JPH04235546A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH04235546A
JPH04235546A JP1384191A JP1384191A JPH04235546A JP H04235546 A JPH04235546 A JP H04235546A JP 1384191 A JP1384191 A JP 1384191A JP 1384191 A JP1384191 A JP 1384191A JP H04235546 A JPH04235546 A JP H04235546A
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silver halide
emulsion
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halide emulsion
gelatin
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JP1384191A
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English (en)
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Toru Sano
徹 佐野
Junichi Yamanouchi
淳一 山之内
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH04235546A publication Critical patent/JPH04235546A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明はチオエーテルを官能基
とする合成ポリマーを解膠剤として使用したハロゲン化
銀乳剤を含有するハロゲン化銀写真感光材料に関するも
のである。 【0002】 【従来の技術】A  解膠剤 写真感光材料の画像形成に使用されるハロゲン化銀写真
用乳剤に用いられる解膠剤は古くより、ゼラチンが使用
され、現在に至っている。この理由として、第1に保護
コロイド性が大きいこと、第2にゾルーゲル転換が容易
で取り扱いやすく、塗布も可能であること等が主に挙げ
られる。しかしながら、ゼラチンは、バクテリア、菌類
により腐敗しやすく、また、生体を原料とするものであ
るため、品質にばらつきがある。この難点に対処するた
めゼラチンの代わりに合成ポリマーを解膠剤として用い
ることは、既に公知であり、またチオエーテル構造を少
なくとも一種含有するエチレン性不飽和単量体から誘導
される繰返し単位を有する重合体を解膠剤として使用す
ることも提案されている。これは例えば米国特許第3,
615,624号、同第3,536,677号、同第3
,692,753号、同第3,690,888号、同第
3,679,425号、同第3,706,564号、同
第3,706,565号、同第3,713,833号、
同第3,840,628号、及び同第4,400,46
3号、またリサーチ・ディスクロージャー104巻第4
4〜48頁及びJournal of Imaging
 Science31巻、第148〜156頁に記載さ
れている。上記特許では、ゼラチンならではの欠点を指
摘し、チオエーテルを官能基とする合成保護コロイドを
発明し、粒子形成後の乳剤の沈降に関する記載、さらに
は有機溶媒中においても使用できる合成保護コロイド等
、記載されている。 【0003】ところで、上記特許及び上記以外の合成保
護コロイドのいかなる特許あるいは、保護コロイドに関
する文献等にも説明されていないが、保護コロイドとし
てゼラチンを用いる場合、たとえ、脱イオンゼラチンと
いえども、真に不活性でなく無機、有機を問わず、不純
物を含有しており、これが写真性に意図せざる影響を及
ぼしている事実は否定できない。また、不純物の存在を
認識しながらも、現在、ゼラチンの純度をこれ以上、上
げることは非常に困難である。 【0004】B  還元増感 ところで写真用ハロゲン化銀乳剤の基本性能として、高
感度、低かぶり、粒状が細かい等が要求される。一般に
粒状悪化を伴わずに感度を増加させる手段として、光電
子を潜像に変換する効率を高めること、すなわち、量子
感度を高めることが最も好ましい。量子感度を高めるた
めには、再結合、潜像分散等の非効率過程をできるだけ
除去する必要がある。現像活性のない小さな銀核をハロ
ゲン化銀の内部あるいは表面に形成する還元増感の方法
が、再結合を防止するために有効であると言われている
。 【0005】還元増感の試みは古くから検討されており
Carroll は米国特許第2,487,850号に
おいて錫化合物が、Loweらは2,512,925号
においてポリアミン化合物が、Fallens らは英
国特許第789,823号において二酸化チオ尿素系の
化合物が還元増感剤として有用であることを開示した。 また、Collier はジメチルアミンボラン、塩化
第一錫、ヒドラジン、高pH熟成、低pAg熟成等につ
いてハロゲン化銀乳剤粒子の表面感度、かぶり、内部感
度、光伝導の測定から、上記還元増感手段によって形成
される銀核の性質を比較している。還元増感の方法とし
て、さらに米国特許第2,518,698号、同第3,
201,254号、同第3,411,917号、同第3
,779,777号、同第3,930,867号にも開
示されている。また還元増感剤の選択ばかりでなく還元
増感法の工夫について、特公昭57−33572号、同
58−1410号に述べられている。 【0006】しかしながら、これらの還元増感は、解膠
剤としてのゼラチン存在下で行われており、後熟もまた
ゼラチン存在下で行われている。しかし前項Aで述べた
ようにゼラチン中には除去しきれなかった還元性不純物
が多数存在している。すなわち、天然のゼラチンを使用
している限り、ゼラチン中の還元性不純物による意図し
ない銀核が形成されている。この場合粒子形成中は低p
Hにすることにより、余分な銀核は少しは排除し得るが
化学増感工程では、通常制御しきれない。したがってゼ
ラチンを使用している限り、還元増感剤だけによって意
図する銀核の制御を行うことは不可能である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
のような天然のゼラチンの欠点を克服し粒子形成中、化
学増感中にゼラチンからもたらされる、不純物による意
図せざる銀核の生成をなくし、より高感でかぶりも低く
、粒状性の良いハロゲン化銀乳剤を含有するハロゲン化
銀写真感光材料を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の目的は、ハロゲン
化銀乳剤粒子の解膠剤として、側鎖にチオエーテル構造
を少なくとも一種含有する、エチレン性不飽和単量体か
ら誘導される繰返し単位を有する重合体を使用したこと
及びハロゲン化銀乳剤粒子の形成前からハロゲン化銀乳
剤の塗布時までのいずれかの工程においてゼラチンが存
在しない条件の下で還元剤を添加し還元増感を施したハ
ロゲン化銀乳剤を支持体上の少なくとも一層に含有する
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によって達
成された。 【0009】以下各構成要素について詳細に説明する。 A  解膠剤 本発明において解膠剤として用いられる前記のチオエー
テル構造を少なくとも1種含有する重合体について以下
に詳細に説明する。本発明のチオエーテル構造を少なく
とも1種含有する重合体の好ましい例としては、下記一
般式[A]で表わされるような側鎖にチオエーテル構造
を有するエチレン性不飽和単量体から誘導される繰返し
単位を有する重合体を挙げることができる。 【0010】 【化1】 (式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基
または塩素原子を表わし、L1 は−CON(R2 )
−(R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基また
は炭素数1〜6の置換アルキル基を表わす)、−COO
−、−NHCO−、−OCO−、 【0011】 【化2】 (R3 、R4 はそれぞれ独立に、水素、ヒドロキシ
ル、ハロゲン原子または置換もしくは無置換の、アルキ
ル、アルコキシ、アシルオキシもしくはアリールオキシ
を表わす)、 【0012】 【化3】 (R2 、R3 、R4 は上記に同じ)を表わし、L
2 、L1 とRを結ぶ連結基を表わし、iは0または
1を表わし、jは1または2を表わし、Rは一価の置換
基を表わす。L2 で表わされる連結基は具体的には【
0013】 【化4】 で表わされる。 【0014】J1 、J2 、J3 、J4 は同じで
も異なっていてもよく、−CO−、SO2 −、−CO
N(R5 )−(R5 は水素原子、アルキル基(炭素
数1〜6)、置換アルキル基(炭素数1〜6)、−SO
2 N(R5 )−(R5 は上記と同義)、N(R5
 )−R6 −(R5 は上記と同義、R6 は炭素数
1〜4のアルキレン基)、N(R5 )−R6 −N(
R7 )−(R5 とR6 は上記と同義、R7 は水
素原子、アルキル基(炭素数1〜6)、置換アルキル基
(炭素数1〜6)を表わす。)、−O−、−S−、−N
(R5 )−CO−N(R7 )−(R5 、R7 は
上記と同義)、−N(R5 )−SO2 −N(R7 
)−(R5 、R7 は上記と同義)、−COO−、−
OCO−、N(R5 )CO2 −(R5 は上記と同
義)、−N(R5 )CO−(R5 は上記と同義)等
を挙げることができる。X1 、X2 、X3、X4 
