JPH04218677A - すべり性と密着性に優れた電磁鋼板の電気絶縁皮膜処理方法 - Google Patents

すべり性と密着性に優れた電磁鋼板の電気絶縁皮膜処理方法

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JPH04218677A
JPH04218677A JP8767390A JP8767390A JPH04218677A JP H04218677 A JPH04218677 A JP H04218677A JP 8767390 A JP8767390 A JP 8767390A JP 8767390 A JP8767390 A JP 8767390A JP H04218677 A JPH04218677 A JP H04218677A
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和年 竹田
Kikuji Hirose
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高い占積率を有し、優れた打抜性と密着性を
持ち、歪取り焼鈍後にも優れたすべり性を発揮する電磁
鋼板の電気絶縁皮膜処理方法に関するものである。
(従来の技術) 周知の如く、無方向性電磁鋼板をモーター等の鉄芯に使
用する場合は、所定の形状に打抜いた後歪取り焼鈍を行
い、所定枚数積み重ねて溶接、かしめ、または接着等に
より固定して積鉄芯とされるものである。
無方向性電磁鋼板の電気絶縁皮膜としては、無機系、有
機系、無機有機混合系の電気絶縁皮膜が知られており、
この中で無機有機混合系の電気絶縁皮膜が無機系、有機
系の両者の長所を兼ね備え、層間抵抗性、打抜性、密着
性、耐絶縁油性、耐フレオン性、耐熱性を有している。
上記の無機有機混合系の電気絶縁皮膜を有する無方向性
電磁鋼板には、一般に打抜特性に優れたものと、打抜特
性および溶接特性に優れたものがある。後者の打抜特性
および溶接特性に優れた成品は、前者の成品に鋼板表面
または皮膜表面に所定粗さの粗度を付与したもので、こ
の表面粗度の作用に依って積層鉄芯の溶接性が改善され
るものである。
前者に関して、例えば特公昭50−15013号公報等
があり、また後者に関するものとしては、例えば特公昭
49−19078号公報(特許請求の範囲3)、特公昭
55−21111号公報、特公昭62−34832号公
報等がある。
上記特公昭50−15013号公報には、処理液を安定
化するために、処理液中に2価の金属の酸化物等を添加
することが記載されており、上記特公昭49−1907
8号公報(特許請求の範囲3)には無方向性電磁鋼板の
表面に、表面粗さが2μHmax以上の有機無機混合皮
膜を形成したことが開示されている。また、上記特公昭
55−21111号公報には、上記特公昭49−190
78号公報記載の発明において、有機無機混合皮膜表面
に2〜10μHmaxの表面粗度を形成する場合に、粒
径が5〜100μmの有機樹脂粒子を配合して焼付ける
方法を提示している。
更に特公昭62−34832号公報には、上記特公昭5
5−21111号公報提示技術において、有機樹脂粒子
を分散性向上剤で表面処理後、エマルジョン樹脂溶液に
添加することを明らかにしている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上記の打抜特性の優れた電気絶縁皮膜を有す
る無方向性電磁鋼板は、歪取り焼鈍後のすべり性に難点
があった。上記の如く無方向性電磁鋼板をモーター等の
鉄芯に使用する場合は、所定の形状に打抜いた後歪取り
焼鈍を行い、所定枚数積み重ねて溶接、かしめまたは接
着等により固定して積鉄芯とされるものであるが、この
製造工程は近年自動化が発達し、歪取り焼鈍後の打抜板
は、製造工程中のガイド上でのすべり性、打抜板積層時
の打抜板間のすべり性を有することが重要である。
上記すべり性が劣っていると、製造工程中のガイド上を
スムースに移動しなかったり、打抜板の表面に疵がつい
たり、或いは皮膜を剥離したりするものである。一方、
鉄芯に積層時に所定枚数の打抜板の断面を自動矯正機で
整える場合、すべり性が悪いと、打抜板の断面を疵つけ
たり、或いは腰折れを発生させるものである。勿論、こ
の工程中で電気絶縁皮膜が剥離してはならないので、優
れた密着性も必要である。
無方向性電磁鋼板の電気絶縁皮膜のすべり性を改良する
方法について特開昭49−13048号公報に開示され
ている。この要旨とするところは、無機有機混合系の処
理液中に、ポリビニルアルコールおよびリグニンスルホ
ン酸を所定量含有させ、歪取り焼鈍中にカーボン化する
ことによりすべり性を発揮させようとするものである。
