JPH0421572Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はパチンコ機の前面に取着される玉受皿
に玉抜取口を設け、この玉抜取口の開閉部材を玉
受皿の上方へ突出する操作摘みの押下げにより開
閉して玉抜きするようにしたパチンコ機における
玉受皿の玉抜き装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、パチンコ機において玉受皿の上方へ突出
する操作摘みを押下げることにより玉抜取口を開
放して遊技玉を抜取るようにした玉受皿の玉抜き
装置としては例えば実公昭58−31591号の「賞球
皿の球抜き装置」が知られている。該従来のもの
は操作摘みと玉抜取口の開閉部材とを直接的に連
係させ、玉抜き時には前記操作摘みを指で押圧し
て該操作摘みに一体的に係合する開閉部材を摺動
させて玉抜取口を開放するものであつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし該玉抜き装置では操作摘みの回動ストロ
ークがそのまま開閉部材の摺動工程として現れる
ため、玉抜きするには操作摘みの回動ストローク
を大きくしなければならなかつた。

したがつて、玉受皿の上方位置に装飾部品と
か、ランプ部品が装着される場合、これら部品が
邪魔になつて操作摘みの設置スペースが確保でき
なかつたり、或いは玉抜き操作がし難いといつた
欠点があつた。

しかして、本考案の目的は、玉抜きするのに必
要な操作摘みの回動ストロークを小さくしても開
閉部材の開方向への摺動工程が充分に得られ、か
つ玉抜き操作を容易に行うことができるパチンコ
機における玉受皿の玉抜き装置を提供することに
ある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は要約すれば、玉受皿本体の皿部の流出
末端に玉抜取口を形成し、玉受皿本体内の上方へ
突出する操作摘みと該玉抜取口の開閉部材とを逆
さＬ字形リンクを以つて連係することにより、そ
の梃子作用を介して操作摘みの回動ストロークに
よる開閉部材の摺動工程を増大させるようにした
ものである。

〔作用〕

操作摘みを押下げると、その下面に腕が接触す
る逆さＬ字形リンクがスプリングの作用力に抗し
て回動し、該リンクの下端に突設した係合ピンが
開閉部材に穿設した長孔内を滑りながら該開閉部
材を摺動させ玉抜取口を開放する。このとき逆さ
Ｌ字形リンクの垂直高さに比例し、かつ、その梃
子作用により開閉部材の摺動工程が増大する。

〔実施例〕

以下本考案の一実施例を図面について説明す
る。第１図はパチンコ機の正面図であり、１はパ
チンコ機本体、２はその前面枠、３は前面枠の後
部に位置する遊技盤、４は遊技盤の上方部分を覆
うガラス枠、５は遊技盤の下方部分を覆う前飾板
であつて、これの前面に遊技玉を溜める玉受皿６
が取付けられ、また前面枠２の下方部には補助玉
受皿２３が装着されている。

玉受皿６は玉受皿本体６ａとその前面部分を覆
うカバー部６ｂとにより構成される。玉受皿本体
６ａは遊技玉を溜める皿部７を一体に備え、この
皿部７の先細状とした流出末端の底部に玉抜取口
８が形成される。また、玉抜取口８の前部に位置
した玉受皿本体６ａの上面に開口部９が形成さ
れ、その開口部分に操作摘み１０が配置される。
操作摘み１０は常には一端が開口部９から上方へ
突出し他端側が軸１１により上下方向に回動自在
に枢支される。

１２は操作摘み１０の下方に位置して平行壁面
１３，１３′により横方向へ摺動案内される開閉
部材で、この開閉部材１２は先端に玉抜取口８を
開閉する平板部１４を一体に備え、第４図実線の
ようにスプリング１５により常時平板部１４が玉
抜取口８を閉塞する位置に付勢される。また、開
閉部材１２には略中央下方に縦長孔１６を穿設し
たアーム部１７が突設されている。

