JPH04246464A - 耐衝撃性ポリアリーレンスルフィド組成物 - Google Patents

耐衝撃性ポリアリーレンスルフィド組成物

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JPH04246464A
JPH04246464A JP3255096A JP25509691A JPH04246464A JP H04246464 A JPH04246464 A JP H04246464A JP 3255096 A JP3255096 A JP 3255096A JP 25509691 A JP25509691 A JP 25509691A JP H04246464 A JPH04246464 A JP H04246464A
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block copolymer
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sulfide
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JP3255096A
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Andrew Auerbach
アンドリュー・アウアーバック
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本特許出願は,1989年7月7日付け提
出の米国特許出願第376,525号の一部継続出願で
ある。
【0002】本発明は,改良された衝撃強さを有するポ
リアリーレンスルフィド樹脂に関する。
【0003】ポリアリーレンスルフィド樹脂は,ポリカ
ーボネート,ポリアセタール,ナイロン,及びポリブチ
レンテレフタレート等の通常のエンジニアリングプラス
チックより高い耐熱性,耐薬品性,及び剛性をもった高
性能エンジニアリングプラスチックとして注目を浴びて
いる。周知のように,ガラス繊維のような繊維状強化材
をポリアリーレンスルフィド中に組み込むと,強度,剛
性,靭性,耐熱性,及び寸法安定性等の,エンジニアリ
ングプラスチックとして使用するのに必要な特性が大幅
に改良される。さらに,ガラス繊維強化のポリアリーレ
ンスルフィド樹脂組成物の場合,配合するガラス繊維の
量が増えるにつれて,一般的には強度と剛性がアップす
ることも知られているとおりである。従って,強度アッ
プと剛性アップをはかりたいときには,樹脂組成物中に
配合するガラス繊維の量を増やすのが通常の方策である
【0004】比較的最近開発されているところでは,電
子部品を成形するためや,電子部品用封入材料としてポ
リアリーレンスルフィド組成物(例えばポリフェニレン
スルフィド組成物)が使用されている。これらの組成物
は通常,ガラス繊維強化したポリアリーレンスルフィド
を含んでいる。電気絶縁が保持されるよう,機械的な保
護がはたされるよう,そして金属部品を環境への暴露か
らシールドするよう,電子部品が成形又は封入される。 エレクトロニクスは,今なおその急速な進歩を続けてい
るので,成形と封入の技術がエレクトロニクスの進歩と
歩調を合わせることが益々重要となってきている。
【0005】回路基板やコネクター等の電子部品用途に
対してはポリフェニレンスルフィドが有用である。なぜ
なら,ポリフェニレンスルフィドは,ふくれや寸法の狂
いなどの成形樹脂の特性に悪影響を与えることなく,気
相ハンダ付けの温度(220℃を越えることが多い)に
耐えることができるからである。しかしながら,ポリフ
ェニレンスルフィドは,電子関係の用途に必要な熱安定
性は有しているけれども,比較的脆く,従って衝撃強さ
が低い。さらに,コスト上の理由,及び成形した樹脂の
強度と熱安定性を高めるという理由から,ポリアリーレ
ンスルフィドに対するガラス繊維の装入量を増大させる
ことが望ましい。しかし,ガラス繊維の含量を増大させ
ると,脆化がより一層進むこととなる。
【0006】エラストマー材料を加えることによってポ
リアリーレンスルフィドの衝撃強さが改良されることが
知られている。米国特許第4,581,411号は,ケ
イ素ゴム,エチレン−アクリルゴム,エチレン−プロピ
レンゴム,エチレン−プロピレン−ジエンゴム,及びポ
リ(ブチルアクリレート)ゴムからなる群から選ばれる
ポリマーゴムを約0.1〜約40重量%加えることによ
って,ポリアリーレンスルフィド及びガラス繊維強化の
ポリアリーレンスルフィドの衝撃強さを改良することを
開示している。該特許にはさらに,ケイ素ゴム又はポリ
(ブチルアクリレート)ゴムを使用したときに,少量の
オルガノシランを加えることによって組成物の衝撃強さ
をより一層向上できることも開示されている。
【0007】米国特許第4,476,284号は,熱可
塑性エラストマーである水素化共役ジエン/モノビニル
アレーンブロックポリマーを組み込むことによって,耐
衝撃性を含む物理的特性を向上させたポリアリーレンス
ルフィド組成物を開示している。好ましい水素化共役ジ
エン/モノビニル芳香族ブロックコポリマーは,イソプ
レン/スチレン又はブタジエン/スチレンブロックコポ
リマーである。該特許によれば,水素化ブロックコポリ
マーが最大約30%までの量にて存在するときに該発明
の望ましい効果が得られることを開示しているが,好ま
しい範囲は約1〜5重量%であると説明されている。
【0008】米国特許第4,451,607号は,水素
化共役ジエン/モノビニル芳香族ブロックコポリマーを
最大約5重量%の量にてブレンドすることによってポリ
アリーレンスルフィドの結晶化度を増大させることを開
示している。
【0009】米国特許第4,628,072号は,モノ
ビニル置換芳香族炭化水素ポリマーとオレフィンポリマ
ーブロックを含んだ部分水素化ブロックコポリマーを加
えることによって熱可塑性ポリマー(ポリアリーレンス
ルフィドも含む)の衝撃強さを改良することを開示して
いる。このブロックコポリマーには,カルボン酸基を有
するユニットがグラフトされている。米国特許第4,7
83,503号に記載されているように,カルボン酸基
のグラフトは,“エン反応(ENEreaction)
”と呼ばれるプロセスによって接続される。このような
変性ブロックコポリマーは,本発明とは異なり,ジエン
ブロックにおいてのみ官能基保有部分を含んでいる。さ
らに,このような変性ブロックコポリマーはつくりにく
い。なぜなら,エン反応は,その反応部位がベースポリ
マー中における不飽和結合の存在状態により変わるから
である。有利な程度の官能基保有部分を得るためには,
適切な程度の残留不飽和結合がベースポリマー中に存在
していなければならない。エン反応は,ベースポリマー
上の全ての二重結合をなくすように行うことはできない
ので,こうしたプロセスの結果,プロセス温度の高い熱
可塑性プラスチックの耐衝撃性改良を果たすには高すぎ
るレベルの不飽和結合を含んだ変性ブロックコポリマー
が得られることになる。
【0010】本発明の目的は,ポリアリーレンスルフィ
ド(ポリフェニレンスルフィドを含む)に特有の有利な
機械的特性を低下させることなく,ポリアリーレンスル
フィドを使用した物品の衝撃強さを改良することにある
。本発明の他の目的は,ガラス繊維強化したポリアリー
レンスルフィド組成物の衝撃強さを改良することにある
。本発明は,電子部品の成形や封入に使用される充填材
入り又は充填材無しのポリアリーレンスルフィド組成物
