JPH0425396B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、ドアを開けるためのアウトドアハン
ドルを操作することにより、該ドアの解錠がで
き、またドアロツクノブを操作した場合には単に
ドアを閉めるだけで施錠が行われる自動車ドアの
電子錠に関する。

〔従来の技術〕

従来における自動車ドアの電子錠としては、ア
ウトドアハンドルの近傍に複数個の押釦スイツチ
を設け、この押釦スイツチを予じめ設定された順
序で操作することにより解錠できるようにしたも
のものがある。

しかし、この押釦スイツチ式の電子錠にあつて
は、複数個のスイツチを必要とすること、風雨に
晒されるため、その対策を施さなければならず、
従つてコストの高いものになるという欠点を有す
ると共に夜間等の暗い場所での操作が困難である
等の欠点をも有していた。

そこで、アウトドアハンドルを引くことによつ
て開閉されるスイツチを１個設け、このアウトド
アハンドルを操作して、予じめ設定したパターン
のパルス信号と同じ信号を送出することにより解
錠できるようにしたものが、例えば特開昭58−
222267号公報等において開示されている。

この方式のものにあつては、スイツチが１個で
良いこと、このスイツチはアウトドアハンドルに
よつて操作されるので表面に露出させる必要がな
く、従つて風雨に対する対策が不要であること、
およびハンドル操作であることから暗い場所での
操作もし易い等の利点がある。

ところで、前記アウトドアハンドルを操作して
解錠するものは、運転者等の操作者がアウトドア
ハンドルを操作する回数を自らか計数して行うた
め、該ハンドルを引き損つたりしてスイツチのチ
ヤタリンダが生じ、そのために誤操作の回数が増
え迅速かつ確実な解錠が行えないという欠点があ
つた。

しかしながら、前記の如き電子錠であつても所
有者による解錠が押釦式より楽であるから、万一
キーを抜き忘れたとしても、アウトドアハンドル
操作によつて極めて容易にドアを開けてキーを抜
き取ることができる。従つてドアの施錠時におい
て、従来のようなアウトドアハンドルを引きなが
ら閉じる必要がない。すなわち、ドアの施錠時に
単にドアを押すだけで良いものである。

しかし、如何なる場合でもドアを閉めれば施錠
されてしまうというのでは却つて不都合が生じ
る。そこで、運転者等の施錠者が施錠するのだと
意識して操作した場合のみ、単にドアを押しても
施錠されるものでなければならない。

〔発明の目的〕

本発明は叙上の点に鑑みて成されたもので、そ
の目的とするところは、ドアの解錠はアウトドア
ハンドルを操作した時に発生される発信音を聞き
予じめ設定された暗号に基いて前記ハンドルを操
作することにより行われ、またドアの施錠はドア
ロツクノブを操作すれば単にドアを閉じるだけで
行える自動車ドアの電子錠を提供するにある。

