JPH04254404A - 三弗化窒素ガスの精製方法 - Google Patents

三弗化窒素ガスの精製方法

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JPH04254404A
JPH04254404A JP1423991A JP1423991A JPH04254404A JP H04254404 A JPH04254404 A JP H04254404A JP 1423991 A JP1423991 A JP 1423991A JP 1423991 A JP1423991 A JP 1423991A JP H04254404 A JPH04254404 A JP H04254404A
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gas
natural zeolite
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nitrogen trifluoride
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藤枝 信彦
Toshiaki Yamaguchi
俊明 山口
Makoto Aritsuka
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は三弗化窒素ガスの精製方
法に関する。更に詳しくは、三弗化窒素ガス(NF3)
 中に含まれる亜酸化窒素(N2O)及び二弗化二窒素
(N2F2)の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】NF3
 ガスは、半導体のドライエッチング剤や CVD装置
のクリーニングガスとして近年注目されているが、これ
らの用途に使用されるNF3 ガスは、高純度のものが
要求されている。
【0003】NF3 ガスは、種々の方法で製造される
が何れの方法で得られたガスも殆どの場合、N2O 、
CO2 及びN2F2などの不純物を比較的多量に含ん
でいるので、上記用途としての高純度のNF3 ガスを
得るためには精製が必要である。
【0004】NF3 ガス中のこれらの不純物を除去す
る精製方法としては、ゼオライト、活性炭、活性アルミ
ナ等の吸着剤を使用して、これらの不純物を吸着除去す
る方法がよく知られている。特にゼオライトは、上記不
純物を効率よく吸着するので、この点では一応好ましい
吸着剤である。
【0005】NF3 ガス中のこれらの不純物を除去す
る吸着剤は、予め脱水処理をしたものを使用する。不純
物を吸着した吸着剤は、加熱することにより再生される
。再生中、加熱条件によっては、ゼオライトの構造が破
壊され、吸着能力を早く喪失する。さらに、吸着剤に吸
着している不純物の脱着時に、異常反応を起こし、使用
不能となる場合がある。また、通気条件を経済的運転と
するべく通常、常温付近で行なうため、通気中に不純物
の吸着熱による温度上昇が起こり、特に二酸化炭素の除
去効率が著しく落ちる。従って、吸着剤の更新または再
生頻度の増加は、それだけ人手を要すると共に、NF3
 ガスの精製能力を時間的に阻害する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる状況
に鑑み、NF3 ガス中に含まれているN2O 、CO
2 及びN2F2の除去方法について種々の吸着剤を用
いて鋭意検討を重ねた結果、予め特定の温度に加熱して
脱水処理した天然ゼオライト層へ特定の温度で NF3
ガスを通気させる。その後、段階的に再生加熱処理した
天然ゼオライト層に、再度CO2 を除去したNF3ガ
スを通気させれば、不純物及び微量の NF3ガスが天
然ゼオライトに吸着される。この再生操作を繰り返すこ
とにより破過時間を大幅に延ばし、かつ、NF3ガス中
のN2O 、N2F2の吸着能力を低下させずに、繰り
返し使用が可能で経済的にも効果のある方法で除去でき
ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである
【0007】即ち、予め脱水処理した天然ゼオライト層
へ、三弗化窒素ガスを実質的に水分の混入しない状態で
通気し、通気後の該天然ゼオライトを再生するに際し、
該天然ゼオライトを、先ず50〜 200℃で加熱処理
し、さらに、250 〜 700℃で加熱処理し、加熱
処理された該天然ゼオライト層へ、予め二酸化炭素を除
