JPH0424550Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ビデオテープレコーダー、データレ
コーダー等のテープカセツトや、シートデイスク
装置に使用されるデイスクカートリツヂ等の記録
媒体を収納するケースに関する。

従来例の構成とその問題点 従来、この種の記録媒体収納ケースとしては、
例えばビデオテープレコーダーに使用されるテー
プカセツトがあり、第１図はその例としてのテー
プカセツト１を上下反転して示した斜視図であ
る。すなわち、前面にテープ２を架張させ、その
始終端を一対のリール３，４に係止して筐体部５
に内蔵させるものであり、筐体部の底面５′には
情報検出凹部６，７が設けられている。情報検出
凹部６，７は内蔵されるテープの仕様（例えば、
テープ厚さ、抗磁力の差等）やリール３，４のハ
ブ径、テープ２への記録方式等のテープカセツト
１に関連する情報が使用される装置により検出さ
れ、例えばテープ残量表示、記録電流の切換え等
の対応をする便宜を与えるものであり、情報検出
凹部６，７は仕様に応じて開閉されて構成される
ものである。すなわち、その検出は第２図の部分
断面図に示す如く、装置の基板部１１に設けられ
る検出スイツチ１０の検出ピン９が、テープカセ
ツト１の基板部１１に対して矢印８方向に装着さ
れる動作により情報検出凹部６，７に進入して、
その開放あるいは閉鎖を検出することにより行な
われるものである。この場合検出ピン９のストロ
ークに対応する検出スイツチ１０の厚さを必要と
しテープカセツト１の底面５′と基板１１の距離
を大きく要する。これは装置自体（図示せず）の
超薄型化に対しては極めて大きな障害となるもの
である。さらにこれはアダプターカセツト方式、
すなわち所定の標準テープカセツトサイズのアダ
プターカセツトに内蔵可能な小型テープカセツト
を想定し、アダプターカセツトを介して、標準テ
ープカセツトが使用される装置に小型テープカセ
ツトのテープを走行可能とするものである。この
場合には小型テープカセツトのテープ厚さ等の各
種仕様に応じて小型テープカセツトの装着される
アダプターカセツトの情報検出凹部の開閉を自動
的に切り換えることが望ましい。この場合、小型
テープカセツトの厚さは標準テープカセツトの厚
さより小さいことが必要でありそれに加え、第１
図、第２図で説明した情報検出凹部６，７の開閉
による検出方式の場合には厚さ方向の寸法が極め
て大きくなることから自動的切り換えは極めて困
難である。

考案の目的 以上に鑑みて、本考案は適用される装置の薄型
化を可能とする情報検出形状を有する記録媒体収
納ケースを提供することを目的とする。

考案の構成 本考案は底面に開口し底面に対して、傾斜した
対向面を形成する情報検出凹部を有することを特
徴とするものである。

実施例の説明 第３図は本考案を記録媒体収納ケースの一種で
あるアダプターカセツト１２に収納し装置（図示
せず）に装着して使用することも可能な小型テー
プカセツト１３に適用した実施例を示すものであ
る。すなわち前面に架張したテープ１４の始終端
をそれぞれ係止した一対のリール１５，１６を内
蔵する筐体部１７の底面１７′には情報検出凹部
１８，１９が設けられる。情報検出凹部１８，１
９の断面はそれぞれ第４図および第５図に示すよ
うに、情報検出凹部１８については、底面１７′
に開口し底面１７′に対する対向面１８′が底面１
７′に対し平行でかつ、底面よりの所定高さ位置
にあるが、同じく底面１７′に開口する情報検出
凹部１９については、底面１７′に対する対向面
１９′が底面１７′に対し傾斜して設けられてい
る。これにより、小型テープカセツト１３を小型
テープカセツト１３用の装置（図示せず）に第４
図、第５図の図上矢印２０方向へ装着する場合に
は、底面１７′と同一平面あるいは上方に設置可
能な検出スイツチ２１の検出部２１′が装着と同
時に情報検出凹部１８，１９内へ進出する。そし
て情報検出凹部１８については検出部２１′を何
ら駆動しないが、情報検出凹部１９については、
検出部２１′を底面１７′に対し、傾斜した対向面
１９′に当接することにより、駆動し、検出スイ
ツチ２１を動作させるものである。

次に小型テープカセツト１３をアダプターカセ
ツト１２に装着する場合、特に、小型テープカセ
ツト１３の情報検出凹部１８，１９に基づいたア
ダプターカセツト１２の情報検出凹部２２，２３
への自動切換え機構例を説明する。なおアダプタ
ーカセツト１２の情報検出凹部２２，２３の検出
原理構成は従来例（第１図、第２図）で説明した
開閉によるものである。