は同じでも異なっていてもよく、アルキレン基、置換ア
ルキレン基、アリーレン基、置換アリーレン基、アラル
キレン基、置換アラルキレン基を表わす。p,q,rは
0または1を表わす。 ただし、p,q,rが同時に0となることはない。また
、L2 は少なくとも1個のチオエーテル構造が含まれ
る。上記において、X1 、X2 、X3 、X4 は
互いに同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜10個
の無置換もしくは置換のアルキレン基、アラルキレン基
、またはフェニレン基を表わし、アルキレン基は直鎖で
も分岐でもよい。アルキレン基としては例えばメチレン
、メチルメチレン、ジメチルメチレン、ジメチレン、ト
リメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサ
メチレン、デシルメチレン、アラルキレン基としては、
例えばベンジリデン、置換もしくは無置換のフェニレン
基として例えばp−フェニレン、m−フェニレン、メチ
ルフェニレンなどがある。 【0015】またX1 、X2 、X3 、X4 で表
わされるアルキレン基、アラルキレン基またはフェニレ
ン基の置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シア
ノ基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、置
換アルコキシ基、−NHCOR8 で表わされる基(R
8 はアルキル、置換アルキル、フェニル、置換フェニ
ル、アラルキル、置換アラルキルを表わす)、−NHS
O2 R8 (R8 は上記と同義)、−SOR8 (
R8 は上記と同義)、−SO2 R8 (R8 は上
記と同義)、COR8 (R8 は上記と同義)、 【0016】 【化5】 で表わされる基(R9 、R10は互いに同じでも異な
っていてもよく、水素原子、アルキル、置換アルキル、
フェニル、置換フェニル、アラルキル、置換アラルキル
を表わす)、 【0017】 【化6】 (R9 、R10は上記と同義)、アミノ基(アルキル
基で置換されていてもよい)、水酸基や加水分解して水
酸基を形成する基が挙げられる。この置換基が2つ以上
あるときは互いに同じでも異なってもよい。 【0018】また、上記置換アルキル基、置換アルコキ
シ基、置換フェニル基、置換アラルキル基の置換基の例
としては、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜約4のアルコ
キシ基、−NHSO2 R8 (R8 は上記と同義)
、−NHCOR8 で表わされる基(R8 は上記と同
義)、前記化5、化6で表わされる基、−SO2 R8
 (R8 は上記と同義)、−COR8 (R8 は上
記と同義)、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基(アル
キルで置換されていてもよい)等が挙げられる。 【0019】Rは1価の置換基を表わし、具体的には炭
素数1〜20の置換または無置換のアルキル基、または
炭素数6〜20の置換または無置換のアリール基を表わ
す。アルキル基としては、具体的には、メチル、エチル
、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチ
ル、n−ヘキサン、n−オクチル、n−ドデシル等が挙
げられる。また、アルキル基、アリール基の置換基とし
ては、前記X1 、X2 、X3 、X4 で説明した
のと同様に、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アル
キル基、置換アルキル基、アルコキシ基、置換アルコキ
シ基、−NHCOR8 で表わされる基(R8 はアル
キル、置換アルキル、フェニル、置換フェニル、アラル
キル、置換アラルキルを表わす)、−NHSO2 R8
 (R8 は上記と同義)、−SOR8 (R8 は上
記と同義)、−SO2 R8 (R8 は上記と同義)
、COR8 (R8 は上記と同義)、前記化5、化6
で表わされる基、アミノ基(アルキル基で置換されてい
てもよい)、水酸基や加水分解して水酸基を形成する基
が挙げられる。 【0020】一般式[A]で表わされる繰返し単位を与
えるエチレン性不飽和単量体の代表的な具体例を以下に
列挙する。 3−チアペンチルアクリレート 2−チアブチルアクリレート 3−チアペンチルメタクリレート 2−チアブチルメタクリレート N−(3−チアペンチル)アクリルアミドN−(3−チ
アブチル)アクリルアミドN−(3−チアペンチル)メ
タクリルアミド5−チアヘプチルアクリレート N−(7−チアヘプチル)アクリルアミドN−(3−チ
アオクチル)アクリルアミドN−(7−チアノニル)ア
クリルアミドN−(2,5−ジメチル−4−チアヘキシ
ル)メタクリルアミド N−アクリロイルメチオニン N−メタアクリロイルメチオニン N−アクリロイルメチオニンメチルエステルN−(3,
6−ジチアヘプチル)アクリルアミドN−[2,2−ビ
ス(1−チアプロピル)エチル]アクリルアミド CH2=CH−COOCH2CH2OCOCH2CH2
COOCH2CH2SCH2CH3 【0021】 【化7】 【0022】3−チアペンチル、4−ビニルベンゾエー
ト CH2=CH−CONHCH2COOCH2CH2SC
H2CH3CH2=CH−CONH(CH2)3COO
CH2CH2SCH2CH3【0023】本発明におけ
る一般式[A]で表わされる繰返し単位を有する重合体
は水溶性であることが好ましく、必要に応じて他のエチ
レン性不飽和単量体を共重合させてもよい。特に好まし
い共重合可能なエチレン性不飽和単量体としては、その
単独重合体が水あるいは酸性水溶液あるいは、アルカリ
水溶液に可溶なものであり、具体的には、アクリルアミ
ド、メタクリアミド、N−メチルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホ
リン、N−エチルアクリルアミド、N−ビニルピロリド
ン等のような非イオン性の単量体や 【0024】 【化8】 【0025】 【化9】 【0026】等のアニオン性基を有する単量体または、
その塩(例えば、Na,K塩、アンモニウム塩等)やN
,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチル
アミノエチルアクリレート、N−(N,N−ジメチルア
ミノプロピル)アクリルアミド、N−(N,N−ジヘキ
シルアミノメチル)アクリルアミド、3−(4−ピリジ
ル)プロピルアクリレート、N,N−ジエチルアミノメ
チルスチレンのような3級アミンまたは、その塩(例え
ば塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩)あるいはN,N,N−トリ
メチル−N−ビニルベンジルアンモニウムクロリド、N
,N,N−トリメチル−N−(3−アクリルアミドプロ
ピル)アンモニウムクロリド等の四級アンモニウム化合
物のようなカチオン性基を有する単量体を挙げることが
できる。これらのうち、非イオン性単量体、アニオン性
官能基を有する単量体が特に好ましい。また一般式[A
]で表わされる繰返し単位を有する重合体においては、
その水溶性を損なわない範囲内でその他のエチレン性不
飽和単量体を共重合することができる。そのような単量
体としては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン
、イソブテン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
ケトン、脂肪族酸のモノエチレン性不飽和エステル(例
えば酢酸ビニル、酢酸アリル)エチレン性不飽和のモノ
カルボン酸もしくはジカルボン酸のエステル(例えばメ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチ
ルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、
n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート)モノエチレン性不飽
和化合物(例えばアクリロニトリル)またはジエン類(
例えばブタジエン、イソプレン)等を挙げることができ
る。 【0027】本発明の一般式[A]で表わされる繰返し
単位を含む重合体において、チオエーテル基を含む単量
体の割合は、単量体構造、使用目的等により、種々異な
り、0.1ないし100重量%の範囲であるが、特に好
ましくは1ないし70重量%である。 以下に本発明の一般式[A]で表わされる繰返し単位を
有するポリマーの具体例を示すが、本発明はこれに限定
されるものでない。 P−1  3−チアペンチルアクリレート/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合
体(1/1モル比) P−2  3−チアペンチルアクリレート/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合
体(1/2モル比) P−3  3−チアペンチルアクリレート/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合
体(1/3モル比) P−4  3−チアペンチルアクリレート/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合
体(1/4.5モル比) P−5  3−チアペンチルアクリレート/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合
