JPH0423368Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は芝刈機に関するものである。

（従来の技術） 一般に、芝刈機はハウジングに横向きに支持さ
れたエンジンの上方には、冷却フアンガ配設さ
れ、これらエンジンおよび冷却フアンが筒状のエ
ンジンカバーにより覆われている。また、エンジ
ンカバーの周囲には、エアクリーナの吸気口がエ
ンジンカバーの側部外周面に臨むようにエアクリ
ーナが配設されている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、一般のエアクリーナの吸気口はエン
ジンカバーの側部外周面に単に臨む構造となつて
いたため、芝刈り取り時に刈り取られた芝によ
り、エアクリーナの上方から吸気口に至る空気の
流路が塞がれたり、又芝が吸気口からエアクリー
ナ内に吸込まれて、エンジンの運転に好ましくな
いことが考えられる。

そこで、本考案は万一吸気口近傍まで飛散する
芝でエアクリーナ上方から吸気口に至る空気の流
路が塞がれないようにすることを目的とするもの
である。

（問題点の解決手段およびその手段） 本考案の芝刈機は、エアクリーナが、その吸気
口をエンジンカバーの側部外周面に向けてエンジ
ンカバーの周囲に配設されている。また、エンジ
ンカバーには、吸気口の上方に延在し、先端側が
下方に屈曲した延在部が形成されている。他方、
吸気口の上方には、エンジンカバーの外周面に沿
つてこのエンジンカバーと上記延在部の屈曲する
部分との間まで延在する壁部がエアクリーナに一
体に設けられており、エアクリーナの上方から吸
気口に吸入される空気の流路が延在部と壁部によ
り狭められた、所謂ラビリンス構造となつてい
る。したがつて、刈り取られた芝が吸気口近傍に
飛散しても、延在部および壁部によりその吸入が
阻止される。

（実施例） 以下に本考案の実施例を添付図面に基づき説明
する。尚、本実施例では、歩行型の動力式芝刈機
に適用した場合について説明する。

本実施例の芝刈機１は、第１図に示すように、
合成樹脂で成形したカツタハウジング２の四隅に
左右の前輪３および後輪４を備え、ハウジング２
の中央部にはエンジン５を備えている。このエン
ジン５はシリンダが横向きで且つクランクシヤフ
トが縦向きに設置され、クランクシヤフトの上端
部には冷却フアン６が一体回転可能に固着されて
いる。これらエンジン５および冷却フアン６は筒
状のエンジンカバー７により覆われている。ま
た。エンジンカバー７の周囲には、エアクリーナ
８が配設されており、このエアクリーナ８は、第
２図および第３図に示すように、その吸気パイプ
９の吸気口９ａがエンジンカバー７の側部外周面
に臨むように配設されている。尚、エアクリーナ
８の出口側は、第２図中の二点鎖線で示すキヤブ
レータ１０に連結されている。さらに、エンジン
カバー７の側部外周面の上部には、エアクリーナ
８の吸気パイプ９の上方を覆うように放射外方に
延在する延在部７ａが一体に形成されており、こ
の延在部７ａの先端側が下方に屈曲している。

他方、エアクリーナ８側には、上記エンジンカ
バー７の側部外周面に沿い、且つエンジンカバー
７の側部外周面と延在部７ａの屈曲した部分との
間に延在する壁部９ｂが吸気パイプ９の上部に一
体に突設されている。上記延在部７ａは吸気パイ
プ９の外径よりも広い範囲に亘つて覆うように形
成されており、上記壁部９ｂにおいても延在部７
ａに対応して吸気パイプ９の外径よりも広い範囲
に亘り設けられている。つまり、延在部７ａおよ
び屈曲部分と、壁部９ｂとにより空気の流路Ａが
ラビリンス構造になつている。また、第３図およ
び第４図に示すように、エアクリーナ８の吸気パ
イプ９は、吸気口９ａの下端側が僅かに切欠され
た切欠部９ｃを備えた構造となつている。

このような芝刈機１のエアクリーナ８において
は、エアクリーナ８上方から吸気口９ａに至る空
気の流路Ａが、延在部７ａおよびその屈曲部分と
壁部９ｂとにより、狭められた構造となつている
ため、刈り取り時に芝が吸気口９ａ近傍に飛散し
た場合でも、延在部７ａおよび壁部９ｂとエアク
リーナ８のケースの間に位置する吸気パイプ９上
に堆積することとなり、空気の流路Ａが飛散した
芝によつて塞がれることがない。その結果、吸気
口に芝を吸入することを防止できる。また、例
え、吸気口まで芝が吸入されることがあつても、
吸気口の下端側に切欠部を設けたことにより、吸
入された芝が係止されず、吸気口の下方に落下す
ることとなり、吸気口が塞がれることを防止する
ことができる。

尚、本実施例においては、歩行型の動力式芝刈
機に適用したが、他の機種、例えば乗用の芝刈機
にも適用することができる。またエアクリーナ側
に設けられる壁部としては、吸気パイプに一体に
設けた場合について説明したが、吸気パイプを有
しないエアクリーナの場合には、エアクリーナの
ケースに設けてもよく、同等の効果を有する。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば、エアクリ
ーナ上方から吸気口に至る空気の流路が延在部お
よびその屈曲部分と壁部によつてラビリンス構造
に形成したことにより、空気の流路が吸気口近傍
に飛散する芝により塞がれることが阻止されるこ
ととなり、刈り取られた芝が吸気口に吸入される
不具合を防止することが可能となり、エンジンの
運転を良好なものに維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案の一実施例に係
り、第１図は芝刈機の斜視図、第２図はエンジン
カバーおよびエアクリーナを拡大して示す平面
図、第３図は吸気口を示す第２図中の−矢視
断面図、第４図は吸気口を示す第３図中の矢視
図である。 図面中、１……芝刈機、７，７ａ……エンジン
カバーおよび延在部、８……エアクリーナ、９，
９ａ……吸気パイプおよびその吸気口、９ｂ……
壁部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンカバーの側部外周面に吸気口が臨むエ
   アクリーナを備えた芝刈機において、前記エンジ
   ンカバーに、前記吸気口の上方に延在し先端側が
   下方に屈曲した延在部を一体に設ける一方、前記
   エアクリーナに、エンジンカバーの外周面に沿い
   吸気口の上方から前記延在部の屈曲する部分とエ
   ンジンカバーとの間に延在する壁部を一体に設け
   たことを特徴とする芝刈機。