の衝撃強さ改良する場合に利用することができるが,こ
うした特定の用途に限定されるわけではない。
【0011】選択的に水素化した熱安定性の変性1,2
モノビニル芳香族ブロック/共役ジエンブロックコポリ
マー(少なくとも1つの官能基が,主としてビニル芳香
族ブロックにおいて該ブロックコポリマーにグラフトし
ている)及びシランをポリアリーレンスルフィド組成物
に加えることによって,衝撃強さの改良された成形用ポ
リアリーレンスルフィド組成物が得られる。本発明に使
用される変性ブロックコポリマーの例が米国特許第4,
783,503号に記載されている(該特許を参照の形
でここに引用する)。該特許は,メタレーション(me
tallation)による変性ブロックコポリマーの
製造(高すぎるレベルの残留不飽和結合を含んだベース
ポリマーを必要としないプロセス)について説明してい
る。
【0012】さらに詳細に説明すると,本発明によれば
, (a)  ポリアリーレンスルフィド;(b)  式 Bn (AB)o Ap  (式中,n=0,1であり;o=1,2,...であり
;p=0,1である)で示されるブロックコポリマーに
,少なくとも1種の求電子性のグラフト可能な分子又は
求電子剤がグラフトされている選択的に水素化された官
能基保有ブロックコポリマーであって,このとき前記グ
ラフト可能な分子の実質的に全てがビニルアレーンブロ
ックにおいて前記ブロックコポリマーにグラフトされて
いる,少なくとも5重量%の選択的に水素化された官能
基保有ブロックコポリマー;及び (c)  シラン;を含んだ耐衝撃性のポリマー組成物
が提供される。
【0013】未硬化のポリアリーレンスルフィドポリマ
ーや部分硬化処理したポリアリーレンスルフィドポリマ
ー(ホモポリマー,コポリマー,ターポリマー,これら
の類似物,又はこのようなポリマーのブレンド物などい
ずれであろうと)も,本発明を実施する上で使用するこ
とができる。未硬化又は部分硬化のポリマーは,充分な
エネルギー(例えば熱)を供給することで,分子鎖を長
くしたり,架橋させたり,あるいはこの両方を組み合わ
せたりすることによってその分子量を増大させることの
できるポリマーである。適切なポリアリーレンスルフィ
ドポリマーとしては米国特許第3,354,129号(
該特許を参照の形でここに引用する)に記載のものがあ
るが,これらに限定されない。
【0014】本発明の目的に対して適切なポリアリーレ
ンスルフィド組成物のいくつかの例としては,ポリ(2
,4−トリレンスルフィド),ポリ(4,4’−ビフェ
ニレンスルフィド),及びポリフェニレンスルフィド等
がある。耐薬品性が高いこと,難燃性であること,高強
度・高硬度であること,そして入手し易いことから,現
時点における好ましいポリアリーレンスルフィドはポリ
フェニレンスルフィドである。ポリアリーレンスルフィ
ド組成物は,2種以上のポリアリーレンスルフィドの混
合物であってもよい。
【0015】本発明に使用することのできる特に好まし
いポリアリーレンスルフィドが米国特許第4,645,
826号に開示されている(該特許の全内容を参照の形
でここに引用する)。該特許に開示されているように,
予備的重合に従って低分子量〜中程度の分子量をもった
PASプレポリマーを形成させることにより;次いで重
合系に相分離剤を加えた状態で強アルカリ条件下にて重
合系を加熱することによって温度を上昇させ,これによ
って重合系を高粘度相(ポリマー溶液相)と低粘度相(
溶媒相)の2つの液相に分離させることにより;そして
このような状態にて反応を行うことにより;助剤を使用
することなく,数千ポイズ〜数万ポイズの溶融粘度を有
するかなり高分子量の直鎖状PASを容易に製造するこ
とができる。
【0016】上記の二相分離重合は,5〜3,000ポ
イズ(310℃にて,剪断速度=200sec−1)の
溶融粘度を有するアリーレンスルフィドプレポリマーを
,245〜290℃の温度範囲にて,強アルカリ性条件
下(水で10倍に希釈したとき,反応混合物のpH範囲
が9.5〜14)において貧溶媒(すなわち水)中に溶
解して,液相−液相の二相分離状態にすること;この分
離状態を1〜50時間保持して,アリーレンスルフィド
プレポリマーを高分子量ポリマーに転化させること;高
分子量ポリマーを重合系から分離すること;及び中和処
理後にポリマーを精製すること;を含む。
【0017】米国特許第4,645,826号に開示さ
れている高分子量〜超高分子量のPASの製造法は,一
般には,アルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物(d
ihalo−aromatic  compound)
とを結合することによりPAS分子を形成させること;
及び/又は前記のPAS分子を高分子量のポリマーに転
化させること;を含む。少なくとも7,000ポイズ及
びそれよりはるかに高い溶融粘度を有するPPSも含め
て,少なくとも3,000ポイズの溶融粘度を有するP
PSを,上記米国特許に開示の製造法によって製造する
ことができる。
【0018】プレポリマーを製造するための出発原料は
,アルカリ金属硫化物,ジハロ芳香族化合物,及び重合
溶媒で構成される。使用されるアルカリ金属硫化物とし
ては,硫化リチウム,硫化ナトリウム,硫化カリウム,
硫化ルビジウム,硫化セシウム,及びこれらの混合物等
がある。これらのアルカリ金属硫化物は,水和物,水性
混合物,又は無水物等いずれの形態でも使用することが
できる。これらのアルカリ金属硫化物の中では,硫化ナ
トリウムが最も安価であって工業的にも好ましい。 さらに,アルカリ金属硫化物中にごく少量存在すること
のある酸性塩(acidic  salt)(例えば,
アルカリ金属二硫化物やアルカリ重炭酸塩類)を中和す
るために,少量のアルカリ金属水酸化物を併用すること
もできる。
【0019】使用されるジハロ芳香族化合物としては,
特開昭59−22926号に開示のジハロ芳香族化合物
がある。好ましいジハロ芳香族化合物は,p−ジクロロ
ベンゼン,m−ジクロロベンゼン,2,5−ジクロロト
ルエン,2,5−ジクロロ−p−キシレン,p−ジブロ
モベンゼン,1,4−ジクロロナフタレン,1−メトキ
シ−2,5−ジクロロベンゼン,4,4’−ジクロロビ
フェニル,3,5−ジクロロ安息香酸,p,p’−ジク
ロロジフェニルエーテル,p,p’−ジクロロジフェン
スルホン,p,p’−ジクロロジフェニルスルホキシド
,及びp,p’−ジクロロジフェニルケトン等である。 これらの中では,p−ジハロベンゼン(通常はp−ジク
ロロベンゼン)が特に好ましい。
【0020】ジハロ芳香族化合物を適切に選択して組み
合わせることにより,2種以上の異なる反応単位を含ん
だランダムコポリマー又はブロックコポリマーを得るこ
とができる。例えば,p−ジクロロベンゼンをm−ジク
ロロベンゼン又はp,p’−ジクロロジフェニルスルホ
ンと併用する場合,
【0021】
【0022】を含んだランダムコポリマー又はブロック
コポリマーを得ることができる。さらに,ある程度の架
橋を与えるが実質的には直線性を損なわない範囲内にて
少量のポリハロ芳香族化合物(例えばトリクロロベンゼ
ン)を併用することもできるが,通常はこうした化合物
は必要とされない。
【0023】重合工程において使用される有機アミド溶
媒は,プレポリマーを形成するのに使用することができ
,N−メチルピロリドン(NMP),N−エチルピロリ
ドン,N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチ
ルアセトアミド,N−メチルカプロラクタム,テトラメ
チルウレア,ヘキサメチルリン酸トリアミド,及びこれ
らの混合物から選択することができる。これらの中では
,化学安定性や高分子量ポリマーが得られやすい点から
,N−メチルピロリドンが特に好ましい。重合溶媒とし
ての有機アミドは,非プロトン性化合物であるのが望ま
しい。プレポリマーから超高分子量の直鎖状ポリマーを
形成するための重合工程においても,上記の有機アミド
溶媒が使用できることは言うまでもない。さらに,例え
ば,芳香族炭化水素(C6 〜C30),脂肪族炭化水
素(C6 〜C30),エーテル(C6 〜C30),
ケトン(C5 〜C30),ピリジン,キノリン,これ
らのケトン(C5 〜C30)の誘導体,これら化合物
の混合物,有機アミドとこれら化合物との混合物なども
使用することができる。
【0024】本プロセスを実施するに際しては,先ずア
ルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物を好ましくは不
活性ガス雰囲気下にて有機溶媒中に加え,温度を上げて
所望の温度にし,この温度にて反応を行わせる。アルカ
リ金属硫化物中の水分が所望の含量より少ない場合には
,必要量の水を補充する。
【0025】この予備重合は,160〜260℃(特に
180〜235℃)の範囲の温度にて行うのが好ましい
。温度が160℃より低いと,反応速度が遅くなりすぎ
る。また温度が260℃を越えると,形成されるPAS
が分解されやすくなり,従って溶融粘度のかなり低いP
ASが生成しやすくなる。
【0026】予備重合工程の終点,及び予備重合から二
相分離重合への転換のタイミングは,ジハロ芳香族化合
物の転化率が70〜98モル%に達したときの時点であ
るのが好ましい。
【0027】予備重合から二相分離重合への転換点にお
いて,PASの溶融粘度は5〜300ポイズの範囲であ
るのが好ましい。溶融粘度が1,000ポイズ以上の高
重合度のPASを得るには,10〜200ポイズの範囲
が特に適している。溶融粘度が5ポイズより低いと,二
相分離の形成が不充分であり,従って重合系の分解や反
応速度の低下が起こる。溶融粘度が300ポイズを越え
ると,ポリマーの結合開裂を促進する有害な物質が多量
に堆積され,これによってポリマー収率の低下とポリマ
ー系の分解が引き起こされる。
【0028】米国特許第4,645,826号に記載の
重合法は,単独重合やランダム共重合だけでなく,ブロ
ック共重合に対しても適用可能である。例えば,精製し
たp−フェニレンプレポリマーと精製したm−フェニレ
ンプレポリマーを同じ重合容器中に分散して二相分離重
合工程を行うことができ,これによって(p−フェニレ
ンスルフィド)−(m−フェニレンスルフィド)ブロッ
クコポリマーを容易に得ることができる。
【0029】選択的に水素化されたブロックコポリマー
ポリアリーレンスルフィドの衝撃強さを改良するために
,組成物の総重量を基準として少なくとも5重量%(好
ましくは約10〜30重量%,さらに好ましくは約10
〜20重量%)の選択的に水素化されたブロックコポリ
マーエラストマー(カルボキシル官能基を含むよう変性
されている)が加えられる。本発明の耐衝撃性改良剤に
ついては,前記の米国特許第4,783,503号に詳
細に開示されている。
【0030】変性ブロックコポリマー 本発明による変性ブロックコポリマーは,下記の代表的
な反応に示されているようにビニルアレーンブロックに
おいてグラフト又は置換されている。
【0031】
【0032】ビニルアレーンブロックにおいてポリマー
主鎖に対する官能基の場所が特異的に定められた置換ブ
ロックコポリマーの構造により,ブロックコポリマーに
実質的により大きな程度の熱安定性が付与される。
【0033】ブロックコポリマーベース共役ジエンとビ
ニル芳香族炭化水素から得られる使用可能なブロックコ
ポリマーとしては,エラストマー特性を示すもの,及び
約7〜100%の水素化を施す前に1,2−マイクロ構
造(1,2−microstructure)を有する
ものなどがある。このようなブロックコポリマーは,共
役ジエン対ビニル芳香族炭化水素の種々の比を有する種
々の構造をもったマルチブロックコポリマー(最大約6
0重量%までのビニル芳香族炭化水素を含有したものも
含む)でもよい。従って,直鎖状又はラジアル状の対称
形もしくは非対称形であって,式  A−B,A−B−
A,A−B−A−B,B−A−B,及び(AB)0,1
,2 ・・・BA,〔式中,Aはビニル芳香族炭化水素
のポリマーブロック又は共役ジエン/ビニル芳香族炭化
水素のテーパードコポリマーブロック(tapered
  copolymer  block)であり,Bは
共役ジエンのポリマーブロックである〕で示される構造
を有するマルチブロックコポリマーを使用することがで
きる。
【0034】これらのブロックコポリマーは,公知のモ
ノマー逐次付加法(sequential  addi
tion  of  monomer  techni
que),モノマー増分付加法(incrementa
l  addition  of  monomer 
 technique),及びカップリング法(例えば
,米国特許第3,251,905号;第3,390,2
07号;第3,598,887号;及び第4,219,
627号に記載されている)も含めた,公知のブロック
重合法やブロック共重合法によって製造することができ
る。ブロックコポリマー技術においてよく知られている
ように,共重合反応の速度差を利用して,共役ジエンモ
ノマーとビニル芳香族炭化水素モノマーとの混合物を共
重合することによって,テーパードコポリマーブロック
をマルチブロックコポリマー中に導入することができる
。米国特許第3,251,905号;第3,265,7
65号;第3,639,521号;及び第4,208,
356号(これら特許の開示内容を参照の形でここに引
用する)も含めて,種々の特許にテーパードコポリマー
ブロックを含んだマルチブロックコポリマーの製造が説
明されている。
【0035】ポリマーやコポリマーを製造するのに使用
することのできる共役ジエンは,4〜8個の炭素原子を
有する共役ジエンであり,1,3−ブタジエン,2−メ
チル−1,3−ブタジエン(イソプレン),2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン,1,3−ペンタジエン,
及び1,3−ヘキサジエン等がある。このような共役ジ
エン類の混合物も使用することができる。好ましい共役
ジエンは1,3−ブタジエンである。
【0036】コポリマーを製造するのに使用することの
できるビニル芳香族炭化水素としては,スチレン,o−
メチルスチレン,p−メチルスチレン,p−tert−
ブチルスチレン,1,3−ジメチルスチレン,α−メチ
ルスチレン,ビニルナフタレン,及びビニルアントラセ
ン等がある。好ましいビニル芳香族炭化水素はスチレン
である。
【0037】上記のポリマーやコポリマーは,必要に応
じて前記の方法によって容易に製造できる。しかしなが
ら,これらのポリマーやコポリマーの多くは市販されて
いるので,プロセス全体に含まれている処理工程の数を
減らすのに有効であるときにはこうした市販ポリマーを
使用するのが通常は好ましい。これらのポリマーやコポ
リマーの水素化は,ラネーニッケル触媒,貴金属触媒(
例えば白金やパラジウムなど),及び可溶性遷移金属触
媒等の存在下における水素化も含めて,種々の確立され
