JP2767493B2 - ハロゲン化銀乳剤 - Google Patents

ハロゲン化銀乳剤

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、写真用ハロゲン化銀乳剤に関するものであ
る。特に、迅速処理に適したかぶりおよび感度等が改良
された塩化銀含量の高い塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化
銀または塩化銀粒子からなる写真用ハロゲン化銀乳剤に
関するものである。
(従来の技術) 近年、写真業界では、アクセスタイム(処理時間)の
短縮化が熱望されており、迅速な処理に適したハロゲン
化銀写真感光材料の開発が急がれている。
塩化銀含量の高いハロゲン化銀乳剤(以後、高塩化銀
乳剤と呼ぶ)は、感光性ハロゲン化銀の中で最も現像進
行が早く、この目的に合ったものである。
(発明が解決しようとする課題) しかし、臭化銀含量の高いハロゲン化銀乳剤に比べ、
高塩化銀乳剤は、 通常所望の感度、階調等を得るために硫黄増感剤、セ
レン増感剤、金などの貴金属増感剤又は還元増感剤など
を単独又は組合せて化学増感を施こすがその時に、かぶ
りが発生しやすく高感度のものを得にくいという大きな
欠点を有していた。また、現像処理時においてもかぶり
が発生しやすく、又保存中のかぶり、感度、階調の劣化
が大きいという欠点も有していた。
従来は、これらを特にカブリの発生を防ぐために、1
−フェニル−5−メルカプトテトラゾールに代表される
複素環メルカプト化合物といったカブリ防止剤とよばれ
るものがよく用いられてきたが、こういったカブリ防止
剤はハロゲン化銀への吸着が強力なために、現像進行が
遅れたり、画像の最高濃度が低下したり、階調が軟調化
したり等々の弊害が起こりやすく、使用上の制約が多か
った。そこで、こういったカブリ防止剤に頼らずともカ
ブリの発生の少ない高感度の高塩化銀乳剤の開発が熱望
されてきた。
(発明の目的) 本発明の目的は第1に迅速処理に適した高塩化銀乳剤
を提供することであり、 目的の第2は、現像進行が遅れたり画像濃度が低下す
る弊害を伴わずに低カブリで高感度の高塩化銀乳剤を提
供することであり 目的の第3は、化学増感を施してもカブリの発生の少
ない高感度の高塩化銀乳剤を提供することであり、 (課題を解決するための手段) 上記諸目的は、下記のハロゲン化銀乳剤によって達成
された。即ち、少なくとも60モル%が塩化銀であり、3
つの隣接面と2つの凸状に、かつ1つの凹状に線で交差
する三角形の面から構成された48面体粒子を含むことを
特徴とする写真用ハロゲン化銀乳剤によって達成され
た。
通常本発明のような塩化銀含量の高い高塩化銀乳剤粒
子は、第1図に示した立方体となる。
これに対し、本発明の粒子は、第2図に示したよう
に、隣接する3つの面と凸、凸、凹に線で交差する。即
ち、必ず隣接面と凹を形成しうる(第2図中、1の面は
隣接するaと凹に、b、cとは凸で交差する)三角形の
面から構成された48面体粒子であり、実施例で述べるよ
うに、通常の立方体粒子に比べ乳剤本来のカブリが少な
く、かつ化学増感したときカブリにくく、高感度になる
等の驚くべき優れた性質を示した。
特開昭62−123446号には、本発明と同じ48面からなる
六重八面体粒子(hexoctahodral)が開発されている
が、これは、隣接する3つの面とは、互いにすべて凸で
線交差しており、本発明の粒子とは異なる。また、本発
明の粒子は後で詳述するように、ゼラチンを全く用いる
ことなくある特定の合成ペプタイザーを用いて調整する
のに対し、特開昭62−123446号のは、ゼラチンの存在下
で、6−ニトロベンズイミダゾールの様な一般にカブリ
防止剤とよばれる化合物や、メロシアニン色素といった
ハロゲン化銀粒子表面に強く吸着し、現像や化学増感を
抑制したり、また著しい残色をもたらす可能性の大きい
低分子量の化合物を用いて調製しており、調製方法も全
く異なる。
両者は、粒子の外観も調製方法も全く異なるものであ
り、全く予期できるものではなかった。
また、本発明の粒子は一部に穴状の凹みをもっていて
もよいし、又、非平行双晶(この場合は、48面にはなら
ない。しかし凸と共に凹も必ずもつ)となっていてもよ
い。
本発明の粒子は、高塩化銀粒子であるため、多面体粒
子でよく見られるように、高温度での熟成等により粒子
表面が丸味を帯びやすいが、その場合でも優れた写真性
能に変わりはなかった。
次に、本発明のハロゲン化銀粒子の製造方法について
述べる。
本発明の粒子は、 モル分率20モル%以上のチオエーテル結合を有するエ
チレン性不飽和単量体と、モル分率80モル%以下のチオ
エーテル結合を有さない少なくとも1つのエチレン性不
飽和単量体とから構成される重合体である合成ペプタイ
ザーの存在下に、少なくとも60モル%以上が塩化銀であ
るハロゲン化銀粒子を形成することを特徴とする写真用
ハロゲン化銀乳剤の製造方法によって調製される。
本発明の合成ペプタイザーは水溶性であればチオエー
テル結合を有するエチレン性不飽和単量体が単独からな
る重合体であってもよい。
本発明のチオエーテル結合を有するエチレン性不飽和
単量体の好ましい例としては、下記一般式(A)で表さ
れるような側鎖にチオエーテル構造を有するエチレン性
不飽和単量体である。
一般式(A) 式中、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基また
は塩素原子を表わし、L1(R2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素
数1〜6の置換アルキル基を表わす)、−COO−、−NHC
O−、−OCO−、 (R3、R4はそれぞれ独立に、水素、ヒドロキシル、ハロ
ゲン原子または置換もしくは無置換の、アルキル、アル
コキシ、アシルオキシもしくはアリールオキシを表わ
す)、 (R2、R3、R4は上記と同じ)を表わし、L2はL1とRを結
ぶ必ず、少なくとも1個のチオエーテル構造を含む連結
基を表わし、iは0または1を表わし、jは1または2
を表わし、Rは一価の置換基を表す。L2で表される連結
