JPH04227838A

JPH04227838A - 界面活性剤組成物及びそれを含有する液体洗剤組成物

Info

Publication number: JPH04227838A
Application number: JP3077733A
Authority: JP
Inventors: John Hawkins; ジョン・ホーキンス; Edward Tunstall Messenger; エドワード・タンストール・メッセンジャー; Robert Hodges; ロバート・ホッジス; William John Nicholson; ウィリアム・ジョン・ニコルソン
Original assignee: Albright and Wilson Ltd
Current assignee: Solvay Solutions UK Ltd
Priority date: 1990-04-10
Filing date: 1991-04-10
Publication date: 1992-08-17
Anticipated expiration: 2010-07-12
Also published as: NO177862C; GB2245280A; IN180345B; SK281633B6; MY107571A; HUT61327A; MA22118A1; FI911710A0; IL97805A0; KR910018527A; ITTO910264A0; EG19920A; AU642228B2; GB9107637D0; DE69122646T3; AU7422591A; NZ237789A; TNSN91023A1; CS101091A3; IL97805A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は界面活性剤を高い水準で
含有する水性界面活性剤系を提供するものである。本発
明の界面活性剤系は、いわゆるグリーン洗剤と組み合わ
されて、洗浄力があまり劣ることなく環境上好ましい洗
濯製品の要求を満足させる配合が可能な、かついわゆる
コンパクト粉末洗剤と充分に競合可能な高濃度液体洗濯
洗剤の製造に特に有用である。

【０００２】

【従来の技術】液体洗濯洗剤は粉末洗剤に比して種々の
利点を有しており、このため全洗濯洗剤市場の大部分を
占めるに至っている。従来の粉末洗剤よりも活性成分が
高濃度であるコンパクト粉末の導入は液体洗剤への傾向
に対する挑戦であった。この挑戦へのに適合のために、
さらに濃縮された液体洗剤を求める市場の要求がある。

【０００３】濃縮液体洗剤に対する能力は、従来の洗剤
界面活性剤系が、水及び界面活性剤の重量当たり３０重
量％以上の濃度でメソ相を形成する傾向があることによ
り限定されていた。メソ相または液晶相は、固体相の順
位度より小いが、伝統的な液体の順位度より大きい、例
えば１または２で、全部が３でないディメンジョンにお
ける順位度を示す相である。

【０００４】約３０％までで、多くの界面活性剤はミセ
ル溶液［Ｌ１−相］を形成し、該溶液中で界面活性剤は
、光学顕微鏡では見えないほど小さな界面活性剤分子の
集合物であるミセルとして水中に分散している。ミセル
溶液は真溶液のように見え、かつ真溶液の挙動を示す。多くの洗剤界面活性剤は約３０％でＭ−相を形成する。この相は六角対称（ｈｅｘａｇｏｎａｌ　ｓｙｍｍｅｔ
ｒｙ）を持つ液晶であり、かつ通常非流動で、ワックス
のような物質である。このような製品は注入可能（ｐｏｕｒａｂｌｅ）ではな
く、明らかに液体洗剤として用いることができない。高
濃度、例えば約５０％以上、通常は６０％以上８０％以
下の濃度範囲では、よく流動する相、即ちＧ−相が形成
される。

【０００５】Ｇ−相は、チキソトロープの、通常は注入
可能な相であるが、典型的には粘稠で、流動特性及び乳
白の外観および希釈下にゲルとなる傾向を有する。これ
は洗濯洗剤として直接用いるには不適当であり、顧客に
は魅力がないものである。より高濃度、例えば約７０％
または８０％以上では、多くの界面活性剤は水和固体を
形成する。特に、ある種の非イオン界面活性剤は、分散
された水のミセルサイズの液滴を含有する液相［Ｌ２−
相］を形成する。Ｌ２−相は水に容易に分散せず、希釈
下でゲルを形成する傾向があるので、液体洗剤として用
いるには不適当であることがわかった。種々の相は、外
観、レオロジー、偏光顕微鏡による表面組織（ｔｅｘｔ
ｕｒｅ）、電子顕微鏡、及びＸ線回折又は中性子散乱の
組み合わせにより認識することができる。

【０００６】本明細書に記載の種々の相に関する説明ま
たは定義として、下記の用語を用いる。“光学的に等方
性の”（ｏｐｔｉｃａｌｌｙ　ｉｓｏｔｒｏｐｉｃ）相
は、平坦な偏光の偏りの平面を回転する傾向がない。一
滴のサンプルを、偏光面が正しい角度である光学的に平
坦な偏光性材料からなる２枚のシートの間に挟み、光を
他方のシートに当てた場合、光学的に等方性のサンプル
はもう一方のシートを通して見たとき、その周囲よりも
実質的に明るくは現れない。光学的に非等方性の材料は
実質的に明るく現れる。光学的に非等方性メソ相は、典
型的にはクロス偏光間で顕微鏡を通して見たときに、特
徴ある表面組織を示すが、光学的に等方性の相は通常暗
い、本質的に特徴のない連続体（ｃｏｎｔｉｎｕｕｍ）
を示す。ニュートン液体は、せん断とは無関係に粘度を
有する。本明細書においては、粘度が１０００ｓｅｃ−
１までのせん断速度で実質的に変わらない場合に、その
液体をニュートン液体という。

【０００７】“ラメラ”（ｌａｍｅｌｌａｒ）相とは、
平行に配列しかつ液状媒体により分離された２層の界面
活性剤の多数からなる層である。該相は固相および液晶
Ｇ−相を含む。Ｇ−相はラメラのオープンドメインの形
態で、または界面活性剤の同心円偏球シェル（ｃｏｎｃ
ｅｎｔｒｉｃ　ｓｐｈｅｒｏｉｄａｌ　ｓｈｅｌｌ）か
ら形成された球晶として存在することができる。この明
細書で“ラメラ”という用語は、少なくとも部分的に前
者のタイプである組成物のために用いられる。少なくと
も大部分の後者のタイプの組成物は“球晶状”（ｓｐｈ
ｅｒｕｌｉｔｉｃ）という用語が用いられる。

【０００８】Ｌ１−相は、偏光顕微鏡にもとずく表面組
織を示さない、流動性の、光学的に等方性のかつ典型的
にはニュートン液体である。電子顕微鏡で非常に高い倍
率でのみ表面組織を解明することができ、Ｘ線又は中性
子散乱では対象ビームに接近したごく小角度散乱のみを
与える。Ｌ１−相の粘度は通常低いが、濃度が上部相境
界に近づくときに充分に上げることができる。これはミ
セルの形状が球状から棒状に変化することを表している
ものと考えられる。

【０００９】Ｍ−相は典型的には非流動性で異方性の、
ワックスに似た製品である。このものは偏光顕微鏡で特
徴ある表面組織を与え、電子顕微鏡では棒状の表面組織
を与え、そしてＸ線又はニュートロン回折より六角回折
像（これは通常は４〜１０ｎｍの繰り返し間隔に対応す
る値での主要ピークからなり、時には、最初は主ピーク
のＱ値の平方根３倍、次は２倍のＱ値での高順位のピー
クからなるものである。）を与える。Ｑは運動量移動ベ
クトルであり、式：Ｑ＝２π／ｄによる繰り返し格子間
隔　ｄに関するものである。