た方法によって行うことができる。使用することのでき
る適切な水素化方法は,ジエン含有ポリマーやジエン含
有コポリマーをシクロヘキサンのような不活性炭化水素
希釈剤中に溶解し,可溶性水素化触媒の存在下にて水素
と反応させることによって水素化する,という方法であ
る。こうした方法は米国特許第3,113,986号及
び第4,226,952号に開示されている(これら特
許の開示内容を参照の形でここに引用する)。水素化前
における初期不飽和含量の約0.5〜20%の残留不飽
和含量をポリジエンブロック中に有する水素化ポリマー
や水素化コポリマーが得られるような仕方で,ポリマー
やコポリマーが水素化される。
【0038】グラフト可能な化合物 一般には,ベースポリマーと反応する能力をもっていれ
ば,いかなる化合物も本発明の目的に対して適用可能で
ある。
【0039】官能基をベースポリマー中に導入するには
,ベースポリマーと反応することのできるモノマーが必
要である。該モノマーは,重合可能なモノマーであって
も重合不可能なモノマーであってもよいが,好ましいの
は重合不可能であるか又は徐々に重合するモノマーであ
る。
【0040】本発明の範囲内においてグラフトポリマー
を形成する好ましい求電子剤としては,二酸化炭素,エ
チレンオキシド,アルデヒド,ケトン,カルボン酸塩,
カルボン酸エステル,カルボン酸ハロゲン化物,エポキ
シ化合物,イオウ,ボロンアルコキシド(boron 
 alkoxides),イソシアネート,及び種々の
ケイ素化合物等がある。
【0041】これらの求電子剤は,N,N−ジエチル−
p−アミノベンズアルデヒドの場合のように,追加の官
能基を含んでもよい(この場合,アミンが追加の官能基
であり,アルデヒドが反応性の求電子剤である)。これ
とは別に,求電子剤は,反応してそれ自体が官能部位と
なってもよい〔例えば,二酸化炭素(求電子剤)はメタ
レーションされたポリマーと反応してカルボキシレート
官能基を形成する〕。これらのルートにより,カルボン
酸;カルボン酸塩;カルボン酸エステル;ケトン;アル
コール;アルコキシド;アミン;アミド;チオール;ボ
レート;及びケイ素原子を含有した官能基保有化合物群
;などの官能価タイプ群の1種類以上から選ばれるグラ
フト部位を含んだポリマーが得られる。
【0042】これらの官能価を他の変性用化合物と引き
続き反応させて,新たな官能基を生成させることができ
る。例えば,グラフトされたカルボン酸は,炭素原子数
の異なる種々の分子長さのヒドロキシ含有化合物との適
当な反応に従ってグラフトの酸基をエステル化すること
によって,適切に変性することができる。場合によって
は,反応がグラフト化プロセスと同時に起こることがあ
るが,殆どの例においては,順次の後変性反応に従って
行われている。
【0043】グラフト化ポリマーは,通常は0.02〜
20重量%,好ましくは0.1〜10重量%,そして最
も好ましくは0.2〜5重量%のグラフト部分を含む。
【0044】変性ブロックコポリマーの製造本ポリマー
はいかなる適切な方法によっても製造することができ,
そのうちの1つの方法が前記米国特許第4,783,5
03号に説明されている。
【0045】主としてビニルアレーンブロックにおいて
ベースポリマー中に官能基を導入する方法の1つは,メ
タレーションによる方法である。
【0046】メタレーションは,R’(Li)x ’で
示されるリチウム成分と極性のメタレーション促進剤と
の組み合わせによって形成される錯体を使用して行われ
る。極性化合物とリチウム成分は,水素化コポリマーの
溶液に加える前に付加物を形成させるために,別々に加
えてもよいし,プレミックスしてもよいし,あるいは予
備反応させてもよい。R’(Li)x ’で示される化
合物において,R’は通常は20個までの炭素原子を有
する飽和炭化水素基であり,例えばフェニル,ナフチル
,トリル,及び2−メチルナフチル等の芳香族基;例え
ば5〜7個の炭素原子を有する飽和環状炭化水素基;又
は1〜20個の炭素原子を有する非共役不飽和の脂肪族
炭化水素基;であってもよい。またアルキルリチウムは
,アルキル基上に1つ以上の芳香族基を有していてもよ
く,このときアルキル基は1〜20個の炭素原子を含む
。R’(Li)x ’で示される式において,xは1〜
3の整数である。代表的なアルキルリチウムとしては,
メチルリチウム,イソプロピルリチウム,sec−ブチ
ルリチウム,n−ブチルリチウム,t−ブチルリチウム
,n−ドデシルリチウム,1,4−ジリチオブタン(1
,4−dilithiobutane),及び1,3,
5−トリリチオペンタン等がある。アルキルリチウムは
,メタレーション処理されたアルキル生成物より塩基性
が高くなければならない。当然のことながら他のアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属のアルキル化物も使用する
ことができるが,入手が容易なことからアルキルリチウ
ムが好ましい。類似の方法においては,金属水素化物を
メタレーション試薬として使用することができるが,金
属水素化物は適切な溶媒中に限られた量しか溶解しない
という欠点がある。従って,好ましいのは金属アルキル
化物であり,溶解性が高いので処理が一層容易となる。
【0047】リチウム化合物単独の場合,一般には,芳
香族官能基やオレフィン官能基を有するコポリマーにメ
タレーションを施すのはかなり困難であり,またコポリ
マーの分解を起こしやすい高温にて行う必要がある。し
かしながら,第三級ジアミンや橋頭モノアミンを存在さ
せると,メタレーションは速やかに進行する。いくつか
のリチウム化合物(例えばメチルリチウム)は,単独で
も有効に使用することができる。
【0048】メタレーションは,芳香族基が接続してい
る炭素にて,又は芳香族基にて,又はこれらの2つ以上
の場所にて行われる,ということが明らかとなっている
。さらに,非常に多数のリチウム原子がポリマー鎖に沿
って種々の形で位置し,反応性の場所又はリチウム化可
能な場所の分布状態に応じた仕方で,ポリマーの主鎖に
沿って,又は主鎖に繋がった側基に対して,又はその両
方に対して,ポリマー末端炭素原子から離れた内部炭素
原子にリチウム原子が接続される,ということが知られ
ている。これにより,リチウム化されたコポリマーは,
重合においてリチウム開始剤又はポリリチウム開始剤を
使用して得られる単純な末端反応性のポリマーとは明確
に区別され,従ってその後の接続に対して利用できるポ
ジションの数と所在位置が限定される。上記のメタレー
ション法の場合,リチウム化(lithiation)
の程度は,使用するメタレーション剤の量及び/又はメ
タレーションに利用できる基の数によって変わる。 アルキルtert−ブチルリチウムのような塩基性の高
いアルキルリチウムを使用する場合は,極性のメタレー
ション促進剤は使用しなくてもよい。
【0049】極性のメタレーション促進剤としては,種
々の第三級アミン,橋頭アミン,エーテル,及び金属ア
ルコキシド等がある。
【0050】メタレーション工程に有用な第三級アミン
は,各窒素に接続した3つの飽和脂肪族炭化水素基を有
するアミンであり,例えば次のようなものがある。
【0051】(a)  キレート化用第三級ジアミンで
あって,式 (R2 )2 N−Cy H2y−−N(R2 )2 
(式中,各R2 は同じでも異なっていてもよく,最大
20個までの炭素原子を含んだいかなる鎖長の直鎖状ア
ルキル基でも枝分かれ鎖状アルキル基でもよく;そして
yは2〜10の整数である)で示され,具体的にはアル
