JP4112892B2 - エンジンの冷却風吸入口ガード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空冷エンジンの冷却風吸入口に設けられた、異物進入防止用の吸入口ガードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯用刈払機等の空冷エンジンにおいては、冷却ファンを内蔵するファンケースの、クランクケース側の壁面に冷却風取入れ用の複数個の吸入口を設けているものがある。これら吸入口の近傍には、燃料タンクやマフラが配置され、ファンケースとの間のスペースが狭いため作業者が手を触れることはないが、気化器側は空間部があるため、作業者の指が吸入口に入り、冷却ファンに接触する危険性があった。そのため、この部分に危険防止用のガードを設け、作業者の指が入らないようにすることがなされてきた。その一例として、実公昭61−33223号公報、及び実用新案登録第2564419号公報に開示されたものがある。
【0003】
図6は、実公昭61−33223号公報に開示されたエンジンの吸風口のガード体を示す斜視図である。図6において、シリンダ50を有するクランクケース51の一側には、冷却ファンを内蔵するファンケース52が設けられている。ファンケース52とクランクケース51との接続部には複数個の吸風口53,53,53が設けられている。作業者が指を入れる恐れのある吸風口53には、ガード体54がネジ55,55で締着されており、ガード体54には通風孔56,56,・・・が設けられている。これにより危険は防止される。
【0004】
図7は、実用新案登録第2564419号公報に開示されたエンジンの冷却空気吸入孔を示す正面図である。図7において、ファンケース60には軸受支持部61を有し、ファンケース60の軸受支持部61側の壁面62には、冷却空気吸入孔63,64,65と、複数個の静翼66とが設けられている。作業者が指を入れる恐れのある冷却空気吸入孔63には、2点鎖線で示す格子67がはめ込まれ、危険を防止するとともに、異物の進入を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成においては、危険防止を目的としているため、いずれも空気吸入孔の一部にガード体あるいは格子を設けている。その位置は冷却ファンの近傍に位置しており、開口面積は小さく、したがって、この部分の空気流速は速く、刈草や芝等が貼り付き、冷却風取入れ効率が低下し、冷却性を悪化させる恐れがある。また、他の空気吸入孔にはガード等はないため、刈草や芝等は直接シリンダ部に吸い込まれ、冷却フィンの間に詰まって冷却性を損ない、エンジンを焼き付かせる恐れがある。
【0006】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、刈草や芝等を吸い込み、あるいは表面に貼り付いて冷却効率を低下させる恐れのない、エンジンの冷却風吸入口ガードを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するために、第1発明に係るエンジンの冷却風吸入口ガードは、空冷エンジンにおけるクランクケースの一側に設けられて冷却ファンを内蔵するファンケースの、クランクケース側の壁面に開口する冷却風取入れ用の吸入口を有するとともに、クランクケース及びファンケースと別体から成り、吸入口を覆って設けられ、ファンケースからクランクケースの他側に向けて延伸し、異物の進入を阻止する吸入口ガードを有し、吸入口ガードの一端部はファンケースの外周にほぼ沿うとともに、吸入口ガードの他端部はクランクケースの他側の端部近傍に位置することを特徴としている。
【0008】
第1発明によれば、異物の進入を阻止する吸入口ガードを、ファンケースからクランクケースに向けて、吸入口を覆って延伸して設けたことにより、吸入口ガードの外面は吸入口から離れ、かつ、吸入口ガードの開口面積を大きくすることができる。
したがって、吸入口ガードを通過する空気の流速を小さくなり、上記吸入口ガードを表面に貼り付く刈草や芝等は少なく、かつ貼り付いても落ちやすく、目詰まりを低減して冷却効率が低下することを防止できる。
また、吸入口ガードは吸入口の全体を覆っているため、刈草や芝等が内部に進入し、シリンダのフィンに詰まって冷却性を損ない、エンジンを焼き付かせる恐れはない。
さらに、第1発明によれば、吸入口ガードの一端部をファンケースのほぼ外周に沿わせ、吸入口ガードの他端部をクランクケースの他側の端部近傍に位置させたことにより、吸入口ガードで吸入口の全体を覆うことができ、かつ、吸入口ガードの表面の開口面積を十分に大きくすることができる。
そのため、吸入口ガードを通過する空気の流速は非常に小さくなり、上記吸入口ガード表面に貼り付く刈草や芝等が少なく、シリンダのフィンに到達する刈り草や芝等の量も少なくなる。
【0011】
第2発明は、第1発明において、前記吸入口ガードに、前記吸入口とマフラとの間に設けた放射熱防止板を一体形成している。
【0012】
第2発明によると、放射熱防止板と吸入口ガードとを一体構成としたため、構造簡単となり、コストを安くできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るエンジンの冷却風吸入口ガードの実施形態について、図面を参照して詳述する。
【0014】
