JPH04244005A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH04244005A
JPH04244005A JP3029470A JP2947091A JPH04244005A JP H04244005 A JPH04244005 A JP H04244005A JP 3029470 A JP3029470 A JP 3029470A JP 2947091 A JP2947091 A JP 2947091A JP H04244005 A JPH04244005 A JP H04244005A
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物部 彰夫
Shigetaka Kawaguchi
川口 重孝
Tomonori Katada
友則 堅田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な化粧料に関する
ものである。さらに詳しくは、ササユリの葉の水溶性抽
出物を有効成分として含有せしめた、安定性の高い美白
作用及び抗炎症作用を持つ化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】皮膚のしみ、そばかすなどの発生機構に
ついては不明な点もあるが、一般には、ホルモンの異常
や日光からの紫外線の刺激が原因となってメラニン色素
が形成され、これが皮膚内に異常沈着するものと考えら
れている。この様な、しみやそばかすの治療には、皮膚
内に存在するチロジナ−ゼ活性を阻害してメラニン生成
を抑制する物質、例えば、ビタミンCを大量に投与する
方法、グルタチオンを軟膏、クリ−ム、ロ−ションなど
の形態にして局所に塗布する方法などがとられている。 また、欧米ではハイドロキノン製剤が医薬品として用い
られている。
【0003】また、さまざまな皮膚刺激、例えば、紫外
線の作用により皮膚は炎症を起こすが、これらの炎症を
抑制するものが、抗炎症剤であり、化粧料用成分として
は、アロエ、ヘチマ等の植物抽出物、グリチルリチン、
亜鉛華等が用いられている。
【0004】本発明に係る、ササユリの一般的な利用方
法としては、主として鑑賞用として用いられているが、
化粧料として用いられている実績はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ビタミンC類は、熱、
光に対し経時的安定性が悪く、特に、水分を含む系で変
色、変臭の原因となる。一方、ハイドロキノン系は皮膚
刺激、アレルギー性等の安全性に問題があるため、使用
が制限されている。また、空気酸化されやすいため安定
性の面においても問題がある。グルタチオン、システイ
ン等のチオ−ル系化合物は異臭が強い上、酸化されやす
く効果も緩慢である。また、2−メルカプトエチルアミ
ン塩、N−(2−メルカプトエチル)ジメチルアミン塩
等は、黒色モルモットの皮膚を脱色することが知られて
いるが、脱色後に白班が生じやすいので、一般には使用
されていない。
【0006】一方、美白作用、抗炎症作用を有する成分
は前記のごとく様々なものがあるが、それらの効果を合
わせもつ化粧料を製造するためには、それらの複数の成
分をそれぞれ添加するしかなく、製品の安定性等留意し
なければならない点が多い。
【0007】本発明者らは、かかる状況を鑑み、鋭意研
究を重ねた結果、ササユリの葉の水溶性抽出物を有効成
分として含有する化粧料が、安定性の高い美白作用およ
び抗炎症作用を発揮することを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明は、ササユリの葉の
水溶性抽出物を有効成分として含有する化粧料である。
【0009】本発明で使用するササユリとは、ゆり科、
ユリ属、ササユリで、学名をLiliummakino
i Koidz.といい、(参考文献;原色牧野植物図
鑑,北隆館)、例えば、栽培品を用いることが出来る。
【0010】本発明で使用するササユリの葉の水溶性抽
出物とは、植物体の葉を水溶性溶媒で抽出した物であっ
て、例えば、水、アルコ−ル類(メタノ−ル、エタノ−
ル、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコー
ル等)、アセトンなどの溶媒が挙げられる。これらの水
溶性溶媒の1種または2種以上の混合溶媒を用いて抽出
したものであっても良い。また、加熱抽出したものであ
っても良いし、常温抽出したものであっても良い。必要
に応じて、濃縮あるいは希釈して化粧品原料として用い
ることが出来る。
【0011】本発明の化粧料には、ササユリの葉の水溶
性抽出物の効果を損なわない範囲内で、油脂類、ロウ類
、炭化水素類、脂肪酸類、アルコ−ル類、エステル類、
金属石鹸、界面活性剤などを原料として配合することが
出来る。
【0012】これらの基材を原料として製造される化粧
料としては、例えば、化粧水、クリ−ム、乳液、シャン
プ−、ファンデ−ション、リップクリ−ム、口紅などが
挙げられる。
【0013】本発明の化粧料に用いるササユリの葉の水
溶性抽出物の使用量は、溶媒を留去して得られた固形分
として、化粧料全体に対して0.01〜10重量%、好
ましくは、0.1〜5.0重量%配合するのが適当であ
る。0.01重量%未満では十分な効果が望めず、10
重量%を越えて配合しても効果の増強がなく不経済であ
る。
【0014】また、添加の方法については、予め加えて
おいても、製造途中で添加しても良く、作業性を考えて
、適宜選択すれば良い。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものでは
ない。なお、実施例に示す部とは重量部を、%とは重量
%を示す。
【0016】実施例−1 乾燥したササユリの葉50gを細断し、水500mlで
2時間ずつ2回加熱抽出し、さらに真空凍結乾燥により
濃縮することにより抽出物7g(99%以上の固形物を
含む)を得た。
【0017】実施例−2 乾燥したササユリの葉20gを細断し、水−エタノ−ル
混液(1:1)600mlで5時間加熱抽出して、さら
に濃縮することにより抽出物5g(50%の固形物を含
む)を得た。
【0018】実施例−3 乾燥したササユリの葉60gを細断し、エタノ−ル30
0mlを加え、常温で1カ月放置する。さらに濃縮する
ことにより抽出物18g(99%以上の固形物を含む)
を得た。
【0019】実施例−4 乾燥したササユリの葉50gを細断し、1,3−ブチレ
ングリコール600mlで2時間ずつ2回加熱抽出し、
さらに濃縮することにより抽出物13g(20%の固形
物を含む)を得た。
【0020】実施例−5  化粧水 (1)ササユリの葉の熱水抽出物            (固形物として99%)   
           5.0  部(2)香料   
                         
