JPH0514991B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、例えばビデオテープレコーダーの如
きトランスデユーサーを内蔵するテープガイドド
ラムに、テープを所定角度回転させて信号を記録
あるいは再生する装置すなわちテープカセツトよ
りテープを引き出して使用する記録再生装置に用
いられる磁気テープカセツトに関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点 ビデオテープレコーダ（以下VTRと称する）
の普及がめざましいが、ポータブルVTRとして
屋外で撮映を楽しむには、その重量および装置の
大きさが課題として浮かび上つてくる。ビデオカ
メラや電気回路は、部品の小型化、半導体技術の
向上等により年々小型化が進み今後もさらに小型
軽量化が促進されるであろう。しかしながら
VTRのメカニズムは、小型化しにくく、特に、
平面的大きさは、磁気テープカセツトおよびテー
プガイドドラムの大きさで全んど決定されてしま
う。

そこで磁気テープカセツトの小型化が考えられ
長時間記録は可能だがカセツトの大きさが大きい
標準カセツトに対して、テープフオーマツトは同
一だが記録時間が短い短時間記録用カセツト（以
下小カセツトと称する）が登場した。一般にこの
小カセツトは、小カセツトを用いる小カセツト用
VTRだけでなく既存の標準カセツト用VTRでも
使用できることで互換性を保証している。標準カ
セツト用VTRで小カセツトを使用するには外形
寸法が標準カセツトと同一なアダプターカセツト
に装着して、小カセツトの前蓋を開放し、磁気テ
ープを標準カセツトと同一の位置に架張しなけれ
ばならない。

アダプターカセツトに装着した状態で、小カセ
ツトの前蓋を開放することは、そのアダプターカ
セツトが標準カセツトと同一寸法であるという条
件下では、その厚さに関して困難がつきまとうも
のである。すなわち、小カセツトも標準カセツト
もいずれも用いる磁気テープの幅は同一であるか
ら、小カセツトの厚さは標準カセツトすなわちア
ダプターカセツトに比べて極端にその厚さを小に
することはできないので、前蓋を開けたときの全
厚がアダプターカセツトの厚さ以内に納まらなけ
ればならない。そのため前蓋構造はそのため蓋構
造は極めて粗略なものにならざるを得ず、磁気テ
ープへのタツチを防ぐ裏蓋を設ける事など論外
で、前蓋は、厚さの制限から充分な強度もないも
のとなつている。前蓋に充分な強度がないという
ことは、蓋のロツク機構をたとえつけたとして
も、ロツクしていない他方を、人為的に開放させ
ようとした時、簡単に破壊してしまう危険性をも
つのである。そこでロツク機能を取り除くと、磁
気テープへのタツチは、非常に容易になり、蓋と
しての機能は全んど達成していないということに
なる。

一方、標準カセツトでの蓋構造は、これら問題
点を充分解決しその必要機能を全て満してくれる
のだが、一般にこの種のカセツトの前蓋を開放す
るとカセツト筐体上面より前蓋がかなり高くな
る。磁気テープへのタツチ防止を完全にするため
裏蓋を設けようとすると、さらに高くなつてしま
う。これは超小型、薄型が期待される小カセツト
の蓋構造としては利用できないし、標準カセツト
としてみても、VTRに装着した時、この高さ差
は、VTR薄型化への促枷となるものである。

発明の目的 本発明は、これら従来の欠点に鑑み、その不使
用状態では密閉構造にすることによつて内蔵する
磁気テープを、ごみ等の付着や異物の接触による
損傷から保護するとともに、使用時にはその厚さ
を小にすることによてVTRの薄型化を促進し、
また小カセツトにも適用できる磁気テープカセツ
トを提供するものである。