１８は上端が枢軸１９により操作摘み１０の下
方近くに揺動自在に軸支された逆さＬ字形リンク
で、その下端に係合ピン２０が突設され、このピ
ン２０は開閉部材１２の縦長孔１６に挿入され
る。また逆さＬ字形リンク１８の上端には操作摘
み１０の下面に接触する横向きの腕２１が一体に
突設されている。そして、逆さＬ字形リンク１８
は開閉部材１２の平板部１４が第４図実線の玉抜
取口８を閉塞する位置にあるとき、これの腕２１
により操作摘み１０を開口部９から上方へ突出付
勢した状態に回動保持する。尚、図中２２は玉抜
取口８より下方に延在させた玉通路で、補助玉受
皿２３に通じさせる。

本実施例において、玉受皿本体６ａの皿部７に
溜まつた遊技玉を抜取るには、開口部９から上方
へ突出した操作摘み１０を遊技者が指で押すとそ
の下面で逆さＬ字形リンク１８の腕２１が押さ
れ、これによつて該逆さＬ字形リンク１８がスプ
リング１５の作用力に抗して第４図鎖線のように
回動する。この逆さＬ字形リンク１８が回動する
とこれの係合ピン２０が開閉部材１２の腕１７の
縦長孔１６内を滑りながら開閉部材１２を第４図
鎖線位置に摺動させて玉抜取口８を開放し、皿部
７に溜まつていた遊技玉を玉抜取口８から玉通路
２２を経て補助玉受皿２３に流出させる。このと
き逆さＬ字形リンク１８の垂直高さに比例し、か
つその梃子作用により、開閉部材１２の摺動工程
が増大する。

そして、操作摘み１０の押圧を解除すれば、ス
プリング１５の復帰作用によつて開閉部材１２が
第４図実線位置に戻つて平板部１４により玉抜取
口８を閉塞すると同時に、逆さＬ字形リンク１８
も同図実線位置に回動復帰し、これの腕２１で操
作摘み１０を開口部９から上方へ付勢して元の突
出状態に位置させる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、操作摘み
１０と玉抜取口８を開閉する開閉部材１２とを逆
さＬ字形リンク１８を以つて連係し該逆さＬ字形
リンク１８の垂直高さに比例し、かつその梃子作
用により開閉部材１２の摺動行程を増大するよう
にしたものであるため玉抜取り時における操作摘
み１０の回動ストロークが小さくてすみ、これに
よつて遊技玉の抜取り操作が非常に楽に行ない得
る。

また、操作摘み１０の突出度合を低くすること
ができるため、玉受皿の上方に装飾部品やランプ
部品が装着されるパチンコ機においても何ら支障
なく玉抜き操作ができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はパチ
ンコ機の正面図、第２図は玉受皿の裏側からの斜
視図、第３図は要部の分解斜視図、第４図は作用
を説明する要部の正面図である。 ６ａ……玉受皿本体、７……皿部、８……玉抜
取口、９……開口部、１０……操作摘み、１２…
…開閉部材、１５……スプリング、１６……縦長
孔、１８……逆さＬ字形リンク、２０……係合ピ
ン、２１……腕。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 玉受皿本体の皿部の流出末端に位置した底部に
   玉抜取口を形成するとともに、該玉抜取口近くに
   位置した玉受皿本体の上面に開口部を形成してそ
   の開口部に操作摘みを上下方向に回動自在に設
   け、 また玉受皿本体内には横方向へ摺動自在に設け
   られ、かつ、スプリングにより常時玉抜取口を閉
   塞する位置に付勢される開閉部材と、前記操作摘
   みの下面に接触する横向きの腕を一体に備え、か
   つ、下端に係合ピンを突設して揺動自在に軸支さ
   れる逆さＬ字形のリンクを設け、 前記開閉部材に形成した縦長孔に前記リンクの
   係合ピンを係合して操作摘みと開閉部材とを前記
   リンクを以つて連係させ、操作摘みの押圧により
   リンクの腕を押して該リンクを回動させることに
   より開閉部材を球抜取口を開放する位置に摺動さ
   せると共に、前記スプリングの付勢によつて常に
   操作摘みをリンクの腕を介して開口部上方へ突出
   する位置に回動保持させることを特徴とするパチ
   ンコ機における玉受皿の玉抜き装置。