〔発明の実施例〕

本発明の一実施例を図面と共に説明するに、１
はドアを開放した時にオンするドアスイツチ、２
はアウトドアハンドル（以下単にハンドルとい
う）を引くことによりオンするハンドルスイツ
チ、３はイグニツシヨンスイツチ、４は前記スイ
ツチ１〜３を入力とするアンドゲート、５は該ア
ンドゲート４の出力を入力とし、例えば５秒以上
アンドゲート４から出力信号が送出されると、例
えば10秒出力を送出するタイマー、６は該タイマ
ー５よりの出力でゲートを開放するゲート回路、
７はハンドルスイツチ２よりのパルス信号を通過
させ、後述するタイマー１６よりの信号が入力さ
た時には遮断する入力ゲート回路、８は該入力ゲ
ート回路７よりの出力が入力されている間、パル
ス間隔が0.5秒以内のパルス信号を送出するパル
ス発生器、９は該パルス発生器８よりのパルス信
号毎に発信音を発生するブザー、１０は該入力ゲ
ート回路７を通過したパルス信号の数を計数する
と共にパルス信号の間隔が例えば0.5秒以上ある
場合に出力を送出する計数回路、１１は前記計数
回路１０よりの信号が入力されるとリセツト信号
を該計数回路１０に入力するリセツト信号発生回
路、１２は前記ゲート回路６を通過したハンドル
スイツチ２よりのパルス信号を前記計数回路１０
よりの信号毎に４回記憶する暗号記憶回路、１３
は前記ハンドルスイツチ２よりのパルス信号と、
前記暗号記憶回路１２にて記憶したパルス信号と
を比較し、一致した時に出力を送出する暗号比較
回路、１４は該暗号比較回路１３よりの信号でド
アロツクを解錠するドアロツクアクチユエータ、
１５は前記暗号比較回路１３における比較におい
て間違いが生じた時の出力を計数し、この計数が
例えば５回になると出力を送出し、かつ暗号比較
回路１３よりの一致信号でリセツトされる誤りカ
ウンタ、１６は該カウンタ１５よりの出力で一定
時間、例えば５秒間出力を送出し、前記入力ゲー
ト回路７を閉じさせるタイマー、１７はドアの内
側に設けられたドアロツクノブを操作するとオン
するドアロツクノブスイツチ、１８は該ドアロツ
クノブスイツチ１７のオン信号で一定時間、例え
ば４秒間出力を送出するタイマー、１９はドアロ
ツクノブスイツチ１７からの信号と、前記タイマ
ー１８よりの信号が入力されている時にドアが閉
められドアスイツチ１がオフになつたことの条件
により出力を送出し、前記ドアロツクアクチユエ
ータ１４を施錠状態にする条件判定回路である。

次に前記構成に基いて動作を説明する。

() 暗号の記憶動作 先ず、ドアを開放しドアスイツチ１をオン
に、またイグニツシヨンスイツチ３にキーを差
し込みオンにした後、ハンドルを引きハンドル
スイツチ２をオンにすると、アンドゲート４よ
り出力が送出されたタイマー５に入力される。
このハンドル操作を５秒以上行い、ハンドルス
イツチ２をオンし続けるとタイマー５より10秒
間出力が送出されゲート回路６を開放する。

この状態において、ハンドル操作を行うと、
該ハンドルが引かれハンドルスイツチ２がオン
している間、パルス発生器８は一定周波数のパ
ルス信号を送出し続ける。そして、このパルス
信号に基いてブザー９が発信音を発生すると共
に計数回路１０もそのパルス信号を計数する。
一方、ゲート回路６を介して暗号記憶回路１２
にもパルス発生器８よりのパルス信号に入力さ
れ、その入力されたパルス信号の数だけ記憶す
る。今、ハンドルを操作しパルス発生器８より
４個のパルス信号が送出され、ブザー９が４回
発信音を発生したことを確認してハンドルから
手を離すと暗号記憶回路１２は“４”であるこ
とを記憶する。また、ハンドルから手が離され
るとパルス発生器８も停止してパルス信号の送
出がなくなるので、0.5秒後に計数回路１０か
ら出力が送出され、暗号記憶回路１１は第１回
目の操作であるとして、これを第１回目“４”
であるとして記憶する。一方、リセツト信号発
生回路１１よりリセツト信号が計数回路１０に
入力され、従つて計数回路１０は零リセツトさ
れ、次のパルス信号の入力を待つ。

そして、再びハンドルを操作すると、前記と
同様な動作によつて、暗号記憶回路１２に、例
えば第２回目“３”と記憶される。以下同様な
動作を繰り返し行い第３回目“２”、第４回目
“１”というように記憶させるものである。

() ドアロツクの解錠動作 今、ドアが閉じられ施錠が行われているのを
解錠するには、ハンドル操作を行いハンドルス
イツチ２をオンすると、このオン信号は入力ゲ
ート回路７を介してパルス発生器８に入力され
るので、該パルス発生器８はハンドルスイツチ
２をオンしている間、パルス信号を送出する。
これによりブザー９が発信音を発生するので、
操作者は４つの発信音を聞いた後、ハンドルか
ら手を離す。従つて４個のパルス信号が暗号比
較回路１３に入力されるので、該暗号比較回路
１３において前記第１回目の記憶内容として記
憶された暗号記憶回路１２における数“４”と
比較される。