体(1/6モル比) P−6  3−チアペンチルアクリレート/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合
体(1/9モル比) P−7  3−チアペンチルアクリレート/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合
体(1/12モル比) P−8  3−チアペンチルアクリレート/2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合
体(1/24モル比) P−9  3−チアペンチルメタクリレート/2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重
合体(1/1モル比) P−10  3−チアペンチルメタクリレート/2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共
重合体(1/6モル比) P−11  2−チアブチルアクリルアミド/2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重
合体(1/6モル比) P−12  3−チアペンチルアクリレート/アクリル
酸/アクリル酸ソーダ共重合体(1/3/3モル比)P
−13  3−チアペンチルアクリレート/アクリルア
ミド共重合体(1/12.5モル比) P−14  N−(3−チアペンチル)アクリルアミド
/アクリルアミド/アクリル酸ソーダ共重合体(1/1
/2モル比) P−15  2−チアブチルアクリレート/メチルメタ
クリレート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸ソーダ共重合体(1/1/5モル比)P−1
6  N−(3−チアブチル)アクリルアミド/アクリ
ル酸ソーダ/スチレンスルホン酸ソーダ共重合体(1/
4/4モル比) P−17  3−チアペンチルアクリレート/メチルア
クリレート/N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリ
ルアミド硫酸塩共重合体(1/3/4モル比)P−18
  3−チアペンチル4−ビニルベンゾエート/N,N
−ジメチルアミノメチルスチレン硫酸塩共重合体(1/
5モル比) P−19  N−アクリロイルメチオニンNa塩/メチ
ルメタクリレート/2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸ソーダ共重合体(1/5/5モル比)
P−20  N−アクリロイルメチオニンメチルエステ
ル/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸ソーダ共重合体(1/6モル比) P−21  N−(3,6−ジチアヘプチル)アクリル
アミド/アクリルアミド/2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体(1/5/6モ
ル比) P−22  N−[2,2−ビス(1−チアプロピル)
エチル]アクリルアミド/N−ビニルピロリドン/2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ
共重合体(1/0.25/8モル比) 【0028】上記のチオエーテル構造を含有する単量体
及び重合体は、例えば米国特許第3,536,677号
、同3,615,624号、同3,679,425号、
同3,692,753号、同3,706,564号、リ
サーチ・ディスクロージャー(Research Di
sclosure) 104巻第44〜48頁(197
2年)等に記載されており、その合成法も、上記の文献
に従って行うことができる。 【0029】本発明の重合体の製造は、種々の重合方法
、例えば溶液重合、沈澱重合、懸濁重合、塊状重合によ
ってなされる。また、重合の開始方法はラジカル開始剤
を用いる方法、光または放射線を照射する方法、熱重合
方法等がある。これらの重合方法、重合の開始方法は例
えば鶴田禎二「高分子合成反応」改訂版(日刊工業新聞
社刊、1971年)に記載されている。上記の重合方法
のうち、特にラジカル開始剤を用いた溶液重合法が好ま
しい。溶液重合法で用いられる溶剤は、水あるいは例え
ば酢酸エチル、メタノール、エタノール、1−プロパノ
ール、2−プロパノール、アセトン、ジオキサン、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、トルエン、n−ヘキサン、アセトニトリル等、種
々の有機溶剤の単独あるいは2種以上の混合物で用いて
もよいし、水との混合溶媒としてもよい。 【0030】重合温度は生成する重合体の分子量、開始
剤の種類などと関連して設定する必要があり、0℃以下
から100℃以上まで可能であるが通常30℃〜100
℃の範囲で重合する。重合に用いられるラジカル開始剤
としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニト
リル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン
)ジハイドロクロリド、4,4’−アゾビス(4−シア
ノ−ペンタノイックアシッド)などのようなアゾ系開始
剤や、ベンゾイルペルオキシド、過硫酸カリウムのよう
なペルオキシド系開始剤が好ましい。 【0031】開始剤量は、重合体の分子量に応じて調節
されるが単量体に対して0.01〜10モル%の範囲が
好ましく、特に0.01〜1.0モル%の範囲が特に好
ましい。また、本発明の重合体を共重合体の形で合成す
る際には、使用する単量体を初めにすべて反応容器に入
れておき、開始剤を投入して重合を行っても良いが、単
量体を重合媒体に滴下する過程を経て合成する方が好ま
しい。滴下するエチレン性不飽和単量体は、使用する2
種あるいはそれ以上の単量体をすべて混合して、滴下し
てもよいし、また、別々に滴下してもよい。また、滴下
を行う際に、エチレン性不飽和単量体を適当な補助溶媒
に溶解してもよい。補助溶媒としては、水、あるいは有
機溶媒(例えばメタノール、エタノール、アセトン、酢
酸エチレンなど)あるいは水と該有機溶媒との混合溶媒
でもよい。 【0032】滴下に要する時間は、エチレン性不飽和単
量体の重合反応性等により異なるが、好ましくは5分な
いし8時間、特に好ましくは30分ないし4時間である
。また、滴下速度は、滴下の間じゅう等速でもよいし、
滴下時間内で、適当に変えても構わない。エチレン性不
飽和単量体を別々に滴下する場合には、各々の滴下総時
間や滴下速度は必要に応じて自由に変えることができる
。特に、各エチレン性不飽和単量体の重合反応性の差が
大きい場合、反応性の高い単量体をよりゆっくりと添加
する等の方法が好ましい。 【0033】重合開始剤は、あらかじめ重合溶媒に添加
しておいてもよいし、エチレン性不飽和単量体と同時に
添加してもよい。また、溶媒に溶かしてエチレン性不飽
和単量体と別々に滴下してもよい。またこのような添加
法の2種以上を組み合わせても構わない。エチレン性不
飽和単量体を滴下する温度は、重合反応を起こし得る範
囲ならば、制限はなく、開始剤の種類、エチレン性不飽
和単量体の種類によって最高温度は異なるが、通常20
ないし100℃、好ましくは30ないし100℃、特に
好ましくは40ないし95℃の間である。 【0034】また、本発明におけるチオエーテル構造を
少なくとも1種含有する重合体としては、特開昭54−
145522号に記載されているようにメルカプタン類
の存在下にラジカル重合を行うことにより得られる重合
体を挙げることができる。この方法は、大河原信他編「
オリゴマー」(講談社サイエンティフィク、1976年
)10頁〜30頁に記載されているように、メルカプタ
ン類への重合体ラジカルの連鎖移動反応、及び生成した
Sラジカルからの重合の開始、継続の繰返しにより、重
合体末端にチオエーテル構造を生成せしめるものである
。 【0035】用いられるメルカプタンとしては、n−ブ
チルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−オ
クチルメルカプタン,n−ドデシルメルカプタン、2−
メルカプトエタノール、2−メルカプトエチルアミン、
チオサリチル酸、ベンゼンチオール、チオグリコール酸
、N−(2−メルカプトエチル)−シクロヘキシルアミ
ン、(2−メルカプトエチル)−トリメチルアンモニウ
ムプロミドまたは対応するアセテート、2−メルカプト
アニリン、3−メルカプトアニリン、4−メルカプトア
ニリン、メルカプトアニソール、2−メルカプトベンズ
イミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−
メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプト−4−
(3H)−キナゾリノン、2ーメルカプトキノリン、エ
チルメルカプトアセテート、メチルメルカプトアセテー
ト、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、2−メ
ルカプト−4−メチルピリミジン、1−メルカプト−3
−フェニルプロパン、5−メルカプト−1−フェニル−
1,2,3,4−テトラゾール等を挙げることができる
。 【0036】重合反応に用いられる好ましい単量体とし
ては、前記した、その単独重合体が水あるいは酸性水溶
液あるいは、アルカリ水溶液に可溶なものである。また
、必要に応じて、チオエーテル基を含有する単量体ある
いは、その他のエチレン性不飽和単量体を共重合しても
構わない。 【0037】以下に、このような重合体化合物に関し、
その具体例を使用するメルカプタン類、及び単量体のモ
ル比で示すが、本発明の化合物がこれに限定されるもの
