JPH04253705A - キトサン/ウレタンプレポリマー架橋物 - Google Patents

キトサン/ウレタンプレポリマー架橋物

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JPH04253705A
JPH04253705A JP3035302A JP3530291A JPH04253705A JP H04253705 A JPH04253705 A JP H04253705A JP 3035302 A JP3035302 A JP 3035302A JP 3530291 A JP3530291 A JP 3530291A JP H04253705 A JPH04253705 A JP H04253705A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱臭能、静菌性、染色性
向上能等に代表される機能性材料として注目を集めてい
る水溶性キトサン誘導体より得られる耐水性で且つソフ
トな風合いを有する架橋物を提供する事を目的とする。
【0002】
【従来の技術】水溶性キトサン誘導体が皮膜形成剤、或
は繊維、紙、プラスチック等の処理剤として工業上利用
価値の高い事は、例えば「CHITIN」Pergom
on Press L td.1977等の総説に詳し
く述べられている通り公知である。又、特開昭62−8
3875号公報にはキトサンをフイルムに付着させるこ
とによる抗菌性フイルムの製造方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
実用にあたっては水溶性キトサン誘導体が文字通り水溶
性である為、耐水性や耐洗濯性を必要とする用途では、
これらを得る為工夫が必要であり、又、概してキトサン
誘導体から得られる皮膜は硬い為にこの改善を必要とす
る事も多い。前者の為には多官能の架橋剤、例えば、ア
ルデヒド、イソシアナート、エポキシ化合物等の使用が
有効である事が知られている。これらの中でアルデヒド
は適切な条件下では数時間程度であれば水溶性キトサン
誘導体と1液中に共存させる事が可能であり、従って両
者を同時に塗布及び架橋する事が可能であるが、その後
のアルデヒドの遊離が衣類等への応用では大きな問題で
ある。
【0004】一方、イソシアナート或はエポキシ化合物
ではアルデヒドの遊離の問題はないが、一般的に言って
これらは反応性が高く、特にアミン化合物とは極めて反
応性が高い為に、典型的なアミン化合物である水溶性キ
トサン誘導体とこれら架橋剤を安定に有効時間共存させ
ておく事は困難である。従って水溶性キトサン誘導体か
ら耐水性皮膜を得る為には一旦水溶性キトサン誘導体か
ら皮膜を得、これを架橋剤で後架橋する事が常である。 例えば、特開平2−4147号公報にはキトサン化合物
を利用した抗菌繊維とその製造方法として、キトサン水
溶液中に繊維を浸漬した後、一旦これを乾燥させ、次い
でこれを有機溶媒に浸漬し、ポリイソシアナート化合物
で架橋する方法が開示されている。この方法によって工
業上有意義な抗菌繊維が得られるが、一般のイソシアネ
ート化合物が水とも反応してしまう為に、キトサン水溶
液中に繊維を浸漬した後、一旦これを乾燥させる事が必
要であり、更にポリイソシアナート化合物が有機溶媒に
のみ可溶である為に、次いでこれを有機溶媒に浸漬し、
ポリイソシアネート化合物で架橋する事が必要で中間で
の乾燥と有機溶剤の使用が必須である。この事は言うま
でもなく製造上の不利である。
【0005】又、イソシアネートについては安定化した
ものが数種知られているが、これらは熱分解型であると
同時にアミンの存在によって容易に分解及び反応してし
まうと言うのが一般的な考え方である。本発明で使用す
る一方の主成分である分子末端にカルバモイルスルフォ
ネート基を有する水溶性ウレタンプレポリマーについて
