JPH0422188Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は空気調和機の室外機を、例えばバル
コニーの天井面から吊下げて使用する吊下げ形室
外機に関する。

〔従来の技術〕

第７図および第８図は実公昭51−30104号公報
に示された従来の室外機を示し、図において１は
外箱、２はこの外箱内を機械室３と熱交換器室４
とに分割する仕切り板、５は機械室３に設置され
た圧縮機、６および７はそれぞれ熱交換室４に設
置されたＬ字状の熱交換器および内装電動機７ａ
により駆動される送風機、８，９は外箱１の背面
および側面に形成され、熱交換器６を冷却するた
めの外気を吸引する吸込口、１０は外箱１の前面
に形成され、熱交換器６を冷却した外気を外部に
排出する吹出口，１１は外箱１の底面１２に固着
した取付け足である。

以上のように構成された空気調和機の室外機
は、従来はバルコニーに配置されたブロツク上に
設置されていたが、最近の建物はバルコニーの面
積が縮少される傾向にあり、これに対応して最近
は第９図に示すように、バルコニーの天井面１３
から吊下げる、いわゆる吊下げ形室外機が用いら
れるようになつており、図において１４は防振ゴ
ム１５および取付け足１１を介して外箱１を支持
する支持板、１６はバルコニーの天井面１３に埋
込まれたアンカーボルト、１７，１８はこのアン
カーボルト１６に支持板１４を固定するための上
下のナツトである。なお矢印は通気方向を示して
いる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の空気調和機における吊下げ形室外機は以
上のように構成されているので、室外機の外側部
にアンカーボルトが露出し、また室外機の下部に
その支持板およびナツト等が露出し、外観を損う
という問題点があつた。

この考案は以上の問題点を解決して外観のすぐ
れた空気調和機の吊下げ形室外機を得ることを目
的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案の場合は、底壁部に室外機本体をスラ
イドさせて載置する、外箱形成用両側壁板のそれ
ぞれの頂壁部を天井面に取付けると共に、これら
の少くとも正面を前パネルで覆つている。

〔作用〕

この考案の場合は、天井面にその頂壁部を取付
けた外箱形成用両側壁板の底壁部上に室外機本体
をスライドさせて載置しているので、その設置が
簡単にでき、またこれらの正面を上記両側壁板に
跨る前パネルで覆われているので吊下げ用のアン
カーボルトは見えず、しかも両側壁板は前パネル
の嵌合で補強されることになる。

〔実施例〕

以下この考案の一実施例を第１図ないし第３図
により説明する。すなわちこれらの図において１
９ａ，１９ｂは室外機本体２４をその一連の底壁
部２９上に載置する外箱形成用両側壁板で頂縁に
は、それぞれ内側に向つて折曲げられた頂壁部２
０ａ，２０ｂが一体に設けられている。２１ａ，
２１ｂはこれら各頂壁部２０ａ，２０ｂにそれぞ
れ開設され天井面１３から吊下されたアンカーボ
ルト１６を貫挿させるその固定穴である。２２は
上記両側壁板１９ａ，１９ｂに跨り、その正面を
覆うようにこれらに嵌合固定された前パネルで、
正面に吹出口２３を有している。２５は上記両側
壁板１９ａ，１９ｂに跨りその背面は覆うように
これらに嵌合固定された後パネルで吸込口２６を
有している。

次にこの考案の吊下げ形室外機の据付け順序に
ついて説明する。

まず第２図および第３図に示しように、バルコ
ニー等の天井面１３にアンカーボルト１６を所定
のピツチで埋込み、これにそれぞれ防振ゴム３０
を挿入し、ついで両側壁板１９ａ，１９ｂの頂壁
部２０ａ，２０ｂに設けたアンカー固定穴２１
ａ，２１ｂにそれぞれアンカーボルト１６を挿入
しワツシヤー３１およびナツト３２を使用して締
付け固定する。その後室外機本体２４を両側壁板
１９ａ，１９ｂの例えば前面側からその底壁部２
９上にスライドさせて押込んでその上に載置さ
せ、ついで前パネル２２および後パネル２５を前
後より両側壁板１９ａ，１９ｂに嵌合固定させて
据付けを完了するものである。

また第４図ないし第６図はこの考案の吊下げ形
室外機の他の実施例を示し、この場合は室外機本
体２４をスライドさせて載置する外箱形成用両側
壁板１９ａ，１９ｂの底壁部２９が一連でなく左
右に分断され、この底壁部と頂壁部とを含めて両
側壁板１９ａ，１９ｂがそれぞれ断面コ字状に形
成されている点に特徴を有するが、その他の構成
は第１図ないし第３図のものと同様になつてい
る。

なお上記実施例では、後パネルおよび前パネル
を外箱形成用両側壁板と別体に形成した場合につ
いて説明したが、室外機本体の挿入方向の変化を
考慮に入れて、両側壁板と後パネルまたは前パネ
ルを予め一体成形してもよく、これらの場合は各
パネルによる両側壁板の補強がより効果的に行わ
れることになる。

〔考案の効果〕

この考案の空気調和機の室外機は以上のように
構成しているので、室外機本体の組込みが容易に
なり、またアンカーボルトやナツトは見えず、さ
らに第１図のものでは両側壁板と底壁部との一体
成形が可能であり、また第４図のものでは幅寸法
の異なる室外機本体に共用することができるとい
う効果を有するものである。その他両側壁板と後
パネルまたは前パネルを一体成形した場合は両側
壁板の補強がより効果的に行われること前述のと
おりである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の空気調和機の吊下げ形室外
機の分解斜視図、第２図はその据付け状態を示す
斜視図、第３図は第２図の−断面図、第４図
はこの考案の他の実施例を示す室外機の分解斜視
図、第５図はその据付け状態を示す斜視図、第６
図は第５図の−断面図、第７図は従来の据置
き形室外機の斜視図、第８図はその内部構造を示
す平面図、第９図はバルコニー天井面への吊下げ
形の従来例を示す側面図である。 なお図中１３は天井面、１９ａ，１９ｂは側壁
板、２０ａ，２０ｂは頂壁部、２２は前パネル、
２４は室外機本体、２５は後パネル、２９は底壁
部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 天井面にそれぞれその頂壁部を取付けた外箱
   形成用両側壁板の底壁部上に、室外機本体をス
   ライドさせて載置し、少くともその正面を上記
   両側壁板に嵌合固定された前パネルで閉塞する
   ようにしたことを特徴とする空気調和機の吊下
   げた形室外機。 (2) 外箱形成用両側壁板の底壁部を一連に、また
   は左右への分断状態に形成した実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の空気調和機の吊下げ形室
   外機。 (3) 室外機本体を収納する外箱形成用両側壁板
   を、前パネルまたは後パネルと一体成形させた
   実用新案登録請求の範囲第２項記載の空気調和
   機の吊下げ形室外機。