発明の構成 本発明の磁気テープカセツトは、磁気テープを
前面に架張させた上下カセツトハーフと、前面に
架張された磁気テープを前面より覆い、かつ前面
に架張された磁気テープが前記上下カセツトハー
フ外に引き出されるときの磁気テープの一対の通
過口を有する前蓋と、前面に架張された磁気テー
プが前記上下カセツトハーフ外に引き出されない
ときに前記通過口を閉成する開閉自在な一対の側
蓋とから成る構成であり、さらに詳しくは一対の
側蓋が前記通過口を閉成する位置にあるとき、前
記側蓋の少なくとも一方が前記前蓋を磁気テープ
を覆う位置に鎖錠するように構成したものであ
り、カセツト不使用時には前記前蓋と前記側蓋と
で磁気テープを密閉して保護し、テープ走行時に
は前記開口部から磁気テープを引き出した後に前
記前蓋を閉じ、この状態においても前記上下カセ
ツトハーフ外に引き出された磁気テープによるテ
ープパスが確保され、テープ走行が可能となるも
のである。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例について図面と共に詳
細に説明する。第１図は本発明の磁気テープカセ
ツト平面図で、磁気テープ１（二点鎖線）は供給
リール２から、カセツトポスト３，４を介して巻
取リール５へ至るものである。６，７は、磁気テ
ープカセツト８をVTRにセツトする時、磁気テ
ープカセツト８の位置決め孔である。前蓋９の構
造について第２図から第６図では、左側部（第１
図Ａ部）を、第７図から第１０図では、右側部
（第１図Ｂ部）を説明する。

前蓋９の左側には、第５図に表す様にＣの幅を
もつて切り欠き１０が構成されている。この切り
欠き１０は、磁気テープ１の通過口であつてカセ
ツトポスト３から、前蓋９の左側壁１１の範囲に
渡つて切り欠かれており、その高さＤは第２図に
示す如く磁気テープ１のテープ幅Ｔを包含するも
のである。また前蓋９の切り欠き１０の一端に
は、前蓋９の厚み方向に凹部１２を形成してい
る。

下カセツトハーフ１３と上カセツトハーフ１４
とに両端を回動自在に支持された左側蓋１５は、
側蓋バネ１６を上方に備えている。側蓋バネ１６
は、一端を上カセツトハーフ１４の突起１７に係
合しているため左側蓋１５に第３図時計方向に付
勢、左側蓋１５の先端の爪部１８が、前述の前蓋
９の凹部１２に係止している。左側蓋１５の下方
には、ロツク解除片１９が構成されており、下カ
セツトハーフ１３に設けられた窓部２０より突出
している。

下カセツトハーフ１３に設けられた半円筒の切
り欠き２１は、上カセツトハーフ１４にも対称な
る位置に半円筒の切り欠きがあり、下カセツトハ
ーフ１３、上カセツトハーフ１４を組み立てるこ
とにより、前蓋９の左側壁１１に設けられた支点
ピン２２の回動支点孔を構成するものである。前
蓋９は、支点ピン２２を中心に回動自在なわけだ
が、カセツト不使用状態では、左側蓋１５が第３
図一点鎖線の位置にあり、左側蓋１５の爪部１８
の下面２３が、前蓋９の凹部１２の下面２４に当
接して、前蓋９の時計方向（第２図）回動を阻止
している。

第７図から第１０図に右側部が図示されており
その基本的構成は左側部と同一であるが、但し右
側部には前蓋９を第８図時計方向に付勢する前蓋
バネ２５があることが異るだけである。以下左側
部と形状や機能の異る部分についてのみ説明す
る。

前蓋９は支点ピン２６を中心に回動するわけだ
がこの支点ピン２６に設けられた前蓋バネ２５が
その一端を下カセツトハーフ１３のバネ支持部２
７（第１０図）に当接、他端を前蓋９の突起２８
に係合しているため前蓋９に時計方向（第８図に
於いて）回転モーメントを生じせしめている。こ
れに対して前蓋９は、その下端面２９の一部が、
下カセツトハーフ１３の底面３０の前蓋ストツパ
ー部３１に当接して、カセツト不使用状態におけ
る位置が保持されている。

