JPH04234301A - 耐白蟻性ビニル系樹脂組成物、及び耐白蟻性ビニル系樹脂組成物を用いた耐白蟻性電線・ケーブル - Google Patents

耐白蟻性ビニル系樹脂組成物、及び耐白蟻性ビニル系樹脂組成物を用いた耐白蟻性電線・ケーブル

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JPH04234301A
JPH04234301A JP2408781A JP40878190A JPH04234301A JP H04234301 A JPH04234301 A JP H04234301A JP 2408781 A JP2408781 A JP 2408781A JP 40878190 A JP40878190 A JP 40878190A JP H04234301 A JPH04234301 A JP H04234301A
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termite
thermoplastic resin
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resin composition
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Tamio Kawai
川井 民生
Hirobumi Otani
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防水シート材や電線被
覆絶縁材として用いられる熱可塑性樹脂組成物に係わり
、特に、防蟻(白蟻忌避)剤の流出によって土・河川等
を汚染すること無く、耐水性・耐熱性を持たせて雨水等
による防蟻(白蟻忌避)剤の流出の防止・熱による防蟻
(白蟻忌避)剤の効力の低下を防止し、従来以上の効力
の持続性を持たせ、長期間に渡って白蟻からの被害を抑
えることのできる耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物及び耐白
蟻性熱可塑性組成物を用いた耐白蟻性電線・ケーブルに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、優れた合成樹脂が安価に作られる
ようになり、成形のし易さ、耐久性の良さ等の面で、台
所用品等の日用雑貨品のあらゆる製品に用いられるに至
っている。特に、加熱により可塑性を呈し、これを冷却
すると固化し、またこれを再熱すれば再び可塑性を呈す
る熱可塑性樹脂組成物が使われている。また、この熱可
塑性樹脂組成物は、耐水性に優れているところから地中
埋設用の土木シートに用いられる。他面、この熱可塑性
樹脂組成物は、電気的性質にすぐれ誘電率が小さく誘電
損が少ないため、絶縁体やシースとして導体や絶縁電線
の上に被覆して形成される絶縁電線・ケーブル等に用い
られている。
【0003】このような熱可塑性樹脂組成物によって製
造される地中埋設用の土木シートや絶縁電線、ケーブル
等のシースは、合成樹脂等を噛み溶かす白蟻によって噛
み傷を受ける場合がある。特に、絶縁電線、ケーブル等
において導体を被覆している熱可塑性樹脂組成物は、導
体間の絶縁、大地との絶縁を図り地絡の防止をするため
に重要なものであり、白蟻による絶縁電線・ケーブル等
の絶縁体やシースへの損傷は、絶縁電線・ケーブル等に
重大な影響を与えている。
【0004】このため、従来より熱可塑性樹脂組成物に
は、樹脂中にフェニトロチオンやクロルピリホス等の防
蟻剤を練り込むことによって防蟻対策が講じられている
。特に、電線・ケーブルの防蟻対策としては、導体の上
に絶縁体を被覆して構成されるケーブルコアを2本合わ
せ、介在物を介在させて、その上にシースを被覆して形
成される電線・ケーブルの最外部被覆層であるシースに
フェニトロチオンやクロルピリホス等の防蟻剤を練り込
んだ耐白蟻性電線・ケーブルが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱可塑性樹脂組成物にあっては、熱可塑性樹脂組成物に
よって構成される土木シートや、絶縁電線・ケーブルの
絶縁体やシースの場合、水中あるいは水分の多い地中に
埋設されることがあり、このように土木シートや、絶縁
電線・ケーブルが長い時間水に浸漬されたような状態で
あると、樹脂中に混練したフェニトロチオンやクロルピ
リホス等の防蟻剤が水に溶け出し、防蟻剤の残存率が低
くなり、耐白蟻性の持続性がなくなるという問題点を有
している。
【0006】また、従来の熱可塑性樹脂組成物にあって
は、防蟻対策として樹脂の中に練り込む防蟻剤に有機リ
ン系の殺蟻薬品を使用しているため、熱可塑性樹脂組成
物によって構成される土木シートや、絶縁電線・ケーブ
ルが長い時間水に浸漬した状態におくことによって、樹