【００１０】Ｇ−相は、注入可能な、チクソトロープで
、異方性の製品である。このものは、典型的には粘稠に
見え、流れる際に特徴的な“べとべとした”（ｓｍｅａ
ｒｙ）外観を有する、乳白の製品である。該相は、偏光
顕微鏡での特徴的な表面組織を形成し、凍結破砕製品は
電子顕微鏡でのラメラ外観を有する。Ｘ線回折又は中性
子散乱は同様に４〜１０ｎｍ、通常は５〜６ｎｍの間に
典型的なピークを有するラメラ構造を表す。高順位ピー
クは、それが存在したときには、主ピークのＱ値の２倍
または整数倍以上で現れる。

【００１１】Ｌ２−相はＬ１−相に似ているが、水での
希釈は容易でない。種々のメソ相を特徴づける、偏光顕
微鏡を用いて観察しうる他の表面組織についての詳細な
説明は、Ｒｏｓｅｖｅａｒｅの古典的論文（ＪＡＯＣＳ
，第３１巻，６２８頁）に見いだすことができる。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】洗濯用洗剤は通常界面
活性剤およびビルダーを含有している。ビルダーは界面
活性剤がより効果的に働く助けをなし、それにより界面
活性剤の必要量が実質的に減少される。ビルダー入り液
体洗剤は、通常約１０〜１５％の界面活性剤と２０〜３
０％のビルダーを含んでいる。ビルダーが存在しないと
、許容しうる性能をうるためには２倍以上の量の界面活
性剤が要求される。界面活性剤はビルダーよりも高価で
あるから、ビルダーは一般的にはコスト効果遂行上必須
と考えられている。

【００１３】最もコスト効果のよい洗剤用ビルダーは、
ある環境下に水性植物の過度な成長に寄与するという主
張があった。これはビルダー未含有の洗濯洗剤を求める
公衆の要求を誘った。市場に供されている主なビルダー
未含有洗濯用製品は、従来界面活性剤を非常に高いレベ
ルで、例えば３０〜４５％含ませることにより、ビルダ
ーの不足を補った。しかしながら、このような高濃度で
、許容しうる洗濯性能上必要な種々の少量成分と共に合
体して安定な組成物にするには、エタノールおよび／ま
たはグリコールのような溶剤を用いて、通常洗剤組成物
の約１０重量％の濃度にする必要があった。溶剤を用い
ないと、粘稠なメソ相の形成のために、界面活性剤の高
濃度化（例えば、界面活性剤および水の合計重量当たり
３０〜５５重量％の範囲で）は、液体洗剤では通常達成
することができない。このものは粘度が高いので、その
製品は注入可能でない。一般には、多くの国々の消費者
は、１．５パスカル以下、特に１パスカル以下、例えば
０．４〜０．９パスカルの粘度を有する製品を期待して
いる。本明細書に引用の粘度は、特記しない限り、すべ
てＢｒｏｏｋｆｉｅｌｄ　ＲＶＴ　粘度計；スピンドル
４；１００ｒｐｍ；２０℃　で測定されたものである。

【００１４】前記溶剤の使用は、性能上の寄与もなく配
合コストを増大させるのみならず、環境破壊源としての
厳しい非難を招くことになる。市販されている、ビルダ
ーまたは溶剤のどちらかを用いない洗濯用製品は、従来
界面活性剤濃度が低く、充分な性能を与えなかった。上
記溶剤を含む配合物中の界面活性剤は、ビルダーの不足
を補うために高水準が要求されるので、要求使用量は通
常のビルダー入り液体洗剤の量と同じである。従って、
このものはコンパクト粉末洗剤とは比較にならない。更
に、溶剤は界面活性剤構造を破壊する傾向があるから、
配合物中の固体ビルダーを懸濁することができない。

【００１５】

【課題を解決するための手段】従って本発明は、一つの
目的として、液体洗剤の配合の問題を解決する濃縮され
た界面活性剤系を提供するものであり、該系は、（ａ）
高濃度の界面活性剤を、例えば界面活性剤と水の合計重
量当たり３０〜５５重量％の範囲で、含有し；（ｂ）上
記濃度で通常示すメソ相の粘度よりも低濃度、例えば１
．５パスカル以下、好ましくは１パスカル以下を有し；
そして（ｃ）溶剤の高濃度の存在に依存しないものであ
る。

【００１６】本発明の第２の目的は、固体懸濁特性を有
し、有用な固体粒子の安定な懸濁物を形成すために用い
ることができる濃縮された界面活性剤系を提供するもの
である。特に、本発明は、高濃度界面活性剤を用い、許
容しうる粘度で安定に懸濁されたビルダーを含有する液
体洗剤の配合における問題の解決を与えるものである。

【００１７】本発明者らは、実質的に溶剤の存在を要求
しない、高濃度で界面活性剤を含有する安定な均一な洗
濯用洗剤の製法を見いだした。さらに、ビルダーのよう
な有用な固体を高濃度水性界面活性剤に懸濁してコンパ
クト粉末洗剤と同等の流動性であり、ビルダーを含む安
定な懸濁した液体洗剤を提供する方法を見いだした。

【００１８】少なくとも１種の比較的溶解性の低い界面
活性剤と共に、比較的可溶性の界面活性剤、例えばアル
キルポリアルキレンオキシサルフェートのような、低曇
り点（例えば０℃以下）を有する界面活性剤と、明確な
Ｍ−相を形成しうる界面活性剤とのある種の混合物が、
通常全界面活性剤の約３０〜５５％の濃度で、特異な性
質を示す系を形成することがわかった。本発明者らは、
この組成物が新規なものであると信ずる。その特性は一
般的にはつぎのものを含む。しばしば識別し得る降伏点
を有する、粘稠な、粘液状の特性を与える注入可能性；
通常Ｇ−相で観察されるものに似たラメラ流動パターン
；複屈折；および大低の場合は、小角度Ｘ線回折または
中性子散乱によるＭ相の典型的な六角対称。

【００１９】これら新規な組成物のいくつかは、長く放
置すると２層に分離する傾向があり、１つの層は外観が
実質的に透明で、光学的に等方性でありかつ挙動上実質
的にニュートン性であり、他の層は典型的なＧ−相であ
る。クロス偏光または偏差干渉コントラストを用いた光
学顕微鏡では、Ｍ−相またはＧ−相のどちらかに似た、
あるいはその中間の、またはせん断の適用および解除に
より交互に両相となる表面組織が現れる。

【００２０】本発明の新規な系は便宜上“注入可能な六
角相”（ｐｏｕｒａｂｌｅ　ｈｅｘａｇｏｎａｌ　ｐｈ
ａｓｅ）という。本発明者らは、これらの通常でない特
性の可能な説明の一つとして、該系は通常Ｍ−相に存在
する組成物であるが、Ｍ／Ｇ相境界に非常に接近してい
る（または広い、不明瞭なＭ／Ｇ相境界領域を示す）の
で、せん断によりＧ−相に転移するものであるというこ
とができる。適用せん断のもとで相転移する能力がある
ために、本発明のある種の注入可能な六角相は、せん断
センサーとしての適用可能性を有する。この注入可能な
六角相は、５０％以上、通常は６０〜８０％の活性濃度
で典型的に生じる通常のＧ−相よりも、より希釈される
。また、該六角相は、上記の典型的な濃度範囲の低部で
生じるＧ−層よりも粘稠である。