右側蓋３２は、前蓋バネ２５が構成されたスペ
ースだけ第７図、第１０図の様に支点中央部を大
きく切り欠いている。ロツク解除片３３、爪部３
４は左側部と同一である。

下カセツトハーフ１３もまた左側部とほぼ同一
であるが、前蓋バネが当接するバネ支持部２７
と、前蓋回動軸受部３５が中央に偏位した事と、
前蓋９の回動を係止するため底面３０を延長して
前蓋ストツパ部３１を形成したことが異るもので
ある。

前蓋９の切り欠き３６も左側部の切り欠き１０
と同一形状を成している。

第１１図、第１２図で前蓋開放動作を説明す
る。前蓋９は前述した様に支点ピン２２，２６で
回動自在であり、裏蓋３７をピンＡ３８で回動自
在に支持するアーム３９を備えている。また裏蓋
３７は、ピンＢ４１が、上カセツトハーフ１４下
カセツトハーフ１３の開口部側壁４０に設けられ
たカム溝４２に係合案内されるものである。この
裏蓋は第１図の開口部側壁４０，４０間に渡つて
構成されている。第１１図は前蓋９、裏蓋３７に
より磁気テープ１が保護されている状態である。
この状態から外部の意志で第１２図の如く蓋開放
が行われる。カム溝４２は、蓋開放動作時裏蓋３
７が内包する磁気テープ１に接して傷つける事な
くスムーズに動作する様構成されているものであ
る。

以上説明してきたのが本発明のカセツトであり
このカセツトを具体的に使用する例を次の説明す
る。本例では、このカセツトを小カセツトとして
利用し、標準カセツトに対する互換性確保のため
アダプターカセツトに装着された場合を取り上げ
た。

まず磁気テープカセツト８をカセツトホルダー
４３に装着する。カセツトホルダー４３は、略コ
字状を成しており、第２図、第３図、第６図にそ
の一部を示すが、下カセツトハーフ１３に当接し
てカセツトの位置を決めるストツパー４４と、両
側面に側蓋バネ１６より大なる弾性力を有した弾
性部材のロツク解除プレート４５を固着してい
る。そのため、磁気テープカセツト８の左側蓋１
５のロツク解除片１９がロツク解除プレート４５
により、押され、下カセツトハーフ１３の側壁４
６，４７まで後退する。左側蓋１５は、一点鎖線
の位置から実線の位置へと側蓋バネ１６に抗して
反時計方向に回動する。これにより前蓋９は、そ
の凹部１２と左側蓋１５の爪部１８との係合が解
除されるため支点ピン２２，２６を中心に回動自
在となる。右側部も同様に動作して前蓋９のロツ
クが解除される。

次に磁気テープカセツト８は、カセツトホルダ
ー４３と共にアダプターカセツト４８に装着され
る。その装着動作と相まつて、第１１図に示す前
蓋９および裏蓋３７が、アダプターカセツト４８
に備えられた蓋開閉手段（図示せず）により、第
１２図の如く前蓋バネ２５に抗して開放される。
第１３図にアダプターカセツト４８に装着された
磁気テープカセツト８の例が示されているが、ア
ダプターカセツト４８内でテープパスを形成する
に必要なポスト４９，５０，５１が磁気テープカ
セツト８の開口部に位置して、磁気テープカセツ
ト８の装着完了後、ポスト移動手段（図示せず）
で磁気テープ１を引き出し必要なパスを固定ポス
ト５２，５３と共に形成する。磁気テープ１が磁
気テープカセツト８より引き出されると、ポスト
４９，５０，５１の移動完了と相前後して、前蓋
９および裏蓋３７を開放させていた蓋開閉手段が
退避する。前蓋９および裏蓋３７は、これにより
前蓋バネ２５で再び閉じてしまい第１１図の状態
に戻る。ただし第１１図では、磁気テープ１が内
包されているが、磁気テープ１はポスト４９，５
０，５１により引き出されているので内包されて
いない。前蓋９は、両側に切り欠き１０，３６が
形成されており、磁気テープカセツト８より引き
出された磁気テープ１は、この切り欠き１０，３
６をその走行路とするので、前蓋９および裏蓋３
７が閉じても走行に何ら影響はない。また右側蓋
３２、左側蓋１５も、カセツト側壁へ退避してい
るため、磁気テープ１走行路は充分広く開放され
ている。