ではない。 P−23  メルカプトエタノール/アクリルアミド/
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソ
ーダ(1/500/10) P−24  メルカプトエタノール/アクリルアミド/
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソ
ーダ(1/100/5) P−25  ヘキシルメルカプタン/アクリルアミド/
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソ
ーダ(1/100/5) P−26  チオグリコール酸エチル/メチルメタクリ
レート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸ソーダ(1/50/100) P−27  メルカプトエタノール/アクリルアミド(
1/1000) P−28  オクチルメルカプタン/メチルメタクリレ
ート/アクリル酸/アクリル酸ソーダ(1/50/10
0/100) P−29  ビスメルカプトエチルスルフィド/アクリ
ルアミド(1/1200) P−30  ビスメルカプトエチルスルフィド/アクリ
ル酸/アクリル酸ソーダ(1/100/100)P−3
1  メルカプトエタノール/3−チアペンチルアクリ
レート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸ソーダ(1/15/100) P−32  チオグリコール酸(n−)ブチル/3−チ
アペンチルアクリレート/2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸ソーダ(1/10/100)【
0038】上記のメルカプタン類の存在下にラジカル重
合を行うことにより、得られる重合体の製造は、例えば
特開昭54−145522号に記載の方法に従えば良い
が、エチレン性不飽和単量体に加えてメルカプタン類を
使用する以外は、通常のラジカル重合と基本的には、ほ
ぼ同様の手段で行うことができる。従って、この種の重
合体の製造は、前記一般式[A]で表わされる繰返し単
位を有する重合体の製造法に準じて行うことができる。 【0039】B.ハロゲン化銀乳剤粒子本発明に用いる
ハロゲン化銀粒子は、双晶面を含まない正常晶でも、日
本写真学会編、写真工業の基礎−銀塩写真編(コロナ社
)、第163頁に解説されているような例、例えば双晶
面を1つ含む一重双晶、平行な双晶面を2つ以上含む平
行多重双晶、非平行な双晶面を2つ以上含む非平行多重
双晶などから目的に応じて選んで用いることができる。 正常晶の場合には(100)面からなる立方体、(11
1)面からなる8面体、特公昭55−42737号、特
開昭60−222842号に開示されている(110)
面から成る12面体粒子を用いることができる。さらに
Journal of Imaging Scienc
e  30巻247ページ(1986年)に報告されて
いる(hll)面、(hhl)面、(hko)面、(h
kl)面粒子等も目的に応じて用いることができる、(
111)面と(100)面を有する14面体、(111
)と(110)面を有する粒子等目的に応じて選んで用
いることができる。 【0040】ハロゲン化銀粒子の粒径は0.1μm以下
の微粒子から、投影面積直径が10μmに至る大サイズ
粒子までどのようなサイズでもよく、狭い分布を有する
単分散乳剤でも、あるいは広い分布を有する多分散乳剤
でもよい。粒子数あるいは重量で平均粒子サイズの±3
0%以内に全粒子の80%以上が入るような粒子サイズ
分布の狭い、いわゆる単分散ハロゲン化銀乳剤を本発明
に使用することができる。また感光材料が目標とする階
調を満足させるために、実質的に同一の感色性を有する
乳剤層において粒子サイズの異なる2種以上の単分散ハ
ロゲン化銀乳剤を同一層に混合または別層に重層塗布す
ることができる。さらには2種類以上の多分散ハロゲン
化銀乳剤あるいは単分散乳剤と多分散乳剤との組合わせ
を混合あるいは重層して使用することもできる。 【0041】本発明に用いられる写真乳剤は、グラフキ
デ著「写真の物理と化学」、ポールモンテル社刊(P.
 Glafkides, Chimie etPhys
ique Photographique Paul 
Montel,1967) ダフィン著「写真乳剤化学
」、フォーカルプレス社刊(G. F. Duffin
,Photographic Emulsion Ch
emistry (Focal Press,1966
)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォー
カルプレス社刊(V. L. Zelikmanet 
al. Making and Coating Ph
otographic Emulsion. Foca
l Press. 1964)などに記載された方法を
用いて調製することができる。すなわち、酸性法、中性
法、アンモニア法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩
と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては片側混合
法、同時混合法、それらの組合わせなどのいずれを用い
てもよい。粒子を銀イオン過剰の下において形成させる
方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同時
混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成する液相
中のpAgを一定に保つ方法、すなわちいわゆるコント
ロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。こ
の方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に
近いハロゲン化銀乳剤が得られる。 【0042】前記のレギュラー粒子からなるハロゲン化
銀乳剤は、粒子形成中のpAgとpHを制御することに
より得られる。詳しくは、例えばフォトグラフィク・サ
イエンス・アンド・エンジニアリング(Photogr
aphic Science and Enginee
ring) 第6巻、159〜165頁(1962);
ジャーナル・オブ・フォトグラフィク・サイエンス(J
ournal of Photographic Sc
ience), 12巻、242〜251頁(1964
年)、米国特許第3,655,394号および英国特許
第1,413,748号に記載されている。 【0043】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の組
成は、臭化銀、沃化銀、塩臭沃化銀、塩沃化銀、臭沃化
銀のいずれでもよく、また、これに限定されるものでは
ない。本発明のチオエーテルを官能基とする解膠剤は、
粒子形成時に用いるが、用いる方法としてはハロゲン化
銀粒子を形成するハロゲン化物塩溶液または銀塩溶液中
に溶解しておくか、解膠剤を溶解した溶液を反応容器に
添加するか、または銀塩溶液と併行して添加することが
できる。好ましくはあらかじめ反応容器中に水溶液とし
て添加しておくことである。使用量は、特に制限はない
が、ハロゲン化銀1モル当り1〜150g、好ましくは
3〜80gである。本発明において、ハロゲン化銀粒子
の粒子形成〜水洗、脱塩〜化学増感の工程においてゼラ
チンを添加してはならないが、化学増感終了後から塗布
直前の間の段階ではゼラチンをベヒクル(バインダー)
として、ハロゲン化銀1モル当り30g以上、好ましく
は50g以上加えることも可能である。使用可能なベヒ
クルについては、Research Disclosu
re 176巻、Item 17643の記載を参考に
できる。 【0044】本発明における粒子形成時の温度はポリマ
ーがゾル−ゲル変換しないため、0℃以下でも凝固しな
い限り十分に粒子形成でき、またゼラチンのように高温
で凝固するたんぱく質の存在がないため100℃以上で
も十分使用可能であるが、好ましくは5℃〜95℃の範
囲で用いるのが良い。本発明のハロゲン化銀粒子の温度
やpAg調節、溶剤の種類や量の選択、粒子成長時に用
いる銀塩、およびハロゲン化物の添加速度等をコントロ
ールすることにより調整できる。 【0045】しばしば用いられるハロゲン化銀溶剤とし
ては、チオシアン酸塩、チオエーテル、チオ尿素類など
を挙げることが出来るし、またアンモニアも悪作用を伴
わない範囲で併用することもできる。例えばチオシアン
酸塩(米国特許第2,222,264号、同第2,44
8,534号、同第3,320,069号など)、チオ
エーテル化合物(例えば米国特許第3,271,157
号、同第3,574,628号、同第3,704,13
0号、同第4,297,439号、同第4,276,3
47号など)、チオン化合物(例えば特開昭53−14
4319号、同53−82408号、同55−7773
7号など)、アミン化合物(例えば特開昭54−100
717号など)などを用いることができる。ハロゲン化
銀粒子形成または物理熟成の過程において、カドミウム
塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩またはそ
の錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄塩または鉄錯塩
などを共存させてもよい。特に、イリジウム塩又はロジ
ウム塩が好ましい。 【0046】本発明のハロゲン化銀粒子の製造時に、粒
子成長を速める為に、添加する銀塩溶液(例えばAgN
O3 水溶液)とハロゲン化合物溶液(例えばNaCl
水溶液)の添加速度、添加量、添加濃度を上昇させる方