去した三弗化窒素ガスを−125 〜110℃の温度で
通気することを特徴とする三弗化窒素ガスの精製方法に
関する。
【0008】以下本発明を詳細に説明する。天然ゼオラ
イトには鉱物学的に種々の種類のものがあるが、本発明
において使用する天然ゼオライトは特にその種類に限定
はない。しかしながら埋蔵量が豊富であることと採掘費
用が低廉であることから、ホウフッ石(analcin
e)、シャバサイト(chabazite) 、クリノ
プチロライト(clinoptilol−ite) 、
エリオナイト(erionite)、モルデナイト(m
ordenite) 等が好ましい。
【0009】更にまた、これらの中でもクリノプチロラ
イト〔Na6(AlO2)6(SiO2)30〕・24
H2O及びモルデナイト〔Na8(AlO2)8(Si
O2)40〕・24H2OはNa型であり、吸着剤単位
体積当たりのNF3 ガス中の不純物の吸着量が大きい
ので特に好ましい。
【0010】天然ゼオライトは堆石岩中に産出する鉱物
であるので、本発明において吸着剤として使用するため
には、岩石状として採取された天然ゼオライトを適当な
粒度、例えば4〜100 メッシュ、好ましくは8〜6
0メッシュ程度に粉砕する必要がある。粉砕された天然
ゼオライトは、次に加熱して脱水処理しなければならな
い。
【0011】天然ゼオライトは、付着水を除去する通常
の脱水処理で、一般的な吸着剤としては十分使用可能で
はある。しかしながら、十分脱水処理されない天然ゼオ
ライトは上記の通り結晶水を含有しているので、該天然
ゼオライトを本発明の吸着剤として使用した場合には、
上記結晶水(以下、水分と記す)が残存し、該天然ゼオ
ライト層へNF3 ガスを通気した際にN2O 及びN
2F2の除去能力が低下するので、本発明では天然ゼオ
ライト中の水分を実質的に完全に除去するための脱水処
理が必要である。又、再生して使用する場合には特定の
条件を選択して処理をする必要がある。
【0012】従って、本発明では天然ゼオライトのNF
3 ガス通気前の最初の処理は、高温で加熱処理するが
、NF3 ガスを通気し、再生して使用する場合の加熱
処理は、低温で数時間加熱した後、さらに高温度で加熱
処理することが好ましい。
【0013】かかる最初の加熱処理は、粉砕された天然
ゼオライトを250 〜 700℃、好ましくは250
 〜 500℃の温度に加熱することで実施される。加
熱処理温度が 250℃未満では天然ゼオライト中に水
分が残存し、該天然ゼオライト層へ NF3ガスを通気
した際に、N2O 及びN2F2の除去能力が大きく低
下するので好ましくない。
【0014】即ち、天然ゼオライト単位体積当たりの 
NF3ガス中のN2O 及びN2F2の吸着量が低下す
ると共に、精製された NF3ガス中のこれらの不純物
の含有量が増加する。逆に700 ℃を越える温度で加
熱処理すると、天然ゼオライトの結晶形状が非晶質化す
る可能性が生ずるので好ましくない。
【0015】天然ゼオライトの加熱処理による脱水処理
は空気中で行なってもよいが、該加熱処理は天然ゼオラ
イト中に含有する水分を気化逸散させるために行なうの
で、例えば窒素ガスのように水分を含有しない不活性ガ
スの気流中で行なうのがよく、またガスを吸引しながら
減圧下で行なうことも好ましい。
【0016】加熱処理時間は、水分を実質的に含有しな
い窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス気
流中で行うのが好ましく、上記加熱処理温度及びガス気
流雰囲気中で10分〜80時間、好ましくは1〜40時
間、さらに好ましくは3〜10時間行われる。更に付言
するならば、天然ゼオライトの脱水処理においては特に
加熱処理温度が重要で、本発明で特定する温度未満の加
熱処理では、たとえ長時間加熱処理を行なっても、天然
ゼオライト中の水分を実質的に完全に除去することは不
可能で、N2O 及びN2F2の除去能力が低下する。
【0017】次に、天然ゼオライトを再生する方法につ
いて述べる。再生する温度は、50〜200℃で行うの
が好ましい。さらに好ましくは、80〜 150℃が好
適である。 再生温度が50℃未満では、吸着された不純物の除去に
時間がかかるという問題がある。また、 200℃を超
えると、吸着された不純物であるN2O 、N2F2或
いはNF3 ガス等の反応が起こり吸着能力を低下させ
るという問題がある。
【0018】このように比較的低温で加熱処理を実施し
なければならない理由は定かではないが、次のようなこ