次いで、前記と同様に再びハンドルを操作し
て発信音を３つ聞いた後手を離すと、前記した
ことを同様に暗号記憶回路１２における数
“３”と比較される。

以上の動作を４回行い、その４回の操作によ
る各回毎のパルス信号の数と信号記憶回路１２
の記憶内容とが一致していると、暗号比較回路
１３は一致信号を送出し、ドアロツクアクチユ
エータ１４は解錠動作を行いドアの開放が可能
となるものである。

なお、前記各操作毎のパルス信号の数と暗号
記憶回路１２のその回における記憶内容の数と
が一致しない場合には不一致出力を送出する。
この出力は誤りカウンタ１５において計数され
る。このような誤操作が５回行われると誤りカ
ウンタ１５は出力を送出し、これによりタイマ
ー１６が約５秒間出力を送出し、入力ゲート回
路７を閉じる。従つて、この５秒間はハンドル
スイツチ２のオン信号は受け入れられない。そ
して、５秒後に再びハンドルスイツチ２よりオ
ン信号を送出すると、前記と同様な動作が行わ
れるが、ここで再び誤操作すると誤りカウンタ
１５より出力が送出され、約５秒間入力ゲート
回路７を閉じる。従つて各回の操作に時間が掛
かるようになるので、盗難防止有効である。

そして、正確なハンドル操作が行われ、暗号
比較回路１３より一致出力が送出されると、誤
りカウンタ１５にリセツト信号が入力されるの
で、誤りカウンタ１５は零リセツトされるもの
である。

() ドアロツクの施錠動作 ドアロツクを車外から行うには、開放された
ドアのドアロツクノブを操作すると、ドアロツ
クノブスイツチ１７がオンとなる。これにより
タイマー１８は例えば４秒間出力を条件判定回
路１９に送出する。従つて条件判定回路１９に
はドアロツクノブスイツチ１７とタイマー１８
とよりの信号が入力されている。この状態にお
いて、ドアを単に押して（ハンドルを引くこと
なく）閉じると、ドアスイツチ１がオンとな
り、これが条件判定回路１９に入力されるの
で、該条件判定回路１９より施錠信号がドアロ
ツクアクチユエータ１４に出力され、従つてド
アは施錠される。なお、ドアを閉じるまでの時
間がドアロツクノブスイツチ１７が閉じられて
から４秒以内でないと施錠は行われない。

〔発明の効果〕

本発明は前記したように、ハンドル操作を行う
と発信音を発生するので、操作者はこの発信音を
聞きながら予じめ記憶されたパターンの暗号に基
いて計数しハンドルから手を離せばドアロツクが
解錠され、従つてハンドルの操作ミスによるスイ
ツチのチヤタリングが防止され、迅速かつ確実な
ドアロツクの解錠が行える。

また、ドアロツクの施錠もドアロツクノブを操
作し一定時間以内にドアを単に閉じるだけで行え
るので、ドアロツクの施錠が運転者等の意識の下
で行え、従つてロツクミス等を防止できる等の効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明に係る自動車ドアの電子錠を示すブ
ロツク図である。 １……ドアスイツチ、２……ハンドルスイツ
チ、８……パルス発生器、１３……暗号比較回
路、１４……ドアロツクアクチユエータ、１７…
…ドアロツクスイツチ、１８……タイマー、１９
……条件判定回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ アウトドアハンドルの操作に応動してオン・
   オフするハンドルスイツチと、該ハンドルスイツ
   チのオン時に動作し、一定周波数のパルス信号を
   送出すると共にブザーを動作させるパルス発生器
   と、該パルス発生器よりのパルス信号が予じめ記
   憶されたパターンのパルス信号と一致した時に解
   錠信号を送出する暗号比較回路と、該暗号比較回
   路よりの出力信号で解錠されるドアロツクアクチ
   ユエータと、ドア開放時にドアロツクノブを操作
   しドアロツクノブスイツチがオンすると一定時間
   出力を送出するタイマーと、該タイヤーよりの出
   力が入力されている間にドアが閉じられたことの
   信号がドアスイツチから入力されると前記ドアロ
   ツクアクチユエータを施錠する信号を送出する条
   件判定回路とより構成したことを特徴とする自動
   車ドアの電子錠。