試験結果の良否を自動判定し、運転員確認項目の入力状態も試験の進行に合せて確認させることができる。
フリクション試験測定装置20は、制御棒に固有の制御棒配置変更履歴とフリクション試験結果を組合せてデータベース化して記録管理するため、データのソーティングやデータの出力フォーマットの柔軟な加工が実現でき、特定の制御棒の履歴解析などを効率的に行うことができる。
また、フリクション試験測定装置20は、得られたデータを情報収集計算機などのデータ蓄積装置40へ伝送して、多数回実施されたCRDフリクション試験記録を長期間に亘って蓄積し、長期間の使用における傾向管理や統計処理による各種の検討材料へのデータ提供を行うことができる。
なお、第1実施形態におけるフリクション試験測定装置20の装置構成は一例であって、以下の通り変形可能である。既存のBWRに設置される場合などを考慮して、フリクション試験測定装置20の構成を柔軟に対応することができる。第1実施形態のフリクション試験測定装置20(図3)と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図14は、第1実施形態におけるフリクション試験測定装置の第1の変形例を示す構成図である。
フリクション試験測定装置100は、フリクション試験測定装置20に対して、プロセス入力インターフェイス装置101、102および表示コントローラ103が追加される。
図3においては、制御棒駆動機構制御装置55で得られるCRD系のプラント信号と原子炉手動操作/制御棒位置表示装置56で得られる制御棒情報号は、それぞれプロセス入力インターフェイス装置51a、51bを介してプロセス計算機50に入力された後、フリクション試験測定装置20へ入力される。
これに対し、フリクション試験測定装置100は、制御棒駆動機構制御装置55よりCRD系のプラント信号を、原子炉手動操作/制御棒位置表示装置56より制御棒情報信号をプロセス計算機50を介さずに入力する。
表示コントローラ103は、中央制御室に設けられた表示装置61のコントローラである。表示装置61は、フリクション試験測定装置100側でコントロールされる。
このフリクション試験測定装置100は、CRD系のプラント信号や制御棒情報信号の入力処理をプロセス入力インターフェイス装置101、102および試験測定装置計算機21にて実行する。フリクション試験測定装置100は、スタンドアロンで設置され、フリクション試験で必要とするCRD系のプラント信号や制御棒情報信号などの全信号を入力処理することが可能となり、プロセス計算機50を介してプラント信号を入力することができない現場環境においても、フリクション試験が実施可能となる。
図15は、第1実施形態におけるフリクション試験測定装置の第2の変形例を示す構成図である。
フリクション試験測定装置200は、フリクション試験測定装置20に対して、試験測定装置計算機21、プロセス入力装置22、出力インターフェイス装置28、およびプリンタ装置25を、プロセス計算機250と共用する。また、図4で説明した試験測定装置計算機21の機能構成は、プロセス計算機250に組み込まれる。すなわち、フリクション試験測定装置200は、破線の範囲の装置とプロセス計算機250に組込まれた図4に示す機能である。なお、符号201は現場プロセス入力装置である。
このフリクション試験測定装置200は、ハードウェアの削減が可能となり、設置場所の制約の緩和、システム保守の合理化が、容易に可能となる。
[第2実施形態]
本発明に係る制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図16は、フリクション試験測定装置320と接続される制御棒駆動機構5および水圧制御ユニット301の概略的な構成図である。
差圧セル装置311は、水圧制御ユニット(HCU)301の隔離弁304および隔離弁305に対し、CRD5より離れた位置の挿入配管7および引抜配管8からそれぞれ分岐した配管に配置される。この配管には、それぞれ止め弁306、307が設けられる。差圧セル装置311は、個々のHCU301に設置され本設化するため較正用の圧力源(Nガスボンベ)、圧力調整器、圧力計は必要としない。
図17は、フリクション試験測定装置320およびフリクション試験測定装置320と接続される各種装置の概略的な構成図である。
フリクション試験測定装置320は、プロセス入力装置22で複数の差圧セル装置311と直接接続される。フリクション試験測定装置320の試験測定装置計算機(サーバ)321は、図4と同様の機能構成に加え、ソフトウェア化された動歪計15の機能が組み込まれる。この動歪計15の機能は、例えば、差圧入力処理部87で実行することができる。