とが考えられる。即ち、一度天然ゼオライト層に不純物
を含むNF3 ガスを通気したものは、天然ゼオライト
中に NF3ガス中の不純物を吸着しているため、急激
な高温での処理を行うと、不純物であるN2O 、N2
F2さらにNF3 ガスが天然ゼオライトと反応して異
常温度となり場合によっては爆発を引き起こす結果とな
り、使用不能となる場合がある。爆発を引き起こさない
までも、吸着能力が低下し、しかも寿命を著しく縮める
こととなる。かかる異常現象をさけるため吸着したN2
O 、N2F2、さらに吸着した NF3ガスを徐々に
除去するため、加熱温度を出来るだけ低温にして行うこ
とが好ましい。
【0019】再生処理時間は、処理温度にもよるが1〜
20時間、好ましくは2〜10時間行われる。このよう
に比較的低温で加熱処理された後、前記の方法で 25
0〜 700℃の加熱処理を行う。
【0020】次に NF3ガスの精製は、処理された天
然ゼオライトを放冷または強制冷却によって−125 
〜 110℃の温度に冷却されるが、この場合には水分
の混入を回避しなければならない。従って、その方法と
して上記天然ゼオライトの加熱処理を、例えばカラム等
に天然ゼオライトを充填した状態で行ない、脱水処理後
これを冷却し、しかるのち引続き該天然ゼオライト層へ
CO2 を除去したNF3 ガスを通気する方法が好ま
しい。
【0021】NF3 ガスの精製は、上記の通りカラム
等に充填された天然ゼオライト層に通気する方法で実施
されるが、この際の通気温度は重要で110℃以下の温
度でなければならず、低温ほど好ましい。しかし、 N
F3ガスの沸点は−129 ℃であるので、この温度以
下では操作が事実上困難である。従って NF3ガスの
通気温度は本発明では、−125 〜 110℃の範囲
で実施される。
【0022】通気温度が110℃を越える温度では、通
気後の NF3ガス中のN2O 、N2F2の含有量が
十分低下せず、かつ、天然ゼオライト単位体積当たりの
NF3 ガス中のN2O 、N2F2の吸着量が低下す
るので不都合である。通気時のNF3 ガスの圧力は特
に限定はないが、例えば0〜5kg/cm2−G程度の
圧力が操作しやすいので好ましい。
【0023】本発明では、NF3 ガス中に含有するC
O2を予め除去する必要がある。CO2 の除去方法と
しては、吸着剤を使用して吸着除去することは可能であ
るが、これは、本発明の目的からすると不適当である。 従って、一般的な方法としてアルカリ水溶液による吸収
方法が有効である。アルカリとしては、水酸化ナトリウ
ム或は水酸化カリウム等の水溶液のアルカリ金属塩もし
くはアルカリ土類金属塩が適当である。この中では、水
酸化ナトリウム水溶液が安価であり好適である。CO2
 の除去は、該水溶液を循環する洗浄塔に、CO2 の
含有するNF3 ガスを通気することで行なわれる。1
0%程度の水溶液でCO2 は、十分に除去できる。上
記に必要な設備は、容易にかつ安価に増設可能であり、
また洗浄液は、循環使用するため製造コストの増加も殆
ど生じない。尚、上記のCO2 除去方法は、本発明の
実施方法を制約するものではない。
【0024】本発明の対象となるNF3 ガス中の不純
物ガス量は、上記方法でCO2 が除去された後ではN
2O 0.1 〜 2.0%、N2F20.1 〜 0
.6%程度である。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、以下において%及びppmは特記しない限
り容量基準を表わす。また、実施例及び比較例において
、破過時間とは下記することを意味する。即ち、不純物
を含有するガスを吸着剤層に通気して不純物を吸着除去
する場合、ガスの通気開始直後は得られるガス中の不純
物含有量は少なく、かつ一定含有量かまたは僅かに漸増
する状態で推移するが、吸着剤が吸着能力を喪失する頃
になると、不純物含有量が急激に増加し始める。この急
激に増加し始めるまでの通気時間を破過時間というが、
本発明では、通気後の NF3ガス中のN2O 、N2
F2の何れかが20ppm を越える時間までの通気時
間を破過時間とした。
【0026】実施例1 内径10mmのステンレス製カラムに粒度が24〜48
メッシュの粒状のモルデナイトを充填(充填高さ200
mm)した後、 300℃で4時間、N2ガス雰囲気中
で加熱による脱水処理を行い、しかる後、天然ゼオライ
ト層を冷却し、通気温度0℃、 NF3ガス流量を25
NmI /minで通気し、破過時間まで通気した。そ