基は具体的には、 X1J1−X2 J2−X3 J3−X4 −J4で表
される。
J1、J2、J3、J4は同じでも異なっていてもよく、−S
−、−CO−、−SO2−、 ((R5は水素原子、アルキル基(炭素数1〜6)、置換
アルキル基(炭素数1〜6))、 (R5は上記と同義、R6は炭素数1〜4のアルキレン
基)、 (R5、R6は上記と同義、R7は水素原子、アルキル基(炭
素数1〜6)、置換アルキル基(炭素数1〜6)を表わ
す。)、 (R5、R7は上記と同義)、 (R5R7は上記と同義)、−COO−、−OCO−、 (R5は上記と同義)等を挙げることができるが、少なく
とも1個は−S−である。
X1、X2、X3、X4は同じでも異なっていてもよく、アル
キレン基、置換アルキレン基、アリーレン基、置換アリ
ーレン基、アラルキレン基、置換アラルキレン基を表わ
す。
p、q、rは、0または1を表す。但し、p、q、r
が同時に0となることはない。
上記において、X1、X2、X3、X4は互いに同じでも異な
っていてもよく、炭素数1〜10個の無置換もしくは置換
のアルキレン基、アラルキレン基、またはフェニレン基
を表わし、アルキレン基は直鎖でも分岐でもよい。アル
キレン基としては例えばメチレン、メチルメチレン、ジ
メチルメチレン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメ
チレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、デシルメチ
レン、アラルキレン基としては例えばベンジリデン、置
換もしくは無置換のフェニレン基としては例えばp−フ
ェニレン、m−フェニレン、メチルフェニレンなどがあ
る。
またX1、X2、X3、X4で表わされるアルキレン基、アラ
ルキレン基またはフェニレン基の置換基としては、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、置換アル
キル基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、−NHCOR
8(R8はアルキル、置換アルキル、フェニル、置換フェ
ニル、アラルキル、置換アラルキルを表わす)、−NHSO
2R8(R8は上記と同義)、−SOR8(R8は上記と同義)、
−SO2R8(R8は上記と同義)、COR8(R8は上記と同義) (R9、R10は互いに同じでも異なっていてもよく、水素
原子、アルキル、置換アルキル、フェニル、置換フェニ
ル、アラルキル、置換アラルキルを表わす)、 (R9、R10は上記と同義)、アミノ基(アルキルで置換
されていてもよい)、水酸基や加水分解して水酸基を形
成する基が挙げられる。この置換基が2つ以上あるとき
は互いに同じでも異なってもよい。
また、上記置換アルキル基、置換アルコキシ基、置換
フェニル基、置換アラルキル基の置換基の例としては、
水酸基、ニトロ基、炭素数1〜約4のアルコキシ基、−
NHSO2R8、−NHCOR8−COR8、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基(アルキル
で置換されていてもよい)等が挙げられる。(R8、R9
R10は前記と同義。) Rは1価の置換基を表し、具体的には、炭素数1〜20
の置換または無置換のアルキル基、または、炭素数6〜
20の置換または無置換のアリール基を表わす。アルキル
基としては、具体的には、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、o−ブチル、n−ヘキ
シル、n−オクチル、n−ドデシル等が挙げられる。
また、アルキル基、アリール基の置換基としては、前
記X1、X2、X3、X4で説明したのと同様に、ハロゲン原
子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、置換アルキル
基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、−NHCOR8、−NH
SO2R8、−SOR8、−SO2R8、COR8(アルキルで置換されていてもよい)、水酸基や加水分
解して水酸基を形成する基が挙げられる。
(R8、R9、R10は前記と同義)。
一般式〔A〕で表される繰返し単位を与えるエチレン
性不飽和単量体の代表的な具体例を以下に列挙する。
3−チアペンチルアクリレート 2−チアブチルアクリレート 3−チアペンチルメタクリレート 2−チアブチルメタクリレート N3−チアペンチル)アクリルアミド N3−チアブチル)アクリルアミド N3−チアペンチル)メタクリルアミド 5−チアヘプチルアクリレート N7−チアヘプチル)アクリルアミド N3−チアオクチル)アクリルアミド N7−チアノニル)アクリルアミド N2,5−ジメチル−4−チアヘキシル)メタクリルア
ミド N−アクリロイルメチオニン N−メタアクリロイルメチオニン N−アクリロイルメチオニンメチルエステル N3,6−ジチアヘプチル)アクリルアミド N2,2−ビス(1−チアプロピル)エチル〕アクリル
アミド 本発明における一般式〔A〕で表される繰返し単位を
有する重合体は、水溶性であることが好ましく、必要に
応じてチオエテル結合を有さないエチレン性不飽和単量
体を共重合してもよい。
特に好ましい共重合可能なエチレ性不飽和単量体とし
ては、その単独重合体が水あるいは酸性水溶液あるい
は、アルカリ水溶液に可溶なものであり、具体的には、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリ
ロイルモルホリン、N−エチルアクリルアミド、N−ビ
ニルピロリドン等の様な非イオン性の単量体や、 等のアニオン性基を有する単量体または、その塩(例え
ば、Na、K塩、アンモニウム塩等)や、N,N−ジエチル
アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエ
チルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリ
レート、N−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アクリ
ルアミド、N−(N,N−ジヘキシルアミノメチル)アク
リルアミド、3−(4−ピリジル)プロピルアクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノメチルスチレンのような3級
アミンまたは、その塩(たとえば、塩酸塩、硫酸塩、酢
酸塩)あるいは、N,N,N−トリメチル−N−ビニルベン
ジルアンモニウムクロリド、N,N,N−トリメチル−N
3−アクリルアミドプロピル)アンモニウムクロリド等
の四級アンモニウム化合物のようなカチオン性基を有す
る単量体を挙げることができる。これらのうち、非イオ
ン性単量体、アニオン性官能基を有する単量体が特に好
ましい。
また、一般式〔A〕で表される繰返し単位を有する重
合体においては、その水溶性を損わない範囲内で、その
他のエチレン性不飽和単量体を共重合することができ
る。そのような単量体としては、例えばエチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、イソブテン、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルケトン、脂肪族酸のモノエチレン性
不飽和エステル(例えば酢酸ビニル、酢酸アリル)、エ
チレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸
のエステル(例えばメチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベン
ジルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト)モノエチレン性不飽和化合物(例えばアクリロニト
リル)またはジエン類(例えばブタジエン、イソプレ
ン)等を挙げることができる。
本発明の一般式(A)で表される繰返し単位を含む重
合体に於いて、チオエーテル基を含む単量体の割合は、
モル分率として、20モル%ないし100モル%の範囲でな
ければならない。
好ましくは25モル%以上で、特に好ましくは30モル%
以上80モル%以下である。
以下に本発明の一般式(A)で表される繰返し単位を
有するポリマーの具体例を示すが、本発明は、これに限
定されるものではない。
P−1 3−チアペンチルアクリレート/2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/0.8モル比) P−2 3−チアペンチルアクリレート/2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/1モル比) P−3 3−チアペンチルアクリレート/2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/2モル比) P−4 3−チアペンチルアクリレート/2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/2.5モル比) P−5 3−チアペンチルアクリレート/2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/3モル比) P−6 3−チアペンチルアクリレート/2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/3.5モル比) P−7 3−チアペンチルメタクリレート/2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/2モル比) P−8 3−チアペンチルメタクリレート/2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/3モル比) P−9 2−チアブチルアクリルアミド/2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(1/2モル比) P−10 3−チアペンチルアクリレート/アクリル酸/
アクリル酸ソーダ共重合体(1/1/1モル比) P−11 3−チアペンチルアクリレート/アクリルアミ
ド共重合体(1/2.5モル比) P−12 N3−チアペンチル)アクリルアミド/アク
リルアミド/アクリル酸ソーダ共重合体(1/0.5/1モル
比) P−13 2−チアブチルアクリレート/メチルメタクリ
レート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸ソーダ(1/0.5/1.5モル比) P−14 N3−チアブチル)アクリルアミド/アクリ
ル酸ソーダ/スチレンスルホン酸ソーダ共重合体(1/1/
1モル比) P−15 3−チアペンチルアクリレート/メチルアクリ
レート/N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド
硫酸塩共重合体(1/1/1モル比) P−16 3−チアペンチル4−ビニルベンゾエート/N,N
−ジメチルアミノメチルスチレン硫酸塩共重合体(1/2
モル比) P−17 N−アクリロイルメチオニンNa塩/メチルメタ
クリレート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸ソーダ共重合体(1/1/1モル比) P−18 N−アクリロイルメチオニンメチルエステル/2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソー
ダ共重合体(1/2.5モル比) P−19 N3,6−ジチアヘプチル)アクリルアミド/
アクリルアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸ソーダ共重合体(1/0.5/2モル比) P−20 N2,2−ビス(1−チアプロピルエチル〕ア
クリルアミド/N−ビニルピロリドン/2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体(1/0.