【００２１】本発明者らは、さらに充分な電解質が前記
注入可能な六角相に添加された場合に、実質的にニュー
トン性の、流動性の、実質的に光学的等方性の液体が形
成され、この液体はＸ線または中性子回折プロットにお
いて少なくとも１つの特異なピークを示し、例えば六角
ラメラまたは球晶系の存在を示唆していることを見いだ
した。溶液がニュートン性で、構造のない、そして通常
透明なミセル溶液であることから、これらの観察は全く
予期し得ないことである。しかしながら、特異なピーク
は六角のまたはラメラ構造の存在と、通常は４．５〜６
．５ｎｍ（時には、１０ｎｍまで）の領域における強い
ピークと一致する。組成物はミクロ分散したメソ相を示
すことがでる。証拠は、小さい、例えば可能ならば０．
１ミクロン以下のＭ−相、または可能ならばＧ−相、ま
たは同心円球晶の粒子の分散物と一致しているものと信
ぜられる。該組成物は優れた洗浄性能を示し、通常の溶
剤を含有する液体洗剤の粘度と類似の粘度で配合するこ
とができる。

【００２２】界面活性剤脱溶解剤（ｄｅｓｏｌｕｂｉｌ
ｉｓｅｒ）、例えば界面活性剤を脱溶解する電解質を組
成物に充分に溶解させた場合は、界面活性剤は安定な、
乳白で、チキソトロープの、固体物質、例えば固体ビル
ダーの粒子を懸濁しうる系を形成する。該組成物は通常
のビルダー入り液体洗剤よりも実質的に高濃度の界面活
性剤を含む。

【００２３】従って、本発明は水、および組成物の３０
〜５５重量％の全界面活性剤を含み、小角度Ｘ線回折お
よび／または中性子散乱により六角対称を示し、かつせ
ん断を適用したとき注入可能な、界面活性剤組成物を提
供するものである。本発明は、第二の態様によれば、電
解質の不存在下に注入可能な、上述の六角相を形成しう
る水と界面活性剤との混合物を、実質的にニュートン液
体および好ましくは光学的に等方性の液体を形成するに
充分に溶解された電解質と共に含有する液体洗剤組成物
を提供するものである。

【００２４】本発明は、第三の態様によれば、水と界面
活性剤との合計重量当たり３０〜５５重量％の界面活性
剤と水との混合物、および中性子散乱および／またはＸ
線回折ピークを４〜１０ｎｍ、好ましくは７ｎｍ以下、
例えば４．５〜６ｎｍの間に有するニュートン液体及び
好ましくは光学的に等方性の液体を形成するに充分に溶
解された電解質を含有する液体洗剤組成物を提供するも
のである。

【００２５】本発明は、第四の態様によれば、上記第二
の態様に定義したような、または第三の態様による組成
物を提供しうる、水と界面活性剤との混合物；および安
定な、チキソトロープな球晶状組成物を与えるのに充分
に溶解された、界面活性剤脱溶解剤、例えば界面活性剤
を脱溶解する電解質を含有する、注入可能な懸濁媒体を
提供するものである。好ましくは、該懸濁媒体は、懸濁
した固体粒子、例えばゼオライトのようなビルダーの粒
子を含んでいる。

【００２６】本発明は、他の特徴によれば、（ａ）少な
くとも１種の比較的可溶性の界面活性剤、例えばアルキ
ルエーテルサルフェートまたはオレフィンスルホネート
のような２０％濃度で０℃以下の低曇り点を有するもの
と、少なくとも１種の比較的不溶性の界面活性剤（これ
は好ましくは非イオン性エトキシレートおよび／または
アニオン界面活性剤からなるものである）とからなる界
面活性剤混合物であって、該混合物は５０重量％以下の
全界面活性剤濃度で注入可能な六角相を形成することが
でき、かつ添加電解質の不存在下に該注入可能な六角相
を形成するのに充分な量存在しているもの、および（ｂ）前記組成物が実質的にニュートン液体および好ま
しくは実質的に光学的に等方性の液体に転移するのに充
分な、洗剤組成物に溶解された電解質、を含有する液体
洗剤組成物を提供するものである。

【００２７】本発明は、さらに他の特徴によれば、（ａ
）界面活性剤および水の合計量当たり３０〜４５重量％
の全界面活性剤、該界面活性剤は、全界面活性剤当たり
２０〜５０重量％のアルキルポリエチレンオキシサルフ
ェート、全界面活性剤当たり２０〜５０重量％の石鹸お
よび全界面活性剤当たり２〜１５重量％のポリエチレン
オキシ非イオン界面活性剤、場合により少量のアニオン
界面活性剤からなるもの、および（ｂ）好ましくはカルシウム塩からなる電解質２〜１０
重量％、を含有する組成物を提供するものである。

【００２８】界面活性剤は、典型的には界面活性剤と水
の合計量当たり３０〜５５重量％、通常は３５〜５０重
量％、例えば３８〜４５重量％の合計濃度で存在してい
る。該界面活性剤は組成物の全重量当たり２５〜４５重
量％、例えば２８〜４２重量％の割合で存在しているこ
とが好ましい。

【００２９】本発明に用いられる界面活性剤は、典型的
には可溶性界面活性剤、特に明確にＭ−相を形成し、か
つ好ましくはアルキルエーテルサルフェートのようにＧ
−相を形成するものである。良好な液体洗剤を提供する
ため、および安定な球晶状懸濁媒体を得るために、界面
活性剤は付加的に比較的不溶性の界面活性剤、特にＬ−
相を形成するもの、例えば比較的ＨＬＢの低い非イオン
界面活性剤および／または０℃以上の曇り点を有するア
ニオン界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウムおよび／またはナトリウム石鹸を含有するも
のが好ましい。

【００３０】「可溶性」という用語は、界面活性剤に関
しては、しばしば通常の意味とやや異なる感覚で用いら
れる。多くの洗剤は多くの割合で水に溶解し均一な組成
物を形成する。それにもかかわらず、アルキルエーテル
サルフェートのごときものは一般にはアルキルベンゼン
スルホン酸ナトリウムのごときものよりも可溶であると
認識されている。溶解度は、比較的濃縮された、例えば
２０％のＬ１溶液の低曇り点によって、または水性電解
質への高溶解性によって認識されてる。高溶解性は、濁
りまたは相分離を起こすことなく与えられた電解質の溶
液に添加することのできる界面活性剤の量として、ある
いは逆に同じ効果を与えることなく、与えられ濃度で界
面活性剤のＬ１溶液に添加することのできる電解質の量
として表される。高溶解の他の表示は高い臨界ミセル濃
度、即ち界面活性剤がミセルを形成する最低濃度および
真溶液として存在する濃度以下である。