法も用いることができる。これらの方法に関しては例え
ば英国特許第1,335,925号、米国特許第3,6
72,900号、同第3,650,757号、同第4,
242,445号、特開昭55−142329号、同5
5−158124号、同58−113927号、同58
−113928号、同58−111934号、同58−
111936号等の記載を参考にすることができる。 【0047】C.化学増感 本発明のハロゲン化銀粒子を還元増感する際、ゼラチン
の存在しない条件下で行うことが必須である。本発明に
おいて還元増感のための還元剤をハロゲン化銀粒子の形
成前からハロゲン化銀乳剤の塗布時までに添加するとは
、該粒子形成前、粒子形成中、粒子形成後脱塩前、脱塩
後化学増感前、化学増感中、ハロゲン化銀乳剤塗布時な
どに添加することをいう。還元増感と同時に他の化学増
感を行うときは、当然ゼラチンが存在しない条件で行う
。しかしながら、例えば粒子形成中に還元増感を行い、
後熟時他の化学増感を行う場合はゼラチンが存在しても
よいが、ゼラチンが存在するとカブリが増加しやすいの
で用いない方がよい。塗布時に塗布膜を形成するために
ゼラチンを用いる場合は、ゼラチンを添加する前に還元
増感する必要がある。 【0048】本発明で用いられる還元増感剤としては、
公知の還元性化合物を用いることができ、具体的には、
塩化第1スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒド
ラジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミ
ン化合物、等が挙げられる。この還元増感は単独でも用
いることができるが、硫黄増感、セレン増感、貴金属増
感と組み合わせて用いることも効果的である。硫黄増感
においては、不安定なイオウ化合物を用い、具体的には
、チオ硫酸塩(例えば、ハイポ)、チオ尿素類(例えば
、ジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、アリルチ
オ尿素等)、ローダニン類、メルカプト類等の公知の硫
黄化合物を用いればよい。 【0049】セレン増感においては、公知の不安定セレ
ン化合物を用い、具体的には、コロイド状金属セレニウ
ム、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレノ尿
素、N,N−ジエチルセレノ尿素等)、セレノケトン類
、セレノアミド類、等の公知のセレン化合物を用いれば
よい。貴金属増感においては、金、白金、パラジウム、
イリジウム等の貴金属塩を用いることができ、中でも特
に金増感が好ましく、具体的には、塩化金酸、カリウム
クロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫
化金、金セレナイド等の公知の化合物を用いればよい。 【0050】化学増感工程において、硫黄化合物、金化
合物及びセレン増感剤、貴金属増感剤を単独にあるいは
連続して添加する。これらの中では、特に、硫黄増感、
セレン増感と金増感、及び、これらの組合わせの化学増
感が好ましい。より詳しくは Research  D
isclosure 176巻、Item 17643
(RD17643) 、同187巻、Item 187
16(RD18716) 及び同307巻、Item 
307105(RD307105) の記載を参考にす
ることができる。本発明の乳剤は、メチン色素類その他
によって分光増感されていてもよい。 用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニン色素
、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポー
ラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素及
びヘミオキソノール色素が包含される。特に有用な色素
は、シアニン色素、メロシアニン色素、及び複合メロシ
アニン色素に属する色素である。これらの色素類には、
塩基性異節環核としてのシアニン色素類に通常利用され
る核のいずれをも適用できる。すなわち、ピロリン核、
オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾ
ール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾール
核、テトラゾール核、ピリジン核など;これらの核に脂
環式炭化水素環が融合した核;及びこれらの核に芳香族
炭化水素環が融合した核、すなわち、インドレニン核、
ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキサド
ール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、
ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイ
ミダゾール核、キノリン核などが適用できる。これらの
核は炭素原子上に置換されていてもよい。 【0051】メロシアニン色素または複合メロシアニン
色素にはケトメチレン構造を有する核としてピラゾリン
−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾ
リジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジ
オン核、ローダニン核、チオバルビツール酸核などの5
〜6員異節環核を適用することができる。 【0052】色素を乳剤中に添加する時期は、乳剤調製
の如何なる段階であってもよい。もっとも普通には化学
増感の完了後塗布前までの時期に行われるが、米国特許
第3,628,969号、および同第4,225,66
6号に記載されているように化学増感剤と同時期に添加
し分光増感を化学増感と同時に行うことも、特開昭58
−113928号に記載されているように化学増感に先
立って行うこともでき、またハロゲン化銀粒子沈澱生成
の完了前に添加し分光増感を開始することもできる。さ
らにまた米国特許第4,225,666号に教示されて
いるようにこれらの前記化合物を分けて添加すること、
すなわちこれらの化合物の一部を化学増感に先立って添
加し、残部を化学増感の後で添加することも可能であり
、米国特許第4,183,756号に教示されている方
法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のどの時期であ
ってもよい。添加量は、ハロゲン化銀1モル当り、4×
10−6〜8×10−3で用いることができる。 【0053】本発明により調製されたハロゲン化銀乳剤
はカラー写真感光材料及び黒白写真感光材料のいずれに
も用いることができる。カラー写真感光材料としては特
にカラーペーパー、カラー撮影用フィルム、カラーリバ
ーサルフィルム、黒白写真感光材料としてはX−レイ用
フィルム、一般撮影用フィルム、印刷感材用フィルム等
を挙げることができるが、特にカラーペーパーに好まし
く用いることができる。 【0054】本発明の乳剤を適用する写真感光材料のそ
の他の添加剤に関しては特に制限はなく、例えばリサー
チ・ディスクロージャー誌(ResearchDisc
losure) 176巻、アイテム17643(RD
17643)、同187巻、アイテム18716(RD
18716)、および同307巻、アイテム30710
5等の記載を参考にすることができる。RD17643
及びRD18716における各種添加剤の記載個所を以
下にリスト化して示す。 【0055】 ─────────────────────────
───────────      添加剤種類   
               RD17643   
     RD18716  ───────────
─────────────────────────
1    化学増感剤               
       23頁            648
頁右欄2    感度上昇剤            
                         
         同上3    分光増感剤、強色増
感剤        23〜24頁        6
48頁右欄〜                   
                         
              649頁右欄4    
増  白  剤                  
    24頁5    かぶり防止剤および安定剤 
     24〜25頁        649頁右欄
6    光吸収剤、フィルター染料        
                    649頁右
欄〜      赤外線吸収剤           
       25〜26頁        650頁
左欄7    ステイン防止剤           
       25頁右欄        650頁左
〜右欄8    色素画像安定剤          
        25頁9    硬  膜  剤  
                    26頁  
          651頁左欄10  バインダー
                      26頁
                  同上11  可
塑剤、潤滑剤                  2
7頁            650頁右欄12  塗
布助剤、界面活性剤          26〜27頁
              同上13  スタチック
防止剤                27頁   
               同上────────