フリクション試験測定装置320は、第1実施形態のフリクション試験測定装置20が備える可搬式現場表示入力装置24、無線ルータ26、無線携帯端末30は備えない。差圧セル装置311がHCU301全数に設置されたため、差圧セル装置311のHCU301への接続および解除作業が不要となり、現場の試験員が不要となるためである。
次に、フリクション試験測定装置320の作用について説明する。なお、第1実施形態と重複する説明は省略する。
フリクション試験実施時においては、図17に示すように、試験員Dは、フリクション試験測定装置320のマンマシンインターフェイス装置23などを操作する。制御棒操作員Eは、中央制御室において中央制御盤60を操作し制御棒駆動機構5を操作する。
図18は、フリクション試験の概略動作の流れを示すフローチャートである。
図19は、セトリングフリクション試験の概略動作の流れを示すフローチャートである。
ステップS41において、フリクション試験測定装置320は、試験員Dの操作に基づいてマンマシンインターフェイス装置23からフリクション試験手順情報(フリクション試験対象制御棒、試験員情報、および制御棒配置変更情報)の入力を受け付け、試験測定装置計算機321へ装荷(ロード)する。
ステップS42において、差圧セル装置311と試験測定装置計算機321との較正が行われる。具体的には、フリクション試験開始前のHCU301の隔離時に、隔離弁304、305を始めとする隔離弁が全弁全閉された状態で止め弁306、307が全閉される。さらに差圧セル装置311内の均圧弁が全開された状態で、試験測定装置計算機321の出力チャートの起点が調整され、初期データが採取される。その後、CRDフリクション試験開始前にHCU301の隔離が解除され、隔離弁は全弁全開される。
ステップS43において、フリクション試験条件の確認が行われる。ステップS43以降の工程および図19のセトリングフリクション試験は、図5のステップS11以降の工程および図11のセトリングフリクション試験とほぼ同様であるため、ここでは説明を省略する。
第2実施形態におけるフリクション試験測定装置320によれば、試験前の測定器の較正作業も省力化されるので、試験員の負担軽減と試験時間の短縮が期待できる。
また、1台の差圧セル装置を制御棒毎にCRD駆動水の挿入配管7と引抜配管8のベント弁9、10とに接続し、試験後取外す際の微小の駆動水の漏れ、およびこの駆動水のふき取り作業が不要となる。また、差圧セル装置の接続時におけるセルのベント操作、取外し時における挿入配管7と引抜配管8のベント弁9、10でのベント操作が不要となり、試験員の負担を省略することができる。
なお、制御棒操作を行う中央制御盤60にキーボードなどの試験員確認入力装置を設置する場合には、表示装置61に表示される試験手順画面(図6、図7)、制御棒フリクション試験ガイド画面(図9)、出力チャート画面(図10、図13)を確認した制御棒操作員Eより試験員確認項目に対する確認結果の入力を受け付けることができる。この結果、フリクション試験測定装置320は、試験準備完了後においては制御棒操作員Eの1名によるフリクション試験の実施が可能となり、効率化と省力化も期待できる。
なお、第2実施形態におけるフリクション試験測定装置320の装置構成は一例であって、以下の通り変形可能である。第2実施形態のフリクション試験測定装置320と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図20は、第2実施形態におけるフリクション試験測定装置の第1の変形例を示す構成図である。
フリクション試験測定装置400は、フリクション試験測定装置320に対して、プロセス入力インターフェイス装置401、402、表示コントローラ403が追加される。フリクション試験測定装置400の作用および効果については、第2実施形態のフリクション試験測定装置320および図1に示す第1実施形態の第1変形例としてのフリクション試験測定装置100とほぼ同様である。
図21は、第2実施形態におけるフリクション試験測定装置の第2の変形例を示す構成図である。
フリクション試験測定装置500は、フリクション試験測定装置320に対して、試験測定装置計算機321、プロセス入力装置22、出力インターフェイス装置28、およびプリンタ装置25を、プロセス計算機550と共用する。また、図4で説明した試験測定装置計算機の機能構成は、プロセス計算機550に組み込まれる。すなわち、フリクション試験測定装置500は、破線の範囲の装置とプロセス計算機550に組込まれた図4に示す機能である。フリクション試験測定装置500の作用および効果については、第2実施形態のフリクション試験測定装置320および図15に示す第1実施形態の第2変形例としてのフリクション試験測定装置200とほぼ同様である。なお、符号501は現場プロセス入力装置である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、301 水圧制御ユニット(HCU)