25/2モル比) 上記の、チオエーテル構造を含有する単量体及び重合
体は、例えば、米国特許3,536,677号、同3,615,624号、
同3,679,425号、同3,692,753号、同3,706,564号、リサ
ーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)104
巻第44〜48頁(1972年)等に記載されており、その合成
法も、上記の文献に従って行うことができる。
本発明のポリマーの製造は、種々の重合方法、例えば
溶液重合、沈澱重合、懸濁重合、塊状重合によってなさ
れる。また、重合の開始方法はラジカル開始剤を用いる
方法、光または放射線を照射する方法、熱重合方法等が
ある。これらの重合方法、重合の開始方法は例えば鶴田
禎二「高分子合成反応」改訂版(日刊工業新聞社刊、19
71)に記載されている。
上記の重合方法のうち、特にラジカル開始剤を用いた
溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いられる溶剤は、水あるいは例えば酢
酸エチル、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、アセトン、ジオキサン、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
トルエン、n−ヘキサン、アセトニトリル等、種々の有
機溶剤の単独あるいは2種以上の混合物で用いてもよい
し、水との混合溶媒としてもよい。
重合温度は生成するポリマーの分子量、開始剤の種類
などと関連して設定する必要があり、0℃以下から100
℃以上まで可能であるが通常30℃〜100℃の範囲で重合
する。
重合に用いられるラジカル開始剤としては、例えば、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド、4,4′
−アゾビス(4−シアノ−ペンタノイックアシッド)な
どのようなアゾ系開始剤や、ベンゾイルペルオキシド、
過硫酸カリウムのようなペルオキシド系開始剤が好まし
い。
開始剤量は、ポリマーの分子量に応じて調節されるが
モノマーに対して0.01〜10モル%の範囲が好ましく、特
に0.01〜1.0モル%の範囲が特に好ましい。
また、本発明の重合体を共重合体の形で合成する際に
は、使用するモノマーを初めにすべて反応容器に入れて
おき、開始剤を投入して重合を行っても良いが、モノマ
ーを重合媒体に滴下する過程を経て合成する方が好まし
い。
滴下するエチレン性不飽和モノマーは、使用する2種
あるいはそれ以上のモノマーをすべて混合して、滴下し
てもよいし、また、別々に滴下してもよい。また、滴下
を行う際に、エチレン性不飽和モノマーを適当な補助溶
媒に溶解してもよい。補助溶媒としては、水あるいは有
機溶媒(たとえばメタノール、エタノール、アセトン、
酢酸エチレンなど)あるいは水と該有機溶媒との混合溶
媒でもよい。
滴下に要する時間は、エチレン性不飽和モノマーの重
合反応性等により異なるが、好ましくは5分ないし8時
間、特に好ましくは30分ないし4時間である。また、滴
下速度は、滴下の間じゅう等速でもよいし、滴下時間内
で、適当に変えても構わない。エチレン性不飽和モノマ
ーを別々に滴下する場合には、各々の滴下総時間や滴下
速度は必要に応じて自由に変えることができる。特に、
各エチレン性不飽和モノマーの重合反応性の差が大きい
場合、反応性の高いモノマーをよりゆっくりと添加する
等の方法が好ましい。
重合開始剤は、あらかじめ重合溶媒に添加しておいて
もよいし、エチレン性不飽和モノマーと同時に添加して
もよい。また、溶媒に溶かしてエチレン性不飽和モノマ
ーと別々に滴下してもよい。またこの様な添加法の2種
以上を組み合わせても構わない。
エチレン性不飽和モノマーを滴下する温度は、重合開
始を起こし得る範囲ならば、制限はなく、開始剤の種
類、エチレン性不飽和モノマーの種類によって最適温度
は異なるが、通常20ないし100℃、好ましくは30ないし1
00℃、特に好ましくは40ないし95℃の間である。
本発明のように、チオエーテル結合を有する合成ペプ
タイザーの存在下で粒子形成をすることは、例えば、す
でに米国特許第3536677号、同第3615624号、同第367942
5号、同第3690888号、同第3692753号、同第3860428号、
同第4400463号や、「Journal of Imaging Sciencen」
誌、第31巻、148頁〜156頁、1987年等で知られていた。
しかしこれらには、沃臭化銀乳剤に関する記載はある
が、本発明の高塩化銀乳剤に関する具体的な記載は少な
く、しかも本発明のようなチオエーテル含率の高いチオ
エーテル合成ペプタイザーでの高塩化銀乳剤の調製につ
いては全くない。勿論本発明の48面体粒子の示唆するも
のも全くなく、本発明は従来の知見からは全く予期でき
ぬ驚くべきものである。
本発明の高塩化銀粒子は、塩化銀含有量が少なくとも
60モル%以上のもののことをいい、好ましくは、80モル
%以上、より好ましくは90モル%以上、特に95モル%以
上から純塩化銀までが好ましい。
残りは、臭化銀およびまたは沃化銀から成るが、沃化
銀の含有量は10モル%以下、好ましくは3モル%以下が
好ましい。粒子の表面近傍に主として臭化銀あるいは沃
化銀からなる層が局在していても、又、云わゆるコア/
シェルタイプの粒子であってもよい。
本発明のチオエーテル結合を有する合成ペプタイザー
の使用量は、特に制限はないがハロゲン化銀1モル当
り、0.3〜100g、好ましくは1〜80g用いればよい。
本発明においては、 ハロゲン化銀乳剤の粒子形成の初期においてゼラチン
が共存すると本発明の48面体粒子が得られない。しか
し、粒子形状への影響が見られなくなる粒子形成の途中
〜後期(一応の目安として全添加硝酸銀量の50%以降)
以降からは加えてもよい。
本発明の乳剤を支持体上に塗布するためにゼラチンを
ベヒクル(バインダー)として、塗布直前までの間にハ
ロゲン化銀1モル当り30g以上、好ましくは、50g以上加
えることができ、また必要である。
使用できるベヒクルについては、RESEARCH DISCLOSUR
E 176巻、Item 17643の記載を参考にすればよい。
本発明に於る粒子形成時の温度はゼラチンのようにゲ
ル化しないので10℃〜95℃の範囲で用いることができ、
好ましくは40℃〜80℃である。
pHは、いずれでもよいが中性〜酸性域が好ましい。従
って、好ましくはpH8以下、特に好ましくはpH7以下であ