も同様で、その代表的市販品であるエラストロン(商標
)の使用説明書にもアミン系の化合物との併用により、
不安定化する事があるので併用は避ける様に注意されて
いる。又、これら架橋剤の使用によって形成される皮膜
はより一層硬くなる傾向があり、これも問題である。従
って、本発明の目的は上記従来技術の問題点を解決し、
水溶性キトサン誘導体を使用して、耐水性で且つソフト
な風合いを有する水溶性キトサン誘導体の架橋物を提供
する事である。
【0006】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成された。即ち、本発明は、水溶性キトサン
誘導体を、分子末端にカルバモイルスルフォネート基を
有する水溶性ウレタンプレポリマーで架橋させたことを
特徴とする架橋物である。
【0007】
【作用】常識的には水溶性キトサン誘導体と共存させる
事が困難と考えられていたイソシアナート化合物である
分子末端にカルバモイルスルフォネート基を有する水溶
性ウレタンプレポリマーという極めて特殊なプレポリマ
ーを架橋剤として選択する事により従来技術の問題が解
決された。
【0008】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明において使用するキ
トサンとは、カニ、エビ、昆虫等の甲殻或いはキノコ等
に含まれている天然高分子物の1種であるキチンの脱ア
セチル化物であり、2−アミノ−2−デオキシ−D−グ
ルコースを1構成単位とする塩基性多糖類である。この
様なキトサンそれ自体は既に工業的に生産されており、
種々のグレードのものが市場から入手出来、いずれも本
発明で使用することが出来る。上記キトサンの水溶性誘
導体としては、キトサンと酢酸、乳酸、クエン酸、ピロ
リドンカルボン酸等の有機酸或は塩酸等の無機塩との塩
、又はヒドロキシプロピルキトサン、或はカルボキシメ
チルキトサン及びそれらの混合物が挙げられる。
【0009】又、本発明で使用する分子末端にカルバモ
イルスルフォネート基を有する水溶性ウレタンプレポリ
マーは、一般的には、ポリエーテルポリオールの水酸基
に対して2倍モルのポリイソシアナートとポリエーテル
ポリオールを反応させ、末端イソシアナート基のウレタ
ンプレポリマーを得、これと亜硫酸ナトリウムを反応さ
せて分子末端にカルバモイルスルフォネート基を有する
水溶性ウレタンプレポリマーとして得られる。このもの
は水溶性であり、又、熱によって分子末端にカルバモイ
ルスルフォネート基が解離し活性なイソシアナート基を
生じる。上記の水溶性キトサン誘導体と分子末端にカル
バモイルスルフォネート基を有する水溶性ウレタンプレ
ポリマーとから架橋物を得る方法としては、両者を水中
に溶解させた1液型の水溶液として使用する方法がある
。水溶液の製造法及び両者の使用比率は特に限定されな
いが、一般的には水溶性キトサン誘導体100重量部当
たり前記のプレポリマーが1〜1,000重量部の範囲
が好ましい。全体の固形分濃度は0.1重量%から50
重量%程度、1重量%から30重量%程度が好適であり
、水溶液のpHは7以下、好ましくは3〜6である。
【0010】架橋物を生成させる場合、例えば、フイル
ムを調製したい場合には、ガラス等の剥離し易いものの
上に上記の水溶液を塗布し、乾燥し、必要に応じてフイ
ルムを剥がし、更に加熱して反応を完結する。この様に
して得られたフイルムは半透明で水及び希酸に溶けず、
水溶性キトサン誘導体単独と同様或はそれ以上の機械的
強度を有していた。特に水溶性キトサン誘導体の代表例
であるキトサンの酢酸塩のフイルムを中和して再生した
フイルムの湿潤強度は弱く、実用的でない事が知られて
いるが、上記の方法によって得た本発明のフイルムは実
用上十分な湿潤強度を有していた。又、3cm×3cm
のフイルムを内容量1リットルのポリ袋に入れ、イソ吉
草酸の脱臭について盲検テストを行ったところ、脱臭能