キル置換基が全て同じであるエチレンジアミン類である
。 例えば,テトラメチルエチレンジアミン,テトラエチル
エチレンジアミン,テトラデシレンジアミン(tetr
adecylenediamine),テトラオクチル
ヘキシレンジアミン,及びテトラ−(混合アルキル)エ
チレンジアミン等がある。
【0052】(b)  環状ジアミンも使用することが
でき,例えば,N,N,N’,N’−テトラアルキル−
1,2−ジアミノシクロヘキサン,N,N,N’,N’
−テトラアルキル−1,4−ジアミノシクロヘキサン,
及びN,N’−ジメチルピペラジン等がある。
【0053】(c)  橋頭ジアミン類も有用であり,
例えばスパルテインやトリエチレンジアミン等がある。
【0054】トリエチレンジアミンのような第三級モノ
アミンは,リチウム化反応に対しては一般には有効でな
い。しかしながら,1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタンやその置換同族体等の橋頭モノアミンは有効であ
る。
【0055】エーテルやアルカリ金属アルコキシドは,
メタレーション反応用のアクチベーターとしてはキレー
ト化アミンほどには好ましくない。この理由は,エーテ
ルやアルカリ金属アルコキシドを使用すると,その後の
グラフト化反応におけるコポリマー主鎖上への官能基含
有化合物の導入レベルがやや低くなるからである。
【0056】一般には,飽和炭化水素のような不活性溶
媒中でリチウム化反応を行うのが最も望ましい。ベンゼ
ン等の芳香族系溶媒もリチウム化反応に使用することが
できるが,水素化コポリマーの所望のリチウム化を妨げ
ることがある。通常適用されている溶媒/コポリマー重
量比は,約5:1〜20:1の範囲である。塩素化炭化
水素,ケトン,及びアルコール等の溶媒は使用すべきで
はない。なぜなら,リチウム化用化合物の分解を引き起
こすからである。
【0057】極性のメタレーション促進剤は,メタレー
ションを起こさせるに足る量(例えば,アルキルリチウ
ムの1当量当たり,好ましくは0.01〜100当量,
さらに好ましくは0.1〜10当量)にて使用される。
【0058】所望の程度のリチウム化に対して使用され
るリチウムの当量は,変性すべきコポリマー中における
ビニルアレーン単位1個当たり通常約0.001〜3の
範囲であり,好ましくは約0.01〜1.0の範囲であ
る。活性リチウムと極性促進剤とのモル比は,通常は0
.01〜10.0の範囲である。好ましいモル比は0.
5である。
【0059】アルキルリチウムの使用量は,Li/ビニ
ルアレーンのモル比に関して表示することができる。こ
の比は,1(ビニルアレーン単位1個当たり1個のアル
キルリチウム)からわずか1×10−3(ビニルアレー
ン単位1000個当たり1個のアルキルリチウム)まで
変わりうる。
【0060】リチウム化のプロセスは,通常は約−70
〜+150℃,好ましくは約25〜60℃の温度で行わ
れ,高い方の温度は,リチウム化合物の熱安定性によっ
て限定される。また低い方の温度は,製造コストを考慮
して決められる(温度が低いと反応速度が遅くなる)。 リチウム化とその後の反応を完了させるのに必要な時間
長さは,ミキシング条件と温度に依るところが大きい。 一般には,この時間は数秒〜約72時間であり,好まし
くは約1分〜1時間である。
【0061】グラフト化工程 変性ブロックコポリマーの製造プロセスにおける次の工
程は,リチウム化水素化コポリマーを溶液状態にて,リ
チウム部位を壊すような仕方で冷却することなく,リチ
ウムアニオンと反応することのできる化学種で処理する
ことである。これらの化学種は,リチウムアニオンによ
る求核攻撃を受けることのできる官能基を含んでいなけ
ればならない。こうした化学種は,以下に記載するよう
な官能基を含有するが,これらに限定されるわけではな
い。
【0062】
【0063】このプロセスはさらに,変性ブロックコポ
リマーに関するさらなる化学を含む。例えば,変性ブロ
ックコポリマーを含んだカルボン酸塩をそのカルボン酸
形に転化することは容易に行うことができる。
【0064】シラン 本発明のポリアリーレンスルフィド組成物にシラン化合
物を加えると,伸びを含めた物理的特性が向上する,と
いうことが見出された。使用することのできるシランは
,アミノアルコキシシラン,エポキシアルコキシシラン
,メルカプトアルコキシシラン,及びビニルアルコキシ
シランから選ばれる1種以上のアルコキシシランである
【0065】アミノアルコキシシランは,それが1分子
当たり少なくとも1個のアミノ基と2個もしくは3個の
アルコキシ基を有している限り,いかなるシラン化合物
であってもよく,例えば,γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン,γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,
γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン,γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン,N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,N
−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン,N−γ−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン,N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,N
−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,
及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン等がある。
【0066】エポキシアルコキシシランは,それが1分
子当たり少なくとも1個のエポキシ基と2個もしくは3
個のアルコキシ基を有している限り,いかなるシラン化
合物であってもよく,例えば,γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシラン,及びγ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン等がある。
【0067】メルカプトアルコキシシランは,それが1
分子当たり少なくとも1個のメルカプト基と2個もしく
は3個のアルコキシ基を有している限り,いかなるシラ
ン化合物であってもよく,例えば,γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシランやγ−メルカプトプロピルトリ
エトキシシラン等がある。
【0068】ビニルアルコキシシランは,それが1分子
当たり少なくとも1個のビニル基と2個もしくは3個の
アルコキシ基を有している限り,いかなるシラン化合物
であってもよく,例えば,ビニルトリエトキシシラン,
ビニルトリメトキシシラン,及びビニルトリス(β−メ
トキシエトキシ)シラン等がある。
【0069】本発明において使用される上記アルコキシ
シランの量は,ポリアリーレンスルフィド樹脂ブレンド
物の総重量を基準として5重量%以下であり,好ましく
は0.1〜3重量%である。この量が少なすぎると,本
発明が意図している大きな効果は得られず,また量が多
すぎると,機械的特性が低下して好ましくない。