         適  量(3)グリセリン    
                         
  2.0(4)エチルアルコ−ル         
                7.0(5)パラオ
キシ安息香酸メチル                
 0.05(6)ポリオキオシエチレン(20)           ラウリルエ−テル       
              0.5(7)クエン酸 
                         
       0.01(8)クエン酸ナトリウム  
                     0.1(
9)精製水にて全量を100とする   成分(2)〜(5)を混合して溶解し、別に成分(
1)、(6)〜(9)を混合して溶解する。ついで両者
を混合し、No.5Cのろ紙でろ過する。
【0021】実施例−6  クリーム (1)ササユリの葉の熱水抽出物             (固形物として99%)  
           2.0  部(2)スクワラン
                         
      5.5(3)オリーブ油        
                       3.
0(4)ステアリン酸               
              2.0(5)ミツロウ 
                         
       2.0(6)ミリスチン酸オクチルドデ
シル             3.5(7)ポリオキ
シエチレン(20)           セチルエーテル        
               3.0(8)ベヘニル
アルコール                    
   1.5(9)グリセリンモノステアレート   
            2.5(10)1,3−ブチ
レングリコール             8.5(1
1)パラオキシ安息香酸メチル           
    0.2(12)パラオキシ安息香酸エチル  
             0.05(13)香料  
                         
        適  量(14)精製水にて全量を1
00とする成分(2)〜(9)を加熱溶解して混合し、
70℃に保ち油相とする。成分(1)、(10)〜(1
2)を成分(14)に加熱溶解して混合し、75℃に保
ち水相とする。攪拌しながら油相に水相を加えて乳化し
、成分(13)を加えて、攪拌しながら30℃まで冷却
する。
【0022】実施例−7  乳液 (1)ササユリの葉のエタノール抽出物       
    (固形分として99%)          
    1.0  部(2)スクワラン       
                        5
.0(3)オリーブ油               
                5.0(4)ホホバ
油                        
         5.0(5)セチルアルコール  
                       1.
5(6)グリセリンモノステアレート        
       2.0(7)ポリオキシエチレン(20
)           セチルエーテル        
               3.0(8)ポリオキ
シエチレン(20)           ソルビタンモノオレエート   
          2.0(9)ジプロピレングリコ
ール                   1.0(
10)グリセリン                 
            2.0(11)香料    
                         