脂中に混練した防蟻剤が水に溶け出し周囲の土を汚染し
たり、水に溶け出した防蟻剤が雨水等と一緒に河川に流
れ込み河川を汚染するという問題点を有している。
【0007】本発明は、防蟻(白蟻忌避)剤の流出によ
って土・河川等を汚染すること無く、耐水性・耐熱性を
持たせて雨水等による防蟻(白蟻忌避)剤の流出の防止
・熱による防蟻(白蟻忌避)剤の効力の低下を防止し、
従来以上の効力の持続性を持たせ、長期間に渡って白蟻
からの被害を抑えることのできる耐白蟻性熱可塑性樹脂
組成物及び耐白蟻性熱可塑性組成物を用いた耐白蟻性電
線・ケーブルを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物におい
ては、マイクロカプセル化したジエチルトルアミドとオ
クチル酸金属塩又はバーサテイク酸金属塩を熱可塑性樹
脂組成物に混練してなるものである。
【0009】そして、上記目的を達成するために、本発
明における耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物においては、熱
可塑性樹脂組成物100重量部に、マイクロカプセル化
したジエチルトルアミドを0.5〜10重量部、オクチ
ル酸金属塩又はバーサテイク酸金属塩を0.5〜3重量
部配合したものである。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
における耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物においては、マイ
クロカプセル化したジエチルトルアミドと疎水性シリカ
を熱可塑性樹脂組成物に混練してなるものである。
【0011】そして、上記目的を達成するために、本発
明における耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物においては、熱
可塑性樹脂組成物100重量部に、マイクロカプセル化
したジエチルトルアミドを0.5〜10重量部、疎水性
シリカを0.5〜10重量部配合したものである。
【0012】さらに、耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物に使
用される可塑剤にポリエステル系可塑剤を用いるのが好
ましい。
【0013】また、上記目的を達成するために、本発明
における耐白蟻性熱可塑性組成物を用いた耐白蟻性電線
・ケーブルにおいては、マイクロカプセル化したジエチ
ルトルアミドと疎水性シリカを熱可塑性樹脂組成物に混
練してなる耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物を最外層に被覆
してなるものである。
【0014】そして、上記耐白蟻性電線・ケーブルに用
いられる耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物にオクチル酸金属
塩又はバーサテイク酸金属塩を配合するのが好ましい。
【0015】
【作用】熱可塑性樹脂組成物に、マイクロカプセル化し
たジエチルトルアミドとオクチル酸金属塩又はバーサテ
イク酸金属塩を混練して構成しているため、成形時の熱
等により防蟻剤の分解を起こすことなく、かつ、少ない
量の防蟻剤によって従来以上の効力の持続性を持たせ、
長期に渡って白蟻からの被害を抑えることができる。ま
た、防蟻剤にジエチルトルアミドを使用しているため、
この熱可塑性樹脂組成物の中に練り込まれる防蟻剤が非
有機リン系の薬品であり、熱可塑性樹脂組成物によって
構成される土木シートや、絶縁電線・ケーブルが長い時
間水に浸漬した状態におかれ、樹脂中に混練した防蟻剤
が水に溶け出しても、周囲の土を汚染したり、河川に流
れ込んでも河川を汚染するということがない。
【0016】そして、これらの効果を得るためには、熱
可塑性樹脂組成物100重量部に、マイクロカプセル化
したジエチルトルアミドを0.5〜10重量部、オクチ
ル酸金属塩又はバーサテイク酸金属塩を0.5〜3重量
部配合すればよい。
【0017】また、熱可塑性樹脂組成物に、マイクロカ
プセル化したジエチルトルアミドと疎水性シリカを配合
している。この疎水性シリカは、シリカ表面のシラノー
ル基の一部又は全部をメチル基で置換したもので、熱可
塑性樹脂組成物に防蟻剤を混練した耐白蟻性熱可塑性樹
脂組成物に均一に分散することができ、撥水作用を有し
ている。このため、マイクロカプセル化したジエチルト
ルアミドの防蟻剤が水又は温水によって溶解抽出される
のを抑制し、水又は温水に浸漬した状態でも耐白蟻効果
を持続させることができる。すなわち、水又は温水によ
る防蟻剤の流出を防止でき、防蟻剤の効力の従来以上の
持続性を持たせ、長期に白蟻からの被害を抑えることが
できる。
【0018】そして、これらの効果を得るためには、熱
可塑性樹脂組成物100重量部に、マイクロカプセル化