【００３１】本発明に用いられるより可溶性の界面活性
剤の２０％水性Ｌ１ミセル溶液は、０℃以下、特に−２
℃以下、より好ましくは−５℃以下の曇り点を有するも
のが好ましい。好ましい一つの態様によれば、より可溶
性の界面活性剤は水との二成分混合物において明確なＭ
−相境界を示すものである。

【００３２】界面活性剤混合物の溶解性の低い成分は、
好ましくは２０％のミセル水溶液において−２℃以上、
例えば０℃、特に５℃以上の曇り点を有するもの、また
は（非イオンエトキシレートの場合は）３０℃以下、例
えば２０℃以下の逆曇り点を有するものである。特別の
態様によれば、低溶解性成分は水との二成分混合物にお
いてＬ２−相を形成することができる。

【００３３】界面活性剤混合物は、界面活性剤重量当た
り少なくとも２０％，特に２０〜７５％，より好ましく
は２５〜５０％，最も好ましくは２９〜４０％の少なく
とも１種の比較的可溶性の界面活性剤を含有することが
好ましい。典型的には、より可溶性の界面活性剤の濃度
は、組成物全重量当たり約８重量％以上、特に１０重量
％以上、好ましくは１２重量％以上が要求されることが
わかった。可溶性界面活性剤は、好ましくは非イオン界
面活性剤、例えばアルキルエーテルサルフェート、トリ
エタノールアミン石鹸、カリウム、アンモニウムあるい
は有機置換アンモニウムオレフィンスルホネートまたは
パラフィンスルホネート、アンモニウムあるいはアルキ
ルアンモニウム、例えばエタノールアミンアルキルサフ
ェートまたはトリエタノールアミンアルキルベンゼンス
ルホネート、からなる。

【００３４】好ましい可溶性界面活性剤はアルキルエー
テルサルフェートであり、、天然脂肪酸またはＣ１０〜
２０、例えばＣ１２〜１４の合成アルコールを１〜２０
、好ましくは２〜１０、例えば３〜４個のエチレンオキ
シ基でエトキシ化し、エトキシ化生成物を硫酸化剤と反
応させ、得られたアルキルエーテル硫酸を塩基で中和す
ることにより得られるものが好ましい。アルキルエーテ
ルサルフェートという用語は、アルキルグリセリルサル
フェート、アルキルグリセリルポリエトキシサルフェー
ト、アルキルプロポキシサルフェート、およびランダム
またはブロック共重合したアルキルエトキシ／プロポキ
シサルフェートを包含する。

【００３５】カチオンは典型的にはナトリウムであるが
、カリウム、リチウム、カルシウム、アンモニウムまた
は脂肪族炭素数６個までのアルキルアンモニウムイオン
、例えばモノエタノールアンモニウム、ジエタノールア
ンモニウム、トリエタノールアンモニウム、トリメチル
アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、およびトリ
エチルアンモニウムも選択しうる。アンモニウム及びエ
タノールアンモニウム塩は一般的にナトリウム塩よりも
可溶である。

【００３６】従って、アルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウムは本発明の界面活性剤混合物の可溶性の低い成分
として用いることができるが、アルキルベンゼンスルホ
ン酸トリエタノールアミンは、可溶性成分として用いる
ことができる。アルキルエタノールサルフェートに加え
て、またはそれに代えて、可溶性成分は例えば、Ｃ１０
〜２０、例えばＣ１２〜１８、特にＣ１２〜１４または
Ｃ１４〜１８のオレフィンスルフォネート、Ｃ１０〜２
０、特にＣ１２〜１８のパラフィンスルホネートまたは
Ｃ１０〜２０、例えばＣ１２〜１８のアルキル硫酸アン
モニウムまたはアミン、特にアルキル硫酸アンモニウム
またはモノ−、ジーあるいはトリーエタノールアンモニ
ウム、またはトリエタノールアミン石鹸、またはアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩を含むことができる。

【００３７】界面活性剤はＣ８〜２０、例えばＣ１０〜
１８の脂肪族石鹸を包含することが好ましい。石鹸は飽
和または不飽和、直鎖または分岐鎖のものでよい。好ま
しい例としては、ドデカノエート、ミリステート、ステ
アレート、オレエート、リノレエート、リノレネート、
パルミテートおよびココナツおよび獣脂酸およびこれら
の水可溶性塩類を包含する。

【００３８】石鹸のカチオンは、もし石鹸が界面活性剤
の低溶解性成分の少なくとも１部を構成している場合は
ナトリウムであり、エテールサルフェートに関して上記
したものいずれでもよい。しかしながら、エタノールア
ミン石鹸、および特にトリエタノールアミン石鹸は、可
溶成分として冷却貯蔵性および洗浄特性がとくに良いの
で好んで用いられる。一態様によれば、石鹸および／ま
たはカルボン酸は全界面活性剤当たり少なくとも２０重
量％、より好ましくは２０〜７５重量％、最も好ましく
は２５〜５０重量％、例えば２９〜４０重量％の合計割
合で存在させることが好ましい。

【００３９】界面活性剤は、他のアニオン界面活性剤、
例えばタウライド、イセチオネート、エーテルスルホネ
ート、脂肪族エステルスルホネート、またはさほど好ま
しくはないが、スルホスクシネートまたはスルホスクシ
ナメートを含有することができる。好ましくは、他の界
面活性剤を全界面活性剤当たり４５重量％以下、より好
ましくは４０重量％以下、最も好ましくは３０重量％以
下、例えば２重量％以下存在させることである。

【００４０】界面活性剤は一種または好ましくはそれ以
上の非イオン界面活性剤を含有することが好ましい。該
界面活性剤としては、２〜２０、特に２．５〜１５個の
エチレンオキシ基でエトキシ化されたＣ８〜２０、好ま
しくはＣ９〜１８のアルコールが好ましい。該アルコー
ルは、脂肪アルコールまたは合成アルコール、例えば分
岐アルコールであることができる。非イオン成分は６〜
１６．５、特に７〜１６、例えば８〜１５．５のＨＬＢ
を有することが好ましい。上記値の集合したＨＬＢを有
する非イオン界面活性剤１種またはそれ以上の混合物が
特に好ましい。

【００４１】存在させることのできる他のエトキシ化非
イオン界面活性剤としては、Ｃ６〜１５のアルキルフェ
ニルエトキシレート、エトキシ化脂肪酸、エトキシ化ア
ミンおよびエトキシ化アルキルソルビタンおよび／また
はグリセリルエステルを包含する。存在させることので
きる他の非イオン界面活性剤としては、アミンオキサイ
ドおよび脂肪酸アルカノールアミド、例えばココナツモ
ノエタノールアミド、ココナツジエタノールアミドを包
含する。

【００４２】非イオン界面活性剤の割合は、界面活性剤
全量当たり少なくとも２重量％で、通常は４０重量％以
下、好ましくは３０重量％以下、例えば３〜２５重量％
、特に５〜２０重量％が好ましい。界面活性剤は、場合
により両性および／またはカチオン性界面活性剤、例え
ばベタイン、イミダゾリン、アミドアミン、第４級アン
モニウム界面活性剤、および特に獣脂基のような２個の
長鎖アルキル基を有するカチオン性織物調節剤を含有す
ることもできる。

