JPH026750Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は刈払機における糸刃取付構造に関し、
農業機械である刈払機の分野に供するものであ
る。

［従来の技術］ 従来は、主杆の先端側にその内部のインナーシ
ヤフトによつて回転させる椀形の糸刃ホルダーを
軸架するとともに、該ホルダーの内部中央に固定
した押え板の外周に係合する糸刃の両端側を、糸
刃ホルダーの直径方向に形成した両挿通孔に通し
それぞれ外方に延出するよう取付けて構成する刈
払機において、前記押え板の外周と挿通孔内方と
の間が離れた構造となつていたので、その間に延
長する糸刃の部分がゆるんで移動することにな
り、糸刃の支持が不良となつたり突出量が変化す
ることになつて刈刃性能が不良となる欠点を有し
ていた。

［考案が解決しようとする問題点］ 本考案は、その欠点を解決したもので、糸刃が
移動するのを防止できるとともに突出量を保持で
きるよう確実良好に支持できて刈取性能を一段と
向上させることができ、簡単な構造にして好適に
実施できるよう提供するものである。

［問題点を解決するための手段］ 次に、図面に示す実施例について説明する。

第６図は一部を省略した刈払機の側面図を示
し、一端側にエンジン７、グリツプ８、アクセル
レバー９、肩掛けベルト１０、ハンドル杆１１等
を装備してインナーシヤフト２を内装する長い主
杆１の先端には支持筒１２を連設し、該支持筒１
２には安全カバー１３を連設し、支持筒１２の下
方に嵌装した刈刃取付ベース１４の内部を通して
前記インナーシヤフト２により回転させる連結軸
１５を下方に垂設し、該連結軸１５の下部にはナ
ツト１６を螺合して従来形の刈刃を着脱自在に装
着できるように装設して構成する。

４は細径ナイロンコードなどからなる可撓性の
糸刃である。

Ａは椀形の糸刃ホルダーで、該糸刃ホルダーＡ
の上面を前記刈刃取付ベース１４の下面に接合す
るとともに上面中央には前記連結軸１５の下部を
嵌挿し、糸刃ホルダーＡの上面下方に接合する円
板形押え板３の中央部にも前記連結軸１５の下部
を嵌挿して、連結軸１５の下端にナツト１６を螺
合して締着し、糸刃ホルダーＡの上面側と押え板
３の外周との間に形成される楔形の空間Ｃには押
え板３の略半周にわたるようにして長い糸刃４の
中間部が挾着されるように係合して取付け構成す
る。

また、前記糸刃ホルダーＡの直径方向となる外
周２ヶ所には糸刃４を挿通させる放射方向の両挿
通孔５ａ，５ｂをそれぞれ形成し、両挿通孔５
ａ，５ｂからホルダー外周面にかけては彎曲支持
面１７，１７をそれぞれ形成し、両挿通孔５ａ，
５ｂの外方側上下となるホルダー外周面には回転
方向に細長くなる三ヶ月状の膨出部１８，１８を
それぞれ形成し、両挿通孔５ａ，５ｂの内端とな
る回転方向の前後には前記押え板３の外周側から
挿通孔５ａ，５ｂに延出する糸刃４の部分が接触
できる彎曲面の案内突部６，６を前記押え板３の
外周側に向け接近するようそれぞれ突設して構成
する。

［作用］ したがつて、糸刃ホルダーＡによつて保持され
る糸刃４の両端側でホルダー外周より延出する部
分が刃体となり、糸刃ホルダーＡの回転とともに
回転して刈取りを行なうことができ、とくに、樹
木や置石などに接近した場所での芝生や雑草の際
刈りに好適に使用されることになる。

その糸刃４は、その中間部を、糸刃ホルダーＡ
と押え板３の外周より形成される楔形空間Ｃに係
合されて両挿通孔５ａ，５ｂから延出する取付状
態となるが、押え板３の外周側から挿通孔５ａ，
５ｂに延出する糸刃４の部分は彎曲面の案内突部
６，６に接触する状態となり、そのためにその間
の糸刃４の部分が従来のようにゆるんで移動する
ことなく保持されることになり、糸刃ホルダーＡ
から突出量が変化することなく刈取りを正確に行
なうことができることになる。

［考案の効果］ このように本考案は、主杆１の先端側にその内
部のインナーシヤフト２によつて回転させる椀形
の糸刃ホルダーＡを軸架するとともに、該ホルダ
ーＡと、その内部中央に固定した押え板３の外周
によつて形成される楔形空間Ｃに係合する糸刃４
の両端側を糸刃ホルダーＡの直径方向に形成した
両挿通孔５ａ，５ｂに通しそれぞれ外方に延出す
るよう取付けて構成する刈払機において、両挿通
孔５ａ，５ｂの内端両側もしくは一側には前記押
え板３の外周から挿通孔５ａ，５ｂに延長する糸
刃４の部分が接触できる彎曲面の案内突部６を前
記押え板３の外周に向け接近するよう突設して構
成したから、押え板３の外周から挿通孔５ａ，５
ｂに延出する糸刃４の部分が従来のようにゆるん
で移動することのないよう彎曲面の案内突部６に
より保持できることになつてホルダー外周面から
の突出量を不変状態にすることができ、糸刃４に
よる刈取性能を一段と向上させることができ、簡
単な構造にして好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である要部の底面図、
第２図は要部の側断面図、第３図は糸刃ホルダー
の側面図、第４図は第３図の−線における一
部の断面図、第５図は第４図の−線における
断面図、第６図は一部を省略した刈刃機の側面図
を示す。 １……主杆、２……インナーシヤフト、Ａ……
糸刃ホルダー、３……押え板、４……糸刃、５
ａ，５ｂ……挿通孔、６……案内突部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主杆１の先端側にその内部のインナーシヤフト
   ２によつて回転させる椀形の糸刃ホルダーＡを軸
   架するとともに、該ホルダーＡと、その内部中央
   に固定した押え板３の外周によつて形成される楔
   形空間Ｃに係合する糸刃４の両端側を糸刃ホルダ
   ーＡの直径方向に形成した両挿通孔５ａ，５ｂに
   通しそれぞれ外方に延出するよう取付けて構成す
   る刈払機において、両挿通孔５ａ，５ｂの内端両
   側もしくは一側には前記押え板３の外周から挿通
   孔５ａ，５ｂに延長する糸刃４の部分が接触でき
   る彎曲面の案内突部６を前記押え板３の外周に向
   け接近するよう突設して構成したことを特徴とす
   る糸刃取付構造。