したジエチルトルアミドを0.5〜10重量部、疎水性
シリカを0.5〜10重量部配合すればよい。
【0019】また、耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物に使用
される可塑剤にポリエステル系可塑剤を用いることによ
って、可塑剤及びジエチルトルアミドの移行を抑制する
ことができる。
【0020】さらに、電線・ケーブルの最外絶縁層をマ
イクロカプセル化したジエチルトルアミドと疎水性シリ
カを熱可塑性樹脂組成物に混練してなる耐白蟻性熱可塑
性樹脂組成物で構成しているため、水又は温水による防
蟻剤の流出を防止でき、防蟻剤の効力の従来以上の持続
性を持たせ、長期に白蟻からの被害を抑えることができ
る。また、この耐白蟻性電線・ケーブルに用いられる耐
白蟻性熱可塑性樹脂組成物にオクチル酸金属塩又はバー
サテイク酸金属塩を配合しているため、熱可塑性を持た
すことができ、成形時の熱等により防蟻剤の分解を起こ
すことなく、かつ、少ない量の防蟻剤によって従来以上
の効力の持続性を持たせ、長期に渡って白蟻からの被害
を抑えることができる。さらに耐白蟻性熱可塑性樹脂組
成物に使用される可塑剤にポリエステル系可塑剤を用い
ることによって、可塑剤及びジエチルトルアミドの移行
を抑制することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について比較例
と比較して説明する。 実施例1 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ジオクチルフタレート(DOP)50重量部、Pb系安
定剤(具体的には、水澤化学株式会社製  OGW−0
2)5重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カル
シウム株式会社製  Vigot10)30重量部、マ
イクロカプセル化ジエチルトルアミド(具体的には、昭
和電工株式会社製ショウペラントMC)2重量部、オク
チル酸金属塩(具体的には、オクチル酸亜鉛)1重量部
を配合したものである。
【0022】実施例2 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ジオクチルフタレート(DOP)50重量部、Pb系安
定剤(具体的には、水澤化学株式会社製  OGW−0
2)5重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カル
シウム株式会社製  Vigot10)30重量部、マ
イクロカプセル化ジエチルトルアミド(具体的には、昭
和電工株式会社製ショウペラントMC)2重量部、バー
サテイク酸金属塩(具体的には、バーサテイク酸亜鉛)
1重量部を配合したものである。
【0023】実施例3 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ジオクチルフタレート(DOP)50重量部、Pb系安
定剤(具体的には、水澤化学株式会社製  OGW−0
2)5重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カル
シウム株式会社製  Vigot10)30重量部、マ
イクロカプセル化ジエチルトルアミド(具体的には、昭
和電工株式会社製ショウペラントMC)2重量部、疎水
性シリカ(具体的には、日本アエロジル株式会社製  
アエロジルR−972)1重量部を配合したものである
【0024】実施例4 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ジオクチルフタレート(DOP)50重量部、Pb系安
定剤(具体的には、水澤化学株式会社製  OGW−0
2)5重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カル
シウム株式会社製  Vigot10)30重量部、マ
イクロカプセル化ジエチルトルアミド(具体的には、昭
和電工株式会社製ショウペラントMC)2重量部、オク
チル酸金属塩(具体的には、オクチル酸亜鉛)1重量部
、バーサテイク酸金属塩(具体的には、バーサテイク酸
亜鉛)1重量部、疎水性シリカ(具体的には、日本アエ
ロジル株式会社製  アエロジルR−972)1重量部
を配合したものである。
【0025】実施例5 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ジオクチルフタレート(DOP)50重量部、Pb系安
定剤(具体的には、水澤化学株式会社製  OGW−0
2)5重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カル
シウム株式会社製  Vigot10)30重量部、マ
イクロカプセル化ジエチルトルアミド(具体的には、昭
和電工株式会社製ショウペラントMC)3重量部、オク