【００４３】本発明の注入可能な六角相組成物は、典型
的には、４〜６ｎｍの間に（ｄ格子間隔）に鋭い主Ｘ線
／中性子回折ピークを、主ピークのＱ値の平方根３倍、
および２倍のＱ値に高順位ピークと共に示すものである
。

【００４４】本発明の液体洗剤組成物は、実質的に光学
的に等方性の溶液を与えるのに充分な電解質を含有する
ことが好ましい。これは球状または棒状の界面活性剤ミ
セル、および／またはミクロ分散したメソ相を包含する
ことができる［該メソ相は、Ｍ−相の小粒子、球晶およ
び／または多分Ｇ−相からなる、水性連続体に分散した
ものである］。またこれは流動性の、多分ニュートン液
体で、通常０．１〜０．７ポアズ、好ましくは０．２〜
０．５ポアズの範囲の粘度を有する。該洗剤は乳白剤、
またはその外観を変えるための他の添加剤を含有するこ
とができる。

【００４５】しかしながら、非界面活性添加剤の不存在
では、典型的には実質的に透明またはややかすんでおり
、識別し得る複屈折を示さない。該溶液は容易に水で希
釈、または分散され、中間的メソ相を形成しない。該洗
剤は典型的には、４〜７ｎｍ間で明瞭で、かなり広いピ
ークと共に、小角度Ｘ線散乱を示す。典型的には、該洗
剤は少量の水で希釈すると粘度の僅かな増加を示す。こ
れはメソ相の分散したミクロ粒子の形状の変化の現れで
あり、特徴として球状は少なく、棒状が多くなる。典型
的には、本発明の洗剤組成物は、０．４〜１．５パスカ
ルの粘度を有し、界面活性剤と水の合計重量当たり約３
５〜４０重量％の界面活性剤で最低粘度を有する。

【００４６】界面活性剤および電解質とは別に、洗剤は
少量の添加剤、例えば酵素、染料、香料、乳白剤、消泡
剤、防腐剤、汚物懸濁剤、および粘度の改良を望むなら
、ヒドロトロープを含有することが好ましい。溶剤は、
好ましくは存在させず、または５重量％以下、例えば３
重量％以下、特に２重量％以下、最も好ましくは１重量
％以下存在させる。電解質は炭酸および／または珪酸ナ
トリウムまたはカリウムのような塩基性電解質からなる
ものが好ましい。これら電解質は、洗浄液のアルカリ性
ｐＨを維持することおよびビルダーとして機能すること
の利点を有する。

【００４７】存在させることのできる他の電解質は、ク
エン酸塩、ニトリロトリ酢酸塩、エチレンジアミンテト
ラ酢酸塩のようなビルダー、並びに塩化物、臭化物、蟻
酸塩、酢酸塩および硝酸塩のような中性塩、または硼酸
塩のような緩衝剤を包含することができる。低粘度にす
るために電解質中にカリウム塩を含有させることは好ま
しいことであが、主にコストの理由から、ナトリウムを
用いることが好ましい。リチウムおよびセシウム塩もま
た試みることができるが、商業的配合において使用する
ことは好ましくない。

【００４８】燐酸塩および／または縮合燐酸塩、例えば
ピロ燐酸カリウムまたはトリポリ燐酸ナトリウムを含む
ことができるが、燐酸塩未含有の組成物の提供が本発明
の特別な価値である。ホスホン酸塩、例えばアセトジホ
スホン酸塩またはアミノメチレホスホン酸塩、例えばア
ミノトリス（メチレンホスホン酸塩）、エチレンジアミ
ンテトラキス（メチレンホスホン酸塩）およびジエチレ
ントリアミンペンタキス（メチレンホスホン酸塩）もま
た用いることができる。

【００４９】電解質は飽和濃度まで、または界面活性剤
が溶液から塩析して濁りを生じる濃度まで存在させうる
が、０℃でその飽和濃度を越えないようにすることが好
ましい。このため、電解質は実質量、例えば硫酸ナトリ
ウムの２重量％以上含有すべきではない。硫酸ナトリウ
ムの含有量は１重量％以下が好ましい。全電解質濃度は
典型的には、組成物全重量当たり２〜１５重量％、より
好ましくは３〜１０重量％、例えば４〜５重量％である
。濁りを生ずる濃度以上の，溶解された電解質濃度が固
体懸濁系を形成するために要求される。

【００５０】本発明の固体懸濁系は、実質的に、例えば
ヨーロッパ特許第０８６６１４号、同第１７００９１号
および／または同第１５１８８４号に記載されているよ
うな構造を有する。組成物は実質的に上記ヨーロッパ特許の一般的教示に従
って製造および配合することができるが、ここに教示の
界面活性剤および界面活性剤濃度が使用される。等方性
の溶液の導電率は、電解質を連続して加えるときに測定
される。濁りが観察されそして導電率が最初の最低値を
経たときは、配合物は導電度トラフ（ｃｏｎｄｕｃｔｉ
ｖｉｔｙ　ｔｒｏｕｇｈ）内で、異なる界面活性剤濃度
で製造することができ、安定性を有する極限粘度を決定
するために、２０，０００Ｇの遠心分離により試験され
る。

【００５１】典型的には、懸濁系は球晶状であり、本発
明の等方性液状組成物と類似のＸ線回折ピークを示すが
、小角度散乱および強いラメラピークを有する。懸濁系
は農業用または園芸用の農薬、またはオイル掘削マッド
として用いられる増量剤、例えばカルサイトまたはバラ
イト、染浴または印刷ペーストに用いられる顔料または
分散染料等の粒子を懸濁させることができる。また、本
発明の組成物は、切削液、潤滑剤、作動液、熱交換液ま
たは類似の機能性液体としての適用も可能であることが
わかった。

【００５２】固体懸濁系は、たっぷりビルダーが入った
液体洗剤を得るためには、固体ビルダー粒子を含有する
ことが好ましい。好ましいビルダーはゼオライトである
が、トリポリ燐酸ナトリウムまたはこれとゼオライトと
の混合物も含まれる。ビルダーは組成物の４０重量％ま
で、例えば１５〜３０重量％の濃度で存在させることが
できる。［ビルダーの溶解部分を含む］溶解電解質の必
要量は、典型的には組成物全重量当たり８〜２０重量％
、例えば１０〜１８重量％である。また、組成物は洗浄
クリームとして用いられる不活性みがき粉（ａｂｒａｓ
ｉｖｅ）を含有することができる。

【００５３】本明細書では、電解質は界面活性剤ではな
く、溶液中でイオンになる水可溶の化合物を意味する。充分に高濃度で存在するときに界面活性剤が溶液から塩
析する傾向のある電解質が好ましい。組成物のｐＨは中
性か、好ましくはアルカリ性、例えば７〜１２、より好
ましくは８〜１２、最も好ましくは９〜１１である。