が認められた。又、繊維、紙、木材、プラスチック等と
複合する場合は、これらの基材の表面に上記の水溶液を
塗布し、乾燥し、必要に応じて更に加熱して反応を完結
させればよい。
【0011】更に別法としては、両者を別々に水溶液と
して使用する方法でもよい。水溶液の調製方法は特に限
定されず、必要に応じて乾燥助剤としてイソプロパノー
ル等のアルコールを加えてもよい。水溶性キトサン誘導
体の濃度は0.1重量%から20重量%程度、0.5重
量%から10重量%程度が好適であり、その水溶液のp
Hは7以下、好ましくは3〜6程度である。分子末端に
カルバモイルスルフォネート基を有する水溶性ウレタン
プレポリマーの濃度は0.1重量%から50重量%程度
、1重量%から30重量%程度が好適であり、必要に応
じて炭酸ナトリウム等の弱アルカリを加えて溶液を弱ア
ルカリ性としてもよい。又、触媒を加えてもよい。
【0012】上記2種の水溶液による架橋物の調製方法
としては、例えば、繊維、紙、木材、プラスチック等の
表面に、最初に水溶性キトサン誘導体の水系溶液を塗布
し、その後、分子末端にカルバモイルスルフォネート基
を有する水溶性ウレタンプレポリマー水系溶液を塗布し
た後、乾燥し、必要に応じて更に加熱して反応を完結さ
せる。塗布の順番を逆にしてもよい。又、両液の使用割
合は任意でよい。例えば、綿ニットの表面に上記の処理
を行って得られたものを市販の洗剤で3回洗濯して試験
片を得た。塗布量からの計算値と試験片の重量とを比較
すると、洗濯後もほぼ60〜90重量%の樹脂が試験片
上に残存していると考えられる。実際にキトサン骨格の
確認方法であるヨウ素法でこの試験片を調べたところ、
キトサン骨格の存在が確認出来た。この試験片はシャリ
感とソフト感を兼ね備えた独特の風合を示し、僅かに透
明感も増していた。更に3cm×3cmのフイルムを内
容量1リットルのポリ袋に入れ、イソ吉草酸の脱臭につ
いて盲検テストを行ったところ、脱臭能が認められた。
【0013】
【効果】以上の様に、分子末端にカルバモイルスルフォ
ネート基を有する水溶性ウレタンプレポリマーを水溶性
キトサン誘導体の架橋剤として選択したことにより、水
溶性キトサン誘導体と分子末端にカルバモイルスルフォ
ネート基を有する水溶性ウレタンプレポリマーとを主成
分とする組成物を得、これによって複雑な操作無しに一
段階で耐水性、耐洗濯性の皮膜形成、或は繊維、紙、プ
ラスチック等の処理が可能となった。同時に、得られる
皮膜はキトサン本来のシャリ感を残しつつ、キトサン単
独より柔軟で手触りも大幅に改善された。又、架橋処理
によってキトサン本来の特徴、例えば、脱臭性、静菌性
が消失する事が多いが、本発明の架橋物においてはこれ
らの特徴は保持される。
【0014】一方、分子末端にカルバモイルスルフォネ
ート基を有する水溶性ウレタンプレポリマーを主体とし
てみると、水溶性キトサン誘導体が架橋反応の触媒とし
て機能するという効果も得られる。即ち、分子末端にカ
ルバモイルスルフォネート基を有する水溶性ウレタンプ
レポリマー単独、或は一般的に推奨されている触媒使用
時より水溶性キトサン誘導体存在下では低温で硬化し得
る。上記の如く、本発明の水溶性キトサン誘導体と分子
末端にカルバモイルスルフォネート基を有する水溶性ウ
レタンプレポリマーとを主成分とする組成物からは両成
分から予想される以上の効果が得られる。又、分子末端
にカルバモイルスルフォネート基を有する水溶性ウレタ
ンプレポリマーの中にも水溶液中で水溶性キトサン誘導
体と長時間にわたって安定に存在するものもあるが、も
のによって安定性に難のあるものもあり、コーティング
スピードの点等から制約を受ける場合も考えられた。そ
こで繊維、紙、木材、プラスチック等の処理を行なうに
あたり、最初に水溶性キトサン誘導体の水系溶液で処理
し、その後、分子末端にカルバモイルスルフォネート基
を有する水溶性ウレタンプレポリマーの水系溶液で処理