チル酸金属塩(具体的には、オクチル酸亜鉛)1重量部
、バーサテイク酸金属塩(具体的には、バーサテイク酸
亜鉛)1重量部、疎水性シリカ(具体的には、日本アエ
ロジル株式会社製  アエロジルR−972)1重量部
を配合したものである。
【0026】実施例6 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ポリエステル系可塑剤(具体的には、アデカ・アーガス
株式会社製  P−1020)50重量部、Ba−Zn
系安定剤(具体的には、アデカ・アーガス株式会社製 
 ラップ20)3重量部、マイクロカプセル化ジエチル
トルアミド(具体的には、昭和電工株式会社製  ショ
ウペラントMC)0.5重量部を配合したものである。
【0027】実施例7 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ポリエステル系可塑剤(具体的には、アデカ・アーガス
株式会社製  P−1020)50重量部、Ba−Zn
系安定剤(具体的には、アデカ・アーガス株式会社製 
 ラップ20)3重量部、マイクロカプセル化ジエチル
トルアミド(具体的には、昭和電工株式会社製  ショ
ウペラントMC)0.5重量部、オクチル酸金属塩(具
体的には、オクチル酸亜鉛)1重量部、バーサテイク酸
金属塩(具体的には、バーサテイク酸亜鉛)1重量部、
疎水性シリカ(具体的には、日本アエロジル株式会社製
  アエロジルR−972)1重量部を配合したもので
ある。
【0028】実施例8 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ポリエステル系可塑剤(具体的には、アデカ・アーガス
株式会社製  P−1020)50重量部、Ba−Zn
系安定剤(具体的には、アデカ・アーガス株式会社製 
 ラップ20)3重量部、マイクロカプセル化ジエチル
トルアミド(具体的には、昭和電工株式会社製  ショ
ウペラントMC)10重量部、オクチル酸金属塩(具体
的には、オクチル酸亜鉛)1重量部、バーサテイク酸金
属塩(具体的には、バーサテイク酸亜鉛)1重量部、疎
水性シリカ(具体的には、日本アエロジル株式会社製 
 アエロジルR−972)1重量部を配合したものであ
る。
【0029】実施例9 本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ポリエステル系可塑剤(具体的には、アデカ・アーガス
株式会社製  P−1020)50重量部、Ba−Zn
系安定剤(具体的には、アデカ・アーガス株式会社製 
 ラップ20)3重量部、マイクロカプセル化ジエチル
トルアミド(具体的には、昭和電工株式会社製  ショ
ウペラントMC)2重量部、オクチル酸金属塩(具体的
には、オクチル酸亜鉛)0.5重量部、バーサテイク酸
金属塩(具体的には、バーサテイク酸亜鉛)0.5重量
部、疎水性シリカ(具体的には、日本アエロジル株式会
社製  アエロジルR−972)0.5重量部を配合し
たものである。
【0030】比較例1 比較例1は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ジオクチルフタレート(DOP)50重量部、Pb系安
定剤(具体的には、水澤化学株式会社製  OGW−0
2)5重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カル
シウム株式会社製  Vigot10)30重量部、マ
イクロカプセル化ジエチルトルアミド(具体的には、昭
和電工株式会社製ショウペラントMC)2重量部を配合
したものである。
【0031】比較例2 比較例2は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ジオクチルフタレート(DOP)50重量部、Pb系安
定剤(具体的には、水澤化学株式会社製  OGW−0
2)5重量部、マイクロカプセル化ジエチルトルアミド
(具体的には、昭和電工株式会社製  ショウペラント
MC)0.5重量部を配合したものである。
【0032】比較例3 比較例3は、塩化ビニル樹脂(具体的には、信越化学株
式会社製  TK−1000)100重量部に対して、
ジオクチルフタレート(DOP)50重量部、Pb系安
定剤(具体的には、水澤化学株式会社製  OGW−0
2)5重量部、マイクロカプセル化ジエチルトルアミド
(具体的には、昭和電工株式会社製  ショウペラント
MC)0.5重量部、オクチル酸金属塩(具体的には、
オクチル酸亜鉛)1重量部、バーサテイク酸金属塩(具
体的には、バーサテイク酸亜鉛)1重量部、疎水性シリ
カ(具体的には、日本アエロジル株式会社製  アエロ
ジルR−972)1重量部を配合したものである。
【0033】これらの実施例に基づく熱可塑性樹脂組成
物及び比較例に基づく熱可塑性樹脂組成物についてのそ