上記特開昭49−13048号の出願は、本出願人によ
るものであるが、本発明者等はこの公報に開示された技
術の実験を種々実施したが、現在の自動化された製造工
程への適用には充分に有効であるとはいえない。
尚、上記特公昭49−19078号公報(特許請求の範
囲3)等に示されている有機樹脂粒子を配合して電気絶
縁皮膜の表面に所定粗さの粗度を付与したものは、歪取
り焼鈍後のすべり性は良好であるが、有機樹脂粒子の密
着性が悪くまた、占積率が劣るという難点を有するもの
である。
また鋼板に従来の有機樹脂粒子を含む処理液を焼付けた
場合、第3図写真に示すようにクラックが発生し、耐蝕
性の低下の原因の1つとなっている。
本発明は、上記した有機物粒子を含有する絶縁皮膜の問
題点を解決するものであり、高い占積率と共に優れた密
着性および歪取り焼鈍後の優れたすべり性を付与する処
理方法によって、打抜特性の優れた電気絶縁皮膜を有す
る無方向性電磁鋼板を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するための本発明の手段は、次の通りで
ある。
電磁鋼板の表面にクロム酸系の1種または2種と、クロ
ム酸金属塩(CrO3に換算して)1重量部に対して、
水分散性エマルジョン樹脂0.1〜5.0重量部、粒径
が2μm〜50μmの球状有機樹脂粒子0.01〜0.
3重量部を主成分とする水溶液を薄く均一に塗布した後
、焼付け、表面粗さがRa(中心線平均粗さ)=0.3
μm〜0.5μm未満の皮膜を形成することを特徴とす
る歪取り焼鈍後に優れた密着性とすべり性を発揮する電
磁鋼板の電気絶縁皮膜処理方法。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
(発明で使用する無機化合物) 本発明でいうクロム酸系とはカルシウム、マグネシウム
、亜鉛の重クロム酸塩または無水クロム酸にカルシウム
、マグネシウム、亜鉛等の2価の酸化物、水酸化物、炭
酸塩を溶解したものの1種または2種以上の混合物であ
る。
(本発明で使用するエマルジョン樹脂)本発明で使用す
るエマルジョン樹脂としてはアクリル酢ビ、スチレン、
ブタジエンの単独または2種以上の共重合物で酸性側で
安定して存在するものが使用される。
(本発明で使用する球状の有機樹脂粒子)本発明で使用
する有機樹脂粒子とは2μm〜50μmの球状の微粉末
であり、角ばった表面を持たない、なめらかな表面を持
つ比較的整った形状のものを指し、特に真球状のものが
望ましい。そしてこの種の真球状の有機樹脂粒子は、例
えば特開昭60−212430号公報に示されている方
法によって得られる。
従来電磁鋼板に使われていた有機樹脂粒子は第1図写真
のように不規則な形をしているのに対し、本発明で使用
する最適な真球状の有機樹脂粒子は第2図粒子形態写真
(電顕300倍拡大)に示す通り、非常に整った真球状
のものを指す。
このような球状の有機樹脂粒子としてはポリエチレン、
ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアクリル、
ポリスチレン、ポリアミド、ベンゾグアナミン、メラミ
ン、ベークライト、ポリアクリロニトリル等の1種また
は2種以上の共重合物または混合物が用いられる。
また、球状有機樹脂の粒径を2μm〜50μmに限定し
た理由は2μm以下では有効な粗度が得られず、従って
充分なすべり性が得られ無いためであり、50μm以上
では密着性が劣るからである。
(配合比) クロム酸金属塩(CrO3に換算して)1重量部に対し
て、水分散性エマルジョン樹脂量を0.1〜5.0重量
部に限定した理由であるが、0.1以下では充分な打抜
性、皮膜自体の密着性が得られず、5.0以上では歪取
り焼鈍時に皮膜の剥離を起こして充分な耐熱性が得られ
ない。
また、クロム酸金属塩(CrO3に換算して)1重量部
に対して、球状有機樹脂量を0.01〜0.3重量部に
限定した理由は、0.01以下ではすべり性を発揮する
に有効な表面粗度を得るのが難しく、0.3以上では占
積率が劣るためである。
尚、本発明に於ける処理液としては以上述べた3成分を
含むことが必須であるが、この他にグリセリン等の還元
剤、コロイド状シリカ等のガラス形成剤、非イオン界面
活性剤等の分散性向上剤を添加してもよい。
(処理法) 処理液の配合、塗布、焼付け方法であるが、特公昭62
−34832号公報、特公昭62−25750号公報に
示されている方法、或いはこれら以外の方法、例えば、
全成分を同時に混合し、塗布し、焼付けるなどといった
、いずれの方法も採用でき、特別な処理法は必要とせず
、処理液をロールコーター等で所定量塗布し、250℃
〜700℃の焼付け温度で短時間焼付けるだけでよい。