─────────────────────────
───【0056】前記添加剤のうちカブリ防止剤、安
定化剤としてはアゾール類(例えばベンゾチアゾリウム
塩、ニトロイミダゾール類、ニトロベンズイミダゾール
類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベンズイミダ
ゾール類、ニトロインダゾール類、ベンゾトリアゾール
類、アミノトリアゾール類など);メルカプト化合物類
{例えばメルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾチ
アゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メルカ
プトチアジアゾール類、メルカプトテトラゾール類(特
に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールおよびそ
の誘導体)、メルカプトピリミジン類、メルカプトトリ
アジン類など};例えばオキサドリンチオンのようなチ
オケト化合物;アザインデン類{例えばトリアザインデ
ン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ−6
−メチル(1,3,3a,7)テトラアザインデン)、
ペンタアザインデン類など};ベンゼンチオスルホン類
、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルホン酸アミド等
を好ましく用いることができる。カラーカプラーとして
は分子中にバラスト基と呼ばれる疎水性基を有する非拡
散性のもの、またはポリマー化されたものが望ましい。 カプラーは、銀イオンに対し4当量性あるいは2当量性
のどちらでもよい。又、色補正の効果をもつカラードカ
プラー、あるいは現像にともなって現像抑制剤を放出す
るカプラー(いわゆるDIRカプラー)を含んでもよい
。 又、カップリング反応の生成物が無色であって、現像抑
制剤を放出する無呈色DIRカップリング化合物を含ん
でもよい。 【0057】例えばマゼンタカプラーとして、5−ピラ
ゾロンカプラー、ピラゾロベンツイミダゾールカプラー
、ピラゾロトリアゾールカプラー、ピラゾロテトラゾー
ルカプラー、シアノアセチルクマロンカプラー、開鎖ア
シルアセトニトリルカプラー等があり、イエローカプラ
ーとして、アシルアセトアミドカプラー(例えばベンゾ
イルアセトアニリド類、ピバロイルアセトアニリド類)
、等があり、シアンカプラーとして、ナフトールカプラ
ーおよびフェノールカプラー等がある。シアンカプラー
としては米国特許第3,772,002号、同2,77
2,162号、同第3,758,308号、同4,12
6,396号、同4,334,011号、同4,327
,173号、同3,446,622号、同4,333,
999号、同4,451,559号、同4,427,7
67号等に記載のフェノール核のメタ位にエチル基を有
するフェノール系カプラー、2,5−ジアシルアミノ置
換フェノール系カプラー、2位にフェニルウレイド基を
有し5位にアシルアミノ基を有するフェノール系カプラ
ー、ナフトールの5位にスルホンアミド、アミドなどが
置換したカプラーなどが画像の堅牢性がすぐれており好
ましい。上記カプラー等は、感光材料に求められる特性
を満足するために同一層に二種類以上を併用することも
できるし、同一の化合物を異なった2層以上に添加する
ことも、もちろん差支えない。 【0058】退色防止剤としてはハイドロキノン類、6
−ヒドロキシクロマン類、5−ヒドロキシクマラン類、
スピロクロマン類、p−アルコキシフェノール類、ビス
フェノール類を中心としたヒンダードフェノール類、没
食子酸誘導体、メチレンジオキシベンゼン類、アミノフ
ェノール類、ヒンダートアミン類およびこれら各化合物
のフェノール性水酸基をシリル化、アルキル化したエー
テルもしくはエステル誘導体が代表例として挙げられる
。また、(ビスサリチルアルドキシマト)ニッケル錯体
および(ビス−N,N−ジアルキルジチオカルバマト)
ニッケル錯体に代表される金属錯体なども使用できる。 【0059】本発明を用いた感光材料の写真処理には、
公知の方法のいずれもをも用いることができるし処理液
には公知のものを用いることができる。又、処理温度は
通常、18℃から50℃の間に選ばれるが、18℃より
低い温度または50℃をこえる温度としてもよい。目的
に応じ、銀画像を形成する現像処理(黒白写真処理)、
あるいは、色素像を形成すべき現像処理から成るカラー
写真処理のいずれをも適用することができる。 【0060】黒白現像液には、ジヒドロキシベンゼン類
(例えばハイドロキノン)、3−ピラゾリドン類(例え
ば1−フェニル−3−ピラゾリドン)、アミノフェノー
ル類(例えばN−メチル−p−アミノフェノール)等の
公知の現像主薬を単独あるいは組み合わせて用いること
ができる。カラー現像液は、一般に、発色現像主薬を含
むアルカリ性水溶液からなる。発色現像主薬は公知の一
級芳香族アミン現像剤、例えばフェニレンジアミン類(
例えば4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メ
チル−4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−ア
ミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン
、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒド
ロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−
エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン
、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−メト
キシエチルアニリンなど)を用いることができる。この
他 L.F.A. メソン著「フォトグラフィック・プ
ロセシン・ケミストリー」、フォーカル・プレス刊(1
966年)の226〜229頁、米国特許第2,193
,015号、同2,592,364号、特開昭48−6
4993号などに記載のものを用いてもよい。 【0061】現像液はその他、アルカリ金属の亜硫酸塩
、炭酸塩、ホウ酸塩、およびリン酸塩の如きpH緩衝剤
、臭化物、沃化物、および有機カブリ防止剤の如き現像
抑制剤ないし、カブリ防止剤などを含むことができる。 また必要に応じて、硬水軟化剤、ヒドロキシルアミンの
如き保恒剤、ベンジルアルコール、ジエチレングリコー
ルの如き有機溶剤、ポリエチレングリコール、四級アン
モニウム塩、アミン類の如き現像促進剤、色素形成カプ
ラー、競争カプラー、ナトリウムボロンハイドライドの
如きかぶらせ剤、1−フェニル−3−ピラゾリドンの如
き補助現像薬、粘性付与剤、米国特許第4,083,7
23号に記載のポリカルボン酸系キレート剤、西独公開
(OLS)2,622,950号に記載の酸化防止剤な
どを含んでもよい。 【0062】カラー写真処理を施した場合、発色現像後
の写真感光材料は通常漂白処理される。漂白処理は、定
着処理と同時に行われてもよいし、個別に行われてもよ
い。漂白剤としては、例えば鉄(III) 、コバルト
(III)、クロム(IV)、銅(II)などの多価金
属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロソ化合物が用い
られる。例えば、フェニリシアン化物、重クロム酸塩、
鉄 (III)またはコバルト (III)の有機錯塩
、例えばエチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、
1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸などのアミ
ノポリカルボン酸類あるいはクエン酸、酒石酸、リンゴ
酸などの有機酸の錯塩;過硫酸塩、過マンガン酸塩,ニ
トロソフェノールなどを用いることができる。これらの
うちフェニシアン化カリ、エチレンジアミン四酢酸鉄(
III) ナトリウムおよびエチレンジアミン四酢酸鉄
(III) アンモニウムは特に有用である。エチレン
ジアミン四酢酸鉄(III) 錯塩は独立の漂白液にお
いても、一浴漂白定着液においても有用である。 【0063】漂白または漂白定着液には、米国特許第3
,042,520号、同3,241,966号、特公昭
45−8506号、特公昭45−8836号などに記載
の漂白促進剤、特開昭53−65732号に記載のチオ
ール化合物の他、種々の添加剤を加えることもできる。 また、漂白又は漂白・定着処理後は水洗処理してもよく
安定化浴処理するのみでもよい。 【0064】 【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0065】実施例1 (乳剤A)反応容器に、H2 O  880ml、KB
r  0.25gと表1に示す解膠剤を入れpH5.0
の水溶液とした。この水溶液を75℃に昇温し攪拌しな
がらAgNO3 水溶液とKBr水溶液を精密定流量ポ
ンプで3.6ml/分(AgNO3 0.05g/分に
相当)で10分間同時添加し、続いて、25.2ml/
分で7分間、同時添加した。この添加中のpBrは一定
であった。この時点でのAgBrの粒子径は0.26μ
m(円相当径)であった。引き続き銀電位を0mvにし
、核形成時の10倍の濃度のAgNO3 水溶液とKB
r水溶液を用いて、AgNO3 水溶液を加速(1次)
しならがら、70分間添加したところ、円相当径で0.
95μmの単分散AgBr8面体が得られた。この乳剤
を自然沈降させ脱塩後加水しpH6.5、pAgを8.