      適  量(12)パラオキシ安息香酸メチ
ル               0.2(13)精製
水にて全量を100とする  成分(2)〜(8)を加
熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分(1
)、(9)、(10)、(12)を成分(13)に加熱
溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。攪拌しなが
ら油相に水相を加えて乳化し、成分(11)を加えて、
攪拌しながら30℃まで冷却する。
【0023】実施例−8  パック (1)ササユリの葉の1,3−ブチレン     グリ
コール抽出物(固形物として20%)    3.0 
 部(2)グリセリン               
                4.5(3)1,3
−ブチレングリコール               
5.0(4)ポリオキシエチレン(20)           ラウリルエーテル       
              0.5(5)カルボキシ
メチルセルロース               3.
0(6)エチルアルコール             
            5.0(7)パラオキシ安息
香酸メチル                 0.2
(8)香料                    
                 適  量(9)精
製水にて全量を100とする 成分(1)〜(8)を(9)に60℃で溶解し、30℃
まで攪拌しながら冷却する。
【0024】
【発明の効果】本発明のササユリの葉の水溶性抽出物を
有効成分として含有せしめた化粧料は、安定性の高い美
白作用、抗炎症作用をあわせ持ち、かつ安全性において
も好ましいものである。以下、実験例を挙げて本発明の
効果を説明する。
【0025】[実験例]        有効性試験例
1  美白作用 チロジナーゼ活性阻害作用を調べるため、試料の0.1
5%水溶液について37℃、2週間の保温処理をする前
後のチロジナーゼ活性阻害力を測定した。比較例として
、従来より化粧品原料として用いられているアスコルビ
ン酸、ヘチマ水およびヘチマの熱水抽出物を同様に試験
した。なお、試料は実施例−1で得られた抽出物を用い
た。また比較例のヘチマの熱水抽出物の調製法としては
、乾燥品10gを水300mlで3時間熱水抽出し、抽
出液を真空凍結乾燥した(99%以上の固形物を含む)
【0026】チロジナーゼ活性阻害作用の測定;試験管
にL−チロシン溶液(0.3mg/ml)を1ml、マ
ックスベイン氏の緩衝液(pH6.8)を1ml、およ
び前記試料の0.15%水溶液0.9mlを加えて、3
7℃の恒温水槽中で10分間インキュベートした。これ
にチロジナーゼ水溶液(1mg/ml)を0.1ml加
えてよく攪拌し、37℃、12分間インキュベート後、
分光光度計にセットして波長475nmにおける吸光度
を測定した。一方、ブランクとして前記試料の代わりに
蒸留水を用いて同様の吸光度測定を行い、各試料のチロ
ジナーゼ活性阻害率を次式より算出した。なお、式中の
Aは各試料を添加した場合の吸光度を、Bはブランクの
吸光度を意味する。 阻害率(%)=(1−A/B)×100
【0027】こ
れらの試験結果を表1に示す。表1より明らかなように
実施例−1で得たササユリの葉の水溶性抽出物は、ヘチ
マ水およびヘチマ熱水抽出物よりも顕著なチロジナーゼ
活性阻害力を有しており、さらにこの組成物は熱安定性
が良く、37℃、2週間放置後では、アスコルビン酸よ
りも強力なチロジナーゼ活性阻害力を有していることが
認められる。また、これらの安定性試験により、ササユ
リの葉の水溶性抽出物は変臭、変色が見られなかった。 さらに実施例−2〜4で得られたササユリの葉の水溶性
抽出物も同様に試験したところ、いずれも同程度に良好
なチロジナーゼ活性阻害力を示すことが判った。
【0028】
【表1】    チロジナーゼ活性阻害作用
【0029
】有効性試験例2  抗炎症作用抗炎症作用を調べるた
め、0.01%、0.1%、1.0%の各試料濃度の水
溶液についてヒスタミン遊離抑制試験を実施した。比較
例として従来より化粧品原料に用いられているヘチマ水
およびキダチアロエの熱水抽出物を同様に試験した。サ
サユリの葉の水溶性抽出物およびヘチマ水は有効性試験
例1で使用したものと同じである。また比較例のキダチ
アロエの熱水抽出物の調製方法としては、乾燥品10g
を水300mlで3時間加熱抽出し、抽出液を真空凍結
乾燥した(99%以上の固形物を含む)。
【0030】ヒスタミン遊離抑制試験;平井らの報告(
生薬学雑誌、37、374、1983.)に従って、雄
性Spraque−Dawley系ラット(200〜4
50g)の腹腔内から採取した肥満細胞に対するヒスタ
ミン遊離抑制作用を測定した。すなわち、4ppmのコ