【0070】ブレンド物 無機充填剤とガラス充填剤は,組成物総重量の最大約6
5重量%までの量(好ましくは組成物総重量の約30〜
60重量%の範囲)にて配合することができる。本発明
において有用な無機充填剤は,炭酸カルシウム,硫酸カ
ルシウム,タルク,及びマイカ等の物質から選択するこ
とができ,また本発明において有用なガラス充填剤は,
ポリマーブレンドにおける充填剤及び強化剤として通常
使用されている市販の製品から選択することができる。 これらのガラス充填剤は,ガラス繊維やガラスビーズか
ら選択することができ,例えば,本発明に対して好まし
い物質はガラス繊維である。
【0071】ポリアリーレンスルフィドをベースとした
ポリマーブレンドに対して通常みられるように,他の種
々の添加剤を,組成物総重量の最大約5重量%までの量
にて使用することができる。これらの添加剤としては,
流れ性向上剤,シラン,及び顔料などの物質がある。
【0072】本発明の組成物中に使用することのできる
加工性向上剤は,固体状エチレンポリマー(米国特許第
4,134,874号を参照);飽和脂肪酸(例えばス
テアリン酸亜鉛);N,N’−アルキレンビス(アルカ
ンアミド);10〜30個の炭素原子を含有した飽和脂
肪酸のグリセリド及びホスフェーテッドグリセリド(p
hosphated  glycerides);飽和
酸から誘導されるモノアルカノールアミド及びジアルカ
ノールアミド;並びに長鎖の飽和脂肪酸と長鎖の飽和脂
肪族アルコールから誘導されるエステル;からなる群か
ら選択することができる。炭酸リチウムのような一般的
な充填剤も,加工性向上剤として適切である。
【0073】本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組
成物は,例えば,所定量のポリアリーレンスルフィド樹
脂,耐衝撃性改良剤,及び必要に応じてガラス繊維を通
常のミキサー(例えばタンブルミキサー)を使用して混
合し;押出機又はニーダーを使用して本混合物を溶融混
練し;そして必要に応じて溶融混練混合物をペレット化
することによって作製することができる。
【0074】こうした作製された本発明の組成物は,当
業界に周知の適切な方法に従って成形品を作製するのに
使用することができる。本発明の組成物は射出成形に特
に適している。組成物を射出成形装置中に導入して溶融
物とし,この溶融物を,成形すべき物品の形状に適合し
て作製されている射出成形用金型中に押し出して成形品
を造る。
【0075】本発明の改良されたポリアリーレンスルフ
ィド組成物は,例えば,コネクター,ボビン,コイル,
及びリレー等(但しこれらに限定されない)の電子部品
を作製するのに使用することができる。本発明のこの態
様には,ポリアリーレンスルフィド組成物のような樹脂
状組成物から少なくとも一部は作製することのできる全
ての電子部品が含まれる。
【0076】本発明の他の態様によれば,本発明のポリ
アリーレンスルフィド組成物で電子部品を封止すること
ができる。本発明のこの態様に従って封止することので
きる電子部品には,封止が必要とされる全ての電子部品
(すなわち,デバイスやパーツ等)が含まれる。ポリア
リーレンスルフィド組成物を使用して多くの電子部品が
製造又は封止されている。また多くの電子部品は,ポリ
アリーレンスルフィド組成物を使用して製造又は封止さ
れうるものとして説明されている。本発明は,上記の特
定の電子部品にその範囲が限定されるものではなく,ポ
リアリーレンスルフィド成形用組成物から製造すること
のできるいかなる電子部品も含むものとする。
【0077】実施例1 異種の水素化ブロックコポリマー耐衝撃性改良剤を種々
の量にて使用して,ポリフェニレンスルフィド(PPS
)組成物を作製した。充填剤なし組成物とガラス充填剤
入り組成物を作製した。サンプルに対し,ノッチ付き衝
撃強さとノッチなし衝撃強さを試験し,そしてさらに標
準ASTM法によって他の物理的特性を試験した。2イ
ンチ又は4インチのディスクと33ポンドの落錘を用い
,レオメーターを組み込んだ落錘試験機を使用して機器
測定による衝撃強さ(instrumentedimp
act)を調べた。
【0078】配合物はいずれも,フォートロン(For
tron:登録商標)PPS(ヘキスト・セラニーズ)
とクレイトン(Kraton:登録商標)耐衝撃改良剤
(シェルオイル・カンパニー)を使用して作製した。サ
ンプル1,3,4,及び5は,グラフトされていない水
素化ブロックコポリマー,又はジエンブロックにおいて
前記のグラフトを有するブロックコポリマーである。サ
ンプル2は,本発明の耐衝撃性改良剤を含む。これらの
配合物を,ハーク(Haake)コニカル二軸スクリュ
ー押出機(システム90)を使用して295〜315℃
のノズル温度で押し出し,125〜135℃の金型温度
にて金型中に注入した。全ての配合物に対し,滑剤(P
ETS)を0.3%加えた。ガラス充填剤入り配合物の
場合,予め配合されたPPS/ガラス組成物(40%ガ
ラス)を使用して,耐衝撃性改良剤との均一な混合状態
が確実に得られるようにした。組成物の種類とその試験
結果を表1と2に示す。
【0079】表1
【0080】
【0081】
【0082】表2
【0083】
【0084】
【0085】充填剤なし 表1からわかるように,本発明のカルボキシル変性した
耐衝撃性改良剤を使用すると,ノッチ付きアイゾッド衝
撃強さが大幅に増大する(サンプル2)。サンプル2は
,20%の耐衝撃性改良剤の配合レベルにおいて,ノッ
チ付きアイゾッド衝撃強さがPPS対照標準と最も差が
つき(ノッチ1インチ当たり5.3フィート・ポンド対
0.54フィート・ポンド),また試験した他の耐衝撃
性改良剤入りサンプルのいずれよりも大きい。このデー
タには,本発明の耐衝撃改良剤を使用すると,試験した
サンプルの40%が“破断しなかった”という事実が明
らかにされていない。同様に,本発明の耐衝撃性改良剤
を10%配合したときのノッチなしデータによれば,ノ
ッチなしアイゾッド衝撃強さはPPS対照標準に対して
4倍大きい(ノッチ1インチ当たり47フィート・ポン
ド対12.9フィート・ポンド)。機器測定による衝撃
特性によれば,試験した他の耐衝撃性改良剤配合サンプ
ルに比して,サンプル2がそれほど大きくは改良されて
いないことが示されている。しかしながら,試験したも
のの中では,サンプル2の配合物が最も高い総エネルギ
ー(total  energy)を有していることも
明示されている。サンプル2のみが,耐衝撃改良剤の2
0%配合レベルにて延性破断を示した。
【0086】さらに,クレイトン(登録商標)を単にマ
レアネート化するだけでは,耐衝撃性の改良を果たすの
に充分ではなかった。マレアネート化トリブロック(m
aleanated  triblock)(サンプル
1)は,機器測定による衝撃特性値がかなり低かった。
【0087】充填剤入り ガラス充填剤入り配合物(耐衝撃性改良剤10%/ガラ
ス充填剤36%)の場合,本発明の耐衝撃性改良剤を加
えると,40%ガラス/PPSの充填剤入り対照標準に
比べてある程度の改良が認められた。すなわち,ノッチ
付きアイゾッド衝撃強さはノッチ1インチ当たり1.9
フィート・ポンド対1.1フィート・ポンドであり,ま
た機器測定による衝撃特性である総エネルギーは45イ
ンチ・ポンド対24インチ・ポンドであった。ガラス充
填剤入りの配合物においては,他のいずれの耐衝撃性改
良剤の場合も,若干改良が認められただけである。