れぞれの忌避試験と、サンシャイン・ウェザーオ・メー
タ3000Hr後の忌避試験の比較結果が表1、表2に
示してある。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】この表1、表2中の忌避試験は、次のよう
な要領で行われる。すなわち、実施例に基づく塩化ビニ
ル組成物と、比較例に基づく塩化ビニル組成物のそれぞ
れについて縦15cm、横10cm、厚さ0.1cmの
シート(サンプル)を10cm×30cmの箱の中に置
き、この箱の中に家白蟻の職蟻150頭、兵蟻15頭を
入れ、暗室28℃の恒温室に24Hr放置しておく。そ
して、箱の中に家白蟻を入れてから24Hr後、サンプ
ルシートの上に白蟻が存在するか否かを観察するもので
ある。判定は、このサンプルシートの上に白蟻が1頭も
存在しなければ良としてある。
【0037】また、表1、表2中のサンシャイン・ウェ
ザーオ・メータ3000Hr後の忌避試験は、次のよう
な要領で行われる。まず、実施例に基づく塩化ビニル組
成物と、比較例に基づく塩化ビニル組成物のそれぞれに
ついて縦15cm、横10cm、厚さ0.1cmのシー
ト(サンプル)をサンシャイン・ウェザーオ・メータに
より3000Hrの耐候試験を行った後、忌避試験を行
うものである。すなわち、サンシャイン・ウェザーオ・
メータによる3000Hr耐候試験を行ったシート(サ
ンプル)を10cm×30cmの箱の中に置き、この箱
の中に家白蟻の職蟻150頭、兵蟻15頭を入れ、暗室
28℃の恒温室に24Hr放置しておく。そして、箱の
中に家白蟻を入れてから24Hr後、サンプルシートの
上に白蟻が存在するか否かを観察するものである。判定
は、このサンプルシートの上に白蟻が1頭も存在しなけ
れば良としてある。
【0038】表1の実施例1〜実施例9のいずれも忌避
試験における試験結果が、良となっており、防蟻効果が
認められる。これに対し、比較例は、比較例1が忌避試
験における試験結果が、良となっているのみで、比較例
2、比較例3共に、防蟻効果が認められない。この比較
例1〜比較例3をみると、いずれも防蟻剤が配合されて
いる。比較例1には2重量部が、比較例2、3には0.
5重量部がそれぞれ配合されている。比較例1に忌避効
果が認められるのは、含有量が多いからと考えられる。
【0039】また、サンシャイン・ウェザーオ・メータ
3000Hr後の忌避試験では、実施例1〜実施例5、
実施例7〜実施例9がいずれも良となっている。実施例
6と他の実施例との相違は、他の実施例がいずれも、オ
クチル酸金属塩、バーサテイク酸金属塩のいずれか一方
、又はオクチル酸金属塩、バーサテイク酸金属塩の両方
が配合されているのに対し、実施例6は、オクチル酸金
属塩、バーサテイク酸金属塩のいずれも配合されていな
い点である。すなわち、このオクチル酸金属塩、バーサ
テイク酸金属塩のいずれかを配合することがサンシャイ
ン・ウェザーオ・メータ3000Hr後における忌避効
果(防蟻効果)を上げることができるものであることが
分かる。
【0040】さらに、比較例3と、実施例7とを比較す
ると、配合比は、同じであるにも拘らず、比較例3は、
忌避試験、サンシャイン・ウェザーオ・メータ3000
Hr後の忌避試験ともに不良となっている。これに対し
、実施例7は、忌避試験、サンシャイン・ウェザーオ・
メータ3000Hr後の忌避試験ともに良となっている
。これは、比較例3の可塑剤がジオクチルフタレート(
DOP)であるのに対し、実施例7の可塑剤がポリエス
テル系可塑剤であるという相違によると考えることがで
きる。すなわち、ポリエステル系可塑剤を用いると防蟻
剤であるジエチルトルアミドの移行を抑制する作用を持
たせることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0042】熱可塑性樹脂組成物に、マイクロカプセル
化したジエチルトルアミドとオクチル酸金属塩又はバー
サテイク酸金属塩を混練して構成しているため、成形時
の熱等により防蟻剤の分解を起こすことなく、かつ、少
ない量の防蟻剤によって従来以上の効力の持続性を持た
せ、長期に渡って白蟻からの被害を抑えることができる
。また、防蟻剤にジエチルトルアミドを使用しているた
め、この熱可塑性樹脂組成物の中に練り込まれる防蟻剤
が非有機リン系の薬品であり、熱可塑性樹脂組成物によ
って構成される土木シートや、絶縁電線・ケーブルが長
い時間水に浸漬した状態におかれ、樹脂中に混練した防
蟻剤が水に溶け出しても、周囲の土を汚染したり、河川
に流れ込んでも河川を汚染するということがない。
【0043】そして、これらの効果を得るためには、熱
可塑性樹脂組成物100重量部に、マイクロカプセル化
したジエチルトルアミドを0.5〜10重量部、オクチ
ル酸金属塩又はバーサテイク酸金属塩を0.5〜3重量
部配合すればよい。
【0044】また、熱可塑性樹脂組成物に、マイクロカ