る。またpAgも6以上が好ましい。
本発明の高塩化銀粒子の粒子サイズに特に制限はない
が、0.05μmから10μm、好ましくは、0.1μmから3
μmである。
ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程におい
て、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄
塩または鉄錯塩などを共存させてもよい。特に、イリジ
ウム塩又は、ロジウム塩が好ましい。
本発明のハロゲン化銀粒子の製造時に、粒子成長を速
める為に、添加する銀塩溶液(例えばAgNO水溶液)とハ
ロゲン化物溶液(例えばNaCl水溶液)の添加速度、添加
量、添加濃度を上昇させる方法も用いることができる。
これらの方法に関しては例えば英国特許第1,335,925
号、英国特許第3,672,900号、同第3,650,757号、同第4,
242,445号、特開昭55−142329号、同55−158124号、同5
8−113927号、同58−113928号、同58−111934号、同58
−111936号等の記載を参考にすることが出来る。
本発明における化学増感としては、硫黄増感、セレン
増感、貴金属増感、および還元増感を単独あるいは組合
せて用いる。
硫黄増感においては、不安定イオウ化合物を用い、具
体的には、チオ硫酸塩(例えば、ハイポ)、チオ尿素類
(例えば、ジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、
アリルチオ尿素等)、ローダニン類、メルカプト類等の
公知の硫黄化合物を用いればよい。
セレン増感においては、公知の不安定セレン化合物を
用い、具体的には、コロイド状金属セレニウム、セレノ
尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレノ尿素、N,N−ジエ
チルセレノ尿素等)、セレノケトン類、セレノアミド
類、等の公知のセレン化合物を用いればよい。
貴金属増感においては、金、白金、パラジウム、イリ
ジウム等の貴金属塩を用いることができ、中でも特に金
増感が好ましく、具体的には、塩化金酸、カリウムクロ
ロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化
金、金セレナイド等の公知の化合物を用いればよい。
還元増感においては、公知の還元性化合物を用いるこ
とができ、具体的には、塩化第1スズ、アミノイミノメ
タンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、
シラン化合物、ポリアミン化合物、等が挙げられる。
これらの中では、特に、硫黄増感、セレン増感と金増
感、および、これらの組合せの化学増感が好ましい。
より詳しくは、RESEARCH DISCLOSURE 176巻、Item176
43(RD17643)、同187巻、Item18716(RD18716)及び同
307巻、Item307105(RD307105)の記載を参考にするこ
とができる。
本発明の乳剤は、メチン色素類その他によって分光増
感されてもよい。用いられる色素には、シアニン色素、
メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニ
ン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色
素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が含有さ
れる。特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン
色素、および複合メロシアニン色素に属する色素であ
る。これらの色素類には、塩基性異節環核としてシアニ
ン色素類に通常利用される核のいずれをも適用できる。
すなわち、ピロリン核、オキサゾリン核、チアゾリン
核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレ
ナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジ
ン核など;これらの核に脂環式炭化水素環が融合した
核;及びこれらの核に芳香族炭化水素環が融合した核、
即ち、インドレニン核、ベンズインドレニン核、インド
ール核、ベンズオキサドール核、ナフトオキサゾール
核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾ
セレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キノリン核な
どが適用できる。これらの核は炭素原子上に置換されて
いてもよい。
メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケ
トメチレン構造を有する核としてピラゾリン−5−オン
核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−2,
4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダニ
ン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節環核を
適用することができる。
色素を乳剤中に添加する時期は、乳剤調製の如何なる
段階であってもよい。もっとも普通には化学増感の完了
後塗布前までの時期に行なわれるが、米国特許第3,628,
969号、および同第4,225,666号に記載されているように
化学増感剤と同時期に添加し分光増感を化学増感と同時
に行なうことも、特開昭58−113,928号に記載されてい
るように化学増感に先立って行なうことも出来、またハ
ロゲン化銀粒子沈澱生成の完了前に添加し分光増感を開
始することも出来る。更にまた米国特許第4,225,666号
に教示されているようにこれらの前記化合物を分けて添
加すること、即ちこれらの化合物の一部を化学増感に先
立って添加し、残部を化学増感の後で添加することも可
能であり、米国特許第4,183,756号に教示されている方
法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のどの時期であ
ってもよい。
添加量は、ハロゲン化銀1モル当り、4×10-6〜8×
10-3モルで用いることができる。
本発明により調製されたハロゲン化銀乳剤はカラー写