第６図は小型テープカセツト１３がアダプター
カセツト１２内に挿着された状態を理解を容易と
するため上部を取り除いて模式的に示した平面図
である。すなわち小型テープカセツト１３をアダ
プターカセツト１２の所定位置に挿着すると同時
に、小型テープカセツト１３の前面に架張された
テープ１４′の内側に挿入されるテープ引き出し
ポスト２４，２５，２６がそれぞれ一点鎖線で示
した回動軌跡を描いて移動し、アダプターカセツ
ト１２内の所定位置にテープ１４のテープパス形
成を自動または手動にて行なうものである。

一方、アダプターカセツト１２内には小型テー
プカセツト１３の情報検出凹部１８，１９のそれ
ぞれに対応した情報検出穴２２，２３が設けられ
ており、さらにそれらをそれぞれ結び第７図に部
分的に拡大して示すように、情報検出凹部２２，
２３をそれぞれ移動により覆うことのできるカバ
ー部２７′，２８′を有する検出連動部材２７，２
８が設けられている。検出連動部材２７，２８は
アダプターカセツト１２に設けられるガイド壁２
９により案内され、かつ圧縮バネ３０，３１によ
りそれぞれ図上矢印３２方向すなわち、情報検出
穴２２，２３のカバーを開放する方向に附勢され
ている。そして、小型テープカセツト１３を挿着
する以前の状態における検出連動部材２７，２８
の検出部２７″，２８″は第７図のそれぞれ実線お
よび一点鎖線で示す位置にあり、小型テープカセ
ツト１３を挿着するに伴ない、第４図、第５図に
示した如く底面１７′に平行な対向面１８′を有す
る情報検出凹部１８に進入する検出連動部材２７
は対向面１８′に当接することなくそのままの状
態を保ち結果としてアダプターカセツト１２の情
報検出穴２２は開放した状態となる。これに対
し、底面１７′に対して傾斜した対向面１９′を有
する情報検出凹部１９に進入する検出連動部材２
８は対向面１９′に当接し、小型テープカセツト
１３の挿動作に伴なつて第７図の検出部２８″を
一点鎖線で示した位置より実線で示した位置まで
移動させられる。そしてそれに伴ないアダプター
カセツト１２の情報検出穴２３がカバー部２８′
により閉鎖されるものである。このようにアダプ
ターカセツト１２においても問題となる厚さ方向
の検出高さを何ら必要とせずに検出および自動的
な仕様切換えが可能である。

第８図、第９図は本考案による第２の実施例を
示すものでテープカセツト３３の後側面３３″が
閉鎖され底面３３′のみ開放した例である。第８
図は情報検出凹部３４の底面３３′に平行な対向
面３４′を有するものでテープカセツト３３の図
上矢印３８方向の移動に伴なう検出ピン３６の進
入を許すものであり、第９図は情報検出凹部３５
の底面３３′に対し傾斜した対向面３５′を有し、
テープカセツト３３の図上矢印３８方向の移動に
伴ない進入する検出ピン３７が対向面３５′と当
接することにより図上矢印３９方向に移動させ、
検出ピン３６，３７に連結される検出スイツチ
（図示せず）やアダプターカセツト（図示せず）
内の連動部材（図示せず）を移動切り換えるもの
である。なおこの実施例においても検出ピン３
６，３７に連結する連動部材は極めて薄く形成
し、厚さ方向の検出に必要な寸法は極めて小さ
く、構成可能となる。

考案の効果 以上の如く本考案によれば、記録媒体収納ケー
スおよび収納される媒体に関する情報を、使用さ
れる装置により検出するのに極めて厚さ方向に小
さな検出必要寸法で実現させ、結果として装置の
薄型化を可能とするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のテープカセツトの例を示す斜視
図、第２図は同要部の断面図、第３図は本考案に
おける一実施例のテープカセツトの斜視図、第４
図、第５図は同要部の断面図、第６図はアダプタ
ーカセツトに適用した場合の模式的平面図、第７
図はアダプターカセツト要部の斜視図、第８図、
第９図は本考案による第２の実施例の要部を示す
断面図である。 １３，３３……記録媒体収納ケース、１７′，
３３′……底面、１８，１９，３４，３５……情
報検出凹部、１９′，３５′……傾斜した対向面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面に開口し、前記底面に対し、概略平行ある
   いは傾斜した対向面のいずれかを、記録媒体を内
   蔵する記録媒体収納ケースに関連する情報に応
   じ、選択的に有する情報検出凹部を形成したこと
   を特徴とする記録媒体収納ケース。