プセル化したジエチルトルアミドと疎水性シリカを配合
している。この疎水性シリカは、シリカ表面のシラノー
ル基の一部又は全部をメチル基で置換したもので、熱可
塑性樹脂組成物に防蟻剤を混練した耐白蟻性熱可塑性樹
脂組成物に均一に分散することができ、撥水作用を有し
ている。このため、マイクロカプセル化したジエチルト
ルアミドの防蟻剤が水又は温水によって溶解抽出される
のを抑制し、水又は温水に浸漬した状態でも耐白蟻効果
を持続させることができる。すなわち、水又は温水によ
る防蟻剤の流出を防止でき、防蟻剤の効力の従来以上の
持続性を持たせ、長期に白蟻からの被害を抑えることが
できる。
【0045】そして、これらの効果を得るためには、熱
可塑性樹脂組成物100重量部に、マイクロカプセル化
したジエチルトルアミドを0.5〜10重量部、疎水性
シリカを0.5〜10重量部配合すればよい。
【0046】また、耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物に使用
される可塑剤にポリエステル系可塑剤を用いることによ
って、可塑剤及びジエチルトルアミドの移行を抑制する
ことができる。
【0047】さらに、電線・ケーブルの最外絶縁層をマ
イクロカプセル化したジエチルトルアミドと疎水性シリ
カを熱可塑性樹脂組成物に混練してなる耐白蟻性熱可塑
性樹脂組成物で構成しているため、水又は温水による防
蟻剤の流出を防止でき、防蟻剤の効力の従来以上の持続
性を持たせ、長期に白蟻からの被害を抑えることができ
る。また、この耐白蟻性電線・ケーブルに用いられる耐
白蟻性熱可塑性樹脂組成物にオクチル酸金属塩又はバー
サテイク酸金属塩を配合しているため、熱可塑性を持た
すことができ、成形時の熱等により防蟻剤の分解を起こ
すことなく、かつ、少ない量の防蟻剤によって従来以上
の効力の持続性を持たせ、長期に渡って白蟻からの被害
を抑えることができる。さらに耐白蟻性熱可塑性樹脂組
成物に使用される可塑剤にポリエステル系可塑剤を用い
ることによって、可塑剤及びジエチルトルアミドの移行
を抑制することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  マイクロカプセル化したジエチルトル
    アミドとオクチル酸金属塩又はバーサテイク酸金属塩を
    熱可塑性樹脂組成物に混練してなる耐白蟻性熱可塑性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】  熱可塑性樹脂組成物100重量部に、
    マイクロカプセル化したジエチルトルアミドを0.5〜
    10重量部、オクチル酸金属塩又はバーサテイク酸金属
    塩を0.5〜3重量部配合したことを特徴とする耐白蟻
    性熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】  マイクロカプセル化したジエチルトル
    アミドと疎水性シリカを熱可塑性樹脂組成物に混練して
    なる耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】  熱可塑性樹脂組成物100重量部に、
    マイクロカプセル化したジエチルトルアミドを0.5〜
    10重量部、疎水性シリカを0.5〜10重量部配合し
    たことを特徴とする耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】  上記耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物に使
    用される可塑剤にポリエステル系可塑剤を用いたことを
    特徴とする請求項1、2、3又は4記載の耐白蟻性熱可
    塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】  マイクロカプセル化したジエチルトル
    アミドと疎水性シリカを熱可塑性樹脂組成物に混練して
    なる耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物を最外層に被覆した耐
    白蟻性電線・ケーブル。
  7. 【請求項7】  上記耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物にオ
    クチル酸金属塩又はバーサテイク酸金属塩を配合してな
    る請求項5記載の耐白蟻性電線・ケーブル。
  8. 【請求項8】  上記耐白蟻性熱可塑性樹脂組成物に使
    用される可塑剤にポリエステル系可塑剤を用いたことを
    特徴とする請求項6又は7記載の耐白蟻性電線・ケーブ
    ル。
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