こうして前蓋９、裏蓋３７を閉じると、磁気テ
ープカセツト８の厚さは、蓋による影響が全く無
視でき、アダプターカセツト４８に問題なく収納
できる。

磁気テープカセツト８をアダプターカセツト４
８より取り出す時は、今までの説明を逆に動作し
てゆけばよい。まず前蓋９、裏蓋３７を開放し
て、磁気テープ１、ポスト４９，５０，５１を収
納、その後、磁気テープカセツト８をアダプター
カセツト４８より取り出せばよい。さらにカセツ
トホルダー４３より、磁気テープカセツト８を取
り出すと、前蓋９は、右側蓋３２、左側蓋１５に
よりロツクされる。また開放されていた前蓋９の
切り欠き部１０，３６も右側蓋３２、左側蓋１５
でカバーされ、磁気テープ１へ容易に触われない
様になる。５４はアダプターカセツト４８のリー
ルで５５は中継ギアでリール５４の回転を巻取リ
ール５に伝える。第１４図はアダプターカセツト
４８に装着された磁気テープカセツト８を、第１
５図は、第１４図の状態での左側部の斜視図であ
る。

本例では、アダプターカセツト４８に装着され
る磁気テープカセツト８の場合を説明したが、磁
気テープカセツト８をVTRに直接装着する場合
も全んど同様である。

まず磁気テープカセツト８を、VTRのカセツ
トガレージに装着すると、右側蓋３２、左側蓋１
５がそれぞれカセツト側壁へ退避させられ、前蓋
９は回動可能となる。次にカセツトガレージを押
し下げ、磁気テープカセツト８をVTRに装着す
る動作で前蓋９、裏蓋３７が開放される。この後
ポストにより磁気テープ１を引き出し、テープガ
イドドラムに巻きつける。この動作中もしくは終
了後に再び前蓋９、裏蓋３７を閉じる事が可能で
ある。

磁気テープカセツト８の取出しは、以上の説明
を逆に動作すればよいことはアダプターカセツト
４８の例をみてもわかる。

このVTR装着の場合の前蓋開閉機構の動作の
一例を第１６図から第１８図にて説明する。ロー
デイングポスト等を備えてテープガイドドラムの
周囲に配されたローデイングリング（図示せず）
らと共に、テープローデイング駆動源とベルト５
６で接続されたプーリ５７は、ウオームギア５８
と一体的に構成されている。このウオームギア５
８の第１６図Ｇ方向の回転で第１７図Ｊ方向へ回
転するホイールギア５９は、駆動板６０と一体で
あり、ネジリコイルバネ６１の一端をバネピン６
２にて保持している。蓋開閉板６３は先端に蓋開
閉ピン６４を設け、中央部には、ネジリコイルバ
ネ６１の他端を係止するバネ受け６５を備え、ホ
イールギア５９の回動中心でVTR本体のシヤー
シに固定されたギア軸６６と同軸的に配されてい
る。また蓋開閉板６３は、シヤーシに固定された
ストツパーピン６７により時計方向回転の規制を
受ける。