5に調整し、容量を800mlとした。 【0066】(乳剤B)表1に示す解膠剤を用いて乳剤
Aと同じ方法で乳剤Bを調製した。この乳剤は粒子形成
後36gのゼラチンを加え通常のフロキュレーション法
で水洗・脱塩後にさらにゼラチン93gを加え、乳剤A
と同じく、40℃でpHを6.5、pAgを8.5に調
整した。 【0067】(乳剤C)反応容器に、H2 O  88
0ml、KBr  0.25gと36g(固形分90%
)量のゼラチンを入れた、pH5.0の水溶液を75℃
に昇温し攪拌しながら、AgNO3 水溶液とKBr水
溶液を精密流量ポンプで3.6ml/分(AgNO3 
0.025g/分に相当)で10分間、同時添加し、続
いて25.2ml/分で7分間、同時添加した。この添
加中のpBrは一定であった。この時点でのAgBrの
粒子径は0.26μm(円相当径)であった。引き続き
銀電位を0mvにし、核形成用の20倍の濃度のAgN
O3 水溶液を1次加速しながら、70分間添加したと
ころ、円相当径で0.95μmの単分散AgBr8面体
を得た。この乳剤を、通常のフロキュレーション法で水
洗・脱塩後、乳剤Bに銀量をあわせ、ゼラチン93gを
加え、40℃でpHを6.5、pAgを8.5とし、乳
剤A、Bと同じ容量に保った。 【0068】(乳剤D)36gのゼラチンを用いて、乳
剤Cと同じ方法で、乳剤Dを調製した。この乳剤は粒子
形成後、通常のフロキュレーション法で水洗・脱塩後、
ゼラチンは加えず、加水のみ行い、pH,pAgを乳剤
A〜Cと同じにし、同じ容量にした。各乳剤を、ジメチ
ルアミンボランを用いて60℃で最適に還元増感を行っ
た後、安定剤、塗布助剤、硬膜剤を加え、トリアセチル
セルロースフィルム支持体上にゼラチン保護層と共に同
時押し出し法で塗布し、試料を得た。なお、ゼラチン含
量の違いは、塗布時に調整した。これらの試料を1/1
0秒間のウエッジ露光し、D−19現像液にて、20℃
で5分間現像し、通常の停止、定着、水洗、乾燥を行い
白色光で濃度測定したところ、表2の結果を得た。ただ
し、表2の相対感度は、カブリ値+0.1の光学濃度を
得るのに必要な露光量の逆数の相対値で表わした。乳剤
Cの感度を100とした(以下同様)。 【0069】 【表1】 【0070】 【表2】 【0071】なお試料No.14の乳剤では脱塩後、ゼ
ラチンを加えていないが、脱塩工程ではゼラチンを取り
除くことができないため、化学増感時にもゼラチンが残
っていた。表2より明らかなように粒子形成、及び化学
増感時にゼラチンの存在しないものは存在するものに比
べ、カブリも低く、かつ到達感度が高い。 【0072】実施例2 (乳剤E)反応容器に、H2 O  880ml、KB
r  0.25gと本発明の解膠剤p−5  7.5g
を入れたpH5.0の水溶液について実施例1の乳剤A
と同じように調製した。この乳剤を粒子形成直後に60
℃に降温後pHを6.5にあわせジメチルアミンボラン
を用いて最適に増感したのち、自然沈降により脱塩後、
加水し40℃でpH6.5、pAgを8.5に調整し容
量を800mlとした。 【0073】(乳剤F)乳剤Eと同じ方法により調製し
たが、粒子形成後60℃に降温しゼラチンを加えてから
pH6.5にてジメチルアミンボランを加えて増感し、
通常のフロキュレーション法により水洗・脱塩し、ゼラ
チン93gを加え、pH,pAgを乳剤Eと同じにした
。 【0074】(乳剤G)乳剤Aと粒子形成までは同じで
ある。この乳剤は粒子形成後60℃に降温し、pHを6
.5にし、ジメチルアミンボランを加えて増感した後、
ゼラチンを加え、水洗・脱塩を行った。 【0075】(乳剤H)実施例の乳剤Cと同じように粒
子形成を行った。粒子形成後60℃に降温し、pHを6
.5にし、ジメチルアミンボランを加えて増感を施した
後、通常のフロキュレーション法で脱塩、水洗を行い、
ゼラチン93gを加え、pH6.5、pAgを8.5に
調整し容量を800mlとした。 【0076】(乳剤I)乳剤Hと脱塩、水洗までは同じ
であるが、分散時にゼラチンは加えずに加水のみでpH
を6.5、pAgを8.5とし容量を800mlとした
。これらの乳剤にNa2 S2 O3 ・5H2 Oと
HAuCl4 を加え60℃で、金硫黄増感を施し、実
施例1と同様にして試料を作製し評価を行った。この結
果を表3に示す。 【0077】 【表3】 【0078】表3の如く粒子形成、化学増感時にゼラチ
ンの存在しないものはカブリも低く、到達感度も高い。 【0079】実施例3 実施例2で用いた乳剤E、F、G、H、Iに次の化合物
a)を60℃で加えた。 【0080】 【化10】 【0081】十分に吸着させた後、次にハイポと塩化金
酸を加え最適に増感した後、実施例1と同じように支持
体上に塗布した。次にこれらの試料を、BPN−42ま
たはSC−50フィルターを用いて1/10秒間のウエ
ッジ露光を行い、D−19現像液にて20℃で5分間現
像し、通常の停止定着、水洗、乾燥を行い、濃度測定し
たところ、表4の結果を得た。ただし、表4の相対感度
はカブリ値+0.1の光学濃度を得るのに必要な露光量
の逆数の相対値で表わした。 【0082】 【表4】 【0083】表4の如く、本発明の乳剤は色増感時の到
達感度も高く、固有減感も非常に少ないという非常に好
ましい結果が得られた。 【0084】実施例4 (乳剤J)反応容器に、H2 O  880ml、KB
r  0.25gと本発明の解膠剤p−5  7.5g
を入れたpH5.0の水溶液を75℃に昇温し、攪拌し
ながらAgNO3 水溶液と、KBr水溶液を精密定流
量ポンプで3.6ml/分(AgNO3   0.05
g/分に相当)で10分間、同時に添加し、続いて25
.2ml/分で7分間、同時に添加した。この添加中の
pBrは一定であった。この時点でのAgBrの粒子径
は0.26μm(円相当径)であった。引き続き銀電位
を0mvにし、核形成時の10倍の濃度のAgNO3 
水溶液とKBr水溶液を用いてAgNO3 水溶液を1
次加速しながら、0.6μmまで成長させたところでA
gNO3 水溶液とKBr水溶液の添加を止め、60℃
に降温した後pHを6.5にし、ジメチルアミンボラン
を用いて最適に還元増感を行った。この後遠心分離によ
り未反応の増感剤、不用な塩を除き、加水し、追加のP
−5を7.5g加え、銀電位を0mv、pHを6.5に
調整し、75℃にて0.95μmまで成長させた。この
乳剤を自然沈降により脱塩し、加水した後40℃でpH
を6.5、pAgを8.5にあわせ直した。 【0085】(乳剤K)反応容器に、H2 O  88
0ml、KBr  0.25gとゼラチン36gを入れ
たpH5.0の水溶液を75℃に昇温し、攪拌しながら
AgNO3 水溶液とKBr水溶液を精密定流量ポンプ
で3.6ml/分(AgNO3   0.025g/分
に相当)で10分間、同時に添加し続いて25.2ml
/分で7分間、同時添加した。この添加中のpBrは一
定であった。この時点でのAgBrの粒子径は0.26
μm(円相当径)であった。引き続き銀電位を0mvに
し、核形成時の20倍の濃度のAgNO3 水溶液を1
次加速しながら、0.6μmまで成長させた後、pHを
6.5にあわせ60℃に降温し、ジメチルアミンボラン
にて、最適に還元増感を施した後、通常のフロキュレー
ション法にて脱塩した。この乳剤を次に加水し、pHを
5.0、銀電位を0mvとしゼラチンを36g加え、引
き続き、0.95μmまで成長させた。この後、再度、
フロキュレーション法により脱塩、水洗し、銀量を乳剤
Jと同じにし、ゼラチンを93g加え加水し、pHを6
.5、pAgを8.5とし、乳剤Jと同じく容量を80
0mlとした。 【0086】次に乳剤JとKをハイポと塩化金酸を用い
て最適に増感した後、実施例1と同じく支持体上に塗布
した。さらに、これらの試料を実施例1と同じように露
光、現像し評価したところ、表5の結果を得た。ただし
、表5の相対感度は、カブリ値+0.1の光学濃度を得
るのに必要な露光量の逆数の相対値で表わした。 【0087】 【表5】 【0088】実施例5 (乳剤L)反応容器に、H2 O  980ml、本発
明の解膠剤p−5、7.5g,KBr0.1gを入れた
pH5.0の水溶液を75℃に昇温し、攪拌しながらA
gNO3 水溶液とハロゲン化物水溶液(KBr+KI
でKIは含量は30モル%)を精密定量ポンプではじめ
の30秒間はAgNO3   0.014g/分で続い
てAgNO3   0.056g/分で10分間同時添
加し、続いて0.210g/分で7分間、同時添加した
。この間溶液のpBrは一定であった。続いて、7.1
5倍の濃度のAgNO3(AgNO3   0.1g/
ml)とハロゲン化物水溶液(ハロゲン組成は上記と同
じ)を用いて初期流速2.3ml/分、増加率0.3m
l/分の直線流速増加法で58分間、銀電位+90mv
のC.D.J法で添加した。0.54μm(塩相当径)
の単分散8面体が形成できた。この乳剤を実施例1の乳
剤Aと同様に脱塩し還元増感し、支持体上に塗布した。 【0089】(乳剤M)乳剤Lと同じようにして、ただ
し、解膠剤をゼラチン36gに代え、核形成の流速を2
倍にすることにより0.54μm(円相当径)の単分散
な8面体を得た。この乳剤を実施例1の乳剤と同様に脱
塩し、還元増感を施した後、支持体上に塗布した。この
乳剤LとMを実施例1と同じように評価したところ表6
のような結果を得た。 【0090】 【表6】 【0091】表6から明らかな如く、本発明の乳剤では
カブリが少なく、高感度であるという好ましい結果が得
られた。 【0092】実施例6 (乳剤N)乳剤Aと同じ方法で、ただし、解膠剤はP−
5  7.5gを使用し、成長電位を+160mvのC
.D.J法で100分間添加することで円相当径で0.