ンパウンド48/80によるヒスタミン遊離を抑制する
作用を遊離抑制率(%)として求めた。
【0031】これらの試験結果を表2に示す。表2より
明らかなように実施例−1で得たササユリの葉の水溶性
抽出物は、ヘチマ水およびキダチアロエの熱水抽出物と
比較して、顕著なヒスタミン遊離抑制作用が認められ、
抗炎症作用も優れていることを見出した。また実施例−
2〜4で得られたササユリの葉の水溶性抽出物も同様に
試験したところ、いずれも良好な抗炎症作用を示すこと
が判った。(以下余白)
【0032】
【表2】    ヒスタミン遊離抑制作用
【0033】
有効性試験例3  使用試験健康な被験者30名を用い
て使用試験を実施した。試料は実施例−5および実施例
−6の化粧料を用い、ササユリの葉の水溶性抽出物の重
量%を各々変化させ用いた。 被験者の上腕内側部の2cm平方のサイトに、UV−B
ランプ(東芝FL−20SE)を用い、3mw/cm2
の強度の紫外線を1分間照射した。各サイトに先の各試
料を3日間毎日朝夕の2回塗布した後に、炎症の抑制効
果をアンケ−ト調査し評価を行った。1カ月間使用後の
色素沈着の抑制効果についてもアンケ−ト調査を行って
評価を行った。なお、紫外線照射したうちの1サイトは
何も塗布しないコントロ−ルとした。アンケ−トの判定
基準は下記に基づいてコントロ−ルと比較して評価を行
った。 これらの試験結果を表3−1および表3−2にまとめて
示す。 (判定基準) 有効                      ◎
やや有効                  ○ほと
んど無効              △無効    
                  ×
【0034】
【表3−1】  炎症の抑制効果のアンケート結果
【0
035】
【表3−2】  色素沈着の抑制効果の結果
【0036
】表3−1および表3−2の結果により本発明で用いる
化粧料は著効な日焼け後の炎症および色素沈着の抑制効
果を示し、良好な効果を示すことが判る。
【0037】有効性試験例4  安全性試験本発明のサ
サユリの葉の水溶性抽出物の安全性を明らかにするため
、ヒトに対する一次刺激性試験を閉塞パッチテストによ
り行った。すなわち、フィンチャンバ−(EPITES
T社製)を用い、健康人30名に対し、前腕屈側部に4
8時間閉塞貼付を行い、パッチテスト用絆創膏除去後、
1時間後、24時間後、48時間後の判定の平均値を用
いて判定した。試料は実施例−1で得られた水溶性抽出
物を用い、塗布濃度は10重量%水溶液とし、対照とし
て蒸留水を使用した。判定結果、ササユリの葉の熱水抽
出物では全く紅班を認めず、一方、対照の蒸留水では5
名にわずかな紅班を認めた。これらの結果からササユリ
の葉の熱水抽出物は一次刺激性が極めて低く、皮膚に対
して安全性が高いことが確認された。また、実施例−2
〜4で得られたササユリの葉の水溶性抽出物も同様に試
験し、皮膚に対して同様に安全性が高いことが認められ
た。以上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ササユリの葉の水溶性抽出物を含有す
    ることを特徴とする化粧料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8481093B2 (en) 2010-12-17 2013-07-09 Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. Compositions comprising Lilium candidum extracts and uses thereof
US9421236B2 (en) 2010-12-17 2016-08-23 Johnson & Johnson Consumer Inc. Compositions comprising Lilium siberia extracts and uses thereof

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8481093B2 (en) 2010-12-17 2013-07-09 Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. Compositions comprising Lilium candidum extracts and uses thereof
US9421236B2 (en) 2010-12-17 2016-08-23 Johnson & Johnson Consumer Inc. Compositions comprising Lilium siberia extracts and uses thereof

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