磁気テープカセツト８がカセツトガレージに案
内されてVTRに装着される時、前蓋開閉機構は、
第１６図および第１７図の位置にある。蓋開閉板
６３はネジリコイルバネ６１により時計方向回転
の付勢力を受けるがストツパピン６７に係止され
第１７図の位置に保持されている。磁気テープカ
セツト８が、装着動作で下降し始めると右側蓋３
２、左側蓋１５によるロツクが解除されている前
蓋９は、蓋開閉板６３の蓋開閉ピンが前蓋９の左
側壁１１に当接、さらに支点ピン２２を中心に前
蓋バネ２５に抗して時計方向に回動する。前蓋バ
ネ２５に抗して回動するわけだからネジリコイル
バネ６１による蓋開閉板６３の保持力はそれを上
まわつているものである。こうして磁気テープカ
セツト８の装着が終了すると第１７図の如く前蓋
は開放され、ローデイングポストによる磁気テー
プ１の引き出しが開始される。と同時にベルト５
６を介して、ウオームギア５８がＧ方向へ回転し
始め、ホイールギア５９は、Ｊ方向へ回転する。
ホイールギア５９を一体の駆動板６０も反時計方
向Ｊへ回動するが、やがて駆動板６０の係合部６
８が蓋開閉板６３のバネ受け６５に当接する。さ
らに回動が続くと蓋開閉板６３も一体となつて回
動し、最終的にローデイングポストの移動が完了
し所定のパスを形成した時、第１８図に示す位置
関係となる。蓋開閉ピン６４は、前蓋９の左側壁
１１との係合を脱する。この蓋開閉板６３が反時
計方向に回動すれば、前蓋９は前蓋バネ２５によ
り反時計方向に回動し、やがて第１８図の如く完
全に閉じてしまう。

駆動板６０の係合部６８が蓋開閉板６３を押圧
して、前蓋９が閉じ始める時には、すでにローデ
イングポストで磁気テープ１が所定量引き出され
ているため、前蓋９が磁気テープ１を傷つける事
はない。

右側蓋３２、左側蓋１５は、第１５図に示す如
く磁気テープカセツト８をカセツトガレージに挿
入した時、開放されているため、前蓋９を閉じて
も磁気テープ１の走行には影響がない。

磁気テープ１を磁気テープカセツト８内に収納
する時、ローデイング駆動源によるプーリ５７の
回転方向はＨ方向となり、ホイールギア５９、駆
動板６０、蓋開閉板６３もＫ方向に回動する。蓋
開閉板６３により前蓋９も開放されるが、蓋開閉
板６３がストツパーピン６７に当接するため、前
蓋９の開閉動作も終了し、ネジリコイルバネ６１
に反時計方向回動力が蓄えられる。ローデイング
ポストが磁気テープ１を磁気テープカセツト８内
に収納し終えると第１７図の位置関係となり、ロ
ーデイング駆動源は停止する。この後磁気テープ
カセツト８をカセツトガレージより取出せば、前
蓋９は再度閉じて、右側蓋３２、左側蓋１５も閉
じた状態となる。

本実施例では、磁気テープカセツト８の前蓋９
の両側に切り欠き部１０，３６を設けた構成とし
たが、前蓋９を裏蓋３７と同様に、開口部側壁４
０，４０間に渡つてのみ構成し、切り欠き部１
０，３６に相当する部分は開口部と成しても、本
発明の目的は達成する。

発明の効果 本発明のテープカセツトを、たとえばVHSカ
セツトに対するVHS−Ｃカセツトのように記録
時間の短く、かつ小型のテープカセツトとして位
置づけた場合について説明する。まず、本発明の
テープカセツトの記録時間の長い標準カセツト再
生用VTRで使用するためアダプターカセツトに
装着した場合、本発明のテープカセツトは、アダ
プターカセツトに装着し終わつたときは前蓋を閉
じてしまい、前蓋を閉じたままでも記録、再生、
早送り等のために磁気テープを一方のリールから
他方のリールへ授受することができ、開いた前蓋
がアダプターカセツトからはみ出すということも
なく、アダプターカセツトの外形寸法の中に納ま
つてしまうため、開いた状態において強度的、機
械的にも必要上十分な前蓋が構成できる上、必要
とあらば本例にしめした様に裏蓋を設け、テープ
保護を強く打ち出す事が可能である。前蓋の切り
欠き部は側蓋を設けることによりテープ保護は充
分であり、本例の様に前蓋のロツク機能として働
く、磁気テープカセツトとして必要な諸機能を効
果的に果たすものである。