【0088】表2からわかるように,これらの耐衝撃性
改良剤を配合すると,物理的特性(すなわち引張強さや
曲げ強さ)は予想通りに低下した。充填剤なしの系にお
ける結果は,充填剤入りの系における結果とほぼ同様で
ある。いずれの場合においても(特にサンプル2の場合
),伸びの増大が認められた。熱的性質(HDT)は選
択使用される耐衝撃性改良剤の種類に関係するようであ
るが,いずれの場合においても低下が認められた。優れ
た衝撃特性を有するサンプル2の系に対しても低下が認
められた。
【0089】実施例2 クレイトン(登録商標)で耐衝撃性を改良したフォート
ロン(登録商標)PPSのさらなるサンプルを配合作製
した。サンプルは全て,28mmのZSK押出機により
配合した。配合は,約320℃の押出温度にて行った。 金型温度は実施例1の場合と同じであった。充填剤量の
多い系を押し出す場合には,種々の問題が生じた。充填
剤量の多いガラス/無機質配合系では,より低い粘度の
PPS樹脂を使用した。配合物の種類とその試験結果を
表3〜6に示す。
【0090】表3
【0091】
【0092】表4
【0093】
【0094】表5
【0095】
【0096】表6
【0097】
【0098】充填剤非配合系における耐衝撃性改良剤の
配合レベルの影響(表5) ノッチ付きアイゾッド衝撃強さの値が本発明の耐衝撃性
改良剤の配合レベルと共に直線的に変化していること(
サンプル1〜4),そして25%レベルにおいては,グ
ラフト化されていない市販の耐衝撃性改良剤に比べて優
れたノッチ付きアイゾッド衝撃強さを与えること(サン
プル5〜7)が表5からわかる。機器測定による衝撃特
性である総エネルギーとピーク力(peak  for
ce)は,耐衝撃性改良剤の配合レベルが10%にて最
大となるようであるが,クラック生成時における撓みは
,耐衝撃性改良剤の配合レベルと共に直線的に変化した
。種々の分子量の非グラフト化クレイトンを使用するこ
とにより(サンプル5〜7),最も高い分子量のクレイ
トン1651を使用した場合にはノッチ付きアイゾッド
衝撃強さが最大となるが,より分子量の低いクレイトン
1652を使用した場合には総エネルギーとピーク力の
値がより高くなることが見出された。
【0099】ガラス充填剤/耐衝撃改良剤の配合レベル
(表4) ノッチ付きアイゾット衝撃強さと機器測定による衝撃特
性のレベルは,ガラス充填剤の配合レベルと耐衝撃性改
良剤の配合レベルの両方が増大すると大きく影響される
が,HDTのレベルは,ガラス充填剤のレベルが増大す
るときにのみ影響を受けた。
【0100】シランの影響(表3と4)40%のガラス
と12.5%の耐衝撃性改良剤を含んだ組成物にシラン
を加えると(サンプル5),配合物の衝撃特性やHDT
特性が大幅に改良された。サンプル6と比較して考察す
ると,この結果は,シラン添加剤がガラス,耐衝撃性改
良剤,及びPPSマトリックスとカップリングできる能
力に関連づけることができる。
【0101】クレイトンの分子量の影響(表6)ブロッ
クコポリマーの分子量がPPSブレンド物の特性に大き
な影響を及ぼすことが,表6からわかる。本発明の耐衝
撃性改良剤は,クレイトン1650とほぼ等しい分子量
を有するが,より高い分子量のクレイトン1651に類
似した特性を有することが見出された。
【0102】耐燃性 予想外のことに,本発明の耐衝撃性改良剤を含有したP
PS組成物は,類似の耐衝撃性改良剤を含有したPPS
組成物より耐燃性が改良されていることが見出された。
【0103】ある材料が,アンダーライターズ・ラボラ
トリーズ・ブレティン94(以後“UL−94”と略記
する)に基づく燃焼試験に規定されている自己消化性等
級V−0とV−1を達成するためには,該材料は,短い
燃焼時間を有していること,そして燃焼時に引き起こさ
れるしたたりによって材料の下側に配置されているコッ
トンを着火させないことが要求される。
【0104】表3を参照すると,ガラスを充填した組成
物は,1つの場合を除いて燃焼試験に合格し,それぞれ
V−0又はV−1のUL−94等級を有していることが
わかる。グラフト化されていないクレイトンのサンプル
でも,充分な耐燃性を示した。しかしながら,本発明の
耐衝撃性改良剤を使用した充填剤非配合のサンプルは実
質的な差異を示した。このように,本発明の耐衝撃性改
良剤を含有した4種のPPS組成物のいずれも(耐衝撃
性改良剤を含有していない対照標準も含めて)燃焼試験
に合格した。グラフト化されていないクレイトン物質を
含有した組成物はいずれも不合格となった。表6からわ
かるように,非グラフト化クレイトンを配合したガラス
充填剤入り組成物でも,テストバーのサイズが小さくな
ると燃焼試験に不合格となった。本発明の耐衝撃性改良
PPS組成物はV−0等級とV−1等級を保持した。
【0105】実施例3 耐衝撃性を改良した充填剤入りフォートロンPPSのさ
らなるサンプルを配合作製し,実施例2に記載のように
成形した。アミノシランを添加して,こうした添加がサ
ンプルの物理的性質,衝撃特性,及び燃焼特性に及ぼす
影響を調べた。使用したアミノシランは,ユニオンカー
バイド社製のγ−アミノプロピルトリエトキシシラン,
A110である。組成物の種類とその試験結果を表7〜
9に示す。
【0106】表7
【0107】
【0108】
【0109】表8
【0110】
【0111】
【0112】表9
【0113】
【0114】表7と8からわかるように,アミノシラン
を均一に添加すると物理的性質が改良され,引張特性と
曲げ特性が向上した。しかしながら,クレイトン282
1(カルボキシル変性)とクレイトン6501(シラン
変性)の場合にのみ,伸びとノッチ付きアイゾッド衝撃
強さが大きく増大した。実際の衝撃強さにおいてもある
程度の変化がはっきりと認められた。このことは,引張
強さが増大すると,一般にはより脆い(より伸びの少な
い)材料となる,という点から考えると予想外のことで
あった。クレイトン1901を使用したブレンド物は,
一般にはこのパターンに従わず,アミノシランの有無に
関係なく物理的性質はよくなかった。クレイトン190
1とクレイトン2821はカルボキシル官能価を有する
。しかしながら,この官能価を脂肪族主鎖上に有してい
るか(1901)又はスチレン環上に有しているか(2
821)によって,得られるブレンド物の物理的性質は
大きく異なる。アミノシラン添加の影響は,クレイトン
1901ブレンド物を除き,HDT値においてわずかに
認められるだけであった。
【0115】燃焼性の等級値(表9)は,対照標準の場
合にのみ許容しうるものであったが(全ての厚さにてV
−0),本発明の耐衝撃性改良剤(2821)を含有し
たブレンド物は他のブレンド物より難燃性が優れている

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a)  ポリアリーレンスルフィド
    ;(b)  式 Bn (AB)o Ap  (式中,n=0又は1であり;o=1〜50であり;p
    =0又は1であり;各Aは主として重合したモノアルケ
    ニル芳香族ブロックもしくはビニルアレーン炭化水素ブ
    ロックであり;そして水素化前の各Bは主として重合し
    た共役ジエン炭化水素ブロックである)で示されるブロ
    ックコポリマーに,カルボキシル官能基を含有した求電
    子性のグラフト可能な分子及び求電子剤からなる群から
    選ばれる少なくとも1種のグラフト可能な官能基保有分
    子がグラフトされている選択的に水素化された官能基保