真感光材料及び黒白写真感光材料のいづれにも用いるこ
とができる。
カラー写真感光材料としては特にカラーペーパー、カ
ラー撮影用フィルム、カラーリバーサルフィルム、黒白
写真感光材料としてはX−レイ用フィルム、一般撮影用
フィルム、印刷感材用フィルム等を挙げることができ
る。
本発明の乳剤を適用する写真感光材料のその他の添加
剤に関しては特に制限はなく、例えばリサーチディスク
ロージャー誌(Research Disclosure)176巻、アイテム
17643(RD17643)、同187巻、アイテム18716(RD1871
6)、および同307巻、アイテム307105等の記載を参考に
することができる。
RD17643及びRD18716に於ける各種添加剤の記載個所を
以下にリスト化して示す。
前記添加剤の内カブリ防止剤、安定化剤としてはアゾ
ール類{例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾ
ール類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイ
ミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、ニトロイ
ンダゾール類、ベンゾトリアゾール類、アミノトリアゾ
ール類など);メルカプト化合物類{例えばメルカプト
チアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカ
プトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、メルカプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5
−メルカプトテトラゾールおよびその誘導体)、メルカ
プトピリミジン類、メルカプトトリアジン類など};例
えばオキサドリンチオンのようなチオケト化合物;アザ
インデン類{例えばトリアザインデン類、テトラアザイ
ンデン類(特に4−ヒドロキシ−6−メチル(1,3,3a,
7)テトラアザインデン、)、ペンタアザインデン類な
ど};ベンゼンチオスルホン酸、ベンゼンスルフィン
酸、ベンゼンスルホン酸アミド等を好ましく用いること
ができる。
カラーカプラーとしては分子中にバラスト基と呼ばれ
る疎水性基を有する非拡散性のもの、またはポリマー化
されたものが望ましい。カプラーは、銀イオンに対し4
当量性あるいは2当量性のどちらでもよい。又、色補正
の効果をもつカラードカプラー、あるいは現像にともな
って現像抑制剤を放出するカプラー(いわゆるDIRカプ
ラー)を含んでもよい。又、カップリング反応の生成物
が無色であって、現像抑制剤を放出する無呈色DIRカッ
プリング化合物を含んでもよい。
例えばマゼンタカプラーとして、5−ピラゾロンカプ
ラー、ピラゾロベンツイミダゾールカプラー、ピラゾロ
トリアゾールカプラー、ピラゾロテトラゾールカプラ
ー、シアノアセチルクマロンカプラー、開鎖アシルアセ
トニトリルカプラー等があり、イエローカプラーとし
て、アシルアセトアミドカプラー(例えばベンゾイルア
セトアニリド類、ピバロイルアセトアニリド類)、等が
あり、シアンカプラーとして、ナフトールカプラー、及
びフェノールカプラー等がある。シアンカプラーとして
は米国特許第3772002号、同2772162号、同第3758308
号、同4126396号、同4334011号、同4327173号、同34466
22号、同4333999号、同4451559号、同4427767号等に記
載のフェノール核のメタ位にエチル基を有するフェノー
ル系カプラー、2,5−ジアシルアミノ置換フェノール系
カプラー、2位にフェニルウレイド基を有し5位にアシ
ルアミノ基を有するフェノール系カプラー、ナフトール
の5位にスルホンアミド、アミドなどが置換したカプラ
ーなどが画像の堅牢性がすぐれており好ましい。
上記カプラー等は、感光材料に求められる特性を満足
するために同一層に二種類以上を併用することもできる
し、同一の化合物を異なった2層以上に添加すること
も、もちろん差支えない。
退色防止剤としてはハイドロキノン類、6−ヒドロキ
シクロマン類、5−ヒドロキシクマラン類、スピロクロ
マン類、p−アルコキシフェノール類、ビスフェノール
類を中心としたヒンダードフェノール類、没食子酸誘導
体、メチレンジオキシベンゼン類、アミノフェノール
類、ヒンダートアミン類およびこれら各化合物のフェノ
ール性水酸基をシリル化、アルキル化したエーテルもし
くはエステル誘導体が代表例として挙げられる。また、
(ビスサリチルアルドキシマト)ニッケル錯体および
(ビス−N,N−ジアルキルジチオカルバマト)ニッケル
錯体に代表される金属錯体なども使用できる。
本発明を用いた感光材料の写真処理には、公知の方法
のいずれをも用いることができるし処理液には公知のも
のを用いることができる。又、処理温度は通常、18℃か
ら50℃の間に選ばれるが、18℃より低い温度または50℃
をこえる温度としてもよい。目的に応じ、銀画像を形成
する現像処理(黒白写真処理)、或いは、色素像を形成
すべき現像処理から成るカラー写真処理のいずれをも適
用することが出来る。
黒白現像液には、ジヒドロキシベンゼン類(例えばハ
イドロキノン)、3−ピラゾリドン類(例えば1−フェ
ニル−3−ピラゾリドン)、アミノフェノール類(例え
ばN−メチル−p−アミノフェノール)等の公知の現像
主薬を単独或いは組み合わせて用いることができる。
カラー現像液は、一般に、発色現像主薬を含むアルカ
リ性水溶液からなる。発色現像主薬は公知の一級芳香族
アミン現像剤、例えばフェニレンジアミン類(例えば4
−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4−
アミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−エ
チル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル
−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル
アニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−
β−メタンスルホアミドエチルアニリン、4−アミノ−
3−メチル−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニ
リンなど)を用いることができる。
この他L.F.A.メソン著「フォトグラフィック・プロセ
シン・ケミストリー」、フォーカル・プレス刊(1966
年)の226〜229頁、米国特許2,193,015号、同2,592,364
号、特開昭48−64933号などに記載のものを用いてもよ
い。
現像液はその他、アルカリ金属の亜硫酸塩、炭酸塩、
ホウ酸塩、及びリン酸塩の如きpH緩衝剤、臭化物、沃化
物、及び有機カブリ防止剤の如き現像抑制剤ないし、カ
ブリ防止剤などを含むことができる。又必要に応じて、
硬水軟化剤、ヒドロキシルアミンの如き保恒剤、ベンジ
ルアルコール、ジエチレングリコールの如き有機溶剤、
ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン
類の如き現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラ
ー、ナトリウムボロンハイドライドの如きかぶらせ剤、
1−フェニル−3−ピラゾリドンの如き補助現像薬、粘
性付与剤、米国特許4,083,723号に記載のポリカルボン
酸系キレート剤、西独公開(OLS)2,622,950号に記載の
酸化防止剤などを含んでもよい。
カラー写真処理を施した場合、発色現像後の写真感光
材料は通常漂白処理される。漂白処理は、定着処理と同
時に行われてもよいし、個別に行われてもよい。漂白剤
としては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、クロム
(IV)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸類、キ
ノン類、ニトロソ化合物等が用いられる。例えば、フェ
リシアン化物、重クロム酸塩、鉄(III)またはコバル
ト(III)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢
酸、ニトリロトリ酢酸、1,3−ジアミノ−2−プロパノ
ール四酢酸などのアミノポリカルボン酸類あるいはクエ
ン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸の錯塩;過硫酸
塩、過マンガン酸塩;ニトロソフェノールなどを用いる
ことができる。これらのうちフェリシアン化カリ、エチ
レンジアミン四酢酸鉄(III)ナトリウム及びエチレン
ジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウムは特に有用であ
る。エチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩は独立の漂
白液においても、一浴漂白定着液においても有用であ
る。
漂白または漂白定着液には、米国特許3,042,520号、
同3,241,966号、特公昭45−8506号、特公昭45−8836号
などに記載の漂白促進剤、特開昭53−65732号に記載の
チオール化合物の他、種々の添加剤を加えることもでき
る。又、漂白又は漂白・定着処理後は水洗処理してもよ
く安定化浴処理するのみでもよい。
以下に実施例を示して本発明をさらに説明するが本発
明はこれに限定されるものではない。
実施例1 (粒子の調製とカブリ核の金補力による検
出) ハロゲン化銀乳剤の中でもとくに塩化銀乳剤はカブリ
が発生しやすい。
粒子形成時にもたらされる銀核によるとみられるカブ
リ核を検出するのに用いる金補力処理による結果を以下
に示す。
(乳剤A、B;本発明) 60℃に保った2.3gの塩化ナトリウムと本発明の合成ペ
プタイザーP−3を5g(乳剤A)、またはP−5をチオ
エーテル量が同じになるように6.8g(乳剤B)を各々溶
解したpH4.5の水溶液800mlに硝酸銀水溶液(AgNO3120g
に水を加えて480ml)と、塩化ナトリウム水溶液(NaCl4
2gに水を加えて480ml)を同時に添加し、添加に要する
時間を調整し各々粒子サイズ(辺長)約0.92μmの乳剤
AとBを得た。共に凹凸をもつ本発明の48面体粒子であ
った。
乳剤Aの電子顕微鏡写真を図3、4(倍率70000倍)
と図5(倍率10000倍)に示した。
粒子形成後、ゼラチンを20g加え、通常のフロキュレ
ーション法で水洗、脱塩後更にゼラチン76gを加え、800
mlに再分散し40℃でpHを6.2、pAgを7.0に合せた。
(乳剤C;比較) 乳剤Aと同様に但し、合成ペプタイザーとしてP−
3、P−5と類似の、ただし、チオエーテルを含む単量
体のモル分率の低い(14.3モル%相当)の3−チオペン
チルアクリレート/2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸ソーダ共重体(1/6モル比、P−A)を
乳剤Aとチオエーテル量が同じになるように12.4g加え
約0.92μmの乳剤C〔比較乳剤〕を得、乳剤Aと同じ水
洗、再分散を行った。
得られた乳剤は立方体粒子であった。
(乳剤D、E;比較) 乳剤Aと同様に、但し合成ペプタイザーとしてはゼラ
チンを20g加え、他は同様にして約0.92μmの乳剤D
〔比較乳剤〕を得、通常のフロキュレーション法で水
洗、再分散を行った。得られた乳剤は立方体粒子であ
る。
またこの乳剤Dを小分けし、合成ペプタイザーP−3
を5g/AgNO3 120g当り添加し乳剤Eを得た。
各乳剤に 塗布助剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム を加え、トリセチルセルロースフィルム支持体上にゼラ
チン保護層と共に同時押し出し法で塗布し試料を得た。
これらの試料を光楔を介して露光(1/10秒間)し、下
記処方の金補力液に20℃で30秒間浸漬又は浸漬しない
で、そのあと10分間水洗し下記処方の現像液で20℃で5
分間現像したあと通常の停止、定着、水洗、乾燥したあ
と白色光で濃度測定し、第1表のカブリ値(Fog)を全
粒子が現像された濃度(Dmax)で割った結果を得た。
第1表から明らかなように、本発明の乳剤A、Bはと
もに、金補力を施してもほとんどカブってこず、AgCl調
製時にほとんどカブリ核が導入されなかったことが判
る。
これに対し、チオエーテル含率の低い合成ペプタイザ
ーで調製した乳剤Cやゼラチンで調製した乳剤Dは金補
力で著しいカブリが検出され、AgCl粒子形成時にカブリ
核がかなり導入されてしまったことが判る。
また、本発明の合成ペプタイザー自体がカブリ抑制作
用をもたないことは乳剤DとEの比較から明らかであ
る。
本発明の乳剤がカブリ点ので著しい特色をもつもの