5 制御棒駆動機構(CRD)
7 挿入配管
8 引抜配管
9、10 ベント弁
11、311 差圧セル装置
20、100、300、320、400、500 フリクション試験測定装置
21、321 試験測定装置計算機(サーバ)
22 プロセス入力装置
23 マンマシンインターフェイス装置
24 可搬式現場表示入力装置
25 プリンタ装置
30 無線携帯端末
31a、31b、31c Webカメラ
32a、32b、32c ヘッドフォンマイク
40 データ蓄積装置(情報収集計算機)
50、250、550 プロセス計算機
55 制御棒駆動機構制装置(CRD系)
56 原子炉手動操作/制御棒位置表示装置(RMCS/RPIS)
60 中央制御盤
61 表示装置
80 制御棒駆動機構(CRD)フリクション試験制御部
81 CRD系プロセス量入力処理部
82 制御棒位置情報入力処理部
83 対話入出力処理部
84 表示情報処理部
85 プリンタ出力処理部
86 外部システム出力処理部
87 差圧入力処理部
88 時計部
90 CRDフリクション試験DB
91 CRDフリクション試験点検結果DB
92 制御棒配置変更情報DB
93 点検者情報

Claims (8)

  1. 制御棒駆動機構および水圧制御ユニットのフリクション試験作業時に差圧測定装置により測定された制御棒駆動機構の駆動水差圧のデータを少なくとも取得する計算機と、
    前記計算機に接続され、前記試験に関する入力を受け付ける入力装置と前記試験に関するデータを表示する表示装置とを有する表示入力装置と、
    中央制御盤に設けられ前記表示装置と同一画面を表示する制御盤側表示装置と、
    前記表示入力装置に設けられ映像および音声の少なくとも一方により他の通信装置と通信を行う表示入力装置側通信装置と、
    前記中央制御盤に設けられ映像および音声の少なくとも一方により前記表示入力装置側通信装置を含む他の通信装置と通信を行う制御盤側通信装置とを備えたことを特徴とする制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置。
  2. 前記計算機と無線で接続され、前記差圧測定装置近傍で利用される無線携帯端末をさらに備え、
    前記無線携帯端末は、前記表示入力装置側表示装置および前記制御盤側表示装置の少なくとも一方と同一画面を表示する端末側表示装置と、映像および音声の少なくとも一方により前記表示入力装置側通信装置または前記制御盤側通信装置と通信を行う端末側通信装置とを備えた請求項1記載の制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置。
  3. 前記差圧測定装置は、前記水圧制御ユニットに個々に設置される複数の差圧測定装置からなり、
    前記計算機は、前記複数の差圧測定装置と接続された請求項1記載の制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置。
  4. 前記表示入力装置は、前記試験に関する確認事項を対話による入力操作で受け付ける請求項1または3記載の制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置。
  5. 前記計算機は、前記試験の良否を自動で判定する機能を有する請求項1または3記載の制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置。
  6. 前記計算機は、取得された前記データを外部のデータ蓄積装置に伝送する請求項1または3記載の制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置。
  7. 前記中央制御盤と接続された制御棒駆動機構制御装置と原子炉手動操作/制御棒位置表示装置とから供給された信号を前記計算機に入力するプロセス入力インターフェイス装置をさらに備えた請求項1記載の制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置。
  8. 前記計算機は、前記中央制御盤と接続されたプロセス計算機に組み込まれた請求項1または3記載の制御棒駆動機構のフリクション試験測定装置。
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