(塗布量) 次に電磁鋼板の表面に形成する絶縁皮膜量は特に限定し
ないが、0.5g/m2〜5g/m2の範囲が適当で0
.5g/m2未満では十分な打抜性が得られず、一方5
g/m2を超えると、歪取り焼鈍時に絶縁皮膜の剥離の
危険性があり、占積率も劣る。
特に好ましい範囲は1.0〜2.5g/m2である。
(皮膜の表面粗度) 球状有機樹脂粒子を含む溶液を電磁鋼板の表面に均一に
塗布し、焼付けると鋼板の表面に従来の樹脂と比べて格
段に優れた均一分散性と優れた粒子の密着性を示す。そ
の結果、第4図の組織写真(電顕300倍拡大)に示す
ように鋼板表面に非常に微細な凹凸が形成され、かよう
な表面状態が優れたすべり性と密着性を発揮する。
尚、表面粗度がRaで0.3μm未満では充分なすべり
性を得ることが難しく、0.5μm以上では占積率が劣
る。
これに対し、第1図写真(粒子形態を示す電顕(100
0倍)写真)に示したような、従来電磁鋼板に用いられ
てきた有機微粒子では微細な凹凸が得られず、第3図の
表面組織写真(電顕300倍)に示すように粗い、不規
則な表面状態となり粒子の密着性や占積率が低下する。
すでに述べた如く、本発明に使用される球状有機樹脂粒
子の粒径は2μm〜50μmの範囲であり、その添加量
はクロム酸金属塩(CrO3に換算して)1重量部に対
して、0.01〜0.3重量部に限定される。この条件
において、すべり性、占積率、打抜性に優れた、粗さが
0.3μmから0.5μmの微細な表面状態が得られる
(実施例) 次に本発明の実施例および比較例を説明する。
電磁鋼板(2.0%Si含有、板厚0.5mm、表面粗
さRa0.22μm)の表面に、次記する処理液Aから
Gを塗布しゴムロールで絞り、450℃に設定した焼鈍
炉で60秒間焼付けた。この試料とその後、dry窒素
雰囲気で、750℃×2時間歪取り焼鈍を行った試料に
ついて試験した。
以上の実施例と比較例の結果を第2表に示す。
第2表からも明らかな如く、本実施例によれば、優れた
すべり性、密着性、占積率を持つ電磁鋼板の皮膜が得ら
れた。
すべり性の測定には、市販の表面性測定機を用 いた。
測定条件は垂直荷重100gとし、φ10mmアルミナ
ボールを用いて、移動速度20mm/sec、大気中で
行った。評価は10回の繰り返し往復摩擦の後、表面に
皮膜の剥がれや大きな疵の残らなかったサンプルを合格
とし、アルミナボールが引掛かったり地鉄が現れる程の
疵が付いたサンプルは不合格とした。
(発明の効果) 以上詳述した如く、本発明方法によれば、優れたすべり
性、密着性および占積率を持つ電気絶縁皮膜を有する電
磁鋼板が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図写真は従来の無方向性電磁鋼板の表面処理に使わ
れていた有機樹脂粒子の形態を示す電子顕微鏡写真、第
2図写真は本発明に使用される真球状の有機樹脂粒子の
形態を示す電子顕微鏡写真、第3図写真、第4図写真は
それぞれ第1図写真および第2図写真に示される有機樹
脂粒子を使用して鋼板に焼付けた後の鋼板表面組織を示
す電子顕微鏡写真である。 復代理人 弁理士 田村弘明

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 電磁鋼板の表面にクロム酸系の1種または2種と、クロ
    ム酸金属塩(CrO3に換算して)1重量部に対して、
    水分散性エマルジョン樹脂0.1〜5.0重量部、粒径
    が2μm〜50μmの球状有機樹脂粒子0.01〜0.
    3重量部を主成分とする水溶液を薄く均一に塗布した後
    、焼付け、表面粗さがRa(中心線平均粗さ)=0.3
    μm〜0.5μm未満の皮膜を形成することを特徴とす
    る歪取り焼鈍後に優れた密着性とすべり性を発揮する電
    磁鋼板の電気絶縁皮膜処理方法。
JP2087673A 1990-04-02 1990-04-02 すべり性と密着性に優れた電磁鋼板の電気絶縁皮膜処理方法 Expired - Lifetime JPH06102833B2 (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5125371A (en) * 1974-08-24 1976-03-01 Uerutetsuku Jugengaisha Yokisenjosochi
JPS6225750A (ja) * 1985-07-26 1987-02-03 Agency Of Ind Science & Technol 平凹版用感光性印刷版材

Patent Citations (2)

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