【００５４】本発明の組成物は、場合により少量のヒド
ロトロープ、例えばキュメンスルホン酸ナトリウム、ト
ルエンスルホン酸ナトリウムまたはキシレンスルホン酸
ナトリウムを、組成物全重量当たり５重量％まで、好ま
しくは２重量％以下で、例えば０．１〜１重量％含有す
ることができる。ハイドロトロープは界面活性剤の構造
を破壊する傾向があるので、過剰量用いないことが重要
である。ハイドロトロープは主に配合物の粘度を低下さ
せるために有用であるが、多すぎると配合物を不安定に
する。

【００５５】本発明の組成物は通常の洗剤添加剤、例え
ば汚物懸濁剤（典型的にはナトリウムカルボキシメチル
セルローズ）、蛍光剤、金属イオン封鎖剤、消泡剤、着
色剤、酵素、酵素安定剤、防腐剤、染料、香料、織物調
節剤、例えばカチオン織物柔軟剤、乳白剤または化学的
に両立しうる漂白剤を包含することができる。過酸素漂
白剤、特に、例えばカプセル化により保護されている漂
白剤は、通常の液体洗剤よりも本発明の配合物では分解
に対してより安定であることがわかった。

【００５６】組成物は溶剤を含有していてもよいが、ヒ
ドロトロープのように、溶剤は界面活性剤構造を破壊す
る傾向がある。更に、ヒドロトロープのように、溶剤は
洗浄性能を実質的に改良することなく配合の費用を高め
る。　また、溶剤は環境上の理由からも望ましくなく、
本発明の本来の価値は溶剤未含有組成物の提供にある。従って、組成物は、その重量当たり６重量％以下、より
好ましくは５重量％以下、最も好ましくは３重量％以下
、特に２重量％以下、殊に１重量％以下、例えば０．５
重量％以下の水溶性アルコールのような溶剤を含有する
ことができる。等方性の液状組成物は本質的に水未含有
であることが好ましい。

【００５７】本発明の洗剤組成物または懸濁媒体は、注
入可能な六角相を形成する水中濃度で界面活性剤混合物
を得、乳光のチクソトロープ六角相を透明な流動性の光
学的に等方性であるニュートン溶液に転移するのに充分
な、またはニュートン溶液を乳白懸濁媒体に転移するの
に充分な電解質を加えることにより製造することができ
る。しかしながら、可溶性の小さい界面活性剤を加える
前に、電解質に硫酸エーテルまたは他の可溶性界面活性
剤を加えることにより、六角相の形成を避けることが好
ましい。

【００５８】

【実施例】以下に示す実施例により本発明を説明するが
、例中の全ての割合は組成物全重量当たりの重量％であ
る。以下の第２、３及び４表に示した組成物（但し、比
較例である例２０は除く）は全て流動性の液体であり、
優れた洗浄能力を有していた。各例の残部は水である。

【００５９】ある種の組成物は小角度Ｘ線回折により調
べられた。実施例６、８、１１、１２および１３の場合
は、注入可能な六角相組成物、即ち表に示した組成物（
但し電解質［炭酸ナトリウム］の添加なし）に基いてＸ
線スペクトルをプロットした。実施例１４および１５の
場合は、遊離の酸を中和するために充分な水酸化ナトリ
ウムが加えられた。他の全ての例のＸ線回折は完全な配
合物に基づくものである。

【００６０】図１〜図１８は、第７表に記載のＸ線回折
パターンをプロットしたものである。図４は散乱のアラ
インメントを説明するための等高線平面である。その他
の場合殆どは、散乱は未散乱ビームの周りに分布してい
た。各図中の“＋”プロットはサンプルのもので、“×
”は比較サンプルと一緒にプロットした空のサンプルセ
ルのものである。各々の場合、４〜１０ｎｍの繰り返し
間隔を有する繰り返し構造特徴の存在の対応する瞬間移
動値を有する大きなピークが見られた。

【００６１】電解質を含まない場合［注入可能な六角相
］は、高順位効果に起因する最初のピークの間隔の各々
平方根３分の１および半分における２つの実質的に小さ
いピークがあった。高順位ピークが幾つかのサンプルで
検出された。これらの間隔は六角対称に起因するもので
ある。実施例１４の場合は、水酸化ナトリウムを添加し
て構造を変化させた。９．４ｎｍの繰り返し間隔を有す
る構造特徴に対応するピークは第２および第３順位ピー
クに付随しており、ラメラ構造を示した。

【００６２】透明な等方性の液体である実施例１６、１
７および１８は、各々高順位散乱の確たる証拠を有しな
い単一の比較的広いピークを示した。実施例１９はラメ
ラまたは球晶構造を示唆する第２順位散乱の表示を示す
。球晶状懸濁媒体である実施例２３および２４はゼオラ
イト含有ビルダー入り洗剤液体である。実施例２１およ
び２２はそれぞれ透明液体よりも強い、鋭い主ピークを
与えたが、明瞭な高順位特徴を有してはいなかった。電子顕微鏡および光学顕微鏡は、これらがはっきりした
球晶を包含していることを示した。

【００６３】

【表１】

【００６４】

【表２】

【００６５】

【表３】

【００６６】

【表４】

【００６７】実施例１５％Ｗ／ＷＬＡＢＳ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　５．０ＫＮＳ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１
０．０２５−７　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　５．０ココナツ脂肪酸　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　−ラウリン酸　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　−ＣＢＳ／Ｘ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　０．２水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　残部トリエタノ
ールアミン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　−水酸化ナトリウム　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　４．０３炭酸ナトリウム　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−
ｐＨ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　９．００１％ｐＨ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　９．００この実施例は水性界面活性剤および蛍光
漂白剤を混合し、注入可能な六角相を形成し、次いで塩
基を加えて、透明な、流動性の、等方性のニュートン液
体が形成された。

【００６８】実施例１６下記の成分を混合した。ココナツ脂肪酸は注入可能な六
角相の形成を避けるために最後に添加した。％Ｗ／ＷＬＡＢＳ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５ＫＳＮ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　１２９１−２．５　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　４９１−１２　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２
ＯＢ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　１ココナツ脂肪酸　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１
０トリエタノールアミン　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　５炭酸カリウム　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　５．５ＳＤＴＰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　１ＣＢＳ−Ｘ　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　０．２
ＳＸ−９３　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５香料　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　０．４酵素　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
０．２染料（青＋緑）　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　０．４２乳白剤　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　０．５

【００６９】実施例１７ＫＳＮに代わりにＣ１２〜１６α−オレフィンスルホネ
ート１２％Ｗ／Ｗを使用して、実施例１６を繰り返した
。安定で均一な生成物が得られた。

【００７０】実施例１８ＫＳＮに代わりにＣ１２〜１４アルキルスルホネート１
２％Ｗ／Ｗを使用して、実施例１６を繰り返した。安定
で均一な生成物が得られた。

【００７１】実施例１９〜２４の組成物は第５表に示し
た順序で各成分を混合して製造した。各々残部は水であ
る。

【００７２】

【表５】

【００７３】実施例１９の組成物は完全に配合された透
明な液体洗剤であり、例２０の組成物は対応する電解質
未含有の界面活性剤系で比較のためのものである。実施
例２１及び２２の組成物は安定で沈降せず球晶のゼオラ
イト入り洗剤である。実施例２３及び２４の組成物は球
晶の懸濁媒体であり、ビルダー、みがき粉、粒状物、顔
料、分散染料、増量剤、固体潤滑剤、粉状石炭等の種々
の固体を懸濁するのに適するものであった。