したところ、操作は2段階になるが、中間での乾燥の必
要もなく、又、有機溶媒も必要とせず、上記の特徴はそ
のまま得られることを見出した。
【0015】一方、分子末端にカルバモイルスルフォネ
ート基を有する水溶性ウレタンプレポリマーを主体とし
てみると、水溶性キトサン誘導体が架橋反応の触媒とし
て機能するという効果も得られる。即ち分子末端にカル
バモイルスルフォネート基を有する水溶性ウレタンプレ
ポリマー単独、或は一般的に推奨されている触媒使用時
より水溶性キトサン誘導体存在下では低温で硬化し得る
。又、順序を逆にして最初に分子末端に、カルバモイル
スルフォネート基を有する水溶性ウレタンプレポリマー
の水系溶液で処理し、次いで水溶性キトサン誘導体の水
系溶液で処理し、その後、水溶性キトサン誘導体の水系
溶液で処理しても同様の効果が得られる事もわかった。
【0016】更に述べるならば、水溶性キトサン誘導体
の水系溶液と分子末端にカルバモイルスルフォネート基
を有する水溶性ウレタンプレポリマーの水系溶液とで2
段階で処理しても、水溶性キトサン誘導体と分子末端に
カルバモイルスルフォネート基を有する水溶性ウレタン
プレポリマーとを主成分とする組成物を使用して一段で
処理した場合とほぼ同様の効果、風合いが得られるとい
う予想しない結果を得た。この正確な理由は不明である
が、架橋剤としてカルバモイルスルフォネート基を有す
る水溶性ウレタンプレポリマーを選択した効果であり、
両者が水系の溶液であり、間に乾燥工程を必要としない
為、処理時に基材の上である程度混合される為であろう
と推測される。この様な事は単なるポリイソシアナート
化合物、又他の安定化イソシアナート化合物を使用した
ものでは望めない。
【0017】即ち、得られる皮膜は耐水性、耐洗濯性と
なり、キトサン本来のシャリ感を残しつつ、キトサン単
独より柔軟で手触りも大幅に改善された。又、架橋処理
によってキトサン本来の特徴、例えば、脱臭性、静菌性
が消失する事が多いが、本発明の組成物においてはこれ
らの特徴は保持される。
【0018】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
る。尚、文中部又は%とあるのは特に断りのない限り重
量基準である。 実施例1 (1)低粘度キトサンを1.25%酢酸溶液を溶媒とし
て溶解し、GIフイルターで濾過して2.5%キトサン
溶液を調製した。このキトサン溶液の12部を第一工業
製薬株式会社製熱反応型水溶性ウレタン樹脂エラストロ
ン(MF−9)1部と撹拌混合して、キトサン/ウレタ
ンプレポリマー組成物を得た。 (2)上記(1)のキトサン/ウレタンプレポリマー組
成物を、よく洗浄した表面が平滑なガラス板上に薄く広
げて風乾した。これを剥離し、キトサン/ウレタンプレ
ポリマーのフイルムを得た。このフイルムを160℃で
5分間で熱処理し、反応を完結させた。また、必要に応
じて1%NaOH水溶液でフイルム上に残っている酢酸
を中和した。 (3)このフイルムの3cm×3cm片を内容量約1リ
ットルのポリ袋に入れ、0.03%イソ吉草酸水溶液1
滴を滴下して封印した。10分後に3名の被検者による
盲検テストを行った。その結果は下記表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 (1)実施例1の(1)で調製したキトサン溶液を綿ニ
ットに約0.4mmの厚さで塗布した。更に第一工業製
薬株式会社製熱反応型水溶性ウレタン樹脂エラストロン
(MF−9)を約0.05mmの厚さで重ね塗りした。 この布地を100℃で3分間予備乾燥した後、160℃
で5分間熱処理して反応させた。又、必要に応じて1%
NaOH水溶液で布上に残っている酢酸を中和した。そ
の結果、シャリ感とソフト感を兼ね備えた独特の風合を
持ち、僅かに透明感も増した布地を得た。 (2)この布地の8cm×10cm片を内容量約1リッ