次に本発明の磁気テープカセツトをアダプター
カセツトを使用せず直接装着できるよう構成され
た小型テープカセツト用のメカニズムを持つ、た
とえばカメラ一体型VTRへの適用例からその効
果を説明する。その場合、本文で説明した様に、
テープを引出しテープガイドドラムに巻きつける
動作に連動して前蓋９、裏蓋３７を閉じれば、
VTRの薄型化を促進できる。これは今まで第１
２図の如く蓋開放によるカセツトの上面のスペー
スロスはVTR薄型化促進において、足枷となつ
ていた。しかし、このカセツトでは、記録再生中
は蓋を閉じてしまうので、カセツト装着時に開放
する蓋のスペースを例えばカセツトガレージ天板
を上方へ蓋と連動して移動する方式を採用するこ
とにより、容易にVTR本体の薄型化が充分可能
となる。このように本発明の磁気テープカセツト
は、たとえばVHSカセツトに対するVHS−Ｃカ
セツトのように記録時間が短く、また小型のカセ
ツトにおいて、アダプターカセツトへ装着すると
いう条件下でもテープ保護を中心に多くの効果を
得ることができるものである。また、本発明のテ
ープカセツトを単独で直接カメラ一体型VTRな
どに装着する場合でも、従来の磁気テープカセツ
トに比べ本体機器を薄型にできるという点で大き
な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における一実施例の磁気テープ
カセツト平面図、第２図は、カセツト左側面図、
第３図はカセツトの前方左側平面図、第４図は左
側蓋と側蓋バネの平面図、第５図はカセツトの前
方左側部の斜視図、第６図はカセツト正面図、第
７図はカセツト前方右側部平面図（第８図Ｆ−Ｆ
断面）、第８図はカセツト右側面図、第９図はカ
セツト前蓋右支点部正面図（第７図Ｅ−Ｅ断面）、
第１０図は前方右側部の斜視図、第１１図は蓋の
閉鎖状態図、第１２図は蓋の開放状態図、第１３
図はアダプターカセツトへの装着平面図、第１４
図は同主要部斜視図、第１５図はカセツト前方左
側部斜視図、第１６図は前蓋開閉機構の平面図、
第１７図は前蓋開閉機構で蓄開放状態図、第１８
図は前蓋開閉機構で蓋を閉じた状態図である。 １……磁気テープ、２……供給リール、５……
巻取リール、８……磁気テープカセツト、９……
前蓋、１５……左側蓋、３２……右側蓋、３７…
…裏蓋、４８……アダプターカセツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 磁気テープ１を前面に架張させた上下カセツ
   トハーフ１３，１４と、 前面に架張された磁気テープ１を前面より覆
   い、かつ前面に架張された磁気テープ１が前記上
   下カセツトハーフ１３，１４外に引き出されると
   きの磁気テープ１の一対の通過口１０，３６を有
   する前蓋９と、 前面に架張された磁気テープ１が前記上下カセ
   ツトハーフ１３，１４外に引き出されないときに
   前記通過口１０，３６を閉成する開閉自在な一対
   の側蓋１５，３２とから成る磁気テープカセツト
   ８。 ２ 一対の側蓋１５，３２が通過口１０，３６を
   閉成する位置にあるとき、側蓋１５，３２の少な
   くとも一方が前蓋９を磁気テープ１を覆う位置に
   鎖錠するように構成して成る特許請求の範囲第１
   項記載の磁気テープカセツト８。