図1は、第1実施形態の吸入口ガードを備えたエンジンの側面一部断面図であり、図2は図1のA−A矢視図である。図1、図2において、エンジン1のクランクケース2は前部ケース2aと、後部ケース2bとに2分割され、後部ケース2bは冷却ファン3を内蔵するファンケース10を一体に備えている。クランクケース2の上部には冷却フィン4aを有するシリンダ4が取付けられている。クランクケース2の下方には燃料タンク5が配置され、その前部は前部ケース2aの下面にボルト6で定着され、その後部はファンケース10の下部に設けられた取付座11,11に、ボルト6,6により定着されている。シリンダ5の左右方向の一側にはマフラ7が取付けられ、他側には気化器8が取付けられている。ファンケース10には前部ケース2aの前端部近傍に向けて延伸する吸入口ガード20がネジ25,25により締着されている。ファンケース10の後部ケース2b側の壁面12には、後に詳述する冷却用空気を吸入する吸入口13,14が設けられており、吸入口13,14とマフラ7との間には側面熱防止板9と、下方の放射熱を防止する放射熱防止板24とが設けられている。放射熱防止板24は吸入口ガード20と一体に構成されている。
【0015】
図3は後部ケース2bに一体に設けられたファンケース10に、吸入口ガード20を取付けた状態を示す正面図であり、図4はその斜視図である。図3、図4において、ファンケース10の後部ケース2b側の壁面12には、エンジン冷却用の空気を取り入れる、ほぼ半環状をなす吸入口13,14が設けられ、ファンケース10の下部と後部ケース2bの下部とは複数個の補強リブ15により連結されている。吸入口ガード20はファンケ−ス10のボリュウトの外周形状に沿って形成されたほぼ半環状のフランジ部21と、フランジ部21に一端部を固設され、他端部は前述のように前部ケース2aの端部近傍に向けて延伸し、吸入口13,14を覆う半円筒部22とを有している。半円筒部22には、ほぼ全長にわたる複数個のスリット23が設けられ、スリット23の総開口面積は、吸入口13,14の総開口面積より十分に大きく設定されている。フランジ部21はファンケース10の壁面12にネジ25,25により締着されている。吸入口ガード20は樹脂製であるが、金属製であってもよい。
【0016】
本発明の、エンジンの冷却風吸入口ガードは上記のような構成としたため、以下のような効果が得られる。
1)吸入口ガードの半円筒部が、ファンケースの壁面に設けられた吸入口を覆う位置は、吸入口から離れており、かつ半円筒部に設けられたスリットの総面積は吸入口の総面積よリ十分に大きい。そのため、スリットを通過する空気の流速は遅くなり、刈り草等が吸入口ガード表面に貼り付くことは防止され、また、貼り付いても落ち易い。そのため、冷却風の取入れ効率を低下させ、冷却性を悪化させることはない。
2)吸入口ガードは吸入口をほぼ全面にわたって覆っているため、刈り草や芝等がファンケース内部に進入し、シリンダの冷却フィンに詰まり、冷却性を損なってエンジンを焼き付かせる恐れはない。
3)マフラからの放射熱が直接吸入口に当るのを防止する放射熱防止板を設けたため、冷却ファンに供給される冷却風が熱風になることは防止されるとともに、放射熱防止板を吸入口ガードと一体構成としたため、構造簡単でコストが安くなる。
【0017】
図5は第2実施形態の吸入口ガードを示す、エンジンの側面一部断面図である。第1実施形態のものと同一部材には同一符号を付して説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。図5において、吸入口ガード20aのフランジ部21aの下部にL型の取付脚26を設け、ファンケース10の取付座11と燃料タンク5との間に挟み込み、ボルト6により共締めする。効果については第1実施形態のものと同一なので説明は省略する。なお、吸入口ガード20aの先端部に取付脚を設け、前部ケース2aに燃料タンク5と共締めしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、第1実施形態の吸入口ガードを有するエンジンの側面一部断面図である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】吸入口ガードを取付けたファンケースを有する後部ケースの正面図である。
【図4】同斜視図である。
【図5】本発明の、第2実施形態の吸入口ガードを有するエンジンの側面部分断面図である。
【図6】従来の、エンジンの吸風口のガード体を示す斜視図である。
【図7】従来の、エンジンの冷却空気吸入孔を示す正面図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…クランクケース、2a…前部ケース、2b…後部ケース、3…冷却ファン、4…シリンダ、5…燃料タンク、10…ファンケース、11…取付座、12…壁面、13,14…吸入口、20…吸入口ガード、21…フランジ部、22…半円筒部、23…スリット、24…放射熱防止板、26…取付脚。
Claims (2)
- 空冷エンジンにおけるクランクケース(2)の一側に設けられて冷却ファン(3)を内蔵するファンケース(10)の、クランクケース(2)側の壁面(12)に開口する冷却風取入れ用の吸入口(13,14)と、
前記クランクケース (2) 及び前記ファンケース (10) と別体から成り、前記吸入口 (13,14) を覆って設けられ、前記ファンケース (10) から前記クランクケース (2) の他側に向けて延伸し、異物の進入を阻止する吸入口ガード (20) とを有し、
前記吸入口ガード (20) の一端部は、前記ファンケース (10) の外周にほぼ沿い、前記吸入口ガード (20) の他端部は、前記クランクケース (2) の他側の端部近傍に位置することを特徴とするエンジンの冷却風吸入口ガード。 - 前記吸入口ガード (20) に、前記吸入口 (13,14) とマフラ (7) との間に設けた放射熱防止板 (24) を一体形成したことを特徴とする請求項1記載のエンジンの冷却風吸入口ガード。
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