9μmの単分散な立方体を得た。この乳剤を乳剤Aと同
じように脱塩、加水した。 【0093】(乳剤O)乳剤Cと同じ方法で、ただし、
成長電位を+160mvのC.D.J法により100分
間添加することにより円相当径で0.9μmの単分散な
立方体を得た。この後、フロキュレーション法により乳
剤を脱塩し、ゼラチンを加えpH、pAgをあわせ、乳
剤Nと同じ容量800mlとした。乳剤N、Oを各々ジ
メチルアミンボランを用いて60℃で最適に還元増感を
行った後、安定剤、塗布助剤、硬膜剤を加え、トリアセ
チルセルロースフィルム支持体上にゼラチン保護層と共
に同時押し出し法で塗布し試料を得た。なお、ゼラチン
含量の違いは、塗布時に調整した。これらの試料は、実
施例1と同じように露光、現像したところ、表7の結果
を得た。 【0094】 【表7】 【0095】実施例7 実施例5の乳剤L、Mの調製法に従い、乳剤P、Qを形
成する過程において、還元増感剤としてL−アスコルビ
ン酸を銀1モル当り2×10−3モルを下記の添加時期
に添加し、乳剤を形成した。また、このとき、粒子形成
中シェル形成開始1分後又は、粒子形成後より水洗工程
前に、チオスルフォン酸化合物(例;C2 H5 SO
2 SNa)を銀1モル当り3×10−5モル添加した
乳剤も形成した。 (L−アスコルビン酸の添加時期) a  粒子形成前 b  シェル形成開始1分後 c  シェル形成終了直後 d  化学増感開始直前 (チオスルフォン酸化合物の添加時期)A  シェル形
成開始1分前 B  粒子形成後水洗工程前 調製した乳剤は、金・イオウ増感により最適に化学増感
を行った。このようにして調製した乳剤について、実施
例1と同じように塗布し、センシトメトリー評価をした
ところ表8の結果が得られた。 【0096】 【表8】 【0097】実施例8 (乳剤R)0.05MのKBrを含有する0.8重量%
のゼラチン溶液1リットルに、それを攪拌しながらダブ
ルジェット法で、0.39MのAgNO3溶液と同じく
0.39MのKBr溶液とを、15cc、15秒間添加
した。この間ゼラチン溶液は30℃に保たれた。添加後
75℃に昇温した。また10重量%のゼラチン溶液22
0ccを追加した。上記一段目添加終了後、0.47M
のAgNO3 溶液を29分で78cc添加した。さら
に10分後から60分間に150gのAgNO3 が加
速された流量(終了時の流量が開始時の19倍)で添加
した。この60分間、pBrを2.55に保ち、成長さ
せたところ、平均等投影面積円相当直径が1.4μmで
あり、平均の厚みが0.14μmであり、最小の長さを
有する辺の長さに対する最大の長さを有する辺の長さの
比が2以下の6角平板粒子の数が全粒子の87%を占め
かつ変動係数が、16%である、単分散6角平板粒子が
、形成できた。この乳剤を、通常のフロキュレーション
法で脱塩・水洗した後、ゼラチンおよび水を加え、40
℃でpH6.5、pAg8.5に調整し、容量を1リッ
トルとした。 【0098】(乳剤S)0.05MのKBrを含有する
水溶液1リットル中に解膠剤として本特許記載のポリマ
ーP−6を5g加えた。次に攪拌しながら、ダブルジェ
ット法で、0.39MのAgNO3 溶液と同じく0.
39MのKBr溶液とを、15cc、15秒間添加した
。 この間溶液の温度は30℃に保たれた。添加後75℃に
昇温した。また本特許記載のポリマーP−5を5g含む
水溶液220ccを追添加した。 【0099】次に0.47MのAgNO3 溶液78c
cを29分間で添加した。さらに10分後、60分間で
150gのAgNO3 を流量を加速しながら(終了時
の流量は開始時の19倍)添加した。この60分間pB
rを2.55に保ち、成長させたところ、前記(乳剤R
)と同様のサイズ、形状の単分散6角平板粒子が形成で
きた。この乳剤を、自然沈降させ、脱塩後加水し、pH
6.5、pAgを8.5に調整し、容量を1リットルと
した。次に各乳剤を、60℃にてハイポおよび塩化金酸
を用いて最適に化学増感した後、ジメチルアミンボラン
を用いて増感し、安定剤、塗布助剤、硬膜剤を加え、支
持体上に塗布し、実施例1と同様に露光、現像を行いセ
ンシトメトリー評価をしたところ次のような結果を得た
。 【0100】 【表9】 【0101】このように単分散6角平板粒子においても
、カブリが低く、かつ到達感度が高いという結果を得た
。 【0102】 【発明の効果】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、
カブリの発生が少なく、高感度で、色増感剤を添加した
場合、固有減感も少ないという優れた効果を奏する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ハロゲン化銀乳剤粒子の解膠剤として
    、側鎖にチオエーテル構造を少なくとも一種含有する、
    エチレン性不飽和単量体から誘導される繰返し単位を有
    する重合体を使用したこと及びハロゲン化銀乳剤粒子の
    形成前からハロゲン化銀乳剤の塗布時までのいずれかの
    工程においてゼラチンが存在しない条件の下で還元剤を
    添加し還元増感を施したハロゲン化銀乳剤を支持体上の
    少なくとも一層に含有することを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】  前記ハロゲン化銀乳剤が、化学増感工
    程において、硫黄化合物、金化合物及びセレン増感剤、
    貴金属増感剤を単独にあるいは連続して添加したハロゲ
    ン化銀乳剤である請求項1記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。
  3. 【請求項3】  前記ハロゲン化銀乳剤が、化学増感工
    程において、分光増感用色素を添加したハロゲン化銀乳
    剤である請求項1又は2記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
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