の結果、452minで N2Oが 20ppmを超え
たので破過時間とし、NF3 ガスの通気を中止した。
【0027】次に、該天然ゼオライト層の再生を行った
。再生は、N2ガス雰囲気中で加熱処理温度80℃、再
生時間5時間行ない、さらに昇温し、上記操作と同様に
、 300℃で4時間、N2ガス雰囲気中で加熱による
脱水処理を行い、しかる後、該天然ゼオライト層を冷却
し、通気温度0℃、 NF3ガス流量を25NmI /
minで通気し、破過時間まで通気した。その結果、4
50minで N2Oが 20ppmを超えたので破過
時間とし、 NF3ガスの通気を中止した。
【0028】天然ゼオライト層の再生後の通気ガスは、
CO2 を予め除去されたNF3 ガスを使用した。C
O2 の除去方法は、10重量%水酸化ナトリウム水溶
液を洗浄液として、洗浄塔を用いてCO2 を除去した
ものである。NF3ガス等の分析はガスクロマトグラフ
ィーにて行った。
【0029】実施例2〜7 実施例1と同様に、表1に示す天然ゼオライトを用い、
先ず、表1に示す脱水加熱処理条件で脱水処理を行い、
NF3 ガスを通気後、破過時間まで通気した。その後
、表1に示す再生加熱処理条件で加熱処理し、さらに、
表1に示す脱水加熱処理条件で加熱処理を行った。しか
る後、表1に示す通気条件で通気した。その結果、破過
時間は表1に示す通りであった。
【0030】比較例1〜7 実施例1と同様の装置を用いて、表2に示す種類の天然
ゼオライトを使用して、NF3 ガスを通気し破過時間
まで通気した。その後表2に示す再生加熱処理条件で加
熱処理を行い、さらに表2に示す脱水加熱処理条件で加
熱処理を行った。
【0031】しかる後、表2に示す比較例1、2、3、
5、6はCO2 を含有しないNF3 ガスを、比較例
4、7は、CO2 を含有するNF3 ガスの通気を表
2に示す条件で破過時間まで行った。結果は、表2に示
す通りであり、再生加熱処理条件、脱水加熱処理条件及
び通気条件のいずれかが範囲外であれば、破過時間が短
くなるので好ましくない。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明は、
NF3  ガス中のN2O  、N2F2を吸着剤を使
用して除去する方法であって、吸着剤として安価な天然
ゼオライトを予め特定の温度に加熱して脱水処理し、該
天然ゼオライト層に、NF3  ガスを通気後、本発明
の再生条件で加熱処理した後、さらに該天然ゼオライト
層に、予めCO2  を除去したNF3  ガスを通気
するという方法である。
【0035】即ち、再生加熱処理条件、脱水加熱処理条
件及び通気条件のいずれかが範囲外である比較例は、天
然ゼオライトの吸着能力が小さく、したがって、破過時
間が短く天然ゼオライトの劣化による交換頻度を多く必
要とする。さらに、NF3ガス中にCO2  が存在す
る比較例はCO2が存在しないものに比べて、さらに破
過時間が短くなる。これに対し、再生処理条件が本発明
の範囲内である実施例は、天然ゼオライトの吸着能力が
大幅に向上し、しかも、破過時間がほぼ一定となり吸着
能力の低下する時間が明確となり、通気中に精製ガス側
に不純物が含まれることもなくなった。
【0036】本発明は、再生処理温度を特定することで
、吸着剤の異常反応による熱劣化を防ぎ、さらに、通気
ガス中のCO2  を予め除去することで吸着剤の寿命
を延ばし、吸着剤の取り替える頻度を延長し、使用する
ことができる。
【0037】以上のように本発明の方法は、安価な天然
ゼオライトを使用して予めCO2を除去したNF3  
ガス中のN2O  、N2F2を効率よく、かつ経済的
に除去することができ、しかも安定した操業が可能とな
った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】      予め脱水処理した天然ゼオラ
    イト層へ、三弗化窒素ガスを実質的に水分の混入しない
    状態で通気し、通気後の該天然ゼオライトを再生するに
    際し、該天然ゼオライトを、先ず50〜 200℃で加
    熱処理し、さらに、250 〜700℃で加熱処理し、
    加熱処理された該天然ゼオライト層へ、予め二酸化炭素
    を除去した三弗化窒素ガスを−125 〜 110℃の
    温度で通気することを特徴とする三弗化窒素ガスの精製
    方法。
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