【００７４】実施例２５〜３０の組成物は、第６表に示
した成分を混合して製造されたもので、ゼオライトビル
ダー入り、非沈降球晶の洗剤である。

【００７５】

【表６】

【００７６】

【表７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明組成物（実施例６）のＸ線回折スペクト
ルをプロットした図である。

【図２】本発明組成物（実施例８）のＸ線回折スペクト
ルをプロットした図である。

【図３】本発明組成物（実施例１１）のＸ線回折スペク
トルをプロットした図である。

【図４】本発明組成物（実施例１２）のＸ線散乱のアラ
インメントを説明するための等高線平面を示す図である
。

【図５】本発明組成物（実施例１２）のＸ線回折スペク
トルをプロットした図である。

【図６】本発明組成物（実施例１３）のＸ線回折スペク
トルをプロットした図である。

【図７】本発明組成物（実施例１４）のＸ線回折スペク
トルをプロットした図である。

【図８】本発明組成物（実施例１５）のＸ線回折スペク
トルをプロットした図である。

【図９】本発明組成物（実施例１６）のＸ線回折スペク
トルをプロットした図である。

【図１０】本発明組成物（実施例１７）のＸ線回折スペ
クトルをプロットした図である。

【図１１】本発明組成物（実施例１８）のＸ線回折スペ
クトルをプロットした図である。

【図１２】本発明組成物（実施例１６）のＸ線回折スペ
クトルをプロットした図である。

【図１３】本発明組成物（実施例１９）のＸ線回折スペ
クトルをプロットした図である。

【図１４】比較のための組成物（例２０）のＸ線回折ス
ペクトルをプロットした図である。

【図１５】本発明組成物（実施例２１）のＸ線回折スペ
クトルをプロットした図である。

【図１６】本発明組成物（実施例２２）のＸ線回折スペ
クトルをプロットした図である。

【図１７】本発明組成物（実施例２３）のＸ線回折スペ
クトルをプロットした図である。

【図１８】本発明組成物（実施例２４）のＸ線回折スペ
クトルをプロットした図である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　界面活性剤および水の全重量当たり３
０〜５５重量％の界面活性剤と水との混合物を含む界面
活性剤組成物であって、該組成物は小角度Ｘ線回折およ
び／または中性子散乱により六角対称を示すことができ
、且つせん断を適用したときに注入可能である界面活性
剤組成物。
【請求項２】　　４〜１０ｎｍの繰り返し間隔を有する
構造特徴に対応するＱ値において主Ｘ線散乱ピークを示
し、主ピークのそれぞれ平方根３倍、および２倍のＱ値
において少なくとも二つの高順位ピークをも示す第１項
記載の界面活性剤組成物。
【請求項３】　　前記主ピークが４．５〜６．５ｎｍの
繰り返し間隔に対応するＱ値を有する第２項記載の界面
活性剤組成物。
【請求項４】　　ニュートン液体を形成するのに充分に
溶解された電解質と共に、水と界面活性剤との混合物を
含有しており、該混合物は電解質の不存在下に注入可能
な六角相を形成しうるものである液体洗剤組成物。
【請求項５】　　実質的に光学的に等方性の組成物を形
成するのに充分に溶解された電解質と共に、水と界面活
性剤との混合物を含有しており、該混合物は電解質の不
存在下に注入可能な六角相を形成しうるものである液体
洗剤組成物。
【請求項６】　　電解質の不存在下に第１項〜第３項の
いずれか１項に記載の界面活性剤組成物を形成しうる水
と界面活性剤との混合物、およびニュートン液体を形成
するのに充分な電解質を含む液体洗剤組成物。
【請求項７】　　実質的に光学的に等方性の組成物を形
成するのに充分に溶解された電解質と共に、電解質の不
存在下に第１項〜第３項のいずれか１項に記載の界面活
性剤組成物を形成しうる水と界面活性剤との混合物を含
む液体洗剤組成物。
【請求項８】　　中性子散乱および／またはＸ線回折ピ
ークを４〜１０ｎｍの間に示すニュートン液体を形成す
るのに充分に溶解された電解質と共に、水および界面活
性剤の合計重量当たり３０〜５５重量％の全界面活性剤
および水を含む液体洗剤組成物。
【請求項９】　　中性子散乱および／またはＸ線回折ピ
ークを４〜１０ｎｍの間に示す実質的に光学的に等方性
の組成物を形成するのに充分に溶解された電解質と共に
、水および界面活性剤の合計重量当たり３０〜５５重量
％の全界面活性剤および水を含む液体洗剤組成物。
【請求項１０】　　１．５パスカル以下の粘度を有する
第４項〜第９項のいずれかに記載の組成物。
【請求項１１】　　１パスカル以下の粘度を有する第１
０項記載の組成物。
【請求項１２】　　界面活性剤と水の合計重量当たり少
なくとも３５重量％の界面活性剤を含む第４項〜第１１
項のいずれかに記載の組成物。
【請求項１３】　　非界面活性乳白剤の不存在下に、実
質的に透明な流体である第４項〜第１２項のいずれかに
記載の液体洗剤組成物。
【請求項１４】　　０℃でかつ界面活性剤が塩析して濁
りおよび／または相分離を与える濃度以下で組成物に溶
解された，界面活性剤を脱溶解する電解質を少なくとも
２重量％、但し該電解質の飽和濃度以下で含む第４項〜
第１３項のいずれかに記載の組成物。
【請求項１５】　　溶解された電解質の濃度が１５重量
％以下である第１４項記載の組成物。
【請求項１６】　　溶解された電解質の濃度が１０重量
％以下である第１５項記載の組成物。
【請求項１７】　　電解質がビルダーを含む第４項〜第
１６項のいずれかに記載の組成物。
【請求項１８】　　ビルダーが、ナトリウムまたはカリ
ウムのクエン酸塩、炭酸塩、珪酸塩、ニトリロトリ酢酸
塩および／またはピロ燐酸塩を含む第１７項記載の組成
物。
【請求項１９】　　水；水と界面活性剤の合計重量当た
り３０〜５５重量％の界面活性剤、これは電解質の不存
在下に第１項〜第３項のいずれか１項に定義した組成物
を形成しうるものである；および安定な球晶状懸濁媒体
を形成するに充分に溶解された，界面活性剤脱溶解剤を
含む、安定な球晶状界面活性剤組成物。
【請求項２０】　　水と界面活性剤の合計重量当たり３
０〜５５重量％の界面活性剤と水との混合物；該混合物
は、溶解された電解質の適当な濃度の存在下に、第４項
〜第１８項のいずれか１項に定義した組成物を与えうる
ものである；および安定な球晶状懸濁媒体を形成するに
充分に溶解された、界面活性剤溶解剤；を含む、安定な
球晶状界面活性剤組成物。
【請求項２１】　　上記界面活性剤脱溶解剤が界面活性
剤を脱溶解する電解質である第１９項または第２０項記
載の組成物。
【請求項２２】　　懸濁した固体粒子を含有する第１９
項〜第２１項のいずれかに記載の組成物。
【請求項２３】　　前記懸濁した固体粒子がビルダーの
粒子である第２２項記載のビルダー入り液体洗剤組成物
。
【請求項２４】　　前記ビルダーがゼオライトおよび／
またはトリポリ燐酸ナトリウムである第２３項記載のビ
ルダー入り液体洗剤組成物。
【請求項２５】　　前記固体粒子が不活性みがき粉を含
む第２２項記載の洗浄クリーム。
【請求項２６】　　前記固体粒子が水不溶または僅かに
可溶の農薬を含む第２２項記載の農薬組成物。