トルのポリ袋に入れ、0.03%イソ吉草酸水溶液1滴
を滴下して封印した。10分後に3名の被検者による盲
検テストを行なった。その結果は下記表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】実施例3 (1)第一工業製薬株式会社製熱反応型水溶性ウレタン
樹脂エラストロン(MF−9)を綿ニットに約0.05
mmの厚さで塗布した。更に実施例1の(1)で調製し
たキトサン溶液を約0.4mmの厚さで重ね塗りした。 この布地を100℃で3分間予備乾燥した後、160℃
で5分間熱処理して反応させた。又、必要に応じて1%
NaOH水溶液で布上に残っている酢酸を中和した。そ
の結果、シャリ感とソフト感を兼ね備えた独特の風合を
持ち、僅かに透明感も増した布地を得た。 (2)この布地の8cm×10cm片を内容量約1リッ
トルのポリ袋に入れ、0.03%イソ吉草酸水溶液1滴
を滴下して封印した。10分後に3名の被検者による盲
検テストを行なった。その結果は下記表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】実施例4 (1)低粘度キトサンを1.8%乳酸溶液を溶媒として
溶解し、GIフイルターで濾過して2.5%キトサン溶
液を調製した。このキトサン溶液の12部を第一工業製
薬株式会社製熱反応型水溶性ウレタン樹脂エラストロン
(MF−9)1部と撹拌混合して、キトサン/ウレタン
プレポリマー組成物を得た。 (2)上記(1)のキトサン/ウレタンプレポリマー組
成物を、よく洗浄した表面が平滑なガラス板上に薄く広
げて風乾した。これを剥離し、キトサン/ウレタンプレ
ポリマーのフイルムを得た。このフイルムを160℃で
5分間で熱処理し、反応を完結させた。又、必要に応じ
て1%NaOH水溶液でフイルム上に残っている酢酸を
中和した。(3)このフイルムの3cm×3cm片を内
容量約1リットルのポリ袋に入れ、0.03%イソ吉草
酸水溶液1滴を滴下して封印した。10分後に3名の被
検者による盲検テストを行った。その結果は下記表4に
示す。
【0025】
【表4】
【0026】実施例5 (1)実施例4の(1)で調製したキトサン溶液を綿ニ
ットに約0.4mmの厚さで塗布した。更に第一工業製
薬株式会社製熱反応型水溶性ウレタン樹脂エラストロン
(MF−9)を約0.05mmの厚さで重ね塗りした。 この布地を100℃で3分間予備乾燥した後、160℃
で5分間熱処理して反応させた。又、必要に応じて1%
NaOH水溶液で布上に残っている乳酸を中和した。そ
の結果、シャリ感とソフト感を兼ね備えた独特の風合を
持ち、僅かに透明感も増した布地を得た。(2)この布
地の8cm×10cm片を内容量約1リットルのポリ袋
に入れ、0.03%イソ吉草酸水溶液1滴を滴下して封
印した。10分後に3名の被検者による盲検テストを行
なった。その結果は下記表5に示す。
【0027】
【表5】
【0028】実施例6 (1)第一工業製薬株式会社製熱反応型水溶性ウレタン
樹脂エラストロン(MF−9)を綿ニットに約0.05
mmの厚さで塗布した。更に実施例4の(1)で調製し
たキトサン溶液を約0.4mmの厚さで重ね塗りした。 この布地を100℃で3分間予備乾燥した後、160℃
で5分間熱処理して反応させた。又、必要に応じて1%
NaOH水溶液で布上に残っている乳酸を中和した。そ
の結果、シャリ感とソフト感を兼ね備えた独特の風合を
持ち、僅かに透明感も増した布地を得た。 (2)この布地の8cm×10cm片を内容量約1リッ
トルのポリ袋に入れ、0.03%イソ吉草酸水溶液1滴
を滴下して封印した。10分後に3名の被検者による盲
検テストを行なった。その結果は下記表6に示す。
【0029】
【表6】
【0030】実施例7 (1)ヒドロキシプロピルキトサン(以下HPCと云う
)を1%酢酸溶液を溶媒として溶解し、GIフイルター
で濾過して2.5%HPC溶液を調製した。このHPC