は、この解析実験から明白であろう。
実施例2 実施例1と同様に調製した乳剤A、B、C、D、E
と、乳剤Aと同様に、但し粒子形成時に用いる合成ペプ
タイザーをP−7、P−10、P−13、P−17の各々10g
を用いた乳剤(F、G、H、I)および、乳剤Aと同様
にP−3存在下で粒子形成後、自然沈降させたあと脱塩
し、ゼラチンを全く加えずに水で800mlに再分散しpH、p
Agを同様にあわせた乳剤A′の計10種の乳剤に、トリエ
チルチオ尿素と塩化金酸を加え、55℃で最適に硫黄−金
増感を施したあと、乳剤A′にはゼラチンを加え、更に
各乳剤に次のイエローカプラー(a)と色像安定剤
(b)を加え、 更に、 安定剤;4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラ
ザインデン カブリ防止剤;1−〔3−(3−メチルウレイド)フェニ
ル〕−5−メルカプトテトラゾール 潜像安定化剤;N−アリルベンゾチアゾリウムP−トルエ
ンスルホン酸塩 硬膜剤;2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジ
ンナトリウム 塗布助剤;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム を順次加えて、ポリエチレンで両面ラミネートした紙支
持体上に、ゼラチン保護層と共に塗布し、試料を得た。
試料を光楔下で露光し(1/10秒)、下記の工程に従っ
て現像処理を行ない第2表の結果を得た。
但し、相対感度は、カブリ値+0.5の値の濃度を与え
るのに必要な露光量の逆数の相対値で表わし、試料11の
それを100とした。
発色現像液 33℃、60秒現像 水 800cc ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 亜硫酸ナトリウム 0.2g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 4.2g 臭化カリウム 0.01g 塩化ナトリウム 1.5g トリエタノールアミン 8.0g 炭酸カリウム 30g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチ
ル)−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 4.5g 4,4′−ジアミノスチルベン系蛍光増白剤(住友化学
(株)Wihtex 4) 2.0g 水を加えて 1000cc KOHにて pH10.25 (漂白定着液処方) 35℃45秒 チオ硫酸アンモニウム (54wt%) 150ml Na2SO3 15g NH4〔Fe(III)(EDTA)〕 55g EDTA・2Na 4g 氷酢酸 8.61g 水を加えて全量で 1000ml (PH5.4) (リンス液処方) 35℃90秒 EDTA・2Na・2H2O 0.4g 水を加えて全量で 1000ml (pH7.0) 第2表より明らかなように本発明の乳剤はカブリの発
生が小さく、かつ到達感度が著しく高いという優れた結
果を示した。また、乳剤A′(試料15)の結果から液体
状で水洗その他のハンドリングのための工夫が必要であ
るが、化学増感時にもゼラチンが存在しない方が本発明
の乳剤では、微かだが性能が良いことも明らかとなっ
た。
また、硫黄−金増感の代わりに、トリエチルチオ尿素
のみを用いた硫黄増感でも同様に本発明の乳剤A、
A′、B、F、G、H、Iは乳剤D、E、Fに比べ、カ
ブリの発生が小さく高感度であった。
実施例3 塩化ナトリウム2.9gと第3表のペプタイザーを含む10
00ml水溶液に、硝酸銀水溶液(AgNO3 120gを含有)と、
臭化カリウムと塩化ナトリウムの混合水溶液(KBr/NaCl
の比は、適宜変化させた)を同時に添加し塩臭化銀乳剤
1〜10を得た。
粒子形成時の温度と、銀塩/ハロゲン塩の添加速度を
調整し、すべて辺長0.9μmにあわせた。
ハロゲン組成は、X線回折より判定し第3表にCl含量
を示した。
乳剤2、4、6、8、10は粒子形成後、ゼラチン25g
を加えた。
その後、各乳剤を通常のフロキュレーション法で脱塩
水洗したあと、ゼラチン90gと水を加え40℃でpH6.2、pA
g7.0(乳剤7〜10)又は7.5(乳剤1〜6)とした。
(総量800ml) 各乳剤を56℃に昇温し、チオ硫酸ナトリウムと塩化金
酸で最適に金−硫黄増感したあとすべての乳剤に実施例
2と同じ添加物を加え塗布試料を得、実施例2と同様に
して露光、現像処理をへて第3表の結果を得た。
表中の相対感度は、ゼラチンを用いた同じハロゲン組
成の乳剤の各々を100として、本発明のペプタイザーを
用いた乳剤と各々、比較した。
第3表から明らかなように、 塩化銀含量の少ないハロゲン化銀では、本発明の粒子
とゼラチンを用いた従来の粒子との差は小さいが、塩化
銀含量が多くなるにつれて、顕著に差が大きくなること
が判る。
(発明の効果) 本発明によりカブリの発生しやすい高塩化銀乳剤で乳
剤自体のもつカブリが小さく、かつ化学増感したときも
カブリが低く、かつ高感度の迅速処理に適した写真用ハ
ロゲン化銀乳剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、通常の塩化銀系の立方体のハロゲン化銀粒子
を示す。 第2図は、本発明の48面体のハロゲン化銀粒子を示す。 第3図及び第4図は、実施例1で得られた乳剤Aのハロ
ゲン化銀粒子結晶の電子顕微鏡写真(倍率:70000倍)で
ある。 第5図は、実施例1で得られた乳剤Aのハロゲン化銀粒
子結晶の電子顕微鏡写真(倍率:10000倍)である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも60モル%が塩化銀であり、3つ
    の隣接面と2つの凸状に、かつ、1つの凹状に線で交差
    する三角形の面から構成された48面体粒子を含むことを
    特徴とする写真用ハロゲン化銀乳剤。
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CA1280312C (en) * 1985-09-03 1991-02-19 Joe Edward Maskasky Emulsions and photographic elements containing ruffled silver halide grains

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