【請求項２７】　　前記固体粒子がけい岩および／また
は増量剤を含む第２２項記載の掘削マッド。
【請求項２８】　　前記固体粒子がバライトおよび／ま
たはヘマタイトを含む第２７項記載の掘削マッド。
【請求項２９】　　水との二成分混合物中の２０重量％
濃度において、０℃以下の曇り点を有するＬ１ミセル溶
液を形成する比較的可溶性の少なくとも１種の界面活性
剤を含む第１項〜第２８項のいずれかに記載の組成物。
【請求項３０】　　前記曇り点が−２℃以下である第２
９項記載の組成物。
【請求項３１】　　前記曇り点が−５℃以下である第３
０項記載の組成物。
【請求項３２】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤と水との二成分混合物が適当な濃度でＧ−
相を形成することができる第２９項〜第３１項のいずれ
かに記載の組成物。
【請求項３３】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤と水との二成分混合物が適当な濃度でＭ−
相を形成することができる第２９項〜第３２項のいずれ
かに記載の組成物。
【請求項３４】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤と水との二成分混合物当たりの前記比較的
可溶性の少なくとも１種の界面活性剤の重量％として表
される、前記Ｇ−相が形成された濃度の上限が、上記と
同一基準で表される、前記Ｇ−相が形成された濃度の下
限よりも少なくとも１０％高い値を有する第３２項記載
の組成物。
【請求項３５】　　２０℃で、５％溶解塩化ナトリウム
の添加により、濁りまたは相分離を起こさない１５％ミ
セル溶液を形成する比較的可溶性の少なくとも１種の界
面活性剤を含む第１項〜第３４項のいずれかに記載の組
成物。
【請求項３６】　　少なくとも１種のアニオン界面活性
剤を含む第１項〜第３５項のいずれかに記載の組成物。
【請求項３７】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤がアルキレンポリアルキルオキシサルフェ
ートである第２９項〜第３６項のいずれかに記載の組成
物。
【請求項３８】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が、Ｃ１０〜２０アルキル（２〜２０モル
）ポリエチレンオキシサルフェートである第３７項記載
の組成物。
【請求項３９】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が、オレフィンサルフェート、パラフィン
スルホネートおよび／またはアルキルサルフェートであ
る第２９項〜第３８項のいずれかに記載の組成物。
【請求項４０】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が、界面活性剤全量の少なくとも２０重量
％を構成する第２９項〜第３９項のいずれかに記載の組
成物。
【請求項４１】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が、界面活性剤全量の２５〜５０重量％を
構成する第４０項記載の組成物。
【請求項４２】　　前記比較的可溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が、組成物全重量当たり少なくとも１０％
の割合で存在する第２９項〜第４１項のいずれかに記載
の組成物。
【請求項４３】　　比較的可溶性の少なくとも１種の界
面活性剤と比較的不溶性の界面活性剤との混合物を含む
第１項〜第４２項のいずれかに記載の組成物。
【請求項４４】　　前記比較的不溶性の少なくとも１種
の界面活性剤と水との二成分混合物が適当な濃度でＬ２
相を形成する第４３項記載の組成物。
【請求項４５】　　２０重量％の濃度で水とのＬ１ミセ
ル溶液を形成し、該溶液が０℃以上の曇り点を有する比
較的不溶性の少なくとも１種の界面活性剤を含む第４３
項または第４４項に記載の組成物。
【請求項４６】　　前記ミセル溶液が５℃以上の曇り点
を有する第４５項記載の組成物。
【請求項４７】　　前記比較的不溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が水に溶解して、２０℃で２０重量％の界
面活性剤を含有する透明なミセル溶液を形成することが
できないものである第４３項〜第４６項のいずれかに記
載の組成物。
【請求項４８】　　前記比較的不溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が、Ｃ１０〜２０のカルボン酸のナトリウ
ム石鹸からなる第４３項〜第４７項のいずれかに記載の
組成物。
【請求項４９】　　前記比較的不溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が、少なくとも１種の非イオン界面活性剤
を含む第４３項〜第４８項のいずれかに記載の組成物。
【請求項５０】　　前記少なくとも１種の非イオン界面
活性剤がＣ９〜２０アルキル２〜２０モルエトキシレー
トを含む第４９項記載の組成物。
【請求項５１】　　前記少なくとも１種の非イオン界面
活性剤が６〜１６．５の平均ＨＬＢを有する第４９また
は第５０項記載の組成物。
【請求項５２】　　前記比較的不溶性の少なくとも１種
の界面活性剤が、界面活性剤全量の２５〜８０重量％を
構成する第４３項〜第５１項のいずれかに記載の組成物
。
【請求項５３】　　水；界面活性剤と水の合計重量当た
り３０〜５５％の界面活性剤を含む液体洗剤組成物であ
って、該界面活性剤は、組成物の重量当たり少なくとも
１０％の、水との最初の２０重量％のＬ１ミセル溶液（
この溶液は０℃以下の曇り点を有する）を形成しうる少
なくとも１種のアニオン界面活性剤、および界面活性剤
の合計重量当たり少なくとも２５％の、水との第２の２
０重量％のＬ１ミセル溶液（この溶液は０℃以上の曇り
点を有する）を形成しうるアニオン界面活性剤から選ば
れる界面活性剤、および６〜１６のＨＬＢを有する非イ
オン界面活性剤；４〜１０ｎｍ間にＸ線回折ピークを有
しかつ１．５パスカル以下の粘度を有する光学的に等方
性のニュートン液体を形成するのに充分に界面活性剤を
脱溶解する電解質；からなる液体洗剤組成物。
【請求項５４】　　水；水と界面活性剤の合計重量当た
り３０〜５５％の界面活性剤を含むビルダー入り球晶状
液体洗剤組成物であって、該界面活性剤は組成物の重量
当たり少なくとも１０％の、水との最初の２０重量の％
Ｌ１ミセル溶液（この溶液は０℃以下の曇り点を有する
）を形成しうるアニオン界面活性剤、および界面活性剤
の合計重量当たり少なくとも２５％の、水との第２の２
０重量の％Ｌ１ミセル溶液（この溶液は０℃以上の曇り
点を有する）を形成しうるアニオン界面活性剤から選ば
れる界面活性剤、および６〜１６のＨＬＢを有する非イ
オン界面活性剤；安定な、固体懸濁球晶状界面活性剤系
を形成するのに充分に界面活性剤を脱溶解する電解質；
および組成物全重量当たり１０〜３０％のゼオライトか
らなる液体洗剤組成物。