溶液の12部を第一工業製薬株式会社製熱反応型水溶性
ウレタン樹脂エラストロン(MF−9)1部と撹拌混合
した(A液)。又、HPC溶液18部をエラストロン(
S−24)1部と混合撹拌した(B液)。これらのA液
及びB液を夫々25部づつにpH調整用5%重炭酸ナト
リウム1部を撹拌混合してHPC/ウレタンプレポリマ
ー組成物を得た。 (2)上記(1)のHPC/ウレタンプレポリマー組成
物を、よく洗浄した表面が平滑なガラス板上に薄く広げ
て風乾した。これを剥離し、HPC/ウレタンプレポリ
マーのフイルムを得た。このフイルムを150℃で3分
間で熱処理し、反応を完結させた。
【0031】実施例8 (1)実施例7の(1)で調製したHPC/ウレタンプ
レポリマー溶液を羊毛布に約0.3mmの厚さで塗布し
た。この布地を110℃で3分間予備乾燥した後、15
0℃で3分間熱処理して反応させた。 (2)この布地をHPCのみの処理、未処理の布地と風
合いを比較検討する為に被検者による盲検テストを行っ
た。その結果、未処理の布地に対してHPCのみの処理
はゴワゴワ感が強すぎるが、本発明による処理を施した
布地は柔らかく且つ適度なシャリ感をも合わせ持つ独特
の風合いを持ち、僅かに透明感も増したことが分かった
【0032】実施例9 (1)HPCを1%乳酸溶液を溶媒として溶解し、GI
フイルターで濾過して2.5%HPC溶液を調製した。 (2)第一工業製薬株式会社製熱反応型水溶性ウレタン
樹脂エラストロン(MF−9)25部と、エラストロン
(S−24)25部にpH調整用5%重炭酸ナトリウム
1部を撹拌混合してHPC/ウレタンプレポリマー組成
物を得た。 (2)上記(1)のHPC/ウレタンプレポリマー組成
物とした。 (3)(1)で調製したHPC溶液を羊毛布に約0.4
mmの厚さで塗布した。更に(2)のウレタンプレポリ
マー組成物を約0.05mmの厚で重ね塗りした。この
布地を110℃で3分間予備乾燥した後、150℃で3
分間熱処理して反応させた。その結果、シャリ感とソフ
ト感を兼ね備えた独特の風合いを持ち、僅かに透明感も
増した布地が得られた。
【0033】実施例10 実施例9の(2)のウレタンプレポリマー組成物を羊毛
布に約0.05mmの厚さで塗布した。更に実施例9の
(1)で調製したHPC溶液を約0.4mmの厚で重ね
塗りした。この布地を110℃で3分間予備乾燥した後
、150℃で3分間熱処理して反応させた。その結果、
シャリ感とソフト感を兼ね備えた独特の風合いを持ち、
僅かに透明感も増した布地が得られた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  水溶性キトサン誘導体を、分子末端に
    カルバモイルスルフォネート基を有する水溶性ウレタン
    プレポリマーで架橋させたことを特徴とする架橋物。
  2. 【請求項2】  水溶性キトサン誘導体が、キトサンと
    酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸或は塩酸等の無機塩と
    の塩、又はヒドロキシプロピルキトサン、或はカルボキ
    シメチルキトサン及びそれらの混合物である請求項1に
    記載の架橋物。
  3. 【請求項3】  分子末端にカルバモイルスルフォネー
    ト基を有する水溶性ウレタンプレポリマーがポリオール
    、ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリ
    オールを骨格成分とする請求項1に記載の架橋物。
JP3035302A 1991-02-05 1991-02-05 キトサン/ウレタンプレポリマー架橋物 Expired - Lifetime JP2619307B2 (ja)

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