    有ブロックコポリマーであって,このとき前記求電子剤
    が二酸化炭素であり,前記求電子性のグラフト可能な分
    子又は求電子剤の実質的に全てがモノアルケニル芳香族
    ブロック又はビニルアレーンブロックにおいて前記ブロ
    ックコポリマーにグラフトされており,そして前記カル
    ボキシル官能基がカルボン酸,カルボン酸塩,又はカル
    ボン酸エステルである,衝撃強さ改良有効量の選択的に
    水素化された官能基保有ブロックコポリマー;及び(c
    )  シラン;を含んだ耐衝撃性ポリアリーレンスルフ
    ィド組成物。
  2. 【請求項2】  前記ブロックコポリマーが前記組成物
    の少なくとも約5重量%を構成している,請求項1記載
    の組成物。
  3. 【請求項3】  ガラス繊維をさらに含む,請求項1記
    載の組成物。
  4. 【請求項4】  前記ガラス繊維が前記組成物の20〜
    65重量%を構成している,請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】  前記ブロックコポリマーが前記組成物
    の約10〜約30重量%を構成している,請求項1記載
    の組成物。
  6. 【請求項6】  前記水素化ブロックコポリマーが,ス
    チレン−エチレン/プロピレンブロックコポリマー又は
    スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポ
    リマーである,請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】  前記ビニル芳香族ブロックAがスチレ
    ンを含む,請求項1記載の組成物。
  8. 【請求項8】  前記ブロックコポリマーが前記組成物
    の約20重量%を構成している,請求項1記載の組成物
  9. 【請求項9】  前記シランがアルコキシシランである
    ,請求項3記載の組成物。
  10. 【請求項10】  前記シランがアミノアルコキシシラ
    ンである,請求項9記載の組成物。
  11. 【請求項11】  前記グラフト可能な官能基保有分子
    が前記求電子剤である,請求項1記載の組成物。
  12. 【請求項12】  前記グラフト可能な官能基保有分子
    が前記求電子性のグラフト可能な分子である,請求項1
    記載の組成物。
  13. 【請求項13】  前記グラフト化官能基保有分子が,
    前記グラフト化ブロックコポリマーの重量を基準として
    約0.02〜20重量%の量にて存在する,請求項1記
    載の組成物。
  14. 【請求項14】  前記グラフト化官能基保有分子が,
    前記グラフト化ブロックコポリマーの重量を基準として
    約0.1〜10重量%の量にて存在する,請求項1記載
    の組成物。
  15. 【請求項15】  前記グラフト化官能基保有分子が,
    前記グラフト化ブロックコポリマーの重量を基準として
    約0.2〜5重量%の量にて存在する,請求項1記載の
    組成物。
  16. 【請求項16】  前記ポリアリーレンスルフィドがポ
    リフェニレンスルフィドを含む,請求項1記載の組成物
  17. 【請求項17】  前記ポリアリーレンスルフィドがポ
    リフェニレンスルフィドホモポリマーを含む,請求項1
    記載の組成物。
  18. 【請求項18】  前記ポリアリーレンスルフィド樹脂
    が,p−フェニレンスルフィドの反復構造単位とm−フ
    ェニレンスルフィドの反復構造単位を含む,請求項17
    記載の組成物。
  19. 【請求項19】  前記ポリアリーレンスルフィドが,
    アルカリ金属硫化物,1種以上のジハロベンゼン,及び
    トリハロベンゼンの反応によって形成される,請求項1
    6記載の組成物。
  20. 【請求項20】  耐衝撃性のポリアリーレンスルフィ
    ド組成物であって, (a)  ポリアリーレンスルフィド;(b)  式 Bn (AB)o Ap  (式中,n=0又は1であり;o=1〜50であり;p
    =0又は1であり;各Aは主として重合したモノアルケ
    ニル芳香族ブロックもしくはビニルアレーン炭化水素ブ
    ロックであり;そして水素化前の各Bは主として重合し
    た共役ジエン炭化水素ブロックである)で示されるブロ
    ックコポリマーに,カルボキシル官能基を含有した求電
    子性のグラフト可能な分子及び求電子剤からなる群から
    選ばれる少なくとも1種のグラフト可能な官能基保有分
    子がグラフトされている選択的に水素化された官能基保
    有ブロックコポリマーであって,このとき前記求電子剤
    が二酸化炭素であり,前記求電子性のグラフト可能な分
    子又は求電子剤の実質的に全てがモノアルケニル芳香族
    ブロック又はビニルアレーンブロックにおいて前記ブロ
    ックコポリマーにグラフトされており,そして前記カル
    ボキシル官能基がカルボン酸,カルボン酸塩,又はカル
    ボン酸エステルである,前記組成物の重量を基準として
    約10〜約30重量%の選択的に水素化された官能基保
    有ブロックコポリマー; (c)  前記組成物の重量を基準として約0.1〜3
    重量%のシラン;及び (d)  前記組成物の重量を基準として約20〜65
    重量%のガラス繊維;を含んだ前記耐衝撃性ポリアリー
    レンスルフィド組成物。
  21. 【請求項21】  前記水素化ブロックコポリマーが,
    スチレン−エチレン/プロピレンブロックコポリマー又
    はスチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコ
    ポリマーである,請求項20記載の組成物。
  22. 【請求項22】  前記シランがアルコキシシランであ
    る,請求項20記載の組成物。
  23. 【請求項23】  前記シランがアミノアルコキシシラ
    ンである,請求項22記載の組成物。
  24. 【請求項24】  前記シランがアミノプロピルトリメ
    トキシシラン又はアミノプロピルトリエトキシシランで
    ある,請求項23記載の組成物。
  25. 【請求項25】  前記ポリアリーレンスルフィドがポ
    リフェニレンスルフィドホモポリマーを含む,請求項2
    0記載の組成物。
  26. 【請求項26】  前記ポリアリーレンスルフィド樹脂
    が,p−フェニレンスルフィドの反復構造単位とm−フ
    ェニレンスルフィドの反復構造単位を含む,請求項20
    記載の組成物。
  27. 【請求項27】  前記ポリアリーレンスルフィドが,
    アルカリ金属硫化物,1種以上のジハロベンゼン,及び
    トリハロベンゼンの反応によって形成される,請求項2
    0記載の組成物。
  28. 【請求項28】  前記ポリフェニレンスルフィドが,
    重合の後に少なくとも部分的に熱処理によりキュアーさ
    れている,請求項16記載の組成物。
  29. 【請求項29】  請求項1に記載の組成物を成形する
    ことによって得られる物品。
  30. 【請求項30】  請求項20に記載の組成物を成形す
    ることによって得られる物品。
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